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実践と成果、授業Ⅰ、授業Ⅱ(PDF)

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Academic year: 2021

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(1)

第 6 学 年 の 事 例

授 業 Ⅰ 」・「 授 業 Ⅱ 」 は , い ず れ も 高 学 年 の 外 国 語 に お い て 新 し く

導 入 さ れ た 内 容 を 扱 う 単 元 の 授 業 で す 。 ま た 「 授 業 Ⅰ 」 は

“We Can! 1”

の 内 容 で す が , 移 行 期 間 中 の 自 校 の 年 間 指 導 計 画 に 合 わ せ て , 6 年 生

で 実 施 し て い ま す 。 ど の よ う な 場 面 設 定 を し て 言 語 活 動 を 行 っ て い る

か , 文 字 指 導 を ど の よ う に 工 夫 し て い る か な ど を 中 心 に , 実 践 例 を 見

て い き ま し ょ う 。

★ 実 践 と 成 果

★ 授 業 Ⅰ

She can run fast. She can jump high.

(

We Can! 1 Unit 5)

★ 授 業 Ⅱ

My Summer Vacation (

We Can! 2 Unit 5)

★ 活 動 事 例

① 聞 く こ と ア ( 語 句 や 表 現 ) ② 聞 く こ と イ ( 具 体 的 な 情 報 ) ③ 聞 く こ と ウ ( 話 の 概 要 ) ④ 読 む こ と ア ( 文 字 の 音 ) ⑤ 読 む こ と イ ( 語 句 や 表 現 ) ⑥ 話 す こ と [ や り と り ] イ ( 日 常 生 活 に 関 す る 身 近 で 簡 単 な 事 柄 ) ⑦ 【Small Talk】 の 指 導 ( 話 す こ と [ や り 取 り ] ウ ) ⑧ 話 す こ と [発 表 ] イ ( 自 分 の こ と を 内 容 を 整 理 し て ) ⑨ 書 く こ と ア ( 大 文 字 ・ 小 文 字 ) ⑩ 書 く こ と イ ( 例 文 を 参 考 に ) ⑪ 【Let’s Read and Write】 の 指 導 ⑫ 【Let’s Watch and Think】 の 指 導 ⑬ 【STORY TIME】 の 指 導 ⑭ 三 人 称 の 指 導 ⑮ 一 般 動 詞 ・be 動 詞 の 過 去 形 と 動 名 詞 の 指 導 ( 夏 休 み の 思 い 出 ) ⑯ 語 順 の 指 導

★ 提 供 資 料

( 義 務 教 育 課 の 学 力 向 上 支 援 Web に も 掲 載 し て い ま す ) 資 料 室 → 外 国 語 活 動 ・ 外 国 語 に 関 す る 資 料 → 実 践 事 例 ハ ン ド ブ ッ ク

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自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができる

基礎的な力を養う外国語科の指導

- 自分で考え,語句や表現を選んで伝え合う活動を通して -

佐藤 弘 2020年,外国語が小学校高学年で教科化される。「自分の考えや気持ちなどを伝え合う ことができる基礎的な力を養う」ために,小学校第6学年において,相手に伝える内容を 児童自身が考え,言語活動の中で既習の語句や表現を選んで伝え合う活動を設定し,授業 実践を積み重ねた。その結果,学んだ英語のより確実な習得や,自分の考えや気持ちなど を伝えようとする意欲の向上,文字への関心の高まりなどの成果が得られた。 Ⅰ 実践の内容 1 「自分で考え,語句や表現を選んで伝え 合う活動」を中心とした授業づくり 小学校学習指導要領解説 外国語活動・外国 語編(平成29年7月)では,言語活動について「単 に繰り返し活動を行うのではなく,児童が言語 活動の目的や言語の使用場面を意識して行うこ とができるよう,具体的な課題等を設定し,そ の目的を達成するために,必要な言語材料を取 捨選択して活用できるようにすることが必要で ある」としている。知識・技能が実際のコミュ ニケーションにおいて活用され,思考・判断・ 表現することを繰り返すことを通じて獲得され る。その結果,学習内容の理解も深まるなど, 資質・能力が相互に関係し合いながら育成され ることを求めている。 これまでの外国語活動の指導は英語の表現に 慣れ親しむことが中心で,英語を話したり聞い たりする具体的なスキルの獲得については求め られていなかった。しかし教科化に伴い,育成 すべき資質・能力が「知識及び技能」「思考力, 判断力,表現力等」「学びに向かう力,人間性 等」に整理され,目標及び内容が具体的に示さ れたことにより,中学校外国語科への接続を意 識した英語力向上に向けた系統的な指導が必要 になる。この実践では,単元の中に,自分が伝 えたいことに合わせて語句や表現を選んで伝え 合う言語活動を意図的に設定していく。それに より,授業で学んだ英語のより確実な習得及び 自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができ る基礎的な力を養うことを目指す。 2 「自分で考え,語句や表現を選んで伝え 合う」ための手立て ・指導者がSmall Talk やデモンストレーショ ンの中で,既習の語句や表現を意図的に使 う。 ・言語活動を行う際,どんな表現が使えそう か児童に問い掛け,表現を引き出す。 ・既習の語句や表現をウォームアップの中で 意図的に使わせるとともに,掲示しておく。 3 検証方法 (1) 「自分で考え,語句や表現を選んで伝え 合う活動」を取り入れた授業実践 実践協力校の第6学年において,5単元19時 間の授業実践を行う。その授業の中に「自分で 考え,語句や表現を選んで伝え合う活動」を意 図的に取り入れる。 (2) 検証授業の実施 実践協力校の第6学年において,「自分で考 え,語句や表現を選んで伝え合う活動」を中心 とした検証授業を行う。 (3) 教師による分析・考察 児童の活動の様子やワークシート・振り返り カードの記述などから,分析・考察を行う。 (4) 児童による自己評価 事前・中間・事後の実態調査を行い,4段階 自己評価により児童の変容を分析・考察する。 Ⅱ 授業の実際 1 児童の実態把握 【対象:渟城西小学校 第6学年 66名】 5月に対象の児童に実施した4段階自己評価 による実態調査では,「学習した英語の中から, 使えそうな表現を選んで,考えや気持ちを伝え ること」について,「している」と回答した児 童は20%,「ややしている」は57%であった。 また,今まで学習した全16項目の内容で「英 語で大体できること」について,できる割合が 最も高かったのが「あいさつや自己紹介をする」 で97%,最も低かったのが「それが何かとたず ねたり答えたりする」や「時間割について,言 ったりたずねたりする」などで26%であった。

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できると回答した児童の割合の平均は64%であ るが,表現によって習得の度合いに差があるこ とがうかがえた。

2 「自分で考え,語句や表現を選んで伝え 合う活動」を取り入れた授業実践

(1) 第3単元:I can swim. (Hi, friends! 2 Lesson 3) ・ 好 き な ス ポ ー ツ に つ い て 指 導 者 と 話 す (Small Talk)。 ・ある動物について,グループごとにクイズ を作って出題したり答えたりする。 ・インタビューゲームを基に,ある児童のこ とについて出題する。 ・自分ができることに,好きなものや誕生日 など既習の語句や表現も加えて,ペアで伝 え合う。

(2) 第4単元:She can run fast. He can jump high. (We Can! 1 Unit 5)

・ある人物についての指導者の話を聞き,聞 き取ったことを基に誰のことかを考える (Small Talk)。 ・あるキャラクターが答えとなるクイズのヒ ントを考え,出題し合う。 ・班ごとにインタビューをする先生を決め, できることなどについて質問をして情報を 得る。 ・先生の紹介に自分のことを加えて,既習の 語句や表現も使ってペアで伝え合う。 (3) 第5単元:I like my town. (We Can! 2

Unit 4) ・自分たちの住む町について指導者と話す (Small Talk)。 ・自分たちの住む町のよいと思うことを,ペ アで伝え合う。 ・自分たちの住む町について紹介する内容を 考えて,既習の語句や表現も使ってペアで 伝え合う。

(4) 第8単元:He is famous. She is great. (We Can! 2 Unit 3)

・自分の好きなものやこと,欲しいものなど をペアで伝え合う(Let’s Talk)。

・ Quiz “Who’s this?” を 作り,発表する。 (5) 第9単元:My Summer Vacation (We

Can! 2 Unit 5)

・夏休みに行った場所や楽しんだこと,食べ たもの,感想などを段階的にペアで伝え合 う。

3 授業Ⅰ 第4単元:She can run fast. He can jump high. (We Can! 1 Unit 5)

(1) 言語活動の実際:既習の語句や表現から 選んで使う ALTとのティーム・ティーチングで授業を 行った。指導者によるデモンストレーションの 後,児童は事前にインタビューをした先生につ いて,発表メモを基に自由に友達と紹介し合っ た。三人称の主語と can を使って,その人が できることやできないことなどを伝え合う活動 であるが,好きなものや誕生日など既習の語句 や表現から選んで,できること以外についても 話すようにした。 言葉だけでは伝わりにくい場合はジェスチャ ーも加えて話す児童も多数見られた。また, She likes ~. や His birthday is ~. な ど,未習 の語句や表現を指導者から聞いて積極的に使お うとする児童も見られた。ある児童は,ある女 性の先生を“She can play the flute. She can cook well. She likes students.” と 紹介した。 既習の語句や表現を活用した場合,一般動詞 の三人称単数現在形や人称代名詞の所有格など が必要になるが,コミュニケーションを阻害し ない誤りは指摘せず,会話の中で recast して 音声面からの気付きを促すようにした。また feedback し,グループで話し合い,代表児童 に発表させ,よい紹介の仕方を全体で共有する 場面も設定した。 (2) 分析・考察 ①自分の考えや気持ちなどを伝えようとす る意欲の向上 インタビューや紹介の内容について自分で 考えたり,グループでアドバイスし合ったり する活動の中で,教材や掲示物を活用したり 児童同士で教え合ったりする様子が見られ た。また,語句や表現を選んで伝え合うこと が児童にとって当たり前のこととなり,自然 に既習の語句や表現を活用するようになって きた。中間の実態調査では,「学習した英語 の中から,使えそうな表現を選んで,考えや 気持ちを伝えること」について,「している」 が20%から47%に増えていた。これらのこと から,自分の考えや気持ちなどを伝えようと する意欲が向上したものと考える。 ②文字への関心の高まり 発表メモを作る際,日本語や絵で描くこと を許容していたが,英語で書こうとする児童 が多かった(資料1)。また,中間の実態調査 では「積極的に英語を読んだり書いたりして いる」について肯定的な回答が85%を占め, 言語活動を充実させることにより文字への関

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心も高まったと考える。 ③個々の活動の見取りと支援に課題 表現が多様になると,文法的な誤りも増え る。代表児童の発表の中にも誤りがいくつか 見られた。また,なかなか思うように伝える ことができないでいる児童もおり,中間の実 態調査でも,話すこと[やりとり],話すこと [発表]において「ややできない」と回答した 児童がそれぞれ10%あまり見られた。こうし た児童の様子をしっかりと見取り,支援をし ていく必要がある。 4 授 業 Ⅱ 第 9 単 元 :My Summer Vacation (We Can! 2 Unit 5)

(1) 言語活動の実際:必要な語句や表現を調 べて使う

この検証授業ⅡもALTとのティーム・ティー チングで行った。指導者によるデモンストレー ションやポインティング・ゲームなどで表現に 慣れ親しんだ後,I went to ~./ I enjoyed ~./ I ate ~.などを使って,自分の夏休みについて紹 介し合う活動を行った。 本単元は扱う言語材料が非常に多く,既習の 語句や表現を更に加えると児童の負担が大きく なる。そこで言語活動を行う際は,自分が伝え たいことに合わせて無理のない程度に必要な語 句や表現を調べて使うようにした。未習の語句 や表現も,指導者に尋ねたり,We Can! の WORD LIST で調べたりして,児童の言いた い内容に合わせて使わせるようにした。ある児 資料1 発表メモ 童は,夏休みに行った場所をもっと詳しく言い た い と 考 え ,“I went to Hagurosan in Yamagata.” と紹介していた。また,ある児童 はお昼にお弁当を食べたことを伝えるために, “I ateobentofor lunch.” と 話していた。

本時の最後に,言語活動で十分に慣れ親しん だ語句や表現を,読んだり書いたりする活動を 行った。読んだり書いたりする活動は,児童に とって難度が高いため,帯活動にして取り組ん だ。本時で導入したI ate ~.は,あらかじめ振 り返りカードの裏面に印刷してあり,食べたも のについて書き足した文を見て読み,その下に 文を書き写すようにした(資料2)。実際に書く 活動には予想以上に時間が掛かり,様々な配慮 が必要になった。例えば冠詞の有無や複数形, 地名や固有名詞の頭文字は大文字にする,単語 の間は1文字分スペースを空ける,などである。 文法的な誤りを指摘するのではなく,話す活動 と同じように意味は十分伝わることを認めなが ら,更によい文にするために修正したり書き加 えたりするよう配慮した。書く活動を行う際は, ALT等と分担してなるべくその場でチェック していくようにした(資料3)。 また,活動が進むにつれて,文法的な内容に 関心をもつ児童が増えてきた。関心や意欲を大 切にするため個別に対応しながらも,児童の負 担にならないように配慮した。 資料2 振り返りカード(裏)

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(2) 活動の見取りと評価の工夫 検証授業Ⅰにおいて,児童の活動の様子を十 分に見取ることができなかったという反省を踏 まえ,この検証授業Ⅱを含めた2学期の授業で は次のような取組を行った。 ①評価補助簿の活用 実践協力校では,専科教諭・ALT・外国 語支援員が指導に当たっており,その時間に よって組合せが異なる。そこで「小学校外国 語活動・外国語 研修ガイドブック」に示さ れている評価補助簿を参考にした。指導者が 授業の中で見取ったことをそれぞれ評価補助 簿にメモしておき,授業後に情報を共有する ことで,次時に生かせるようにした(資料4)。 ②評価集計表の活用 それぞれの指導者が評価補助簿に記入したこ とや,ワークシート・振り返りカードの記入状 況などを評価集計表にまとめた(資料5)。 (3) 分析・考察 ①学んだ英語のより確実な習得 ポインティング・ゲームを行う際,本時で 資料3 書く活動の指導

6年 組 第9単元 W e C an! 2 U nit 5 "M y S um m er V acation."

N o. 時 評価規準 氏名 評 価 記述 評 価 記述 評 価 記述 1 2 第1時 第2時 第3時 夏休みに行った場所を 言ったり聞いたりしてい る。 夏休みに行った場所や楽 しんだことを伝え合ってい る。 他者に配慮しながら,夏休みに 行った場所や楽しんだこと,食 べたものなどを伝え合ってい る。 資料4 評価補助簿 〈6年 組 外国語〉 観点 月日10/17 10/17 10/17 10/24 10/25 10/2511/8 / / 10/24 10/2411/8 11/8 / / / 単元 8 8 8 8 9 9 9 8 8 9 9 方法 補 振 ワ ワ 補 振 ワ 補 振 補 振 内容 N o. 1 2 人 物 当 て ク イ ズ 書 い て 読 む 書 い て 読 む 語 順 に 並 べ る 夏 休 み に 行 っ た 場 所 を 言 う 夏 休 み に 行 っ た 場 所 を 言 う シ ー ト に 書 き 写 す 小 文 字 2学期 知識及び技能 思考力,判断力,表現力等 評 価 評 価 語 順 に 気 を 付 け て 聞 く 話 を 聞 く ( 語 順 ) 氏名 人 物 当 て ク イ ズ 資料5 評価集計表 扱う過去形の表現をつなげて言ったり,逆に 指 導 者 が 指 し 示 し た 絵 に つ い て 児 童 が I went to ~. / I enjoyed ~. / I ate ~.と言っ たりするようにした。どの表現を使うか児童 に判断させることで,しっかりと意味を認識 し,実際の会話の中で使う自信につなげるこ とができた。 言語活動の場面では,初めにグループで伝 え合い,アドバイスし合うことで,誤った言 い方に児童自身が気付くことができるように した。その様子を指導者が分担して見取り, 気になる児童に意図的に話し掛けることで, 学んだ英語を正しく使って言語活動を行うこ とができた。 また,帯活動で行っている Jingle が,読 む活動において非常に有効であった。例えば enjoyed の-ed は通常の会話ではほとんど発 音されないため,何人かの児童はenjoy と認 識し,発話していた。そこで Jingle を想起 させ,語尾の発音につなげた。 これらの指導により,学んだ英語のより確 実な習得ができたと考える。 ②言語活動の深まり 英語を教える際,系統性は大切である。一 方,無理のない範囲で未習の語句や表現も使 わせることで,より適切な表現を選んで話そ うとしたり,意味を推測しながら聞いたりす るなど,言語活動が深まる。この授業でも児 童が使いたい表現を必要に応じて調べて使わ せるようにしたことで言語活動が深まり,こ れまでの学習で高まってきた自分の考えや気 持ちなどを伝えようとする意欲を生かすこと ができた。児童の振り返りカードでも,自分 が伝えたいことを詳しく話せた満足感や,友 達の話し方の工夫を自分も取り入れたいとい う声が多かった。 ③個々の活動の見取りと支援に効果 ALTや外国語支援員を,英語による発話 や活動だけでなく,活動の見取りにも積極的 に活用した。併せて評価補助簿や評価集計表 を使用することで,児童の学びをより客観的 に捉え,指導に生かすことができた。これは, 新学習指導要領に対応した評価にも役立つと 考える。 児童の「聞く力」「話す力」を評価する手 段としては,パフォーマンステストが有効で ある。しかし,教科化に向けてプラス35時間 をどのように工面するか各校が頭を悩ます中 で,更にパフォーマンステストのために時間

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を費やすのは難しいのではないか。授業時間 の中で児童の活動の様子をしっかりと見取 り,指導や評価に生かしていく。そのために は,今まで以上にALT等を効果的に活用し ていく必要があると考える。 5 実態調査の分析と考察 「学習した英語の中から,使えそうな表現を 選んで,考えや気持ちを伝えること」について は,肯定的な回答が95%を占め,語句や表現を 選んで伝えようという意識の高まりが見られる (資料6)。また,「英語で大体できること」に ついては,「できる」の全項目の平均が事前(5 月)の64%から79%に増加した。 領域別に見ると,聞くこと,話すこと[やり とり],話すこと[発表]で「できる」の割合が 増加し,否定的な回答がそれぞれ一桁に減少し ており,思うように伝えられない児童への支援 の成果が上がってきている(資料7)。 45 47 20 50 41 57 5 9 17 0 3 6 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 事前 使えそうな表現を選んで伝えること し て いる ややし て いる ややし て いな い し ていな い 資料6 実態調査① 67 59 56 27 33 35 6 7 8 0 1 1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 事前 聞くこと でき る ややでき る ややでき ない でき ない 43 40 30 48 49 55 8 11 13 1 0 2 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 事前 話すこと[やりとり] で き る ややで き る ややで き ない で き ない 読むこと,書くことについては,肯定的な回 答が90%以上を占めた一方で,「できる」の割 合はそれぞれ減少している。文字の学習を経て, 英語を読んだり書いたりする学習に入り,難し さを感じている児童もいることがうかがえる (資料8)。 実態調査の結果と前述の評価補助簿に基づく 教師による評価について,直接比較が可能な4 42 36 26 49 50 43 8 13 23 1 1 8 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 事前 話すこと[発表] で き る ややで き る ややで き な い で き な い 資料7 実態調査② 52 61 43 32 5 7 0 0 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 読むこと でき る ややでき る ややでき ない でき ない 60 71 32 21 8 8 0 0 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 書くこと でき る ややでき る ややでき ない でき ない 42 41 42 44 14 10 2 5 0% 20% 40% 60% 80% 100% 事後 中間 積極的に英語を読む・書く し ている ややし ている ややし ていない し ていない 資料8 実態調査③

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技能の項目を照合した(資料9)。実態調査の「で きる」は教師による評価と同程度又は少し低い 割合を示しており,児童の自己評価は妥当であ ると捉えられる。事後に行った実態調査では5 領域全てで肯定的な回答が90%を超えているこ とから,「自分で考え,語句や表現を選んで伝 え合う活動」が,自分の考えや気持ちなどを伝 え合うことができる基礎的な力を養う上で有効 であると考えられる。 89 83 11 17 0% 20% 40% 60% 80% 100% 教師 児童 過去のことを言う で き る でき ない 92 91 8 9 0% 20% 40% 60% 80% 100% 教師 児童 小文字の読み書き で き る でき ない 98 92 2 8 0% 20% 40% 60% 80% 100% 教師 児童 話を聞いて意味が分かる で き る でき な い 資料9 児童の自己評価と教師による評価の比較 Ⅲ 実践のまとめ 「自分で考え,語句や表現を選んで伝え合う 活動」を中心とした授業実践が,自分の考えや 気持ちなどを伝え合うことができる基礎的な 力,特に聞くこと,話すことの力を養う上で有 効であると考える。また,この取組を通じて, 自分の考えや気持ちなどを伝えようとする意欲 の向上や,学んだ英語のより確実な習得,文字 への関心の高まりなどの成果も得られた。 読むこと,書くことの指導については,小学 校教員の多くは経験不足であり,より一層力を 入れて取り組んでいく必要がある。これまで行 ってきた音声面中心の指導と文字指導とを密接 に関連付けて統合的に指導していくことが,小 学校外国語科で求められてくるのではないかと 思う。また,どのように評価をしていくかとい うことも大きな課題である。これらの課題をど う克服し,小学校外国語科の授業改善につなげ ていくとよいのか,今後も実践を通して探って いきたい。 <参考文献> 文部科学省(2018)『小学校学習指導要領解説 外国語活動・外国語編』開隆堂出版株式会社. 文部科学省(2017)『小学校外国語活動・外国語 研修ガイドブック』株式会社 旺文社. 山田誠志(2018)『「考えながら話す」小学校英語授業』日本標準.

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-第6学年

外国語科学習指導案

能代市立渟城西小学校 授業者 教 諭 佐藤 弘

ALT Tina Soukhanouvong 1 単元名 She can run fast. He can jump high. (We Can! 1 Unit 5)

2 単元の目標 ・自分や第三者について,できることやできないことを聞き取ったり言ったりすることができ る。 (知識及び技能) ・自分や第三者について,できることやできないことを,考えや気持ちも含めて伝え合う。 (思考力,判断力,表現力等) ・他者に配慮しながら,自分や第三者についてできることやできないことなどを,紹介しよう とする。 (学びに向かう力,人間性等) 3 児童と単元 (1) 児童観 4段階自己評価による児童実態調査では,「学習した英語の中から,使えそうな表現を選ん で,考えや気持ちを伝えること」について,最肯定の「している」と回答した児童は20%「や やしている」は58%であった。 また,今まで学習した内容で「英語で大体できること」(全16項目)について,できる割合 が一番高かったのが「あいさつや自己紹介をする」で97%,一番低かったのが「ある物につい て,それが何かとたずねたり答えたりする」や「時間割について,言ったりたずねたりする」 などで26%であった。表現によって習熟の度合いに差があることがうかがえる。「できる」と 回答した項目数を個別に見ると,一番多い児童が16項目に対して一番少ない児童が2項目と, 個人差も大きい。 (2) 単元観 本単元では,三人称に初めて出会う。これまでの外国語活動では,一人称と二人称のみで思 いを伝え合ってきた児童が,やがて三人称を使って自分の身近な家族や友達の話をしたくなる のは,ごく自然の流れである。高学年児童の発達の段階を考えても,三人称導入は当然と考え られる。しかし,中学校の英語教育で多くの生徒がつまずくとされる三人称単数現在形の動詞 変化をここで扱うことは,児童の負担が大きい。そこで本単元では,can と共に扱うことで動 詞変化を回避している。

また,単元の中で STORY TIME 及び Sounds and Letters の活動が設定されている。こ れは新学習指導要領外国語科における「読むこと」「書くこと」の目標に対応した活動である。 (3) 指導観 語句や表現は,一度ふれただけでいつでも使えるようになることは難しい。そこで本単元で は,相手に伝える内容を子ども自身が考え,既習事項のどれを使えばよいかを自分で選んで使 う活動を設定し,指導する。このような活動を継続して行うことにより,自分の考えや気持ち などを伝え合うことができる基礎的な力を養うことをねらいとしている。 本時では,先生や自分のことを紹介する活動の中で,できること以外にも既習事項を使って 紹介する。その際,三人称単数形の動詞変化が生じることが考えられる。その場合文法的な間 違いを指摘するのではなく,指導者が正しく recast するなどして,音声面からの児童自身の 気付きを促したい。 また,移行期初年度の6年生は文字と音声の関係に慣れ親しむ活動がまだ十分に行われてお らず,We Can! 2 で設定されている -at などの押韻を扱った STORY TIME は児童にとって 難度が高い。そこで本時では,Alphabet Jingle を代わりに設定し,帯活動として行っている Sounds and Letters とセットにすることで,読む活動と書く活動を関連させて指導をするこ とにした。 4 単元の全体計画(本時4/4) 主な学習活動 時間 主な学習活動 時間 1 他者について,できることやで 1 3 ある人物について紹介するスピ 1 きないことを聞き取ったり言っ ーチの準備や練習をし,互いの たりする。 スピーチについてアドバイスし 合う。 2 他者について,できることやで 1 4 他者に配慮しながら,ある人物 1 きないことを尋ねたり答えたり に つい て「 でき るこ と」「でき (本時) する。 ないこと」や,自分のことや感 想など自分の思いを含め紹介す る。

授 業 Ⅰ

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5 本時の計画 (1) ねらい 他者に配慮しながら,ある人物について「できること」「できないこと」や自 分のことや感想など自分の思いを含め紹介しようとする。 (学びに向かう力,人間性等) (2) 指導過程 段 階 学習活動 教師の指導・支援 評価(評価方法) 導 入 1 挨拶をする。 ・明るく楽しい雰囲気で授業を始められるように,表 (10分) 情豊かに挨拶をする。

2 “Who is he? Who is she?” ・前までの活動で作った問題を,数グループから出題 ・どのキャラクターについて する。 説明しているか予想して答 ・指導者はヒントの出し方や,児童が分からない表現 える。 などについて助言する。 3 Today’s goal をつかむ。 ・前時の活動を基に,本時はみんなの前で発表するこ とを伝える。 どんな伝え方がよいか考 ・指導者同士で会話し,本時のコミュニケーションの えて,先生や自分のことを 例を示す。 みんなに紹介しよう。 展 開 4《WC1-U5》【Activity 5】 ・部屋を歩き回り,出会った友達と自由に紹介し合う (20分) 「先生や自分のことを紹介しよう」 ようにする。 ・前時の活動を基に,イ ・相手に伝わりにくい場合も,日本語を使わずにジェ ンタビューした先生の スチャーや表現方法を工夫して伝えるよう励ます。 ことや自分のことを発 ・発表に困っている児童には,誌面の例を参考にして 表する。 発表するよう助言する。 ・既習表現を積極的に使おうとしている児童を称揚す 〈指導者による紹介の例〉 る。 This is Ms. Tanaka. ・コミュニケーションを阻害しない間違いについては She is an English teacher. 指摘せず,正しい表現を recast するなどして,音 She can speak English well. 声面からの児童自身の気付きを促したい。

She's so nice. ・反応しながら聞くなど,聞く姿勢も大切であること I can’t speak English well. を伝える。

But I like speaking English. ・全員の発表が終わったら元のグループに戻り,自分 Let’s enjoy English together! が聞いたよいスピーチについて情報交換する。その 後,代表児童数名に全体で発表させ,よい発表につ いて共通理解ができるようにする。

〈活用できる既習表現・語彙〉

・I like / have / play ~. 他者に配慮しながらある人物を「できること」 ・My birthday is ~. 「できないこと」を含めて自分のことや感想など ・食べ物/動物/教科 自分の思いを含め紹介しようとしている。 動作/スポーツ/楽器 (行動観察・振り返りカード点検) まとめ 5【Jingle】Alphabet Jingle ・文字を書く活動と関連させて行うことで,文字が表 (15分) ・アルファベットジングル す音声に慣れ親しむことができるようにする。 を聞き,最初の文字に注 ・言えるところは一緒に言うようにさせる。 目しながら一緒に言う。

6 Sounds and Letters ・文字の形を正しく書いているか観察し,助言する。 ・形に注意しながらワー

クシートに書く。 (WXYZ)

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授 業 で 活 用 し た 資 料 ( 授 業 Ⅰ )

発 表 メ モ ① 発 表 メ モ ② 発 表 メ モ ③ 先 生 や 自 分 の こ と を 紹 介 す る た め の メ モ で す 。大 枠 だ け を 指 定 し ,内 容 に つ い て は , 児 童 に 自 由 に 考 え さ せ て い ま す 。 メ モ な の で , 用 い る 言 語 も 自 由 で す 。 児 童 自 身 が , 自 分 で 発 表 し や す い よ う に 工 夫 し て い ま す 。 【 発 表 メ モ ① 】: キ ー ワ ー ド と ○ ◎ な ど の 記 号 だ け を 用 い た , 簡 潔 で 効 果 的 な メ モ で す 。 【 発 表 メ モ ② 】: 簡 潔 な 文 章 で メ モ し て い ま す 。 欄 外 の 「 ゴ ー ア ブ ロ ー ド ? , い く 外 国 」 の 記 述 か ら は , 日 本 語 と 英 語 の 語 順 の 違 い へ の 気 付 き が う か が え ま す 。 【 発 表 メ モ ③ 】: 全 文 を 英 文 で 書 い て い ま す 。 英 語 が 好 き な 児 童 な の で し ょ う 。 注 意 書 き の よ う な メ モ も 見 ら れ , 学 習 意 欲 の 高 さ が 感 じ ら れ ま す 。 こ の よ う な 児 童 の 期 待 に も 応 え て い き た い で す ね 。

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振 り 返 り カ ー ド ( 裏 面 ) 振 り 返 り カ ー ド は 単 元 で 1 枚 で す 。 単 元 の 目 標 や Final Task が 明 記 さ れ て い る の で , 児 童 は , 単 元 の 学 習 に 見 通 し も ち な が ら ,Today's Goal に 沿 っ た 振 り 返 り を す る こ と が で き ま す 。 1 単 位 時 間 に 用 い る 表 現 も 明 記 さ れ た , シ ン プ ル で あ り な が ら 機 能 的 な 構 成 に な っ て い ま す 。 こ の よ う な 振 り 返 り カ ー ド を 作 る こ と が で き る の は , 教 師 が 事 前 に 単 元 計 画 を し っ か り 立 て て い る か ら で す 。 児 童 の コ メ ン ト に は 教 師 が 温 か な 励 ま し で フ ィ ー ド バ ッ ク し て い ま す 。 裏 面 は 帯 単 元 と し て 設 定 し た 「 書 く こ と 」 の 練 習 シ ー ト に な っ て い ま す 。 単 元 を 通 し て , 毎 時 間 , 書 く 練 習 を 積 み 重 ね て い ま す 。

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ポ イ ン ト ① 【 自 分 で 考 え , 語 句 や 表 現 を 選 ん で 伝 え 合 う 活 動 の 設 定 】

教 師 が 言 語 材 料 を 与 え る の で は な く , 児 童 が 考 え た り , 選 ん だ り す る こ と を 重 視 し て い ま す 。 6 年 生 は , こ れ ま で の 外 国 語 活 動 の 経 験 か ら , あ る 程 度 の 語 彙 や 表 現 に 慣 れ 親 し ん で い ま す 。 既 習 事 項 か ら , 使 え そ う な も の を 児 童 自 身 が 探 し た り 選 ん だ り す る こ と は ,主 体 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 活 動 の た め に 大 切 に し た い 視 点 で す 。 ま た , 目 的 や 場 面 に 応 じ て 既 習 事 項 を 活 用 す る こ と は , よ り 自 然 で 豊 か な コ ミ ュ ニ ケ - シ ョ ン を 可 能 に す る と と も に , 既 に 習 得 し た 知 識 の 定 着 を 強 固 に す る 点 で も 大 切 で す 。

ポ イ ン ト ② 【 児 童 の 「 伝 え た い 」「 使 い た い 」 に 応 え る 指 導 】

こ の 単 元 で 扱 う 三 人 称 は , 小 学 校 で は 児 童 の 負 担 に 配 慮 し , 助 動 詞 can と と も に 用 い る こ と で 動 詞 の 変 形 を 避 け て い ま す 。 し か し , 全 て を can と と も に 用 い る こ と で 表 現 が 限 定 さ れ , 物 足 り な く 思 う 児 童 も い る か も し れ ま せ ん 。 こ の 授 業 で は , 児 童 か ら の 要 望 に 応 え , 動 詞 に s が 付 く 場 合 の 表 現 も 教 え て い ま す 。 全 て の 児 童 に 指 導 す る 必 要 は あ り ま せ ん が , 児 童 が 使 い た い と 思 う な ら , 新 教 材 の 範 囲 を 超 え た 表 現 等 を 教 え て あ げ て も 構 い ま せ ん 。 児 童 の 「 伝 え た い 」「 使 い た い 」 と い う 思 い に 応 え る 指 導 を 心 が け た い も の で す 。

ポ イ ン ト ③ 【 recastの 効 果 的 な 活 用 に よ る 間 違 い へ の 対 応 】

児 童 の 間 違 い に 対 し て , 教 師 が 正 し く 言 い 直 し を す る recast と い う 手 法 を 効 果 的 に 活 用 し て い ま す 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 は 間 違 う こ と を 繰 り 返 し な が ら 育 成 さ れ ま す 。 間 違 い は ど ん ど ん し て よ い の だ と 児 童 に は っ き り 伝 え ま し ょ う 。 た だ し , 間 違 い に 気 付 か せ て あ げ る こ と は 必 要 で す 。 教 師 が 正 し く recast す る こ と に よ り , 児 童 が 「 あ , そ う か ! 」 と 気 付 く だ け で よ い の で す 。 多 く の 場 合 , 言 い 直 し を 求 め る 必 要 は あ り ま せ ん 。

ポ イ ン ト ④ 【 場 面 設 定 の 工 夫 】

第 三 者 を 紹 介 す る 必 然 性 を も た せ る た め に ,児 童 が 作 っ た Who is he? Who is she? の ク イ ズ を 導 入 で 用 い , 展 開 で は 身 近 な 先 生 の 紹 介 例 を 示 し て い ま す 。 あ る 人 物 を 自 分 の 感 想 や 思 い を 含 め て 紹 介 す る と い う 場 面 設 定 に よ り , 児 童 は , 自 分 と 第 三 者 の 違 い を 自 然 に 理 解 す る こ と が で き ま し た 。 ま た , 自 分 と い う 視 点 を 加 え る こ と で , 単 な る 人 の 紹 介 で は な く , 自 分 の 考 え や 気 持 ち を 伝 え る 活 動 に な っ て い ま す 。 こ の よ う な 場 面 設 定 が と て も 大 切 な の で す 。

ポ イ ン ト ⑤ 【 文 字 を 書 く 活 動 の 計 画 的 な 設 定 】

授 業 の 最 後 に , ア ル フ ァ ベ ッ ト を 書 く 練 習 の 時 間 を 設 け て い ま す 。 小 学 生 の 発 達 段 階 に 配 慮 し て ,「 書 く こ と 」 は 短 め の 時 間 に 区 切 っ て 行 う こ と が 効 果 的 で す 。 こ の 事 例 の よ う に ,帯 単 元 な ど で 計 画 的 に 指 導 し ま し ょ う 。単 調 に な り が ち な「 書 く こ と 」 で す が , こ こ で は ジ ン グ ル と 組 み 合 わ せ て 指 導 し て い ま す 。 ジ ン グ ル を 通 し て , 練 習 し て い る ア ル フ ァ ベ ッ ト が , あ る 単 語 の 最 初 の 文 字 と し て 使 わ れ て い る こ と や , そ の 文 字 と 音 の 関 連 に つ い て , 書 き な が ら 理 解 を 深 め て い く こ と が で き て い ま す 。

ここがポイント! 第6学年 授業Ⅰ

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授 業 Ⅱ

第6学年

外国語科学習指導案

能代市立渟城西小学校 授業者 教 諭 佐藤 弘

ALT Tina Soukhanouvong 1 単元名 My Summer Vacation (We Can! 2 Unit 5)

2 単元の目標 ・夏休みに行った場所や食べたもの,楽しんだこと,感想などを聞いたり言ったりすることが できる。 (知識及び技能) ・夏休みに行った場所や食べたもの,楽しんだこと,感想などについて伝え合う。また,夏休 みの思い出について簡単な語句や基本的な表現を推測しながら読んだり,語順を意識しなが ら書いたりする。 (思考力,判断力,表現力等) ・他者に配慮しながら,夏休みの思い出について伝え合おうとする。 (学びに向かう力,人間性等) 3 児童と単元 (1) 児童観 4段階自己評価による中間の児童実態調査では,「学習した英語の中から,使えそうな表現 を選んで,考えや気持ちを伝えること」について,「している」と回答した児童は47%「やや している」は41%と,事前の調査より大幅な向上が見られた。 今まで学習した内容で「英語で大体できること」については,「できる」の割合は事前調査 では平均64%だったのに対し,中間では81%となり,英語でできることが増えたことを自覚し てきていることが伺える。 しかし領域別に見ると,「話すこと[やりとり]」「話すこと[発表]」において,「ややできな い」と答えた児童が共に10%ほどおり,他の領域に比べて少し高くなっている。話すことに不 安をもっている児童の存在が伺える。 また「積極的に英語を読んだり書いたりしている」については,肯定的な回答が85%を占め ており,「読むこと」「書くこと」への関心の高まりが感じられる。 (2) 単元観 本単元では,過去の表現が分かり,夏休みに行った場所や,そこで楽しんだこと,感想など について伝え合ったりすること,また,それらについて書かれたものを読もうとしたり,話し たことを書こうとしたりすることを目標としている。 そこで本単元では,夏休みの思い出について伝え合う言語活動に取り組むことで,過去形を 無理なく自然に活用できるようにする。なお,過去形が初出であることから,児童にとって難 度が高くならないよう,取り扱う過去に関する言語材料は,went, ate, saw, enjoyed, was に限 定している。 本来全8時間の単元だが,今年度は全4時間で指導をすることになる。そこで児童への負担 感を考え,単元の前半で十分に「聞く」「話す」活動を行った後に,「読む」活動を行うよう に構成した。また書く活動は児童にとって負担感が強い活動であることから,毎時間少しずつ 行うこととした。 (3) 指導観 語句や表現は,一度触れただけでいつでも使えるようになることは難しい。そこで本単元で は,相手に伝える内容を子ども自身が考え,既習事項のどれを使えばよいかを自分で選んで使 う活動を設定し,指導する。このような活動を継続して行うことにより,自分の考えや気持ち などを伝え合うことができる基礎的な力を養うことをねらいとしている。 本時では,夏休みに行った場所や楽しんだこと,食べたものなどを伝え合う活動を行う。児 童はこれまで,様々な場所や食べ物・動作などの表現を学んできている。それに前時までに学 んだ,I went to ~. や I enjoyed ~. なども活用し,自分の夏休みについて伝え合うようにす る。毎時間少しずつ表現を増やし,活動の範囲をペア・グループ・全体と徐々に広げていくこ とで,話すことに自信がない児童も,何も見ないで会話ができるようにしたい。 また,言語活動で使う表現が増えると,誤りも多くなってくる。活動の中で児童自身が気付 いて修正できるように,グループでの学び合いや,TTの役割を明確にし分担して見取るなど の工夫をする。 4 単元の全体計画(本時3/4) 主な学習活動 時間 主な学習活動 時間 1 夏休みに行った場所を,言った 1 3 夏休みに行った場所や楽しんだ 1 り聞いたりする。 こと,食べたものなどを伝え合 (本時) う。 2 夏休みに行った場所や,楽しん 1 4 夏休 みの思い出について,やり 1 だことを伝え合う。 取りしたことを書いて読む。

(14)

62 -5 本時の計画 (1) ねらい 他者に配慮しながら,夏休みに行った場所や楽しんだこと,食べたものなどを 伝え合おうとする。 (学びに向かう力,人間性等) (2) 指導過程 教師の指導・支援 評価(評価方法) 段 階 学習活動(学習形態) HRT ALT 導 入 1 Opening ・明るく楽しい雰囲気で授業を始められるように,表 (10分) ・挨拶をする。 (一斉) 情豊かに挨拶をする。 2【Jingle】Foods Jingle ・ 電 子 教 材 を 操 作 し , 一 ・発音の例を示したり,児 ・ 食 べ 物 ジ ン グ ル ( ① ) を 聞 緒 に 発 音 す る よ う 児 童 童 と 一 緒 に 言 っ た り す き,最初の文字に注目しな に促す。 る。 がら一緒に言う。 (一斉) 3 Today’s goal をつかむ。 (一斉) ・指導者同士で会話し,本時は夏休みに食べたものを 付け加えて伝え合う活動を行うことを伝える。 夏休みに行った場所や A: I went to Oga City.

楽しんだこと,食べたも I enjoyed fishing.

のなどを伝え合おう。 I ate soft-serve ice cream.

B: That’s nice. / Do you like ~? / I see, etc.

展 開 4【Let’s Play】"Pointing Game" ・ 慣 れ て き た ら , 指 導 者 ・発音練習をした後,初め (25分) ・指導者が夏休みに関わる が 指 し 示 し た 絵 に つ い はI ate ~.の文をランダ 語彙(施設・場所,動作, て,児童がI went to ~./ ムに言う。次に I went 食 べ 物 )を 言 う の を 聞 い I enjoyed ~./ I ate ~. と to ~./ I enjoyed ~. の文 て,その語を表す絵を指 言 う よ う に し , 児 童 が も混ぜて言い,様々な表 し示す。(一斉→個) 表 現 を 選 ん で 話 せ る よ 現に慣れ親しめるように

うにする。 する。

5【Let’s Listen 2】 ・初めは本を閉じ,音声だけを ・Do you like swimming? 「誰がどんなことをしたのか聞き取ろう」 聞いて必要なことを理解でき などと児童とやり取りを ・指導者の話を聞き,誰の る力を育てたい。 し,誌面にある表現に慣 ことが話されているかを ・1回目は電子教材を使用し, れ親しめるようにする。 考え,内容に合う絵を線 2回目はALTに読んでもら ・必要に応じて,未習の単 で結ぶ。 (個→一斉) いながら,児童の理解を確か 語の意味を補足する。 めるようにする。 6【Activity】 ・まず伝える内容を考え,シートの空欄に記入させる。食 「夏休みの思い出について伝え合おう」 べたものが We Can!に載っていれば,誌面を見てシート ・夏休みに行った場所や楽 に書き写すようにする。未習の語や表現しにくいものに しんだこと,食べたもの ついては,指導者がシートの空欄に書く。 などを伝え合う。 ・友達に話す際は,前時に伝え合った I went to ~. / I (グループ→個) enjoyed ~. に I ate ~. を加え,児童が表現を選んで A: I went to ~. 話すようにする。 I enjoyed ~. ・既習表現を使ったり,上手に受け答えをしたりして I ate ~. いる児童を称揚する。

B: That’s nice. / Do you ・初めにグループ内で伝え合い,話す内容や伝え方に like ~? / I see, etc. ついて子ども同士でアドバイスし合うよう促す。

・指導者同士でグループを分担し,児童の発話の様子 を見取るようにする。 ・最後に自由に相手を選んで話す活動を行う,児童の 様子を見守りながら意図的に話しかけ,児童が正し い表現で話せるようにしたい。 〈活用できる既習表現・語彙〉 ・場所/動作/食べ物 他者に配慮しながら,夏休みに行った場所や楽 ・Can you ~? / Do you like ~? しんだこと,食べたものなどを伝え合っている。

など (行動観察・振り返りカード点検)

まとめ 7【Let’s Read and Write】 ・指導者でグループを分担し,書く活動の補助や助言 (10分) ・ 今日の言語活動で話した文を をする。

シートに書き写し読む。 (個) ・書く文:I ate ~.

8 Feedback ・児童のよかったところを称揚する。 ・振り返りをする。 (個)

(15)

授業で活用した資料(授業Ⅱ)

授業Ⅰと比べ,児童の振り返りの内容が大きく深まっています。豊かな気付きや,書 くことへの意欲の向上などが強く感じられます。「自分で加えて言うことができた」「学 んだことを使ってこれからもがんばりたい」などの記述から,指導者の思いがしっかり 児童に伝わっていることが分かります。

(16)

64 -振り返りカードの裏面を使い,単元 の4時間で,毎時間,書くことを積み 重ねています。この積み重ねが最終的 に「夏休みの思い出」の紹介文になる のです。 児童が写して書くことができるよう, あらかじめ文の途中までが印刷されて いますが,それでもいくつかの間違い が見られます。語と語の間隔や,大文 字・小文字の違い,前置詞,冠詞など に間違いが多いようです。児童にとっ て,「写す」だけであっても決して簡単 なことではないのだということを,し っかり認識しましょう。その上で,児 童の「書きたい」をいう気持ちを大切 に,事例のような,温かな励ましを与 えていきたいものです。

(17)

☆ 授 業 Ⅰ の 「 こ こ が ポ イ ン ト ! 」 で 示 し た 事 項 と 共 通 す る 点 に つ い て は , こ こ で は 割 愛 し ま す 。

ポ イ ン ト ① 【

段 階 的 に 積 み 重 ね る 単 元 計 画

こ の 単 元 で は , 夏 休 み の 思 い 出 を 伝 え 合 う た め に 「 過 去 形 」 を 扱 い ま す 。 児 童 に と っ て ,「 今 」 や 「 普 段 」 以 外 の こ と を 表 現 す る こ と は , 初 め て の 経 験 で あ る こ と を 踏 ま え , 負 担 感 に 十 分 配 慮 し た 単 元 計 画 が 作 成 さ れ て い ま す 。

移 行 期 間 の 限 ら れ た 時 数 で の 指 導 に な る こ と か ら , 用 い る 動 詞 を went, ate, saw, was に 絞 り , 第 1 時 で 「 行 っ た 場 所 」, 第 2 時 で 「 楽 し ん だ こ と 」, 第 3 時 で 「 食 べ た も の 」 と , 毎 時 間 を 積 み 重 ね な が ら , 徐 々 に 表 現 で き る こ と が 増 え て い く よ う に 計 画 さ れ て い ま す 。 児 童 は , 表 現 が 膨 ら み 豊 か に な っ て い く 実 感 を 伴 い な が ら , 単 元 の ゴ ー ル に 向 か っ て 学 習 を 進 め る こ と が で き ま し た 。

ポ イ ン ト ② 【 十 分 な イ ン プ ッ ト の 確 保 】

こ の 単 元 で は , 後 半 に 夏 休 み の 思 い 出 に つ い て , 読 ん だ り 書 い た り す る 活 動 が 設 定 さ れ て い ま す 。 高 学 年 の 指 導 で は , 児 童 が 読 ん だ り 書 い た り す る 表 現 は , 十 分 に 音 声 で 慣 れ 親 し ん だ も の で な け れ ば い け な い こ と は 特 に 留 意 し た い ポ イ ン ト で す 。 過 去 形 に つ い て は 初 出 の 言 語 材 料 で あ る こ と か ら , 特 に 十 分 な イ ン プ ッ ト が 必 要 で あ る こ と を 踏 ま え ,本 時 に お い て は ,前 半 で ポ イ ン テ ィ ン グ ・ゲ ー ム や【Let's Listen】 に 十 分 な 時 間 を あ て て い ま す 。 活 動 も 様 々 な バ リ エ ー シ ョ ン を 用 い て , 児 童 が 聞 く こ と を 楽 し み な が ら , 集 中 力 を 切 ら さ ず に , 徐 々 に ア ウ ト プ ッ ト に 繋 げ ら れ る よ う 工 夫 さ れ て い ま す 。

ポ イ ン ト ③ 【 ジ ン グ ル の 活 用 】

導 入 で 「 食 べ 物 ジ ン グ ル 」 を 行 っ て い ま す 。 こ れ は , 本 時 の 「 夏 休 み に 食 べ た も の を 伝 え 合 う 」 活 動 に 直 結 す る 活 動 で す 。 移 行 期 間 の よ う に 限 ら れ た 時 間 で 指 導 し な け れ ば な ら な い 場 合 に は , い わ ゆ る ウ ォ ー ム ア ッ プ を , 本 時 の 言 語 活 動 に 直 接 つ な が る 活 動 で 実 施 す る こ と は , 特 に 効 果 的 で す 。 ま た , こ の 授 業 で は , ジ ン グ ル の 経 験 を 動 詞 の 過 去 形 の 発 音 指 導 に も 活 用 し て い ま す 。 過 去 形 を 表 す ed は 口 頭 で は 強 調 し て 発 音 さ れ る こ と が な い た め , 児 童 に な か な か 意 識 さ れ な い と い う 指 導 の 難 し さ が あ り ま す が , ジ ン グ ル の 「d」 を 例 に 音 と し て 示 し た こ と で , 児 童 は 自 然 に enjoyed を 正 し く 発 音 す る こ と が で き ま し た 。 ほ か に も 「ate は 8 と 同 じ 発 音 だ よ 」 な ど の , 音 に 重 点 を 置 い た 効 果 的 な 指 導 が 工 夫 さ れ て い ま す 。

ポ イ ン ト ④ 【

Let's Read and Writeの 活 動

本 時 の 最 後 に は , 語 句 や 表 現 を 読 ん だ り 書 い た り す る 活 動 が 設 定 さ れ て い ま す 。 振 り 返 り カ ー ド の 裏 に , あ ら か じ め 英 文 を 印 刷 し て お き , 児 童 は そ れ を 写 し て 書 く こ と が で き る よ う に 工 夫 し て い ま す 。 「 写 す 」 作 業 で あ っ て も 児 童 は た く さ ん 間 違 い ま す 。 間 違 い に 気 付 か せ る た め に は , そ の 場 で の フ ィ ー ド バ ッ ク が 効 果 的 で す 。 A L T の 協 力 を 得 て い る こ と は , 効 率 よ く チ ェ ッ ク す る こ と が で き る と と も に 児 童 の 意 欲 を 高 め る 上 で 効 果 的 で す 。 ま た , 写 し て 書 く 前 に ,「 大 文 字 か ら 始 ま る こ と 」「 ピ リ オ ド が つ く こ と 」 な ど の ポ イ ン ト を , 児 童 か ら 引 き 出 す こ と で , 注 意 を 高 め る こ と が で き ま す 。

ここがポイント! 第6学年 授業Ⅱ

参照

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