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クラウド環境でのアイドルVM識別のための機械学習適用事例

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 81 回全国大会. 6A-06. クラウド環境でのアイドル VM 識別のための機械学習適用事例 ○住田. 宏己†. 吉本. 安男†. 富士通(株)† 1. はじめに 我々は仮想化されたクラウド環境の運用現場 において資源の無駄遣いを削減する方法を研究 している。対象は社内の技術者にソフトウェア 開発環境を提供するプライベートクラウドであ る。クラウド環境を運用し始めた当初は、多く の VM が数日間、誰にも使われないまま実メモリ を占有していた。 そこでメモリ資源の無駄な占有を減らすこと を目的に、一定期間使われていない VM(アイドル VM と呼ぶ)を識別して資源を有効に活用する『選 択的 VM 片寄せ方式』[1]を導入した。ただしア イドル VM を識別するためには熟練者の技術が必 要であり、そのことが『選択的 VM 片寄せ方式』 を多くの環境に導入する際の足かせとなってい た。本稿では熟練者が居なくてもアイドル VM を 識別できるようにするために機械学習の手法を 適用した事例を報告する。 2. 選択的 VM 片寄せ方式の概要と課題 対象のクラウドシステムではソフトウェア開 発チームの事情に応じて VM を自由に配備でき運 用時間も自由に設定できる。例えば月曜日の早 朝に起動して金曜日の深夜に停止させるような 運用を可能にしている。利用者には便利な反面、 週の初めに起動された後、数日の間、誰にも使 われないような VM もかなりの割合で見つかる。 『選択的 VM 片寄せ方式』はアイドル状態が長期 間続いている VM を業務用サーバから追い出すこ とで実メモリを有効に活用することを狙ったも のである。 従来は VM の資源使用量を閾値と比較すること でアイドル VM を識別していた。閾値はシステム 環境の経年変化に伴い適宜見直す必要がある。 しかし閾値の見直しの際には熟練者が稼働実績 データを分析しなければならず、限られた熟練 者に作業負荷が集中することが『選択的 VM 片寄 せ方式』を導入する際の足かせとなっていた。. めに、アイドル VM 識別のための閾値を設計する 方式に替えてアイドル VM の特徴を学習する識別 器の構築に取り組んだ[2]。学習モデルには Deep Autoencoder を採用した(図 1)。 各 VM の 1 日の 資源使用量(CPU 使用率とデータ転送量)の推移を 表したグラフ画像を学習させることとした。 1. 1. 2. 入 力 画 像. 2. 3. 1. 4. 2. 5. 3. 6. 4. 7. ・ ・ 256. ・ ・ 128. 8. 1. 3. 1. 2. 4. 2. 3. 5. 4. 6. ・ ・ 256. 7. 出 力 画 像. 8. ・ ・ ・. ・ ・ ・. 512. 512.  中間層は 5 層で全結合  活性化関数は ReLU 注) ノードやエッジは一部のみ記載. 図 1. アイドル VM 識別器の構成 アイドル状態の VM のデータだけを教師データ として利用し、アイドル VM の場合に入力画像と 出力画像が一致するように学習させた。数個の VM を敢えてアイドル状態で放置しておくことで 教師データを自動的に収集できる。収集したデ ータは全てアイドル VM のデータであるからラベ ル付け作業は不要である。ディープラーニング では教師データを準備するコストが膨大になる が本稿のやり方であれば少ないコストで済む。 アイドル VM を識別する際には、各 VM の資源使 用量の推移を表すグラフ画像を学習済みモデル に入力し、学習済みモデルが出力する画像と似 ているか否かを cos 類似度で評価する方式とし た。. 3. 機械学習によるアイドル VM 識別 熟練者によるデータ分析作業を不要にするた、 Example of Using Machine Learning to Detect Idle VMs in a Cloud Environment †Hiroki Sumida, Yasuo Yoshimoto Fujitsu Ltd.. 図 2.機械学習を適用した選択的 VM 片寄せ方式. 1-27. Copyright 2019 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 81 回全国大会. 2018 年 10 月より実際のクラウド環境とアイドル VM 識別器を連結して運用している(図 2)。 4. 実環境への適用結果 本システムを継続して安定稼働させるにはア イドル VM 識別精度を高いレベルに保つ必要があ るが、システム環境の経年変化に伴い識別精度 の低下が懸念される。そこで 2018 年 10 月初旬 の稼働実績データに対するアイドル VM 識別精度 を二つのモデルで比較した。一つは 2017 年 9 月 の一ヶ月間のデータで学習したモデル、もう一 つは 2018 年 9 月の一ヶ月間のデータで学習した モデルである(図 3.a、図 3.b)。. 1.0. 学習モデル(2017年9月版)の精度. 0.9 0.8 0.7. アイドル VM の予測精度(precision)は 図 3.a と図 3.b とで大きな違いは無いが、アイドル VM の再現率(recall)は図 3.a の方があきらかに低 い。2017 年 9 月のデータで学習した識別器は 1 年後には精度が低下したものと考えている。 アイドル VM の予測精度が低下した理由を確認 するため、2017 年 7 月の一ヶ月間の教師データ で学習したモデルを使って、8 月以降の数ヶ月分 についてアイドル VM のデータを評価した。意図 的にアイドル状態で放置してある数個の VM につ いて、学習済みモデルへの入力画像と出力画像 の cos 類似度の各月ごとの平均値を表 1 に示す。 cos 類似度の平均値は月を追うごとに低下してお り、数ヶ月程度の時間経過であってもアイドル 状態の VM の振舞が変わり資源使用量の推移を表 すグラフ画像の特徴が変化しているものと推測 される。 アイドル状態の VM の振舞が変化したのであれ ば、最新の教師データを使って改めて学習し直 すことで当初の精度に戻せる可能性がある。. 0.6. 0.5. 表 1.アイドル VM の cos 類似度. 0.4 0.3 0.2. precision = TP / ( TP + FP ) recall = TP / ( TP + FN ). cos 類似度 (平均値). 2017/8. 2017/9. 2017/10. 2017/11. 0.94. 0.93. 0.90. 0.91. 0.1 0.0. 5. おわりに 本稿ではソフトウェア開発用プライベートク ラウド環境のメモリ資源の有効活用を図る目的 で、メモリ資源を無駄に占有しているアイドル VM を識別する際、機械学習モデルを活用した事 例を紹介した。加えて、クラウド環境の経年変 化に起因してアイドル VM 識別精度が低下するこ とに備えて自律的に学習し直すことで、環境変 化に耐性のあるアイドル VM 識別システムを構築 できる可能性を示した。 引き続き、自律的に学習し直しを行うシステ ムを構築し効果を検証していく予定である。. 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7. 図 3.a 学習済みモデル(2017 年 9 月版)による 2018 年 10 月のアイドル VM の識別精度. 1.0. 学習モデル(2018年9月版)の精度. 0.9 0.8 0.7 0.6. 0.5. 参照文献 [1]住田宏己,吉本安男,“ソフトウェア開発用 プライベートクラウドにおける資源効率の改善 事例”,情報処理学会第 79 回全国大会講演論文 集,2A-02 [2]住田宏己,吉本安男,“資源効率の良いプライ ベートクラウド運用を実現するための機械学習 の活用”,情報処理学会第 80 回全国大会講演論文 集,2A-03. 0.4 0.3 0.2. precision = TP / ( TP + FP ) recall = TP / ( TP + FN ). 0.1 0.0 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7. 図 3.b 学習済みモデル(2018 年 9 月版)による 2018 年 10 月のアイドル VM の識別精度. 1-28. Copyright 2019 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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