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理論地理学ノート

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Academic year: 2021

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理論地理学ノート

No. 

11 

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空間の理論研究会

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はしがき

平成15年度から使用される高校地理の新しい教科書作りに,いよいよ地理学以外の学問分野の研究者が 参加することになった.最後の牙城の地理教育の世界も,就職マーケットが縮小しただけでなく,分野そ のものが蚕食され始めようとしている.地理学関係者だけで作る教科書と非地理学関係者が作る教科書と では,一体どちらが生徒の関心をひくのだろうか.そして,後者の教科書で教育を受け,「地理学」を大学 で専門にしたいと思う生徒は,現行の地理学教室へ進学してくるのだろうか.21世紀に向けて非常に興味 深い実験がいままさに始まろうとしている.

人が大地で暮らす限り,地理的事柄への関心はどんなに世の中が変わろうともなくなりはしないだろう しかし,その関心を現行の地理学が充たし続けることができるかどうかは別問題である.昨今の地理情報 科学,地域研究(Areastudies),カルチュラルスタテVズ等の台頭を見るにつけ,地理学は確実に解体 期に入りつつあると断言できる.そして,冒頭の地理教育の動向を知るに及ぴ,ますますその感を深くす る.たとえ10人のHarvey,10人のTuanがいようとも,わが国地理学のこの長期低落傾向に歯止めをかけ るのは難しいだろう.小手先の対症療法よりも,いっそ先手を打って「解体Jすることに全力を傾けては どうだろうか.むろんそれは明日につなげる解体であり,やがては学問分野を横断して志を同じくする研 究者により「新たな地理学」(もはや地理学とは呼ばれないかもしれないが)が構築されることになるかも

しれない.地理学に求められているのは,現在進行中の知の枠組みの組み替えに対する積極的な対応なの である.

さて,本号には, 10号に掲載が間に合わなかった都市の順位規模法則を理論的に再考した論文と,多摩 ニュータウンとその周辺地域を対象とした論文が収録されている.とくに後者は,居住環境評価に関する 分析的研究と高齢化と持続的街づくりに関する実態報告的な研究,といった好対照な内容の論文からなっ ている.これらによって,東京西郊の理解が深まれば幸いで ある

最後に, 10号発行以後現在までに開催された,空間の理論研究会と関わりが深いグレコ会の活動状況を 以下に記しておきたい.

1998330日(於お茶の水女子大学・日本地理学会 地理思想の伝統と革新j研究グループ(第四回集 会)と共催)

石崎研二(東京都立大学) :方法としてのGIS 思想としてのGIS

水野 勲(お茶の水女子大学):数現地理学のスタイル:アラン・ウィルソン氏のモデル・アナロジー・

レトリック」

19981113日(於大津市警察会館おおみ荘)

荒木慎二(東京都立大学院) :風景(観)の議論とツーリズムの研究について」

杉浦芳夫(東京都立大学)富津仁(東京都立大学院).「多摩ニュータウン住民の生活時間・生活空 間一美しい丘(ベル・コリーヌ)の住人たちは幸せか?ー」

なお,本誌の刊行に当たっては,平成89年度文部省科学研究費補助金基盤研究(C)「多摩ニュータ ウン住民の居住地移動に関する行動地理学的研究」(謀題番号 08680174 研究代表者東京都立大学大学 院理学研究科教授杉浦芳夫)の研究経費(平成8年度1,500千円,平成9年度600千円)の一部を使用し

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理論地理学ノ ト No. 11 (1998)

目 次

都市人口に関する順位規模法則と対数正規分布モデルの整合性について井上 孝…… 1 多摩ニュタウンにおける住民意識からみた居住環境評価……………若林 芳樹…9 地理情報システムを用いた多摩ニュタウンの居住環境評価………石崎 研二…31

多摩市桜ケ丘地区における高齢化の進展と持続的な街づくりの取り組み

…樋口 民夫・杉浦 芳夫・坪本 裕之……53

・・・・..・・......・−..

(4)

1998年12月25日発行 理論地理学ノート No.11

発行者 空間の理論研究会

1920397東京都八王子市南大沢1‑1  東京都立大学理学部地理学教室内 印刷所 昭和情報プロセス株式会社

東京都港区三国514‑3 

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NOTES O N  THEORETICAL GEOGRAPHY 

CONTENTS 

ThConsistency of Two Laws of  City Size  Distribution ・  RankSize Ruland LognormaDistribution Model 

T. Inoue  Evaluation of the ResidentiaEnvironment Using SubJect1ve  Measures of  Life QualityA Case Study of Tama New  Town, Tokyo  Y. Wakabayashi  GIS Approach to Evaluation of Living Environment iTama 

New Town  K.  lshizaki  Aging Suburb and Its Sustainable Town PlanningACas

of Sakuragaoka, Toma CityTokyo 

T. Higuchi, Y. Sugiura and H. Tsubomoto 

GRECO 

DECEMBER 1998 

ISSN 09120459 

No.

¥ 

¥  I 1

¥ I 111

11 

参照

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