創立 7 5 周年 を迎 えて
藤 井 栄 一 小樽商科大学 は昭和
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年5
月の学校設置法 により,全国の68
大学 とともに国 立大学 として発足 した。 しか し,その前身である小樽高等商業学校 は明治40
年 に設置が決 ま り,44
年5
月5
日に第1
回の入学式 を挙行 した。本年 は,その75
周年 にあたる。一国立の高等商業学校 と しては,東京,神戸,山口,長崎 につ ぐ 長 い歴史 をもっている。高等商業学校 および経済専門学校 と して,他国に例 を 見 ることができない,きわめて 「日本的」 な高等教育の機関 として,多 くの有,
能な人材 を育てあげてきた。とくに,西欧の先進的な学術 ・技芸 を輸入 し,吸 収 す ることを使命 と した帝国大学 と, 日本語 で学術 ・技芸 の教育 と普及 をは かった一般の専門学校の境界にたつ機関とし,少数ではあるが抜 きんでた研究 者 と,多数の外国人教員 を擁 し, しか も大衆の教育要求を敏感 にとらえて,時 代 を リー ドしてきた。
第
2
次世界大戦後の学制改革 において,きわめて困難な状況のもとで,単独 で大学 として発足 した後 も,商業学科,経済学科,管理科学科 と商業教員養成 課程か ら構成 される商学部 と併設短期大学部 を中心 に,昭和47
年 には,修士課 程の大学院を設置 し,教育の充実 と,その基礎 となる研究の深化が行われている。 これ迄の
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年のほぼ半 ばは大学 としての歴史である。『商学討究』 は,当初,高等商業学校の機関誌 と して,創立1
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周年の大正15
年 に創刊 された。戦争中に一時誌名の変更があり,また,短期間休刊のやむなき事情があった以外 は,常 に,研究成果の一部 を公表 し,さらには,それによっ て学生の教育 に資する役割 を果 たしてきた。大学 として発足 し,研究領域が拡 大 して間 もなく,昭和
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年か らは 『人文研究』 を分離刊行することとな り,公 表 される論文の対象領域の専門化がはか られた。創立
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周年 を紀念する大学の行事 と しては,祝典等 は全て省き,大学 にふ さ わ しく, しか も実質のあるものだけに限定 した。幸 にも,本学の発展 に貢献 さ〔 1 〕
2
商 学 討 究 第3 7巻
第1 ・2 ・3
号れた南亮三郎教授所蔵の図書
2450
冊 ほかが,南亮進氏か ら寄贈 され, さらに, 本学卒業生の方達の御好意 により,人口論関係の特別講義 を開催することがで きた。また,卒業生,教職員 および在学生 によるシンポジュームにより,75
年 の歴史 を見なお し,大学の未来 を考える機会 を得 た。紀念行事の中心 としたのは, この 『商学討究』 ならびに 『人文研究』 の記念 号の発刊 である。 これ らも
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周年 を期 しての特別 な作業の集大成ではな く,不 断に続 けられている研究の一端 を示すものにすぎない。創立75
周年 は過去の3
四半世紀の歴史 を顧 りみる以上 に, この間に蓄積 された成果にもとづいて,将 来の発展 を期する機会 である。 ここに集め られた論文が,大きな躍進の基礎 に なるものであることを確信 している。日本 ばか りでなく世界的 に高等教育制度 の改革 と研究体制の再編成が さけばれている今 日,紀念行事 として研究成果の 公表 こそが最 も求め られているものであろう。なお, この号の編集 に当っては林伸二助教授が特 に力 をつ くされた。また, この刊行のために,社団法人緑丘会 および小樽商科大学後援会か ら多大の援助 を受 けたことに対 して謝意 を表 したい。
1)
1)小樽高等商業学校 か らの小樽商科大学の歴史 な らびにわが国の専門学校 の特色 につ
いては,それぞれ下記を参照した。
緑丘五十年史編集委員会 『緑丘五十年史』 (小樽商科大学