• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : 小児の歯数異常・萌出異常への対応

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : 小児の歯数異常・萌出異常への対応"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

小児の歯数異常・萌出異常への対応

Author(s)

辻野, 啓一郎; 新谷, 誠康

Journal

歯科学報, 114(3): 220-222

URL

http://hdl.handle.net/10130/3344

Right

(2)

―――― カラーアトラス ――――

小児の歯数異常・萌出異常への対応

1.永久歯先天性欠如

つじ の けい いち ろう

辻 野 啓 一 郎,

しん たに せい こう

新 谷 誠 康

東京歯科大学小児歯科学講座

(3)

カ ラ ー ア ト ラ ス の 解 説

臨床において,小児の歯数異常・萌出異常は比較 的多く遭遇する問題である。これらの異常は発見時 に大きな問題がないようにみえる場合でも,適切な 時期に適切な対応を怠ると,患者に重篤な状態を引 き起こすことがある。今シリーズでは,歯数と萌出 の異常を原因として起こる問題とその対応について 述べていく。 第1回として,永久歯の先天性欠如を取り上げ る。永久歯の先天性欠如は,2010年に日本小児歯科 学会が大規模な疫学調査の結果を発表した1) ことに より,一般マスコミにも取り上げられ話題になっ た。日本小児歯科学会の調査は,齲蝕や歯の外傷, 過剰歯,顎関節症などを主訴に来院した小児のエッ クス線写真を対象に行ったもので,永久歯の先天性 欠如は約10%にみられるという結果であった(表 1)。対象者に「歯科を受診し,エックス線検査を 行った」という前提があるものの,頻度としてはか なり高いものである。発現部位は,下顎で頻度が高 く,歯種では下顎第二小臼歯の欠損が最も多く認め られ,次いで下顎側切歯,上顎第二小臼歯,上顎側 切歯の順であった(表2)。また,欠如歯は1歯のみ が5.2%,2歯が2.9%,3歯以上は1%以下であっ た。 以下,永久歯の先天性欠如症例を示し,解説を加 えていく。 症例1 9歳男児。上顎左側中切歯の反対咬合を主訴に来 院した。矯正診断のため撮影したパノラマエックス 線画像により,下顎左側第二小臼歯の先天性欠如が 確認された(図1)。 本症例はスペースの問題のないことから,反対咬 合の改善のみを行い永久歯の先天性欠如部である下 顎第二乳臼歯を可及的に保存することとした。 症例2 8歳女児。上下顎前歯部の叢生を主訴に来院し た。矯正診断のため撮影したパノラマエックス線画 像により,下顎左側第二小臼歯の先天性欠如が確認 された(図2)。 本症例は早期治療として上顎の拡大,前歯部の整 列を行い,永久歯列完成後に小臼歯抜歯による本格 矯正治療を行うこととした。小臼歯の抜歯は,上顎 は左右側第一小臼歯を,下顎は右側第二小臼歯およ び先天性欠如部である左側第二乳臼歯を抜歯するこ ととした。早期 治 療 を 終 了 後,13歳 で 再 診 断(図 3),16歳で本格矯正を終了した(図4)。第二乳臼 歯のスペースは閉鎖され歯列・咬合の状態は改善さ れている。 症例3 10歳女児。近医にて多数歯先天性欠如を指摘さ れ,紹介来院した。欠如歯は 74 475 5 であった(図 5)。上顎第二小臼歯の歯根成長が遅れているため, 適宜乳歯の抜歯を行いながら成長を待つこととし た。乳歯交換が進んだ13歳時に,先天性欠如部に対 する処置目標を,本格矯正治療を行って欠如部のス ペースを閉鎖することに決定した(図6)。17歳で矯 正治療を終了した(図7)。 症例1,2は先にあげた日本小児歯科学会の調査 で,最も先天性欠如が多かった下顎第二小臼歯の1 歯のみ欠如している症例であり,これらのパターン が永久歯先天性欠如の典型的な例ということとな る。症例1では永久歯欠如部の乳歯を可及的に保存, 症例2では永久歯欠如部の乳歯,反対側第二小臼歯 および上顎第一小臼歯を抜歯し,矯正治療を行い, 空隙閉鎖した。症例3は上下顎に計6歯の先天性欠 如が認められた症例に空隙閉鎖を目的に矯正治療を 行った症例である。 呈示した症例はいずれも補綴処置を必要としな かったが,最終的に補綴処置が必要となる症例もあ る。その場合でも,補綴前に矯正治療を行い歯列, 咬合を整えることで理想的な補綴を行えることが多 い。永久歯の先天性欠如が認められる症例では,補 綴,矯正を含めた総合的な診断,治療が求められる。 文 献 1)日本小児歯科学会学術委員会:日本人小児の永久歯先天 性欠如に関する疫学調査,小児歯誌,48⑴:29−39,2010.

(4)

小児の歯数異常・萌出異常への対応

1.永久歯先天性欠如

辻 野 啓 一 郎,新 谷 誠 康

東京歯科大学小児歯科学講座 表1 永久歯先天性欠如の発現頻度 上顎 4.4% 下顎 7.6% 合計 10.1% 図6 矯正診断時(症例3) 口腔内写真およびパノラマエックス線画像 症例1 !5先天性欠如症例 図1 初診時パノラマエックス線画像(症例1) 図3 再診断時(症例2) 口腔内写真およびパノラマエックス線画像 74 47 症例3 先天性欠如症例 5 5 図5 初診時(症例3) パノラマエックス線画像 図7 矯正治療終了時(症例3) 口腔内写真およびパノラマエックス線画像 図4 矯正治療終了時(症例2) 口腔内写真およびパノラマエックス線画像 症例2 !5先天性欠如症例 図2 矯正診断時(症例2) 口腔内写真およびパノラマエックス線画像 表2 永久歯先天性欠如の歯種別発現頻度 1 2 3 4 5 6 7 上顎 0.1% 2.6% 1.0% 1.0% 3.0% 0.2% 0.7% 下顎 1.4% 3.8% 0.4% 0.8% 6.1% 0.1% 0.3% 表1,2とも日本小児歯科学会学術委員会の調査1) から作表

参照

関連したドキュメント

警告 当リレーは高電圧大電流仕様のため、記載の接点電

12) Security and Privacy Controls for Information Systems and Organizations, September 2020, NIST Special Publication 800-53 Revision 5. 13) Risk Management Framework

SCHUR TYPE FUNCTIONS ASSOCIATED WITH POLYNOMIAL SEQUENCES 0\mathrm{F} UINOMIAL TYPE AND EIGENVALUES 0\mathrm{F} CENTRAL ELEMENTS 0\mathrm{F} UNIVERSAL ENVELOPING ALGEURAS

Since the copula (4.9) is a convex combination of elementary copulas of the type (4.4) and the operation of building dependent sums from random vector with such copulas is

Since the copula (4.9) is a convex combination of elementary copulas of the type (4.4) and the operation of building dependent sums from random vector with such copulas is

The idea is that this series can now be used to define the exponential of large classes of mathematical objects: complex numbers, matrices, power series, operators?. For the

[5] Fonda A., Mawhin J., Quadratic forms, weighted eigenfunctions and boundary value prob- lems for nonlinear second order ordinary differential equations, Proc.. Edinburgh 112A

J-STAGEの運営はJSTと発行機関である学協会等