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「THE IDOLM@STER」という幻想

鈴木 ※※

※※ SUZUKI

中京大学現代社会学部現代社会学科 学籍番号 C11**** 要旨・・・「アイドルマスター」という一ゲームの巻き起こした、クリエイティブな二次創作現象に スポットを当て、旧来のゲームソフトウェアと一線を画したアイマスのメディア性をフィーチャー する。さらに、ニコマスコミュニティに激震を催した「9.18事件」にメスを入れ、キャラクターコ ンテンツ・メディアミックス業界におけるタブーを浮き彫りにする。また、急激に勢いを増してき た「シンデレラガールズ」の特異性が、アイマスというコンテンツにどのような変容をもたらすの か考察する。 キーワード:《アイドルマスター/アイドルマスターXENOGLOSSIA》《公式/ニコマス》《RROJECT IM@S/シンデレラガールズ》 ■1.はじめに:「アイマス」は何故我々を魅了してやまないのか 2005年7月、ナムコ(現バンダイナムコゲームス)によって稼動したアーケード用シュミレーションゲーム「THE IDOLM@STER (アイドルマスター)」。通称、「アイマス」。ゲームセンターに現れた大型筐体と、9人のアイドルと共に幕を開けたこのゲ ームは、今や「アイマス」という一つの作品ジャンルを名乗る程にその規模を拡大した。コンピューターゲーム、アニメーシ ョン、音楽、ライブイベントなど、様々なメディアで彼女たちは露出し、常にファンたちを魅了し続けてきた。 2011年12月に、原作ゲームをベースにして作られた初のテレビアニメーション作品「THE IDOLM@STER (アニメ)」の放映が終了 し、XBOX360/PlayStation3用ゲームソフト「THE IDOLM@STER 2」発売を主軸としたメディアミックスプロジェクト「PROJECT IM@S 2nd VISION」に、ひとつの区切りが打たれることになった。同時期に、昨今ゲーム業界で注目を集めるソーシャルゲームの形態 をとった、携帯電話・スマートフォン用ゲームとして「アイドルマスター シンデレラガールズ」のサービスが開始され、ア イドルマスターという作品の重要な節目として捉えることが出来る。 今回の研究では、なぜ「アイマス」というジャンルが発展したのか、更に「アイマス」の中で何がヒットし、何がユーザー に受け入れられなかったか、それにはどのような差異があったのかという要素を収集して俯瞰する事で、これからの「PROJECT IM@S」(図1)がどのような方向へ向けて展開をしていくのか。ひいては、昨今のコンテンツ消費社会は、どのようなメディア作 品を求めているのかを占うための指標の一つとしたい。 ■2.アイドルマスター概論 「アイドルマスター」という言葉には、様々な意味が内包されている。本項では初めに、アイドルマスターの名のもとで展 開されてきたコンテンツを列挙することで、その指し示すものを明示していく。 ⅰ.アーケード用ゲーム「THE IDOLM@STER(アイドルマスター)」 ナムコ(現バンダイナムコゲームス)によって稼動したアーケード用シュミレーションゲーム。(公式には「アイドルプロ デュース体験ゲーム」とされている)ゲームセンターをはじめとするアミューズメント施設向けのゲームで、タッチパネルモ ニターと、プレイ情報を記録する「リライタブルカード」を実装した「Rewritable Stage」(図 2)という筐体を利用してプレイす る。プレイヤーは弱小プロダクションの新米プロデューサーとして、個性豊かな 9 人(うち一人は双子なので、厳密には 9 組)のアイドルたちとコミュニケーションを取りながら、彼女たちをトップアイドルへと導くのが目標。オンライン機器独自

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のネットワークサービスとして、リアルタイムで全国のプレイヤーと対戦できるオーディションや、ファン人数を競う全国ラ ンキングがある。(2010 年 9 月にネットワークサービスが終了。それに伴い連動携帯サイトのサービスも利用できなくなって いる。)アイドルマスターというコンテンツ群の基幹となる作品。 ⅱ.家庭用(コンシューマー向け)ゲーム「THE IDOLM@STER」シリーズ(図 3) 同じくバンダイナムコゲームスから発売された家庭用ゲームソフトのシリーズ。 ・THE IDOLM@STER(Xbox 360 版)

・THE IDOLM@STER LIVE FOR YOU!(Xbox 360 版) ・THE IDOLM@STER SP(PSP 版)

・THE IDOLM@STER Dearly Stars(Nintendo DS 版) ・THE IDOLM@STER 2(Xbox360・PS3 版)

・THE IDOLM@STER SHINY FESTA

の 6 作品がリリースされている。(「SP」は 3 種類のバージョン「パーフェクトサン」「ワンダリングスター」「ミッシングム ーン」が。「SHINY FESTA」は「ハニーサウンド」「ファンキーノート」「グルーヴィーチューン」が存在)

マイクロソフト社の家庭用据え置きゲームハード「Xbox360」向けソフトウェアとして発売された THE IDOLM@STER(Xbox 360 版) は、アーケード版をベースとした移植作ながらも、大幅に向上したグラフィック性能や、DLC(ダウンロードコンテンツ)と呼 ばれるゲーム内コンテンツのダウンロード販売などの要素が好評を博した。この人気が、後のインターネット上の二次創作に 繋がっていく。

ゲーム内容はアーケード版「THE IDOLM@STER」と概ね同様であるが、「LIVE FOR YOU!」のみ、ライブ・ステージ演出に焦点を 当てた作品で、「限られた期間の中でトップアイドルを目指す」という要素は存在しない。また「Dearly Stars」は、主人公が プロデューサーではなくアイドル自身で、ゲームジャンルも「トップアイドルアドベンチャー」である。

最新作「SHINY FESTA」は、ミュージックビデオのタイミングに合わせてボタンを押す「リズムゲーム」に加えて、後述の TV アニメ版「アイドルマスター」を制作した A-1 Pictures によるオリジナル・ビデオ・アニメーション(OVA)が収録された、メ ディアミックス作品に仕上がっている。

ⅲ.メディアミックス企画「PROJECT IM@S」「PROJECT IM@S 2nd VISION」

上記のゲーム作品を中心とした、多方面に及ぶメディア展開プロジェクトの総称。上記作品もこのプロジェクトに内包され るものである。「IM@S」の表記はゲームタイトルである「IDOLM@STER」の略称という意味だけでなく、「Inter Media Artists and Specialists」の頭文字を指し示している。これは、「アイドルマスターというコンテンツの最大化を図るために、プロの壁、 表現者としての壁、そしてあらゆるメディアの壁を越えていくことにチャレンジする」という意味合いが込められている。 基本的にアイドルマスターに関連した企画、商品には全てこのロゴが貼付されている。今までに登場したものだけを列挙し ても、ゲーム、アニメ、ラジオ、Web 番組、CD(音楽 CD、ドラマ CD、サウンドトラック、DJCD など)、DVD/Blu-Ray(アニメ、ラ イブ映像、ゲーム映像など)、書籍(ムック本、漫画、小説など)、携帯サイト、フィギュア/プラモデル等各立体物、トレー ディングカードゲーム、と多岐にわたっている。ここで明記しておくべき事は「ここで挙げたコンテンツ全てが公式によるも の」である、というものだ。 ⅳ.TV アニメーション「アイドルマスター」と「アイドルマスターXENOGLOSSIA」 アイドルマスターの名を冠した TV アニメーション作品は今までに2度制作されている。一つが、2007 年 4 月より放送された 「アイドルマスターXENOGLOSSIA」(制作:サンライズ)で、もう一つが 2011 年 7 月より「THE IDOLM@STER(アニメ)」(制作:A-1 Pictures)である。どちらのアニメ作品も、クレジットにて「原案:THE IDOLM@STER(バンダイナムコゲームス)」と明記されて いるものの、その性質は大きく異なっている。この二回のアニメーション化は次項にて詳しく解説する。 ⅴ.フィーチャーフォン・スマートフォン向けソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」 2011 年 12 月よりサービスを開始した、「THE IDOLM@STER」シリーズをモチーフとしたソーシャルゲーム。本作品オリジナルの アイドルが 100 人以上登場するゲームで、キャラクターCD など、徐々に関連商品を増やし始めている。詳細は後述。

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■3.「XENOGLOSSIA」はなぜ「アイマス」たりえなかったのか

数ある他のメディアミックス作品のうち、主要なコンテンツとなりうるものが TV アニメーションである。 PROJECT IM@S 中でも 2 回の TV アニメーション化が行われているが、「THE IDOLM@STER」というゲーム作品の TV ア ニメーション化は事実上一度のみである。これは、2007 年 4 月より放送された、アイドルマスターの名を冠した 初のテレビアニメーション「アイドルマスターXENOGLOSSIA」が、原案となるゲームとは「別物」とも形容される、 大胆なアレンジが施されているためだ。キャラクターの声優も変更され、「iDOL」と呼ばれる巨大ロボットが登 場するなどゲーム版とはかけ離れた世界設定が構築されている。こうした変更は、原案ゲームの双方向性やスト ーリー分岐の要素はアニメでは再現できないため、忠実にアニメ化したのでは同じ土俵に立てない、という判断 があったといい、原案ゲームをスター・システム的な方向性で用いることを決めた結果であるとされる。しかし、 原案となったキャラクターとの設定、声優の差異や、原作キャラの名前を冠したキャラクターを作中で死亡させ るといったハードな演出はファンに概ね否定的に受け取られ、一定のセールスを上げたものの、作品としては失 敗に終わったとする見方が多い。(※)この失敗からは、「たとえ同姓同名で姿の似通ったキャラクターであって も、声優や設定を作り替えた時点で同じキャラクターとは認めない」「好きなキャラクターの名を冠したキャラ クターが、アニメ作中で死亡・殺害されるのは許されない」といった相反するファン心理が伺える。 「原作と同じ土俵に立たない」事を方法論の一つとして用いた「XENOGLOSSIA」に対し、原作ゲームに対する理 解が深い監督とそれを支えるスタッフを配することで、登場人物の人間関係や喋り方といった感覚的な要素に原 作の空気感を反映させようと試みたのが、2011 年 7 月より放送を開始した「THE IDOLM@STER(アニメ)」である。 この作品では、原作のキャラクターをそのまま映像化したのみならず、ゲーム中ではスポットの当たることが少 なかった「キャラクター間のやりとり」を、既存のドラマ CD や、ひいては「二次創作」からフィードバックした 要素を盛り込んで映像作品化している。これは次項で解説する、豊富な二次創作品群のバックボーンあってこそ の演出と言え、他アニメーション作品と一線を画す要素と言える。 (※)但し、放送から 5 年の月日を経た今となっては、「当時の状況を鑑みれば、XENOGLOSSIA の路線変更はやむ を得なかった」とする論調も散見されるようになっている。当時のアイドルマスターは主要となるコンテンツが ほぼアーケード版ゲームに限られ、そのアーケード版も、ゲーム自体の難易度の高さやプレイ費用の高額さ(1 クレジット 200 円、ゲームを一周プレイするには 52 回のプレイが必要なので、単純計算で 10,400 円。加えてプレ イデータを保存するための磁気記録カードの購入も必須)も相まって、敷居の高さが目立つコンテンツだった。 そこで、当時の人気声優を起用し、「美少女」「巨大ロボット」「アイドル」といった人気要素を盛り込み、ロ ボットアニメ老舗のサンライズが手掛けた新作アニメを投入するという手法は、決して的外れな戦略では無かっ たはずだった。作画も全編を通じて高品質を保ち、1 アニメーション作品として見れば、十分完成度の高い作品 だったのではないか、といった趣旨が、XENOGLOSSIA 擁護派の主だった主張である。 ■4.「二次創作」の枠を超えた「ニコマス」の存在 今までに纏めてきた企画・作品は全て公式、つまり PROJECT IM@S 側が仕掛けたものだった。一ゲーム作品のメディアミック ス企画としては十分に大規模な展開と言い得る規模であるが、「アイマス」の本領は公式展開に留まらない。ゲーム画面を動 画として編集したものをインターネット上で自由に閲覧できるようにする「動画投稿サイト」の存在が、アイドルマスターと いうコンテンツを爆発的に広める契機となる。中でも、日本発の web サービスとしては最大級の規模を誇る「ニコニコ動画」 の存在なくして、アイドルマスターの隆盛を語ることはできない。2006 年 12 月に「ニコニコ動画(仮)」としてサービスを開 始したこの動画投稿サイトの大きな特徴は、投稿された動画の上に移動するコメントを書き込むことが出来るというものだっ た。(図 4)(当初は Youtube など別サイトの動画の上にコメントのみオーバーレイする形式だったが、後に通信負荷の問題など から自社サイトに投稿された動画のみに変更された)この仕様が、「2ちゃんねる」的な文化と高い親和性を示し、ニコニコ 動画はその会員数やサイト閲覧数を大幅に増やしていくことになる。 ニコニコ動画は、ひとつの動画という区切りの中で、タイミングを合わせたコメント投稿機能により擬似的にユーザーの時 間を同期させる「擬似同期型」のメディアである。この機能は、ニコニコ動画を基盤とするコミュニティの中でのみ共通する 「限定客観性」を生み出す。投稿された動画が、自分以外の視聴者からどう見られているのかを一目瞭然にするアーキテクチ

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ャがニコニコ動画の本質と言える。 そんなニコニコ動画とアイドルマスターの歴史が初めて交わった動画とされるのが「これなんてエロゲ?」と題された、ア イドルマスター(XBOX360 版)のプレイ動画である。(youtube から転載された動画で、現タイトルは「セクハラ P」となってい る。なお、「これなんてエロゲ?」とは、成人向けヴィジュアルノベルゲーム、所謂「エロゲー」にて表現されるような、現 実には考えにくい性的なシチュエーションを揶揄するネットスラングの一つ)厳密にはこの動画以前にも幾つかのアイドルマ スター関連動画は投稿されているのだが、当時最も大きな反響を巻き起こした動画として、この動画を「アイドルマスター最 古の動画」とする向きが大勢を占めている。その後、インド音楽とアイドルのステージシーンを組み合わせた「tUNAK M@ster (THE iDOLM@STER アイドルマスター インド版)」という動画が投稿され、 ・アイドルマスターのゲーム本編や DLC(ダウンロードコンテンツ)または、それに準ずる公式刊行物から『素材』を抽出 ・元ゲームには無かった要素(音楽、シナリオ、演出など)を盛り込む ・動画の形に編集してニコニコ動画で投稿 ・コメントによる擬似リアルタイムなレスポンスを受け取る という、「ニコニコ動画に投稿されたアイドルマスター動画」、通称「ニコマス」文化の礎が築かれることになったのだ。 非公式な形で発生したこの現象は、「PROJECT IM@S」によって公式に展開される全ての企画に、決定的な変質をもたらしたと 捉えることが出来る。つまり、「公式」としてリリースされるすべての商品が、等しく「ニコマス」というあやふやで敷居の 低いコミュニティで、一種の「素材」として受け取られるようになったのだ。後にアイドルマスターの様々な派生作品や関連 商品が発表されているが、2012 年となった今でも、上記の 4 ステップから新たな作品が作り出され続けている。ニコニコ動画 で「カテゴリタグ」という、動画ジャンルの分類が公式に整備された時、「アイドルマスター」というゲームタイトルそのも のを冠したタグが設定され、ニコニコ動画上での人気の程を伺うことができる。なおこの同時期に、ともに「ニコニコ御三 家」と呼ばれることとなるカテゴリタグ、「VOCALOID」「東方」も設定されている。 公式を「素材」として、更にファン、ユーザー(作品の設定になぞらえるならば、プロデューサー)が各々の嗜好に合わせ た要素を盛り込むことで動画を作る、という雛形を得た「ニコマス」の向かった先が、「非公式設定の共有化」だった。ファ ンが作成した動画の中でも、特に人気の高い(再生数、コメント数等で優れている動画)が生まれると、今度はその動画の設 定や演出、雰囲気を引き継いだ新たな動画が作られていく、といった具合だ。そんなサイクルの中で生まれた一つの「設定」 が、「黒春香」と題される設定である。「歌が好きな平凡な少女」と公式で設定されていたキャラクターの「天海春香」は、 登場当初ではそのキャラクター性に対し「没個性ではないか」「特徴が無いことが特徴」と揶揄された。しかし、公式の手を 離れたファンの創作で「実は春香は腹黒い(性格が悪い)のではないか?」という描写がしばしば行われるようになり、これ が人気を博す。春香の声優を担当した中村繪里子が、ラジオなどの場で「腹黒キャラ」「守銭奴」のようなイメージを彷彿と させる言動をとった事も、この二次設定を後押しすることになったのは間違いない。ファンは次々とこの設定を受容し、その 流れを汲んだ動画を発表していった。すると今度は、公式がこの「黒春香」のイメージを彷彿とさせるかのような楽曲や、ゲ ーム内シナリオをリリースするという、いわば「設定の逆輸入」と受け取れるアクションを起こし始めた。 あくまで「黒春香」は一例で、このような「設定の逆輸入」は、アイドルマスター界隈ではしばしば行われている現象だ。 二次創作で提唱された設定が、「ニコマス」という一種治外法権的なフィールドの上でファンの間の共通認識となり、公式が その設定を汲んだ公式作品をリリースする事で、公言こそ無いものの事実上「公式設定化」する、という現象はファンと公式 の間に独特の共有意識を育むことになる。 また、先述の「黒春香」の例のように、キャラクターの掘り下げに於いて欠かすことが出来ないファクターが担当声優自身 の「キャラクター」である。2012 年現在も 4 つのラジオ(iM@STUDIO、THE IDOLM@STER STATION!!!、ラジオ de アイマ CHU!!、ラジオ アイドルマスターシンデレラガールズ『デレラジ』)が継続して更新されるなど、声優の露出は黎明期からの伝統となってい る。ラジオでパーソナリティを務めるのは、「アイマスガールズ」と呼ばれるキャラクターの声優で、そこでの彼女らの言動 はニコマス・コミュニティにとっては格好の「素材」である。更に、声優とキャラクターが最高にシンクロする場となるのが、 音楽ライブイベントである。ゲーム中で使用される楽曲を、担当声優が各キャラクターになりきって歌う時、彼女らは単なる 生身の人間を超えて、2 次元のキャラクターの依り代として機能する。同時に観客もまた、「プロデューサー」としての自分と、

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「ゲーム、アニメ、声優ファン」としての二重の高揚を感じることが出来る構造が巧みに演出されている。 公式の定期的な「素材」の提供と、それを敏感にキャッチし、動画投稿によってリアクションを返すニコマス・コミュニテ ィ。この二者のキャッチボールは一見成功しているかのように見えていた。しかしその図は一見相互交流が行われているよう で、実際のところは両者の立場には大きな開きがある。如何に出来の優れたファンムービーが投稿されようと、如何に独自設 定が人気を博そうと、あくまでバンダイナムコゲームス側が「公式」であり、その他のファンはすべからくして「アイマス」 というコンテンツに代金を支払い、「プロデューサー」という肩書きを「購入」している「顧客」に過ぎない。公式にフィー ドバックされる設定があったとしても、それはバンダイナムコゲームス側が「使ってあげている」形に過ぎない。身も蓋もな いこの話を、しかしニコマス・コミュニティはそこから目を逸らす事で発展してきた。確かにニコマス・コミュニティでは、 バンダイナムコゲームス公式では実現できないような絶妙のコラボレーションや、新進気鋭のメディアクリエイターが自腹で 取り組んだ斬新なミュージック・ビデオが無償で提供されてきた。そうして集まったファン、動画投稿者たちの間にも交流が 生まれ、盛んにメソッドの交換やコラボレーション動画が作成されていった。ゲームの仕様上、ある種淡白だったアイドル一 人ひとりの人格の掘り下げも熱心に行われた。「熱狂」の二文字が確かにそこに存在していたのだ。 ■5.「アイドルマスター2」9.18 事件の与えた衝撃 2010 年 9 月 18 日、そんなアイマス・コミュニティに激震が走る。東京ゲームショウ 2010 内で行われた、バンダイナムコゲー ムス「THE IDOLM@STER 2」カンファレンス、題して「プロデューサー決起集会」において発表された幾つかの事実は、公式とフ ァンの意思の断絶を決定付けた。ゲームにとっての正当後継作品となる「ナンバリングタイトル」なだけに、その影響は甚大 なものだった。2012 年になった今においてもその影響は尾を引き、ファンの間では議論の種になっている程だ。以下に、当日 の発表で主に批判を浴びた要素を挙げる。 ⅰ.前作主要キャラクターの「非プレイアブル化」 前作、家庭用「THE IDOLM@STER(Xbox360 版)」においてプロデュース(プレイ)可能だったキャラクターの内、4 人のキャラ クターが NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)化して「竜宮小町」というユニットを結成し、プレイ不可能なキャラクター に設定された。これは事実上の「リストラ」に近い処遇であり、プレイ不可になった 4 人のファンに多大なショックを与えた だけでなく、他キャラクターのファンにも「アイドルマスターにはリストラが存在する」という無言のプレッシャーを与える 結果になった。後に PS3 版でショートシナリオによるフォローが行われたもののあくまで「フォロー」程度に留まっており、 未だに禍根の残る問題のひとつ。 ⅱ.「男性」アイドルユニット「Jupiter」の登場(図 6) いわゆる「イケメン」の男性キャラクター3 人で構成されたアイドルユニットの「Jupiter」が登場した。従来ゲーム中には、 「社長」「プロデューサー」「その他シルエット、立ち絵のみの男性キャラ」以外に男性キャラクターの存在していなかった アイドルマスターの世界観のなかに、突如として現れた、歌って踊るイケメン男性キャラクターの存在に、ファンの多くは動 揺した。「女性アイドルたちと同年代の、ライバル事務所のイケメンアイドル」という存在は、アイドル同士の恋愛関係や性 関係を否応にも連想させるもので、当時のファンが残した「(恋愛沙汰の)可能性を生み出しただけでアウトなんだよ」とい う嘆きが、如何に Jupiter の存在が衝撃的だったかを物語っている。 ⅲ.新曲 CD の歌唱権を、キャラクター別 CD の売り上げで決定させる「AKB 商法」 シリーズ恒例となっていたキャラクター別 CD に「投票券」を同封し、最も得票の多かったユニットにのみ、新曲を歌った CD を発売させる、といった趣旨の発表がなされ、「CD そのものではなく、投票権目当てで CD を買わせようとしている」と批判が 集中した。当時「握手券」を同封した CD を売りさばいたリアルアイドルグループ AKB48 になぞらえて「AKB 商法」と揶揄され、 最終的には「キャラクター全員の合唱 CD」を発売するというなんとも締りのない結末を迎えることになる。 9.18 事件が「事件」と言われる所以が、ここに挙げた批判要素が同時に、公式カンファレンスという場で露見してしまったこ とである。特にリアルタイムでカンファレンスの模様が Ustream 等で配信されており、キャラクターを演じる声優が出演したイ ベントにも関わらず、会場があからさまにに意気消沈する姿は、9.18 事件という名と共に深く印象付けられる結果となってし

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まった。特に、ⅰの「竜宮小町の非プレイアブル化」は、プレイヤーがキャラクターの個性に強く感情移入する形式のゲーム だっただけに、該当キャラクターの「プロデューサー」を自任していたファンからは大きく購買意欲を削ぐ結果に終わった。 更に、約 8500 名分の「プロデュース不可撤回署名」が集められ、バンダイナムコゲームスに送り届けられるという珍事すら発 生している。但し、この署名や一連の事件に対する正式な反応は、今日に至っても見受けられない。この「事件」からも読み 取れるように、公式、ファン両者の認識の齟齬が残ったまま新たなメディア展開を繰り広げても、お互いに望まない形の結果 に終わってしまう。バンダイナムコゲームスは手痛い犠牲を支払って(当初の予測を大きく下回ったセールスでもって)それ を学んだ形だ。 ■6. After 9.18 ∼TV アニメ・アイドルマスターがもたらしたもの∼ その後アイドルマスターは、数か月の後「アイドルマスターテレビアニメ化」の発表を待つまでの間、公式とファンとの冷 戦状態が継続する形となった。TV アニメ化、というワードも当初は(XENOGLOSSIA という前例があるだけに)否定的に受け取ら れがちだったが、アイドルマスターに精通したスタッフ陣が明らかになるにつれてその評判を回復し、ファンにもかなり好意 的に受け取られたまま、2011 年 12 月に好評のうちに放映を終了した。このアニメーション化の成功の要因の一つが、「キャラ クター描写に偏りの出ないように緻密にエピソードを配置した群像劇」の形を取ったところにある。件の「竜宮小町」の様に、 キャラクターに固定ファンがついている状態でその待遇に差を付けてしまうと、割を食ったキャラクターのファンからの賛同 を得れないどころか、他キャラクターのファンからも不信を買ってしまうリスクが生じる。アイドルマスター公式は今後、今 まで以上に繊細な商品展開を強いられていると言えよう。(9.18 の前例があるだけに) また、メディアミックス企画でよく危惧されるのが、「アニメが終わったらコンテンツ自体も終わる」現象だ。小説化、web ラジオ化といった、比較的低リスク、低予算で実行できる企画とは違い、アニメーション化(特に、テレビ局から放送枠を買 い取り、各種宣伝に力を入れざるを得ない TV アニメ)は大規模な予算が必要で、これがヒットしない、所謂「爆死」セールス を迎えてしまうと、そのコンテンツ自体を継続することが難しくなり、結果、コンテンツグループ全体の終結に繋がってしま いかねない。その点、TV アニメの「アイマス」は、BD,DVD 各巻平均して 25,000 枚、累計 212,293 枚を売り上げている。5,000 枚 売りあげてやっと採算が取れ、10,000 枚売り上げれば人気作と言われる TV アニメーション業界の中では大成功の部類だ。アニ メ新曲を収録したアルバム CD や、ピンナップ画像などを利用した各種関連商品の出足も好調で、ひとまずアイマスは「オワコ ン(終わったコンテンツ)化」の危機を免れたと言える。

さらに 2012 年 10 月に、ゲームソフトとしての新作「アイマス」こと「THE IDOLM@STER SHINY FESTA」には、TV アニメ版「アイ マス」を制作した「A-1 Pictures」が手掛ける新作アニメーションが収録され、アニメ版スタッフとゲーム版スタッフの強固な 連携を伺わせている。 ■7.シンデレラ・サバイバル・ガールズ アイドルマスター関連の最新展開となる、「アイドルマスター シンデレラガールズ」のサービス開始は、TV アニメ終了以 降、最も勢いのあるトピックである。(図 7)所謂「ソーシャルゲーム」の体裁をとり、株式会社ディー・エヌ・エーの運営す る SNS・ゲームポータルサイト「mobage」でサービスを行っている。セールス的な特徴が「ガチャ」と呼ばれる「一定の金額を 投入すると、ランダムで強力なゲーム内キャラクターを入手することが出来る」課金システムで、「可愛いアイドルを集めた い」「他の人に希少なアイドルを自慢したい」というユーザー心理に働き掛け、2011 年 12 月のサービス開始から現在(2012 年 11 月)までの間に 250 万人のユーザー登録数を叩きだしている。元来、アイドルマスターというコンテンツに金を落としてきた ユーザーは、ゲーム内のダウンロードコンテンツに投資することに抵抗がなかったこともあり、爆発的と言っていいスピード で課金者を拡大し続けている。ひと月に 10 億円ほどの課金額を売り上げているという報道もあり、その凄まじい過熱ぶりを伺 わせる。ゲーム本来のパッケージ料金ではなく、追加コンテンツ、ひいては「架空のアイドル」にこそ真価を見出すという点 では、アイドルマスターの血を色濃く受け継ぐ、正当な後継作品として見ることができる。 しかし、そのゲームデザインとユーザーの性質に注目していくと、シンデレラガールズと従来の PROJECT IM@S には、決定的 な隔たりがある事に気付かされる。PROJECT IM@S が「9 人(後に 12 人、DS を含めれば 15 人)のアイドルを主軸に据え、彼女ら とその周囲をあらゆるメディアミックスで掘り進んでいく」という趣旨だったのに対し、シンデレラガールズは「無数のキャ ラクターを放流し競わせ、人気のあるキャラクターをメディアミックスで補完していく」という、全く正反対のスタイルを取 っているのだ。

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シンデレラガールズの「原作」と言えるアイドルマスターでは、キャラクターの人気の優劣を競うことは、ある種タブー視 されてきた。露骨にキャラ人気を表面化させることは、キャラクター別に売り出される CD や関連商品の売り上げに格差を生み、 人気のないキャラクターは必然的に露出が減り、出番の貰えなくなったアイドルは「素材」の減少に直面する。それは各キャ ラに付いた固定ファン―――プロデューサーにとっては何よりも耐え難い事だ。そうした待遇差がファン同士の軋轢を生むこ とは、先述の 9.18 事件で既に証明されている。 対してシンデレラガールズで用意されている「素材」は、アイドル一人ひとりには 2 種類のイラストと、ゲーム・キャラク ターとしての数値データ、そして意思・個性となる数パターンのセリフのみ、と極めて少なく、キャラクター情報のデータベ ースがただ存在しているだけ、という表現が相応しい。このゲーム内ではアイドルは他プレイヤーに対する「武器、防具」で あると同時に取引可能な「資産」として扱われ、ゲーム内の擬似通貨による「値段」が付けられる。性能の高い、人気のある アイドルには高い値段が付き、それを所有することこそがゲーム内におけるステータスとなる。中でもとりわけ人気のあるア イドルは「スーパーレア(SR)」として新たなデータが追加されて高値で取引されたり、担当声優が設定され CD が発売される ようになる。この構造は必然的にキャラクター毎の人気の優劣を明確にするもので、あまつさえ公式で「シンデレラガールズ 選抜総選挙」と銘打った、全アイドルの中から最も人気のあるアイドルを決定するイベントすら行われた。(このイベントで はアイドルに対する投票権を入手するために課金が必要だった)つまりシンデレラガールズでは、各アイドルのファンは、露 出を勝ち取っていくために(時には課金して)応援する、という姿勢が求められているのだ。これは 9.18 事件の項で触れた、 リアルアイドルグループ、AKB48 のセールス戦略との共通点が見受けられる。公式の商品展開も、固定ファンがすでに付いてい るアイドルのみ更なる露出を与えればいい事になり、セールス上のリスク軽減にも繋がる。結果的にこのアーキテクチャは、 差し替え可能な数多のアイドル・データを無数に乱立し、どこまでユーザーが付いてくるか、どのファクターがユーザーの興 味を引くかという実験場として機能している。 「自分の好きなアイドルを応援したい」という同じユーザーの欲求を満たすのに、結束と対立、まったく異なるアプローチ で迫った PROJECT IM@S とシンデレラガールズ。コンシューマー版最新作「SHINY FESTA」では、シンデレラガールズ出身のキャラ クターが PROJECT IM@S(ゲーム中では「765 プロダクション」所属のキャラクター)と共演する場面も見られ、世界観の共有が 図られているが、今はまだゲスト登場程度にとどまっている。しかし、何人かのシンデレラガールズ出身アイドルは既に担当 声優も決定し CD すら発売されている。ニコマス・コミュニティでも、シンデレラガールズ出身のアイドルを動画に取り入れる ために、MMD(MikuMikuDance、3DCG のポリゴンモデルを自由に動かして動画を作成できるソフト)対応モデルや立ち絵といった 「素材」を生産し始めている。そう遠くない将来、彼女たちが 765 プロのアイドルに取って代わる日が来るのかもしれない。 その時プロデューサー達は、担当アイドル達の「何」を愛していたのか―――ひいては、「何」にカネ、労力、時間を投じて きたのかを問い直される事になるだろう。 参考図書 1) 東浩紀 (2007):「ゲーム的リアリズムの誕生」 講談社現代新書 2) 濱野智史(2008):「アーキテクチャの生態系」 NTT出版 3) 遠藤薫(2008):「ネットメディアと<コミュニティ>形成」 東京電機大学出版局 4) 岡田斗司夫,福井健策(2011):「なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門」 株式会社阪急コミュニケー ションズ 参考ウェブサイト・文献 1) Wikipedia「THE IDOLM@STER」(2012/04/02) http://ja.wikipedia.org/wiki/THE_IDOLM@STER 2) 同「PROJECT IM@S」(2012/04/02)

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http://ja.wikipedia.org/wiki/PROJECT_IM@S 3) 同「THE IDOLM@STER(アニメ)」(2012/04/02) http://ja.wikipedia.org/wiki/THE_IDOLM@STER_(%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1) 4) 同「アイドルマスター XENOGLOSSIA」(2012/04/02) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC_XENOGLOS SIA 5) 同「メディアミックス」(2012/04/02) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9 6) ニコニコ大百科「アイドルマスター」(2012/04/02) http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC 7) 同「アイドルマスター(アニメ)」(2012/04/02) http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%28%E3%82% A2%E3%83%8B%E3%83%A1%29 8) 同「9・18事件」(2012/04/02) http://dic.nicovideo.jp/a/9%E3%83%BB18%E4%BA%8B%E4%BB%B6 9) 同「黒春香」(2012/04/02) http://dic.nicovideo.jp/a/%E9%BB%92%E6%98%A5%E9%A6%99

10) WebsiteMAP βVersion >「アイマスMADの黎明期」(2012/04/02)

http://websitemap.michikusa.jp/nikoniko7.html 11) 同「アイマスMADを中心としたコミュニティの発展に関する研究」(2012/04/02 http://websitemap.michikusa.jp/monograph/monograph01.html 12) ASCII.jp【特別企画】そもそもアイドルマスターってなんなんだ?(2012/04/02) http://ascii.jp/elem/000/000/110/110914/#eid107895 13) 4Gamer.net「今度は100人以上のアイドルをプロデュース? 「アイドルマスター シンデレラガールズ」の配信が決定」(2012/04/02) http://www.4gamer.net/games/144/G014401/20111125077/ 14)日本経済新聞「WiiU、ライバルはiPhone5 「ゲーム機vsスマホ」鮮明に」(2012/9/19) http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK18032_Y2A910C1000000/ 資料編 表1:「アイドルマスター」BD,DVD 各巻売上表。「G4U 版」は、BD に加えてアイドルのグラビア写真を撮影できる PS3 用ソフト ウェアが特典として付録する限定版。なお、1巻の G4U は PS3 用ソフトウェア「THE IDOLM@STER 2」と同梱されたため正確な売上 は不明。(引用:http://dvdbd.wiki.fc2.com/wiki/THE%20IDOLM@STER)

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図1:PROJECT IM@S のロゴマーク。「Inter Media Artists and Specialists」の標語が見て取れる

図2:Rewritable Stage 筐体イメージ (sims3cc 氏作成 http://sims3cc.sakura.ne.jp/buy.html)

図3:家庭用ハードで発売されたアイドルマスターの商品一覧。左上から、「THE IDOLM@STER」「THE IDOLM@STER Live For You!」「THE IDOLM@STER 2」「THE IDOLM@STER Dearly Stars」「THE IDOLM@STER SP パーフェクト・サン」「THE IDOLM@STER SP ワンダリング・スター」「THE IDOLM@STER SP ミッシング・ムーン」

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図4:ニコニコ動画の一般的な画面レイアウト。動画が流れる上にコメントがオーバーレイされ、CA(コメントアート)と呼ばれ るビジュアルテクニックも確立されている。 → 図5:(左)天海春香 歌が大好きな平凡な女の子という設定 (右)声優の言動や二次創作の影響で「黒春香」という性格 付けがされる。 図6:男性アイドルユニット「Jupiter」。彼らの登場は多くのファンに衝撃が走った。 図7:ソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」メインビジュアル。100 人以上のアイドルが登場する。

図 1:PROJECT IM@S のロゴマーク。「Inter  Media  Artists  and  Specialists」の標語が見て取れる
図 4:ニコニコ動画の一般的な画面レイアウト。動画が流れる上にコメントがオーバーレイされ、CA(コメントアート)と呼ばれ るビジュアルテクニックも確立されている。 →	
  	
  図 5:(左)天海春香	
  歌が大好きな平凡な女の子という設定	
  (右)声優の言動や二次創作の影響で「黒春香」という性格 付けがされる。  	
  	
  	
  	
  	
  	
  	
  図 6:男性アイドルユニット「Jupiter」。彼らの登場は多くのファンに衝撃が走った。  図 7:ソーシャルゲーム「アイドルマ

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