[資料紹介] タットル教授の損益分岐点分析論につ いて
その他のタイトル [Note] On the Break‑Even Analysis by Professor Tuttle
著者 末政 芳信
雑誌名 關西大學商學論集
巻 11
号 4
ページ 399‑417
発行年 1966‑11‑30
URL http://hdl.handle.net/10112/00021515
399
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
損益分岐点分析の問題は種々の角度から多方面にわたり︑
多くの人々によって論ぜられている︒タットル教授の論文は︑
( 1 )
そのテーマ﹃損益分岐点分析における在庫変動の影響﹄にも
見られる如く︑特定領域問題の分析に紋られている︒通常の
損益分岐点分析がその前提条件として︑生産量と販売量が同
一であり︑且在庫品と当期製造原価構成が同じであることを
求めている︒タットル教授はこの様な前提条件を積極的に取
り除いた状態のもとでの損益分岐点分析を論じている︒生産
量と販売量が相違し︑在庫変動がある場合の損益分岐点分析
( 2 )
の考察も多くの論者によって行れているが︑タットル教授の
分析は他の論著に見られなかった幾つかの特徴が見られる︒
その点に注目して彼の分析方法を詳しく解説しながら問題点
末 政 芳 信
タットル教授の損益分岐点分析
論について
資
料紹
介
I I
五
を明らかにしたいと思う︒
註山
Ro
E . y
T u t t l e ,
T ^ ^
he
Ef f
i 8 t
o f
I nv g
t or y
C h
a ng e
o n
r e B
a k '
E<gAga阿:NA.A.B且春•Vol·XL,
N o.
5 ( J
a n u a
r y ,
19 59 ).
図拙
稿^
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ビ巴
互
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O ve r
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関
西大
学商
学論
集第
十一
巻第
二号
︵昭
和四
十一
年六
月︶
この
論文
にお
ける
引用
文献
を参
照さ
れた
い︒
クットル教授は︑最初に分岐点分析の有用性として︑①操
業度変動が利益に如何なる影響をぱ与えるかをわかり易く示
し︑Rその分析資料により代替的選択決定における種々の影
響を知らせ︑⑧包括的予算編成における原価︑売上高の予定
を容易ならしめる点を挙げてい︑る6しかし︑この様な損益分
岐点分析を特に在庫変動が生ずる場合の問題に限定されてい
る︒在庫変動における彼の損益分岐点分析は︑在庫変動がな
いと仮定された場合の通常の損益分岐点分析手法と著しく異
ったアプローチがとられている︒彼によって論ぜられる在庫
変動は︑仕掛品在庫の問題にふれないで製品在庫
( E e
i n ,
( 2 )
<g
to
ry
f o
fi n
i sh e
d g o
o ds )
の変動に限定されている︒従って
彼の例示並びにその分析はすべて製品在庫変動の場合に限ら
れていることを先ず注目すべきであると思う︒
400
例示一の各ケースはA製造会社の種々の予
算状態を示しているが︑それらのケースー︑
2︑3の各予算はそれぞれ代替的なものを意
味していない︒むしろ各ケースは分析的アプ
ローチを例示するための予算である︒と彼は
(4) 述べている︒彼の論述は︑各ケースの中で一
番適当なものを選択することでなく︑各ケー
スにおける損益分岐点分析の手法の違いを明
示することである点に注意すべきである︒
売 上
在 庫 19581/1
生 産 直接材料費 直接労務費 固定間接費 変動間接費
在 庫 195812/31
売 上 原 価 総 利 益 経 費 販 売 費
固 定 費 変 動 費 一般管理費
固 定 費 40, 000 40, 000 40, 000
変 動 費 40, 000 45, 000 40,000
総 経 費 194,000 207,000 ・ 194,000
予算純利益 166,000 196,000 168,000
(a) 上の3つのケースは本質的且分析的アプローチを例示する異つた予算であ
り,それらは代替的なものを表していない。
在庫はその変動が無視される程重要でない。・
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
この様な製品在庫変動における損益分岐点
分析を具体的な例示を通して説明するに当っ
て︑タットル教授ほ次の三つの状況を基本的
( 3 )
な仮定として述べている︒即ち︑
ー︑製品在庫の減少は販売に比例的になされ
る︒︵例示一のケース2
の予
算︶
2︑製品在庫の減少はある特定数量部分より
なされる︒︵例示一のケース2
の予
算︶
3︑製品原価計算にあたり︑後入先出法の採
用︵例示一のケース2)︑並びに先入先出法
の採用︵例示一のケース2
及 び
3)
を な す ︒
〔 例 示 1)
A製造会社の1958年と対する予算 (a)
ケース1. ケース2.
(在庫なし) (後入先出法)
個 数 金 額 個 数 金 額 80, 000 960, 000 90, 000 1, 080, 000
(b) 40, 000 308, 000 80,000
80,000
ケース3.
(先入先出法)
個 数 金 額 80,000 960,000 20,000 148,000 80,000
240,000 160,000 120,000 80,000 (b) 600,000 360,000 80,000
30,000
90,000 50,000
64,000
240,000 160,000 120,000 80,000 231,000 677,000 403,000
50,000 72,000
20,000
80,000 .
24(),000 160,000 120,000 80,000 150,000 598,000 362,000
50,000 64,000
五
(b)
401
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
$
12 .0 0
更に彼の例示一の各予算並びにその分析は次の諸仮定にも
( 5 )
とづいている︒
①変動費は生産又は販売の単位数盤と共に比例的に変動する︒
a単位変動製造原価は直接材料費一︱ードル︑直接労務袈ニド
ル又び変動製造間接費一ドルである︒
b変動諸経費は単位販売当り八0セントの販売費︑単位販
売当り五0セントの一般管理費である︒
R固定費は熟慮された生産の関連範囲内では生産もしくは販
売に伴い変動しない︒
⑧製品の単位販売価額は十ニドルである︒
この様な諸前提ほ通常の損益分岐点分析が論ぜられる場合
一般に取り上げられるものと同じであり︑自新しいものとは
( 6 )
思われない︒前頁に彼の例示一の各ケースを示すことにする︒
彼は右の例示一のケースーに表わされた資料にもとづいて
典形的分析
I I
を例示二及び例示︱︱‑︵図表分析︶を中心とし
て行っている︒このケースーは在庫変動が重要でなく︑無視
されてもよい︑所謂生産数量と販売数量が同一のケースであ
り︑その損益分岐点分析も通常の分析と同じである︒タット
( 7 )
ル教授の計算方式は例示二において次の様に書かれている︒
逹 冷 宦 器
隊8
一 溌 蓉 躊
五
11 44 , 6 81
‑7 21 09 00 0 4,
70
匿 泣 津
$
3.00
匿 遜 誨
2. 0 0
H
亘 濤
1. 00
逹 冷 漆
80
ー 滓 噂 涸 誨
50
回補津踪咲丙翌=財丙迭斗が濾要蓋
120,000+50,000+40,000
4.
70
満猷
9 ‑ 海注冷L速檸
I I r
彼はその検算証明として︑損益分岐点売上高にもとづいた
損益計算書を作成しているが︑特異なものでないので省略す
る︒更に︑彼はその場合の図表分析も例示三において示して
いるが︑目新しいものではないので︑ここでは省略すること
にし
たい
︒
タットル教授は例示一の予算年度一九五八年には在庫削滅
のための努力を払うことが必要であり︑その場合次の影響が
十分理解される様に︑図表で表示されることが望ましいと述
( 8 )
べている︒それほHその年に︑在庫からの販売により一0︑
000ケを超えない範囲で在庫減少させる決定の影響︑口そ
の年に︑どれだけ販売されるかに関係なしに︑一0︑000
ケだけ在庫減少させる決定の影響が具体的に損益分岐点分析
舘 滞 滞
滞禁草:
$ 7.30
毎
4.
70
402 の計算でどの様に表われるかを論述することがタットル教授
の課題となっている︒
註山
Ro y E . T ut t l e, o p. c i t . , p . 77
.
③
Ro y E. T u t tl e , o p c i t . . , p . 77 .
③
Ro y E .
Tu巳
e , o p. c i t . , p .
7 7 .
④
Ro y E. T u t tl e , o p. c i t . , p . 77 .
固
Ro y E. T ut tle,0p
. ミ. ,
pp .
77178.
⑥
Ro y E . T ut t l e, o p. c i t . , p . 78 . m R o y
E.
T ut t l e, o p. c i t . , p . 79 .
⑧
Ro y E . T ut t l e, o p. c i t . , p .
80
.
ここでは前述の日の課題即ち比例的在庫減少の場合の 彼の損益分岐点分析を紹介することにする︒タットル教授に
( 1 )
よれば次の如くである︒
例示一におけるケース2
は在庫部分を取崩す結果をもたら す予算であり︑この予算は後入先出法を採用している︒一九 五八年には九0︑000
ケの販売見込みで︑その売上原価の
l‑
9は期首製品在庫の減少により︑その
8‑
9は当期の製造製 品によってまかなわれるという政策の形響が損益分岐点分析 で明らかにされなければならない︒この様に︑期首製品が減 少する数量乃至金額的在庫変動の場合の損益分岐点数量の算
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
逹 津 宦 蓋
出にあたってのアプローチは次の如くである︒即ち﹃手持ち 製品在庫の原価は現実には固定費の一形態
f o ( a
r m
o f
fi xe d co st ) である︒これら製品が製造された前の期間において︑
賦課された原価は固定費及び変動費の両要素で構成されてい た︒しかしながら︑現在又は将来の如何なる分析にとっても︑
その固定費及び変動費の個々の金額は意味をもたない︒在庫 品から販売された数量は︑過去の結果として原価の増加をも たらしている︒それ故︑販売並びに一般管理活動により当期 に発生した変動費プラスそれら過去原価の総額を超える販売 価額の附加的増加額のみが︑現在の期間原価の吸収並びに利 益に対して貢献することが出来る︒この在庫品原価の認識が 損益分岐点表示において本質的なものである︒その在庫品原 価は如何なる利益も獲得される以前に回収されなければなら ない歴史的に投資された原価であり︑しかも損益分岐点図表 が当年度の予定を反映する様にマネージメントに提供される︑
といった諸前提のもとにおける損益分岐点数量の決定は例示
( 2 )
四におけるが如くになる︒﹄
( 3 )
︹ 宝
l
凶 目
︺
沈苗10ヰ頴代国宝
苗 吾
⇔
12 . 0 0
五四
併 脆
⇔12.00
403
タットル教授の損益分岐点分析論について︵末政︶
苗 畏 諒 も 冷 廿 洒 宦 諮 溢 財 逹浅沖喋涸津 回 溌 津 溌 湮 津
5,172,j‑R$ 7
. 70
栄 蚕 佃 宕 賑
b
窓 燦 滞 湮 煙 踪 涸 甫
6.00
溌浬逹冷津泊澄逹
J↓
呻涌
海
1 .
30
1 .
30
湮蚕弼宦沖
U溢
印
m百
滋 1' が 鴻 要 器 号 3 .
00 $
4.
70
苗蚕0逹渚D︑
80
濤 要 蓋 吟 3 .
00 X
10 , 0
007,11吟30,000
併 蹄
〇 濤 要 蛍
$
4.
70
x8 0, 00 01 T1 1$ 37 6, 00 0 90 , 0 00 1T
$
40 6, 00 0
彗 昌 宙 淀 洲 = 胃 匂 芦 喜 存 命
406,000+90,000?II
$4 ,5 11 11 10
溢)
印
5百
浣1
が 持 油 濤 要 盤
A
蹄 が
︒
︹ 落 頴 毘 涸
︺
120,000+90.ooo(rioI==
80
団i
江匹
1茂︶
4, 51 11 11
蔀翫中澪活
I I ' 11 46 , 5 52 7,
滞 鴇 宦 温
I I
芦揉中澪痴浅L誤
46 ,
5521TR吟12.00 $
55 8,
624
併 競 滞湮浬鋸涸甫
41 , 3801TR
苧
6. 00
$
24 8, 28 0
回滞至滞津
12 0, 00 0
等
36 a, 28 0 39 ,8 24 40 8, 10 4 15 0,
52
0 46
, 5 5 21 ; , ̀
90 ,0 00 R
⇔ 1 .
30
60 , 5
18
7 .
70
15 0, 51 8
五五
芦財中︱海洒冷廿
t0
函 霊
届
( * 2)!
JI、存恥況疼卿叫舜温~L、沖器湘A母が)
右の引用文によってタットル教授の基本的な考え方が窺
Aズ
る︒彼は︑損益分岐点分析において期首在庫原価が当初固定 費︑変動費によって構成されていたとしても︑それを分割し て考えないで︑その在庫原価総額を固定的なものとして回収
を図ろうとする考えである︒
さて例示四に示めされた損益分岐点の具体的算出方法につ
いて考察すると︑H
その計算公式における分子ほ︑在庫変動 のない通常の損益分岐点算出の場合と同じである︒口その分 母は予定在庫削減量と当期予算の予定生産量による各貢献額 の割合によって︑平均単位当り貢献差額を表している︒従っ
てその計算は次の様になる︒
46
527: , 5
••
︵s
I )
12 0
﹄000+90.000
21 0, 00 0
8
4. 5 11 11 1 B E 1 1
3
ー
│
│
+
4.
70ーーー9 9
更に︑この場合における損益分岐点図表をタットル教授は 例示五において画いている︒彼の図表分折の説明を見ると次
( 4 )
の如くである︒
例示五の図表には二つの単位尺度即ち販売尺度と生産尺度
がある︒即ち四五︑000
ケの販売水準では︑変動製造原価 は四0︑000
ヶを製造する変動費とされる︒これは販売さ
⇔
2*
9 1
404
れた各9ケの内1ケは在庫数量の減少によるといった政策に
一致させなければならないためである︒そのため図表では︑
9ケの販売水準で8ケの製造原価を反映し︑その上に在庫品
から
の
9ケ目の七・七0ドルの原価が加えられることになる︒
この点についての彼の基本的構想は︑﹃在庫品原価は当期の
期間原価及び利益に対する売上の貢献額を決定するに当り︑
回収されなければならない投資として処理されたけれども︑
図表上その同じ在庫品原価は変動的なものとして反映され
( 5 )
る﹄︒と述ぺられている︒これは前述の引用文と共に注目す
べきであると思う︒
彼の図表︵例示五︶におけるb点は四六︑五五ニケの損益
分岐
点売
上数
量(
br
ea
k,
ev
gs
巴g
vo
l日
ne
)で
あり
︑又
四一
︑
三八
0
ケの
損益
分岐
点生
産数
量(
br
ea
k‑
ev
en
p ro d
u ct i
o n
( 6 )
vo
lu
me
)を
表す
こと
にな
る
0 .
比例的在庫減少
I I
における彼の分析について問題点を整
理すると次の如くである︒H在庫品からと当期製造品から一定割合を維持しながら販
売されるという比例的在庫減少の政策を前提とすること事態
に疑問が生ずる︒勿論︑現物自体の
比例的在庫減少といI I
うことについてでなく︑原価の流れとしての比例的在庫減
少は個別法の場合は許されると仮定しても︑ケース2
の後
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
入先出法の元ではこの政策前提は妥当でないと思う︒
口貢献差額を算出するに当り︑タットル教授は︑在庫品か
らの売上相当分について総原価思考により計算された七・七0ドルを基礎としている︒七・七0ドルのうち直接材料費︑
直接労務費︑変動製造間接費が当期と同じ六ドルだとすれば︑
固定製造間接費が一・七0ドル含まれていることになる︒他
方当期製造品からなる売上相当分の原価は部分原価︵変動原
価︶思考で計算された六ドルを基礎としている︒従って固定
製造間接費は損益分岐点の計算上︑在庫品か当期製造製品か
によって異った取扱いになる︒
更に当期の固定製造間接費総額は当期に回収すべき損益分
岐点公式上の分子として計算されるが︑次期にその一部が在
.庫品原価として繰越され︑更に次期の損益分岐点算出上は分
母の計算要素となる︒これは理論的に首尾一貫しない様に思
われ
る︒
回彼の例示一における損益計算書から見て全部配賦原価計
算と見られるが︑タットル教授の損益分岐点分析ほ如何なる
原価計算方式と結びつくか︑又ほ如何なる原価計算方式の場
合でもその分析が適用されるかどうかについては説明されて
いな
い︒
註山
Ro E .y T u t tl e , o p. cit••p.
80 .
五六
405
タッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
︶
タットル教授の口の課題即ち特定数量的在庫減少の場 合の損益分岐点分析はどうなるか︑彼によれば次の如くであ
( 1 )
製品在庫を減少させるための︑第二のより実際的方法は︑ る ︒ 在庫品の特定数量を減少させる政策を設定することであり︑
具体的には如何なる販売量のときも一
0︑000ヶだけ在庫 品を減少させる様にマネージメントが決定する︒この損益分 岐点分析のアプローチは︑﹃在庫原価が単位当り固定投資原価
( 2 )
(a
守x
ed inv es tm en t. co st
p
er n u it ) としてみなされる﹄所
にあ
る︒
一
0︑000
ケだけの在庫品滅少の場合の損益分岐
点分析において︑在庫品からの販売は一単位当り︱︱ードルの貢
献差額となり︑当期製造製品からの販売は一単位当り四・七
0ドルの貢献差額である︒従って在庫からの販売で合計一︱
1 0
︑
000
ドル
( R 3
さご
^
10 ,0 00 )
貢献することとなる︒生産
四
図
Ro y E. T u t tl e , o p. c i t . , p p.
80
18
1.
③
Ro y E . T ut t l e, o p. c it .
̀ p.
81
.
山RgE.
T ut t l e, o p. c i t . , p .
81
.
固
Ro y E. T u t tl e , o p . c i t . , p .
82
.
佃
Ro y E. T u t tl e , o p. c i t . , p .
82
.
涼冷
.
l
造噂涸海 回 袖 海
五七
損益分岐点
(P ro du ct io nb re ak ,e
邑e n
)
は残留固定費
(r em ai ni ng
軒
ed c os t )
を四・七0
ドルで除した三八︑二九八ケを必要と する︒尚残留固定費は固定製造原価︱二
0︑000
ドル
︒フ
ラ ス固定販売︑管理費九0︑000ドルから在庫品の販売によ
り貢
献額
一︱
‑ 0
︑000ドルを差引いた一八0︑000ドルであ
120,000+90,000ー30,000
4.70
る︒即ち︑その生産損益分岐点は
1138,928
である︒しかし損益分岐点総売上数量は在庫品から
の販
売一
0︑000ケと当期製造製品からの販売一二八︑二九 八ケの合計四八︑二九八ケである︒この検算証明は例示六で
示さ
れる
︒
( 3 )
ここでは︑彼の例示六を総て引用しないで︑検算のための 損益計算書だけを次に引用することにしたい︒
苗蚕
g n 館 も
︹ 澄 神 汁
︺ 蔀翫
9
滸括浅廿誤
48 ,
298‑'.7,R⇔12.00
燈 踪 競 宦
源浬定踪涸甫
38
,
298,j"R争6.00⇔229,788
回袖煙踪涸甫
12 0, 00 0
349,788
77,000
90,000 ⇔579,576
426,788
152,788
406
62 ,7 87 15 2, 78 7
⇔
, 1
タットル教授は損益分岐点売上数量を算出するため︑生産
損益分岐点の計算をなし︑それと在庫品からの売上との合計
を損益分岐点総売上数量としている︒しかし私案によれば︑
同じ計算結果が次の損益分岐点公式によっても一度に算出出
来る︒彼のケース2では期首在庫品中の固定費は
30 8, .0 00
‑ (6 X4 l) ,0 00 )1 16 8, 00 0 r•
J L︑
で太
}9
︑師
中末
士
i詣K
口叩
中の
同
i士
牛賀
は
23 1,
000‑(6 X
30 ,0 00 )1 15 1, 00 0 1 ‑ ・ J I .
でI
本︸
る︒
紐
iっ
て︑
(s
I I
)
12 0, 00 0+ 68 ,0 00
ー51,000+90,000
•••••••••
4.
70
B E 1 1
2
27 ,0 00 1 1 1 1 4 8 ,
29 87 '
4.70
この様な公式によって彼の計算結果と同じこととなる︒こ
の公式によれば在庫品中の固定製造間接費の期首・期末の増
減差額を分子に加えることになるのである︒この点に彼の計
算方式の特徴が見出されると思う︒
( 4 )
次にこの場合の図表分析をタットル教授は例示七で示めし
( 5 )
ている︒更に彼の説明によると︑在庫品減少の取扱の相違に
よる影響は例示五の図表︵比例的在庫減少の場合︶とこの例示
七の図表を比較すると明らかとなる︒両図において二つの単
位尺度が使用されている︒即ち販売及び生産の損益分岐点数
溌 湮 津
芦翫9滸洒冷
h4
8雲埜散
クッ
トル
教授
の損
益分
岐点
分析
論に
つい
て︵
末政
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99品
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た単位数量が使用されている︒例示五の図表では︑各9ケの
販売が各8ケの生産に等しい様に︑総販売九0︑000
ケと
総生産八0︑000ケが同一の最高目盛になっている︒又例
示七の図表では︑生産0
の水
準と
販売
一
0︑000ケの目盛
が同一であり︑そこから同じ大きさで生産と販売の目盛がき
ざまれており︑最高の目盛は生産八0︑000ヶと販売九0︑
000ケとで一致する︒両図表の特徴は︑例示五では︑在庫
品からの売上原価が積極的傾斜線(a
p o s i
t i v e
l y
s l o p
e d l
i n e )
として画かれ︑追加的売上が追加在庫品原価を比例的にもた
らすことを意味する︒例示七では︑販売が一0︑000ヶ乃
至それ以上の場合︑一0︑000ケの在庫品原価は売上に対
する固定的要素となり︑恒常原価(a
c o n s
t a n t
co
st
)と
され
る︒
しかし販売が一0︑000ケ未満の場合︑在庫品原価は変動
費とされる︒変動販売・管理費は在庫品を除く固定費の総額
の所から線が引かれる︒又変動製造原価ほ販売の目盛一0︑
000ケの所から線が引かれる︒従ってこれら両変動費線は
生産
一
0︑000
ケ販売
0
の 同 一 地 点 で 屈 折 す る
I I
(c丘圧~E99)ことになる。又当期の変動製造原価が一単位当り六
ドルであり︑在庫品原価より一単位当り一・七0ドル少いこ
とに注目しなければならない︒尚例示七の図表における⑮点
五九
は四
八︑
二九
八ケ
の損
益分
岐点
売上
数量
(b
re
ak
,e
vg
sa
lg
volume)であり︑又三八︑二九八ケの損益分岐点生産数量
(b
re
ak
,g
gp
ro
du
ct
io
n
volume)を考tす。闊E―-―-『ナ/れば、捌~示
五の図表の在庫品原価線は︑九0︑000
ヶ を 超 え る 販 売
︵そ
れは
八0000ケを超える生産と同じである︶が追加︑
生産によってなされる場合︑九0︑000ケの所から屈折す
ることになる︒それはより高い在庫数量の追加販売では
なくて︑追加変動製造原価を必要とするためである︒
彼は右の様に図表分析の説明を行っている︒しかし彼の説
明によっても明らかな如く︑在庫品原価は一0︑000
ケ以
上と
一
0︑000ヶ未満の販売において異った取扱いになっ
ている︒即ち一0︑000ケ以上の販売のときは固定費とさ
れ︑
一
0︑000ケ未満の販売のときは変動費として損益分
岐点図表で画かれていることは注目しなければいけないし︑
又論議を呼ぶ点であると思う︒これも一0︑000ケだけの
在庫減少を図る政策的前提に起因していると思う︒
この節における彼の特定数量的在庫減少の場合の損益
分岐点分析について疑問点を整理すると次の如くである︒
H10︑000
ケ未
満又
は一
0︑000以上の如何なる販
売も︑先ず在庫品部分からなると仮定されることは政策的前
提であるとしても︑疑問が生じる︒彼のケース2は原価の流