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一一一一一一
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密閉型二相サーモサイフォンの研究
山崎保輔
ExperimentalResearchonaTwo‑Phase CIosedThermosyphon
YasusukeYAMAzAKI
(昭和62年10月31日受理)
Anexperimentalstudyontheheattransferperformanceofatwophaseclosedthermosy‑
phonmade()fglasshasbeencarriedout・Distilledwaterwasusedastheworkingfluids.Under theconstantheated.lengtheffectsoftheamountofworkingfluidsinthetubegoverningheat transfercharacteristicswithintherangeoftheheatedsectiontemperature(20℃〜90℃),were
investigated
1 . はじめに
I
3. 実験方法
自作したガラス製サーモサイフォンで蒸留水を作
動液とし,加熱部温度(100℃),加熱部長さ一定の
条件で封入比(作動液量/加熱部容積)V+のみを変化させると, それに対応する熱輸送量も変化し最大熱 輸送辻は,V+=0.45〜0.70の範囲で得られる。又、他 のV+に対しては,熱輸送量が多かれ少かれ減少し
V+が熱輸送量を支配する一つの要素である事を以前に報告した。
本実験で・は新たに自作した全長2mのガラス製 サーモサイフォンを用いて,加熱部温度,封入比の
二要素を変化させそれ等に対応する熱輸送量の測定 並びに作動状態の観察を行なった。その結果,加熱 部温度並びに封入比の支配下にあるサーモサイフォンの熱輸送量はV+=0.02, 0.50で以前の実験から予
期される特性を示した。
実験手順を以下に述べる。
(a)サーモサイフォン内部をアセトンで洗浄する
と共に,外部も作動状況観察の目的から清浄にした。(b)真空ポンプによりサーモサイフオンからの排
気を行なう。(c) 0.02Torrに到達後,十分に脱気した(30分間 沸騰)蒸留水の封入を行なう (最初の封入比V+は封 入量/加熱部容積で0.02である。)。
(d)冷却水を冷却ジャケットへ流し, その入口,
出口の温度が定常になった状態をそれぞれの熱電対
で確認する。
(e) ヒーターに通電し,加熱水温度を確認しサー
モサイフォンの作動状況観察を行なう。冷却水量,冷却水入口,出口温度を測定する。
(f)封入比V+を順次増加させ(e)で述べた操作を
繰返す。
(g)熱輸送量は次式により求める。
Q(W)=4.19×Gz{) (ら迦 一吟")×C/S ここでGzOは冷却水量,島ut及びムnは冷却水出口,入 口の温度,Cは蒸留水の比熱,SはG"の流出時間
である。
l I
■■■■■■Ⅱ■■■■00︲111ⅡⅡⅡ■ⅡⅡF16Ⅱl︲凸■Ba日ロロⅡⅡ■01A■■■■■■■■■■■■■■■■■■■p■■■■■■■■■■■p1■■■■日日・■日日■■■■■ローp・■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■r
2. 実験装置
実験装置の概要を図2に示す。
装置はガラス製サーモサイフォン本体,加熱部,
冷却部および熱輸送量測定部などから構成されてい る。それらの主要寸法は図2に示し,特に冷却部は 透明アクリル管を用い凝縮部の観察が容易になるよ う配慮した。加熱部への熱入力は図1に示すように,
ガラス容器に入れた加熱水を通じて行なうが,加熱 部の垂直方向加熱温度均一化のため,容器の下部よ
l)空気を送り攪梓する装置を加えた。
I
4. 実験結果と考察
4. 1 蒸留水を作動液体とした場合
(a)封入比V+=,0.02〜0.06
︒■巳■■■■■■■■■■■■■L■■FIb■■ワザ■■■■■矛〃且P︲IoP0p■■■■■
1 1 1
昭和63年2月
L=
I河
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山崎 保 輔
図2 実験装喬の寸法
以前の報告')と同様, 突然沸騰が生じそのサイクル は加熱温度の上昇と共に増加するが,時間間隔も次 第に安定してくるようである。
V+=0.02は図5に示すようにV+=0.06より熱輸 送量が加熱温度全体に渡って小さく 70℃以上で特 に熱輸送量の増加が減少している。 この主因は観察 から把えられるが,加熱温度の上昇と共に環流液量 が減少し, 80℃を超えると下部には作動液である蒸 留水がほとんど無くなる状態に依るもので,蒸発は 加熱部上部で行なわれるのみとなる。従ってこの
V+=0.02での熱輸送曲線は滑らかな増加を示すものとはならずV十=0.06程度の封入比に至って加熱 温度と共に滑らかな上昇を示す。この二つの封入比 では凝縮液環流状況.加熱部蒸発挙動(熱輸送量は 異なるが),に大きな違いは観られず,これ以上の封 入比による熱輸送量よりも図5から知れるように小
さい。⑳
①サーモサイフォン
②真空ポンプ
③冷却管
④作動水
⑤ピラニ真空計
⑥冷却水入口熱電対
⑦冷却水出口熱電対
⑧加熱水熱電対
⑨サーモサイフォン内凝縮部熱電対
⑩サーモサイフォン内蒸発部熱電対
⑪作動水注入用メスシリンダー
⑫冷却水水槽
⑬ペンレコーダー
⑭零接点
⑮流量測定装置
⑯水道.",ク
⑰真空.ソク
⑬加熱水
⑲圧力センサー
⑳アンプ°
⑳ヒーター
⑳エアコンープレソサー
(b)封入比V+=0.ll〜0.25
(a)と同様突然沸騰が観られ,そのサイクルは40℃程
度まで不規則である。加熱温度の上昇につれ,サイクルの間隔は小さく規則的になってくる様子が明確 に把えられる。加熱部の温度が70℃を超えても凝縮.
液の環流がサーモサイフオン下部の蒸留水に達し突 沸時を除けば安定した作動状況が観察される。これ
等の状況から熱輸送量(図5)の増加は加熱温度上昇 実験装置の概要
図1
秋田高専研究紀要第23号
■
ーも一一
、
罠
■ ロ
1m
ー
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密閉型二相サーモサイフォンの研究
▲
11 ▲
△
1.‐封へ81t加熱部容愉】
△0.23
▲0.50
98765ム3
△
△
沸購回数一回//分言 △△△
(a) (b) (c)
図3 凝縮の様子
に対し滑らかでV+=0.llと0.25の間に差が見ら れない。
以上, 異なる4種類の封入比に於けるサーモサイ フオンi疑鏥状態を図3(a), (b)に示す。環流液最の差 はあるが, いずれも滴状唖鏥を呈し封入比による明 確な相違は特に無い。サーモサイフォン加熱部から 上昇した蒸気は冷却部で滴状暁縮を起こし,樅縮し た非常に小さな粒子と呼ぶべき液滴が急速に短時間 (10秒前後)で成長する過程があI) ,成長した液滴は 一体化し重力によ )加熱部へ環流する。 この環流直 後,その壁面に再び滴状齪縮が飴ま│) ,図3(a)(b)の ようにいったん環流路が定まると(a)→(b), (b)→(a)の 凝縮,環流の隣接した形態が発生し, この状態を大
きく乱すことなく持続する。
△
△
△
△
△
△△
▲
1
0
▲ ▲
△
℃
→加熱温度(℃)
図4 沸騰回数一加熱温度
1..(対人敬加熱部容積)
○0. 1)2
① ().()6
● 11.11
△ I).25
▲ 11.50
吋人前サーモサイフォン内圧力 0.O25Torr 伽
L■■■DII巳Ⅱ1日ⅡrI0rlIIllIpllⅡⅡplh?1日■■■■■■■ⅡⅡⅡ87l■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■80二口且U6■■■Ⅱ11■■I■■■■■■■r﹂■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■IⅡⅡ−
(c)封入比V+=0.50
二の封入比では,作動液自体の圧力が特に下部に於 いて大きくなるので沸騰が抑えられるためサーモサ イフォンの始動が特に悪<, 70℃程度まで沸騰は1 分間に1回程度であI)熱輸送量も他のV+に対する 場合に比べ低下している (図4, 5)。
しかし70℃を超えると沸騰回数が10回を超え急激 に熱輸送量も増大し80℃以上では他の4種類のV+
に対し勝る結果となっている。 この事実は以前に報 告')した,加熱部温度100℃に対する封入比の熱輸送 量への影響で,熱輸送量の最大値がV+=0.45〜0.
70の範囲にある事から裏付けられる。
又, この場合の作動状態は突然沸騰によI)作動液の 相当量が冷却部上端まで上昇,下降し下部の液を刺
激する事で,沸騰が20秒前後持続する特異な現象が見られる。冷却部では滴状凝縮による熱輸送から,
上昇する作動液による顕熱輸送への傾向が強まる。
図3(c)はその冷却部の様子である。
剛 ▲
●①一C一− 4 ●△○釦o
①▲●四○
●ら
●▲の○●︑
●
さご熱輸送量?
剛
4㈹
期
卿
1㈹
11
→加熱温度(℃)
1 1
図5$ 黙輸送量一加熱温度
1 1 I
し
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0−
年』
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で滑らかに増加する。特にV+=0.5()の場合,加熱部 温度60℃以下ではサーモサイフォンがほとんど作 動しない。
一
5. 結 員閥
作動液として蒸留水を用いたガラス製密閉型二相 サーモサイフォンによI) 5種類の封入比に対する熱 輸送量一加熱部温度の関係を求め,作動状況観察
も含めて実験を進めた。要点を以下に述べる。
(l) 平滑面から成るガラス製サーモサイフォンで は沸騰が間欠的である。
(2) V+=0.02, 0.50の熱輸送量は加熱部温度 (20℃〜90℃)に対し変動が大きくV+=0.06〜0.25
参考文献
・相場,秋田工業高等専門学校研究紀要,
21,pp・ 17‑20, 1986.
Casarosa・ 他2名. Int, J, HeatMass l) 山崎・相場,秋圧
No.21,pp・17‑20,
C: Casarosa. fTransfer,26‑6,p 2)
933(1983)
秋田高専研究紀要第23号
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