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第 9 回福島県小児循環器研究会

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日本小児循環器学会雑誌 第23巻 第 1 号

抄  録

第 9 回福島県小児循環器研究会

PEDIATRIC CARDIOLOGY and CARDIAC SURGERY VOL. 23 NO. 1 (70)

 1.ダウン症児であるために両親への手術同意に難渋した 1 例

太田西ノ内病院小児科

神田祥一郎,垣内 五月,金  其成 三平  元,柳澤 敦広,中村  元 生井 良幸

同 心臓血管外科 丹治 雅博

福島県立医科大学医学部附属病院心臓血管外科 小野 隆志

 染色体異常を合併し,心臓手術同意に難渋した 1 例を経 験したので,経過を中心に報告する.2004年10月 8 日,臍 帯血流途絶をみとめ,緊急帝王切開で出生した.在胎31週 3 日,1,698g.呼吸窮迫症候群をみとめ,人工呼吸器管理を 開始しNICUに入院となった.超音波検査にて完全型心内膜 床欠損症(Rastelli A)と診断した.両親から「ダウン症が治ら ないのであれば手術は行わない」とダウン症の受け入れに起 因する手術拒否を受けた.話し合いを重ね,ソーシャル ワーカー,カウンセラーの介入を図ったが,話し合いは平 行線を辿った.同年12月下旬頃から心不全症状が増悪し,

肺動脈絞扼術の適応と考えられたが同意を得られなかっ た.furosemide,spironolactone,enalapril maleateの内服を行 い,内科的治療にて小康状態を保ち,2005年  1  月16日,

2,895gで退院した.外来通院は途絶えなかったが,心不全 は増悪していった.同年 3 月 7 日,敗血症にてICU入院と なった.同意のうえ,気管内挿管下に集中管理を行った.

感染は沈静化されたが,肺高血圧のために抜管困難であっ た.母親はダウン症の受け入れ拒否と児を救命したいとい う本能的な気持ちの間に葛藤があり,精神的に不安定と なった.心療内科受診等の方策をとり,精神的な安定が得 られ,手術に同意された.同年 4 月22日,肺動脈絞扼術を 施行し,術後経過は良好で 5 月 2 日に抜管,22日に退院と なった.同年 9 月現在,児の全身状態は落ち着き,母親も 児を受け入れ,楽しみながら積極的に育児を行っており,

根治術も希望されている.

 2.小児僧帽弁閉鎖不全症の検討

脳神経疾患研究所附属総合南東北病院 心臓循環器センター小児心臓外科

森島 重弘,本多 正知

 はじめに:治療方針決定のため僧帽弁閉鎖不全症(MR)評 価目的に心臓カテーテル検査を行った  4  例に対し検討し た.

 対象:年齢は 3〜16歳.MRの原因はisolated anterior mitral leaflet cleft 2 例,anterior mitral leaflet prolapse 1 例,完全型 心内膜床欠損症根治術後 1 例.心臓超音波検査カラードプ ラでは中等度以上のMRをみとめた.全例ACE阻害剤を投与 されていた.

 結果:心臓カテーテル検査上,MR III度を 2 例にみとめ た.1 例は僧帽弁形成術を施行.anterior mitral leaflet prolapse 症例は手術を前提に手術時期を逃さないように体重増加を みながら待機中.MR II度は 1 例でACE阻害剤投与を継続し 経過観察.MR I度を 1 例にみとめ,ACE阻害剤を中止し運 動制限を緩和した.

 まとめ:MRの治療方針決定には心臓超音波検査が大きな 役割を果たすが,理学的所見,心電図,X線など総合的に 評価して行う必要がある.ACE阻害剤の適応,手術時期決 定に対するよい指標がなく,今後の検討が待たれる.

特別講演

「先天性心疾患の心臓カテーテル検査」

東京女子医科大学循環器小児科 森  善樹

日   時:2005年 9 月 3 日(土)17:00〜

会   場:ホテル辰巳屋

代表世話人:鈴木  仁(福島県立医科大学医学部小児科)

別刷請求先:

〒960-1295 福島市光が丘 1

福島県立医科大学医学部小児科医局内 福島県小児循環器研究会事務局 福田  豊

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