[資料紹介] モザック「国際貿易における一般均衡 理論」(一)
その他のタイトル [Material] J. L. Mosak, General‑Equilibrium Theory in International Trade (I)
著者 木村 滋
雑誌名 關西大學商學論集
巻 4
号 5
ページ 422‑441
発行年 1959‑12‑30
URL http://hdl.handle.net/10112/00021752
l l
一 九一 ︱‑ 0 年代インテマ︑オリーソの名によって知られた一般
均衡理論的国際貿易論は︑以後一九三九年のヒックスの﹁価値
2 1
と資本﹂で展開された安定条件︑変化の法則を含めた一般均衡 分析を組織的に国際貿易の分野に適用する段階へと前進した︒
本書はモザックが一九四一年の夏シカゴ大学に提出した学位
ま え
が
き
ようと試みるのは魅力がある︒﹂ーヒックス﹁価値と賓本﹂ 方法を心得ている︒その兎がどうして中に入ったかを発見し
G E N E R A L , E Q U I L I B R I U M T H E O R Y I N I N T E R N A T I O N A L T R A D E . B y } A C O B L . M o s A K ,
1 9 4
4
「純粋経済学は帽子から兎を'~一見先験的でありながら、
一見現実に関係のあるような諸命題を││'生み出す不思議な
モザック
資料一紹介
﹁国際貿易における
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
( 一
)
一般 均衡 理論
﹂
諭文で︑そのメリットはヒックシャン一般均衡理論︵但し﹁価 値と資本﹂第一版︶の国際貿易論への敷術である︒その構成は︑
︵木 村︶
第
1
部 国 際 貿 易 に お け る 静 学 的 均 衡 理 論
第
1
章 一 個 人 に か ん す る 交 換 の 均 衡
第
l I
章封 鎖 経 済 に お け る 交 換 の 均 衡 第 皿 章 国 際 経 済 に お け る 交 換 の 均 衡
第
I V
章1 1
財二国特殊ヶース 第
> 章 国 際 貿 易 に お け る 生 産 の 一 般 均 衡
第
I l
部国 際 貿 易 に お け る 異 時 的 均 衡 理 論
第
V I
章個 人 消 費 者 計 画
第vll章企業者計画
第 珊 章 封 鎖 経 済 に お け る 市 場 均 衡
木
村
)(一滋
七〇
423
( 1 . 1 ) A 選好尺度 ー 第
I章 第 I 部 第 x
章 結 論
第
I X 章
一個人にかんする交換の均衡
国際経済における市場均衡
国際貿易における静学的均衡理論
均衡点の特性
序
1 1u (X i , X 2 ,
⁝
⁝
9
ぶ ︶
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂ H
︵ 木
村 ︶
以下章を追って紹介する︒尚︑第 I ︑
I I 章は本書の基礎とな
るので︑かなり詳しく紹介している︒
(1)YNTEMA,
T . 0 . ,
A
Ma th em at ic al Re fo rm ul at io n
of
th e G en er al Th eo ry f o I nt e r na t i on a l Tra de , 1 9 3 2 ,
OH
LI
N,
B
E R
T I
L .
,
I nt e r re g i on a al nd I n t er n a ti o n al Tr ad e, 19 3 3 .
H I C K S ,
J . R . ,Va lu e a nd Ca p i ta l , 1 s t e d i ti o n 1 9 3 9 , 2n d e d . 1 9 4 6 .
ある個人の効用函数はぶ
9x s
...•..
"さを諸財の量として
次のように示される︒
効用可測の仮定のもとでは効用函数は一義的に存在すると仮定
さるべきであるが︑効用不可測の仮定のもとでは効用函数 U の
七
任意の函数
F( u)
も
F︑
=d F/ du
>O
であるかぎりその同一無
差別曲線で示される効用水準の指標である︒
ところでこの任意な効用函数は連続でかつ第一次および第二
次の連続な偏導函数を有していると仮定される︒
効用函数 U
の ば
あ い
︒
U S1 1閂 `
u s‑ 1 1 0[ ‑
屯 [
u s ‑ 1 1 U t s ( s ,
t111"2,•
… •;T
効用函数
F( u)
の ば
あ い
︒
F, 11F
︑
US Fs
‑1
1F
︑
us
‑+
F
︑
u su ‑
u s が より大である無差別図表領域に限定する︵無差別曲線 0
の 勾 配 は す べ て の 軸 に た い し て 負 ︒ ︶
FV o
であるので
F,
>︒
かくて各任意な効用函数に対応している石の限界効用の指標
( U s ,
F ,
) は大きさは任意であるが符号は一義的に決定される︒
ところで
F H
の符号については何らの制限もないので効用函数
の第二次偏導函数
F,
ーは符号についてすら任意である︒
次にんの功にたいする限界代替率記とはすべての他の財
の量が不変のままであるときらの限界的一単位の追加より生
じている追加的な効用をちょうど相殺すべき功の減少と定義
e
される。
R!11 —
0さ[0XS11us[Utこの比率u,lu, は U を
Fでお
きかえても変らない︒
F, /F ,1 1F
̀u ,/
F
︑
U t1 1 u .l u
‑
限界代替率逓減の法則とは出の功にたいする限界代替率が
B
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂与えられた無差別曲線に沿って
X S
が
x t
にたいして代替される
につれて逓減するということ︑幾何学的には無差別曲線が原点
にたいして凸であることである︒含
ー
U s
│
含
dx sd Xs
ハ
0Ad
きU s
引巨 ー
u i 2
x s
と
X t
の両方の変化を考察しているので
含
1 1 摺 +
1 1 麿
1 1 U s s
ー‑u,,&
dX s, 08 s a x,
dx
,
U t
惜
1 1
愕+官懐
=u ,,
│u it F
dx
,
f } x , f J x 1 d
x,
u 1
迂
Ut 2U SS
│2 u, u, u, ,+ u. 2u u)
<O
限界効用逓減の法則は
U s s , U t t
八0であることである︒しか
し︑もしも
U s t
:か正かつ充分大であれば︑右の式は負たりうるから︑限界効用逓減の法則が妥当しないばあいでも妥当するこ
とが可能である︒
この法則の
n
財への一般化は幾何学的には無差別曲面はあらゆる方向から原点にたいして凸であるということである︒
均衡点の決定
個人は
n
種の財の単位時間当りの初期供給量ゞ,: X 2 ,
・ ・ ・ ・
・ ・ ,
炉を有してこれらを現行交換比率にて得ることのできる単位時
コレクジョン間当りの最も好む組合せ︵均衡購入量︶
X i , X 2 , . . . . . . ,
X nと
日
交換しようとすると仮定される︒名目貨幣で表示された
n
種の
ニューメ>﹈ル財の価格を
P i . P 2 ,
⁝⁝"吝で表わす︒基準財第n財で測っ
た価格︵交換比率︶は
Y i 1 1
店
Y 21 1
閤
. . . . . .
9y .1
1
店
1 1 1
目
笠 笠 吝
下のところいかなる個人も片務的な受取・支払を有していない
と仮定される︒それゆえ一個人の総供給額は総需要額に等し
い︒貨幣所得を
r
で表 わす
︒
予算方程式
( 1. 2 ) P 1X 1+
裟P
2 十. . . . . .
+p
芯 円
" "
P 15 1
十苓炉+⁝⁝十吝
N n 1 1 1 r
完全競争を仮定する︒したがって各個人は諸価格に影轡を及
さぼ ず︑ ( 1. 2
)の諸価格は常数とみなされる︒かかるとき均衡
購入羹は
( 1. 2
)の条件のもとに
( 1 . 1 )
式を極大ならしめるよう
に決定される︒ラグランジュ乗数Aを用いて
( 1. 3 ) u‑ J. [
*p,x, — Mぎ竺
IImdx.苔苔……
•xn
について偏微分して0
とおけば周知の消費者均衡条件が得られる︒
( 1. 4 b )
u,
"
i p "
"
︵S
11 1"
2̀
: ・ ⁝
̀n )
iを消去して ピ
u , x ,
" "
' i 11
ビ
p "
X s IS II E
芯
I I
閤
: ・
⁝ ︐
If
II閉
u.p.
"
u.p.9U•P.
これらの式は︑均衡では︑二財間の限界代替率が貨幣価格の
比率に等しい︒換言すれば財とニューメレールとの間の限界代
︵木 村︶ ( 1. 4
a )
ここで
七
425
ミ ミ 〇
..ゃ
0
U 1 U 2
⁝
・ : U m U 1 U 1 1 U 1 2
⁝
⁝
U 1 n ( 1 . 6 ) U = U 2 U 2 1 U 2
2
⁝⁝
S 2
苫
••••••••••••••••••••••••
u*U
苫1
Un2··•••·Unn
U 1 U 2 U 3 U u U 1 2 U 1 a U 1 2 U 2 2 U 2 3 ,
e t
c .
U 1 3 U 2 3 U 3 3
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂ U 1
U nU 1 2
U 2 U 1 2 , U 2 2
ミ ミ ミ 〇
",..
とおけば
( 1 . 5 )
は行列式
H
︵ 木
村 ︶
ーメレールで表わしたその価格︵価格比率
y s 1 1 h p .
吝 替率はニュ
S111•2,··
…•,n-1)に等しいということを意味している。これ
ら
nー 1 個の方程式は
( 1 . 2 )
式と合せて
n個の方程式が成立
し ︑
n 個の均衡購入量
N i , X2,•• … •9
ぷを決定するに足る。式
(1.4)は U が極大なるための第一次条件であるが︑第二次
条件すなわち安定条件は
n n ( 1 . 5 ) d 2 u = : E M h
̀ s
‑ d
と s
d x
‑ A 0
1 1
た だ し
X i ,
X2,
……•X
:は予算方程式(1.2)上にあるという制
約条件をもっている︒︵あるいは︑ヒックスの述べるがごとく︑
n
均衡の必要条件貸
I I M u s d x . 1 1
0 を制約条件とするといっても
1
よ い
︒ ︶
る の で d a が交互に正と負となるという条件に等しい︒この系列で最後の 行列式は U で︑最後から二番目は U に お け る U
嘘n の余因子 U 目
で︑その前は U 目における
U S 1 1 )
︵ 這
1 1 )
の余因子 u . . ,
( f f 1 1 ) C n ‑ l l
である等々︒したがって安定条件は
U 目 U
苫 :
s ‑ l l c n ‑ 1
>
U
. . ,
c n ‑ 1
>
c n ‑ 1
> , c n ‑ 2 >
en12)·
…••
U
"
u
u
U
. . ,
c n ‑ l cn-1>,• l
…
••,22
u
が交互に負と正︒また︑財の番号付が任意であるので︑
! I ! !
~
U11,22,ss•
…
••U11,22,ss,
……>
(n11) ( f f
ー
1 )
u
U ' U ' U '
が交互に負と正という条件に等しくなる︒これらの均衡条件と
a "
安定条件は U の 代 り に
F ( u )
を置換えても変りはない︒
消費者需要の法則
均衡効用水準 u
︵ 後
で
W で
表 示
︶ ︑
七
i
及び均衡購入量
N 1 , X 2 ,
… •••9
さは個人の選好尺度、初期供給量1'1,
1 ' 2 ,
⁝
⁝
︾
l t l
玉 及
び現行市場価格に依存している︒個人の選好尺度を一定とすれ
ば
N S 1 1 x . ( P 1 , 9• ••9p5%1
`炉P2,• … …
••9Nn)個人の需要は
n種の価格
P 1 i P2,• … ••9 きょりも n ー 1
種の交換比率
Y i , Y 2 ,
⁝
⁝ ,
Y
n ‑ 1
の函数であるが
y . I I P J
吝 で あ
逗
[ 1 1
ほl Q l
戸
s 念 吝 1 1
ほS y s
念
s S y .
I I
IF II
但 虔
1 1 日 自
3 r
U'fJr U 1 ︑
u . ; u
ほ符号上の制限がないので
f J x ,
/ f J r
は 正
︵ 上
級 財
︶
か負︵劣級財︶である︒
2 ︑ W を均衡効用水準とすれば
( 1 . 1
) を
rで微分すれば
( 2 . 3 a )
霜
1 1U 1
唸 +
§ 雫
+ ⁝
・ :
+
U4雫
u.
II
i
やを代入し
( 2 . 1
) の最初の式を用いて
ーi
き U
0 r . ( 1 . 4 ) ( 2 . 3 b )
( 2 . 2 )
て
て微分して
( 2 . 1 )
A 所得変化の効果
( 2 . 1
) を解い モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
諸価格を不変として所得変化の需要量ぶ9R2,•
… ••9Z• に
及ぼす効果を考察する︒︵
1 . 2 )
と ︵
1 . 4 )
を貨幣所得 r
に 関
し
贔+ ゞ壼
+⁝
⁝+
p希
1 1 1 ,
轟+
S11
壼+U1
ふ齊+……十u1.~=0,轟+U21
雫+U22
疇+……十U2n~110》
•••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••
ーょ曲+U贔1唸+Uょ焉+•…••十
f
雫IIO.
( 1 . 4 )
よ り
p ,1 1 u ,/ J .
であるから右の連立方程式の係数の行
列 式 ほ ー
U / , t
2
これは安定条件により 0 ではない
o u s
を U に
おける
u s
の 余
因 子
︑
U Oを 0 の 余 因 子 と す れ ば ︑
H
c
U を
F( u)
で置換えると
( 2 . 4 )
尋
ぶ 臼 1 1 11
iF
︑
OF II Ii
︾ ̲ ー
.11
bF
とすればぢ
F1
L u
1F︑
a w
さ さ
効用不可測の仮定のもとでは
の指標で︑その指標は大きさは任意であるが 0
よりも大であ
る︒効用可測の仮定のもとでは
iは貨幣所得の限界効用であ
3 ︑
芝
o r
は符号においてすら任意︒そして又
疇11
畔+心
FFミF の符号は任意ゆえ
oi [0
ヽ の 符 号 も 任 意 ︒
B ‑ x i
の変化の効果
諸価格不変のもとで、ある一財の—xtの変化は貨幣所得を
( 2 . 5 )
望z—だけ変え均衡点に及ぽす効果は翌sー
P ‑
翌
s ー芍
s o
r 器 ー
3 r
o z
‑ さ
亨 贔 謬
1 1
桑る ︒
︵ 木
村 ︶
価格における変化の効果
価格
p t
の変化がらに及ぼす効果は個人の貨幣所得
9グ が
影
響されるか否かで異なる︒ここではまず貨弊所得不変
( Z‑ 1 1 0
と仮定︶︑および他のすべての価格不変とし価格
P t
の変化の効
i
) . F
は貨幣所得の限界効用
七 四
427
( 1 . 2 ) ( 2
. 6 )
の 功 を
0
に等しいとおけば桑+さ壽+:・:+
p壽
ー
1 1
さ← 嘉
+ 苔 撃
+ 百 鍔
+
・
:
・: +U 1n
臀
I I O
ーi
0i
翌1翌2翌n
ーPt|ー+苔—,'十Ut2|l十・・・・・・十U-「|—ー 念
t念
tミP i
念 i
日
↓釦+u.1~+~壽+……+
f
鍔IIOこの方程式の係数の行列式は︵2.1)の係数の行列式と同じで
ある
︒
U
のきの余因子を
U s t
すればg
— i
(ーさUs+U,1)IH —ー
J.2(—さUo+U,)( 2 . 7 a )
ー ー ー
1 型
u ' a p ,
u
J . U , , / U
は
U
の代りにF( u)
を用いても変らないので特定の
効用函数に直接関係ない形で示すために
X s t
で置 き換 える︒
(︷
BLi
北n )
( 2 . 2 )
を右式に代入して
( 2 . 7 b )
壽
~=-xき霜11p尋+x
犀
111
さ 露 ー 壼
9罪
1 1
笠 嘉
1
︑均衡需要量に及ぼす効果( 2 . 7 b )
の第一式き
s ,111
ーX i
ー+さは価値理論の基本方程式と名付けられ︑0 X s
念
t 3
右辺第一項は所得項︑第二項は代替項である︒下図で初期予算
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
果を考察する︒︵
1 . 2 )
と(1.4)を
p t
にかんして微分し︑︵木 村︶
七五
線は
M
L
で初期均衡点はP
であ る︒
加が低下して予算線は
M L Z
へと 変化し新均衡点は
Q
となる︒この変化は二つの部分に分って考えられる︒
︵
1
) P
t
︵図で加︶が変化するとき
個人の所得は彼をして彼が以前に消
費したと同じ盤の各財の消費を許すように調整されると想定せ
ょ︒この所得補整は図上では
M M
である︒式では
or
0 ]
pt
11
さが
MM
にあたる︒ところが実際には彼は同じ量を
消費しようとせず価格の下落︵騰貴︶した財をョリ多く︵少く︶
他の財をョリ少く︵多く︶消費せんとするであろう︒この効果
が代替効果
( s u b s t i t u t i o n e f f e c t )
で図上
P
より
R
への移転であり
︑
( 2 8 . )
翡 塁 贔 亨 泊
t 壽
I I x s i
所得効果は図上
R
から
Q
への 移転 であ り︑
( 2 . 9 )
t~
ー琴了撃さ
11↓壼2
︑均衡効用水準W
に及ぼす価格変化の効果は︑
( 1 . 1 )
を
p t
(1.4) にかんして微分し
(2.10a)
躙11U1
鍔+§撃+…•+U釘u , = J
. . P ,
を代入し︵
2 . 6 )
の最初の式を用いて
L
ー 1
3‑1,
、
‑1,L
』L> X2
( 3 )
代替項の特性
り
(1 )X s‑ 11
全
D 換えると
( 2 . 1 1 )
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
( 2 . 1 0 b )
~111i
さ
この項は負であるが大きさは任意である︒
3 ︑
oi
t
U 念 は符号においても任意である︒ を
[F( u)
露
11F
畔+g翫11F
、野—i2•F、
x代替項の特性
の個人にとっては補完財たりうる︒
で 置
ふと出の両財は代替項
8s
>V
o
ならば代替財で
NS tA
0
な ら
ば補完財で NS~110 ならば独立財と定義される。又二つの財は
一組の価格と所得水準のもとでは代替財でも他の組のそれらの
もとでは補完財でありうるし︑ある個人にとって代替財でも他
(2 )x .. A0
けだし
N SS 1 1 J. U . ,/ U
は安定条件によって負で
あるからである︒基本方程式
( 2 . 7 b )
よりその財が非劣級財
(0 NS [o sv o)
とすれば所得効果と代替効果は方向同じで価格低
下は需要増加に導く︒劣級財
(0 x. [O
?A 0)
とすれば所得効果
︵ふ財の需要減少︶と代替効果は方向が反対である︒
n1
1 nー1
MH P. P‑ x.
‑A 0
1 1
日
Un
U12•
…
••Uu
U2
1
U22•
…
••U2k
U 1 1 2 2 ・ ・ ・・ ・ ・ k k 1 1 u 1 1 k
••••••••••••••••••••••••
Uu
Uk2•
…
··Uu
安定条件式へ代入し
N S ̲ 1
1 さ . ︱
/U
に よ
り
8 1 1 X 1 2 : ・⁝
X 1 , n 1 1 N 1 1 X 1 2
X 2 1
X22
…
•••32、 •-1
X1 19 N2 1R 22
﹃
••
,⁝9
⁝
⁝
⁝
⁝
⁝
⁝
⁝
⁝
⁝
・ :
ぶ
T191Xm11》 2·••.Xcn-uc 濾
11)は交互に負と正をとる︒このことは
x . t
にかんする二次形式が
負の定値をとる条件に等しい︒ `
(4 )M P. xs
‑1 10 S " "
1
U の S 番目の列の項の余因子を第一列のそれぞれ対応している
項に乗じて合計すれば
0.us+U1U,1+U2U,2
十……十 s•u
. .
" 切
こ れ
は
0
に 等
し い
︒
u ,, 1 1 Ux , , /. lお よ
び
su s1 1 ぷ
と よ り
( 4 )
が で
て く
る ︒
( 5 )
ピ
P s N s
‑ > ︒
t F i
このことは若干のさが負であってもその体系中に充分な代
替性が存しなければならないことを示している︒
^ w r
ヤコービの定理より
︵ 木
村 ︶
xs sA 0
七六
で あ
る こ
‑429
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
H ︵ 木 村 ︶
( 2 . 1 2 )
と
( 2 . 1 3 )
の両辺に
P t
を乗じ t について集計して m
e` ー
( 6
)
ピ 日p ,
︱ ざ p
> ︒
S 1 1 1 1 1 1 m t 1
n 種の財が二群に区分されたとすればその二つの群は相互の代
替財であらねばならないことを示している︒
供 給 側 面
今迄の
N t 1 1 0
の仮定をはずし
Z i
キ 0 とすれば
P t
の変化は個
人の初期貨弊所得に影響する︒︵ただし目下の段階では翌
t ] ミ
P t 1 1 O ) ( 2 . 6 )
の第一式の 1
さ を
Z t ーさでおきかえると解は
( 2 . 1 2 )
~11NSt
(午邑誼+罪
1 1
?晶壼 (
( 2 . 1 3 )
躙
I
I §
̲
と ‑ ︶
ここで注意すべきは問題を次の二つに分つならば︑すなわち
第一の接近法、個人が一定のゞ9炉
9•• … •9Nn
を持って市場にやってくると仮定すれば貨弊所得 r は諸財の価格に依存し︑
( 2 . 1 2 )
と
( 2 . 1 3 )
が妥当し︑第二の接近法︑個人が一定の貨弊
所得 r を持って市場にやってくると仮定すればグは常数で
( 2 . 7 b )
と
( 2 . 1 0 b )
が妥当する︒この両接近法は価格体系全
体の変化の効果を考察するとき相違は顕著である︒
第一の接近 E
七 七
( 2 . 1 4 a ) 誓 撃 誓
? 邑 窪 + 誓
s t
和 嘉
1 1 誓 ?
‑ ︶ 証 ー 喝 ` 誼
n n
I I
I ぷ
3 p i (
N i ー
さ ︶
6 さ 念
t日
P i t 1 1 1 t
ド 1 予算方程式︵
1 . 2 )
よりこれらの方程式の右辺第一項は 0 ︑
替 項 さ の 条 件
( 4 )
により第一式第二項も 0 ︑
( 2 . 1 )
の 第
一
式より第二式第二項はー
i但̀ ‑
( 2 . 1 4 b )
"
E . P , 1 1 0 t 1 1 1
ミ P
‑ n o i
III
—
i
念 ︱
g
i "
"]
婆 汀
I I O
か く て
( 1
) ︑ふと
W はすぺての価格
P i , P2,• … ••9 きの
0 次の同次函数である︒このことはすべての価格が同じ比率で
変化すればんと
W は不変のままであることを示している︒こ
れは均衡点が諸財間の ' n │ 1 個の貨弊価格の比率
Y i . Y 2 ,
⁝
⁝
‑ y n 1 1 の函数であって貨弊価格自身の函数ではないということ
の証明である。(2)、貨弊所得の限界効用の指標iは—1次
の同次函数である︒すなわちすぺての貨弊価格が同じ比率 K で
l l
ー
変化すれば入は
i[K
と な
る ︒
代
証明
︑
初期供給量コンスクソトのケースに限るならば の群はちょうど単一財であるかのごとく行動する︒﹂
F
とより( 2 . 1 5 )
o r
ー1
r a
1
i
︑
0
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂第二の接近法
( 2 . 7 b )
と
( 2 . 1 0 b )
の両辺に
予
誓鍔 t11 ー涅贔+
t11—ふCi111 p t
を乗じtについて集計して1 i 0 i
ーーr i n o i n 0 i
ぎ
ビゞ ー
111̲HP
き
1 ←
g
̲ 1
ー ー
1 = 1 f J p , I r 1 f J r 1 1 1 1 0 r o r
n
怠n ピ Pi ー 11
↓誓t11— ir
t h 1 0 I i
ー
1 t
ふ とW
は0
次の同次函数で︑入はー1次の同次函数である︒入がすべての価格にかんして常数であることが可能であるこ
i│0
n o i 0 i 日 P
~ー111 —?ー'ーー
1 = 1 a p ,
a r ( 2 . 7 b )
に代入してー桑—壼110
a n
d 疇
5 1 1 1
かくして
r
と入がすべての価格にかんして常数であるという仮定は所得弾力性がすべての財にかんして
1
であるという命題にみち びく
諸財の価格の比例的変化の効果 ︒
ヒックスの命題﹁一群の財の価格が同一比率で変化すればそ 価値は
( 2 . 1 2 )
より
O ( p "
お ︶
0 X s 1 1 ( 2 . 1 6 ) p,,11p,p,
ー ー
1 1 1 P t (
さ
│ 5 t ) p , 十 p , p , x , ,
念
i念
t 3 r
もしも一群の財苔ぶ"⁝⁝"戸の価格が同一比率で変化す
ればれにたいする需要の増分の価値は
m
翌x ,
m
a x ,
m
( 2 . 1 7 ) p" 笈
"J:,p,p11|H竺さ—ど+ピ p,| st
t 1 1 1 ' F f , 1 = 1
UY
/ c l
その財群全体にたいする璽の増分の価値は( 2 . 1 8 )
£ :
f;p,p,~11
ー(炉(Xtーど)(炉疇)t111s11]0}tl m m
+臼巳
p , p , x , , S 1 1 1 I 1 1 1 ( 2 . 1 8 )
t :( 2 . 1 6 )
と同i型で︑七
g
辺第一かっこはその財群ヘの支出で︑第二かっこは所得変化にたいするその財群への支出
増分︑最後の項はその財群の代替効果で代替項の第
( 3
)
特性
により負︒かくしてヒックスの命題は証明された︒
個人が一定のざ"炉"⁝⁝
95n
を持って市場にやってくるばあい
( E
の第一の接近法︶
日︵木村︶
G p t
の比例的変化
( 1 1 0
p
ミ9︶にたいするX S
の需要の増分の
個人の需要函数
( 2 . 1 9 a ) X S 1 1 f , ( p i , P 2 ,
•• ・ ・ ・
・ , P n , X 1 , X2,•
…
••"5n) ( S
1 1 1 , 2,·
…••>
n)
七八
431
S I I w ( P i .
P2,•
…••>
Im`r) N . I I x .
︵
P i
, P 2 , : ・
⁝
9pmr)
: S
︵ 亨 さ⁝ ⁝
. 喧
U11晶(西.g•……•喧)
i 1 1 1
玉︵E
店 ⁝
⁝ 閉
︶
き 笠 き
. .
吝
( 2 . 1 9 b ) ( 2 . 2 1 ) : I ; !
( 2 . 2 1 ) i 1 1 i ( P i ,
•••9 …
吝)P2,
ふ と W は 0 次の同次函数で
iは
1 1
次の同次函数であるので
( 2 . 2 2 ) ( 2
. 1 9 )
と
( 2 . 2 2 )
の n 個の需要函数のうち n
ー1
個 の
み が
一
次 独
立 で
︑
nー1
個の独立な需要函数が与えられれば予算方程
式より第 n 番目の財の需要函数をうる︒
さ
1 1
兌X 1
ー
X 1 + )
£ ! ( x 2 ‑ X 2
+ ・
)
・ ・ ・ ・
・ 十
E ! ! = . . 1 ( x n 1 1
│ § n 1
+
1 )
i n
吝 吝 き
個人が一定の貨弊所得 r を持って市場にやっくるばあい
( E
の 第
二 の
接 近
法 ︶
モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂
さ 1 1
( P i .
P2•……•き)
( 2 . 2 0 )
( 2 . 1 9 b ) N S 1 1 g , ( P i .
P2,
…
•••9pn)
日
︵木 村︶
W 1 1 u [ X 1 ( P 1 , P 2 ,
"…•"き)
9R2(P1,
P 2 ,
·,… •9
き)⁝ ・ :
︾ ぶ
G i ,
P2,
… •••9pn)]
( S 1 1 1 , 2 , . . . , n )
③は
X u ,
( 5 ) M u ) , X , ,
s 北 >
︒it
七 九
K I I i ( P 1 ,
ミ…》 P
r)P2,•••
ア グ レ ゲ イ ー H 全市場需要函数
個人の需要函数
( 2 . 1 9 b )
あるいは
( 2 . 2 2 )
を合計して全市
場需要函数をもとめることができる︒
( 2 . 2 3 ) X ,
= G , ( P 1 ,
P2,
……•き)11X,(y~,
Y2,•…
•••y這11)(S111•2•
……
-n)
ただし瓦はすぺての個人のんの集計
X , 1 1
日
x s であり︑また
y . I I P J
きである︒
( 2 . 1 2 )
よ り
(2.24) 讐
11ピ霜[11
ピ((Z-
—x-
)咤)+ピさn ‑ 1 個のみ一次独立︒さはすべての個人にたいして同一の
特性をもっているのでビさもまた同じ特性をもっている︒
x . , 1
ピ 1
R . t
と す れ ば
( 1 ) X s ‑ 1 1 x ‑ s
m m i
( 3 )
~Mu)SP-Xs-AO(mAn) S 1 1 1
‑ 1 1 1
X 1 1 X 2 1
( 2 ) x , . A 0
`
( 4 )
ビ
p . x . , 1 1 0 1 1 1
m
n
( 6 ) M
] M に
) , p , X , , >
o ( m ^
ハ n
) S 1 1 1 I 1 1 m + 1 X 1 1 X 1 2
⁝
⁝
X 1 m X 1 2
X 2 1 X 2 2
⁝
⁝
X 2
這
X22,:·
… 9
………••………•
X , . 1 X , . 2
⁝⁝
X m
m
ー略ー
第
I
章の附録T.O•YNTEMAの需要函数にかんする覚書 モザック﹁国際貿易における一般均衡理論﹂が交互に負と正であるということで︑このことは︑後でみられ
る如く︑所得効果を無視すれば︑市場安定条件は︑予算方程式
を制約条件とするすべての個人の効用極大化条件が満足される
ばあいに満足されることを意味する︒
また二つの財はその市場にかんして
X s i
八
0
ならば補完財︑X s t V o
ならば代替財である︒これは真の補完・代替の定義で
あるが︑われわれは総補完・代替の概念を用いるばあいがあ
る︒これは︑包
X , / a p , A 0
な ら ば 兄 はX s
の総補完財[原文
芍
Jぎ は 誤 ど で
︑
3 X , / a p , >
o
な ら ば 瓦 は 瓦 の 総 代 替 財である︒総補完・代替はともに対称的ではない︑蓋し
S X , / a p ,
ほ一般的には
a x , ; a p ,
に等しくないからである︒
注
f D ( X
̀ y )
につ いてf y
.と
f "
y
が存在して連続ならばf "
y l l f y "
証明は︑例えば矢野健太郎﹁微分積分学﹂一八七ー 八頁 参照
︒
幻 ミ I I u ( X 1
"
X 2
"
⁝
⁝
9
と
1 1 a c o n s t a n t
xt
以外不
~とと d さ
u s
ー
1 1 d x ,
u ,
変で ある ので︑
d u 1 1 u , d x
,
+U t
d さ
1 1 0 . . . R i 1 1
書かれるのが普通のようである︒
め条件付極値問題についての参考文献は︑例えば宇野利雄﹁微
分積分学」 I 基礎数学講座 6 一八一—一二頁。
H
︵木 村︶
( 1 . 4 a ) , l
1 1 心
1 1 1
慮
1 1
⁝
⁝
1 1
尽ゞ 答 竺
SBn│
し U ,
X ,
p ぶ n
と や
X s
助二次形式の正負決定条件についての参考文献は︑
H I C K S . , V a u l e a n d C a p i t a l , n 2 d e d . p p . 0 3 3 1 5
安井・熊谷訳ヒックス﹁価値と資本﹂
I l 数 学附 録︒
S A M U E L S O N ̀ F o u n d a t i o n o f E c o n o m i c A n a l y s i s , p p . 3 6 5
ー79
近代経済学辞典――――二—四頁。
のa F ( u ) / a x , 1
1 F
︑u s 1 1 F "
︵
1
. 4 b )
は広の代りに
E
をお きか え て も 言
9戸
1 1
苫I I
亨・
・ ミ 羽
噌
1 1
と な り 分 母子 の
F
は約されて均衡条件( 1 . 4 b )
: '; :変 ら な い︒
F ( u ) 1 1 F
︑ き+き
u F
︑F s 1 1 t
であるから安定行列式も同
唸
a x さ s ゃ
様に簡約される︒最初の行列式はo
F ' u ,
F ︑
S 2
塁 F
︑U n + F
︑
u 2
1
F
︑U 1
2 + F
︑
U 1
U 2 I 1 1
閉 尽
1 2 + F
︑
U 1
U 2
F
︑U 2 2 + F
︑
u .
2
F
︑一 こ 互
1 + F "
u 2 1
; : : : . + F
︑ 月
1 U 2
I
S 2
F ゞ `
1 2 + F
"
u 1 u "
F ゞ ` 2 2 + F
̀ u . 2
さらに第一列にー
F
︑U 1
を掛けて璽列に加え︑第一列にー
F
g
'
を掛けて第三列に加えると︑1 1 F
︑ 一口 [ 1
戸
1 1
( F
︑)3
1
̲:
戸 戸
苓
F ︑ u ,
"
F ︑ U 2 2
U 2 U 1 2 U 2 2
爾余の行列式についても同様の導出が可能である︒その系列に
4 )
U 1 X 1 U 2 X 2 A "
" │ "
"
│ 1 1 ••••••
"
"
ゞ
x , P 2 X 2
八〇