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神田川流域の都市排水区を対象とした内水氾濫解析

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Academic year: 2022

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(1)Ⅱ-12. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 神田川流域の都市排水区を対象とした内水氾濫解析 ○前橋工科大学 学生会員 前橋工科大学 1.研究の背景と目的. 妙正寺川. 近年、地球温暖化や都市のヒートアイランド現象に より狭い地域に集中豪雨が頻繁に発生する。日本は、 狭長な島国であるため、降雨の出水が早く、洪水のピ. 児島正和. フェロー会員 土屋十圀. 江古田川. 善福寺川. ーク流量が大きい。一方で、大都市が元々氾濫源であ った河口に近くに存在し堤防に囲まれている。その為、 堤内地の降雨の排水は、ポンプ排水に依存している。 日本の都市では、高度経済成長に伴う都市化により、. 神田川. 和田本町幹線排水区. 水環境保全の観点から下水道整備が先行し、河川整備 は遅延している。だが、日本の都市の下水排水は、合. 図1 神田川流域図. 流式下水道が多いため、洪水時には雨水吐口から河川 に排水する。台風や集中豪雨時には、河川水の上昇に. 和田本町幹線主流. より堤内地に滞留し、小河川や下水道内の流量を増加 させる。その為に、堤防内の降雨が下水道を流れる事 が出来なくなる。内水氾濫が発生した過去の氾濫を再. 善福寺川. 現し、検証すると共に、今後、超過降雨が発生した場 合の新たな浸水域を予測する事を目的とする。 2.対象排水区. 神田川. 本研究で対象とする幹線は、日本で最も都市化が進 んでいる東京都神田川流域の和田本町幹線の排水区を 対象とする。 神田川流域は、三鷹市の井の頭池に源を発し、善福. 3.モデルの概要 図-2 和田本町幹線の排水区 本研究で用いたNILIM(New Integrated Lowland. 寺川、妙正寺川と合流し、JR 水道橋駅付近で日本橋川. Inundation Model)は、国土技術総合政策研究所により. を分派する。台東区柳橋地先で隅田川に注ぐ流域面積. 公開されている。NILIM2.0では、下水道管路等の水理. 105.0 平方キロメートル、延長 24.6 キロメートルの一. 解析と地表面をメッシュ分割した2次元不定流モデル. 級河川である。 対象地域に含まれる自治体は15区市で、. を連結して内水氾濫を解析するモデルである。また、. 東京都区部の中小河川としては最大級の規模を持って. 一次元不定流による河道モデル、破堤モデル等による. いる。流域は、下流部の沖積低地帯を除き、武蔵野台. 外水流出入量の算定、水門・樋門、排水機場等による. 地と呼ばれる洪積層上に形成されており、流域の高低. 河道への排水を組み合わせ、内外水のやりとりを表現. 差約 60m、平均河床勾配が、1/380 であり、市街化率. できるモデルである。. は約 96.8%となっている。. 4.資料収集と解析データ. また、和田本町幹線は、神田川流域のほぼ中央部に. NILIMを使用する際に、表1に示す計算条件を与えて. 位置しており、善福寺川と神田川の合流部を含む区域. やらなければならない。その為のデータを作成するに. である。流域の北側は青梅街道に接しており、西側に. 当たって、東京都や国土地理院の資料を基に作成して. は環七通りが通っている。排水区の面積は、約 118ha、. いる。. 管路総延長約 30km、高低差は約 15m、人孔数は 974 箇 所、不浸透面積率約 74%、建物占有率約 73%となって いる。. キーワード:内水氾濫 下水道 NILIM2.0 連絡先:〒371-0816 群馬県前橋市神佐鳥町 460-1 前橋工科大学 TEL::027-265-7355 E-mail:[email protected].

(2) Ⅱ-12. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 表 1 計算条件 管路径. 250~2,700m 建物占有率. 要因で氾濫が起きた場所として考えることが出来る。 73%. 人孔数. 974. 管路粗度. 0.013~ 0.015. 計算メッ シュ. 50m×50m. 計算時間 間隔. 1秒. 15.35m. ポンプ排水. 無. 0.048. 不浸透面積 率. 地盤高高低 差 建物以外の 平均底面粗 度係数. 行政からの聞き取り調査によると、氾濫実績の最大 水深は、バスのタイヤの半分程度であった。よって、 30~40cm程度あると考えられる。また、解析結果にお いても、最大水深が32cmの所が見られる為、与えたパ らメーターによる同定は妥当であると考えられる。 7.まとめ. 74%. ・氾濫実績を部分的にでも、内水氾濫で再現する事が 出来た。. 5.解析対象降雨 本研究で対象とする降雨は、東京都下水道局の下水 道台帳情報システム1)(SEMIS:Sewerage Mapping and. ・今後、河道の流出解析を行い、浸水実績全体の解析 を行っていく。. Information System)のデータベースが毎年更新され、 管路の敷設年が残されていない事、対象排水区におけ る下水道普及率がほぼ100%である事から、管路網の変 更がないと考えられる。よって、平成5年から平成19年 度の15年間で、対象排水区内で0.1ha以上の氾濫を発生 した降雨を調査した。期間内で氾濫を発生した降雨は、 1993年(平成5年)8月27日、1996年(平成8年)9月22日、 2004年(平成16年)10月9日、2005年(平成17年)の4回で ある。これらの降雨の時間最大雨量と浸水面積を表22) に示す。ただし、1998年末に環七地下調整池が供用を. 図3 氾濫実績図(2005 年9 月4 日). 開始しているため、2005年の降雨を対象とする。各種 パラメーターの同定を行った。また、表3に、時間最大 雨量が最も大きい2005年の降雨イベントを示す。また、 その時の対象排水区における浸水実績図を図3に示す。 浸水域は排水区の5.84%となっている。 表 2 過去の雨量イベントと浸水実績面積 年月日. 時間最大雨 量(mm). 総降雨量(mm). 東京都全域の 浸水面積 (ha). 1993年8月27日. 33.8. 230. 342. 1998年9月22日. 20.8. 171.3. 5.51. 2004年10月9日. 42.3. 249.2. 29.74. 2005年9月4日. 72.1. 148.9. 171.6. 図 4 洪水解析結果. 表 3 2005 年 9 月 4 日の降雨イベント 浸水面積(ha). 時間最大雨 量(mm/h). 総降雨量(mm). 降雨タイプ. 125.87. 72.1. 148.9. 集中豪雨. 時間最大降雨(mm/h). 最大総降雨(mm). 地点. 雨量. 地点. 雨量. 下井草. 112. 下井草. 263. 6.内水氾濫解析結果 図4に示すような内水氾濫の解析結果を得た。図3に おいて、赤丸で囲まれた部分は、各種パラメーターを 変更しても、内水氾濫が発生した事を示す事は出来な かった。当該箇所は、内水氾濫での氾濫でなく、別の. 参考資料 1) 東京都下水道局 東京都下水道案内 (URL:http://www.gesui.metro.tokyo.jp/osigoto/daicyo.htm) 2) 東京都建設局 河川:過去の水害記録 (URL: http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/suigai_kiroku/kako.htm).

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参照

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