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地域ケアを支える住宅環境に関する研究

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Academic year: 2021

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全文

(1)

地域ケアを支える住宅環境に関する研究

著者

杉田 収, 佐々木 美佐子, 小林 恵子, 平澤 則

子, 飯吉 令枝, 斎藤 智子, 吉山 直樹, 関谷

伸一, 橋本 明浩

雑誌名

看護研究交流センター事業活動・研究報告書

14

ページ

17-20

発行年

2003-06

その他のタイトル

Research on Housing Environment to Support

Community Care

(2)

豪雪地域のヘルスケアニーズに基づく実践の優先度評価に関する開発研究

地域ケアを支える住宅環境に関する研究

研究者(分科会議研究代表者)杉田 収1)

共同研究者 佐々木美佐子2),小林恵子2),平澤則子2),飯吉令枝2),斎藤智子2),

吉山直樹1),関谷伸一1),橋本明浩1)

1)新潟県立看護大学(看護基盤科学),2)新潟県立看護大学(地域看護学)

Research on Housing Environment to Support Community Care

Osamu Sugita 1), Misako Sasaki 2), Keiko Kobayashi 2), Noriko Hirasawa 2), Yoshie Iiyoshi 2), Tmoko Saito 2), Naoki Yoshiyama 1), Shin-ichi Sekiya 1), Akihiro Hashimoto 1),

1)

Niigata

College

of Nursing

(Basic

Nursing

Science)

2)

Niigata

College

of Nursing

( Division

of Community

Health

Nursing)

キーワード:地域ケア(community care)、住宅(housing)、環境(environment)評 価(evaluation) 目的 介護しやすい、或いは介護され易い住宅を、多くの地域住民が関心を持ち、また施工業 者やケア・マネージャー、看護・介護・保健に関係する職種等が模索している1)。保健、医 療、看護からみた良質な住宅は現代の重要な社会的要請であり、良質な住宅を多くするこ とは社会資本の蓄積でもある2)。時代に合った良質な住宅を備蓄していく作業は重要な行政 課題でもある。 ここでは保健・医療・福祉・建築関係者らのネットワークによる住宅相談窓口を開設し た結果を報告し、また適切な住宅評価法の提案を行った。さらに住宅の新築・改築がそこ に住む人にどんな影響を与えるかをまとめたので報告する。 研究方法 住宅相談ネットワークの形成は上越地域医療センター病院リハビリテーション科、上越 市地域住宅相談所、市役所の福祉課・健康づくり推進課・高齢者福祉課・建築課、新潟県 建築士会上越支部、上越市障害者生活支援センターかなやとで行なった。電話ネットワー クにより、どこの施設に相談連絡が入っても、もっとも適切な窓口が対応する体制を整え た。学内に専用携帯電話を用意し、午前10時から午後7時まで受けた。専用携帯電話に担 当研究者が出れなかった場合は自動的に他の携帯電話に繋がるシステムであった。電話相

(3)

-17-談があった場合はすぐに複数の専門家(建築士、理学療法士、保健師、福祉住環境コーデ ィネーター)がチームを形成して相談住宅を訪問する手順であった。-住宅の訪問調査は、建築士を含む複数の専門家(理学療法士、保健師、福祉住環境コー ディネーター)が相談相手先を訪問した。何度かの訪問調査の結果、住宅の評価方法の作 法が整理された。.またその訪問調査過程で、住宅とそこに住む人との関係が次第に明かに なってきた。 結果 平成14年9月から平成15年3月までの7ヶ月間に、相談ネットワークが機能し得 た住宅相談は1件もなかった。一方新築・改修後の評価依頼は6件(表)あり、合計 14回の訪問調査から以下の住宅評価法がまとめられた。 図 介護・看護からみた住宅評価法の流れ図 作業内容の流れ      実行者 介護・看護からみた住宅評価の依頼 評価チームの編成 住み手の情報、建築内容等の提供 (住み手、作り手から) (理学療法士、作業療法士、看護師、保健師、 建築士、福祉住環境コーディネーター、 ケアマネージャー、医師等から3異職種 以上で構成する) (作り手から評価チームへ) 評価対象の住宅での調査・話し合い 疑問点や問題点の抽出、対応策の提案

話し合い内容、問題点、提案を文書化

(住み手、作り手、評価チーム)

(評価チームリーダー) 参加者全員に文書内容を配布、修正、確認 (評価チームリーダー) 評価対象の住宅での再調査・討議 疑問点や問題点の討議、対応策の再提案

(住み手、作り手、評価チーム)

(4)

討議内容、問題点、提案を再文書化

(評価チームリーダー) 参加者全員に文書内容を再配布、修正、確認 (評価チームリーダー) 評価作業終了 住宅評価例を表にまとめた。例数は多くはないが、評価チームと作り手チーム等、延 べ43名の人達が関与して、それぞれの例の報告書が作成された。これらの例では住み 手について、以前からその人を知る保健師等は「住み手が元気になった」と評された。 「元気さ」の評価をしていないので、客観的なデータは示せないが、興味深い結果であ った。 考察 それぞれの関係施設を廻って研究の主旨を説明し、了解を得て住宅相談ネットワーク を開設した。相談用に設置した専用の携帯電話による実際の相談はなかった。住宅相談 受付のパンフレットを市内の数カ所に置かせて頂いたが、その程度では宣伝不足であっ たと思われる。「待ち」の研究姿勢にも問題を感じ,他の住宅訪問調査を参考に3)、独自 の住宅訪問調査を始めた。この調査は作り手、住み手と評価する側が対立する危険があ ったが、時間をかけての調査と、改修後の不都合な点を補う適切な提案を行ったところ、 関係者全員の相互信頼と前向きの了解とが得られた。そこで住宅訪問による住宅評価の 作法を論文にまとめることができた。 結論 電話による住宅相談受付は成功しなか たが、こちらから出かけて行く住宅訪問調査 は実行できて、その評価法がまとめられた。この評価法は評価作業に参加した異職種間 の連帯と知的向上を促し、住宅の質を高め、さらに住み手に元気を与えた。

(杉田 収他.介護・看護からみた住宅評価法.保健科学.平成16年1月号掲載予定)

文献 1)杉田 収.住宅改修に当事者・家族をどう参画させるか.生活教育2002;46(12): 30-4.

2)杉田 収,関谷伸一、水戸美津子他.高齢社会に対応した住居と住環境.新潟看護

紀要1998;4:29-36.

3)鈴木 晃、池田理任、岩谷晶子他.介護保険制度下の住宅改修の現状と課題.住宅

会議2001;51(2):26-9.

(5)

-19-表 住宅評価例

住 み 手 名 新 ・ 改 築 評 価 回 数 評 価 チ ー ム メ ン バ ー 作 り 手 メ ン バ ー 主 な 評 価 事 項 S H 新 築 2 P T 、 建 築 士 、 保 健 師 、 建 築 士 、 福 住 環 コ 、 施 工 業 風 呂 、 ト イ レ 、 手 す り 、 玄 間 、 段 差 解 看 護 大 教 員 社 員 消 機 、 1 階 全 体 の バ リ ア フ リ ー 化 O S 新 築 4 * P T 、 建 築 士 、 保 健 師 、 建 築 士 、 施 工 業 社 員 風 呂 , ト イ レ 、 介 護 用 の 部 屋 、 台 所 、 車 椅 子 生 活 者 、 視 覚 障 玄 関 、 暖 房 、 1 階 全 体 の バ リ ア フ リ ー 害 者 化 K M (A 市 ) 改 修 3 P T 、 建 築 士 、. 保 健 師 、 建 築 士 、 福 住 環 コ 、 施 工 業 風 呂 、 ト イ レ 、 台 所 、 玄 関 、 1 階 全 体 福 住 環 コ 、 看 護 大 教 員 社 員 、 ケ ア マ ネ の バ リ ア フ リ ー 化 、 段 差 解 消 機 K M (J 市 ) 改 修 2 (建 築 士 ) * * 、 保 健 師 、 (設 計 士 ) * * 、 保 健 師 、 O T ト イ レ 、 床 暖 房 、 1 階 全 体 の バ リ ア フ 福 住 環 コ 、 看 護 大 教 員 リ ー 化 、 手 す り 、 階 段 O T 改 修 2 P T 、 建 築 士 、 福 住 環 コ 、 建 築 士 、 福 住 環 コ 、 施 工 業 風 呂 、 玄 関 、 ト イ レ ・ 廊 下 の 暖 房 、 廊 看 護 大 教 員 社 員 下 の バ リ ア フ リ ー 化 O C 改 修 1 P T 、 建 築 士 、 福 住 環 コ 、 看 護 大 教 員 建 築 士 、 福 住 環 コ 風 呂 、 脱 衣 所

* OS例の評価回数の4は、評価者が表のチームを1度に編成できずに、別々に評価した。

** 評価チームと作り手の職種名が同じでも、異なる人物であるが、KM(J市)例の(建築士)と(設計士)は同一人物で

あった。

PT:理学療法士、 OT:作業療法士、 福住環コ:福祉住環境コーディネーター、 ケアマネ:ケアマネージャー

表 住宅評価例 住 み 手 名 新 ・ 改 築 評 価 回 数 評 価 チ ー ム メ ン バ ー 作 り 手 メ ン バ ー 主 な 評 価 事 項SH新築2PT、建築士、保健師、建築士、福住環コ、施工業風呂、トイレ、手す り 、 玄 間 、 段 差 解看護大教員社員消機、1階全体のバリアフリー化OS新築4*PT、建築士、保健師、建築士、施工業社員風呂,トイレ、介護用の部屋、台所 、車椅子生活者、視覚障玄関、暖房、1階全体のバリアフリー害者化KM(A市)改修3PT、建築士、.保健師、建築士、福住環コ、施工

参照

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