わが国高齢者の社会活動l
宗教活動に
〃 し関 す る 一 考 察
関する実態調査を基|
は じ め に エ 基 本 属 性 H 健 康 状 態 と 不 安 m 参 加 頻 度 と 理 由 Ⅳ 交 通 手 段 と 所 要 時 間 V 関 与 の 頻 度 V I 阻 害 要 因 Ⅶ 世 代 間 交 流 V Ⅲ 高 齢 者 ク ラ ブ お わ り に 113 〃 二大
坪
宏
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は じ め に 内 閣 府 で は 、 日 本 、 韓 国 、 ア メ リ カ 、 ド イ ツ 、 ス ウ ェ ー デ ン の 5 カ 国 を 対 象 に 、 「 高 齢 者 の 生 活 と 意 識 に 関 す る 国 際 比 較 調 査 」 を 実 施 し て い る 。 日 本 で は 2 0 0 1 年 1 月 に 、 他 の 4 カ 国 で は 2 月 に 面 接 聴 取 法 で 行 っ て い る 1 ) 。 こ の 調 査 で は 、 社 会 活 動 の 参 加 に つ い て の 比 較 も 行 っ て い る 。 そ の 結 果 を み る と 、 日 本 で は 「 町 内 会 ・ 自 治 活 動 」 が 2 4 . 7 % 、 「 趣 味 活 動 」 が 1 8 . 1 % 、 「 健 康 維 持 の た め の 活 動 」 が 1 4 . 0 % と な っ て い る 。 こ れ に 比 べ て 、 他 国 で 挙 げ ら れ て い る 社 会 活 動 の 内 容 と し て 多 か っ た の は 、 「 宗 教 活 動 ・ 教 会 活 動 」 で あ っ た 。 そ の 回 答 割 合 は 、 ア メ リ カ44.6%、韓国16.3%、スウェーデン14.4%、ドイッェ3.1%にも上っている。ア メ リ カ で こ の 回 答 が 極 め て 多 く な っ て い る が 、 他 国 で も 1 割 を 超 え て い る 。 日 本 に 比 べ て こ の 回 答 割 合 が 高 い 理 由 の ひ と つ と し て 、 教 会 の 社 会 に お け る 機 能 を 挙 げ る こ と が で き よ う 。 日 本 以 外 の 国 々 、 特 に ア メ リ カ に お け る 教 会 の 機 能 と し て 、 地 域 の コ ミ ニ ュ ケ ー シ ョ ン を 図 る 場 と し て 、 地 域 の 拠 点 と し て の 機 能 が あ る と い え よ う 。 ま た 、 1 ) 各 国 1 , 0 0 0 サ ン プル 回 収 を 原 則 と し た 。 回 収 数 は , [ ヨ 本 1 , 1 5 8 , 韓 国 1 , 0 0 5 , アメ リ カ 1 , 0 0 2 , ド イ ツ 1 , 0 4 6 , スウ ェ ー デ ン 1 , 0 0 1 と な って い る 。こ れ ら の 国 々 の 教 会 活 動 に は 、 教 会 が 主 体 と な っ て 行 う ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 も 含 まれ、それらは地域に対して開放的・C則生格を有しているともいえよう。 一 方 、 日 本 の 教 会 活 動 は と い う と 、 地 域 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る 交 流 の 場 と し て の 機 能 が 他 国 に 比 べ て 弱 い の で は な か ろ う か 。 こ の こ と は 、 歴 史 や 文 化 の 違 い か ら 来 て い る と 推 測 さ れ る 。 ま た 、 わ が 国 の 教 会 活 動 は 、 特 定 の 教 団 、 宗 教 法 人 の 行 う 信 仰 活 動 と し て 、 一 般 的 に は 閉 鎖 的 な イメ ー ジ で 受 け 止 め ら れ る こ と も 多 い と も い える 。 本 稿 で は 、 わ が 国 の 社 会 活 動 の ひ と つ と し て 宗 教 活 動 を 取 り 挙 げ、 そ こ で の 高 齢 問 題 に 焦 点 を 絞 り 、 高 齢 者 の 視 点 を 重 視 し な が ら 若 干 の 考 察 を 加 えて い く 。 宗 教 活 動 に お け る 高 齢 問 題 は 、 増 加 す る 非 営 利 組 織 体 に お け る 高 齢 問 題 に も 何 ら か の 示 唆 を 与 え る 可 能 性 も あ り 、 宗 教 活 動 が 開 放 さ れ た ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 と して 展 開 して い く こ とへ の 役 立 ち も 期 待 で き る こ と か ら 、 そ の 重 鴛 l 生 は 高 い と い え よ う 。 し か し 、 こ の 種 の 研 究 は わ が 国 で は ほ と ん ど 行 わ れ て こ な か っ た 。 な お 考 察 に あ た って は 、 ひ と つ の 宗 教 法 人 の 協 力 を 得 て、 2 0 0 1 年 8 月 に 大 阪 地 区 の 高 齢 者 を 対 象 に 行 っ た 調 査 結 果 を 資 料 と し て 用 い る こ と と す る 呪 た だ し 、 本 稿 は 、 わ が 国 の 宗 教 活 動 ・ 教 会 活 動 に お け る 高 齢 化 問 題 の 検 討 が 目 的 で あ る 。 し た が っ て 、 対 象 と し た 宗 教 法 人 の 宣 伝 、 あ る い は 批 判 を す る も の で は な い 。 そ の た め 、 純 粋 に 研 究 調 査 目 的 で あ る こ と を 記 し て お き た い 。 こ こ で は 以 上 の 理 由 か ら 、 宗 教 法 人 の 名 称 を 示 さ な い こ と を ご 理 解 願 い た い 。 I 基 本 属 性 基本属性として、回答者の男女比をみると、女性が65.5%、男性が34.1%とな っている(表1・図1を参照)。 表 1 男 女 比 性 別 数 割 合 男 88 34.1% 女 169 65.5% 無 回 答 1 0.4% 合 計 258 100.0% 2)対象者は60歳以上の258名で、面接聴取法により調査し、回収率は100%である。なお、対象者 は 特 定 の 宗 教 法 人 に 属 す る メ ン バ ー で あ り 、 当 宗 教 法 人 は 全 国 に 教 会 を 有 し て い る 。 大 阪 地 区 の 教 会 責 任 者 が 高 齢 化 問 題 に 関 心 が あ っ た た め 、 協 力 を 得 る こ と が で き た 。 114
わが国高齢者の社会活動に関する一考察 回答者を年齢別にみると、70代が最も多く41.1%、続いて60代が40.7%、80代 が 1 5 . 9 % 、 9 0 歳 以 上 が 2 . 3 % と な って い る ( 表 2 、 図 2 を 参 照 ) 。 表 2 年 齢 年 齢 数 割 合 69歳以下 105 40.7% 70∼79歳 106 41.1% 80∼89歳 41 15.9% 90歳以上 6 2.3% 合 計 258 100.0% 80∼89歳 15.9% 70∼79歳 41.1% 90歳以上 2.3% 69歳以下 40.7%
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7。8% 家族形態では、ひとり暮らし(22.9%)と夫婦2人(26.0%)の合計が48.9% と約5割になっている。また、未婚の子供との同居の方が(21.3%)、子供夫婦 との同居(2.7%)や三世代同居(17.4%)よりも多くなっている(表4、図4 を参照)。 115 図 3 住 ま い 10.1% 場 所 数 割 合 ①大阪市 118 45.7% ②枚方市 26 10.1% ②寝屋川市 20 7.8% ④東大阪市 17 6.6% ⑤門真市 14 5.4% ⑥八尾市 14 5.4% ⑦その他大阪府 36 14.0% ⑧大阪府以外 10 3.9% ⑤無回答 3 1.2% 合 計 258 100.0% ⑥ 5.4% ⑤ . 5.4% ④ ① 45.7% 図 2 年 齢 回 答 者 の 住 所 は 、 大 阪 市 が 最 も 多 く 4 5 . 7 % で あ る 。 大 阪 市 近 郊 の 各 市 在 住 の 回 答 者 は 、 そ れ 程 差 が な く 、 バ ラ ン ス よ く 回 答 を 得 ら れ た と 考 えて い る ( 表 3 、 図3を参照)。 表 3 住 ま い表 4 家 族 形 態 家族形態 数 割 合 ① ひ と り ぐ ら し 59 22.9% ②夫婦2人 67 26.0% ③あなた方夫婦と未婚の子 34 13.2% ④男親(あなた)と未婚の子 0 0.0% ⑤女親(あなた)と未婚の子 21 8.1% ⑥あなた方夫婦と親 0 0.0% ⑦あなたと親 2 0.8% ⑧あなた(夫婦)と子供夫婦 7 2.7% ⑤直系三世代 45 17.4% ⑩ そ の 他 23 8.9% 合 計 258 100.0% ⑧ 2.71 ⑦ 0.81 ⑥
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8.9%⑩ 0。0% 図 4 家 族 形 態①
② 26.0% Ⅱ 健 康 状 態 と 不 安 回 答 者 の 健 康 状 態 は 良 好 で、 日 常 生 活 に 支 障 を き た す 持 病 が あ る 人 は 8 . 9 % 、 病 気 療 養 中 の 人 は 7 . 0 % と な って お り 、 8 割 以 上 は 健 康 も し く は 比 較 的 健 康 な 状 態 に あ る と い える ( 表 5 、 図 5 を 参 照 ) 。 表 5 健 康 状 態 健康状態 数 割 合 ①健康 89 34.5% ② 持 病 は あ る が 、 日 常 生 活 に支障 はな い 128 49.6% ② 持 病 が あ り 、 日 常 生 活 に 支 障 を き た して い る 2 3 8.9% ④病気療養中 18 7.0% 合 計 258 100.0% ③ 8.91②
49.6% ④ 7.0% 図 5 健 康 状 態 ① 34.5% 家 族 の 健 康 状 態 も 、 家 族 全 員 が 健 康 で あ る 割 合 が 7 0 . 5 % と 高 く 、 病 気 の 家 族 が い る 割 合 は 約 1 割 と な って い る ( 表 6 、 図 6 を 参 照 ) 。 116表 6 家 族 の 健 康 状 態 わ が 国 高 齢 者 の 社 会 活 動 に 関 す る ー 考 察 健康状態 数 割 合 ①全員健康 182 70.5% ② 自 宅 で 病 気 で 療 養 し て い る家 族 がいる 27 10.5% ③ ね た き り の 家 族 が い る 2 0.8% ① 長 期 入 院 し て い る 家 族 が いる 0 0.0% ⑤無回答 47 18.2% 合 計 258 100.0%
④
0.0% ③ 0.8% ② 10.5% ⑤ 18.2% 図 6 家 族 の 健 康 状 態 ① 70.5% 将 来 に 対 す る 不 安 を 尋 ね た と こ ろ 、 最 も 多 か っ た 回 答 は 「 自 分 や 配 偶 者 の 健 康」で21.9%、続いて「収入や生活費」が15.0%、「自分や配偶者の介護」が12.9% と な っ て い る 。 健 康 ・ 介 護 の 不 安 と 経 済 的 不 安 を 抱 え て い る こ と が わ か る 。 一 方 で 、 「 特 に 不 安 は な い 」 と の 回 答 は 1 3 . 9 % で あ っ た ( 表 7 、 図 7 を 参 照 ) 。 表フ将来に対する不安(複数回答) 内 容 数 割 合 ①親の健康 6 1.3% ②親の介護 7 1.5% ③自分や配偶者の健康 104 21.9% ④自分や配偶者の介護 61 12.9% ⑤収入や生活費 71 15.0% ⑥住宅問題 23 4.9% ⑦ 親 戚 ・ 家 族 の 問 題 30 6.3% ⑧ 自 分 の 死 54 11.4,% ⑤ 配 偶 者 と の 死 別 42 8.9% ⑩ そ の 他 10 2.1% ⑩ 特 に 不 安 は な い 66 13.9% 合 計 474 100.0% n7親 の 健 康 親 の 介 護 自 分 や 配 偶 者 の 健 康 自 分 や 配 偶 者 の 介 護 収 入 や 生 活 費 住 宅 問 題 親 戚 ・ 家 族 の 問 題 自 分 の 死 配 偶 者 と の 死 別 そ の 他 特 に 不 安 は な い 二回6 渋谷居 7 浴 回 回 ` 円 こ い . 、 づ 一 万 ヽ . 呉 呉 俯 昌 尚 ヅ レ づ 胎 。 j j 、 1 1 0 4 161 言Uり1胆永谷説示戸川言言順順Ny 言づ言脂臼………1 に 已 ざ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ド レ … … y l 9 j l 7 1 コ23 TTT]30 1窓前……j呂ll尚尚 j i 硝 仏 ゛ い 尚 , 、 一 争 犬 1 5 4 帽 胆 回 ⑤ 呆 言 ⑤ 言 言 胆 朧 川 4 2 TTT110 告白゛/i゛・、、t、;`回 . 、 几 ; ゛ 池 押 し ` 、 首 府 言 り 1 6 6 0 2 0 4 0 6 0 (人) 図7将来に対する不安(複数回答) 80 100 120 Ⅲ 参 加 頻 度 と 理 由 参 加 頻 度 に つ い て は 、 教 会 に 行 く 回 数 と し て 把 握 し た 。 最 も 多 い 回 答 は 「 月 1∼2回」で41.5%であった。次に多かったのは「ほとんど行かない」で、29.1% と 約 3 割 に な っ て い る 。 ま た 、 月 1 0 日 以 上 行 く 人 が 約 1 割 い る が 、 何 ら か の 責 任 を 担 っ た 役 務 に 就 い て い る 人 達 で あ る と 思 わ れ る ( 表 8 、 図 8 を 参 照 ) 。 参 加 理 由 に つ いて は 、 「 教 会 に 行 く 目 的 」 及 び 「 教 会 に 何 を 求 め る か 」 と い う 質 問 を 設 け た 。 ま ず、 教 会 に 行 く 目 的 に 関 す る 調 査 結 果 を 示 す。 多 か っ た 回 答 は 「 ご 命 日 ・ 行 事 に 参 加 す る た め 」 3 イ 2 8 . 0 % ) と 「 当 番 に 参 加 す る た め J O (27.3%)のそれぞれが約3割となった。続いて「お役がついているから」5)の回 3 ) 調 査 対 象 の 宗 教 法 人 で は 、 毎 月 4 日 ・ 5 日 ・ 1 0 [ ヨ ・ 1 5 日 を ご 命 日 と 称 して、 読 経 供 養 ・ 説 法 等 の 式 典 を 開 催 して い る 。 4 ] 当 番 と は 、 お 当 番 修 行 の 略 で 、 教 会 の 維 持 管 理 一 般 の 業 務 、 例 え ば 、 教 会 施 設 の 清 掃 ・ 本 尊 前 で の ご 供 養 ・ 参 拝 者 の 受 付 等 を 行 い 、 そ れ ら を 業 務 と し て で は な く 、 布 施 行 と 捉 え て 、 自 ら の 人 格 完 成 の た め の 修 行 と し て 行 っ て い る 。 5 ) 「 お 役 」 と は 、 一 般 で い う 役 割 も し く は 役 務 に 相 当 す る と い え よ う 。 こ れ は 大 き く 2 つ に 分 け る こ と が で き る 。 ひ と つ は 、 教 会 組 織 に お い て 、 あ る 程 度 の 責 任 と 権 限 を 有 し 、 経 常 的 に 設 け ら れ て い る 職 務 を 任 せ ら れ る こ と 、 も う ひ と つ は 、 注 2 の 当 番 修 行 な ど で 、 当 日 の み ・ 行 事 の み に 業 務 を 任 せ ら れ る 等 の 臨 時 的 な も の を い う 。 本 稿 の 調 査 結 果 で 示 し た お 役 と は 、 前 者 の 狭 義 の 経 常 的 お 役 を 示 し て い る 。 前 者 の 狭 義 の 経 常 的 お 役 と 後 者 の 狭 義 の 一 時 的 お 役 を 合 わ せ て 、 広 義 の お 役 と 呼 ぶ こ と が で き る 。 広 義 の お 役 は 、 宗 教 法 人 内 で の お 役 と い う こ と が で き る 。 ま た 、 宗 教 法 人 外 に お い て も 、 お 役 と い う 用 語 を 用 い る こ と が あ る 。 そ れ は 教 会 を 離 れ た 場 面 で 、 会 員 ・ 未 会 員 と の 関 係 を 仏 教 の 縁 起 観 に 基 づ く 捉 え 方 に よ り 、 人 の た め に 役 立 っ と い う 意 味 で 、 「 お 役 が あ る 」 と か 「 お 役 を 果 た す 」 と 表 現 す る こ と が あ る 。 こ の 場 合 の お 役 と 広 義 の お 役 を 合 わ せ て 最 広 義 の お 役 と い う こ と が で き る 。 118
わが国高齢者の社会活動に関する一考察 答 が 1 9 . 0 % あ っ た 。 ま た 、 「 趣 味 の 会 等 に 参 加 す る た め 」 は 1 . 9 % と 最 も 少 な か っ た ( 表 9 、 図 9 を 参 照 ) 。 表 8 教 会 へ 行 く 回 数 ⑥ ① 。 。 、 回 数 数 割 合 ① ほ と ん ど 毎 日 行 く 3 1.2% ②月に10日以上行く 23 8.9% ② 週 に 1 ∼ 2 回 行 く 42 16.3% ④ 月 に 1 ∼ 2 回 行 く 107 41.5% ⑤ ほ と ん ど 行 か な い 75 29.1% ⑥無回答 8 3.1% 合 計 258 100.0% 表9 ⑤ 29% 教会に行く目的(複数回答) ③ 16% 42% 図 8 教 会 へ 行 く 回 数 目 的 数 割 合 ① お 役 が つ い て い る か ら 99 19.0% ② ご 命 日 ・ 行 事 に 参 加 す る た め 146 28.0% ③ 当 番 に 参 加 す る た め 142 27.3% ④ 趣 味 の 会 な ど に 参 加 す る た め 10 1.9% ⑤ 自 主 的 に 参 拝 す る た め 64 12.3% ⑥ 友 人 ・ 仲 間 に 会 い た い か ら 39 7.5% ⑦ そ の 他 21 4.0% 合 計 521 100.0% お 役 が つ い て い る か ら ご 命 日 ・ 行 事 に 参 加 す る た め 当 番 に 参 加 す る た め 趣 味 の 会 な ど に 参 加 す る た め 自 主 的 に 参 拝 す る た め 友 人 ・ 仲 間 に 会 い た い か ら そ の 他 0 50 100 (人) 図9教会に行く目的(複数回答) 150 200 次 に 、 「 教 会 に 何 を 求 め る か 」 と い う 質 問 に 対 す る 回 答 結 果 を み て み る 。 回 答 では「先祖供養」が42.8%と最も多かった。次に「ぅ14tt神修養」が28.5%と続いて いる。これら以外の回答はいずれも10%にも満たない(表10、図10を参照)。 119
(人) 250 200 150 100 5 0 0 表10教会に何を求めるか(複数回答) 内 容 数 割 合 ①先祖供養 210 42.8% ②病気平癒 37 7.5% ① | み ・ 苫 一 問 題 の 解 決 48 9.8% ④精神修養 140 28.5% ⑤ 地 域 社 会 へ の 貢 献 46 9.4% ⑥ そ の 他 10 2.0% 合 計 491 100.0% 210 r7m 140 一 寸l 3 7 4 8 46
□
・り、` 10 m ¬ 先 祖 供 養 病 気 平 癒 悩 み ・ 苦 ・ 問 題 の 解 決 精 神 修 養 図10教会に何を求めるか(複数回答) 献 地 域 社 会 へ の 貢 そ の 他 Ⅳ 交 通 手 段 と 所 用 時 間 教 会 に 行 く ま で の 交 通 手 段 と して 多 か っ た の は 「 電 車 ・ バ ス 」 で 7 9 . 8 % と 8 割にも上っている。「自家用車」が10.5%で、両者を合わせた9割以上が乗り物 を 利 用 して い る こ と が わ か る 。 「 徒 歩 ・ 自 転 車 」 は わず か 2 . 3 % し か い な か っ た (表11、図11を参照)。 表 1 1 教 会 ま で の 交 通 手 段 そ の 他 無 回 答 徒 歩 ・ 自 転 車 交通手段 数 割 合 ① 徒 歩 ・ 自 転 車 6 2.3% ② 電 車 ・ バ ス 206 79.8% ③自家用車 27 10.5% ④ そ の 他 4 1.6% ⑤無回答 15 5.8% 合 計 258 100.0% 自 ̶ .3% 電 車 ・ バ ス 79.8% 図 1 1 教 会 ま で の 交 通 手 段 120わ が 国 高 齢 者 の 社 会 活 動 に 関 す る 一 考 察 乗り物利用者が大多数のため、教会までの所要時間も「60分以上」が45.0% と最も多かった。次いで「31∼59分」が32.2%で、「30分以下」は16%に過ぎな かった(表12、図12を参照)。 表12 教会までの所要時間 時 間 数 割 合 ①30分以下 42 16.3% ②3匹59分 83 32.2% ③60分以上 116 45.0% ①無回答 17 6.6% 合 計 258 100.0% 下 60分 45 ∼59分 32% 図12教会までの所要時間 本 調 査 は 大 阪 地 区 を 対 象 と し た も の だ が 、 大 阪 以 外 の 全 国 の 教 会 に お い て も 、 あ る 程 度 の 地 域 差 は あ ろ う が 、 徒 歩 や 自 転 車 で 教 会 ま で 行 け る 高 齢 者 の 割 合 は 極 め て 低 い こ と が 推 測 さ れ る 。 同 時 に 、 教 会 ま で の 所 要 時 回 も 高 齢 者 に と っ て は 長 い こ と が 推 測 さ れ る 。 交 通 手 段 と 所 要 時 間 に つ い て 、 見 逃 し て は な ら な い こ と が あ る 。 そ れ は 家 族 の 負 担 で あ る 。 高 齢 者 の 乗 り 物 利 用 は 、 若 者 に 比 べ て 危 険 を 伴 う こ と が 多 い 。 家 族 が 仕 事 を も っ て い る た め 高 齢 者 を 引 率 す る こ と も 難 し く 、 時 間 の 都 合 も つ き に く い 人 も 多 い だ ろ う 。 し た が っ て 、 高 齢 者 が 単 身 で 教 会 に 行 く こ と が 圧 倒 的 に 多 い 。 そ の 場 合 、 家 族 の 精 神 的 負 担 は 常 に 存 在 し て い る こ と に な る 。 教 会 活 動 は 主 と し て 午 前 中 が 多 く 、 そ れ も 高 齢 者 に と っ て は 早 い 時 間 帯 に 集 中 し て い る 。 午 前 9 時 開 始 の 教 会 活 動 の 場 合 、 所 要 時 間 を 考 え る と 、 多 く の 高 齢 者 が 午 前 8 時 以 前 に 家 を 出 る こ と に な り 、 都 心 で は ラ ッ シ ュ 時 間 帯 に ぶ っ が る た め 、 危 険 度 も 昼 間 の 時 間 帯 に 比 べ て 高 く な る 。 ま た 、 教 会 活 動 の 中 に は 早 朝 の 時 間 帯 に 行 わ れ る も の も あ る 。 そ の 場 合 に は タ ク シ ー の 利 用 も 考 え ら れ 、 家 族 に と っ て は 精 神 的 ・ 経 済 的 の 2 重 の 負 担 を 感 じ る こ と と な る 。 実 際 、 自 宅 と 教 会 の 往 復 中 に 事 故 や 事 件 が 発 生 し て い る 。 そ れ ら は 、 多 く の 場 合 、 信 仰 的 な 一 現 象 と し て 受 け 取 ら れ る た め 、 現 状 の 十 分 な 把 握 は な さ れ て い な い 。 V 関 与 の 程 度 こ こ で は 高 齢 者 の 教 会 活 動 に 対 す る 参 加 意 欲 、 も し く は 関 与 意 欲 の 濃 淡 に つ い て ま と め る 。 ま ず、 積 極 的 側 面 と し て 、 ど れ く ら い の 人 が お 役 ( 前 述 し た 狭 義 の 経 常 的 な お 役 ) に つ い て い て 、 ど う い う 目 的 で お 役 を し て い る の か と い う 点 を 明 ら か に す る 。 121
お役についている人の割合は51.6%と半数を超えている(表13、図13を参照)。 お役の目的については、「無条件で他人の役にたちたいから」ズ・゛37.6%と最も 多かった。「自分や家族の幸せのため」(21.8%)と「自分の人格完成のため」 (19.5%)の回答も約2割あった。この質問はお役についている133名に対して尋 ね た が 、 複 数 回 答 形 式 に して い た と し た ら 、 「 無 条 件 で 他 人 の 役 に 立 ち た い か ら 」 の回答はさらに高くなっていたであろう(表14、図14を参照)。 表 1 3 お 役 に つ い て い る か 内 容 数 割 合 ① 無 条 件 で 他 人 の 役 に 立 ち たいから 5 0 37.6% ② 自 分 や 家 族 の 幸 せ の た め 29 21.8% ② 自 分 の 人 格 完 成 の た め 26 19.5% ④ 自 分 の 特 技 や 趣 味 を 生 か したいから 5 3.8% ⑤ 友 達 や 仲 間 が い て 楽 し い から 11 8.3% ⑥ 人 に 言 わ れて 仕 方 な く 7 5.3% ⑦ そ の 他 4 3.0% ⑧無回答 1 0.8% 合 計 133 100.0% お役の目的 表14 い い え 44% 無 回 答 5%
⑧
① 37.6%⑦
は い 51% 図 1 3 お 役 に つ い て い る か ④ 3.8% ② 21.8% 図 1 4 お 役 の 目 的 次 に 消 極 的 側 面 と し て 、 お 役 を や め た い と 思 う こ と が あ る か ど う か を 尋 ね た 。 対 象 者 は お 役 に つ い て い る 1 3 3 名 で あ る 。 そ の 結 果 、 お 役 を や め た い と 「 い つ も 思 っ て い る 」 の は 6 . 0 % 、 「 た ま に 思 う 」 は 4 1 . 4 % と な っ た 。 両 者 の 合 計 、 つ ま り 約 半 数 は や め た い と 思 っ て い る ( 表 1 5 、 図 1 5 を 参 照 ) 。 122 数 割 合 は い 133 51.6% い い え 113 43.8% 無 回 答 12 4.7% 合 計 258 100.0%表 1 5 お 役 を や め た い と 思 う こ と 数 割 合 ① い つ も 思 っ て い る 8 6.0% ②た ま に思う 55 41.4% ③ 思 わ な い 65 48.9% ④無回答 5 3.8% 合 計 133 100.0% わが国高齢者の社会活動に関する一考察 無 回 答 3.8% 思 わ な い 48.9% い つ も 思 っ て い る ま に 思 う 41.4% 図 1 5 お 役 を や め た い と 思 う こ と や め た い と 思 う 6 3 名 に 対 して は 、 さ ら に そ の 理 由 も 尋 ね た 。 最 も 多 か っ た の は[健康体力面で無理をしているから]の回答で、52.4%に上っている。「世代 の違いを感じるから」は17.5%、「経済的余裕がないから」と「教会内の人間関 係 に 苦 痛 を 感 じ て い る か ら 」 が と も に 6 . 3 % で あ る 。 こう し た 高 齢 者 の 訴 え に は 十 分 に 耳 を 傾 け る 必 要 が あ る 。 せ っ か く 教 会 活 動 に 参 加 し て い る に も か か わ ら ず、 健 康 ・ 体 力 面 で 高 齢 者 に 無 理 を さ せ て い る と い う 現 状 を 認 識 す る な ら ば 、 教 会 活 動 の 内 容 及 び 形 態 を 速 や か に 見 直 さ な け れ ば な ら な い ( 表 1 6 、 図 1 6 を 参 照)。 表16やめたいと思う理由 理 由 数 割 合 ① 健 康 ・ 体 力 面 で 無 理 し て いるから 33 52.4% ② 経 済 的 に 余 裕 が な い か ら 4 6.3% ② 家 族 が 反 対 して い る か ら 0 0.0% ④ 教 会 内 の 人 間 関 係 に 苦 痛 を 感 じ て い る か ら 4 6.3% ⑤ 世 代 の 違 い を 感 じ る か ら 11 17.5% ⑥ そ の 他 6 9.5% ⑦無回答 5 7.9% 合 計 63 100.0%
⑥
⑤ 17.5% 6 ⑦ 7.9% ① 52.4% 0.0% 図 1 6 や め た い と 思 う 理 由 教 会 活 動 は 本 来 、 高 齢 者 が 自 ら 進 ん で 参 加 し 、 喜 び を 感 じ た り 充 実 感 を 味 わ う べ き も の で あ ろ う 。 し か し 、 お 役 に つ い て い る 高 齢 者 の 半 分 は や め た い と 思 っている。参加することもやめることも自由にj4?K思決定されてよいはずである。 そ う で あ る は ず に も か か わ ら ず、 や め た い と 思 っ て い る の に や め ら れ な い 理 由 は何であろうか。その理由を尋ねたところ、「人がいないから」が43.3%と最も 多 か っ た 。 健 康 ・ 体 力 面 で 無 理 を し て お り 、 や め た い と 思 っ て い て も 人 が い な 123い か ら や め ら れ な い と い う の で あ る 。 こ れ で は 高 齢 者 や 家 族 の 負 担 は 増 す ば か り で あ る 。 苦 痛 の 増 大 が 、 喜 び や 充 実 感 を 希 薄 に し て し ま う 。 高 齢 者 に と っ て 苦 痛 に な る よ う な 無 理 を さ せ な い よ う 、 活 動 内 容 を 改 め て い くべ き で あ る 。 「やめると何か悪いことがあるのではないかと不安だから」の回答も18.3%あ っ た 。 こ れ は 、 強 迫 観 念 で 教 会 活 動 に 参 加 し て い る 人 が 約 2 割 も い る と い う こ と を 示 し て お り 、 望 ま し く な い 現 状 で あ る 。 本 来 、 教 会 活 動 は 喜 び や 、 誰 か の 役 に 立 っ て い る と い う 生 き が い を 感 じ る た め に す る も の で あ る 。 強 迫 観 念 に よ っ て 、 常 に 不 安 や 恐 怖 を 感 じ な が ら 行 う も の で は な い は ず で あ る 。 教 会 活 動 は 、 宗 教 上 の 戒 律 を 守 る と い っ た こ と と は 次 元 の 異 な る 、 能 動 的 な 社 会 活 動 と い え るのではなかろうか(表工7、図17を参照)‰ 表17やめたいと思っているのにやめられない理由(複数回答) 理 由 数 割 合 ① 人 が い な い か ら 26 43.3% ② や め る と 、 何 か 悪 い こ と が あ る の で は な い か と 不 安 だ か ら 11 18.3% ③ 生 活 の リ ズ ム が 変 わ る の が 不 安 だ か ら 10 16.7% ④ そ の 他 13 21.7% 合 計 60 100.0% h ttp: //w w w . 1 1 1 1 1 1 1 、 ) ? 】 (人) 20 15 E 7 j l 6 1 l 0 1 0 1 0 26 m IQ 只 1 0 □ 人 が い な い か ら や め る と 、 何 か 悪 い こ と が あ る の で は な い か と 不 安 だ か ら 生 活 の リ ズ ム が 変 わ る の が 不 安 だ か ら そ の 他 図17やめたいと思っているのにやめられない理由(複数回答) ア ン ケ ー ト で は 、 教 会 行 事 の 回 数 に つ い て 、 高 齢 者 が ど う 感 じ て い る か も 尋 ね た 。 質 F 間 内 容 は 「 教 会 行 事 を 多 い と 思 い ま す か 」 で あ る 。 最 も 多 か っ た の は 6 ) お 役 を や め た い と い う 思 う 理 由 に つ い て は 、 白 由 記 述 で も 回 答 し て も ら っ た 。 そ の 結 果 、 年 齢 的 に き っ い と の 声 が 多 数 寄 せ ら れ た 。 こ れ ら の 声 を 聞 く と 、 年 齢 的 に 無 理 を さ せ な い 、 も し く は 無理を感じさせないような活動内容にしていくtlZヽ要性を痛感させられる。 124
わが国高齢者の社会活動に関する一考察 「わからない」で36.4%、続いて「ちょうどいい」が35.7%、[多すぎる]が16.3% と な っ た 。 「 少 な い 」 は 0 . 8 % で 極 め て 低 く な っ て い る ( 表 1 8 、 図 1 8 を 参 照 ) 。 表18教会行事は多いと思うか 数 割 合 ①行事が多すぎる 42 16.3% ② ち ょ う ど い い 92 35.7% ③ 少 な い 2 0.8% ① わ か ら な い 94 36.4% ⑤無回答 27 10.5% ⑥無効票 1 0.4% 合 計 258 100.0% 無 回 答 10.5% わ か ら な い 36.4% 無 効 票 0.4% 少 な い 0.8% 行事が多すぎる 16.3% ょ う 35. どいし 7% 図18教会行事は多いと思うか Ⅵ 阻 害 要 因 教 会 活 動 参 加 の 阻 害 要 因 に つ い て は 、 教 会 に 行 く ま で の 不 便 さ と 、 教 会 に 着 い て か ら の 不 便 さ の 2 つ に 分 け て 調 査 し た 。 前 者 に 関 して は 、 「 階 段 の 昇 り 降 り が た い へ ん 」 の 回 答 が 3 0 . 4 % と 多 か っ た 。 「 家 族 の 介 助 が な い と 行 け な い 」 が 10.0%(28人)あり、教会までの交通手段として自家用車を利用している人(27 人 ) と 近 い 数 値 に な っ て い た 。 そ の 場 合 に は 家 族 の 負 担 に 対 し て の 気 兼 も あ る で あ ろ う し 、 ま た 、 家 族 の 理 解 と 協 力 が 不 可 欠 な も の と な る 評 交 通 費 が か か る 」 の 回 答 も 約 1 割 ( 9 . 6 % ) あ り 、 年 金 に 頼 る 生 活 者 に と って は 、 経 済 的 な 負 担 に もなっている。一方「特に不便は感じない」という人も43.2%いた。しかし、 半 数 以 上 は 何 ら か の 不 便 を 感 じ て い る こ と が 明 ら か に な っ た ( 表 1 9 、 図 工 9 を 参 照回。 7 ) 教 会 に 行 く 不 便 さ に 関 し て 、 自 由 記 述 で の 回 答 も し て も ら っ た 。 そ れ ら の う ち 、 主 な も の を 以 下 に 挙 げ て お く 。 「もう少し近いとよい」 「 病 気 の た め 、 ク ー ラ ー は ダメ で あ る 」 「早起きが苦痛である」 F 行 事 の 時 間 を 遅 く して 欲 し い 」 「 足 が 悪 い た め 、 タ ク シ ー を 使 わ ざ る を 得 な い 」 「自宅から遠すぎる」 125
表19教会に行くのに不便を感じるか 内 容 数 割 合 ① 家 族 の 介 助 が な い と 行 け な い 28 10.0% ② 階 段 の の ぼ り お り が 大 変 85 30.4% ③交通費がかかる 27 9.6% ④ 教 会 内 の 人 間 関 係 に 苦 痛 を 感 じ て い る 7 2.5% ⑤ そ の 他 12 4.3% ⑥ 特 に 不 便 は 感 じ な い 121 43.2% 合 計 280 100.0% 0 0 0 4 n x 】 0 1 1 1 (人) 80 60 4 0 2 0 0 121 ㎝ ` ニ レ 穴 4 1 &) 17こ1 jぶl♂♂♂♂S 于 2 8 「TTI j/ 『 T 1 1 つ
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家 族 の 介 助 が な い と 行 け な い 階 段 の の ぼ り お り が 大 変 交 通 費 が か か る 教 会 内 の 人 間 関 係 に 苦 痛 を 感 じ て い る 図19教会に行くのに不便を感じるか そ の 他 特 に 不 便 は 感 じ な い 次 に 、 「 教 会 の 施 設 で 不 便 を 感 じ る か 」 を 尋 ね て み た 。 そ の 結 果 、 「 イ ス が 少 ない」(11.5%)、「くつろげる場所が少ない」(9.9%)、「洋式トイレが少ない」 (8.7%)、「靴を脱がなければいけない」(8.7%)といった回答がそれぞれ約1割 あ っ た 。 こ れ ら の 阻 害 要 因 は ひ と つ ひ と つ 除 去 し て い か な け れ ば な ら な い 。 イ ス や 洋 式 ト イ レ を 増 や し 、 靴 の ま ま あ が れ る よ う な こ と も 検 討 し て い く 必 要 も あ る で あ ろ う 。 注 目 し た い の は 、 高 齢 者 に と っ て 、 く つ ろ げ る 場 所 が な い と い う こ と で あ る 。 憩 い の 空 間 、 癒 し の 空 間 と い う よ う な も の を 高 齢 者 が 望 ん で い る こ と か ら 、 そ う し た 場 所 を 設 け る こ と も 考 え て い か な け れ ば な ら な い 。 こ れ ら の 他 に 、 階 段 や 段 差 が 多 い こ と 、 ト イ レ の 手 す り が な い こ と 等 の 回 答 も み ら れ た 。 高 齢 者 が 指 摘 し て く れ た 阻 害 要 因 に 対 し て の 取 り 組 み は 、 事 故 が 起 こ る 前に速やかに行ってほしいところである(表20、図20を参照)‰ 126表20 わが国高齢者の社会活動に関する一考察 教会の施設で不便を感じるか 内 容 数 割 合 ① 階 段 が 多 い 16 5.1% ② 段 差 が 多 い 13 4.2% ③ エ レ ペ ー タ ー が な い 1 0.3% ④ 洋 式 ト イ レ の 数 が 少 な い 27 8.7% ⑤ 障 害 者 用 ト イ レ が な い 11 3.5% ⑥ ト イ レ の 手 す り が な い 15 4.8% ⑦ 駐 車 場 が 確 保 さ れ な い 7 2.2% ⑧ 法 座 席 に イ ス が な い 36 11.5% ⑤ くつ を 脱 が な け れ ば い け な い 27 8.7% ⑩ く つ ろ げ る 場 所 が 少 な い 31 9.9% 位白1字案内板がない 3 1.0% ⑩ そ の 他 5 1.6% ⑩ 特 に 不 便 は 感 じ な い 120 38.5% 合 計 312 100.0% 階 段 が 多 い 段 差 が 多 い エ レ ベ ー タ ー が な い 洋 式 ト イ レ の 数 が 少 な い 障 害 者 用 ト イ レ が な い ト イ レ の 手 す り が な い 駐 車 場 が 確 保 さ れ な い 法 座 席 に イ ス が な い くっを脱がなければいけない くつ ろ げ る 場 所 が 少 な い 点 字 案 内 板 が な い そ の 他 特 に 不 便 は 感 じ な い 6 6 120 1 13 ]1 27 | 、 回 汐 j 、 111
四
面
コ O
言斜ヅド 白 ヘ ド 言 「 M t 呂・回 ゛ごご ji言l……言]ワ 27 回 1 3 1 ]3 15 、 京 ご . 、 、 二 r . ` . ゛ 、 レ ダ ・ ゛ ` ご 俗 言 0 2 0 4 0 6 0 8 0 (人) 図20教会の施設で不便を感じるか 100 120 140 8 ) 教 会 の 施 設 で の 不 便 さ に つ い て は 、 マ イ ク の 声 が 聞 こ え に く い と の 声 も 多 く 、 マ イ ク を 使 わ な い 場 合 で も 、 声 が 聞 こ え に く い と の 訴 え が 多 か っ た 。 127Ⅶ 世 代 間 交 流 異 な る 世 代 と の 交 流 を 望 ん で い る 高 齢 者 は 約 6 割 で 、 望 ん で い な い 人 は 12.4%に過ぎなかった(表21、図21参照)。異なる世代とどんな話をしたいのか、 自 由 記 述 で 回 答 し て も ら っ た 。 そ れ ら を 整 理 ・ 分 類 す る と 、 大 き く 5 つ に 分 け ることができる。 1 つ め は 、 「 若 者 が 何 を 考 えて い る の か 」 知 り た い と い う こ と 。 2つめは、「仕事や将来」に関すること。 3つめは、「信仰」に関すること。 4 つ め は 、 「 経 験 ・ 体 験 ( 戦 争 体 験 も 含 めて ) 」 を 語 り た い と い う こ と 。 5 つ め は 、 「 日 常 生 活 全 般 」 に つ いて、 例 え ば 、 学 校 生 活 、 家 族 の こ と 、 友 達 の こ と 、 フ ァ ッ シ ョ ン、 テ レ ビ 、 映 画 、 子 育 て 等 に つ い て で あ る 。 一 方 、 話 し た く な い と す る 高 齢 者 に は ど う し て 話 し た く な い か を 尋 ね た と こ ろ 「 世 代 が 違 う と 話 が か み あ わ な い 」 、 「 高 齢 者 の い う こ とを 心 か ら 聞 か な い 、 話 を して も わ か っ て も ら え な い 」 、 「 面 倒 く さ い 」 等 の 意 見 が 寄 せ ら れ た 。 こ れ ま で 多 くの 場 面 で 指 摘 し た が 、 2 1 世 紀 の キ ー ワ ー ド の 1 つ は 「 交 わ り 」 で あ る 。 交 わ り の 場 を い か に 構 築 し て い く か 、 教 会 に お け る 様 々 な 工 夫 を 望 み たい。 表 2 1 自 分 の 子 供 や 孫 世 代 と 話 し た い か 数 割 合 は い 154 59.7% い い え 32 12.4% 無 回 答 71 27.5% 無 助 祭 1 0.4% 合 計 258 100.0% 無 回 答 27.5% い い え 12.4% 無 効 票 0.4% は い 59.7% 図21自分の子供や孫世代と話したいか こ こ で 、 家 庭 内 で の 世 代 間 交 流 、 特 に 教 会 活 動 に 焦 点 を 絞 っ て 注 目 し た い 。 言 い 換 え れ ば 、 信 仰 の 継 承 と い う こ と で あ る 。 子 や 孫 が 教 会 活 動 に 対 し て ど う 関 わ っ て い る か を 質 問 し た と こ ろ 、 「 お 役 を し て い る 子 や 孫 が い る 」 の 回 答 は 26.0%であった。約4分の1は積極的な関与意欲を持っている。「継承はすると い って い る が 、 誰 も お 役 は して い な い 」 が 9 . 3 % 、 「 参 拝 や 行 事 に は 、 お 願 いす れば出iでくれる」が17.1%、約4分のエは消極的な関与意欲といえる。残り50% は否定的な関与ということになっている(表22、図22を参照)。 128
わが国高齢者の社会活動に関する一考察 表 2 2 子 や 孫 は 教 会 活 動 に 対 し て ど の よ う に 関 わ っ て い る か 内 容 数 割 合 ① お 役 を し て い る 子 や 孫 が いる 6 7 26.0% ② 継 承 は す る と 言 っ て い る が、誰もお役はしていない 24 9.3% ② 参 拝 や 行 事 に は 、 お 願 い す れ ば 出 て く れ る 子 や 孫 がいる 44 17.1% ④ 継 承 し て く れ る か ど う か わ か ら ず、 か つ 関 わ っ て い る 子 や 孫 は い な い 5 1 19.8% ⑤ だ れ も 継 承 し た い と 思 っ て い な い 13 5.0% ⑥ そ の 他 12 4.7% ⑦無回答 46 17.8% ⑧無効票 1 0.4% 合 計 258 100.0% ⑥ 4.7% ⑤ 5.0%
⑦
0.4%⑧ 129 13.2% ⑤ 7.0% ④ 7.8%②
図 2 3 ご 法 を 自 分 の 子 や 孫 に ど の よ う に 伝 え て い る か 9 ) 当 宗 教 法 人 で は 、 教 義 や 教 え を 、 真 理 と か ご 法 と 表 現 す る こ と が 多 い 。 教 会 活 動 の 意 義 と い う 場 合 に は 、 通 常 、 「 ご 法 」 と 表 現 す る 方 が 回 答 者 の 理 解 を 得 や す い と 考 え 、 質 問 で は こ の 用 語 を 用 い た 。①
⑦
① 内 容 数 割 合 ① 行 事 や 活 勣 へ の 参 加 を 積 極 的 に 勧 めて い る 34 13.2% ② 折 に 触 れ 話 し を して い る 104 40.3% ③ 伝 え た い が 特 に 話 し は し て い な い 47 18.2% ④ 特 に 伝 え る つ も り は な い 20 7.8% ⑤ そ の 他 18 7.0% ⑥無回答 34 13.2% ⑦無効票 1 0.4% 合 計 258 100.0%⑥
②
17.1% 図 2 2 子 や 孫 は 教 会 活 動 に 対 し て ど の よ う に 関 わ っ て い る か 教 会 活 動 の 意 義 を 子 や 孫 に ど う 伝 え て い る か に つ い て も 質 問 し た ‰ そ の 結 果、積極的に伝えている場合は13.2%にすぎず、「折りに触れ話しをしている」 が40.3%と最も多かった(表23、図23を参照)。 表23ご法を自分の子や孫にどのように伝えているかⅧ 高 齢 者 ク ラ ブ 教 会 活 動 の ひ と つ と し て 、 当 宗 教 法 人 で は 、 一 般 の 老 人 ク ラ ブ に 相 当 す る 高 齢 者 向 け の 活 動 も 行 っ て い る 。 通 常 、 法 輪 ク ラ ブ と 称 さ れ て い る 。 こ の 活 動 へ の参加程度を調べたところ、「よく参加する」は12.4%にすぎず、「参加したこ とがある」は21.7%であった丿知っているが参加したことはない」が42.6%に も上り、「知らない」も16.3%もあった(表24、図24を参照)。 表24法輪クラブの参加 内 容 数 割 合 ①よく参加する 32 12.4% ② 参 加 し た こ と が あ る 56 21.7% ③ 知 っ て い る が 参 加 し た 事 はない 110 42.6% (玉)法輪クラブは知らない 42 16.3% ⑤ わ か ら な い 14 5.4% ⑥無回答 4 1.6% 合 計 258 100.0%
⑤
④ 16.3%⑥
①
② 21.7% 42.6% 図 2 4 法 輪 ク ラ ブ の 参 加 比 較 の た め 、 一 般 の 老 人 ク ラ ブ ヘ の 参 加 に つ い て も 質 問 し た 評 よ く 参 加 す る 」 は 1 7 . 4 % 、 「 参 加 し た こ と が あ る 」 は 2 0 . 5 % で、 両 者 の 合 計 3 7 . 9 % は 法 輪 ク ラ ブ の 3 4 . 1 % を 上 回 っ て い る こ と が わ か る 評 知 っ て い る が 参 加 し た こ と は な い 」 は 38.0%で、法輪クラブの42.6%を下回っている(表25、図25を参照)。 表25地域の老人クラブの参加 内 容 数 割 合 ①よく参加する 45 17.4% ② 参 加 し た こ と が あ る 53 20.5% ② 知 っ て い る が 参 加 し た 事 はない 9 8 38.0% ④ 参 加 し た く な い 21 8.1% ⑤ わ か ら な い 33 12.8% ⑥無回答 8 3.1% 合 計 258 100.0% ⑥ ⑤ 3 . 1 %①
4% ② 20.5% 38.0% 図 2 5 地 域 の 老 人 ク ラ ブ の 参 加 法輪クラブの存在については、「法輪クラブは知らない」の回答が16.3%にす ぎ ず、 地 域 老 人 ク ラ ブ に 比 べ て 認 知 度 は 高 い と い え る ( 地 域 老 人 ク ラ ブ に 参 加 130わが国高齢者の社会活動に関する一考察 したくない、わからない、無回答の合FFトは24.0%)。8割以上の人が法輪クラブ を 知 っ て い る に も か か わ ら ず、 地 域 老 人 ク ラ ブ に 比 べ て 参 加 意 欲 が 低 い 理 由 は 何なのであろうか。 理 由 と し て 考 え ら れ る の は 、 ひ と つ は 、 両 ク ラ ブ の 活 動 内 容 に そ れ ほ ど 違 い が な い の で あ れ ば 、 教 会 へ 行 く よ り も 、 よ り 近 い 方 を 選 ぶ と い う 地 理 的 条 件 で ある。 2 つ め は 、 両 ク ラ ブ の 活 動 内 容 に そ れ ほ ど 違 い が な い の で あ れ ば 、 新 し い 仲 間 の 多 い 地 域 老 人 ク ラ ブ を 選 ぶ と い う 人 間 関 係 で あ る 。 3 つ め は 上 の 2 つ の 理 由 と も 重 な る が 、 両 ク ラ ブ の 活 動 が 似 て い る た め 、 法 輪 ク ラ ブ に 対 し 魅 力 を 感 じ な い の で は な か ろ う か 、 と い う こ と で あ る 。 4 つ め は 、 両 ク ラ ブ の 活 動 に 違 い が あ る の で あ れ ば 、 そ の 違 い が 法 輪 ク ラ ブ の 優 先 順 位 を 高 め る ま で に 至 っ て い な い と い う 活 動 内 容 の 差 別 化 の 要 因 で あ る。 こ こ で は 、 以 上 の 4 つ の 理 由 を 指 摘 し た が 、 他 に も 理 由 は あ る か も し れ な い 。 し か し 、 基 本 的 に は 、 こ う し た 理 由 に 対 す る 検 討 ・ 対 処 が 、 法 輪 ク ラ ブ の 内 容 充 実 に 結 び つ い て い く こ と に な る と 思 わ れ る 。 お わ り に 本 稿 で ま と め た 調 査 結 果 か ら 、 高 齢 者 の 教 会 活 動 に 対 す る 意 識 を 、 か な り 明 ら か に す る こ と が で き た と 考 え る 。 た だ し 、 本 調 査 の 対 象 が 大 阪 地 区 に 限 定 し た も の で あ っ た た め 、 地 均 と 性 と い う 点 を 考 慮 に い れ な け れ ば な ら な い 。 全 体 像 を よ り 正 確 に 把 握 す る た め C こ は 他 地 域 で も 同 様 の 調 査 を 実 施 し 、 比 較 分 析 を 行 う 必 要 が あ る 。 こ の 点 に 関 して は 、 別 の 機 会 に 考 察 を し た い 。 ま た 、 本 調 査 で は 、 教 会 や 当 宗 教 法 人 に 対 し て 、 高 齢 者 対 策 と い う 観 点 か ら 意 見 ・ 要 望 に つ い て 、 自 由 記 述 で 回 答 し て も ら っ た 。 そ れ ら の う ち の 主 な も の を こ こ で 紹 介 し て お き た い 丿 高 齢 者 は 人 か ら 何 か を し て も ら う だ け の 存 在 で は な い 。 高 齢 者 が で き る 、 人 の た め に 役 立 つ こ と が あ る 。 そ う い う こ と を 自 分 た ち で 企 画 し 、 実 行 で き る 機 会 が あ れ ば よ い 。 」 「 高 齢 者 同 士 で 心 田 を 耕 せ る 場 所 が 欲 し い 。 」 「 当 番 修 行 の と き 、 足 腰 が 悪 い の で 、 立 ち 当 番 が 大 変 苦 痛 に な っ て い る 」 「 夏 場 の ク ー ラ ー は 体 に こ た え ま す。 教 会 で 弱 冷 室 を 設 け て 下 さ い 。 」 「 若 い 人 達 か ら 声 を か け て も ら え た ら 嬉 し い 。 」 「 高 齢 者 だ け で か た ま る の で は な く 、 家 庭 と 同 じ よ う に 、 い ろ い ろ な 年 齢 の 人 と 話 合 え る 場 所 が ほ し い 。 」 「 壮 年 活 動 の 中 に は 、 高 齢 者 対 策 が 何 も な さ れて い な い 。 」 「 教 会 活 動 が 忙 しす ぎ る た め 、 高 齢 者 の お 宅 を 訪 れ る 機 会 が な く な っ て し ま っ て い る 。 」 「 くつ ろ げ る 場 所 が あ っても、すくミ゛に小会議になってしまう。本当の意味での憩いの場所が欲しい。」 「 ま だ 仕 事 が あ り ま す が 、 仕 事 を や め る と 交 通 費 の 負 担 が 増 え ま す。 教 会 よ り も 131
近 い と こ ろ に 連 絡 所 ・ 法 座 所 が あ れ ば 行 き た い と き に 行 け て よ い の で す が 。 」 「 体 力 的 に 教 会 に 行 く の が き っ く な っ て き た 。 よ り 近 い と こ ろ で 活 動 で き れ ば よ い 。 」 「 教 会 に 集 ま る だ け で な く 、 も っ と 近 い 地 域 で の 活 動 の 場 を 設 け て も ら え ば、時間も有効に使えるし、地域活動4丿刮生化するのではないでしょうか。」[法 輪 ク ラ ブ の 組 織 を 見 直 し て 欲 し い 。 高 齢 者 を 応 援 す る 人 、 サ ポ ー ト す る 人 も 入 れて 欲 し い 。 ] 「 活 動 が 細 分 化 さ れ す ぎ た た め 、 他 地 区 に い る 友 人 と 一 緒 に で き る 活 動 が な く な っ て し ま い 、 友 人 と も 疎 遠 に な っ て し ま っ た 。 親 し い 友 人 と と も に で き る 活 動 が あ って も い い 。 」 「 教 会 に 行 って も 声 が 聞 こ え な い こ と が 多 い 。 よ く 聞 こ え る よ う に 配 慮 して 欲 し い 。 」 紙 幅 の 都 合 に よ り 、 寄 せ ら れ た 意 見 の 一 部 し か 紹 介 で き な か っ た が 、 こ れ ら の 声 を 真 に 受 け 止 め 、 高 齢 者 が 、 喜 び 安 心 して 参 加 で き る 教 会 活 動 を ご 検 討 願 い た い 。 近 年 、 教 会 に よ っ て は 社 会 福 祉 関 係 の 相 談 室 が 設 け ら れて い る こ と が あ る 。 そ の 点 に つ い て こ こ で 若 干 触 れ て お き た い 。 大 阪 地 区 に も 社 会 福 祉 関 係 の 相 談 室 が 設 け ら れ て お り 、 そ の 存 在 を 知 っ て い る か ど う か に つ い て も 調 査 し た 。 そ の 結果、「知っているし、相談した経験がある。」は、わずか7.0%と低かった。「知 っているが、相談したことはない。」が36.0%、「知らない。」は51.9%となった。 こ の 結 果 を 踏 ま えて 、 こ の 種 の 相 談 室 を 設 け る 場 合 に 留 意 す べ き 点 を 、 い く つ か 示 して お き た い 。 1 つ め は カ タ カ ナ や 英 語 の 名 称 を 使 用 し な い と い う こ と で あ る 。 相 談 室 の 活 動 内 容 が 連 想 で き る よ う な 、 明 る い イメ ー ジ を 持 つ 日 本 語 の 名 称 が 好 ま し い で あろう1o)。 2 つ め は 、 相 談 室 の 活 動 内 容 で あ る が 、 こ れ を 検 討 す る 際 に は 実 際 の 利 用 者 で あ る 高 齢 者 層 の 意 見 を 十 分 に 考 慮 し な け れ ば な ら な い 。 そ の た め の 基 礎 調 査 は 有 効 な 手 段 で あ る 呪 3 つ め は 、 教 会 相 談 室 と 、 一 般 の 相 談 室 ( 例 え ば 、 市 町 村 の 公 的 な 専 門 の 相 談 室 ) と の 活 動 内 容 の 差 別 化 で あ る 。 教 会 の 相 談 室 が 、 公 的 な 専 門 的 な 相 談 室 と 同 じ よ う な 活 動 内 容 で あ れ ば 、 利 用 者 は 当 然 、 信 世 吐 や 専 門 性 の 高 い 方 を 選 択 す る で あ ろ う 。 公 的 な 相 談 室 で は 満 た さ れ な い 利 用 者 の ニ ーズ を 探 り 、 そ れ に 応 え ら れ る よ う な 活 動 内 容 に し て い くべ き で あ ろ う 。 た だ し 、 利 用 者 が 専 門 の 相 談 室 や 施 設 ・ サ ー ビ ス を 求 め て い る 場 合 に は 、 そ れ ら に 紹 介 、 橋 渡 し の で 1 0 ) 本 調 査 の 対 象 教 会 で は 、 「 ハ ー トフル 相 談 室 」 の 名 称 を 用 い て い た が 、 調 査 結 果 に 基 づ い て こ の 名 称 を 速 や か に 止 め た 。 1 1 ) ハー トフル 相 談 室 に 対 す る 要 望 を 尋 ね た と こ ろ 、 例 え ば 、 「 介 護 実 習 の 機 会 が 欲 し い 」 、 「 介 護 に 関 す る 学 習 会 を や っ て 欲 し い 」 、 「 相 談 室 を 名 乗 る な ら 、 い つ で も 相 談 で き る 体 制 に し て 欲 し い 」 等 の 意 見 が 聞 か れ た 。 高 齢 者 自 身 の 意 見 を 聞 く こ と が 重 要 で あ る 。 可 能 で あ れ ば 、 高 齢 者 の 家 族 の 意 見 を 聞 く こ と も 参 考 に な る 。 132
わが国高齢者の社会活動に関する一考察 き る リ ン ク 機 能 は 有 して お く こ と が 望 ま し い 。 4 つ め は 、 利 用 者 の ニ ーズ に 応 ら れ る よ う な 体 制 の 整 備 で あ る 。 相 談 室 の 看 板と活動内容にギャップを感じさせないためにも、こ(; :)点は重要である。 5 つ め は 、 相 談 室 の 徹 底 し た 守 秘 義 務 化 で あ る 。 利 用 者 の 相 談 は プ ラ イペ ー ト な こ と で あ る た め 、 他 人 に 知 ら れ た く な い 内 容 も 多 く 含 ま れ る と 推 測 さ れ る 。 相 談 室 の 信 頼 維 持 の た め に は 、 最 も 重 要 な 点 で あ る 。 上 に 挙 げ た 5 つ の 基 本 的 な 留 意 点 に 考 慮 し て 、 高 齢 者 の ニ ーズ に 対 応 で き る 相 談 室 を 設 置 して も ら い た い 。 教 会 活 動 に 携 わ っ た メ ン バ ー の 高 齢 化 は 、 社 会 に お け る 高 齢 化 以 上 に 急 速 に 進 ん で い る と 考 え ら れ る 。 教 会 活 動 に お け る 高 齢 化 問 題 は 、 十 分 予 測 可 能 な 事 態 で あ っ た に も か か わ ら ず、 こ れ ま で 先 送 り に さ れ た ま ま 、 体 系 的 な 検 討 が な さ れ て こ な か っ た 。 具 体 的 な 対 策 は 単 発 的 な も の が 多 く 、 ま た 、 高 齢 者 の 意 見 が 十 分 に 反 映 さ れ た も の で は な か っ た よ う に も 思 わ れ る 。 教 会 の 高 齢 者 対 策 は 、 こ れ ま で 先 送 り に し て き た 分 急 を 要 し て い る が 、 反 面 、 長 い タ ー ム で 継 続 的 な 対 策 を 考 えて 行 か な く て は な ら な い 難 し い 問 題 で も あ る 。 教 会 活 動 に お け る 高 齢 化 対 策 の 遅 れ が 、 ひ ず み と な っ て 高 齢 者 の 肩 に の し か か っ て い る 。 こ う し た 状 況 か ら 脱 却 す る た め に も 、 本 稿 で 示 し た 高 齢 者 自 身 の 意 識 の 把 握 は 重 要 で あ り 、 議 論 を 深 め て い く こ と が 望 ま れ る 。 133