説 一 切 有 部 に お け る定 中の言 語 に対 す る考 え方 の
変遷 につ い て
前
田
英
一
1.問 題 の 所 在 説 一切 有 部 の根 本 聖 典 で あ る 『阿 毘達 磨 大 毘 婆 沙 論 』(以下 『婆沙論』)で は,禅 定 に入 っ て い る意 識 は無 分 別 で あ る とされ,さ らに少 な く と も初 静 慮 まで 言 語 が 存 在 す る こ とが 説 か れ て い る.こ の 考 え方 は,初 静 慮 以上 の定 に は 言葉 が 存 在 し な い とす る南 伝 上 座 部 の 主 張 と相 反 して い る1).両 者 の意 見 とも,漢 訳 阿含 経 典 や パ ー リの ニ カ ー ヤ経 典 の 中 に 存 在 す る経 文 が 教 証 と して挙 げ られ て お り,ど ち らの 経 文 を よ り正 しい もの と して 採 用 す るか,そ の選 択 に 関 して説 一 切 有 部 と南 伝 上座 部 は 立場 を 異 に して い る. 『婆 沙 論 』 以 前 の 説 一 切 有 部 の 伝 統 の 中 で,初 静 慮 に 言 語 が 存 在 す る とい う考 え方 は,『 集 異 門 足 論 』 ま で辿 り得 る と考 え られ る.し か し説 一 切 有 部 内 に お い て,最 初 か らこ の点 に 関 して 意 見 の 統 一 が あ っ たわ け で は な い.な ぜ な ら 『法蘊 足 論 』 の 作 者 は,初 静 慮 に入 る際 に 言 葉 は 消 滅 す る と説 き,初 静 慮 に お け る言語 の 存在 を否 定 して い るか らで あ る. 2.『 集 異 門 足 論 』 に 説 か れ る 尋 伺 と言 葉 と の 関 係 『婆 沙 論 』 の 作 者 は,語 の 表 業 が初 静 慮 或 い は未 至 定 で滅 す る とい う以 下 の 『発 智 論 』 の記 述 に 関 して,こ の文 は語 の表 業 が 初 静 慮(梵 世)ま で 存 在 す る こ とを意 味 す る と説 い て い る.ま た第 二静 慮 以 上 に言 葉 が 存 在 しな い理 由 と して,「 身 ・語 の 表 業 は 尋 伺 に よ り等 起 せ られ,若 し地 に尋 伺 を得 べ くん ば,則 ち身 ・語 の表 業 有 り」 と述 べ,「 尋 伺 し已 りて 語 り,尋 伺 せ ざ る に は あ らず 」 とい う経 文2)を 教 証 と して 挙 げ て い る.つ ま りこの 経 文 を 『婆 沙 論 』 の作 者 は,尋 伺 が働 け ば 言葉 が 存 在 す る とい う意 味 で 捉 え,尋 伺 の あ る初 静 慮3)に は言 葉 が 存 在 し,尋 伺 の 存 在 しな い 第 二静 慮 以 上 に は言 葉 は無 い と主 張 して い るの で あ る. 身語表無表,依 何定滅.答,身 語表,依 初 或未 至,身 語無表,依 四或未至4).問,何 故作此論.答,… …,又,為 遮説 身語表業,乃 至 第四静慮,無 表業,乃 至 有頂,今,欲 顕 身 語表 乃至梵 世,無 表,乃 至第 四静慮 故,作 斯論.問,何 故 上三静慮 無身 語表業耶.答, 身語表 業尋伺 所等起.若 地尋 伺可得,則 有身 語表業故.契 経言,尋 伺 已語,非 不尋 伺. 身 表亦,応 尋 伺 已作,非 不尋 伺.上 三静 慮 尋伺 滅故,無 身 語 表.(『婆 沙論 』大 正27, 860c4-14,点 線下線部 は 『発智論 』か らの引用文.実 線下線部 は経か らの引用文.Cf『 婆 沙論』大正27,916a2-b4) 『婆 沙 論 』 に お け る この よ うな考 え方 の淵 源 は,『 集 異 門足 論 』 に まで辿 り得 る. 語行云何.答,語 亦名語行,語 業亦名語行,尋 伺亦名語行.於 此義 中意 説尋伺語行. 所以者何.要 尋伺 已能発語 言,非 無尋伺.是 故,尋 伺説為語行.(大 正26,379bl3-16) この 文 章 は身 行 ・語 行 ・意 行 の 三 行 に対 す る説 明 の 中 の 一 節 で あ るが,『 集 異 門 足 論 』 の 作 者 は語 行(vacisahkharo)と して,語 ・語 業 ・尋伺 の 三種 類 を挙 げて お り,特 に三 行 の 中 の語 行 の 場 合 は,尋 伺 を意 味 す る と説 い て い る.そ の理 由 と し て 「要 ず 尋 伺 し已 りて能 く語 言 を発 し,尋 伺 無 き に は あ らず 」 と,言 葉 を発 す る 際 に必 ず 尋 伺 が働 くこ とが 述 べ られ て い るが,こ の文 は 『婆 沙 論 』 が 引用 す る上 記 の経 文 とよ く一 致 して い る5). 『婆 沙 論 』 で 引 用 され て い る経 文 とほ ぼ 同 じ内 容 が 説 か れ て い る点 か ら,尋 伺 が あ れ ば 言 葉 が 存 在 す る と,『 集 異 門足 論 』 の作 者 が 『婆 沙 論 』 の 作 者 と同 じ考 え方 を して い た可 能性 は 高 い と思 わ れ る.し か し上 記 の 『婆 沙 論 』 に お い て述 べ られ て い る 「若 し地 に尋 伺 を得 べ くん ば,則 ち身 ・語 の 表 業 有 り」 とい う説 明 が, 『集 異 門 足 論 』 に は無 い の で 断 定 は で き な い.言 葉 を 発 す る際 に は必 ず 尋 伺 が働 か ね ば な らな い が,尋 伺 が働 い た か ら とい って 必 ず 言 葉 が 発 せ られ るわ け で は な い と,『 集 異 門足 論 』 の作 者 が 考 え て い た 可 能 性 も あ り う る.そ の 場 合 は,尋 伺 の存 在 を根 拠 として,初 静慮 に 言葉 が存 在 す る とは言 え な くな る. しか し三 行 とい う場 合 の 語 行 が 尋 伺 を意 味 す る と して も,語 行 とい う言葉 自体 に は,語 の形 成 作 用 の 意 味 だ けで は な く,そ の形 成 作 用 の結 果 と して の 語 ・語 業 の意 味 も存 在 す る と 『集 異 門足 論 』 の 作者 は述 べ て い る.そ の た め 『集 異 門足 論 』 の作 者 が,少 な くと も言葉 を形 成 す る語 行 で あ る尋 伺 と,そ の形 成 作 用 の 結 果 と して の語 ・語 業 との 間 に 密 接 な関 係 が あ る と捉 え て い た こ とが伺 え る.こ れ らの こ とか ら 『集 異 門足 論 』 の 記 述 の中 に,尋 伺 が あれ ば言 葉 が存 在 す る とい う 『婆 沙 論 』 の説 につ らな る考 え方 を 見 て取 る こ とが で き よ う. 『集 異 門足 論 』 で は初 静 慮 に尋 伺 が あ る と説 か れ て お り,ま た 『法 蘊 足 論 』 の よ うに 初 静 慮 に お け る言 葉 の 存 在 は否 定 され て い な い の で,『 集 異 門 足 論 』 の 作
者 が 初 静 慮 に 言 葉 が 存 在 す る と い う 『婆 沙 論 』 の 説 に つ な が る 考 え を 持 っ て い た 可 能 性 は 高 い と い え る. 3.『 品 類 足 論 』 に お け る 考 え 方 『品 類 足 論 』 の 作 者 は 以 下 の よ う に,四 静 慮 の 中 で 唯 一 尋 伺 が 存 在 す る 初 静 慮 に つ い て 考 察 し,初 静 慮 所 摂 の 語 業 の 存 在 す る こ と を 明 言 して い る.た だ し初 静 慮 所 摂 の 語 業 が 伺 と相 応 し な い と さ れ て い る 理 由 に つ い て は,今 後 考 察 が 必 要 で あ る. 幾 随 尋 転,非 伺 相 応 等 者,三 非 随 尋 転 非 伺 相 応.一 応 分 別,謂 初 静 慮.応 作 四 句.或 随 尋 転,非 伺 相 応.謂,初 静 慮 所 摂 身 語 業,及 随 尋 転 心 不 相 応 行 井 伺.或 伺 相 応,非 随 尋 転.謂,初 静 慮 所 摂 尋.… ….(大 正26,747a1-56)) 幾 ば くか尋 に 随 っ て転 じ,伺 相 応 に あ らざ るや 等 は,三(第 二 静 慮 か ら第 四静 慮)は 尋 に 随 っ て転 じ るに あ らず,伺 相応 に[も]あ ら ざ る な り.一 は応 に分 別 す べ し,謂 く初 静 慮 な り.応 に四 句 を作 るべ し.(1)或 い は尋 に随 って 転 じ,伺 相応 に は あ らざ るな り.謂 く, 初 静 慮 所 摂 の 身 ・語 業 と,及 び随 尋 転 の心 不相 応 行 と井 び に伺 とな り.(2)或 い は伺 相 応 に して,尋 に随 って 転 ず る に はあ らざ るな り.謂 く,初 静 慮 所 摂 の尋 な り.… …. 4.『 婆 沙 論 』 の 考 え 方 と 相 違 す る 『法 蘊 足 論 』 『法 蘊 足 論 』 の 作 者 は,以 下 の よ う に 初 静 慮 に 尋 伺 は 存 在 す る が,言 葉 は 初 静 慮 に 入 る 際 に 消 滅 す る と 説 明 し て お り,『 婆 沙 論 』 や 『品 類 足 論 』 等 の 説 と 相 違 し て い る. 云 何 軽 安 覚 支.謂 世 尊 説,慶 喜,当 知,入 初 静 慮 時 語 言 静 息.由 此 為 縁 余 法 亦 静 息.此 名 第 一 順 軽 安 相.入 第 二 静 慮 時 尋 伺 静 息.由 此 為 縁 余 法 亦 静 息.此 名 第 二 順 軽 安 相.… ….(大 正26,493c7-17) 云 何 ん が軽 安 覚 支 な るや.世 尊 の説 い て謂 く,「慶 喜 よ,当 に知 るべ し,初 静 慮 に入 る時 に語 言 静 息 す.此 れ に 由 り縁 と為 る余 の 法 も亦 た静 息 す.此 れ を 第 一 順 軽 安 相 と名 つ く. 第 二 静 慮 に入 る 時 に 尋 伺 静 息 す.此 れ に 由 り縁 と為 る余 の法 も亦 た 静 息 す.此 れ を 第 二 順 軽 安 相 と名 つ く.… … 」 と. 『法 蘊 足 論 』 が 示 す 「初 静 慮 に 入 る 時 に 語 言 静 息 す 」 と い う 世 尊 説 に 対 応 す る 経 文 は,以 下 の 『長 阿 含 経 』 ・ 『雑 阿 含 経 』 ・パ ー リ 『相 応 部 』 に 存 在 し て い る. ・『十 上 経 』(『長 阿含 経 』 所 収) 若 入 初 禅,則 声 刺 滅.入 第 二禅,則 覚観 刺 滅.… ….(大 正1,56c29-57a17)) 若 し初 禅 に 入 らば,則 ち 声 の 刺8)は 滅 す.第 二 禅 に 入 らば,則 ち 覚 観(尋 伺 を 指 す)の 刺
は 滅 す.… …. ・SNⅣ
,p.220,13-279)
atha kho panananda maya anupubbasankharanam nirodho akkhato. pathamam jhanam samapannassa vaca niruddha hoti. pe... atha kho panananda maya anupubbam sankharanam vupasamo akkhato. pathamam jhanam samapannassa vaca vupasanta hoti. pe... atha kho panananda maya anupubbam sankharanam passaddhi akkhata. pathamam jhanam samapannassa vaca patippassaddha hoti. la...
さて,ま た ア ー ナ ン ダ よ,私 に よ っ て次 第 に諸 行 の滅 す る こ とが説 か れ た.初 静 慮 に 入 定 して い る者 に は,言 葉(vaca)は 滅 して い る.中 略 … ….さ て,ま た ア ー ナ ン ダ よ, 私 に よ っ て 次 第 に諸 行 が寂 滅 す る こ とが 説 か れ た.初 静 慮 に入 定 して い る者 に は,言 葉 が 寂 滅 して い る.中 略.… ….さ て,ま た ア ー ナ ン ダ よ,私 に よ って 次 第 に諸 行 が止 息 す る こ とが説 か れ た.初 静 慮 に入 定 して い る者 に は,言 葉 が 止滅 して い る.中 略.… …. 漢 訳 の 『雑 阿 含 経 』 は 有 部 の 所 伝 と さ れ て い る の で10),初 静 慮 に 言 葉 が 存 在 し な い と い う経 文 を 有 部 は 知 っ て い た と思 わ れ る が,「 六 足 発 智 」 ・ 『婆 沙 論 』 ・ 『順 正 理 論 』 ・ 『阿 毘 曇 心 論 』 ・ 『阿 毘 曇 心 論 経 』 ・ 『雑 阿 毘 曇 心 論 』 と い う有 部 の 請 論 書11)の 中 で は,『 法 蘊 足 論 』 の み が こ の 経 文 に つ い て 言 及 し支 持 し て い る. 5.結 論 初 静 慮 に 言 葉 が 存 在 す る と い う 『婆 沙 論 』 の 考 え 方 の 淵 源 は,『 集 異 門 足 論 』 ま で 遡 る こ と が で き,更 に 漢 訳 阿 含 経 や 五 ニ カ ー ヤ 経 典 に ま で 辿 れ る 可 能 性 が 高 い.た だ し 初 静 慮 に 言 葉 は 存 在 し な い と い う経 文 も 説 か れ て い る た め,経 典 が 編 纂 さ れ て い く段 階 に お い て 既 に,初 静 慮 に お け る 言 葉 の 有 無 に つ い て,異 質 な 考 え 方 が 並 立 し て い た こ とが 伺 わ れ る. 初 静 慮 に 言 葉 は 存 在 し な い と い う 『法 蘊 足 論 』 の 意 見 は 南 伝 上 座 部 と共 通 す る が,『 集 異 門 足 論 』 の 考 え 方 と は 異 質 な も の で あ り,ま た 『品 類 足 論 』 や 『婆 沙 論 』 等 の 説 と は 相 反 して い る.有 部 内 部 に は 或 る 時 期 ま で,初 静 慮 に 言 葉 が 存 在 す る か ど う か に つ い て 異 な る 考 え 方 が 存 在 し て い た も の と考 え られ る. 略語
AKBh : Abhidharmakosabhasyam of Vasubandhu, ed. Pradhan, Patna, 1967. AN : Anguttara-nika-ya, V, Pali Text Society, 1958. DN : The Digha NikaAnguttara-nika-ya, III., PTS, 1976. MN : MajjhimanikaAnguttara-nika-ya, I ,
PTS, 1979. SN : Samyuttanikaya I , IV, PTS, 1973.
究 科 紀 要 』 第51輯 第1分 冊2006年)参 照.
2)『 雑 阿 含 経 』 大 正2,150a24-29:有 覚 有 観 名 為 口 行,… ….有 覚 有 観 故 則 口 語.是 故,有 覚 有 観 是 口 行.MNⅠ,p.301,26-28;SNⅣ;p.293,25-26:vitakketva vicaretva paccha vacam bhindati, tasma vitakkavicara vacisankharo(粗 い 思 考 と 細 か い 思 考 を し て,後 に 言 葉 を 発 す.そ れ 故 に,粗 い 思 考 と 細 か い 思 考 は 言 葉 を 形 成 す る も の で あ る).Cf本 庄 良 文 「シ ャ マ タ デ ー ヴ ァ の 倶 舎 論 註― 根 品(4)― 」(『南 都 仏 教 』 第 四 八 号,1982年)p.38. 3)Cf『 中 阿 含 経 』 大 正1,788c18-21:復 問 日,賢 聖,初 禅 有 幾 支 耶.法 楽 比 丘 尼 答 日,初 禅 有 五 支,覚 観 喜 楽 一 心.是 謂 初 禅 有 五 支.こ の 経 文 は 『婆 沙 論 』(大 正27, 814al-3)で も 引 用 さ れ て い る.Cf上 掲 本 庄 論 文pp.38-39. 4)Cf『 発 智 論 』 大 正26,1017a2-22,『 阿 毘 曇 八 健 度 論 』 大 正26,898a24-26. 5)上 記 の 「尋 伺 己 語,非 不 尋 伺 」 以 上 に,以 下 の 『婆 沙 論 』(大 正27,416b3-6)に 引 用 さ れ て い る 経 文 と よ く 一 致 す る.復 次,第 二 静 慮 滅 語 言 本.語 言 本 者,謂 尋 與 伺. 如 契 経 説,要 尋 伺 已 能 発 語 言,非 不 尋 伺.第 二 静 慮 尋 伺 已 滅,無 語 言 本 故,説 定 生(下 線 部 は 経 か ら の 引 用 文).『 阿 毘 曇 毘 婆 沙 論 』(大 正28,312b20-22)と 『脾 婆 沙 論 』(大 正28,488c28-489al)が こ の 箇 所 に 対 応 す る. 6)Cf『 衆 事 分 阿 毘 曇 論 』 大 正26,675a22-26:三 非 覚 非 観,一 分 別.初 禅.或 覚 随 転, 非 観 相 応,作 四 句.覚 随 転,非 観 相 応 者,謂,覚 随 転 身 口 業,覚 随 転 心 不 相 応 行,及 覚 相 応 観.観 相 応,非 覚 随 転 者,謂 覚. 7)DNⅢ,Dasuttarasuttanta(p.290,6-8)が こ れ に 対 応 す る が,「 声 の 刺 は 滅 す 」 に 相 当 す る部 分 は,kamasanna niruddha hoti(欲 想 は 滅 し て い る)と な っ て お り,漢 訳 と対 応 し て い な い.ま た 『十 上 経 』 の こ の 箇 所 と全 く同 じ 文 章 が,『 長 阿 含 経 』 所 収 の 『増 一 経 』 (大 正1,59a7-8)に も 存 在 す る.こ の 経 は 五 ニ カ ー ヤ 経 典 中 に,対 応 す る 経 が 無 い. 8)初 静 慮 に 関 し て 声 を 刺 で あ る と 説 き,初 静 慮 に お け る 言 葉 の 非 存 在 を 含 意 し て い る と 考 え ら れ る 経 文 と し て は,『 中 阿 含 経 』 所 収 の 『無 刺 経 』(大 正1,561a1-13)と,こ れ に 対 応 す る パ ー リ 『増 支 部 』(ANV,pp.134,19-135,9)が 挙 げ ら れ る. 9)Cf.『 雑 阿 含 経 』(大 正2,121b2-12):仏 告 阿 難,初 禅 正 受 時 言 語 寂 滅,第 二 禅 正 受 時 覚 観 寂 滅,… ….仏 告 阿 難,初 禅 正 受 時 言 語 止 息,第 二 禅 正 受 時 覚 観 止 息,… …. 10)漢 訳 四 阿 含 経 の 帰 属 部 派 を め ぐ る 研 究 史 を ま と め た も の と し て,森 章 司 『原 姶 仏 教 か ら 阿 毘 達 磨 へ の 仏 教 教 理 の 研 究 』(東 京 堂 出 版,1995年)を 参 照. 11)『 順 正 理 論 』 以 下 の 四 論 書 が 初 静 慮 に お け る 言 葉 の 存 在 を 認 め て い る こ と に つ い て は,上 掲 の 拙 稿 を 参 照. <キ ー ワ ー ド>『 阿 毘 達 磨 大 毘 婆 沙 論 』,『 集 異 門 足 論 』,『 法 蘊 足 論 』,尋 伺 (早 稲 田 大 学 助 手)
73. On the Development of Sarvastivadin Thought on Language in Medita-tion
MAEDA Hidekazu
The Abhidharma Mahavibhasa(AMBh)translated by Xuanzang(玄 奘)