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クロヌタウナギを用いた小・中学生を対象とした 「魚」の分類学習の試み†

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(1)

1. はじめに

 魚類及びその分類の学習は,小・中・高等学校学 習指導要領の理科によると,表 1 のように示されて いる1)2)3)

 例えば中学校理科では,脊椎動物を比較し,共通 点や相違点を見いだし,脊椎動物が,体のつくりや 子の生まれ方,呼吸の仕方,体温などの特徴によっ て,五つの仲間(魚類,両生類,爬虫類,鳥類,哺 乳類)に分類できることを認識させることがねらい である4)

 魚類の系統分類について,日本動物学会と日本植 物学会による生物教育用語集5)によれば,小・中・

高等学校で学ぶ魚類とは,脊椎動物のなかでひれを もち,鰓によって呼吸をおこなう動物群である.軟 骨魚類と硬骨魚類からなるが,広義には無顎類(ヤ ツメウナギ,メクラウナギ)も含まれるとしている.

また,『改訂新版 世界文化生物大図鑑 魚類』で

もヤツメウナギ類とメクラウナギ類は,体の構造が 原始的であり,魚類の祖先型を現在も維持している

クロヌタウナギを用いた小・中学生を対象とした

「魚」の分類学習の試み

佐藤  信*  秋田大学大学院教育学研究科  田口 瑞穂**

秋田大学教育文化学部 

[要約]小・中学生向けに発展的な学習として,無顎類と魚類の分類の学習について,地 元で漁獲される無顎類を教材として用いて授業実践を行った.参加した児童・生徒の多く は,魚類の特徴や分類についての学習経験はなかった.この学習では,標本に直接触るこ とによって,ある児童・生徒は顎の有無に気付いた.顎を持つことが魚類の分類基準であ ることを理解させることができた.

キーワード:顎,分類,無顎類,魚類

 2017年11月27日受理

 † Attempt of Classification Learning of “Fish” Intended for Elementary and Junior High School Students Using Eptatretus atami

 * Makoto SATO, Graduate School of Education, Akita University

** Mizuho TAGUCHI, Faculty of Education and Human Studies, Akita University

高等学校学習指導要領 生物

(5)生物の進化と系統 イ 生物の系統

(ア)生物の系統

 生物はその系統に基づいて分類できることを理解す ること。

表 1 学習指導要領の魚類及びその分類の学習 小学校学習指導要領 理科 第 5 学年

B 生命・地球

(2)動物の誕生

 魚を育てたり人の発生についての資料を活用したり して,卵の変化の様子や水中の小さな生物を調べ,動 物の発生や成長についての考えをもつことができるよ うにする。

ア 魚には雌雄があり,生まれた卵は日がたつにつれ 中の様子が変化してかえること.

イ 魚は,水中の小さな生物を食べ物にして生きてい ること。

中学校学習指導要領 理科 第 2 学年

(3)動物の生活と生物の変異 ウ 動物の仲間

(ア)脊椎動物の仲間

 脊椎動物の観察記録に基づいて,体のつくりや子 の生まれ方などの特徴を比較,整理し,脊椎動物が 幾つかの仲間に分類できることを見いだすこと。

(2)

ので,広い意味で魚類に含められる6)としている.

高等学校生物の教科書7)では,脊椎動物を 2 つに分 けるとき,顎を持たない無顎類と顎を持つ顎口類に 分けている.また,顎口類は,体形と生息域の特徴 から,魚類と主として陸上にすむ四足動物に分けて いる.表 1 に示した通り,小・中学校学習指導要領 には,無顎類についての指導内容が含まれていない.

そのため,名前にウナギと付き,体形もウナギに似 ている無顎類を小・中学生が観察すると広義の魚類 と認識する可能性がある.

 小・中学生を対象とした魚類の分類学習に関する 研究報告は少なく,小学校高学年児童の動物分類に 関する理解状態の報告8)9),小学校高学年から中学 校 2 年生までの児童・生徒の動物分類に関する理解 状態の報告10)や中学校 2 年生にチリメンジャコの 混獲物を教材とした分類学習11)がある.長洲(1975a,

b,c)の報告は評価問題による調査であり,観察に よる事例ではなかった.佐伯ら(2013)は脊椎動物(魚 類)と無脊椎動物の分類であり,魚類だけを用いた 事例ではなかった.

 以上のように,小・中学生を対象とした魚類の分 類に関する学習についての研究報告は見当たらな かった.そこで,本研究では,小・中学生向けに発 展的な学習として,無顎類と魚類の分類の学習につ いて,地元で漁獲される無顎類を教材として行った 授業実践を基に,その成果と課題を明らかにするこ とを目的とした.

 なお,日本魚類学会は,2007年の日本産魚類の差 別的標準和名の改名最終勧告により,メクラウナギ をヌタウナギと変更した12).これに従い,以下本文 中ではすべてヌタウナギと記す.

2. 授業実践 2.1 授業のねらい

 授業実践では,小学校高学年児童及び中学校生徒 を対象に,軟骨魚類,硬骨魚類と無顎類の外部形態 を観察させ,顎の有無に気付かせることをねらいと した.

2.2 対象と実施時期

 本実践は,秋田大学教育文化学部主催の平成27年 度科学探究セミナー参加者を対象とした.授業は 2015年 9 月27日に午前と午後のクラスに分けて行っ た.午前のクラスは,A小学校 5 年生(3 名),6 年 生(2 名),B中学校 1 年生(1 名),2 年生(2 名),

C中学校 1 年生(2 名)の計10名を対象に行った.

午後のクラスは,B中学校 1 年生(3 名),2 年生(2 名),3 年生(1 名),D中学校 3 年生(1 名)の計 7名を対象に行った.

2.3 教材観

2.3.1 秋田県の無顎類

 秋田県では無顎類として,ヌタウナギ目に属す るクロヌタウナギEptatretus atamiとヤツメウナギ Lethenteron sp. が水揚げされている.ヤツメウナギ は漁業期間が県南部の子吉川水系の場合 9 月 1 日~

翌年 4 月30日までであり,入手期間が限られている こと,一般の市場には出回らず高額であることが,

教材として活用する上での難点である.

 一方,クロヌタウナギは秋田県では男鹿半島沖で 漁獲され,水産加工業者が内臓を取り除き血抜きし た後に天日干して「棒あなご」として販売している.

「棒あなご」は,インターネットや電話による注文 でいつでも容易に入手でき,5 匹で約1,000円(2015 年 9 月現在)と比較的安価である.さらにクロヌタ ウナギは年間を通じて水揚げされ,生きている実物 も入手しやすいことから生態の観察に用いることが できる.また,クロヌタウナギは秋田県内でもあま り知られていないと思われ,郷土の自然を知るため の教材としても活用できる.

2.3.2 クロヌタウナギの特徴

 岩田(1998)によると,クロヌタウナギは,茨城 県,青森県以南の日本沿岸,朝鮮半島南部沖の50

~400mの海底に生息している.全長50cmになり,

がいさいこう

鰓孔は,互いに接近する.体色は黒褐色.体はウ ナギ形.口は吸盤でなく,吻ふん部下面を向く.鼻孔は

図 1 クロヌタウナギ

図 2 クロヌタウナギの口部腹面

(筆者のうち佐藤による原図)

粘液孔 尾びれ

外鰓孔

ひげ

(3)

1 つで吻端に開き,消化管に通じる.鼻孔と口の周 辺に 3 対のひげがある.眼は皮下に埋没.口蓋部に 1 本,舌に 2 列に並ぶ歯がある.体側下部に多数の 粘液孔が 1 ~ 2 列に並ぶ13).ひれは尾びれのみをも つ14)

2.4 児童・生徒観

 今回,参加した午前のクラス 2 名と午後のクラス 2 名の中学校 2 年生は,理科の授業でまだ魚類の特 徴については学んでいなかった.中学校 3 年生だけ が学んでおり,それ以外の児童・生徒は魚類の特徴 や分類についての学習経験はない.

2.5 指導観

 無顎類と魚類の外部形態の観察を通じて,異なる 器官を探し,顎の有無から分類できることを理解さ せたい.

 また,児童・生徒が分類の基準について自分の考 えを発表し,議論により合意を得ることによって,

分類基準を客観的に理解し,思考を深めていきたい と考える.

 また,参加した児童・生徒は学年が小学校 5 年生

~中学校 3 年生と幅があり,先に述べたように,動 物分類の既習状況も異なっている.そのため,基礎 的な知識が同じになるように,活動グループは同じ 学年の児童・生徒になるように工夫した.

2.6 授業の概要 2.6.1 グループ構成

⑴ 午前のクラス

 ①~④のグループにクラスを分割して活動させ た.①グループは小学校 5 年生 3 名,②グループは 中学校 2 年生 2 名,③グループは中学校 1 年生 3 名,

④グループは小学校 6 年生 2 名で構成した.

⑵ 午後のクラス

 ⑤~⑧のグループにクラスを分割して活動させ た.⑤グループは中学校 1 年生 3 名,⑥グループは 中学校 3 年生 1 名,⑦グループは中学校 2 年生 2 名,

⑧グループは中学校 3 年生 1 名で構成した.

2.6.2 準備物

 観察で用いた教材は,軟骨魚類のホシザメMustelus manazo,硬骨魚類のニホンウナギAnguilla japonica,

チダイEvynnis japonica,無顎類のクロヌタウナギ

である.ホシザメは 6 月に,秋田県にかほ市平沢漁 港で水揚げされたものを,-20℃で冷凍保存し,実 施日に自然解凍し使用した.ニホンウナギとチダイ は,市販のものを実践の前日に入手し用いた.クロ

ヌタウナギは,体表が粘液で覆われていることもあ り,児童・生徒に手で扱わせることを考慮して,「棒 あなご」を使用した.また,生態観察用に生きたク ロヌタウナギを用意した.これは秋田県潟上市天王 漁港で水揚げされたものを,実践の前日に入手し使 用した.

 各グループに教材E~H(表 2)を各 1 匹とそれ を入れるトレー 2 個,ピンセット 2 本を準備した.

個人には,違う器官をスケッチするために,ケント 紙を上下左右に 4 等分した線を入れたもの 1 枚,ク ロヌタウナギとE~Gから 1 匹選んでスケッチする ケント紙を 2 枚用意した.スケッチ用の鉛筆 2Hを

1 本準備した.魚類図鑑を用意した.

  顎 の 説 明 に 用 い る た め, ツ キ ノ ワ グ マUrsus thibetanus,ホンドギツネVulpes vulpes japonica,ニ ホンカモシカCapricornis crispusの頭骨標本,並び にクロトガリザメCarcharhinus falciformisの顎の標 本を準備した.

2.6.3 授業の流れ

 授業の概要を表 2 に記す.秋田大学教育文化学部 の基礎物理実験室で行った.指導は,筆者のうち佐 藤が行った.教材の魚は名前を伏せて,E~Hのよ うに記号で示した.

3. 調査方法 3.1 調査の目的

 魚類の特徴と分類基準について,児童・生徒が授 業前にどのくらいの知識を持っているか,授業を通 して考えがどのように変容したか,授業直後どのく らい学習内容が定着しているか,分析することが目 的である.このため,質問紙調査,授業のビデオ記 録,ワークシートの内容の収集を行った.

3.2 質問紙調査

 調査方法には質問紙法を用いた.質問項目は教育 効果を測定する目的で作成した.調査は授業直前の 事前アンケート調査と授業直後の事後アンケート調 査,さらに約 3 ヶ月後の遅延アンケート調査として 3 回実施した.参加者の学習内容の変容を調査する ため,質問事項は 3 回のアンケートで共通で,質問 項目は「魚類のからだの特徴について,あなたが知っ ていることを全て書いてください」,「魚とそれによ く似たセキツイ動物を区別するとき,からだのどの 部分を基準にするか知っていますか.知っているこ とを全て書いてください」とし,回答は自由記述と した.なお,授業直後の事後アンケート調査では,

(4)

この他に授業に対するアンケートと感想を追加して いる.

3.3 ビデオ撮影

 授業での児童・生徒の活動の様子を見るために教 室内全体をビデオ撮影した.表 2 の「魚」の違いを 観察する場面,プレゼンテーションの場面,ディス カッションの場面においてビデオ記録の音声をもと にプロトコル分析を行った.

3.4 ワークシート記述内容の収集

 授業の 1 時間目の⑶イで,ワークシートに記述し た違う「魚」,違う器官,その根拠の記述内容を,

児童・生徒が分類した視点と使用された語句に着目 して分析するため,学習に用いたワークシートを収 集した.収集は授業後ワークシートを写真撮影し,

これらをプリントアウトし,分析対象とした.

4. 結果

 事前アンケート調査の回収は17名,事後アンケー ト調査の回収は17名で,全児童・生徒から回収でき,

回収率はともに100%であった.ワークシートの収 集も17名で,収集率は100%であった.遅延アンケー ト調査の実施は17名中 5 名で,実施率は29%であっ た.

4.1 アンケート調査にみる魚類の特徴

 表 3⒜は,事前アンケート調査で回答を求めた魚 類の特徴について示したものである.小学校第 5 学 年での既習事項である卵生は17名中 3 名しか回答し ていない.ひれについては15名が回答していた.環 境の温度変化にともなって体温が変化することを 知っている児童・生徒は 0 名であった.まだ学んで いない,あごがあることについては 0 名であった.

 表 3⒝は,事後アンケート調査で回答を求めた魚 類の特徴について,表 3⒜と同様に示したものであ る.授業後,えらを記述する児童・生徒が15名から 10名に減少したが,他の特徴では全ての項目におい て回答者数が増加し,特にあごについては 0 名から 15名となった.

 表 3⒞は,遅延アンケート調査で回答を求めた魚 類の特徴について,表 3⒜と同様に示したものであ る.回答者 5 名の事後アンケート調査の回答と比較 すると,背骨が 5 名から 0 名に,あごが 5 名から 1 名に減少した.

4.2 アンケート調査にみる「魚」と魚類の分類基準  表 4⒜は,事前アンケート調査で回答を求めた魚 類の分類基準について示したものである.分類の仕 方について「わからない」と回答したのが13名であっ た.

 表 4⒝は,事後アンケート調査で回答を求めた魚 類の分類基準について,表 4⒜と同様に示したもの である.17名中15名が,魚類の分類基準をあごと回 答している.

 表 4⒞は,遅延アンケート調査で回答を求めた魚 類の分類基準について,表 4⒜と同様に示したもの である.回答者 5 名全員が,「魚」と魚類の分類基 準をあごと回答している.

4.3 授業のプロトコル分析

4.3.1 午前のクラスのプロトコル分析

 表 5 は,違いのある「魚」を予想する 1 時間目の 表 2 授業の概要

教材 E ホシザメ   F ニホンウナギ     G チダイ   H クロヌタウナギ

時間 学 習 内 容

1   時   間   目

⑴ 学習の過程を知る.

⑵ 動物の分類基準についての講義を聞く.

ア 動物は,脊椎動物と無脊椎動物に分かれるこ と,更に脊椎動物は魚類,両生類,爬虫類,鳥 類,哺乳類に分類されることについての講義を イ 魚類の分類基準となる,えら呼吸,環境の温聞く.

度変化にともなう体温の変化,卵生,体表がう ろこであることについての講義を聞く.

⑶ 教材E~Hの中から 1 匹だけ違いのあるもの を見つけ記録する(グループ別活動).

ア 教材E~Hを観察し,構造が違う器官を探す.

イ 違う「魚」と違う器官,根拠をワークシート に記入する.

ウ スケッチは,輪郭を一本の連続した線で描く ことについての講義を聞く.

エ 違う器官を重点的に観察し,その違う器官の 特徴を捉えてスケッチする.

2  時  間  目

⑷ 観察記録を基に,違う器官について,グルー プ代表がプレゼンテーションを行う.

⑸ どのプレゼンテーションが,違う器官につい てうまく説明し,妥当であるかについて,クラ ス全体でディスカッションを行う.

⑹ 無顎類と魚類に分類する.

⑺ 哺乳類の頭骨標本とサメの顎の標本を見て,

顎の説明を聞く.

2  時  間  目

⑻ 生きたクロヌタウナギのからだを観察する.

⑼ 魚類の特徴についての講義を聞く.

⑽ 教材E~Hの名称を知る.

⑾ 教材HとE~Gから 1 匹選んでスケッチす

⑿ 本時のまとめを聞く.る.

⒀ ヌタウナギの仲間の採餌の動画を見る.

(5)

⑶の場面で,違う器官が「口」であることに気づい た小学校 5 年生の①グループ(児童番号P1 ~ P3 の 3 名で構成)のプロトコルである.

 児童P1 が発話番号(以下,省略)α1 でクロヌ タウナギの穴と認識していたものが,クロヌタウナ ギの観察(α5)をすることで,α9 では口へと認識 が変容している.

 児童P2 はα6 のように最初は違いのある器官を うろこと考えていたが,P1 のα7・9・11を聞くこと や,ワークシート記入前のクロヌタウナギの観察を 通してα12のとおり,違う器官が口であることに認 識が変容した.

 スケッチ中に,α21~29に見られるとおり,口が

違う器官であることをホシザメやチダイの口と比較 することで確認し,口が違う器官であることの認識 をP1 とP2 は深めている.P3 の児童は,この間まっ たく発言しなかった.

4.3.2 午後のクラスの授業のプロトコル分析  午後のクラスの中で⑦グループでは考えが 2 つに 分かれたので,2 時間目⑷では 5 つのプレゼンテー ションが行われた.教材E・F・Gには胸びれが付 いているがHには胸びれが付いていないから,Hが 違う魚であるとのプレゼンテーションが 4 グループ

(⑤,⑥,⑦-1,⑧グループ)からあり,この中の

⑥グループはHには目がないことも挙げていた.⑦

-2 グループは,教材E・F・Gには背びれが付い 表 3 魚類の特徴についての回答状況

⒜ 事前アンケート調査

 質問事項「魚類のからだの特徴について,あなたが知っていることを全て書いてください」数字は,人数を表す.

 その他の記述は次のとおりである.なお,括弧内は人数を表す.

小 5 ~中1:内臓がある⑴,自分で動く⑶,足がない⑸,手がない⑴,何かを食べる⑴,骨がある⑷,口・歯・目・内臓,

がある⑴,速く泳ぐ⑴,しっぽがある⑴,まぶたがない⑵,骨が細かい⑴,うきぶくろがある⑴,腸などの器官がある⑴,

腸が長い⑴,水中で生息⑴,ひふ呼吸をするものもいる⑴

中 2:水で生きる⑴,水から出たら死ぬ⑴,骨がある⑴,首がない⑴,肺がない⑴ 中 3:うきぶくろ⑴,うろこまれにないものあり⑴

⒝ 事後アンケート調査

 質問事項は事前アンケートと同じである.数字は,人数を表す.

 その他の記述次のとおりである.なお,括弧内は人数を表す.

小 6:歯がある⑵,目がある⑵,舌がある⑴

⒞ 遅延アンケート調査

 質問事項は事前アンケートと同じである.数字は,人数を表す.

 その他の記述はなかった.

  全回答者数 背骨 えら 体温が変化 卵生 ひれ うろこ あご その他 ( )は人数

全体 17 1 15 0 3 15 7 0  

小 5 ~中 1 11 0 10 0 1 10 4 0 小 5⑶,小 6⑴,中 1⑸

中 2  4 0  3 0 1  4 2 0 中 2⑵

中 3  2 1  2 0 1  1 1 0 中 3⑴

  全回答者数 背骨 えら 体温が変化 卵生 ひれ うろこ あご その他

全体 17 11 10 8 10 15 12 15  

小 5 ~中 1 11  6  5 5  6 10  7  9 小 6⑵ 中 2  4  3  3 1  2  4  3  4

中 3  2  2  2 2  2  1  2  2

  全回答者数 背骨 えら 体温が変化 卵生 ひれ うろこ あご その他

全体 5 0 5 3 3 3 4 1  

小 5 ~中 1 2 0 2 1 1 1 1 1 中 1⑵

中 2 3 0 3 2 2 2 3 0

中 3 0 0 0 0 0 0 0 0

(6)

ているが教材Hには背びれが付いていないから,教 材Hが違う魚であるとした.表 6 は,その後のディ スカッション(2 時間目⑸)で,教師の誘導によっ て「口」を観察することになった場面からのプロト コルである.

 なお,⑤グループは生徒P11~13の 3 名,⑥グルー

表 5 ①グループ(小学校 5 年生)のプロトコル  児童P1~P3 の 3 名で構成している.教師の発言をTと して表した.( )内は児童の活動や補足等を記した.破 線は時間の経過を示す.

教材 E:ホシザメ  F:ニホンウナギ      G:チダイ   H:クロヌタウナギ

発話番号 発言者 プ ロ ト コ ル

(クロヌタウナギ観察中)

α1 P1 穴あった.

α2 P1 穴だ.穴あった.

α3 P1 穴がある.

(クロヌタウナギ観察中)

α4 P1 目があるかないか.

(クロヌタウナギ観察中)

α5 P1 こっちが口だ.上から,こうやると こうなので違う.

α6 P2 うろこだよ.

α7 P1 これさ,下でこうやって吸う.

α8 T 違いわかった.

α9 P1 口かな.

α10 T 口が違う.どういった感じで違う.

α11 P1 これは下向き.(ホシザメを指して)

これは下向きだけど,一応食べれる な.

(プリント記入)

(クロヌタウナギを観察し,ワーク シート記入前)

α12 P2 やっぱり口じゃない.口が全然違う.

(手洗い時)

α13 P1 口が丸い.

α14 P1 じゃあ,Hだ.

α15 T (全体に対し)1 つだけの班多いが,

それだけかな.

α16 P1 たぶん,ひれだ.(ニホンウナギで 確認して)

α17 P1 こっちはひれがない.(ヌタウナギ を見て)

α18 P1 背びれだ.(P2 と同時に発言)

α19 P2 背びれだ.(P1 と同時に発言)

α20 P1 口,背びれ.

(スケッチ中)

α21 P2 Fの口がわかりにくい.

(P2 ピンセットでホシザメの口を いじる)

α22 P1 口が開く.上下.

α23 P2 歯がある.

(P2 ピンセットでニホンウナギの 口をいじる.確認してからスケッチ)

α24 P2 下顎の方が長い.

α25 P1 Fも歯がある.

表 4 魚類の分類基準についての回答状況

⒜ 事前アンケート調査 

 質問事項「魚とそれによく似たセキツイ動物を区別す るとき,からだのどの部分を基準にするか知っています か.知っていることを全て書いてください」数字は,人 数を表す.

 4 名が分類基準を記述し,次のとおりである.なお,括 弧内は人数を表す.

小 5~中 1:足がある⑴,えら呼吸⑵,卵を生む⑵,ホニュ ウ類か魚類か⑴

中 2 :呼吸器官⑴,産卵方法⑴

 わからないとしたが,分類の記述があったものを次に 示す.

中 1 :背骨?⑴,中 2 :尾びれ?⑴

⒝ 事後アンケート調査

 質問事項は事前アンケート調査と同である.数字は,

人数を表す.

 その他の記述は次のとおりである.なお,括弧内は人 数を表す.

小 5~中 1 :ひれがある⑷,えらがある⑵,

背骨がある⑴

⒞ 遅延アンケート調査 

 質問事項は事前アンケート調査と同じである.

 数字は,人数を表す.

 その他の記述はなかった.

  全回答者数 あご わからない その他

全体 17 0 13  

小5 ~中 1 11 0  8 小5 ⑴、 小 6

⑵、 中 1⑴

中2  4 0  3

中 3  2 0  2  

  全回答者数 あご わからない その他

全体 17 15 2  

小5 ~中 1 11  9 2 中 1 ⑷

中2  4  4 0

中 3  2  2 0  

  全回答者数 あご わからない その他

全体 5 5 0  

小5 ~中 1 2 2 0 中 1 ⑵

中2 3 3 0

中 3 0 0 0  

(7)

表 6 ⑤グループのプロトコル

 生徒の発言をP,教師の発言をTとして表した.( ) 内は生徒の活動や補足説明等を記した.破線は時間の経 過を示す.

教材 E:ホシザメ  F:ニホンウナギ      G:チダイ   H:クロヌタウナギ

発話番号 発言者 プ ロ ト コ ル β1 T 私達は恵まれた環境で生きています

が,私達の先祖や野生動物を考えよ う.みんなが野生のトラ,ライオン,

シマウマだとしたら,生きる上で大 切なのはなんですか.

β2 T 君(P12)が野生動物だとしたら何 を 1 番大切にする.

β3 P12 食べることが 1 番,子孫が 2 番,排 泄が 3 番,呼吸が 4 番です.

β4 T 呼吸は意識しなくてもできるので,

野生の動物は重要視しません.野生 の動物だったら,発表にあった食べ ることを重要視します.食べないと 生きていけないから.食べることで 重要な器官はどこになりますか.

β5 P13 口です.

β6 T そうですね.4 匹の魚の口の周りを 観察しましょう.触った方が分かり やすいです.

(口の周りの観察)

(ビデオカメラに近い 5 班に注目し て以下記述)

(Tは机間巡視を行う.5 班には他 の班と同じ程度に訪問した)

(5 班 中 1 P11 P12 P13)

(P11ホシザメの口の周りをピン セットを使い見ている)

β7 P11 P12,サメやって.(P11ホシザメ のトレー側からクロヌタウナギの 入っているトレー側に移動)

(P12ホシザメの裏側見る)

(観察してから,スケッチ)

(P2 ピンセットでチダイの口をい じる)

α26 P2 Gもだ.こんなにあるとは思わな かった.(歯のこと)

(観察してから,スケッチ)

α27 P2 Hの口ってどれだっけ.

α28 P1 それじゃない.ここ.(それ=クロ ヌタウナギの鼻孔)

α29 P2 穴みたいなところ.

(休憩中)

α30 P1 舌がない.(クロヌタウナギの口に ピンセットを入れて)

β8 P11 そこ口じゃない.(そこ口じゃない か)(P11クロヌタウナギの入ったト レーの中を見ている.何を見ている かは確認できなかった)

β9 P12 歯の感触でてきた.こいつ歯がつい ている.歯だ.歯だ.(サメの口を ピンセットを使って観察)

β10 P11 こいつ歯がついている(チダイを見 ていたようだ)

β11 P12 歯だ.歯だ.(ホシザメの口をピン セットを使って観察)

β12 P12 口見つけた.(ホシザメの口を見て)

(ホシザメの口を 3 人で見る)

(P12に代わって,P11がホシザメ の口をピンセットを使って見る)

β13 P11 サメの歯は鋭い感じ.

β14 P12 鋭くないじゃん.

β15 P11 絶対,貝とか食べてる.肉食だよ.

(ホシザメの口を 3 人で見る)

(P11ニホンウナギを手で持って口 の中を見る)

β16 P13 舌ある.

β17 P11 あ,本当だ.

β18 T 口の周りを見るんだよ.

(クロヌタウナギの方のトレーを 3 人で見る)

β19 T 難しく考えないで,触った感じどう.

β20 P11 骨,あごに骨があるかないか.

β21 P12 骨?

(P11ホシザメの口の周りを触って いる)

β22 P12 舌がある.

β23 T 口の周りだよ.

(P13が 持 つ ク ロ ヌ タ ウ ナ ギ を,

P11が口の周りを触っている)

β24 β25

P11 P11

こいつの口は,あ,わかった.あご がある.あごがあるか.

(P11ホシザメの口の周り触ってい る)

β26 P12 ほら.

あごがある.

(I先生が来て,何か問いかける)

β27 P13 あごがあるか,ないか.

(発表)

β28 T だいたい気付いたようなので,発表 してもらいましょう.最初に気付い た人(手で指し指名)発表してくだ さい.

(8)

プは生徒P14の 1 名,⑦グループは生徒P15と生徒 P16の 2 名,⑧は生徒P17の 1 名で構成している.

 教師の助言である発話番号(以下,省略)β18口 の周りを見る・β19触った感じはどうかによって,

生徒P11はβ20・24に見られるように顎の有無に気 付いた.

 口の周りを観察することで,教材E~Gに顎があ り,教材Hにはないことに気付いたのは 2 つのグ ループ(⑤,⑧)であった.教材E~Gには骨があ り,教材Hは軟らかいと認識したのは 2 つのグルー プ(⑥,⑦)であった.机間巡視時,⑦グループは 顎の有無に気付いていたが,発表では顎の有無につ いて発言していない.

4.4 ワークシートにみる形態の相違の記述  教材E~Hを観察して,器官の違いに基づいて分 類群の異なる「魚」を 1 匹予想し,その根拠を記述 したワークシートの分析結果を表 7 に示す.

 分類群が異なる魚に,EとFを挙げた児童・生徒 は 0 名であった.17名中,Gを 3 名,Hを14名の児 童・生徒が挙げた.異なる器官に,口の形態の違い を挙げた児童・生徒は 3 名であった.顎の有無に気 付いた記述はなかった.

5. 成果と課題 5.1 成果

5.1.1 魚類の特徴

 事前アンケート調査の魚類の特徴の分析の結果

〔表 3⒜〕より,15名の児童・生徒がえらとひれと 回答している.ひれは,小学校第 5 学年の理科で学 んでおり,学習内容が定着しているものと思われ る.えらは小学校第 5 学年での理科で学習していな いが,小学校では教室で魚類を飼育していることが 多く,生活経験を通して学んだものと考えられる.

 事前及び事後アンケート調査の魚類の特徴の分析 の結果〔表 3⒜・⒝〕を比較すると,えらを挙げた 児童・生徒は15名から10名に減少したが,他の特徴 では全てが増加した.特に顎については 0 名から15 名へと回答した児童・生徒が増加した.顎の増加は,

標本に直接触り標本を比較し顎の有無に気付かせた こと,顎の説明にツキノワグマ,ホンドギツネ,ニ ホンカモシカの頭骨標本とクロトガリザメの顎の標 本を用い説明を行い,顎という観点を明確にし,比 較させたことにより魚類が顎を持つことを理解した ものと思われる.

 授業実施時期には,中学校 2 年生は理科の授業で まだ魚類の特徴について学んでいなかったが,遅延 アンケート調査実施時期には学んでいた.遅延アン ケート調査では中学校 2 年生 3 名中あごの回答は 0 名であった.これは中学校では,魚類の特徴として あごを持つことを授業で学ばないため回答しなかっ たものと思われる.ただし,後で述べるようにあご によって分類することができることについては認識 している.

5.1.2 「魚」と魚類の分類基準

 事前及び事後アンケート調査の魚類の分類基準の 分析の結果〔表 4⒜・⒝〕を比較すると,分類基準 が顎であることを回答した児童・生徒は 0 名から15 名に増加した.

 小学校 5 年生のプロトコルより,表 5 に示した通 り,授業中に教師の助言がなくとも,異なる器官が 口であることに気付いたのは児童P1 が中核となる 小学校 5 年生の①グループのみであった.表 7 に示 す通り,「口が開いたまま」,「口が円形」,「H以外 の口は上下するが,Hはつつのようになっている」

とワークシートに形態の相違を記述している.

 表 5 の児童P1 の発話α1 にあるように,口が穴 のようになっていることを見出し,発話α9 では口 β29 P11 EFGHで違うのは,EFGはあごが

あるんですけど,触るとEFGは骨 があるのに周りが硬いと言うことが わかるんですけど,Hはぬめぬめし ていて,押してもふにゃふにゃして いて,硬い感触がないことが,Hに はあごがないということを考えまし た.Hにはあごがなく,E~Gはあ ごがあります.

β30 T こちらは(P16に対して).

β31 P16 EとFとGは骨があるんですけど,

Hはあまりなくて軟らかくて食べる ものが違うと思うんですけど,Hだ け軟らかくて,E~Gは硬いです.

β32 T 発表してください(P17).

β33 P17 Eが硬くて,Fも硬くて,Gも硬くて,

Hは軟らかかったので,硬い理由は 何かなと思って,骨があることはあ ごかなと思って,あごがあるかない かと思いました.

β34 T あごがあるのは.

β35 P17 あるのはE~G.ないのがH.

β36 T ここは.(P14に対して)

β37 P14 他の班と同じでEとFとGは口があ り,Hは口があるけど軟らかかった.

EとFとGには骨があります.

(9)

へと認認が変容している.(ビデオの記録から)児 童P1 の他者との違いは,標本の目の有無を比較,

(プロトコル分析に示した通り)標本の口の形を比 較,一つひとつの器官にしぼり比較していたことで ある.また,標本に興味・関心を示し,積極的に異 なる器官を探そうとする意欲が高いように見受けら れた.児童P1 は標本の一つひとつの器官にしぼり 比較することで,異なる器官が口であることに気付 いたものと思われる.

 午後のクラスの授業のプロトコルより,表 6 に示 した通り,教師の助言(発話番号)β18口の周りを 見る・β19触った感じはどうかによって,生徒P11 はβ20・24に見られるように顎の有無に気付いた.

このことから,標本を直接触ることによって顎の有 無に気付くことができると思われる.

 事後アンケート調査での顎の回答の増加は,違い のある器官が口であることを知り,顎の有無に気付 き,顎の有無によって無顎類と魚類に分類できるこ とを理解したものと思われる.

 遅延アンケート調査の魚類の分類基準の分析の結 果〔表 4⒞〕より,分類基準が顎であると回答した のは全員(5 名)であった.事後アンケート調査後 も知識は約 4 ヶ月継続し,知識が保持されている.

5.2 課題

5.2.1 授業実践から

 事後アンケート調査で,魚類の分類基準が顎であ ることをわからないと回答した 2 名は,口に気付い

た児童P1 がいる①グループに所属しており,授業 中のワークシートは表7の根拠に示した通り「下を 向いて平らなものにすいつきそう.口が開いたまま.

口が円形」,「H以外の口は上下するが,Hはつつの ようになっている」と記述していた.教材E~Hの 観察から特徴について気付くことができたが,分類 基準の理解には至っていなかったと思われる.また,

2 名のうち 1 名は表 5 にある発話α12から,授業中 は理解していたように思われたが,気付いた児童の 影響を受け,わかったつもりになっていた可能性も 考えられる.

 どうして,小学校 6 年生以上は口が異なることに 気付けなかったのか今後詳しく調べる必要がある.

異なる器官が口であることに気付けないグループが 多かったので,どのようにすれば気付きやすいのか を明らかにすることが,今後の課題である.表 5 の 児童P1 とP2 の会話α27~29にあるように児童P2 は教材Hの鼻孔を口と誤って認識していた.他の児 童・生徒の中にも,このように誤って認識していた 児童・生徒がいた可能性がある.観察の途中で教材 Hの口を確認することで,異なる器官が口であるこ とが気付きやすくなるかもしれない.

 また,標本を素手で触らせることを前提にしたが,

児童・生徒の多くは素手で触ろうとせずピンセット のみで触る,素手で触るとぬめりが手に付き記録に 支障をきたす,手を洗う時間を充分に取らなければ ならないなどの問題があった.手袋を準備するなど 表 7 違いのある「魚」,違いのある器官とその根拠(複数記述あり)         ( )内は人数 違いのある 「魚」 違いのある器官 根     拠 記述者数 記述者の内訳

E     0  

F     0  

G うろこ G以外,うろこがない. 3 中 1⑶

H 口 下を向いて平らなものにすいつきそ

う.口が開いたまま.口が円形. 2 小 5⑵   H以外の口は上下するが,Hはつつ

のようになっている. 1 小 5⑴

ひれ Hにひれがない. 5 小 6⑴,中 1⑴,中 2⑶

  記述なし. 1 小 6⑴

胸びれ Hに胸びれがない. 5 中 1⑵,中 2⑴,中 3⑵

背びれ Hに背びれがない. 2 小 5⑵

目 Hに目がない. 3 中 2⑵,中 3⑴

舌 Hに舌がない. 2 中 2⑵

歯 Hに歯がない. 1 中 2⑴

  うろこ Hにうろこがない. 1 中 2⑴

E:ホシザメ  F:ニホンウナギ  G:チダイ  H:クロヌタウナギ

(10)

の手立てが必要であった.手袋をすると標本にため らいなく触ることができるかもしれない.

5.2.2 教材として

 教材E~Hの観察を通して分類基準に気付いた のは,午前のクラスでは①グループの児童P1 の 1 名,午後のクラスでは,結果4.3.2に示した通り⑤グ ループの生徒P11~13と⑧グループの生徒P17の計 4 名,全体では 5 名であった.観察を通して気付い たのは17名中 5 名であり,半数以上が気付けなかっ たことより,今回の指導法には改善点がある.違い のある器官が口であることを知り,顎の有無に気付 くことで,無顎類と魚類に分類できることが可能で あることがわかったので,上述の課題を今後詳しく 検討する必要がある.

謝辞

 授業実践に用いた教材のホシザメは憲洋丸船主 佐々木憲嗣氏,クロヌタウナギは第八兼丸船主伊藤 公男氏のご厚意により入手することができた.哺乳 類の頭骨標本は秋田県立博物館から,サメの顎の標 本は秋田県立博物館池端広樹氏個人所有のものをお 借りした.秋田県水産振興センター中林信康氏,秋 田県漁業協同組合本荘西目支所佐々木久子氏にたい へんお世話になった.秋田大学教育文化学部川村教 一教授,河又邦彦准教授からご指導・ご助言をいた だいた.ご支援いただいた関係各位に心より感謝い たします.

引用文献

1)文部科学省(2008):小学校学習指導要領,東 京書籍,東京,237p.

2)文部科学省(2008):中学校学習指導要領,東 山書房,京都,239p.

3)文部科学省(2009):高等学校学習指導要,東 山書房,京都,447p.

4)文部科学省(2008):中学校学習指導要領解説 理科編,大日本図書,東京,149p.

5)日本動物学会・日本植物学会(1998):魚類,「生 物教育用語集」,東京大学出版会,東京,37p.

6)落合 明(2004):魚類概論,「改訂新版 世界 文化生物大図鑑 魚類」(井田齊編・監修),世 界文化社,東京,pp.7-32.

7) 嶋田正和ほか21名(2012):生物,数研出版,東京.

424pp.

8)長洲南海男(1975a):小学校高学年児童におけ る生物(動物)の分類に関する理解状態につい て⑴-「理解内容パターン法」による-,生物 教育,16,1,pp.1-6.

9)長洲南海男(1975b):小学校高学年児童にお ける生物(動物)の分類に関する理解状態につ いて⑵-「理解内容パターン法」による-,生 物教育,16,2,pp.1-5.

10)長洲南海男(1975c):児童・生徒の生物(動物)

の分類に関する理解状態について-「理解内容 パターン法」の目標基準関連テストへの具体的 適用-,横浜国立大学教育紀要,15,pp.112- 138.

11)佐伯英人・今村大志・松永武・水野晃秀(2013): チリメンモンスター(チリメンジャコの混獲物)

の教材化と教育効果-中学校理科第 2 学年「動 物の仲間」において-,理科教育学研究,4,1,

pp.27-36.

12)日本魚類学会(2007):日本産魚類の差別的標 準和名の改名最終勧告,

http://www.fish-isj.jp/info/j070201_a.html 13)岩田明久(1998):ヤツメウナギ目とメクラウ

ナギ目,「日本動物大百科 第 6 巻 魚類」(日 高敏隆監修),平凡社,東京,pp.194-196.

14)K.E.バニスター(1987):魚の体のつくり,「動 物大百科 第13巻 魚類」(K.E.バニスター編・

岩井保監修),平凡社,東京,pp.10-11.

Summary

The author conducted a class for elementary and junior high school students, related to evolution utilizing Agnatha and Pisces, which were caught off the coast of Akita prefecture. Some students inspected the specimens touching so that noticed the presence or absence of chin. When students are aware of jaws, the classification criteria may be understood by them.

Key Words : chin, classification, Agnatha, Pisces

(Received November 27, 2017)

表 6 ⑤グループのプロトコル  生徒の発言をP,教師の発言をTとして表した.( ) 内は生徒の活動や補足説明等を記した.破線は時間の経 過を示す. 教材 E:ホシザメ  F:ニホンウナギ      G:チダイ   H:クロヌタウナギ 発話番号 発言者 プ ロ ト コ ル β1 T 私達は恵まれた環境で生きています が,私達の先祖や野生動物を考えよ う.みんなが野生のトラ,ライオン, シマウマだとしたら,生きる上で大 切なのはなんですか. β2 T 君(P12)が野生動物だとしたら何 を 1 番大切にする.

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