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先天性心疾患診断のための心断層エコー図

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Academic year: 2022

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(1)

〔原 著〕

先天性心疾患診断のための心断層エコー図

東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児科(主任

      里.・見  元 義

      サト    ミ     ゲン    ギ

;高尾篤良教授)

(受付 昭和54年10月18日)

      Two・Dlmensional Echo¢ardiograpb董。 M曲od fbr D量agnosis of        Congenital Heart Disease.

       Gengi SATOM1, M.D;

       Department.of Pedi翫tric Cardiology(Director:Pro£Atsuyoshi TAKAO),

       The Heart Institute ofJapan, Tokyo Women,s Medical college

    Anew『erial two−dimensional echocardiographic method{br diagnosis of congenital heart dis6ase is P・・か・・ed・Th・m・th・d h・w t・rec…t・u・t th・th・ee−dim・n・i・n・1 im・g・貸・m th・tw・一dim・n・i6・・l im・g・r is stated. OIle of which is the pilillg up method and another one五s the multi−allgled viewing lnethod.

    The two.dimensional echocardlographic segmental approach perfbrmed above can be aかplied‡o 母iagnose various congenital heart diseases・

    The丘rst, cardiac seg血ent is. identi丘ed by using two−d三mensional echocard量ography. The viscero.

…i・1・i…i・d・・ermi・・d by id…恥g.・h・忌圭…f・・1・・nce・f i・免・i・・v・…av・・Th・vp・t・i・ul・ギ loop is deter血ined by idellti肯ing the intraventricular structur♀・The great arterial morphQlogy is determined by recognizing the spaciaHnterrelationship of the great arteries.

    Next, the co皿ections between the cardiac segments are determined by using two−dimens量onal echocardiography.

    Finally, the specific丘ndi且gs in each congenital heart d量sease are reco9滋zed.

    These serial two−dimensional.echocardiographic aやp士oaches are.proved usefhl fbr diagnosis of congen量tal..heart d三sease.

    The狐atomical comparison of echo plane琴which are used食)r this method with the same sectiohs of no曲al canine specimens was done respectively..

1.

π.

皿.

IV.

緒言 対象

.装置と方法

.結果および考按

こ平面から立体への組みかえ〕

〔心断層エコー図のためめ正常心の形態学的特徴〕

〔区:分分析法(segmental approach)〕

〔心断層エコー図によるsegmental approach〕.

〈Segmental apProachに用いるエコー平面〉

(2)

  〈正常心における各断層面の解剖〉

  〔先天性心疾患診断のための系統下心断層エコー図   の方法〕

  S亡ep I:Cardiac segmentの同定

  1)心断層エコー図による内臓心房位の決定   2)下行大動脈位の決定

  3)心室ループの決定   4)大血管位の決定

  Step皿.Cardiac segment間のconnectionの決定   1)心房心室のcOnnectionの決定

  2)大血管と心室のco皿ectionの決定

  3)心室流出路から大血管へのconnectiOnの決定   Step皿。特徴的な断層エコーパターンの認識   V.結論

   文献

        1・緒  言

 最近数年の超音波医学の心臓病学に対する進歩 はめざましいものがあり,とりわけ,心断層エゴ ー図の導入は,先天性心奇形の形態そのものを,

実際に目でみることを可能にしてきた.しかしな がら,現段階では,色々な特徴的所見の羅列とい ったところが現況で,先天性心疾患の診断に対す る,超音波心断層法による系統的なアブ惚一チの 方法は,定まっていないと言っても過言ではな い.著者は,現在までに,孤立性右胸心,鏡像右.

胸心,正中心をも含めて,多数のチアノーゼおよ び非チアノーゼ性心奇形を,心断層土rコー図を用 いて観察してきた1)哺.その結果,かなり普遍的 でかつ臨床的に非常に有用なアプローチの方法が 分かつてぎた.著者は,正常イヌ心を用いて,ヒ ト心エコー図断層面との対比を行ない,解剖学的 裏付けについて検討を行なった.その結果をふま

えて,morphogenetic, prospectiveな,先天性心 疾患診断のための,心断層エコー図応用法を考案

した.

        猛 対  象

 臨床観察対象は,心カテーテルおよび心血管造影,手 術または剖検によって,診断確定した各種先天性心疾患 群で,臨床観察については,すでに,Journal Qf Cardi−

ogτaphy1),心臓4)に発表した.

 イヌ標本は,開胸摘出した正常イヌの心臓を,脱血,

アルコール固定したものを用いた.

       II1・装置と方法

 使用機器は,東芝製SSH・1GA電子セクタスキャン方 式超音波診断装置を用い,超音波周波数2.4MHz,視野 角度78。で観察し,ポラロイドカメラで記録して行なっ

た.

 臨床観察は,心断層エコー装置の坐臥子を,以下に示 す各断層面が描出されるような位置に置いて行なった.

 (a)剣歯突起下からの矢状断層面  (b)大血管および心室の短軸断層面  (c)心尖部からのapical fou麗hambered v三ew  (d)横隔膜下部からの前額断層面

 (e)各半月弁と房室弁の長軸断層面

 イヌ標本の検討は,上述の・各断層面と同じ平面で標本 を切り,その各断面について,ヒトの心断層エコー図と 対比させて,その解剖を明らかにした.

      W・結果および考按   〔平面から立体へのくみかえ〕

 心断層エコー図で見える像は,ひとつの平面で ある.しかるに,実際にわれわれが知りたいと思 っているものは,心臓および血管系の立体構築で ある.そこで,われわれは,心断層エコー図で得 られた像をもとにして,心臓および血管系の立体 構築を頭の中で再構成しなけれぽならない訳であ る.平面から立体を再構成する場合に2つの方法 がある.最:も簡単な方法は,平面像のつみ重ね によって立体をつくり上げる方法である.図1一

(a)は,下から上に3枚のパネルがあって,一 番下と真ん中は円形で,一番上では,円が下方に 伸びていることを示す.これは,ある立体の断面 を,下から3つの水平断面で順に切って,その面 を下から見上げるように描いた図である.したが って,それぞれの断面像において,図の上方が,

実際の構造物の前方,下方が後方,図の左側が,

実際の構造物の右側,図の右側が実際の構造物の 左側となっている.異なった3つのレベルで,こ のような断面像がみられた場合に,実際にはどの ような立体構造物を見ているかを想像してみる と,図1(b)のような立体を見ている訳であ る.では,図2(a)のような場合には,どうで あろうか.最下段の断面では,2つの円形が離れ

一2一

(3)

、     、

 亀    昌

1

   ●

   (a)        (b)

   図1 平面から立体への組みかえ

(a)下からそれぞれ,3段階の水平面で切って,そ  の面を下から見上げた図。図の上方が,実際の  構造物の前方.図の下方が,後方を,図の左側  が実際の構造物の右側を,図の右側が左側を示  している.

(b)図1一(a)のイメージを積み重ねると図のような  立体構造物が想像できる.

  (a)      (b)

   図2 平面から立体への組みかえ

(a)下からそれぞれ3段階の水平断面を下方から見  上げた図

(b)図2一(a)のイメージをつみ重ねると図のような  立体構造物が,想像できる.

て位置しており,中段の断面では,2つの円形が 近づいてきており,最上段の断面では,2つの 円形は融合して,だ円形になっている.このよう な,断面の連続的な変化をみた場合には,実際に はどのような立体構造物をみているのかと想像し てみると,恐らく図2(b)のような立体をみて いるであろう.ではもうひとつ,図3(a)のよ

うに,最下段の断面では,左前から右後へ,中段 の断面では前後へ,最上段の断面では,右前から 左後へと,連続的に変化する像をみた場合にはど

   (a)         (b)

   図3 平面から立体への組みかえ

(a)下からそれぞれ3段階の水平断面を下方から見  上げた図

(b)図3一(a)のイメージをつみ重ねると図のような  立体構造物が想像できる

M

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, 

し ・

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、8■

。■

. 

@1

うであろうか.このような断面像の変化をみた場 合には,図3(b)に示すように,実際の立体構 造物は, ねじれ の立体であろう.このよう に,断層面を,その断層面に垂直な方向に平行移 動させて,その時に得られる断層像の連続的な変 化をみることによって,比較的容易に,実際の立 体構造物を想像することができる.とりわけ,図 3(a),(b),のような ねじれ の立体構造 物は,この方法で良く分かるのであるが,面白い ことに,ヒトの心臓は,後に示す通り,心尖部か ら洞部,円錐面,そして円錐部から大血管へと,

   ,

  、、

 (a)         (b)

図4 平面から立体への組みかえ.

(a)ある立体構造物の正面図,側面図,平面図を示

す.

(b)図4<a)のイメージを重ね合わせると図のよう  な立体構造物が想像できる

(4)

まさにこの ねじれ(Spiral) の立体構造物なの である.

 もうひとつの,平面から立体を再構成する方法 は,同一の構造物を,種々の角度からながめて,

頭の中でそれらのイメごジを重ね合わせて,ひと つの立体構造物を想像する方法である.これは,

製図で用いられる投影図から,立体構造物を想像 するのによく似ている.たとえば,図4(a)の

ような投影図から,頭の中で,図4(b)のよう な立体構造物を再構成して想像できる訳である,

 〔心断層エコー図のための正常心の形態学的特

徴〕

 すでに成書5)および多くの文献6)7)8)に記載のあ るところであるが,ここでは,心断層工』一図を,

先天性心疾患の診断に応用するにあたって,必要 不可欠な,正常の心臓各部の形態学的特徴だけ を,ひろい上げてみると次のようになる.

 下大静脈は,脊柱の右側を上行して,脊柱の右 側で,心房中隔の前方で,右心房に流入する.心 房中隔は,矢状面に対して約30度の角度をもつ て,左前,右後方に傾斜しており,したがって右 心房が左心房よりも前方に位置することになる.

左心房は,その後壁に,左右上下4本の肺静脈が 流入している,右心室の形態学的特徴は,発達し た粗い肉柱形態である.右心室では,心室中隔か ら直接肉柱が隆起するのも特徴的である.また心 室流入部と心室流出部のなす角度が,鈍角をなす のも右心室の形態学的特徴のひとつである.左心 室は,右心室に比べて,肉柱形態は繊細で,心室 申隔から,直接肉柱が起始することはない.ま た,心室の自由壁から,後内側と前外側に,大き な乳頭筋が張り出しているのも特徴のひとつであ る.心室流入部と心室流出部のなす角度は,鋭角 を示す.正常心では,左前方にある肺動脈が,右 側の右心室より,そして,右後方にある大動脈が,

左側の左心室より起始する.したがって,心室の 流出路は,ねじれていることになり, spiraP,の 位置関係を示している.通常心室中隔は,左前方 から右後方へ,やや左肩上がりに走行している.

その結果,右心室が右前上方,左心室が左後下方

に位置することになる.両大血管は,正常心で は,ねじれ(spiral)の位置関係にあり,肺動脈 は,大動脈の左前方から,左側を通って,後方へ ぬけて,左右の肺動脈に分枝する.すなわち,大 血管の空間的位置関係も,正常では,典型的な,

ねじれ(spiral)の関係を示す.

 〔区分分析法(segmental approach)〕

 先天性心疾患の診断にあたって,内臓および心

:房,心室,大血管および円錐部,に分けて,それ ぞれの構築を考える.そしてそれら相互のつなが

りを調べて,心臓全体の構築を診断するという方 法が,区分分析法(Segmental approach)であ

る9)ユ。).これは,1964年にVan Praghが提唱した 方法で,先天性心疾患の診断上,特に,複合心奇 形の診断に当たって非常に有用な方法である.こ れには,身体全体の構築と,心臓の構築とに,一 定の法則性のあることを応用する訳で,正常の場 合には,肝臓は脊柱の:右側に大きな門葉があり,

左側に脾臓があり,肺は,右3葉左2葉,胃は 脊柱の左側に位置している.このような場合に は,原則的に,心臓血管系では,下大静脈は,

脊柱の右側を上行して,脊柱の右側で右心房に 流入する.このような場合を,内臓心房位正野

(visceroatrial situs=solitus)と呼び,略号 S

表わす.肝臓の大部分が左側にあり,脾が右側 に,胃は右側に,肺は,右2葉,左3葉となってい る場合には,下大静脈は,原則として脊柱の左側 を上行して,脊柱の左側で右心房に流入する.こ の場合の右心房とは,右側にある心房という意味 ではなくて,体の左側に位置していても,先に述 べた.右心房の形態を有する.形態学的右心房と いう意味である.このような場合を,内臓心房位 逆位(visceroatr三al situs=inversus)と言い,略号

P で表わす.肝臓が,左右対称性(symmetric Iiver)になっている場合には,無二三または多脾 症のことが多く,無脾症の場合には,肺は両側3 葉,多脾症の場合には,肺は両側2葉になり易 ぐ,心房の位置は,他の内臓の位置関係からは,

決められないことが多い.このような場合を,内 臓心房位不定(visceroatrial situs=amb{guus)と

(5)

        o

    む  くひ

_醸し蕉

  齢  o o    o o    LA

spleen

  脇

  s†omσ⊂h

liver  ノspleen

○  ○

?   ?

 O  O

hver

sbmo(:h

1iver

siすus lnv∈ゴrSUS・        si雪us sol廿US

図5 内臓心房位の決定(文献8より引用)

situs ombiguus

右窒左室 DdOOP

正常心

、\ノ,、

  、B(至

、滋  A帽.

SV

図6 心ループの形成(文献8より引用)

、 ・》.

左室右窒  トlooρ 心室逆位心

A。=大動原基,PA躍月市動脈原基, SV=静脈洞部, A=原始心房, V謡原始心室 BC二心球部, A。S=大動脈嚢, PBC=近位心球部

いい,略号 A で表わす.このような,発生学 上の一定のルールをふまえると,内臓の位置関係 を認識することによって,逆に心房の位署関係 を,比較的容易に知ることができる(図5).

 心室は,通常:右心室が右側に,左心室が左側に 存在する.この場合も,右心室とは,右側にある 心室という意味ではなくて,先に述べたような,

右心室の形態を備えた心室という意味である.形 態学的右心室が,心臓の右側に,形態学的左心室 が心臓の左側に位置しているということは,発生 の初期において,原始心管は,右側に屈曲したこ とを意味し,このような位置関係にある場合を,

心室ループは d−100p であると言い,略号 D で表わす.逆に,形態学的右心室が左側に,形態 学的左心室が右側に位置している場合には,原始 耳管は,左側に屈曲したことを意味しており,こ のような位置関係にある場合を,心室ループは k−loOP であるといい,略号 L で表わす(図

6).

 肺動脈と大動脈に関しては,正常では,肺動脈 は大動脈の左前上方に位置していて,大動脈の左 側をまわって後方へ行き,左右に分枝する.この ように,左前上,右後下で, ねじれ(spiral) の空間的位置にある場合を,正常(normal)と言

(6)

い,略号 N で表わす.正常以外で,大動脈が 左,肺動脈が右に位置している場合には,大血管 位は, L と表現する.正常と鏡像関係(mirror image)で,右前上,左後下でspiralの場合に は,鏡像正常(invertd normal)と言い,略号

IN で表わす.鏡像正常以外で,大動脈が右,

肺動脈が左に位置している場合には,大県階位は

c,,と表現する.

 上記のそれぞれの心臓の区分(segment)を,

理学的所見,レントゲン写真,心電図,アンギオ などから,ひとつずつその位置関係を決めていっ て,それらを表わす記号を組み合わせると,心臓 全体の構築が,ひとりでに定まってしまう.た

とえぽ,正常心では,〔S・D・N〕,鏡像正常心では

〔1・LIN〕, d型大血管転換症では〔S・.D・D〕,1型 大血管転換症では,〔S・L・L〕といったぐあいであ る.そして,最後に,心房と心室のつながり,心 室と各大血管のつながりをみると,複雑な心奇形 でも,比較的容易に,心臓の構築が定まってしま

う.このように,心臓の発生の途上における.一一 定の法則を,うまく心臓構築の診断に応用した方 法が,Segmental approachである.

 〔心断層エコー図によるseg皿e皿tal appr・

oach〕

 理学的所見,レントゲン写真,心電図,アンギ オによる.segmental approachは,すでにひろく 知られているところである.Mモード心エコー図 によるsegmental approachの方法は, Solinger1D,

Meyer12),長井13)らが紹介しているが,この方法 は,純粋に形態学的な方法ではないために,ル ープの法則の例外的な症例は,診断できない.

ここでは,心断層エコー図を用いたsegmentaI approachの方法を紹介し,今回は,本法も従来 の理学的所見,レントゲン写真,心電図,Mモー

ド心エコー図,アンギオに加えて,非常に有力 な,segmeRtal approachの一手段となることを示

したい.

 〈Segmental approachに用いるエコー平面〉

 著者は,図7に示すような,種々のエコー平面 を用いて,心臓の立体構築の再構成に利用してい

る.図7一(a)は,剣状突起下より,身体の長軸 と平行に切った断層面で,下大静脈の心房への流 入部位の確認と,下行大動脈の横隔膜の高さでの 走行をみるのに用いる.断層面の方向を示すの に,正中線または脊柱よりも右側のこの断層面を XRとし,正中線または脊柱よりも左側のこの断 層面をXL,またちょうど正中線上のこの断層面 をXMとする.

 図7一(b)は,それぞれ,大血管および心室 の短軸方向の断層面である.種々の心奇形でも一 定して用いることができるように,大血管の短軸 は,後方の大血管を,心室の短軸は,後方の心室 を基準にして,それらも最も短軸方向に切る断層 面の高さを客観的に示すために,図に示す如く,

大血管は,plane十1からPlane十3まで1)2),

(場合によってはplane十4まで),心室は, plane

−1からplane−3まで決め,大血管と房室管の 接合面をplane Oと名付けた.

 plane+1:後方の大」血管の短軸方向で,後方 の半月弁が,心室の拡張期にチラヅチラッとみえ る高さを,plane十1とする.

 Plane十2:トランスデューサーの軸はそのま まで,つまり後方の大血管を最も円形に保つよう に断層面を維持しつつ,エコー平面を頭側へ傾け ていくと,今度は,前上方の半月弁の方が,より ょくみえるようになる.このようなエコー平面を plane十2とする.

 plane十3:トランスデューサーの軸はそのま まで,1エコー平面をさらに頭側にむけると,どち らか一方の大血管の後壁が,後方へ伸展するか, i 左右へ開いて分枝するのが認められる.この高さ をplane十3とする.

 plane+4:症例によっては,さらに頭側まで 超音波平面の投入が可能で,plan6十3からさら に頭側に向けると,残りもう1本の大血管の後壁 が,斜め後方へ伸展するのが認められる.この高 さを,plane十4とする.

 plane−1:後方の心室を最:も短軸に切る断層 面のうち,後方の心室の房室弁の弁尖が最:も振幅 が大きく切れる高さのエコー平面を,plane−1

(7)

XR XL

(a)

A1

(b)

Plqne+4 plqne+3 plqne十2 piqne十1 pbne−1

plαne−2 plqne−3

A2 A3

(c)

F3

「4

F2 FI

(d)

LL−L

       DレL       (e)

 図7 Segmental approachに用いるエコー平面

(a)剣状突起下より身体の長軸と平行に切った断層   面=脊柱より右側のこの面をXR・脊柱より左   側のこの面をXL・脊柱上のこの面をX肱とす   る

(b)大血管,心室の短軸断層面=大血管は,後方の   大血管を基準に下(尾側)から上(頭側)へ十1〜

  十4(本文参照)と決める.心室は,後方の心   室を基準に上(心基部)から下(心尖部)ヘー1〜

  一3(本文参照)と決める.

(c)心尖部からのapical four chamber view:心尖   部からのapical four chamber viewのうち,

  前額面に近い断層面からIl頁次A−1〜A−3(本文   参照)と決める.

(d)横隔膜の下からのfrontal apProach:横隔膜の   下からapProachすると,frontal Planeに近い   断層面が得られる.この面を,腹側から背側へ   と,順次F1〜F4と決める(本文参照).

(e)半月弁と房室弁を同時に含む長軸断層面:含ま   れる半月弁と房室弁によって,それぞれDI・一L,

  H・一1,DD・1・, LD一工と決める(本文参照).

(8)

とする.

 Plane−2:トランスデューサーの軸を変えな いで,plane−1よりも心尖方向ヘエコー平面を 向けていくと,乳頭筋がよくみえるようになる.

この高さのエコー平面を,plane−2とする.

 plane−3:後方の心室の短軸方向で, plane−

2よりもさらに心尖方向へ向けた場合のエコー平 面を,plane−3とする.

 plane O:plane+1とplane−1の中間で,ち ょうど,大血管と房室管の接合部の高さになる.

心周期につれて,収縮期には,大血管の流出路 が,拡張期には,房室弁の一部がみえる.このよ

うな高さの断層面をplane Oとする.

 図7一(c)は,心尖部から,4つのchamber を同時にみる断層面として,apical four・chambe−

red view14)15)と呼ばれている方向である.

 Plane A3:心尖部から4つのchamberを同時 にみるエコー平面のうち,背側にエコー平面をた おすと,大血管はみえないで,房室弁がよくみえ る.このエコー平面を,plane A3とする.

 plane A2:apical four−chambered view のう ち,エコー平面を腹側に起こしてくると,後方の 大血管が,心室より起始している部位がとらえら れる.このレベルの平面を,plane A,とする.

 plane Al:症例によっては, apical four−cham−

bered viewで,さらに腹側に断層面をおこしてき て,前方の大血管が心室より起始している箇所を 認めることができる場合もある.このような場合 には,この断層面をplane A1とする.

 図7一(d)は,横隔膜の下から16),患児の FrOntal planeに近く超音波平面を投入し,徐々 に腹側から背側へと倒していく時の断層面17)であ

る.

 plane F、:横隔膜の下から, Frontal Planeに 近く,最も腹側から切っていくと,先ず,前方の 大血管の流出路が認められる,このエコー平面を plane F、とする.

 plane F2:トランスデューサーの軸を変えない で,断層面を徐々に背側に到していくと,今度 は,後方の大血管の流出路がよくみえるようにな

る.このエコー平面をplane F、とする.

 Plane F3:トランスデューサーの軸を変えない で,断層面をさらに背側に罪していくと,大血管 の流出路はみえなくなり,両方の房室弁と,4つ のChamberが良く認められる.このエコー平面 を,plane F3とする.

 plane F4:さらに断層面を背側に倒すと,前方 に位置している方の房室弁がみえなくなり,弁輪 の動きのみがみえるようになる.この土コー平面 を,plane F4とする.

 図7一(e)は,各半月弁と房室弁を同一平面で 切った.長軸断層面である.

 plane DD−L:最初のDは,右側にある半月弁を 意味し,次のDは,右側にある房室弁を意味し,

最後のLは,これらを含む長軸平面を意味する,

 plane DL−L右側の半月弁と,左側の房室弁を 含む長軸エコー平面を,DL−しと表わす.

 plane LD−L:左側の半月弁と,右側の房室弁を 含む長軸エコー平面を,LD−しと表わす.

 plane LL↓:左側の半月弁と,左側の房室弁を 含む長軸エコー平面を,LL−しと表わす.

 <正常心における各断層面の解剖>

 XR(図8):正常心では,下大静脈の右心房 への流入部位は,正中線よりも右側で認められ

る.肝臓の中を,脊髄と平行して走行した下大静 脈は,肝静脈(hepatic vein)を合流して,心房 中隔の前方で,右心房に流入する.心房中隔の後 方は左心房となっており,そのさらに後方には,

右肺動脈が走行しているのがみえる.下大静脈の

:右心房流入部の前方には,三尖弁輪があり,その さらに前方は,右心室となっている.

 plane+3(図9):大動脈は,中心で円形に 切れ,その左側を,主肺動脈が前後に長く伸びて 走行している.左右の肺動脈に分枝する分枝点付 近まで,この断層面でみえている.その後方は,

左心房の上壁が,薄くかすめるようにあって,更 にその左後方に,下行大動脈がみえている.大動 脈の右後方には,右心房があって,その後方に は,:右肺静脈がみえている.:右心房は,右側前方 まで伸びており,大動脈の:右側前方では,右心耳

一8一

(9)

       図8 Plane XR:

IVC=inferior vena cava, RA=right atrium,1.A=

Ieft atrium, rPA=right pulmonary artery, SCV=

superior vena cava, RAA=right atrial appendage,

TVニtricuspid valve, RV=right ventricle.

となっている.大血管の短軸方向(plane十3〜

plene+1)および心室の短軸方向(plane−1〜

plana−3)は,それぞれ,心断層エコー図の断 層面と対比させるために,すべて,割面を,下か ら見上げるようした.したがって図9〜図14に於 いて,写真の上方が心臓の前方,写真の下方が心

       図9 Plane十3:

Ao=Aorta, PA=main pulmonary artery, rPA=right pulmonary artery, IPA=Ieft pulmonary artery, RA

=right atrium, RAA=right atrial appendage, rPV

=right pulmonary vein, dAo=descending Aorta.

       図10Plane十2:

Ao=Aorta, RVOT=right ventricular outflow tract,

PV=puimonary valve, LA=left atrium,1AA=left atrial appendage, IAS=interatrial septum, RA=

right atrium, IVC=inferior vena cセva.

       図11Plane十1:

RCC=right coronary cusp, LCC=left coronary cusp, NCC=non coronary cusp, RVOTロright ven。

tricular outHow tract, TS=transverse s互nus,1.A=

left atrium, IAS=interatrial septum, RA=right atrlum.

臓の後方,写真の左側が心臓の右側,写真の右側 が心臓の左側となっている.

 plane十2(図10):中心部に大動脈(Ao)が 円形に切れ,その左前方に右騒騒出路(RVOT)

および肺動脈弁(PV)が,そして,大動脈の後 方には左房(LA)があり,こるは左側前方に伸 びて左心耳となっている.大動脈の右側は右心房 で,心房中隔(IAS)を隔てて,左房と翻してい

る.

 plane十1(図11):中心部に,円形に大動脈

(10)

      図12Plane−2=

APM=anterior papillary muscle, PPM=posterior papillary muscle, trab.=trabeculation, LV=1eft ventricle.

      図13Plane−1:

ATL詔anterior tricuspid leaHeらPTI.=poster tr量cu・

spid leaHet, STI.=septal tricuspid leaflet, ST工=

septal tricuspid leanet, AML=anterior m三tral lea−

Het, PML=postα三〇r m三tral leaHet, CS=coτonary sinus, LAD=left anterior descending branch of left coronary artery, CV=cardiac vein・

(Ao)が切れ,大動脈の弁が認められる.大動 脈の左前方は右室流出路,大動脈の後方は,横洞

(T・S)を隔てて左房がある.大動脈の右側は,

左房と心房中隔を隔てて,右心房がみえる.

 plane−1(図12):右前方に右心室,左後方 に左心室がみえ,それぞれの心室の中で,房室弁 がよく認められる.右心室自由壁側で,前方が三 尖弁前尖,後方が三尖弁後尖,そして,中隔側 が,中隔尖となっている.僧帽弁は,前方に前

      図14 Plaロe−3=

MB=moderator band, LV=1eft ve鷹icle.

尖,左後方に後干が認められる.左室の後方に,

冠静脈洞(C・S)が走行しているのが認められ る.また,心臓の左前方に,左冠動脈前下行枝

(LAD)と,冠静脈(C・V)が平行して走行して いるのが認められる.

 plane−3(図13)=右前方に右心室,左後方に 左心室があり,右心室内では,前乳頭筋と後乳頭 筋群,そして,前方で右心室内の粗い肉柱が認め られる.肉柱は,心室中隔から直接にも起始して いる.左心室は,ほぼ円形に切れ,左室の自由壁 から約3時および8時の方向に,それぞれ,前乳 頭筋,後乳頭筋が起始している.この標本では,

この両者の間に,中間群(med三al group)が認 められている.左室の中隔側は,凹凸がなく,

smoothである.

 plane−3(図14):右前方に右心室,左後方 に左心室が認められるが,心尖部に近づくため,

面者とも内腔はせまくなっている.右心室の中隔 側前方から,moderator band(M・B)が起始して

いる.

 A−3(図15):心尖部からのfour・chamber viewのうち,両方の房室弁が最もよく認められる 断層面である.心断層エコー図と対比させるため に,心断層エコー図でみえるのと同じ方向に置い てある.したがって,写真の上方が,心尖方向,

写真の上方が身体の右肩方向,写真の左側が身体 の右側,写真の右側が身体の左側となっている.

(11)

       図15Plane A−3:

 AM工=anterior mitral Ieanet, PML=posterior mi−

 tral leanet, LCC=left coronary cusp,1・CX=left  circumnex branch of Ieft coronary artery, CS=cor−

 onary sinus, lmPV=Ieft middle pulmonary vein,

 1uPV=left upPer pulmonary vein, ruPV=right  upPer pulnlonary vein, rPA=right pulmonary artery,

 dAo=descending Aorta, SVC=superior vena cava,

 APM=anterior papillary muscle, ST工=septal tri−

 cusdid leaflet, ATI.=anterior tricuspid leaHet.

心室中隔を隔てて,両側に,右心室,左心室が,

そして心房中隔を隔てて,両側に,右心房,左心 房が認められる.右心室内では心室中隔側に,三 尖弁中隔尖が,自由壁側に,三尖弁雛尖が認めら れる.左室側では,心室中隔側に,僧帽弁前尖 が,左室自由轟轟に,僧帽弁後議が認められる.

右心房内には,この平面よりも,もっと腹側で,

上大静脈が流入している.左心房内には,心房中 隔のすぐ左側で,右肺静脈上葉枝が還流している のが認められる.この離離は,イヌの標本である ために,この平面で,左心房左側壁に,左肺静脈 中間枝が流入し,この平面よりやや腹側で,左肺 静脈上葉枝が流入しているのが認められる.右肺 静脈上葉枝の流入部のすぐ左側で,右肺動脈が円

並んで,円形に切れている.

 plane F、(図16):plane F、からplane F4ま では,横隔膜の下から,前額面に近い平面で切っ た断層面である.心断層エコー図と対比させるた めに,心断層エゴ一図でみえるのと同じ方向から みている.したがって,写真の上方が身体の下方

(尾側),写真の下方が身体の上方(頭側),写真 の左側が身体の右側,写真の右側が身体の左側と なっている.

 plane Flは,前方の大血管の流出路の最もよく みえる断層面であるから,正常心では,右室流出 路,肺動脈の最もよくみえる平面となる.この平 面でぱ,最も心室中隔側に,肺動脈弁左中隔尖が 認められる.肺動脈弁左中隔尖の左方に,左冠動 脈前下行枝と,冠静脈が,円形に切れているのが 認められる.

 plane F2(図17):前額面に近い断層面のう ち,後方の大血管の流出路が最もよくみえる断層 面である.したがって,正常心では,左室流出 路,大動脈の最もよくみえる断層面となる.正常 心では,先のplane F1でみた,右室肺動脈の経 路と,左室大動脈の経路とは,明らかに交叉して いる17).大動脈弁は,最も心室中隔側に右舌尖 が,その左側に左冠尖がみえ,この平面では,無 冠尖は,みえていない.僧帽弁は,後干のanter−

o重ateral commissural sca110pが,この平面に平 行にみえている.plane F3(図18):前額面に近 い断層面のうち,次第に背側に倒していって,両 房室弁の最もよくみえる断層面である.正常心で は,心尖部からの,four・chamber viewと非常に 似た断面となる.心房中隔のすぐ左側上方で,右 肺静脈上葉枝が左房に流入するのが認められ,そ の左側で,左房の上方には,円形に切れた右肺動 脈がみえている.右側室間溝には,右冠動脈の末 梢部が16),左側室間溝には,心尖方向から,左冠 動脈回旋枝,冠静脈洞が並行して走行しているの が認められる.plane F4(図19):横隔膜下から 前額面に近く切って行き,断層面を次第に背側に

(12)

      pa16 Plane F,:

IVS=interventricular septum, APM=anterior pa‑

pillary muscle, LAD=left antersor descending branch of left coronary, CV=cardiac vein, LSC=

left septal cusp, mPA=main pulmonary artery, NSC=non septal cusp, RVOT=right ventricular outfiow tract.

      pa17 PIane F,:

IVS=interventricular septum, APM=anterior pa‑

pillar muscle, ICC= left coronary cusp, PML(ACS)

=posterior mitral leafiet (an;erolateral commissu‑

ral scallop), LCX=left circumflex branch of left coronary artery, CS =coronary sinus, LA=left atri‑

um, mPA==main pulmonory ortery, Ao=Aorta, RAA=right atrial appendage, RCC=right coronary cusp, RV=right ventricle.

       pa18 Plane F 3:

IVS =interventricular septum, AML :anterior mi‑

tral leaflet, dML=posteJior mitral Ieaflet, LCX=

Ieft circumflex branch of left coronary artery, CS

=coronary sinus, LA=left atrium, PV==pulmonary vein, rPA=right pulmonary ary artery, ruPV=right upper pulmonary vein, RA=right atrium, STL=

septal tricuspid leaflet, ATL==anterior tricvspid leaflet, RCA=ripht coronary artery, PTL= posterior tricuspid leafiet, APM =anterior papillary muscle.

      pa19 Plane F4:

PPM==posterior papillary muscle, AML==anterior mitral leaflet, PML==posterior mitral leafiet, LCX=left cirucmflex branch of left coronary arrery, CS==coronary sinus, LA=left atrium, rPA = right pulmonary artery, rV=right pulmonary vein, RA=right atrium, TVR=tricuspid valve ring.

RCA==right coronary artery

‑12‑

(13)

      図20 Plane DL−L

Ao=Aorta, rPA=right pulmonary artery, IPA冨left pulmonary artery, TS=trpnsverse shlus,1uPV=left upPer pulmonary veln, LA=lelt atri㎜, CS=c。ro−

nary sinus,1.CX=left circumnex branch os left coronary artery, PML=posterior lnitral leaHet,

AML=anterior m三traUeanet, PPM=posterior pa・

pillar muscle, IVS=interventricular septum,1.CC=

1eft coronary cusp. MB=moderator band, RCC=

right coronary cusp, RCA躍right coronary artery,

NCC=・noncoronary cusp, RAA=right atrial appen卿 dage.

倒していきplane F3よりもさらに背側に向けた 断層面である.正常心では,この平面に於いて,

右室側では,三尖弁は認められず,三尖弁輪が認 められる.左室側では僧帽弁前尖および後尖が認 められる.この断層面では,右心室内には,後乳 頭筋が認められ,右側室間溝にはplane F3から 連続して,右冠動脈末梢部が認められる.右心房 内には心房中隔の下方よりに,冠静脈洞の開口部 がみえる.右心房の上方には,右肺静脈が,さら にその上方には,右肺動脈がみえている.左側室 間溝には,上方(頭側)に冠静脈洞,下方(尾 側)に左冠動脈回旋枝が走行しているのが認めら

れる.

 plane DL−L(図20):半月弁と房室弁を同一平 面に含む長軸断層面は,心断層エコー図と対比さ

向るために,割面を左側から眺め,心断層エコー 図と同じ方向においた.したがって写真の上方が

      図21Plane LL−L=

Ao=Aorta, mPA=main pulmonary artery,τPA=

right pulmonary artery,1PV=leh pulmonary vein,

TS=transveτse sinus,1.A=1eft atrium, CS=cory−

nary sinus, rCX=1eft circ㎝nex branc肚of left coronary artery, LMCA=1ef3 mai駐coronary artery,

PML=posterior mitral ieaHet, AML=anterior mi−

tral leaflet, RVOT=right ventricular outflow tract,

sb=septal branch of Ieft coronary artery, PC=

subpulmonary conus,工SC=1eft 3eft septal cusp,

PSC=rfght septaI cu3p, NSC=nonseptal cusp.

身体の前方,写真の下方が身体の後方,写真の左 側が身体の下方(尾側),写真の右側が身体の上 方(頭側)となっている.

 plane肌一Lは,右側半月弁と,左側房室弁を 同一平面に含む,長軸断層面であるから,正常心 では,大動脈弁と僧帽弁を含む長軸断層面とな る.この断層面では,大動脈弁は,前方に右冠尖 が,後方に左雛尖がみえ,無冠尖は,この平面よ

りやや右側よりの平面に含まれる.大動脈弁か ら,線維性連続をもつて像帽弁前尖が続いてい る.左房左室間の室間溝には,上方に冠静脈洞 が,下方に左冠動脈回旋枝が平行して走行してい るのが認められる.大動脈と左房との間は,横洞

(T・S・)を介して固している.上行大動脈の後 方,左房の上方には,円形に右肺動脈の断面が

(14)

みえ,左肺動脈は,後方に伸びている.左肺動 脈の下方,左房の後上方では,左肺静脈上葉枝

(luPV)が,円形に切れている.上行大動脈の前 方には,:右心耳(RAA)が切れている,

 plane LL−L(図21):左側半月弁と左側房室弁 を含む長軸断層面であるから,正常心では,肺動 脈弁と僧帽弁を含む断層面となる.すなわち,右 心室の流出路がよく描出される平面である.肺動 脈弁は,最も中隔側に左中雛尖(LSC)が,最も 前方に無中隔尖(NSC)が認められ,この平面に

平行して右中口尖(RSC)が認められる.肺動 脈は,右側に右肺動脈を分枝した後,この平面で は,後方に左肺動脈が伸びている.肺動脈弁と僧 帽弁との間には,心室中隔が介在し,この中に,

左冠動脈の起始部がみえている.肺動脈弁下円錐 部は,ほとんどこの断面の中には現われず,この 平面より,やや右側の奥の方に認められる.

 〔先天性心疾患診断のための系統的心断層エコ ー図の方法〕

 まず,トランスデューサーを乳児の胸壁にあて

lVC

       ANT

      lN・一十一SU・

       POST

図22 下大静脈の右心房への流入部の心断層エコー図:IVC=inferior vena cava, RA轟right atrium.

     くω      (b)

図23 剣状突起下からの探触子の位置:(a)Plane XR(b)Plane XL

(15)

      ANT       lN・十・U・

      POST

図24 五寸突起下からの,下行大動脈の心断層エコー図:dAo=descendind Aorta・

る前に,視診,触診,打診,聴診を行ない.胸部 x線写真,心電図を読み,内臓位,心臓位,大血 管の位置,大きさ,走行,形態,房室弁の位置お よび形態などを,あらかじめ予想しておくと,診 断の精度が増し,無駄が少なくなる.

 Step 13 Cardiac segmentの同定  1) 断層エコーによる心臓心房位の決定:

 まず,心房位を決定する目的で,剣状突起下よ り,脊柱に平行に超音波平面をおき,下大静脈が 右心房に流入している箇所(図22)の断層エコー 像のでる部位を探す.下大静脈は,呼気時にその 直径を増し,吸気時にその直径を減ずることを観 察した.肝静脈の下大静脈へ流入している部位も しぼしぽ認められる,下大静脈の,右房への流入 部位より前方で,心周期に一致して,前後に大き

く動いてみえるのは,右側房室弁の弁輪のエコー 像である.この断層像が,図23一(a)のごとく,

もし脊柱の右側で得られるならぽ,内臓心房位は 正位(visceroatrial situs=solitus)であることを 示し,この場合記号Sで略す.もし,図23一(b)

の如く,脊柱の左側で,このような断層像が得ら れれぽ,内臓心房位は逆位(visceroatrial situs=

inversus)となり,記号1で略す.いくら探して も,下大静脈が右心房に流入する像が探し出せな い場合には,下大静脈欠損の可能性が強い.こ

一1

o●

一■・禺團bj「

奪rob.

〜W

一2

PPM     APM   ●qρ

一3

 ●

・十・AN了

      POSτ

  図25心室ループを示す心断層エコー図

(a)Plane−1〜Plane−3=心室ループはd−looP   を示している(本文参照).srab.=trabecula−

 tion, MV=mitral valve, PPM=posterior pa−

  pillary muscle, APM=anterior papillary mu.

 scle.

(16)

P酬

PM

  ・ ム.。

コ       げタ

f    望

『き  鴛〃

・●      

  更      AN了         ・一トー・

POST 図25(b)上段,下段ともPlane−2の心断層エコー図:上段は,粗い肉柱形態(trab.)

 を示す心室が,左側に位置しているので1−looPと決定される.下段は, s皿ooth septal  surfaceと自由壁から起始する2個の乳頭筋によって特徴づけられる左心室の形態を  示す心室が右側に位置するので1・100Pと決定される.PM=papillary muscle, trab.=

 trabeculation

のように,内臓心房位が決められないような場 合には,内臓心房位は不定(visceroatrial situs=

alnbiguus)として,記号Aで略す.著者は,こ の,下大静脈が右心房に流入する断層エコー像の 得られた位置が脊柱よりも右側であればXR,左

側であればXしと,脊柱の上であれぽXMと写

真に表示し,客観的に記述している.

 2)下行大動脈位の決定:

 剣状突起下から,脊柱に平行においた超音波平 面を,左右に動かして,図24のような断層像の出

る部位を探す.これは,下行大動脈の像で,心臓 の後方(背側)を通り,心周期に合わせて拍動し ているのが認められるので,容易に大動脈である ことがわかる.下大静脈と異なり,呼吸相によっ て,その径が変化することはない.この像が脊柱 の左右どちら側で得られたかということは,この

レベルで,下行大動脈が脊柱のどちら側を下行し ているかということを示している.通常,下大静 脈と下行大動脈は,脊柱を隔てて,互いに反対側

に位置しているが,時に脊柱の同側に位置してみ えることがある.この場合には,2つの場合があ

り,1つは,Aortocaval juxtapositionと呼ばれ るものである.これは,無二症候群に特徴的とさ れ18)この所見から逆に,このような心奇形を疑わ せる手掛りにもなる重要な所見の1つである.も

う1つの場合は,大動脈弓(Aortic arch)が,下 大静脈の流入している部位と同側に下りていて,

しかも横隔膜位で,いまだ反対側に越えていない 場合である.すなわち,心房位正位(atrial situs

=solitus)では右側大動脈弓,心房位逆位(atriaI situs騙inversus)では左側大轡脈弓の可能性があ る.したがって,心断層エコー図上の所見として は,この段階では,横隔膜位で右側下行大動脈と か,左側下行大動脈というのが適当である.

 3)心室ループの決定:

 心室をplane−1からplane−3まで短軸方向で 連続的に切っていき,このイメージのつみ重ねに

よって,球形に近い心室の形を頭の中で再構成し

(17)

frqb.

    Apex     /

図26Plane A 3の心断層エコー図:右側心室内に,粗い肉柱形態(trab.)を示すエコー像

R†L

 が認められる.trab.ニtrabeculation

+4

+3

+2

+1

Ao

PV

+3

AV

+2

+1 RA  ∫ LA

 ANτ・十・

 POST 図27 Plane十1〜Plane十4の心断層エコー図(正  常大血管関係の場合)=AoA=Aortic arch, Ao=

 Aorta, PA=pulmonary artery, PV=pvlmonary value, AV=Aortic囎1ve, LA=left atri㎜, RA=

 right atriurn・

PV

   臥

AV

・竿・

     POST 図28 Plane十1〜Plane十3の心断層エコー図(大  血管転換の場合):Ao=Aorta, PA=pulmonary  artery, AV=Aortic valve, PV=pulmonary valve.

(18)

ていく.plane−2で粗い肉柱,特に心室中隔面 から直接起始する粗い肉柱が認められれば,それ

の存在する方の心室が形態学的な右心室と同定す ることが可能で4),この心室が,もう一方の心室 よりも右側に位置していれぽ,心室ループはDと 決定され,記号Dと略す(図25).この心室が,

もし左側に位置していれば(図25−b),心室ルー プはしと決定され,記号しと略す,また図24の plane−2に示すように,円形の心室で,その自

由壁から2個の乳頭筋が,(正常心では,ほぼ3 面時と8時の方向に)認められ,その心室中隔 は,smooth surfaceを示していれぽ,これは典型 的な左室のパターンで,この心室が左側に位置し ていれぽ(図25−a),心室ループはD,右側に位 置していれぽ(図25−b),心室ループはしと決定 される.短軸方向だけではっきり決定できない場 合には,心尖部からのfour−chamber viewも合わ せて心室ループの決定に用いる.この方向でも,

形態学的右心室の方には,粗い肉柱形態を認める ことができる場合が多い(図26).

 4)大血管位の決定1)2):

 後方の大血管の半月弁を探し,そのレベルで,

後方の大血管が最:も円形で小さくみえるようにト ランスデューサーを回転する.これで,後方の大 血管を,正しく短軸方向に切った断層像を得たこ

とになる.このエコー平面がplane+1である.

そうしておいて,このエコー平面を,この面に対 して垂直の方向に頭側に向けていく.この際,前 方の大血管の半月弁がよくみえる高さのエコー平 面をplane+2,piane+2よりも頭側でどちらか 一方の大血管の後壁が後方へ伸展してみえる高さ のエコー平面をplane十3とし,一方の大血管の 後壁が後方伸展したあと,さらに頭側にむける と,残るもう一本の大血管も,その後壁が斜め後 方に伸展するのが認められる症例もある.この場 合は,このエコー平面をplane+4と定める.最 初に後方伸展する方の大血管が肺動脈で,それよ

りも頭側にむけた時に斜め後方に伸展するのは,

大動脈弓である.図27のように,最初前方にあっ た大血管の後壁が,次第に後方へ伸展してきて,

左右へ分枝する像が得られれば,この場合には,

両大血管の空間的位置関係は,spira正に位置して いることを示す.そして,』

}27のplane十4のよ

うに,大動脈の後壁が,左斜め後方へむかって伸 展すれば,左側大動脈弓であることを示す.図圏 のように,エコー平面を,plane十1〜plane十3 と頭側にむけていった時に,両大血管出現描出 後,相互関係が変わることなく上行し,後方に位 置していた大血管の後壁が,最初に,後方伸展な いしは分枝する所見が認められた場合には,両大 血管の空間的位置関係は,parallelであることを 示しており,同時に,前方の大血管が大動脈,後 方の大血管が肺動脈であると同定することができ る.このようにして決定した大動脈が,肺動脈よ

りも, 垂撃≠獅?¥1のレベルで,右側に位置してい て,spiralであれば,大血管位および,空間位置 関係は,正常(normal)と判断し,記号Nで略 す.大動脈が肺動脈よりも左側に位置してい てsp量ralであれば,鏡像正常(inveted normal)

と判断し,記号INと略す.空間的位置関係が parallβ1であって,大動脈が肺動脈よりも右側に

あれぽD,左側にあれぽしと表わす.

 これらの,心断層土コー図上の解剖学的情報を 総合して,まず内臓心房位:正写(Sと略)か,

逆位(1と略)か,不定(Aと略)か,次に,心 室ループ;dループ(Dと略)か,1ループ(D と略)か,分からない(Xと略)か,そして大血 管の位置関係;大動脈が右側でspiraI(Nと略)

か,大動脈が右側でparallel(Dと略)か,大動 脈が左側でspiral(INと略)か,大動脈が左側 でparalle1(しと略)かを記号化して表現でき

る.

 このようにして,心断層エコー上,cafdiac segmentの同定が可能である.

 Step II3 Cardiac segme血t間のco皿ection の決定

 1)心房心室のcOnnectionの決定:

 心房心室のConnectionは,心尖部からのfour chamber viewで両方の房室弁がよくみえるエコ ー平面〔plane A−3(図26)〕が最もよい情報を与

(19)

ANT        lN・十・U・

      POST

図29 正常心におけるPlane DI・一五の心断層コエー図;AV=Aortic value, AM上=anterior  mitral leaflet.

       1・・十SU・ AN了

       POST

図30 正常心におけるPlane恥↓の心断層エコー図;PV=p1Umonary valve,

 AMLニanterior mitral leHet.

える.心室中隔と,心房中隔を正しくエコー平面 の中に入れて,並列異常(malalignment)がない かどうか,また片方の房室弁が,心室中隔を越え て反対側の乳頭筋にその腱索が挿入していないか どうか,また,一側の房室弁が閉鎖していないか どうかなどを注意してみる.

 2)大血管と心室のconnectionの決定:

 次に,大血管と心室とのconnectionを判断す る目的で,右側大血管の半月弁と後方の房室弁を 含む長軸エコー平面〔正常心では,plane DL↓

(図29)〕,および左房大血管の半月弁と後方の房 室弁を含む長軸エコー平面〔正常心ではplane LLL(図30)〕を用いる.図29,30に,それぞれ 正常心における,DLLと正しるを示した.この 際,半月弁,房室弁には,Step Iの段階ですで に名称がつけられているはずである.この2つの 長軸エコー平面において,半月弁のhingeと房室 弁のhingeの間の距離に着目し,図31一(a)の

ように,両方のhingeが同一点であれぽ,心断層 エコー図上,この2つの弁の間には,線維性連続

(20)

一 一

F1

R》OT−PA

     \、        >      1     ,

  \        ,      1    9、   ,      、、      ,

       \」

     (a)       (b)

図31 心断層エコーによる半月弁一房室弁の線維性  結合の決定法

(a)半月弁のhingeと房室弁のhingeが同一点と   なっており,心断層エコー図上線維性結合があ   ると判断する.

(b)両方のhingeの問に距離があり,この場合,

  心断層エエコー図上,線維性連続はないと判断   する.

F2

F3

LVOT}Ao TV     〜W

つてこない方向に存在している場合や,薄い円錐 筋群しかないが,明らかに線維性連続の断たれて いる症例のあることなどを考え併せると,妥当な 判断であると思われる.

 3)心室流出路から大血管へのconnecti・nの

決定:

 大血管がspira1の場合には,心室の流出路も,

spira1,大血管がparallelの場合には,心室の流 出路もparalle1となっている.心室の流出路の立 体構造をみるのには,plane F、〜F4が最もよい 情報を与える(図32).図32に,正常心のplane があると判断する.また,図31一(b)のように両 方のhignge間に距離があると判断された場合に は,心断層エコー図上,線維性連続がないと考え る.線維性連続が,心断層エコー図上,認められ ない場合には,実際両弁の間に,円錐筋部と思わ れる厚いエコー像が介在することもあるが,厚い エコー像が介在していなくても,hinge問の距離 が離れていることも,しぼしぼある.このような 場合にも,心断層エコー図上は,やはり線維性連 続はないと判断する.これは,実際の心臓標本で も,厚い円錐筋部が正しくエコー平面の中にはい

F4

       INF       ・十・

       SUP

図32 正常心のPIane F 1〜Plane F 4の心断層  エコー図:右心室の流出路と,左心室の流出路は  交叉しており,正常心では,心室流出路が,spiraI  の空間的位置関係にあることを示している.

RVOT=right ventricular outHow tract, PA=pulmo−

nary artery, LVOT=1eft AentricularoutflQw tract,

Ao=Aorta, MV=mitral valve,TV=tricuspid valve.

F、〜F4の心断層エコー像を示した. plane F、は,

最も前方の大血管の流出路のみえるエコー平面で あるから,正常心では,右室流出路から肺動脈へ の経路となる.図のように,この経路は,右下方 から左上方へと傾斜した経路となっている.plane F2は,後方の大血管の流出路のよくみえるエコ ー平面であるから,正常心では,左室流出路から 大動脈の経路となる.図のように,この経路は,

正常心では,左下方から右上方へと向い,plane F、の経路と明らかに交叉している所見が認めら れる.この所見は,右心室の流出路が,左心室の 流出路の右前方から前方をまわって左側上方へと

(21)

れぽ,それは,心室の流出路が,paralle1の立体 構造をしている所見である.またこれらのplane は,大血管と心室中隔の位置関係をみるのにも有 用なplaneである.さらに, plane F2では,心 内膜床欠損症における,僧帽弁の異常付着によ るgoose neck signを,アンギオの左心室造影正 面像と極似のsignとして認めることができる.

plane F、, F、では,右冠動脈左室痩や冠動脈瘤に おいて,拡大した右冠動脈末梢部をみることがで

きる16).

 ここまでの情報を総合すると,右胸心,左胸 心,正中心にかかわらず,cardiac segmentの 同定および空間的位置関係,各segh・ent間の connectionが,正確に把握される.

 Step m3特徴的な断層エコーパターンの認識  最後に,各疾患に特徴的なエコー像のパター

ン3)17)19)20)21)を見付け出して,これまで得られた 情報に加えて,最:終診断とする.実際上は,この 各疾患に特徴的なエコー像のパターンは,Step

I,Step皿,を行なっていく途中に,気付かれ ることが多いので,その点を,最後に集中的にみ て,頭の中で,心臓の立体構築のイメージを,再 構成して,診断を組み立てる.

        V・結  論

 1)先天性心疾患のprospectiveな診断を目的 とした.系統的な心断層エコー図の方法を考案し

た.

 2)本法に用いる各断層面を,イヌ正常心の同 一断面と対比させて,解剖学的裏付けを行なっ

た.

 3)本法を用いた,prospectiveな,先天性心 疾患の診断は,診断精度も高く,臨床的に非常に 有用である.

 4)熟練すれぽ,一連の本検査を行ない,要所 要所をビデオテープに収録し,ポラロイドフィル ムで記録し,Mモード心エコー図をとって,平均 20分と,比較的短時間で検査を終了させることが

できる.

ことが多いが,ここに述べたような,一定の方法 で,系統だてて検査を行なえば,本検査法は,充 分客観的なデーターになり得るものである.

 稿を終るにあたり,ご指導とこ校閲を頂いた恩師高尾 篤良教授に,深甚の謝意を表します.また,解剖学的研 究に際して,ご指導,ご助力を頂いた,本学付属日本心 臓血圧研究所循環器小児科,安藤正彦助教授,小暮一雄 先生,および,心臓血圧研究所の諸先生方並びに,超音 波検査室の皆様に,心から感謝の意を位します.

 〔なお本論文の要旨は,第16回小児循環器研究会にお いて発表の予定である.〕

         文  献

1)里見元義・清水克男・小松行雄・高尾篤良=

  超音波高速度断層法による心血管系の立体構   造の把握;大血管相互の立体的位置関係につ   いて.JQurnal of cardiography 8(4)557〜

  566 (1978)

2)Sa亡om董, G., K. S11董miz腿, Y. Komats服and   A.Takao 3 Echocardiographic identification   of aorta and main pulmonary artery in com−

  plete transposition. (Correspondence) Brit   Heart J 41356〜359(1979)

3)里見元義・高尾篤良:先天性心疾患の心エコー   図一チアノーゼ性一.臨床医5(3)399〜408

  (1979)

4)里見元義・清水克男・中沢 誠・小松行雄・

  高尾篤良:超音波高速度断層法による心臓大   血管の区分分析法(segmental apProach).心   臓 11 (10) 1048〜1054 (1979)

5)Goor, D.A. and C.W. Lnlehei=Congenital   mal長)rmations of the heart. Grune ant Stratton   New York San Fransisco I,ondon(1975)

6)Streeter, G.L: Developmental horizons in   human embryos. Contrib Embryol 32133〜

  209(1948)

7)安藤正彦:ヒト心臓の形態学的タイプ.現代   小児科学大系,年刊追補(1974)b

8)安藤正彦:心血管系の発生と先天性奇形,循環   器病学,医学書院,1979.

9)Van Praagb, R., S. Van Praagh, P. Vlad   and J・D・Keith 3 Anatomic typcs of congenital   dextrocardia. Am J Cardiology 13510〜531   (1964)

10)Van P■aagb, R.言The segmental approach

参照

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