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1930年代のイギリスにおける音楽教育課程に関する一考察 : ミドルセックス州Music in Schools(1935)の検討を通して

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(1)Title. 1930年代のイギリスにおける音楽教育課程に関する一考察 : ミドルセッ クス州Music in Schools(1935)の検討を通して. Author(s). 小林, 美貴子. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 64(1): 43-52. Issue Date. 2013-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6953. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(人丈科学・社会科学編)第 6 4巻. 平 成 25{ I 8月. 第 1号. ご. J o u r n a lo fH o k k a i d oU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( H u m a n i t i e sa n dS o c i a lS c i e n c e s )V o . l6 4,N o. l. A u g u s t,2013. 音楽のもたらす懐かしさが安らぎと認知的作業に与える影響 林美都子*・斎藤英基**. 1ヒ海道教育大学函館校認知,心理学教室 **北海道幽館西高等学校. Howd o e sn o s t a l g i abymusicworkonr e s tandc a l c u l a t i o n s ? HAYASHIMitsuko*andSAITOHideki* * a k o d a t eC a m p u s,H o k k a i d oU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n * D e p a r t m e n to fC o g n i t i v eP s y c h o l o g y,H 料. H o k k a i d oH a k o d a t eN i s h iH i g hS c h o o l. A b s t r a c t Thee f f e c to fn o s t a l g i aonf e e l i n g sandc a l c u l a t i o n swasi n v e s t i g a t e di nt h i sstudy,I nexperiment1 ,7 9 o r2m i n u t e s .A f t e rt h a , t highs c h o o ls t u d e n t sl i s t e n e dt ot h en o s t a l g i cmusic“FromTheNewWorld"f t h e ywereaskedi n4 s c a l emajora b o u tt h e i rl e v e lo ff a m i l i a r i t y,knowledge,enjoyment,n o s t a l g i aandr e l a x a t i o n .Att h eendo ft h eexperiment ,t h e yt e s t e das i m p l ec a l c u l a t i o ni nwhich1 d i g i tnumbersnextt o eacho t h e rwereaddedf o r3 0s e c o n d s .Ther e s u l tshowedt h a tt h en o s t a l g i cgroupf e l tmoref a m i l i a r i t y andr e l a x e dthant h en o n n o s t a l g i cg r o u p .Theq u a n t i t yo fc a l c u l a t i o n sw a s n ' td i f f e r e n tbetweenboth groups.Inexperiment2 ,7 6highschoolstudentsd i dthesamethingsexcepttheyl i s t e n e dt othe n o n n o s t a l g i cmusic“L ' A r l e s i e n n e " .Ther e s u l twass i m i l a rt ot h a to fexperiment1 ,e xceptt h en o s t a l g i c groupf e l tmoreenjoymentb u td i d n ' tf e e lmorer e l a x e d .I tsuggestst h a tt h e r ea r esomet y p eo fi m p a c tby n o s t a l g i a .S i n c et h e r ec o u l dbesomet r o u b l ei nt h en o n n o s t a l g i cgroupi nexperiment1andt h en o s t a l g i c groupi nexperiment2 ,b ycomparingt h en o s t a l g i cgroupi nexperiment1w i t hn o n n o s t a l g i cgroupi nex periment2 ,n o s t a l g i awouldb r i n gu smoref a m i l i a r i t y,enjoymentandr e l a x a t i o n .Then o n n o s t a l g i cgroup wasb e t t e rwithnumbers.Basedont h e s er e s u l t sandp r e v i o u ss t u d i e s,NEMURICO ( N o s t a l g i cEnhancementsMakeUsi nas t a t eo fR e l i e fi nanI n a c t i v eC O g n i t i o n )h y p o t h e s i si sproposedandd i s c u s s e d . Keywords:n o s t a l g i a,r e s t,c a l c u l a t i o n,music,NEMURICOh y p o t h e s i s. はじめに 果たして懐かしさとはどのような感情で,どの. ような効果をもたらすことができるのか。 高校音楽の授業内で音楽鑑賞を行い感想を求め ると“過去によく聴いていた音楽である"“懐か. 3 9.

(3) 林美都[-.斎藤英基. しい感じがする"“小さい頃のことを思い出した". 心的リアリテイであり,正負の情動体験が融合し. など“懐かしい気持ち"が報告されることがしば. たものであるという指摘もある(今野・上杉,. しばある。においなどの他,音楽によっても懐か. 2 0 0 3 )。. elk ( 1 9 9 0 ) の指摘 しさがもたらされるという B の通りである。. 懐かしさは記憶との関連が深いようである。し. 2 0 0 3 )の“心的リアリティ" かし,今野・上杉 (. また,部活動の大会直前や通学途中,テスト勉. であるという定義からは,必ずしも本当に過去に. 強などの際に,しばしば音楽を聴いている高校生. 経験した事柄でなくとも本人にとってリアリテイ. 2 0 0 6 )が,心に響く音楽とは, を見かける。谷口 (. があれば懐かしさはもたらされるようである。. 旋律やリズムとの連合やそれからの連想によるエ. 懐かしさに関する先行研究:音楽と懐かしさに関. ピソード記憶や感情の想起により,ポジティブな. i 龍川・仲 ( 2 0 1 1 )に する実証的な研究としては, i. 価値を持つ体験を生じさせることと定義している. よるものが比較的典型的であろう。大学生を対象. ことから推定するに,部活動や通学中に自分の好. に,小学校高学年の時と中学校時代の記憶ならび. きな心に響く音楽を聴いて気分を盛り上げている. に小学校高学年時に聴いていた音楽を調べてから. のかもしれない。しかしここで疑問が生じる。. 一ヵ月後,参加者各自にそれぞれの思い出をコン. テスト勉強中に聞いている場合,それは認知的な. ビュータ画面上に提示し,それが小学時代のもの. 活動をも盛り上げ,促進しているのであろうか?. か中学時代のものか判断させる課題を実施し,そ. この疑問に関しては,課題の種類や難易度によっ. の反応時間を測定した。その際に,懐かしさを感. て促進的にも妨害的にも働くことが報告されてお. じる音楽をかけた場合と,懐かしくない音楽をか. り,基本的には単純で難易度の低い課題の場合に. けた場合,音楽をかけなかった場合で比較を行い,. は促進的作用となるようである (Sundstrom&. 音楽を聞いて感じる懐かしさは,その音楽を聞い. Sundstrom,1 9 8 6 ;M i l l e r& Schyb,1 9 8 9 ;Tucher. た時期の思い出の想起量,想起時間に促進効果が. & Bushman,1 9 9 1 )。音楽によって眠気が抑えら. あることを明らかにしている。. れ,課題に取り組む動機が維持されて効果がもた. また,. Zhou,Wlidschut,Sedikides,Chen,&. らされると考えられている。さて,“懐かしい". V i n g e r h o e t s( 2 0 1 2 )は,寒い日や寒い部屋では,. 音楽においても同様の効果は生じるのであろう. うららかな日や暖かな部屋より強く懐かしさを感. か?先行研究ではほとんど扱われていない。. じることをアンケート調査によって示し,さらに. 懐かしさの定義:そもそも懐かしさとは何であろ. その逆のことを,音楽や思い出によって強い懐か. うか。本研究では音楽を聴く上で感じる懐かしさ. しさを実験参加者に感じさせるとそうでない場合. を中心に論を進めるが,様々な概念がある。罵田. と比較して温かさを感じると報告して寒さへの耐. ( 1 9 9 6 )は,ある音楽を聴いたときに不意に懐か. 久力が上昇することを示した。懐かしさによって. しく感じるという経験は,音楽を聴いた時に想起. Routledge,Arndt,S e k i 死への恐怖が和らぎ (. させる記憶が関与しているという。柴田・岩永. k i d e s,& Wildschut,2 0 0 8 ),人生の意義を見出し. ( 2 0 0 9 )によると,高齢者が懐かしさを感じる曲. R o u t l e d g e .Arndt. やすくなるという実験報告 (. を聴いたときには,自分の生い立ちゃ体験が報告. W i l d s c h u t,S e k i k i d e s .Hart, J uh . lVingerhoets,&. されやすく,音楽を聴く前と比べてポジティブな. S c h o l t z .2 0 1 1 ) もある。. 感情が高まると指摘している。小林・岩永・生和. 本研究の目的:以上を踏まえ,本研究では,懐か. ( 2 0 0 2 )によると,音楽を聴いて感じる“懐かしさ". しさは,音楽によってもたらされた既知感や自伝. は,感情反応へ強く影響を及ぼし,よりポジデイ. 的記憶等から生じる心的リアリテイであると考え. ブな感情を生起するのだという。その他,懐かし. た。懐かしさを得iることによって,心カ苛且かくポジ. さとは,それぞれの人の中に息づいている過去の. ティブでリラックスした 4 犬態になり,楽しさを感. 4 0.

(4) 自 i 楽のもたらす懐かしさが安らぎと認知的作業にうえる影響. じ,無駄な緊張がほぐれて程よい集中力が生じる. ができますか",楽しさを測定するために“ 3こ. ため,認知的な作業効率が向上するのではないか. の曲から楽しさが伝わってきましたか",懐かし. と仮定した。. さを測定するために“ 4この曲から懐かしさが伝. そこでまず実験 1として,音楽によってもたら. わってきましたか",リラックス感を測定するた. された懐かしさが,記憶以外の認知活動にどのよ. めに“ 5あなたは,この曲を聴いてリラックスで. うな影響を与えるのか検討する。本研究では,先. きましたか"という質問を準備し,いずれにも“ 4. 行研究において単純で難易度の低い課題において. はい"“ 3どちらかといえばはい"“ 2どちらかと. 音楽の促進効果が確認されていることから,隣り. いえばいいえ"“ 1いいえ"といった答えを求め. 合わせの一桁の数字を足し算すると言う単純な計. る用紙を準備した。その裏面には,単純計算量を. 算課題を実施することとした。すなわち,実験 1. 計るものとして,内田クレペリン検査の計算用紙. では懐かしいと想定される曲を聴かせ,懐かしさ. 5 段準 を 1段の数を 3分の 2 まで減らしたものを 1. を感じた参加者と!惑じない参加者とで計算量を比. 備し練習問題も添えた。. 較し懐かしさが作業量を増加させるか検討する。. 手続き:実験は, 1クラスずつ 2クラス実施した。 6名 k子 24名),もう 1ク 1クラスは 40名(男子 1 3名)であった。最初 ラスは3 9名(男子1 6名 k子2. 実験 1. に心理テストを行う旨を伝え,用紙を配布し,あ. 懐かしさを感じる曲を用いた検討. る曲を 2分間だけ流すので,静かに,心を落ち着. 本実験では,日本固有の 5音音階(ヨナ抜き音. かせて聴くよう伝えた。質問などはなかったので,. 階)に比較的近いため,日本人に好まれやすく懐. 懐かしい曲として“新世界より"第 2楽章の冒頭. か し さ を 感 じ や す い と 想 定 さ れ る A. ドボル. 2分間を聴かせ,すぐに質問用紙の“この曲を聴. ジャーク作曲交響曲第 9番ホ短調作品目“新世界. いたことがあるかどうか"など 4つの質問に答え. より"第 2楽章を懐かしい曲として取り上げ,内. を求めた。内田クレペリン検査の実施方法を理解. 田クレペリンに準じた方法で計算量を測定し,懐. するために練習問題を 4段実施した後,再度静か. かしさが作業量に与える影響を検討する。なお,. に懐かしい曲を聴き,終わってすぐ,聞を置かず. 実験参加者が当該楽曲を懐かしいと感じているか. 内田クレペリン検査を実施した。ただし,内田ク. 確認するため,懐かしさについて 4段階で尋ねる. レペリン検査は 1段の時間が 1分であるところ,. と同時に,既知感や知識,楽しさ,リラックス感. 時間短縮のため 1段を 3 0 秒で1 0 段のみ実施した。. などについても質問紙により確認する。. 1回目のテストは,説明も含め約3 0 分で終了した。 [結果]. [方法] 実験参加者 :H高等学校普通科第 1学年音楽選択. 表 1には,既知感,知識,楽しさ,懐かしさ,. 者 79 名(男子 32 名 k 子 47 名;年齢 15 歳 ~16 歳)。. リラックス感と計算量について平均値と SDをま. 書道や美術などの選択肢の中から自らの意志で音. とめた。. 楽を希望した,音楽が好きで得意な生徒ばかりで. 表 2には懐かしさを感じたかどうか別に,各質 問に対する平均値と SDをまとめた。表 2に示し. あった。. A.ドボルジャーク作. たように,曲を聴いて懐かしいと答えた生徒は 27. 5 “新世界より"第 2 曲交響曲第 9番ホ短調作品 9. 名,どちらかと言えば懐かしいと答えた生徒は4 1. 楽章の冒頭 2分間を準備した。また,既知!惑を測. 名,どちらかと言えば懐かしくないと答えた生徒. 定する質問として“ 1あなたは,この曲を聴いた. は 9名,懐かしくないと答えた生徒は 2名,この. ことがありますか",曲に対する知識を測定する. うち懐かしいと答えた生徒と,どちらかと言えば. ために“ 2あなたは,この曲の曲名を答えること. 懐かしいと答えた生徒とを合わせて 68名を. 材料:懐かしい曲として,. 4 1.

(5) 林美都[-.斎藤英基. しさ群"としし, どちらかと言えば懐かしいとは!感 惑. かった (F(l.77)=0.32.n s )0 懐かしさ群と非懐か. じなかつた生徒と懐かしいとは感じなかつた生f 徒 走. しさ群における平均リラックス度を比較したとこ. とを合わせて 11名を. ろ懐かしさ群の方の得点が高く,統計的に有意な. に各質問に対する平均値と SDをまとめた. 差があった (F( l ,7 7 )ニ 2.80.ρ<. 1 0 )。. O. この懐かしさ群と非懐かしさ群の人数について. また,懐かしさ群と非懐かしさ群における平均. 直接二項検定を行ったところ,懐かしさ群の数が. 計算量について一要因の被験者間分散分析を行っ. 非懐かしさ群より有意に多かった (ρ<. 0 1 )。ま. たところ,懐かしさ群の方が得点が高かったが,. た,懐かしさ群と非懐かしさ群における楽しさの. 統計的に有意ではなかった. (F(3.75)= 1 .03.ns)。. 平均値を比較したところ統計的に有意な差はな. 表 1 懐かしい曲を聴いたときの聞き覚え,知識,楽しさ,懐かしさ,リラックス,計算量の平均と SD( n= 7 9 ) 嫡一山一川. 聴きおぼえ 平均値. 2 . 3 9. SD. 1 .23. 楽しさ. 懐かしさ. リラックス. 計算量. 2 . 1 1. 3.18. 3 . 3 3. 2 8 . 9 4. 0 . 7 1. 0 . 7 2. 0 . 7 1. 7 . 0 5. 表 2 懐かしさの程度別による聞き覚え,知識,楽しさ,懐かしさ,リラックス,計算量の平均と SD( n= 7 9 ). 聴きおぼえ 懐かしさ 4 ( 2 7名). 懐かしさ 3 ( 4 1名). 懐かしさ 2 (9名). 懐かしさ 1 (2名). 知識. 楽しさ. 懐かしさ. リラックス. 平均値. 2.74. 1 .44. 2 . 1 9. 4.00. 3. 48. 2 7 . 6 7. SD. 1 .2 4. 0 . 9 2. 0.90. 0.00. 0 . 7 9. 6 . 8 3. 平均値. 2 . 3 7. 1 .0 7. 2.10. 3.00. 3 . 3 2. 2 9 . 0 2. SD. 1 .1 6. 0 . 2 6. 0.48. 0.00. 0 . 5 6. 7 . 4 1. 平均値. 1 .7 8. 1 .0 0. 1 .8 9. 2.00. 2.78. 31 .0 0. SD. 1 .1 3. 0.00. 0 . 5 7. 0.00. 0 . 7 9. 5 . 3 7. 平均値. 1 .0 0. 1 .0 0. 2.50. 1 .0 0. 4.00. 35.00. SD. 0.00. 0.00. 1 .5 0. 0.00. 0.00. 1 .0 0. 表 3 懐かしさ群(懐かしさ 4と 3)と非懐かしさ群(懐かしさ 2と 1)とでの平均と. 懐かしさ群 ( 6 8名). 非懐かしさ群 ( 1 1名). 計算量. SD(n=79). リラックス. 聴きおぼえ. 知識. 平均値. 2 . 5 1. 1 .2 2. 2 . 1 3. 3. 40. 3.38. 2 8 . 4 9. SD. 1 .2 1. 0.64. 0.68. 0. 49. 0 . 6 6. 7 . 2 2. 平均値. 1 .6 4. 1 .0 0. 2.00. 1 .8 2. 3.00. 3 1 . 7 3. SD. 1 .0 7. 0.00. 0 . 8 5. 0 . 3 9. 0 . 8 5. 5 . 1 2. [考察]. 楽しさ. 懐かしさ. 計算量. えよう。. A. ドボルジャーク作曲交響曲第 9番ホ短調作. 懐かしさ群と非懐かしさ群とでは,より懐かし. 品95 “新世界より"第 2楽章の冒頭 2分間は,本. いと感じた方が楽しさを感じる傾向が記述統計的. 実験の結果,懐かしいと感じる人数が,懐かしく. には伺えるが,分散分析を行ったところ統計的に. ないと感じる人数より多いことが示された。研究. 有意な差ではなかった。懐かしさは,必ずしも楽. 者の想定どおり,懐かしいと感じる曲であると言. しさをもたらすわけではないようである。リラッ. 4 2.

(6) 自 i 楽のもたらす懐かしさが安らぎと認知的作業にうえる影響. G .ピ. クスしたと感じたかどうかについては,懐かしさ. あるような有名な曲であることを条件に,. 群のほうが平均リラックス度が高い結果となり,. ゼ一作曲劇音楽“アルルの女"第 2組曲メヌエッ. 懐かしさはリラックス感をもたらすと考えられ. トの冒頭 2分間を選択した。実験 1で用いた曲と. る 。. の相違は,実験 1ではソロ楽器がコールアングレ. 内田クレペリン検査での 1段目計算量の違いに. であったが今回用いるアルルの女ではフルートで 5音音階に類似したものではなく普. ついては,実験前には懐かしさがリラックスを生. あることと,. み出し,余計な緊張がほぐれることにより計算量. 通の音階が用いられていることである。これらの. が増大すると予想していた。しかし,統計的には. 違いにより,楽しさはもたらされても懐かしさは. 有意でないものの,懐かしさを感じないほど,計. もたらされないであろうと想定される。. 算量は増える傾向が見受けられる。懐かしさは計. [方法]. 算のような作業的な認知的活動には影響をうえな. 実験参加者:実験 1と同様の H高等学校普通科第. いか,もしくは当初の仮説と異なり,計算量を低. 1学年音楽選択者 7 6名(男子 3 1名女子 45名;年齢. 下させる可能性が示唆されよう。. 15歳 ~16 歳)。. 本実験では懐かしい曲とみなせるものを用いて. 材料:実験 1に用いた曲と曲調は似ているが,懐. いるにも関わらず,懐かしさを感じていない実験. G .ピゼ一作 かしさを感じないと想定される曲 (. 参加者は,他の事に気を取られていたり,曲を聴. 曲劇音楽“アルルの女"第 2組曲メヌエットの冒. いていなかったりしている可能性があり,比較の. 頭 2分間)を準備した。前回に引き続き心理テス. 対象としていくつかの間題があったためにこのよ. トを行う旨を伝えたのち,前回と同じく曲を 2分. うな結果となった可能性も指摘できょう。. 間聴くので,静かに聴き,すぐに計算問題をする. そこで,実験 2として,懐かしさを感じないと. ように指示した。後述の理由により,本実験では. 想定される曲を準備し,検討を行いたい。懐かし. 内田クレペリン検査の 1段目だけを実施すること. くない曲を用いているにも関わらず,懐かしいと. にした。その後,同様の質問内容でその曲につい. 答えた実験参加者は,この曲を過去に聞いたこと. てどのように感じたかを記入してもらった。ただ. があり,なにかの思い入れや思い出があって懐か. し,“ 2あなたは,この曲名を答えることができ. しさを感じている可能性が高い。先述の通り,過. ますか"の質問については,実験 1の結果で,ほ. 去の記憶によって懐かしさがもたらされるのであ. とんどの生徒が 1のいいえを選択しており,曲名. れば,実験 2における懐かしさ群と非懐かしさ群. を知っているかどうかでの計算量の検証が難しい. の比較の方が,実験 1よりも懐かしさの効果を明. ことと,曲の聴き覚えの質問と内容が重複してい. 確にする可能性が高いであろう。. ると判断したため,実験 2では実験参加者の負担 も考え,質問項目からはずした。 手続き:実験 2も同様に 1クラスずつ 2クラス実. 実験 2. 施した。 1クラスの人数,男女数も実験 1と同様. 懐かしさを感じさせない曲を用いた検討 本実験では,懐かしさを感じさせないと想定さ. 0 段 であった。実験 1では内田クレペリン検査を 1 行ったが,計算量の比較という意味では最初の 1. れる曲を用いて,実験 1と同様の実験を行う。用. 段目だけで十分であったため,実験は最初の 1段. いる曲については,実験 1で用いた曲とある程度. 目のみ実施した。また,実験 1は音楽を聴いて質. の類似性が必要であると考え,ジャンルがおなじ. 問紙に答え,内田クレペリン検査の計算の練習を. クラシックであること,テンポ設定が同じくゆっ. して,もう一度音楽を聴いて聞を置かずすぐに計. くりであること,静かな伴奏にソロ楽器が演奏し. 算を始めたが,実験 2は,音楽を一度聴いて聞を. C Mや TVで一度は聴いたことの. 置かずにすぐに計算を実施し,その後質問紙を実. ていること,. 4 3.

(7) 林美都[-.斎藤英基. 施した点が異なっているが,それ以外は実験 1と. た実験参加者とでなる非懐かしさ群は,合計47名. 同じであった。. であり,直接二項検定を行ったところ,非懐かし. [結果]. さ群の数が懐かしさ群より有意に多かった (ρ< . 0 5 )。表 6には,非懐かしさ群と懐かしさ群別に. 表 4には,既知感,知識,楽しさ,懐かしさ, リラックス感と計算量について平均値と SDをま. 各質問に対する平均値と SDをまとめた。. とめた。また,表 5には,懐かしさの程度別に,. 懐かしさ群と非懐かしさ群における楽しさの平. 各質問に対する平均値と SDをまとめた。. 均値を比較したところ,懐かしさ群の方の得点が. この曲を聴いた結果,懐かしいと答えた実験参. 高く,統計的に有意傾向であった. ( F(l.74) =. 加者は 5名,どちらかと言えば懐かしいと答えた. 3.34.ρ<. 1 0 )。また,平均リラックス度を比較. 実験参加者は 24名,どちらかと言えば懐かしくな. l ,7 4 ) したところ,統計的に有意な差はなかった (F(. いと答えた実験参加者は 26名,懐かしくないと答. =1 .90.1ls ). 。. えた実験参加者は 21名であった。このうち,懐か. また,懐かしさ群と非懐かしさ群における平均. しいと答えた実験参加者とどちらかと言えば懐か. 計算量についてー要因の被験者間分散分析を行っ. しいと答えた実験参加者とでなる懐かしさ群は合. F ( 3,72) たところ,統計的に有意ではなかった (. 計 29名となった。また,どちらかと言えば懐かし. ニ. 0 . 7 7, l l s )。. くないと答えた実験参加者と懐かしくないと答え. 表 4 懐かしくない曲を聴いたときの聞き覚え,楽しさ,懐かしさ,リラックス,計算量の平均と SD(n=76) 楽しさ. '懐かしさ. リラックス. 平均値. 2 . 1 3. 2 . 2 4. 2 . 1 7. 3 . 2 5. SD. 1 .24. 0 . 9 3. 0 . 9 1. 0 . 8 1. 時一山一日. 品叫. 知. 聴きおぼえ. D(n=76) 表 5 実験 2における懐かしさの程度別聞き覚え,楽しさ,懐かしさ,リラックス,計算量の平均と S 聴きおぼえ. 知識. 楽しさ. 懐かしさ. リラックス. 計算量. 懐かしさ 4 (5名). 平均値. 2 . 6 0. 2 . 8 0. 4 . 0 0. 3 . 8 0. 2 6 . 8 0. SD. 1 .3 6. 0 . 4 0. 0 . 0 0. 0. 40. 8 . 5 9. 懐かしさ 3 ( 2 4名). 平均値. 2 . 3 3. 2 . 4 2. 3 . 0 0. 3 . 3 3. 2 9 . 8 3. SD. 1 .2 1. 0 . 8 1. 0 . 0 0. 0 . 6 9. 8 . 4 2. 懐かしさ 2 ( 2 6名). 平均値. 2 . 2 7. 2 . 3 7. 2 . 0 0. 3 . 3 1. 2 9 . 5 8. SD. 1 .2 6. 0 . 9 2. 0 . 0 0. 0 . 6 7. 7 . 1 0. 懐かしさ 1 ( 2 1名). 平均値. 1 .6 2. 1 .7 1. 1 .0 0. 2 . 9 5. 3 2 . 1 9. SD. 1 .0 5. 0 . 9 3. 0 . 0 0. 1 .0 5. 8 . 2 1. D( n=7 6 ) 表 6 実験 2における懐かしさ群(懐かしさ 4と 3)と非懐かしさ群(懐かしさ 2と1)とでの平均と S 聴きおぼえ. 知識. 楽しさ. 懐かしさ. リラックス. 計算量. 懐かしさ群 ( 2 9名). 平均値. 2 . 3 8. 2 . 4 8. 3 . 1 7. 3. 41. 2 9 . 3 1. SD. 1 .2 4. 0 . 7 7. 0 . 6 7. 0 . 6 7. 8 . 5 3. 非懐かしさ群 ( 4 7名). 平均値. 1 .9 8. 2 . 0 9. 3 . 1 5. 3 . 1 5. 3 0 . 7 4. SD. 1 .2 1. 0 . 9 9. 0 . 8 7. 0 . 8 7. 7 . 7 3. 4 4.

(8) 自 i 楽のもたらす懐かしさが安らぎと認知的作業にうえる影響. [考察]. G .ピゼ一作曲劇音楽“アルルの女"第 2組曲 メヌエットの冒頭 2分間は,本実験の結果,懐か しくないと感じる人数が,懐かしいと感じる人数. ひっぱられたのかもしれない。もしくは,もたら される心的リアリティの程度や質に違いがある可 能性が指摘できょう。 実験 1同様,本実験において懐かしさ群と非懐. より多いことが示された。研究者の想定どおり,. かしさ群を比較することにも疑義が生じる。大勢. 懐かしいと感じない曲であると言えよう。. が懐かしくないと答えているのに懐かしいと答え. 懐かしさ群と非懐かしさ群とで,楽しいと感じ たか分析したところ,懐かしさ群のほうが楽しい. ているのは,音楽に集中していなかったり,曲を 聴かずに答えている可能性も否定できない。. と感じていることが示された。実験 1では似たよ. 以上を踏まえると,各実験内に閉じた形でそれ. うな傾向が示されたものの統計的に有意ではな. ぞれ懐かしさ群と非懐かしさ群を比較検討するこ. かったが,実験 2では統計的に有意であった。一. とは,得られた懐かしさや非懐かしさの純粋性や. 方で,リラックスしたかどうかについては,実験. 信頼性の面で不安が残る。そこで,両実験におい. 1では懐かしさ群のほうが非懐かしさ群よりもリ. て研究者が想定した通りの感情を得ている群同士. ラックスしていることが統計的に有意な差として. の比較,すなわち実験 1の懐かしさ群と実験 2の. 示されたが,実験 2でも同様の傾向はみてとれる. 非懐かしさ群との比較を行うこととした。. ものの,統計的に有意ではなかった。 計算量の違いについても実験 1と同様で,懐か しさを感じないほど,計算量は増える傾向が伺え. 実験. 1と実験 2での比較. たが,統計的には有意な差ではなかった。したがっ. 実験 1と実験 2における問題点として,それぞ. て,実験 1にヲ│き続き,懐かしさは計算のような. れ,大勢が懐かしいと感じる曲で懐かしいと感じ. 作業に影響をうえない可能性や計算量を低下させ. なかった実験参加者と,大勢が懐かしいと感じな. る可能性を否定しきれない結果となった。. い曲で懐かしいと感じた実験参加者は,研究者が. 本実験の結果,懐かしいと感じない曲において. 想定していないなんらかの要因(集中力不足,未. も,懐かしい曲を用いた実験 1と同様,懐かしさ. 聴,勘違い,感性のズレなど)に影響されて答え. 群と非懐かしさ群とのパフォーマンスに違いが示. た可能性が否定できない。また,この実験で、のパ. された。特に興味深いのは,この非懐かしさ群と. フォーマンスの差はごく微少の形で表れるようで. の比較によって明らかにされた,懐かしさ群の実. あり,“どちらかといえば"という暖昧な表現に. 験 1と実験 2とに示された相違である。実験 1で. ついてもはっきりとした差が出ない原因になって. 懐かしい曲を用いたときには,懐かしさを!惑じる. いるかもしれない。これらの問題を回避するため,. と楽しさではなくリラックス感を得るが,実験 2. 実験 1において“この曲から懐かしさが伝わって. で懐かしくない曲を用いたときには,懐かしさを. きましたか"の問いに“ 4はい"と答えた実験参. 感じた場合にはリラックス感ではなく楽しさを得. 加者 2 7名を. ている。このことは,曲の種類(懐かしい曲か否か). “この曲カミら惇2 カミしさカ宝吋{云わつてきましたカミぐゾ" の. によって,得られた懐かしさが質的に異なる可能. 間いに“ 1いいえ"と答えた実験参加者 2 1名を“純. 性を示唆していよう。懐かしい曲によってもたら. 粋非懐かしさ群"とし,それぞれの項目を比較し,. された懐かしさは,純粋に曲によってもたらされ,. 表 7にまとめた。これにより,より純粋に,懐か. 安らぎやリラックス!惑を増加させるが,懐かしく. しいと感じている状態と,懐かしいと感じていな. ない曲によってもたらされた懐かしさは,曲その. い状態での比較を可能にするものと考える。. ものが引き出した懐かしさではなく,楽しい思い 出などに基づいているために,思い出の楽しさに. [結果] この曲を聴いたことがあるか,純粋懐かしさ群. 45.

(9) 林美都[-.斎藤英基. と純粋非懐かしさ群とで,一要因被験者間分散分. しさ群と純粋非懐かしさ群における平均リラック. 析を行ったところ,純粋懐かしさ群の方が統計的. ス度を比較したところ,純粋懐かしさ群の方の平. に有意に得点が高かった. ( F(l.46)ニ 4.16.ρ<.05)。. l , 46) ニ 3 . 8 3 . ρ 均が高く,有意傾向であった (F(. <.10)。. この曲から楽しさが伝わってきたかについて, 純粋懐かしさ群と純粋非懐かしさ群における平均. 純粋懐かしさ群と純粋非懐かしさ群における平. 楽しさ度を比較したところ,純粋懐かしさ群の平. 均計算量を比較したところ,純粋非懐かしさ群の. l , 46) = 2 . 9 9 . ρ 均が高く,有意傾向であった (F(. 方の平均が高く,統計的に有意な差があった. <.10)。. (F(l,46)=4.16.ρ<. 0 5 )。. リラックスできたかどうかについて,純粋懐か. 表 7 純粋懐かしさ群(実験 1)と純粋非突かしさ群(実験 2)との平均値と SD(n=48). 聴きおぼえ. 知識. 楽しさ. 懐かしさ. リラックス. 計算量. 純粋懐かしさ群 ( 2 7名). 平均値. 2 . 7 4. l .4 4. 2 . 1 9. 4 . 0 0. 3 . 4 8. 2 7 . 6 7. SD. l .2 4. 0 . 9 2. 0 .9 0. O .0 0. O .7 9. 6 .8 3. 純粋非懐かしさ群 ( 2 1名). 平均値. l .6 2. 1 . 7 1. l .0 0. 2 . 9 5. 3 2 . 1 9. SD. l .0 5. 0 . 9 3. 0 . 0 0. l .0 5. 8 . 2 1. [考察]. 力を抜くような効果をもたらすのではなく,どち. 実験 1や実験 2内において懐かしさ群と非懐か. らかと言えば,意識はあるが心身ともに深く休息. しさ群とを比較した場合よりも,純粋懐かしさ群. している,いわゆる“まどろみ状態"に近いもの. と純粋非懐かしさ群とを比較したほうが,懐かし. を生み出していると推測される。そのため,懐か. さを感じている場合といない場合との聞に明確な. しさを感じると,反応、が鈍くなり,作業量が少な. 差が得られた。このことは,実験 1の非懐かしさ. くなるのではないか。. 群や実験 2の懐かしさ群には想定外の剰余変数が 混在し影響しているのではないかという本研究の 考えを支持するものであろう。懐かしさの果たす 役割については,本項における分析がもっとも純 度が高く信頼に値するものと考える。. 総合考察 本研究では,懐かしい音楽を聞くことにより緊 張がほぐれて,計算課題のような認知的作業量が. 純粋懐かしさ群と純粋非懐かしさ群とを比較し. 増加するのではないかと考え,実験を行った。そ. たところ,純粋懐かしさ群のほうが聴きおぼえ得. の結果,純粋懐かしさ群と純粋非懐かしさ群とを. 点、が高く,楽しさを感じ,リラックスしていると. 比較したところ,懐かしい音楽を聴くことで,楽. いう結果になった。このことは,懐かしさは記憶. しさを得,リラックスを感じるが計算量は下がる. を含む過去の心象風景から生じ,楽しさとリラッ. ことが示された。. クスをもたらすであろうという本研究の考えを支 持するものであった。 しかし,計算量については,本研究の仮定と異. 懐かしさによって生じるリラックス感は,本研 究結果で示したとおり計算課題の作業量を少なく させていることから,当初想定されていたような. なり,純粋非懐かしさ群のほうが多かった。当初,. 作業活動を促進させるような動的なものではな. 懐かしさを感じればリラックスした状態になり,. く,どちらかと言えばまどろみに近い静的な安ら. 肩の力を抜いて課題に取り組めると考えたが,本. ぎをもたらしているように思われる。懐かしさに. 研究の結果からは,懐かしさは,入りすぎた肩の. よって寒さに耐えやすくなったり ( Z h o u .e ta l .. 4 6.

(10) 自 i 楽のもたらす懐かしさが安らぎと認知的作業にうえる影響. 2012),死への恐怖が和らいだり. (Routledge,e t. a し 2008) することが先行研究で示されているこ ともこれを支持するであろう。. 当初予想していたような懐かしさを感じている最 中ではなく,その後であろうと予測される。 今後の課題として,. NEMURICO仮説をさら. 実験 1や実験 2内において懐かしさ群と非懐か. に検証し,懐かしさを感じている状態を抜けて再. しさ群とを比較することによって,同様に懐かし. び集中した時の作業量の状況を調べることによ. さを感じている場合であっても,楽しさを伴った. り,懐かしさを体験することが,集中力を上げ,. り伴わなかったり,音楽の相違によってもたらさ. 作業効率を上げる効果があるかどうかを検証した. れる情動に差異が生じることが示されたのも興味. し ミ 。. 深い。その懐かしさをもたらすもととなった音楽. 高校生は,授業と授業の合間に 10分ほどの休息. や記憶が,楽しいものなのか嬉しいものなのか悲. 時間が定期的に取られている。次の授業の内容や. しいものなのか腹が立つものなのかなどによっ. 現在の心身の状態などを考え音楽を選択し聴くこ. て,生じる懐かしさにはさまざまなバリエーショ. とにより授業の理解度や達成度に大きく貢献した. ンがあるのかもしれない。今井・上杉 (2003) ら. り,効果を上げることができるかもしれない。本. が“正負の情動体験が融合したものである"と指. 研究は,休憩時の理想的な状態を作り出し,作業. 摘するように,懐かしさとは,複数の感情から構. の効率を上げるための研究にも応用が可能である. 成されうるかなり複雑なものなのであろう。. と考える。. 懐かしさが静的な安らぎをもたらすのではない かという先述の指摘とあわせて考えると,懐かし. 引用文献. さとはさまざまな種類の生々しい感情を安らぎで 包みこみ,本人がその感情や体験を受け入れやす くする働きを持っているのかもしれない。沖川・ 仲 ( 2 0 1 1 ) は,懐かしさを感じると自伝的記憶の. 想起量や時間に促進効果があることを報告してい る。認知的な作業活動が鈍くなることによってそ のような安らぎがもたらされ思い出しやすくなる 効果が生じるのか,想起量や速度を促進すること. B e l k, R .W ( 1 9 9 8 ) .P e r s o n a ln o s t a l g i a, Worldview, Mem o r y,andE m o t i o n a l i t y .P e r c e p t u a landMotorS k i l l s ,8 7, 4 1 1 4 3 2 . 小林麻美・岩永誠・牛和秀敏 ( 2 0 0 2 ) .音楽の「懐かしさ」 と感情反応・自伝的記憶の想起との関連 合科学部紀要 N理系編. 広島大学総. 2 8, 2 1 2 8 .. 今野義孝・上杉喬 ( 2 0 0 3 ) . 懐かしさの感情体験に及ぼす 動作法による快適な心身の体験の効果 究」文教大学人間科学部. 「人間科学研. 2 5, 6 3 7 2 .. に認知的リソースが費やされるためにその他の認. M i l l e r, L .K ., &Schyb,M.( 19 8 9 ) .F a c i l i t a t i o nandi n -. 知的作業活動が遅くなるのかなどについては,今. t e r f e r e n c ebybackgroundm u s i c .Journal01Music. 食言すを加えたい。 後f. Thera ρy ,2 6, 4 2 5 4 .. 以上を踏まえ,本研究では懐かしさの及ぼす作 用 に つ い て NEMURICO “ 眠 り 子 " 仮 説 (NostalgicEnhancementsMakeUsi nastate o fR e l i e fi nanInactiveCOgnitionhypothesis). を提唱したい。怒りや喜び,悲しみなど,あるい. Routledge, C ., Arnd , t, . ]S e d i k i d e s, C ., &W ildschut, T . ( 2 0 0 8 ) .A b l a s tfromthep a s t :Theterrorman. agementfunction o fn o s t a l g i a .J o u r l l a l01Ex. p e r i m e n t a lS o c i a lP s y c h o l o g y ,4 4,1 3 2 1 4 0 .. Routledge, C ., Arndt, J ., Wildschu , tT ., S e k i k i d e s, C ., M. Hart, C, Juh ,l J "V ingerhoets, , J, J M, &S c h o l t z, W. ( 2 0 1 1 ) .Thep a s tmakest h ep r e s e n tm e a n i n g f u l :n o s -. はそれらの複合したさまざまな感情について懐か. t a l g i aa sane x i s t e n t i a lr e s o u r c e .J o u r n a l01Pet ・ ' s o n a l .. しさが増大していくにつれ,我々はゆったりとし. i t yandS o c i a lP s y c h o l o g y ,1 01 (3 ),6 3 8 6 5 2 .. た認知活動の中で安らぎを感じ,温かくリラック スした心の状態でさまざまな過去を受け入れてい くのではないだろうか。また,そうであるとすれ ば,認知的な作業活動量が増えるのは,本研究が. Sundstrom, E ., & Sundstrom , M . G .( 19 8 6 ) .Wo r kp l a c e s . Thep s y c h o l o g yo ft h ep h y s i c a lenvironmenti no f f i c e andf a c t o r i e s .NewYork:CambridgeUniversity P r e s s .. i 龍川真也・仲兵紀子 ( 2 0 1 1 ).懐かしさ感情が自伝的記憶. 4 7.

(11) 林美都[-.斎藤英基. の想起に及ぼす影響:反応時間を指標として 理学研究. 認知心. 9( 1 ) .6 5 7 3. 谷口高士 ( 2 0 0 6 ).音楽を l 隠くということの心理的意味を. 考える. 心理学からのアプローチ. 日本音響学会誌. 6 2 (9 ) .6 8 2 6 8 7 . 罵田久美 ( 1 9 9 6 ).音楽に対する懐かしさと自伝的記憶に. おける感情価との関係. 日本教育心理学会総会論丈集. 3 8, 4 0 3 Tucker, A . ,. &Bushman,B, J ,( 1 9 9 1 ) .E f f e c t so fr o c kand. e r b a landr e a d i n gcomr o l lmusiconmathematical,v r p e h e n s i o np e r f o r m a n c e .P e r c e ρt u a land1 V l o t o rS k i l l s , 7 2,9 4 2,. Zhou, X " Wlidschu , tT "S e d i k i d e s, c . , Chen,X " & Ving. J , J , M,( 2 0 1 2 ), Heartwarmingmemories:n o s e r h o e t s, t a l g i am a i n t a i n sp h y s i o l o g i c a lcomfort .Emotion1 2 ( 4 ), 678-684,. (林美都子函館校講師) (斎藤英基北海道函館西高等学校教諭). 4 8.

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