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EU EU 8.3% % 10% % GFC GFC 2% EU 9 GFC % 5 EU UK 75,000 7% 8 EU % * 5/100 ** * PMA ** M&G Calle Rios Rosa WPP センチメント

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(1)

欧州

オフィス市場

3.18

ユーロ

ドイツ国内の オフィス物件 時価総額 ユ ーロ 圏 ス ペ イン ス ウェ ー デ ン 2017年GDP予測 2.0% 3.1% 3.0% 2.2% ス トッ ク ホ ル ム ベ ル リン バ ル セ ロナ 2016年プ賃料成長ライム・オフィス 19.2% 12.6% 7.5% Netherlands 出所:コンセンサス・フォアキャスト、2017年8月 出所:JLL

1.64

ユーロ

スペイン国内の オフィス物件 時価総額

2

%

今後

3年間における

欧州オフィス賃貸

収入の年平均予想

上昇率

出所:M&Gリアル・エステート

10

億ユー

ロ以上

欧州オフィスへの

投資金額

出所:M&Gリアル・エステート 2017年6月30日現在

3

億ユーロ

スウェーデン 国内のオフィス 物件時価 総額

400

bps

プライム・オフィス

物件の対国債利回

りスプレッド

欧州 経済回復の 勢いは、とどまる ことを知らないようです。 欧州経済が上向きなことにく わえ、金融面からの景気浮揚効果 も続いており、選挙を巡る不確実性も 後退しました。欧州各地域での金融政策は 依然として緩和的で、インフレ上昇の兆しがほと んどないことから欧州中央銀行が利上げを行う見込み はほとんどなく、最初の利上げは今から21か月後になると いうのがコンセンサスになっています1。このような状況では 利回りは一段と低下する可能性が高く、現在、一部で国債利回りを 300∼400bps2上回っている欧州プライム・オフィス物件の利回りは魅力 的なものとなっています。 1 出所:モルガン・スタンレー、次回の利上げに関するコンセンサス調査8月 2 出所:M&Gリアル・エステート、2017年第2四半期 出所:M&Gリアル・エステート、2017年6月30日現在

Magnify

European

Office Market

欧州オフィス市場

(2)

欧州オフィス・セクターのパフォーマンスは、利回り低下に加え、賃貸収入の 伸びによる物件価格の上昇が支えてきました。欧州の景気循環は英国、とく にロンドンと比較すると遅れています。この英国の首都では、EU離脱による 需要減退リスクがとくにオフィス市場で強くなっている上、賃貸市場のサイク ルが進んでいることから、弱気に流れやすい環境になっています。EU離脱を巡 る国民投票後、ロンドンのプライム・オフィス賃料は市場の不確実性を背景に 8.3%3低下しました。ただしこの下落はかなり高水準からの低下であり、第2四 半期の新規賃貸(テイクアップ)は底堅く推移しています。 欧州では、投資資金のかなりの割合が入居者にとってタイトな状況となってい るオフィス市場に流れており、スウェーデン、ドイツ、スペイン等の都市でオフ ィス賃料上昇が期待できる状況です。これまでのところ回復を主導しているの はリテール・セクターで、次いでオフィス、最後に産業セクターという順になっ ており、プライム市場については一段の賃料上昇が期待できます。しかしなが ら、リテール向けの最もプライムな物件の賃料は既に金融危機以前のピーク を30%も上回る水準まで上昇しています。一方で、オフィスは10%高い水準で、 産業用は4%低い水準となっています4 現在のグローバル金融危機(GFC)後の回復局面は、個人消費に支えられ て、過去のサイクルと比べるとおそらくより長く持続可能なものとなるでしょ う。GFC以前はそうした危機直後には政府が経済回復を即座に進めるために 支出を増やすのが普通でしたが、最近では財政状況が厳しくなっています。 個人消費はインフレ進行により頭打ちになる可能性もありますが、実質賃金 伸率は年末までには2%以上まで上昇すると見込まれます。EU域内の失業率 は9年ぶりの低水準ですが、GFC以前の水準と比べると依然として高く、一段 の改善の余地がとくに最も金融危機の影響を大きく受けた国々で顕著です。 スペインでは、6月の失業率が8年ぶりの低水準である17.2%まで低下しま した5。以上のように、今回の景気回復はより自然な形で起こっています。この ため不動産利回りの低下は続いているものの十分な国債との利回り格差が あり、今後仮に利回りが大幅に上昇したとしても悪影響は緩和されること から、市場が劇的に悪化する可能性は低いと見られます。

注目

の都市

30 20 10 0 -10 -20 出所:ハーバー -30 4 3 1 2 0 -2 -1 -3 -4 センチメント(右軸) オフィス 時 価 総 額 伸率 ( 年 率、 % ) 2002年 第1 四半期 2003年 第1 四半期 2004年 第1 四半期 2005年 第1 四半期 2006年 第1 四半期 2007年 第1 四半期 2008年 第1 四半期 2009年 第1 四半期 2010年 第1 四半期 2011年 第1 四半期 2012年 第1 四半期 2013年 第1 四半期 2014年 第1 四半期 2015年 第1 四半期 2016年 第1 四半期 2017年 第1 四半期 リテール関連 物流施設

ブレグジットのインパクト

英国のEU離脱を巡る国民投票は、その結果を受けて金融関連企業が従業員 の一部を英国外に移すことを決めたことから、欧州のオフィス市場に好影響 をもたらしました。そのインパクトはこれまでの状況を一変させるほどのもの ではありませんが、従来から大陸欧州オフィス市場に見られていた魅力がよ り確実なものとなったという点でプラスに働きました。こうした英国外への従 業員の移動の恩恵をとくに受ける市場は、パリ、ベルリン、ルクセンブルグ、 ダブリン、フランクフルトといったところとなるでしょう。シティUKのレポート によれば、パリ、フランクフルト、ダブリンに移動する雇用数は75,000と、ロン ドン金融セクターの約7%に上る可能性があります。既に、英国で事業展開す る大手投資銀行のうち8行が、EUへの移動を伴うコンティンジェンシー・プラ ンを発表しています。現状では、ブレグジットに伴う英国金融セクターの費用 は、380億ポンド前後に上るものと推計されています。 3 出所:JLL第1四半期 4 出所:JLL. 5 出所:ブルームバーグ

マドリード

3.75

%

プライム・オフィス利回り

*

54

/100

都市接続性スコア**

雇用状況は改善

新規賃貸は増加

賃貸収入は大幅に伸びる可能性

* PMA 2017年第2四半期 ** 出所:M&Gリアル・エステート 「注目の都市」における出所は全て同一

ケース・スタディ

Calle Rios Rosa

大規模改装済み

定評のあるオフィス・

ロケーション

借主:

WPP

(3)

ミュンヘン

3.25

%

プライム・オフィス利回り

*

90

/100

都市接続性スコア

**

欧州で最も需要の強い

市場の一つ

供給は限定的

周辺サブ・マーケットにおける

新規賃貸好調

ケース・スタディ

Ridlerstraße 55

ドイツ、ミュンヘン

テナントは

9社と複数

ヴェストエンドのサブ・マーケット

は空室率低い

サブ・マーケットの賃貸

収入は今後も上昇の

見込み

プライム・オフィス利回りはパリのCBDとベルリンでともに約3.0%となるなど、 ますます多くの市場で過去最低水準に近づいています。アムステルダム、ブ リュッセル、リヨンの利回りは、第2四半期に20∼25bp低下しました6。弊社で は、投資資金のかなりの部分が利回り志向であることから利回りは今後も 低下が続くと予想していますが、中短期的な低下ペースはこれまでよりもかな りゆっくりとしたものになるものと見ています。このため今後リターンをあげる 上で重要となるのは、賃貸収入の伸びということになるでしょう。既に利回り が史上最低となる市場も見られる中で、最高のロケーションで割安なプライム な物件を見つけ出すことはますます困難な課題になっています。 CBDの物件が一部で割高になってきたことから、投資家はバリューを求めてそ れ以外にも広く目を向け始めています。一方で物件の借手側も、新規供給は 限定的で支払い可能な賃料にも制限があることから、より賃料が安いスペー スに目を向けつつあります。例えばストックホルムでは、CBDのプライム物件の 利回りは2016年末現在3.75%ですが、ソルナ/スンドビーバーリ地区では4.5% となっています7 魅力的な価格の物件は、CBD周縁部にも見られます。こうした地域の物件は 交通の便もよく、ビジネス環境も良好で空室率も低いなど、ファンダメンタル ズは中心部と同等であり、賃貸収入の増加が期待できます。欧州ではインフ ラ投資が盛んで、各都市間の交通の便が改善していることから、CBD周縁部 というロケーションでも十分な接続が実現されています。例えば、ストックホ ルムでは、地下鉄が延長される予定であることから、ソルナ/スンドビーバーリ 地区が有望になっています。同様に、パリでは、2019年から2027年に断続的に 完工する予定のグランド・パリ・プロジェクトで地下鉄14、15、16、17号線の 新規開通やRER-C線の延長が計画されており、サン・ドニなどのビジネス中央 地区の周縁部にある多くのサブ・マーケットが、交通インフラ改善の恩恵を 受けることになります。 6 5 4 3 2 1 出所:PMA、2017年第2四半期 0 スプレッド プライム・オフィス利回り 国債利回り Ca rd if f シ ン ガ ポ ー ル 利 回 り( % ) 香港 ニ ュー ヨ ー ク サ ン フ ラ ン シス コ ミ ラノ マド リ ード ロ サ ン ゼ ル ス ワ シ ン トン DC シド ニ ー バ ル セロ ナ パ リ: CBD ソ ウル ロ ン ド ン : ウ ェ ス ト エ ン ド メ ル ボ ルン スト ッ ク ホ ル ム ベ ル リン 東京 ロ ン ド ン :シ テ ィ ミュ ン ヘ ン フ ラ ン ク フル ト コ ペ ンハ ー ゲ ン アム ス テ ル ダ ム リヨ ン ダ ブ リン 大阪 ブ リ ュッ セ ル ヘ ル シ ン キ

ビジネス中心地区(

CBD)

周縁部のファンダメンタ

ルズは魅力的

プライム・オフィスの対国債利回りスプレッド

6 出所:PMA 2017年第2四半期 7 出所:JLL.

(4)

CBD以外の物件に対しては品質向上を目的とした再開発や改装といったアセ ット・マネジメントの取り組みが行われており、これがコスト・パフォーマンス を重視する借手に対するアピールとなっています。CBDとその周縁部との賃料 格差により、周縁部では市内中心を敬遠する借手にとっての魅力が増してお り、ミュンヘン、ベルリン、アムステルダム等では空室率の低下につながってい ます。 ミュンヘンで第1四半期に成立した取引の37%がCBD外であり、これは長期 平均と比べると10%高くなっています。CBDであるイネンシュタットのプライム 物件の賃料は2017年第2四半期末現在で1平方メートル当たり年間432ユーロと なっていますが、CBD周縁部にあるヴェストエンドでは1平方メートル当たり 年間246ユーロです。借手にとってこの賃料の差は魅力的で、実際ヴェストエンド 地区の空室率は1.4%まで低下しています8

新規供給が少ないことから

賃貸収入は増加

欧州では、GFCからの回復が米国や英国に比べて遅れたことから、オフィス市場 の新規着工はこれまで限定的でした。ほとんどの市場で質の高い近代的なスペ ースが依然として不足しており、その結果空室率は低下しています。欧州オフィス の空室率は2017年第2四半期に20bps低下し7.8%と2008年以来最低の水準とな っています8 オフィス市場を欧州全域ベースで見ると、ここ最近の純増床面積も今後予定さ れている新規供給についても過去最低となっていますが、ストックホルムは例外 です。このスウェーデンの首都では2017年の全国GDP成長率が3%と予想される など景気が良好なことから、借手の賃貸需要が特段に強くなっています9。高い 経済成長率(2016年の成長率は欧州で最高でした)と労働市場の好調が近代 的なオフィス・スペースに対する需要を支えており、新規供給予定スペースが増 えているにもにもかかわらず、それ以上に需要が伸びています。このため、2016 年のストックホルムの賃貸収入金額は前年比19.2%増加しました。 ストックホルムでは中心部の空室がタイトであることから、弊社では2017年に ついても賃料上昇が続くと見ています。例えば、CBDの空室率は2016年末現在 2.8%と2001年以来で最低となっており8CBDの借手にとってはさらに厳しい 環境になっています。 欧州では、Aクラス物件の供給不足とオフィス・スペース需要の増加により、新規 開発が増えています。これはとくに、利用可能な土地が入手しやすい周縁地域 で顕著です。フランクフルト、ブリュッセル、ストックホルムといった北欧各都市 では、新規供給が欧州の中でも最も豊富で今後についてもそうした状況が続く と見込まれていますが、雇用の伸びによる需要が新規供給を吸収しています。 第2四半期の賃貸市場の伸び率(前期比)を見ると、ブリュッセルが最高で(9.1% 増)、ストックホルム(6.3%)、ルクセンブルグ(4.4%)が続いています8。全体と しては、第2四半期の賃貸市場の伸び率は、モニタリングしている23のオフィス 市場のうち11市場でプラスであったことが明らかとなっています。

純新規供給(オフィス在庫比、

%)

8 出所:JLL. 9 出所:コンセンサス・エコノミクス(2017年8月)

ストックホルム

3.5

%

プライム・オフィス利回り

*

94

/100

都市接続性スコア

**

力強い経済成長

高い賃料伸率

インフラ開発

ケース・スタディ

Blekholmen 1,

ストックホルム

6つのビルが結合した物件:

34,472平方メートル

テナント数約

30

交通の便は非常に良好

4.0 3.5 2.5 3.0 2.0 1.0 1.5 0.5 出所:PMA 2017年春号 -0 1995~2016年の平均値 これらの市場では今後の新規供給は過去平均以下 2017~2021年に予想される平均値 純 新規 供 給 ( 対在 庫 、 % ) ローマ コ ペンハ ーゲ ン ミ ラノ パリ ミュ ン ヘ ン ベ ル リン ウィ ー ン ヘ ル シン キ ケル ン ハン ブル グ ア ムステ ル ダ ム フラ ンク フ ル ト デ ュッ セ ル ド ル フ リヨ ン リス ボ ン シ ュ ト ゥ ット ガ ル ト バ ル セ ロナ ブ リュ ッ セ ル マド リ ー ド ル クセ ンブ ル グ ス トッ ク ホ ル ム

(5)

特定のサブ・マーケットで賃貸

収入増加の可能性大

ルクセンブルグは、今後10年間のオフィス雇用とGDP成長率が欧州で最も高い 国の一つになると見られます10。経済の好調を反映して、2016年の新規オフィ ス賃貸面積は21万5千平方メートルと過去5年の平均を20%上回りました。プラ イム物件賃料は空室率の低下により2015年に12.5%上昇しましたが、2016年は 横ばいで終わりました。空室率に関しては、新規開発の増加により2016年を通 し少々上昇しましたが、第2四半期末現在で4.9%と依然として欧州で最も低い 市場の一つとなっています11CBDは欧州で最も賃料の高い市場の一つですが、サ ブ・マーケットは賃料がより安価で今後の成長余力が大きくなっています。 ルクセンブルグはブレグジット後のファンド・マネジメント等の金融関係業務の 優れた代替先として魅力的なことから、PMAでは5∼7千人のポジションが今後 5年間でロンドンから移ってくる可能性があると推計しています。受け入れ先とし ては、キルヒベルグとCBDが特に顕著なサブ・マーケットではあるものの、空港 地区も同様にその恩恵を受ける可能性があります。職の移動により、オフィス・ス ペースも今後5年間で10∼14万平方メートル需要が増加する可能性があります。 空港地区の空室率は3.4%と低く、2016年の賃料上昇率は4%です12。キルヒベル グとCBDとを結ぶトラム路線が2017年末までに新たに開通し、2020∼21年まで にさらに空港まで延長され交通の便の改善することから、このサブ・マーケット はポテンシャルが大きく改善しています。 さらに、GFCの影響を最も大きく受け、非常に悪い状態からの回復を余儀なくさ れた市場は、ファンダメンタルズ改善による恩恵をよりいっそう受ける見込みで す。例えばスペインでは、国全体の失業率が低下しており、マドリードでは借手 がCBDに回帰していますが、オフィス供給は減退しています。マドリードのオフィ ス雇用数は2016年に2.6%増えました。これにより賃貸需要も増加し、2016年に プライム物件賃料は7.7%上昇しましたが、それでも賃料は2008年中旬のピーク よりもかなり低い水準に止まっています。

ルクセンブルグ

4.4

%

プライム・オフィス利回り*

86

/100

都市接続性スコア

**

CBDは割高

建設業は活況

金融セクターが需要を牽引

ケース・スタディ

Da Vinci (Findel),

ルクセンブルグ

ルクセンブルグ空港至近

4つの質の高いテナントに賃貸

サブ・マーケットのプライム物件

賃料は

CBDよりも40%低い

10 出所:PMA. 11 出所:JLL. 12 出所:PMA. 30 20 25 15 10 5 0 4.5 3.5 4.0 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0 2017-19年の新規供給合計 2016 年末現在の 空室率 2017-19年の雇用の伸率 (右軸) オ フ ィス 総 面 積 に 占 め る 割 合 (%) 20 17 -19 年 の雇 用 伸 率 ワ ル シャ ワ プ ラハ ダ ブ リン ミ ラノ リス ボ ン ヘ ル シン キ ア ムステ ル ダ ム バ ル セ ロナ マド リ ー ド ローマ リヨ ン フラ ンク フ ル ト ス トッ ク ホ ル ム ル クセ ンブ ル グ コ ペンハ ーゲ ン デ ュッ セ ル ド ル フ ブ リュ ッ セ ル パリ マ ル セ イユ ケル ン ハン ブル グ ウィ ー ン シ ュ ト ゥ ット ガ ル ト ミュ ン ヘ ン ベ ル リン 出所:PMA.

現在のオフィス空室率及び今後予定される供給と雇用の伸率との

比較

(6)

将来のポテンシャルを探る:

都市接続性スコア

建設可能な土地面積が都市化の進行により減少していることから、欧州に おけるAクラス・オフィス不足が一段と深刻になっています。欧州では、人口の 70%以上が都市とその周辺市街地に居住しており、2050年までにはこれが 80%に達すると予想されています13。欧州各都市に住み働くためにやって来る 移民増加により、住宅需要は供給を上回るペースで増えており、雇用増加が オフィス・スペースに対する需要の増加をもたらしています。現在課題となって いるのは、こうした人口密度の増加を都市交通やデジタル/物理インフラの 改善により賄い、それと同時に経済成長を実現することです。接続性の優れた 都市は、より生産性の高い環境を実現できるという点で借手にとっても魅力 的です。 M&Gリアル・エステートでは、64都市を対象にコネクティビティ(接続性)向 上余地を点数化する、欧州コネクティビティ(都市接続性)・ランキング14 開始しました。点数化にあたっては、「イネーブラー(達成要件)」と「エフェクト (達成事象)」の二つの基準について計測を行います。ここでは実現手段が 「インプット」(例えば都市交通計画、wi-fiの速度、リアルタイム交通情報 (RTPI)や関連アプリがカバーする範囲等)で、ネットワーク利用料の割安 度、交通手段の二酸化炭素排出量や安全性等の効果が「アウトプット」となり ます。 高いアーバン・コネクティビティ点数が与えられる例としては、RTPIから得られ たビッグ・データを用いた渋滞の削減、グリーン・トラベル手段の提供、より安 価な公共交通機関による経済効率向上が挙げられます。アーバン・コネクティ ビティ向上にはデータ分析による高度な交通システムの構築が を握ってい ます。このことは2020年までにビッグ・データが欧州のGDPを1.9%押し上げる との予測と整合的です。 コネクティビティ・スコアの高い都市では、不動産のファンダメンタルズも良好 です。最も顕著にコネクティビティ政策を進めている都市では、交通機関の 混雑や二酸化炭素排出量といった人口密度上昇による圧力にもかかわらず、 今後も引き続き有能な人材を引き寄せる可能性が高いと見込まれます。 パリ バルセロナ リスボン ローマ マンチェスター ライプツィヒ ブリュッセル ブリストル エディンバラ マドリード ケルン シュトゥットガルト アムステルダム ベルリン ハンブルグ ミュンヘン ダブリン リーズ ナポリ アントワープ ギルドフォード ハーグ ロンドン セビリア グラスゴー ミラノ ケンブリッジ マルセイユ デュッセルドルフ オーフス オスロ ニース ボルドー オックスフォード ハノーバー フランクフルト マンハイム ワルシャワ ドルトムント ルクセンブルグ ウィーン ブレーメン コペンハーゲン ストックホルム リヨン ヘルシンキ リール ユトレヒト ヨーテボリ チューリッヒ マルモ トゥールーズ ボローニャ アバディーン ライプツィヒ エスポー プラハ バーミンガム ロッテルダム ナント アイントホーフェン ヴァレンシア モンペリエ ニュルンベルク 出所:M&Gリアル・エステート、2016年12月

都市接続性マップ・スコア概観

13 出所:国連、2015年 14 出所:コネクティビティ・レポート 15 出所:インリックス

コペンハーゲン

4.15

%

プライム・オフィス利回り

*

71

/100

都市接続性スコア

**

新規開発が増加

投資金額も増加

テクノロジーの進歩

ケース・スタディ

Kalvebod Brygge 47

フロア・レイアウトを柔軟に変更

できる最新機能

ウォーター・フロントのプライム・

ロケーション

グレーター・コペンハーゲンより

も空室率の低い

中心部サブ・マーケット

(7)

ケース・スタディ

現在、ヘルシンキは弊社のランキングでは21位ですが、2025年までに市中心 部から完全に自動車を排除する交通システムを構想しており、今後ランキング を向上させる可能性があります。市では、様々な交通機関を一元してRTPIアプ リで管理できるよう条例を改正している最中です。MaaSグローバル(Mobility as a Serviceの略称)が既に「Whim」と呼ばれるアプリを開発しており、これに 参加する様々な公共・民間交通機関がヘルシンキ市民の市内移動をより容易 また安価にできるよう協力しています。こうしたタイプのテクノロジーはまさし く人と都市との関わりを大きく変えるものであり、不動産投資業界にとっても 様々な意味をもっています。

テクノロジーは借手の特性と

志向性に影響を与える

不動産には不可欠な都市におけるデジタル/物理インフラの整備は、不動産 そのものの可能性に影響を与えますが、テクノロジーもまた、借手が望む職場 環境の様相を変化させています。今日では、先進的なテクノロジーを備えたオープ ンで協業的なワークスペースに対する需要があります。全てのコストを会費と一 括して支払う契約であるコワークという形態は、借手にとってコスト・パフォーマ ンスの高いものです。また、社交施設やデジタルの接続性、ビルの内装等も、 借手にとってますます重要なものとなっています。従って、投資家やアセット・マネ ージャーにとっても、これらを整備することにより賃料向上が図れるという点で 重要です。 ビルには、運営コスト削減を目的としたテクノロジーの観点から「スマート」であ るだけではなく、そこで働く人々の能率や健康面すらも向上させる「さらなるス マートさ」も求められています。都市化という言葉の定義がますます広くなって おり、それに対応する必要がありますが、不動産投資家は地域や物件の再開発 により新しいチャンスを作り出すことができます。例えば、ベルリンのクロイツベ ルグ地区では、かつて老朽化していたレンガ造りの倉庫に新規事業を立ち上げ たばかりの多くの起業家が入居しています。JLLの統計によれば、このサブ・マー ケットの平均賃料は過去3年間で64%上昇しており、プライム・オフィスの16%を 大きく上回っています。 ベルリンはITスタート・アップ企業向けロケーションとして世界で最も成長してい ますが、コワーク用のスペースとしてフレキシブルに使えるオフィス・スペースがニ ューヨークに次いで多くなっています16。各企業は、良好な事業環境や比較的低 い住宅・生活コストに魅力を感じています。このためベルリンは若い優秀な労 働者にとって魅力が高く、スタート・アップに占める外国人従業員の比率が欧州 で最も高くなっています(35%)。業種的には、ベルリンではTMTセクターによる 賃貸が2番目に多くなっており(最も多いのは専門・企業向けサービス)、2015∼ 16年に発生した需要の22%を占めています。同市におけるTMT及びクリエイティ ブ産業セクターの企業数は約38,000社となっており、2020年までにTMTセクタ ーだけで14,000の新規雇用が生み出されると推計されています。 16 出所:インスタント、2017年4月

ヘルシンキ

4.0

%

プライム・オフィス利回り

*

68

/100

都市接続性スコア

**

建設中のスペースは少ない

賃貸収入は増加

コネクティビティ向上の余地

(8)

2016 年の新規オフィス入 居面 積は、活発な経済活動を背景に過去最高 (864,000平方メートル)となり過去10年の平均を約40%上回ったほか17、ドイツ 国内で1位、欧州全体でも2位となりました。ベルリンにおけるプライム物件の賃 料は、高水準の需要と過去最低の空室率により、016年に12.6%上昇しました18 (ストックホルムに次いで第2位の上昇率)。 テクノロジーの進歩は、オフィス・テナントの様相やビジネス・モデル、またスペ ースに対する要件を劇的に変化させています。借手の需要に応えることので きる不動産が賃料上昇や借手の獲得、契約継続の可能性が最も優れたものと なると弊社では考えています。

結論

欧州の経済見通しは米国・英国経済を追い上げるかたちで改善しており、オフ ィス・スペースに対する需要の盛り上がりにつながっています。しかしながら、都 市化の進行は利用可能な土地が限界に達しつつある地域に一段の圧力をかけ ており、Aクラス・オフィスの需給不均衡につながっています。空室率はこの結果 低下しており、とくに景気が改善・拡大している地域でそれが顕著です。こうした 動きは欧州の多くの市場でプライム物件の賃料上昇につながっており不動産価 格を支えています。 賃貸収入の増加に対する期待も、投資家が欧州不動産に目を向ける誘引となっ ており、価格上昇圧力をもたらしています。多くの市場で利回りが史上最低水準 に近づいていますが、CBD外に目を向ければ魅力的なバリューを発見すること ができます。CBD周縁部は供給が限定的であることから、投資家にとっても借手 にとってもバリューのチャンスがあります。こうした地域ではCBDよりも賃料が安 いことも魅力の一つですが、交通網の改善が期待できるサブ・マーケットも狙い 目です。 スプレッドは依然として十分な水準にあることから利回り低下の余地があるこ とに加え、特定のサブ・マーケットでは賃料の大幅な上昇も期待できることから、 この手法により不動産投資家のトータル・リターン見通しを押し上げることが 可能です。 景気回復が続けば新規開発も増えることになると思われます。そうした兆候は 既に現れていますが、景気回復が続くにつれ近代的なスペースに対する賃貸 需要が大きく伸びることにより、供給は吸収されるものと弊社では見ています。 借手の需要は交通の便の良い地域の割安なスペースだけには限りません。借手 はデジタル接続性を備えたより新しく革新的な職場環境を求め始めていること から、こうした要求に応えられる物件も有望になっています。

ベルリン

3.1

%

プライム・オフィス利回り*

98

/100

都市接続性スコア

**

テクノロジー産業のホットスポット

供給は限定的

空室率低い

ケース・スタディ

Badensche Straße 23/24

交通の便は最高

ヴィルマースドーフ地区サブ・

マーケットの空室率低い

サブ・マーケットのプライム物件

賃料は

CBDよりも40%低い

17 出所:PMA. 18 出所:JLL.

(9)

1 2 3 4 5 6 7 8 10 9 11 12 14 13 16 15 17

M&Gリアル・エステートの

運用する欧州大陸オフィス

物件

オフィス

都市

1

Kalvebod Brygge 47

コペンハーゲン

デンマーク

2

Avenue Hoche

パリ

フランス

3

Le Val St Quentin 1/2

パリ

フランス

4

Badensche Straße 23/24

ベルリン

ドイツ

5

Mainzer Landstraße 61

フランクフルト

ドイツ

6

Oval

フランクフルト

ドイツ

7

Ridlerstraße 55

ミュンヘン

ドイツ

8

Von-Gablenz-straße

ケルン

ドイツ

9

Databankweg

アメルスフォー

ルト

オランダ

10 Jupiter House

アムステルダム

オランダ

11 Calle Rios Rosas 26

マドリード

スペイン

12 Naõ Building

バルセロナ

スペイン

13 Blekholmen 1

ストックホルム

スウェーデン

14 Paradiset

ストックホルム

スウェーデン

15 Woluwe Atrium

ブリュッセル

ベルギー

16 Da Vinci (Findel)

ルクセンブルグ

ルクセンブルグ

17 Via Lodovico Il Moro 18

ミラノ

イタリア

(10)

機関投資家営業部

+81 3 4550 6843

mgsalesjapan@mandg.com

連絡先

M&G Investments Japan株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第

2942号

加入協会:一般社団法人投資顧問業協会

当社は、当社の海外関連会社であるM&G Investment Management Limited(MAGIM)のために投資一任・投資顧問契約の代理・媒介を行います。MAGIMは日本で金融商 品取引業者として登録をしていないため、当該契約をご締結いただけるのは、日本の登録投資運用業者の方に限られます。 機関投資家向け資料 当資料は売買の推奨、勧誘するためのものではありません。過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを保証するものではありません。投資価値は上昇・下落する可能 性があります。当資料に掲載された見通しまたは予想は、現時点で入手可能な情報に基づく仮定と想定を表すものであり、実際のパフォーマンスはそれらの見通しおよび 予想とは異なる場合があります。当資料に記載されたいかなるリターン率も保証されるものではありません。当資料における投資戦略はすべてのマーケット状況で同様な 結果を得られることを保証するものではありません。またすべての投資家にとって適切であることを保証するものではないため、投資家は購入を計画される各商品または サービスのリスク特性を確実にご理解いただく必要があります。

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M&G InvestmentsとM&G Real EstateはM&G Investment Management Limitedの商号であり、プルデンシャル・グループ傘下の他の企業により使用されます。AIFMDの目 的のため、M&G Real Estate(ルクセンブルグ)S.A.は当資料が言及するすべてのファンドに関してオルタナティブ投資のファンドマネジャーを務めます。M&G Investment Management Limitedはイングランド及びウェールズにおいて番号936683、本社所在地ロンドン市ローレンス・パウントニー・ヒルEC4R 0HHにて登録されています。M&G Investment Management Limitedは英国金融行為規制機構により認可され規制を受けます。M&G Real Estate Limitedはイングランド及びウェールズにおいて番号3852763、 本社所在地ロンドン市ローレンス・パウントニー・ヒルEC4R 0HHにて登録されています。M&G Real Estate LimitedはM&Gグループ傘下の企業です。AUG 17 / 229510

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1 100超え 191 75超え~100以下 233 50超え~75以下 267 20超え~50以下 186 10超え~20以下 129 5超え~10以下 145 1超え~5以下 51 1以下 1203 計 102.69

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