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Academic year: 2022

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(1)日本語教育実践研究 第6号. 多文化クラスにおける母語話者と非母語話者の教えと学び 渡辺 祐子. 【キーワード】多文化クラス. 母語話者. 非母語話者. インターアクション. 理解能力. 1.はじめに 本稿は筆者が2006年度秋学期「日本語教育実践研究(4)」の実践活動として参与観 察した初級レベルの「日本語1B」クラス(以下「1Bクラス」と記す)における相互 的な教えと学びについて、記録データをもとに論じるものであるo IBクラスは早稲 田大学大学院に在籍する(専門は各自異なる)日本語学習者17名(うちアメリカ人1 名、アフガニスタン1名、カナダ人1名、韓国人4名、スペイン人1名、台湾人4名、 中国人3名、フィリピン人1名、ベトナム人1名)と、日本語教育研究科に在籍する 日本語母語話者(以下NSと記す)と日本語非母語話者l (以下NNSと記す)実習生で 構成される多文化クラスである。実習生の役割は学習者の隣に座り、学習を支援する ことである。これまで筆者は学習者の学びについて、教師という一方的な立場からで しか観察したことがなかったが、学習者と同じ視点で教室活動に参加することにより、 教師、学習者、支援者間で相互的な教えと学びが繰り返されていることに気がついた。 そこで学習者と実習生の個人化作文における会話のやりとりを中心に、 「多文化クラス における教えと学び」についての観察と分析を行うことにした。. 2.学習者と実習生のインターアクション 2‑1. 観察概要 ◇授業の流れ 1Bクラスの基本的な授業の流れは以下の通りであり、筆者が観察したのは学習者 と実習生のインターアクションが最も起こる「個人化作文」の部分である。. 蛭≡ヨ‑ チャンピオンのスピーチ. 学習項目の導入. 個人化作文 ‑匝頭. ◇観察内容と対象 観察対象はNS実習生と学習者(相手言語場面)、母語を同じくするNNS実習生と l. 母語話者と非母語話者の定義について大平(2001)は当該言語の使用開始時期によるr時間説」と、言語運用. 能力による「能力勘があると述べているが、本稿でIj:前者の「時間勘の立場をとるC. ‑59‑.

(2) 学習者(共通言語場面)、母語が異なるNNS実習生と学習者(第三者言語場面)コの 3つのタイプの場面とし、それぞれの場面でどのようなインターアクションが行われ たかを調べた。尚、 1BクラスではNS実習生が筆者を含め3名のみだったが、観察意 図を熟知している筆者自身からは客観的なデータが取れないと判断したため、観察対 象から外した。. 表1.観察対象者のカテゴリー 学 習 者 (計 5 名) 一一 ,ー 'W N. 台 湾 人). 実 習生 (計 6 名). 母語 ‥ 北 京 語 t台湾 語. L. N SI. 母語 : 日本 語. 母語 ‥ダ リ語. 2.. N S2. 付語 : ii x ,;. .i一 F IL ( フ ィ リピン 人) F. タ ガ ロ グ語. 3.. N N S1. 母 語 : 北 京 語 ●台湾 語. i.. c m. (中 国人 ). 北京 語. ;1ー N N S 2. 5.. TW A. (台湾 人). 母 語 ‥北 京語 ■ 台湾語. 5.. 2● A F G. (ア フ ガニ ス タン 人). N N S3. 6ー N N S4. 母 語 ‥北 京語 'h ,,!i ニ北 京語 母語 : ブ ル ガ リア語. 表2.場面のカテゴリー 1 柏 手言 語 場 面. T W N ‑ N S 一間 (日 月 15 日 1 時眼 目観 察). 共通 言 語場 面. C H I】 N N S 1 問 日1 月 15 日 1 時 限 目観 察). 第 三 者言 語 場 面. T W N …N N S ∠ l間 I ll 'i 15 日 ヱ畔眠 日成 杢 ー. 2 A FG ーN L q 】間 ( 11 月 2 9 日 l 時 限 目観 察) TW N ‑ N N S2 間 { 12 'i ]:! II 2 畔 根 = 湖 東 → A FG 【N N S 2 間 り‑ 「! 15 │] 2 時 眼 目観 察 ). 3 . F IL ‑ N S 2 間 (ii n 2 9 n i 時 限 n 執 整 ) T W A ¶N N S3 間 (12 月 2 0 日 2 時 限 目観 察 ) C H I‑ N N S 4 間 1 12 i"J 6 日 2 畔眼 目観 察ー. 2‑2.録音データによる観察結果 2‑2‑1.相手言語場面の「意味交渉」の特徴 ◇貢献・完成 相手言語場面では「貢献・完成」が多く観察された。 NSは会話をリードし、相手 の言おうとしていることを予測し文を完結に導こうとする傾向があるといえる。また、 パターンとしては学習者から発話を引き出そうとしたが、なかなか出て来ないので、 S.K.Fan(1994)による接触場面のカテゴリーを参考にしたっ参加者のどちらかの母語を使用できる「相手言語接 触場面」、外国人性が意識されながらお互いに意思疎通の母語でコミュニケーションできる「共通言語接触場面」、 会話参加者の間に共通語もないために第三者言語の助けを借りてインターアクションを図るr第三者言語接触場 面」の3タイプに分類される。. ‑60‑.

(3) 日本語教育実践研究 第6号. NSが完結させる誘導‑完成のパターン(例1)、 NSが学習者の会話を引き継ぎ完成さ せた後、すぐ別の質問に移るという完成‑精密化のパターン(例2)が見られたO 例2)相手言語場面3より 例1)相手言語場面1より NS2 :話すことはどこで練習しますかゥ ドIL:.ト一、柵蝣蝣}:日.ませ∴‑. NS2 :じゃ、授業中、日本語の授業中 FIL:あー、日本語の授業中 NS2. に話していますC (完成)家では話す勉強をします. か。話す練習をしますか。 (精密化). また、 「貢献・完成」が学習者の意図しなかったものであること(失敗)も観察されたo 例3)相手言語場面2より AFG:Korean.かんこ?かんこく? NSl. かんこく、 Korean.Korean. AFG:かん NSl. こく、かんこく。. AFG:かんこく、はいc NSl :の? AFG:かんこくじんですc NSl:かんこくじんです、かんこくじんです。. ◇会話の進め方 学習者の不理解に気付かず会話を続け、完結に導こうとしている。 例4)相手言語場面3より NS2 :いえでは話す練習をしますかo FIL. いえ?いえ?いえで?いえではなす?. NS2 :話す練習はしますかc FIL:いえで?いえ‑‑いえで?いえ?いえ? NS2 :うん、いえ。 Flrノ:あー、うち! NS2 :うち FlL:あ、いえ、いえ、いえC. 練習しません。. ‑61‑.

(4) 例5)相手言語場面2より AFGニ宿題が‑ NSJ :たいへん AFG :宿題がたいへん? NSl. たいへん. 馴海t^msem. NSl :だ AF(i:だいへんだ‑ NSl :と AFG:とおもい‑・ NSl:思いますo AFG:たいへん?たいへん? NSl :たいへん AFC,:たい‑んハ. 多分大丈夫?たいへん?. 尚NSl、 NS2ともに日本語の教授経験がないことから、学習者の不理解を把握する のに多少の時間がかかることが推察される. Long(1983)は、 「フォーリナ‑トークの経. 験がないNS」は、コミュニケーションブレークダウンが起きてもトピックを変えるこ となく、会話を続ける傾向があると指摘している。. ◇ 確認 相手言語場面3では例6のようなYes/No Questionを使った確認方法が見られた が、 Long (1983)はこのような方法を、 「NSがNNSの会話における負担を軽くするた めのストラテジー」であると述べている。 例6)相手言語場面3より NS2 : jりこMlL')K‑」で・.‑ I'll∴ はし、. NS2: ‑‑ FIL:まいぽん NS2:まいぽん、あ、家に帰ってからも練習しますか,̲, FIL:はい.). 2‑2‑2.共通言語場面の「意味交渉」の特徴 ◇確認・チェック 相手言語場面における確認チェックは、実習生と学習者の共通母語である中国語で 多く行われていたo実習生は極力中国語を使わないように努めていたようだが、学習. ‑62.

(5) 日本語教育実践研究 第6号. 者に中国語で確認を求められると、それに応えていた。. ◇貢献・完成 「貢献・完成」も相手言語場面と同様に多く観察された。相手言語場面では、 「母語 話者の優位性」に基づく予測性であったのに対し、共通言語場面では「共通母語」に 基づく予測性であると推察し、筆者はこれを「同母語話者の共感性」と呼ぶことにす る。 TWNはインタビュー(2006年12月1日実施)において、 「中国語母語話者は 自分が言いたいことがなかなか出てこない時に、予測し代弁してくれるが、自分の練 習にとって良い場合と良くない場合がある。」と報告している。また相手言語場面と同 様に「貢献・完成」の失敗も見られた。 例7)共通言語場面2より TWN:あー、ヨ一口ツ′くへi̲,ともだち、ともだちは‑・ NNS2:友だちに会いたいでし,ヒ? TWN. え?友だちEi、二二、二二TJ:≡‑ワッべそいいですわ、といいましたC. 2‑2‑3.第三者言語場面のr意味交渉」の特徴 第三者言語場面では、学習者と実習生の言語や文化のバックグラウンドが多様であ る上、学習者と実習生の間には日本語以外の代替言語がないためコミェニケ‑ション のための様々なストラテジーが観察された。 ◇学習者としての文法 他の言語場面では観察できなかったものに、辞書の使用があった。これは語嚢を代 替言語で説明できない実習生が電子辞書で調べ、その英語訳を学習者に見せるという ものであった。辞書使用についてAFGはインタビュー(2006年11月17日実施)の 中で「辞書を使って示される日本語訳はたいていが直訳で自然な日本語ではない。」と 述べている。このことから、 AFGが求めているのはより「自然な日本語」であること が分かる。しかしながら、 「学習者としての文法」 (木田2004)をもつNNS実習生は 学習者の問題点をいち早く把握し、順序良く説明している。 (例8,9) 例8)第三者言語場面1より TWN:あずかなければなりませんc NNS‑t:あずけるハ. たべる‑たべなければなりません〔. TWN:たべなければなりませんハ. ;与本稿でのインタビューは全て、村岡(2002)の半構造化インタビュー実施法を参考にした〇. ‑63.

(6) NNS4:あずける‑あずけなければなりませんc TWN:あーO. でも話します‑話さなければなりませんo. NNS4: 1グループですOこれは2グ′レ‑プです。 「たべるJと同じ、たべなければなりませんC あずけなければなりませんO. NNS4はインタビュー(2006年12月1日実施)において、自分が日本語を勉強し た際に1グループと言えば「かく」、 2グループといえば「たべる」のように代表的な 動詞で覚えたという。このことは学習者への文法説明にも反映されており、「あずける」 は2グループであると最初に言わず、 「食べる」と同じグループであることを学習者に 気付かせているのが見てとれる。 例9)第三者言語場面2より AFG:あー。おく、プレゼントを? NNS2こおく、こっち、形Q. おく‑例えば、 「おきるj 「おきる」でしょ?朝起きた。. 起きらなければなりません.,じゃ、 「おくる」は? AFG:おくる‑・ NNS2 :朝・私は学校があるから、朔起きなければなりません(,起き主なければなりませんO. じゃ、 「おくる」. は?AFG:おくるら‑・ NNS2:おく‑・。じゃ「おきる」ね「おくらな‑・」 AFG:あーo NNS2 :じゃO 「おくるJ. は?. AFG:「おくら」 NNS2:はいO 「おくら」 (略) AFG:おくらなければなりませんe. AFGとNNS2は何度もペアを組んだことがあり、 NNS2はAFGの文法上の問題点 を熟知している。そのためか自らのビリーフとして、動詞の活用形をしっかり定着さ せなければならないと判断し、非常に熱心に指導しているのがうかがわれる。時とし て下線のような文法上のミスが現れてしまうこともあった。これは単なるミスであっ たのか、それとも「起きる」を1グループとして習得してしまっているのか、インタ ビェ‑の機会を失ってしまったために確認できていない。このようにある特定の学習 者と頻繁に接触することで、学習者の問題点を把握できるということの他に、 「理解能 力の獲得」というメリットがあることも見逃してはならない。 (例10). ‑64‑.

(7) 日本語教育実践研究 第6号. 例10)第三者言語場面2より AFG. なければなりませんC. かぞくのたんよう‑I. NNS2:たんじょうび? AFG:たんじょうびのとき,。たんじょうびのとき、あの一、 I:1、け、けっこん、け‑,こんしきQ. (略) AFG:けっこんしきのとき、えー、シ̲T・‑トc NNS2:シェ‑ト? ÅFG:シェ‑ト NNS2:シャツ? ふFO:あ、 H:い.:シャツを、おなければ・H NNS2:おくらなければなりません。. 音声データを聞いたとき、筆者には学習者が言った下線部分の「たんよう」が理解 できなかった。 NNS2はインタビュー(2006年11月17日実施)の中で、 AFGとの 何度かのペアワークを通してAFGの音声的特徴が次第に分かるようになったという。 このことから、 AFGからのインプットを多く受けることによってNNS2はAFGのス ピーチに対する「理解能力」 (村上1997)を身に付けたと言えるoまたNNS2は「シ ェ‑ト」が「シャツ」だと分かったのはAFGが個人化作文で、よく「シャツ」をトピ ックにするからだと述べている。さらにNNS2はペアワークに関して、AFGがもっと 他の具体的なことについて話せるようにするには、川口教授のように「どんなシャツ ですか」とか「シャツだけですか」などと精密化していくテクニックが必要だと、加 えて述べてくれた。. ◇例示説明 第三者共通言語場面では、例示説明の工夫が見られた。共通言語が日本語に限られ ているため、実習生は学習者に丁寧に分かりやすく説明しようとする努力がうかがわ れる。 例11)第三者言語場面1より N N S 4 ‥あ ず け て …. 「 あず け る」 例 えば ホテ ル に行 って パ スポ ー トとか 高い t>ォ を例 え ば、 受 付 U) 人. に あず けて も らい ます1 7 TW N. = あず けて もらい ます ?. N N S 2 : あ ず け ますC ホテ ルの 人は パス ポ】 卜を も ら うので は な くて 少 しUL)間 だ け管理 しま すC. 2‑2‑4.まとめ どの場面においても非常に頻度の高い意味交渉が観察されたが、これは「個人化作 文」を完成させなければならないという目的達成‑のある種の責任感が実習生側にあ. ‑65‑.

(8) ったからだ、ということをまず指摘しておきたい。また、各場面におけるインターア クションのパターンは必ずしもその場面の普遍的な特徴を表しているわけではない、 ということに留意する必要がある。なぜなら、同じ相手言語場面でも場面1、2では「精 密化」がほとんど見られなかったのに対し、場面3では多く見られた。これは実習生 のビリーフや日本語教授経験、学習者のレベルによっても意味交渉のストラテジーが 異なってくるからだと考えられる。しかしながら、意味交渉の質を分析することで意 味のあるインターアクションを促す2つの重要なファクターを見出すことができた。 第一に、例示説明の工夫や質問の精密化は学習者に考えさせ(認知的学習の促進)、発 話させるための効果的な意味交渉のストラテジーであること(コミュニケーションの きっかけ)。第二に、学習者の発話を多くインプットすることによって教師あるいは支 援者は、学習者に対する理解能力を獲得し、相互理解が促進されるということである。. 3.教師の活動 前章で見てきた多様なインターアクションを生み出しているのは、 1Bクラスの「教 室風土」 (縫部2001)そのものであることがわかった。 3章では、学習者にとって心 地よい「教室風土」を作り出す教師の活動について述べる。川口(2004)はコミュニ ケーション教育における重要な概念として、 「個人化」 (他の誰のことでもなく、表現 主体本人が自分について表現すること)が必要であると述べている。個人化によって 学習者は自分の考えを他者に対して発信し(自己開示)、また他者の考えを受容する(他 者理解)。この繰り返しによって学習者は自分と異なることについて学び、他者を尊重 する気持ち(われわれ感情̀l )を養う。. ◇インターアクションを促す教師の活動 教師の教室活動の中で相互的な教えと学びを促す2つの主な工夫が観察された。 (1)個人化質問 2章で述べた学習者と実習生間のペアワークの他に、教師と学習者との自由なや りとりがあった。学習者が自分の興味や趣味、好きなトピックについて自由に話す ことができるのはそれを全て受け止めてくれる教師がいて、共有する仲間がいると いう安心感があるからに他ならない。この安心感が学習者の情意フィルターを低く し、学習者の自発的な発言を促しているのである。 教師による個人化質問の例 '蝣. で:教師S:学習者. ', 1二二.. T:どんなものを飲みますれ. i縫都(2001)に詳しく述べられているゥ. ‑66‑.

(9) 日本語教育実践研究 第6号 S:コーヒーを飲みます.。 T:どこのコーヒーが好きですか., S:どこのコーヒーでも飲みます.㌔ T:どのぐらい飲みますかC. 一日. ‑‑│Bi?. L<: ‑ll ▲;│i‑ほi;"^t‑i‑. 上のように個人化質問が次々と精密化されると、学習者は自分自身について考え、 そして振り返り、自分を表現することができる。. (2)情報の引き出しと共有 学習者からできるだけ多くの情報を引き出し、他者と共有する。 (例13,14). 例13). 蝣1卜. 教師:仁lさんはチャイニーズ・ベトナムですから. 教師:フィリピン語I*‑タガログー〜ピサヤ?どこ. ・Pii‑:],;;すく∴て:v t一十二}1、、申lI‑J,こij.‑, ;て* o '、こ 亡べトト. ですか?. ム、マレーシア、インドネシア、シンガポー7レみ んなだいたい中国語が大丈夫っ .ね. ・11ift蝣. こ蝣‑.. ㌔;:蝣'蝣蝣, K : Jt・‑‑、蝣'蝣''')蝣/: '′L. だから便利ですよ. ‑Jll,l,二ほ,'tilhていI,:一三: 」 ( ̀. ,汁州蝣 V‑.'/ .‑‑: ''き1、 ∴い、 ∴し、‑ L‑≡ト.\.∴p・.チ:、. ‑/,. ) i‑i‑. 全体に対して説明). 千,' 蝣蝣,'rl千: .・し‑、 '}‑1、itl七・け■、. 教師:ははは(袈)そうですか.1 ‑sI抑T I,. 道;‑'‑").‑蝣'、 ・▲/‑I;蝣. 'I 1‑し:=ト‑¥.土1:ほ. とんど違う.I (‑アを組んでいた実習生に対 mmm尼. 醒EMI^^H ‑ y. 学習者から情報を引き出すためには教授テクニックだけではなく、学習者の文化 やバックグラウンドに関するある程度の知識を有することが求められるo Lかし、 筆者には上のような教師と学習者のやりとりが、単に学習者の言語能力を伸ばそう という教師の策略ではなく学習者自身のことをもっと知りたい、という「自然で純 粋な人間同士のコミュニケーション」であるように見えた。. 4.まとめと今後の課題 多文化クラスにおける教えと学びについて学習者、実習生そして教師の活動を分析 することで、多様なインターアクションを引き出すファクターを見出すことができたo 支援者は学習者にインプットを与えるだけでなく、支援者側も学習者から多くのイン プットを受け「理解能力」を養成することが重要であることを認識したo学習者から のインプットとは単に学習者のスピーチだけでなく、教室活動や学習上の問題点など. 67.

(10) に関する「学習者の声」でもある。支援者はそのすべてに耳を傾け自分の活動を振り 返り、内省し、日々の活動にフィードバックしていくことが求められよう。日本語教 育はもはや「日本語母語話者によって学習者を教え育てる」ことでなく、 「日本語を通 して日本語母語話者、非母語話者が共に育つ」こと、つまり「日本語共育」であると 考えなければならない。 今回はタスク(個人化作文)を行う際のインターアクションを観察したが、タスク のない自然の会話の場合だと、どのようなインターアクションが起こるのかを今後の 課題として検証していきたい。. 【参考資料】 大平未央子(2001) 「ネイティブスピーカー再考」 『正しさ‑の問い‑批判的社会言語学 の試み‑』野呂香代子 山下仁 編著三元社 川口義‑ (2004) 「表現教育と文法指導の融合‑ 「働きかける表現」と「語る表現」か ら見た初級文法‑」カナダ日本語教育振興会日本語教育研究論集. ジャーナル. CAJLE, Vol. 6. ‑‑‑‑ (2005) 「文法はいかにして会話に近づくか‑ 「働きかける表現」と「語る表現」 のための指導…」フランス日本語教育No.2フランス日本語教師会 木田真理(2004) 「外国人日本語教師研修における文法授業のあり方‑文法シラバス整 備に向けて‑」 『日本語国際センター紀要』第14号 徳井厚子(2002) 「多文化共生のコミュニケーション‑日本語教育の現場から‑」 ア/レク. 村岡英裕(2002) 「質問調査 インタビューとアンケート」 『言語研究の方法』 J.Vネク ストプニー/宮崎里司 村上かおり(1997) 「日本語母語話者の『意味交渉』に非母語話者との接触経験が及ぼ す影響 ‑母語話者と非に錆吾話者とのインターアクションにおいて‑」 『世界の日 本語教育』 7 日本語教育論集 国際交流基金 日本語センター 縫部義憲(2001) 「日本語教育学入門」 (改訂版)漫々社 S.KFan (1994) "Contact situations and language management" Mutilingua Vol.13,No.3 pp.237‑252 Long (1983) "Native speaker/non‑native speaker conversations and the negotiation of comprehensible input" Applied linguistics 4, pp.126・141. (ワタナベ. ‑68‑. ユクコ・修士課程1年).

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