「講習会報告」
平成14年度第1回「総合的な学習の時間」指導者講習会
「緑川の河原の岩石についての学習会」
平成14年8月24日(),本年度第1回目 の「総合的な学習の時間」の指導者荊習会と して,「緑川の河原の岩石についての学習会」
が行われた.参加者20名.
熊本県の中央を流れる緑川の河原では,非
常に多種類の 石ころ(岩石) を見ること ができる.その多様さはわが国随一であり,そのことは緑川流域の地質に深い関係がある.
今回の学習会では, 石ころ を観察した り,採集しながら,小学校での生活科や小・
中学校の「総合的な学習の時間」及び理科学
習の素材・題材として緑川の岩石について理解を深める機会とし,また,流域を観察しな がら,地形・地質及び環境教育の視点からも
緑川を考えると│司時に,自然に穂極的に関わ る意識を高めることをねらいとしている.観察した順に番号をつけて次に示す.
①甲佐町遠野;緑川支流のv字谷を遠望し,
緑川本流沿いの台地状の阿蘇火砕流堆積物に ついての説明を受けた.集落の大部分はこの
台地上にあり,これは,九州山地内では共通
しているということであった.
②内大臣橋;ここでは,峡谷と阿蘇火砕流堆 積物との関係,u字谷,柱状節理についての 説明があった.峡谷を埋めた火砕流堆積物は,
冷えて固まるときにその厚みが大きい中心部 分ほど大きく収縮する.そして,その部分に 新しく川が流れ,昔の谷が再現されていると
いうことであった.
③矢部町角上;ここでは,中・古生層からな る緑川上流のV字谷の中の河床を観察し,輝 緑凝灰石・チャート・粘板岩等についての説 lリ1を受けた.参加者は,思い思いにハンマー
*長陽中学校
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田上貴史.
を振り,岩石の採集を行った.
④ml1iの瀬大橋;ここでは,阿蘇火砕流の谷を
跨ぐ橋,峡谷壁の柱状節理,緑川の穿入(せんにゅう)蛇行,白糸の滝を観察した.橋の
下流側の穿入蛇行は,見事なものであった.⑤緑川ダム・霊台橘;緑川ダムでは,ダムの
立地について説明があり,溶結凝灰岩がある ところにダムを造ると柱状節理の割れ目から 水が抜けていき,県北にダムが少ないのはそ のためであるということであった.霊台橋では,橋を観察しながら,灰石の文化について
の説明を受けた.⑥乙女川原;ここでは,川原の石ころの観察 と採集を行った.乙女川原は,緑川中流の代
表的な川原で,岩石の種類の多さは日本有識 である.上流の角上で観察した岩石をはじめ.多くの岩石を採集することができた.
⑦上杉堰・走潟・天明新港;上杉堰ではこの
噸が河口堰で,それより下流は塩水の影響かあり,堰で農業用水を取水しているという説
明を受けた.走潟では緑川の旧蛇行跡を観察した.天明新港では,河口域の堆積物と地形
洲を覆う葦原を観察した.今回の講習会では,緑川について改めて認
識を深めることができた.最後に,始終丁寧な説明をいただいた渡辺 一徳先生に深く感謝の意を表し,講習会報告
とする.
発 行 所