Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,
Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
№53:東京歯科大学歯科衛生士専門学校卒業研究につ
いて−過去10年間の研究テーマとアンケート結果−
Author(s)
永井, 由美子; 門田, 枝里子; 緒方, 恵子; 山本, 茉里;
江口, 貴子; 多田, 美穂子; 白鳥, たかみ; 久永, 竜一;
杉山, 哲也; 髙橋, 俊之; 井上, 孝
Journal
歯科学報, 115(5): 497-497
URL
http://hdl.handle.net/10130/3823
Right
目的:本校では平成16年度(第56期生)より3年制 教育に移行し,新カリキュラムに「卒業研究」を導 入した。卒業論文は,一人1課題作成を必須とし た。今回10年間の実績を基に,研究環境の変化によ り歯科衛生士学生の選択したテーマに変化が見られ たのか検討した。また,初年度の第56期生と大学移 転後に論文を作成した第63期生の「卒業研究終了時 アンケート」についても比較分析・検討したので報 告する。 方法:本校第56期生から第65期生までの10年間の卒 業研究テーマを,授業科目別に分類し分析をすると 共に,第56期生と第63期生の「卒業研究終了時アン ケート」を比較検討した。 結果および考察:1.研究テーマの傾向 本校授業科目に合わせて卒業研究テーマの分類を 行った結果,臨床系の研究は全体の約60%で特に口 臭,矯正に関するテーマが多く,近年は歯科衛生士 業務に関わる,摂食・嚥下リハビリテーション,機 能訓練や高齢者の口腔ケアに関するテーマが増加傾 向にある。基礎系の研究は全体の約40%で特に口腔 内細菌,唾液の性状,味覚,再石灰化に関するテー マが多く,近年はホワイトニングによる歯質の変化 や,社会歯科学的調査に関するテーマの増加傾向が 見られる。研究テーマから見られる歯科衛生士学生 の興味の変化は,日本における社会のニーズや人口 動態の変化に影響を受け,歯科医療,特に歯科衛生 士業務の拡大に関するものが増えてきたことによる と考えられる。 また,水道橋移転後も学生の卒業研究テーマ選択 に大きな影響は見られなかった,これは学生の自覚 と自立の兆しを裏付けるものと考える。 2.論文作成終了後の学生アンケート 第56期生と第63期生のアンケートを比較したとこ ろ,資料収集の時間や,研究時間も第63期生の方が 「より取れるようになった」と回答する者が増え, 個人情報・倫理面への配慮もできるようになってき ていると考えられた。さらに,学生と指導者との関 係が整ってきていることがわかった。その一方で, 卒業研究の目的が学生に伝わってないのか「卒業後 研究を今後積極的に行いたいと思う」という学生 は,減少傾向であった。「卒業研究」では,歯科衛 生士は常に注目されていること,研究するマインド を忘れないようにすること,さらに指導者との相互 理解を十分に深める必要があることなどを,学生に 指導することが大切であると考える。これからも改 善を加え,カリキュラムを工夫し,時代と社会に即 した歯科衛生士を育成する必要があることが示唆さ れた。