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成人型アトピー性皮膚炎患者の怒り表出と掻破行動および

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Academic year: 2022

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(1)人間科学研究. Vo1.18,Supp1ement(2005). 修±論文要旨. 成人型アトピー性皮膚炎患者の怒り表出と掻破行動および 親の養育態度との関連 The. Re1ationship. amongAngerExpression,ScratchingBehavior. ParentslRearingAttitudes. in. Patients 富田. withAdu1tAtopic. 美穂(Miho. Tomita). and. Dermatitis. 指導:野村. 忍教授. 【問題と目的】アトピー性皮膚炎(以下、AD)は皮膚疾患. 【結果と考察】(1)タイプ別の比較:①怒り感情表出:軽快群・. の中では最も心身医学的観点から言及されることの多い疾. 持続群・悪化群で怒り抑制と罪悪感が高かった。軽快群の男. 患である。主張性の低さ(吾郷,985)や怒り感1青表出の間. 性では怒り表出が低く、女性では怒り主張性が高かった。持. 題(斉藤,1990;土井,2002;高橋,2004)が指摘され、発症の. 続群は男女共に怒り表出が高く、怒り主張性が低かった。悪. 準備要因および持続要因と考えられている。悪化要因とし. 化群は怒り主張性が低い値を示した;発症群ではいずれも. ては掻破行動、持続要因としては親の養育態度の問題が指. 得点が低かった。主張1生の低さ、つまり感情の言語化が困難. 摘されており、それぞれ怒り感情表出との関連からも論じ. であることはADの持続・悪化要因であると考えられる。た. られることの多い要因である。しかし、これらの研究は臨. だし、これは小児AD群にも認められる特徴であり、持続要. 床群のみを対象とした調査や事例報告が多く、成人型AD. 因としてよりは準備要因としての影響が強いと推察される。. を経過の違いから比較した研究は殆ど見られない。また、. ②掻破行動:持続群が高い掻破行動得点を示し、掻破行動が. 親の養育態度については、過干渉であることがセルフケア. 持続要因であることが示唆された。悪化群では他者が存在. を妨げ、ADの持続要因となるといわれているが、小児期. する場面で掻破重症度得点が高く、対人ストレスが掻破行. にADであったものと成人型AD患者とを比較した研究は. 動を生じさせる可能性が考えられた。発症群では物理的刺. 見受けられない。そこで、成人型AD患者を、その発症時期. 激を受けた場面で掻破行動得点が高く、心理的要因の影響. や経過の違いからタイプ分類し、怒り感情表出・掻破行動・. は低いと考えられた。③親の養育態度:持続群では男女共に. 親の養育態度の特徴について対照群・小児AD群と比較し、 怒り感情表出と掻破行動、および親の養育態度それぞれの. 養護得点が高く、養育者によるケアが継続している可能性 が推察された。軽映群の男性は養護得点が高く、過干渉得点. 関連についてもタイプ別に比較検討することを目的とする。. が低く、女性では母親の過干渉得点が高かった。悪化群では. 【方法】(1)調査の実施時期と村象者:2004年1p月上旬からl1. 母親の養護得点が低く、父親の過干渉得点が高かった。発症. 月中旬に調査を行った。首都圏の私立大学に所属する大学. 群の男性では父母共に養護得点が低く、過干渉得点が高く、. 生582名のうち有効回答者525名(男性252名、女性273名、平. 女性では父母共に養護得点が高く、過干渉得点が低かった。. 均年齢20.5±1.6歳)を分析の対象とした。なお、AD既往の. 男女差が顕著であり、各群の傾向は明確にされなかった。(2). 有無による疾患群と非疾患群を比較する際には、非AD群. 各要因の関連①怒り感情表出と掻破行動:男女共に情動に. のうち他疾患の無いものを対照群とし疾患群との比較を. 関わる場面において掻破行動得点が高く、MAQとの相関. 行った。(2)調査材料:疾患に関する質問項目・自記式重症度. では男性群において怒り抑制と掻破行動に高い相関が認め. 評価表(横関ら、1995)・日本版MAQ(大竹ら、2000)・掻破行. られ、女性群では怒り表出と掻破行動に高い相関が認めら. 動の評定(筒井、2000)・PBI(北村、1998)を用いた。なお、PBI. れた。男性では怒りを抑えること、女性では怒りを表現する. は回答者自身が15歳以前の父母各々の養育態度について想. ことがストレスとなっている可能性が存在する。②怒り感. 起法で回答を求めた。(3)被験者の分類:対照群(ADおよび. 惰と親の養育態度:過干渉得点が怒り抑制・罪悪感と正の相関. 他疾患の既往の無い男性151名、女性158名)・小児AD群(12. を示し、養護得点が怒り抑制と負の相関、怒り表出と正の相関. 歳以前にADであり殆ど完治した男性22名、女性34名)・軽. を示した。過干渉な養育態度が、AD患者の抑制的で主張性. 快群(12歳以前に発症し現在は軽快状態の男性13名、女性21. が低いという特徴の遠因となっている可能性が推察された。. 名)・持続群(12歳以前に発症し持続している男性3名、女性. 【今後の展望】成人型AD患者は経過によってかなり異なる. 5名)・悪化群(12歳以前に発症し悪化した者、女性9名)・発. 傾向をもっことが分かった。また、各要因には明確な男女. 症群(13歳以降に発症した者、男性5名、女性3名)の6群に. 差が認められ、経過別、男女別に求められる心身医学的治. 分類した。は)分析方法:群間比較にはKruskalWal1is検定. 療の方略を検討していく必要があると考えられた。また、. を行い、事後検定としてはMann−WhitneyのU検定を行っ. 小児ADから成人型ADへの移行を予防するという観点か. た。相関はSpearmanの順位相関係数を算出した。. ら、親を含めた患者教育について検討していきたい。. 一43一.

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