長野工業高等専門学校紀要 ・第
2 1
号( 1 9 9 0 ) 2 3
薄 肉箱形断面柱の相 関座屈実験 及 び固有値計算法の比較
永 藤 壽 宮 小 林 清
I
n t e r a c t i o n B u c k l i n g E x p e r i m e n t o f B o x C o l u m n s
and Comparison between Various Calculations of Eigen‑value Toshimiya NAGATO Kiyoshi KOBAYASHI
Bo xs e c t i o nsp r e s e n tve r yi n t e r e s t i n gp r o p e r t i e si nt he丘 e l do fc o mp r e s s e de l e me n t s . Thep ur po s eo ft hi se xpe r i me nt si st os u p pl ye xp e r i me n t ald a t ao fi n t e r a c t i o nb uc kl i n g ( o v e r a l la n dl o c a lbu c ki n g) .
Sup p o r tc o nd i t i o n sa r epl n・ e n d e dt y p eb yu s i n gne wd e v e l o p e dbo wls ho e . Yo uc a ns e e仇ec o mpa r i s o nb e t we e nva r i o u sc a l c u l a t i o nso fe i g e n‑ va l uep r o bl e m.
1
.
ま え が さ近年,構造解析 において,電子計算機 の発達 に伴い,橋梁本体及 び,各部材力学的合理化 断面が,多 く用い られ,薄肉軽量化が進め られている. しか しなが ら1
96 9
年11月にお きた第4Danu be
橋 の落橋事故か ら始 ま り次々の事故 に会い, その中で圧縮板の耐荷力特性 につ い て指摘 された.近年 において耐荷力 における大 きなファクターである初期不整等 を考慮 した 部局座屈問題や,全体座屈問題 については,多 く研究がなされたが,特 に局部 と全体座屈 の 相関性 については,余 り取 り扱われてお らず,最近では,名古屋大学 と大阪市立大学 で,そ の分野 について進め られてい るだけである.わが国の道路橋示方書 も,その相関性 について 若干 の改正 が, なされたが,理論的根拠 は,明白ではない.従 って本研究 は,相関座屈 の耐 荷力 に対 しての影響 を 3つのタイプつま り(1)局部座屈が,先行 し,全体座屈 を生 じるもの(2) 局部座屈 と全体座屈 の同時発生(3)全体座屈が先行 し,局部座屈 を誘発 させ るもの 3種 に分類しそれぞれ試供体を作製 し,圧縮耐荷力実験 を行 い,極限強度 と達成強度 について考察 した 結果を報告 し,理論適用の材料 とす る. また実験 の際の両端 ピン支承 とい う条件 に対 し著者 が開発 した
2
軸方向回転可能 な経済的な球面支承 を使用 した.2.
供試体の選定鋼種 は
,SS4 1
とし箱形断面 についての局部材料強度 は,小松等 による圧縮板 の耐荷力 曲●土木工学科 助教授
= 文部技官
原稿受付 平成2年 6月30日
2 . 1
永藤串宮 ・小林 滑1 8 0 . 0
.
0 4 . 0
すみ粥虐待山々 図1 断 面 白点 元
線,全体座屈 は,E.C.C.Sの複 数桂強度 曲線 を用 いて,両座屈強度 が,等 しくな る とい う 点及 び,耐圧試験機 の能力1
0 0
t, ‑ ツドク リア ラソス1.5mの制約条件 を満 たす様 に,基本
供試体 の断面構成及 び長 さ等 を決定 し[ ・ .
屯に此本供試体 と同一 断面で長 さを適宜 に変化 さ せて短柱供試体Aか ら始 まって,Ilまで約 8桃類 の供試体 を作製 した.支持条件 は,.1・̲逆 の池 り,両端 ピン支承 で,弱軸,強軸 とも
恒
J庇可能 な球面 ヒソ支泉 を設計伸二屯100tとして設計及写真1 ピ ソ 支 承 写真
2
実 験 状 況 び作製 した.箱形断面諸元 を図1
に示す.上部,下部支承 を写真1
に示す.実験用供試体 (短柱) を球面 ピソ支承 に取付 け,変位計等 を設置 した圧縮耐荷力試験状 況 を写真2に示す.
3
. 材 料 実 験引張試験片 は,圧縮実験用供試体 と同一鋼材 か ら切 り出 したJIS5号片 を用 いた.その結 表1 材料試験結果
0'yu qyl OIL
E
tJ
♂1
7'hr勾箱 形断面性 のtl欄 錐Tjl1,Ll峻及 びrhJFJ'仙別・TTij:・の比較
異 は,衣1に示す過 り‑であ る.そltぞItのlLllCLt. 一1本‑rつrbtr験 を行 った平均値 であ る.
4. 残留応力度測定
2 5
残留応力度 は,試験用短柱供試体 で,切断法に よ り,州起 した.それぞれ桁拷後 に,鋼球 を打 ち込み,切 断 した後,鋼球 の距離 を コソタク トゲ一・} (I/1.()OO1111111や測定 し,井出 した ものであ る.切断後 の供試体 を写真
4
に, また, そのt.I.'Ij.LYi・控12
に)‑IT.写真
3
残留応力度供試体・ 1 . 0 or/qy
・1.1「 \ / 「
1 80
0. . B J 竺 10 ・. ○ 〜
0. 5 4 0. 4 5
0. 5 0 ○. 班
1
.
650. 5 0 05 6 0. 5 3
い、
‑10
l ■'○
図
2
残留応力度分布図5. 初期 たわみ測定
初期たわみ測定 は,測定用 ジグを開発 し,柱 の初期たわみ (弱軸,強軸方向)及 び,仮 Q) 初期 たわみ をそれ ぞれ変位計 (
1 / 1 0 0 mm)
を用 いて測定 され た.そ の結果 を表2
に示す.また供試体
H
の柱 の初期 たわみ を図3
に,板 の初期 たわみ を図4
に 1例 として示す.表
2
供試体の初期たわみSpan
( mm) ( w i EP A m
g) 蒜 p B m&X )
(W c
弱軸方向)maX Span W pmax W pmax l Vcmax A( 3 0 0 mm)
‑ ‑ ‑E( 7 0 0 mm) 1. 7( 1 / 9 6 ) 1. 3
(1/1 2 5 ) 0. 2( 1′ 3 5 0 0 B( 4 0 0 mm) 2, 3
(1/71)1.4(1′116)0. 5
(1 / 8 0 0) F( 8 0 0 mm) 2. 2
(1/ 7 4 ) 2. 0( 1 / 8 2 ) 0. 3
(1/ 2 6 6 6 ) C( 5 0 0 mm) 2. 0
(1 / 8 2 ) 2. 3( 1 /
71) 0. 4( 1 /1 2 5 0 ) G( 9 0 0 mm) 3. 2( 1
/5
1) 4. 2( 1 / 3 9 ) 0. 3
(1 / 3 0 0 0 )
W m a× = . 8
nU
nU nU nU n U nU 5 5 nU 1 l
一1
図
3
柱初期たわみ分布図 (供試体H)
永頗 諸富 ・小林 滑
W
mc L X= 3. 2
10 5 LP 1
■ ■
閣■ ■ ■
図4 板柳舶た17人分和附 く伐封休 日)
6. 本
実験
荷重偏心が.発生 しない様,推泣極舶強敗 のl/3柑皮の仇はレベルにおいて,調整用 ゲー ジにより,それぞiLの他 が,それ ら
がI
と均他 の5%
以内に収 .tLるように, スペーサーで調整 した.局部座屈 が,発生す る箇所 を変位計で,め/J r , u R
・T・
糾 し, その部分に変位計等を集 中 させ局部座屈性状 を観察 した.7.
実験結果及び考察
供試体Hは局部座屈 と全体座屈の達成座屈を生 して崩壌 し,供
試体
Dか ら供駅路Gまでは局 部座屈優先の全体座屈崩壊すなわち局部座屈 による局部変形によ り全体離Idを誘発 して脇域 に至 った.供試体Aか ら供試体Cは短柱の局部座屈を生 じて崩壊 した.それぞjtの砥堀後 の 供試体 を写真4, 5に示す.写真
4
座屈後供試体 写真5 座屈後供試体本紙では,局部座屈 と全体座屈 の達成座屈 を生 じた供試体Hについて考察 してい く.第4 節の残留応力の図2を見 ると各断面内にそれぞれ残留応力の平均 を取 るとほは降伏応力 に対
し
0. 4 ‑0. 5
位生 じている事がわか る. また第5
節の初期たわみの図3,4
で明 らかなよ うに 供試体作製時の熔接順序 により板及 び柱 にそれぞれ正弦波がオーダー的には少 ないが生 じて いる事がわか る.(供試休 B
については柱 の初期 たわみが非常 に大 きいので耐荷力 をかな り 低下す る事 がわか る)残留応力 に しろ初期たわみに しても内側 にゲージを貼 るために溝形 で薄肉箱形断面柱 の相関座屈実験及 び固有値計算法 の比較 27 最初成形 し, ひずみ ゲージを貼 った後蓋を熔接 した結果 として生 じた ものである.
まず荷重‑ ひずみ曲線 について報告 してい く.
図5は,三側 のそのゲージが貼 ってあ る部分が凹部 に徐々 に曲げを生 じ
P/ P, ‑0. 7 5
に至 っ て大 きな曲げ変形,す なわち局部座屈 を生 じた と観察 され る.図6
は図5
の点 の近傍 にあ る 為P/ P
y‑0. 7 5
以降図5の点 の曲げ変形に引 きず られ同様 に変形 した もの と観察 され る.0 ・ 0 0・ 5 1・0 1・5 ( E / E l )2・0
図
5
荷重‑ひずみ曲線 (供試体H
蓋側)D・0 0・ 5 1・0 1・5 t E / E
y)2 ・0
図
6
荷重‑ひずみ曲線 (供試体H
蓋側)図
7
は蓋側 のそれ らの点 のゲージが貼 ってある部分 の溝側 にある点の荷重‑ ひずみ曲線で あるがP/ P
y‑0. 7 5
付近 で除荷現象を表,裏 のゲージ とも共 に起 こしてい る事 か ら,その部 分 は,P/ P
y‑0. 7 5
付近 で全体変形 によって凸部 の部分 となったか らであ る と予想 され る.その傾向は,溝側全体 のゲージの荷重‑ ひずみ曲線 に共通 した除荷現象であ る. ・
す なわ ち図5の点 が
P/ P, ‑0. 7 5
付近 で局部座 屈 を生 じる と同時 に滞側 全体 がP/ P, ‑ 0. 7 5
以降,引張になっていることか ら,全体変形 を起 こす全体座屈 を生 じさせてい る事 が推 察 され うる. したが って局部座屈 と全体座屈 の達成座屈現象が生 じてい ると思われ る.一方,図8は荷重一枚変位曲線であ るが,図5の点す なわち局部座屈 を起 こした場所 に設 置 されていた変位計 で測定 された. この図か らも
P/ P
y‑0. 7 5
付近 で大 きな板 の変位 の増大 を示 していることか ら,局部座屈発生 を照査 しているもの と考 えられる.次 に図
9
は,荷重一枝たわみ曲線であ るが荷重 による柱 のたわみ を変位計 を使用 して測定28 永藤毒宮 ・小林 清
o・o o・5 1・0 1・5 (
E/ Ey ) 2・ 0
図
7
荷重‑ ひずみ曲線 (供試体H
清側)SD
図
8
荷重一板変位曲線 (供試体A
蓋側)V ++2 lop
図9 荷重一柱たわみ曲線 された ものである.
前 と同様 に終局段階の一歩手前すなわち
P
/P, ‑0. 7 5
で3
次 モー ドの全体座屈 を生 じてい る事が観察 される.供試体
D〜G
は,同様 に観察す ると屈部座屈優先の崩壊 (局部変形が生 じてか ら全体変形薄 肉箱形断面柱 の相関座屈実験及 び固有値計算法の比較 29 が生 じてい る)であった.
供試体A〜Cはスパ ン長が短 くて短柱供試体 としてみなされて主 に柱 としての耐荷力 では な く板 としての局部座屈強度が測定 された.
今 回の達成座屈実験 についての理論的解法の際に筆者達 は,残留応力を考慮 し有限帯板法 を用いた.その時使用す る固有値計算法の比較 を種々に行 った.
後 の章で詳 しくはのべ るが使用 して比較 の結果 は,‑ ウスホルダー
QR
法が計算時間及 び プログラムの量 といい最優秀であった.その理論 を使用 して導かれた座屈値 は,理論値 とほぼ一致 してい るが,初期 たわみの項 を 考慮で きない とい う欠点 をもってい るので現在新たにそれを考慮 した形で開発 中である.
図10‑11の残留たわみ図か ら正弦 の全体座屈波形 を全体的に示 し中央部 に部局座屈波形性 WncLX=
9. 2
図
1 0
残留たわみ図 (供試体H
蓋側) WmcLX三一5.6図
1
1 残留たわみ図 (供試体H
清側) 表3
座屈強度比較表供 試 体 座屈荷(t)重 座 屈 性 状 供 試 体 座屈荷(t)重 座 屈 性 状 A (30cm) 54.0 局部座屈 E (70cm) 54.8 局部から全体座屈を誘発 B (40cm) 50.8 局部座屈 F (80cm) 55.5 局部から全体座屈を誘発 C (50cm) .52.5 局部座屈 G (90cm) 49.6 局部から全体座屈を誘発
3 0
永藤等宮 ・小林 清 状 を示 していることがわか る.表
3
には供試体A〜H
のそれぞれの供試体 の最終強度比較 とそれぞれの座屈性状 の比較 を 示す.供試体A〜H
の長手方向の長 さは,表2
に準 じる.8.
過去のデーター との比較過去数年の相関座屈実験 についてま とめると,図
1 2
‑図1 4
の断面諸元別 に仏) 〜( C)
として分 類 して,初期たわみ,残留応力及 び柱の細長比 と板 の幅厚比 でまとめ,達成座屈荷重 と達成 なしの座屈荷重の比較 の表を表4に示す.全体座屈 と局部座屈 の達成座屈強度 は,非達成座屈強度 に対 して一般的に座屈強度 の低下 を もた らしてい る. またその低下の割合 は,柱 の細長比 の増大 と板 の幅厚比 の増大 とともに 大 きくなってい る事 が観察 され る.
図
1 4
供試体(C)
図1 5
供試体(D)
表
4
達成座屈強度比較表 (過去数年間)MODEL
柱初期たわみ 板初期たわみ 残留応力 柱細長比 板幅厚比 実験値( A) 1 / 1 0 0 0 1 / 6 1 0. 4 6 1 9. 7 2 6. 0 4 6. 6( 4 8. 9 )
(B)1 / 9 5 0 1 / 7 0 0. 4 0 3 8. 5 3 6. 2 4 2. 5( 4 6. 5 )
(C) 1 / 9 7 0 1 / 4 7 0. 4 6 6 5. 9 4 0. 7 4 5. 0( 5 3. 8 )
( D) 1 / 1 2 5 0 1 / 4 7 0. 4 9 4 8. 2 3 6. 2 4 8. 2( 5 2. 6 )
薄肉箱形断面柱 の相関座屈実験及 び固有値計算法 の比較 31
9. 各種固有値計算法の比較
土木におけ る一般固有値問題 は,広 く座屈及 び振動問題で使用 されている.一般的に計算 される行列の次数が大 きくなるにつれ演算時間が膨大な量 となる.本研究 は,固有値問題 に おいて下記の2点にわたって研究がなされた.
(1) 一般固有値問題 [K](¢)‑PlG]くさ)か ら標準固有値問題 [M](少〉‑くす)‑の変換
( 2 )
座屈問題 の有限帯板法の計算例を通 し,一般固有問題 としての各種計算法 (‑ ウスホ ルダーQR
法,′、ウスホルダーギブソス法,ヤ コピー法,累積法,‑ ウスホルダーQL
法)の演算時間の比較一般固有値問題から標準固有値問題への変換まず一般固有値問題から標準固有値問題への変換を行 う.普通の座屈問題 においては,剛 性マ トリックスと幾何剛性 マ トリックスを合計 して,全体の剛性 マ トリックスを作 り,境界 条件を与 えた後 は,一般固有値問題 となる.一般固有値問題 は,以下の様に コレスキー分解 を適用 して,標準固有値問題への変換をはか り計算 された.
[K]くさ)‑P[G]くさ〉
上式を解 くには, コレスキー分解により[L]を下三角形マ トリックスとす ると [G]‑[L][L]T として,また くさ)‑[LT]l(少)とおいて
[K]‑[LT]1くす)‑P[L]くす〉と な る.両 辺 に [L]1をかけると
[L]‑1[K][LT]llくす)‑P[L]1[L](+)
‑P(少)となる.
ここで[M]‑[L]‑1[K][L']1とす ると [L]1[K]
[ L
']
‑1くせ)‑P[L]‑1[L]くす)‑P(少)となる.
ここで[M]‑[L]‑1[K][LT]1とす ると [M](少〉‑P(少)とな り, この順序 で固有値 サブルーチンを作成 し一般固有値問題か ら標 準固有値問題への変換 がなされる.
上述 をふまえて図
1 7
の様 なフローチャー トで計 算 された.その際の残留応力分布 は図16で示 した 様 に仮定 された.その時のモデルは,図15の供試‑1.0
‑1 . 0
・カ.7 ‑0.7 71‑0.4 ‑0.4FT
‑0.1 ‑0.1
図16仮定残留応力分布形状
‑1
.
0図17 フローチャ‑ ト
32 永藤幕宮 ・小林 清 体(功を用いた.
この場合注意す る事 は,あ くまで固有値1個を計算するのに必要なランタイムの比較であ る.座屈値を求める際の収束への反復数 は考慮 されてお らない.
また仮定された残留応力度分布 は,部材長方形断面 の長辺部分の分布であ り短辺部 は,そ れ より粗い分布形状 を仮定 した.
次 に比較 された各種固有値計算法の概要を以下に示す.
‑ ウスホル5''‑ ・ギブソス法
実対称行列
A
を‑ ウスホルダーの発見 した三項対角法によ り三項対角行列C
に変換 し,二 分割法 により,三項対称角行列の固有値を求める方法.ヤ コビ法
実対称行列
A
を,直交行列 Ⅴ を用いVT AV‑D
を対角化す ることによ り,固有値 と固有 ベク トルを同時に求めることがで きる方法である.任意に選ばれた基本直交変換を繰 り返す ことにより,対角行列
D
を導 くことができ,対角 行列のD対角要素が,固有値 として求め られる.累積法
すべての固有値 を求める必要がない場合 に有効であ り,絶対値が最大の固有値 と固有ベク トルか ら順次,それぞれの値が求められる方法
AS u 。 ≒ ∑α
ん efで固有値 ん,固有ベク トルe
l・が求め られる.・、ウスホルダー
QL
法QR法 を変形 した もので,一般 に,絶対値 の小 さな順 に (1, 1)要素 か ら並ぶ様 にな
る.・、ウスホルダー
QR
法実対称行列Aを,ユニタ リ行列
Q
と上三角行列Rの積 に分解 LA( S ) =Q( S
)R(S
)次 に
A
(ら+1
)‑R( S 十 1 ) Q( S +
1)
か らA(S +
1)
を求める以上2式の繰 り返 しによ り得 られ る行列A( S + 1 )
は,上三角行列 に収束 しその対角要素を固有値 として求め る方法である.一般 に,絶対値 の大 きな順 に (1, 1)要素か ら並ぶ ようになる.
表5にそれぞれの結果についてもとめた.
表か ら‑ ウスホルダーQR法が座屈固有値計算において優秀である事が,観察された.
表5 演算時間比較表
各種固有値計算法
CPU RUN TⅠ ME FⅠ LELⅠ NES
‑ウスホルダーギブソス法 3′45.08′′ 884 ヤコビ法 183′30.24′'
7 1 9
累積法 14′25.41′′ 862‑ウスホルダー
QL
法 8′24.32〝 802薄肉箱形断面柱の相関座屈実験及び固有値計算法の比較 33
1 0.
結 論(1) 全体座屈 と局部座屈 との達成座屈問題 の理論適用 データ‑を提出 した.
( 2 )
裏側 にゲージを貼 る為 に最初 に溝形で供試体 を作 り,その後で蓋をす るとい う方法 を採 った為 に残留応力が比較的大 きい.(3)本研究室で開発 した全方向回転可能 ピン支承 は,有効的に稼働 した.
(4) 局部座屈 は,供試体 の長手方向に幾っか発生す るが,多 くは中央部分 に
2‑ 3
波 の フラ ンジ幅の波長 をもって生 じる.(5) 局部座屈発生 ご直 ちに全体座屈 につ なが らず, 5‑11%の後局部座屈強度 を有 してお り, またその傾向は幅厚比 の大 きい供試体 ほど顕著 に観察 された.
( 6 )
柱 の細長比及 び板 の幅厚比 が大 き くなるほど,達成座屈 の影響が大 き くな り極限強度 の 低下 をもた らす.(7) 座屈固有値計算 において,‑ ウスホルダー
QR
法 の優秀性を確認 した.参 考 文 献
1) 小松定夫,北田俊行 :初期不整を有する圧縮板の極限強度特性に関する研究,土木学会論文報 告集,第270号 昭和53年2月 Pl〜P14
2)永藤詩宮 :各種固有値計算法の演算時間の優劣について,長野工業高等専門学校電子計算機セ ンター年報 第4号 平成2年3月 P17‑P20