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教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

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Academic year: 2021

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(1)

高等学校

平 成7年 度

教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

特 別 活 動

東 京 都 教 育 委 員 会

(2)

教育研究 員名簿

No. 学区

1 1 雪 谷 高 等 学 校 問 宮

2 1 田園調布高等学校

加 藤 朋 房

3 2 目 黒 高 等 学 校 誠 一 郎 4 3 杉並工業高等学校 村 田 明 生 5 4 工 芸 高 等 学 校 6 5 日本 橋 高 等 学 校 小 川 達 夫

7 9 保 谷 高 等 学 校 高 木 亀 介

8 io 永 山 高 等 学 校 宇 佐 美 俊 哉

9 ii 大 島 南 高 等 学 校 山 寺 佳 幸

担 当 教育庁指導部高等学校教育指導課 花野耕一

1は じ め …1

10

研 究 の ね ら い ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …1 研 究 の 背 景 と 主 題 設 定 の 理 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …2

研 究 の 進 め 方 ・ … 研 究 の 経 過 ・ ・ …

.2 .2

II調 査 結 果 か ら 見 た 生 徒 の 意 識 と 実 態 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …3

004

自 己 理 解 に つ い て ・ ・ ・ … 進 路 に つ い て ・ ・ …'● ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に つ い て ・ ・ 生 き 方 に つ い て ・ ・ … ●'

.g .q .g .g

調 査 結 果 に 基 づ い た 考 察 と 提 言 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …10 1Vホ ー ム ル ー ム 活 動 の 実 践 事 例 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …12

Q4

事 例1「 自 分 ら し さ の 創 造 」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …12 事 例2「 自 主 的 ・実 践 的 な 討 論 活 動 」 ・ ・ ・ ・ ・ …15 事 例3「 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 へ の 動 機 付 け 」 ・ ・ ・ …18 事 例4「 主 体 的 な 進 路 学 習 」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …2ユ

Vま と め …24

(3)

研究主題

人 間と しての在 り方生 き方についての自覚 を深め、偵 己を生かす能力を養 う指導の工夫」

1は じめ に

生 徒 は 、 学 校 に お け る 基 礎 的 な 生 活 集 団 で あ る ホ ー ム ル ー ム を 基 盤 に 、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 を は じめ と す る学 校 生 活 に お け る 様 々 な 活 動 に 参 加 して い る 。 そ して 、 学 校 生 活 を 共 に 過 ご す 中 で 、 個 人 と して ま た 集 団 の 一 員 と して 、 望 ま しい 人 間 と して の 在 り方 や 生 き 方 に つ い て 学 ん で い る。 そ の た め 、 教 師 は 、 生 徒 が 人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に っ い て の 自 覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か し、 自 己 実 現 を 図 る と と も に 、 豊 か な 人 間 関 係 を 築 く こ とが で き る よ う、 十 分 な 生 徒 理 解 を 基 に して 生 徒 に 適 切 な 指 導 ・援 助 を す る必 要 が あ る 。

自 己 実 現 と は 自 己 の 可 能 性 を 現 実 化 す る こ と で あ り、 人 間 だ れ も が もつ 、 基 本 的 な 生 命 欲 求 で あ る。 そ れ で は 、 生 徒 の 自 己 実 現 を 援 助 す る た め 、 教 師 に 望 ま れ る資 質 は ど の よ う な も の で あ ろ うか 。

例 え ば 、 学 校 行 事 の マ ラ ソ ン大 会 で タ イ ム を 少 しで も縮 め よ う と努 力 す る 生 徒 の 姿 が 、 ま さ に 自 己 を 実 現 して い こ う と す る姿 で あ る 。 こ の 時 、 沿 道 や ゴ ー ル で 「も うす ぐだ1」 「頑 張 れ1」 と励 ま して く れ る 教 師 が い れ ば 、 生 徒 は な お 一 層 の 努 力 を 続 け る 。 こ の 場 合 、 疲 れ て 挫 け そ う に な る心 を 励 ま し、 支 え て くれ る教 師 が い る こ とが 、 努 力 の 継 続 を 可 能 に す る 。 ま た 、 教 師 の 「声 の か け 方 」 や 「手 の た た き方 」 等 は 、 生 徒 の や る 気 や 走 り方 を 左 右 す る 。 こ の こ と か ら、 教 師 が 生 徒 の 自 己 実 現 を 援 助 す る た め に は 、 生 徒 へ の 愛 情 が 満 ち て い る こ と と専 門 性 を 備 え て い る こ と が 必 要 で あ る と考 え られ る 。

本 研 究 に あ た っ て は 、 生 徒 が 人 間 と して の 在 り方 生 き方 に つ い て の 自 覚 を 深 め 、 自 己 実 現 に 向 け て 努 力 す る た め の 要 素 ・要 因 は何 か 、 ま た 、 教 師 の ど の よ う な 指 導 ・助 言 が 生 徒 の 自 己 を 生 か す 能 力 を 育 成 で き る の か を 探 究 し た い と考 え る。

1研 究 の ね ら い

物 質 的 豊 か さ や 情 報 の 氾 濫 に 押 し流 さ れ て 、 人 間 と して の 在 り方 生 き方 に つ い て の 自 覚 が 不 足 し、 自 己 を 生 か す 能 力 が 十 分 に 育 成 さ れ て い な い 生 徒 が 多 く見 られ る 。 そ の た め 、 教 師 は ま ず 、 ホ ー ム ル ー ム が 生 徒 指 導 、 進 路 指 導 、 道 徳 教 育 な ど の 計 画 的 ・組 織 的 な 指 導 の 場 で あ る こ と を 認 識 し な け れ ば な ら な い 。 そ の 上 で 、 特 別 活 動 全 体 の 目 標 で あ る 「望 ま しい 集 団 活 動 を 通 して 、 心 身 の 調 和 の と れ た 発 達 と 個 性 の 伸 長 を 図 り、 集 団 の 一 員 と して よ り よ い 生 活 を 築 こ う と す る 自主 的 、 実 践 的 な 態 度 を 育 て る と と も に 、 人 間 と して の 在 り 方 生 き 方 に っ い て の 自覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う 」(高 等 学 校 学 習 指 導 要 領)こ

と の 実 践 に 努 め な け れ ば な ら な い と 考 え る。

しか しな が ら、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 に お け る 「人 間 と して の 在 り方 生 き 方 の 教 育 」 の 指 導 に 関 す る実 証 的 ・実 践 的 な 研 究 は十 分 と は 言 い が た い 現 状 に あ る 。 そ こ で 本 研 究 は 、 生 徒 の 意 識 に つ い て ア ンケ ー ト調 査 を 行 い 、 集 計 結 果 の 分 析 ・考 察 か ら、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 に お け る 「人 間 と して の 在 り方 生 き方 に っ い て の 自覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う指 導 方 法 」 を 探 究 す る こ と と し た 。 ま た 、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 に お け る指 導 の 工 夫 に つ い て 提 言 を 行 い 、 研 究 員 の 実 践 し た 指 導 事 例 を 紹 介 す る 。

(4)

2研 究 の 背 景 と 主 題 設 定 の 理 由

ホ ー ム ル ー ム は 学 校 に お け る 生 徒 の 基 礎 的 な 生 活 集 団 と して 編 成 さ れ 、 親 密 な 人 間 関 係 を 育 成 す る 場 で あ る 。 した が って 、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 の 充 実 改 善 を 図 る こ と は 、 生 徒 の 学 校 生 活 全 体 へ の 適 応 を 図 り 、 心 身 の 健 全 な 育 成 を 目 指 す た め に 大 き な 意 味 を も っ て い る 。

そ の た め 、 ホ ー ム ル ー ム 担 任 は 、 ロ ン グ ホ ー ム ル ー ム や 日常 生 活 を 通 じて 人 間 関 係 を 深 め さ せ る こ と が 肝 要 で あ る。 さ らに 、 生 徒 の 実 態 を 十 分 に 把 握 して 指 導 ・助 言 を 行 い 、 生 徒 の 積 極 的 な 活 動 意 欲 の 育 成 に 努 め る こ とが 重 要 で あ る 。 ま た 、 生 徒 一 人 一 人 の 理 解 に 努 あ 、 個 別 の 相 談 に の る な ど 、 積 極 的 に 生 徒 と の 入 間 的 な 交 流 を 図 る こ とが 大 切 で あ る と 考 え る。

本 年 度 研 究 員 は 、 生 徒 に 人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に つ い て の 自 覚 を 深 め さ せ 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う た め に は 、 次 の こ と が 重 要 で あ る と 考 え た 。

(1)生徒 一 人 一 人 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 し、 自 己 理 解 を 深 め させ る。

(2)生徒 一 人 一 人 に 自 主 的 ・実 践 的 な 活 動 の 場 を 与 え る 。

な ぜ な らば 、 学 校 教 育 に お い て は 、 生 徒 一 人 一 人 の 豊 か な 人 間 性 を 培 う と と もに 、 主 体 的 に 自 己実 現 を 目 指 す 力 を 育 て る こ とが 大 切 で あ る か らで あ る 。

そ こ で 、 本 研 究 で は 、 「人 間 と して の 在 り方 生 き方 に っ い て の 自覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う指 導 の 工 夫 」 を 研 究 主 題 と して 設 定 した 。

3研 究 の 進 め 方

本 調 査 を 実 施 す る に 当 た っ て 、 生 徒 の 意 識 と実 態 に 関 す る 先 行 研 究 ・文 献 よ り、 「生 徒 が 人 間 と して の 在 り方 生 き方 に つ い て の 考 え を ど の よ う に 確 立 して い くか 」 の 観 点 か ら質 問 項 目 を 検 討 した 。 質 問 項 目 の 検 討 後 、 生 徒 の 人 生 観 、 職 業 観 、 自 己理 解 に 関 す る基 本 的 な 考 え 方 に っ い て 考 察 し、 予 想 さ れ る範 囲 を 面 接 調 査 時 の 質 問 項 目 と して 設 定 した 。

次 に 研 究 員 各 自 が 前 述 の 質 問 項 目を 基 に 所 属 校 生 徒 と面 接 調 査 を 実 施 し、 そ の 結 果 を も ち 寄 っ て4領 域 、47項 目の 質 問 紙 を 作 成 し た 。 作 成 した 質 問 紙 の 母 集 団 は 、 研 究 員 所 属 の 各 学 年 生 徒2〜3ク ラ ス を 無 作 為 に 抽 出 す る無 記 名 、 群 別 抽 出 法 を 用 い た 。 な お 、 科 別 、 性 別 の 区 別 に 関 して は 配 慮 を 加 え て い な い 。 研 究 員 の 所 属 校 が 全 都 に わ た り、 校 種 も多 様 な た め 調 査 結 果 に 偏 りが 生 じな い もの と考 え られ る か らで あ る。

次 に 研 究 員 の 所 属 校 で ア ン ケ ー ト調 査 を 実 施 し、 集 計 結 果 の 分 析 を 基 に して ホ ー ム ル ー ム 活 動 に お け る指 導 方 法 の 工 夫 を 提 言 と して ま と め 、 提 言 に そ っ た 実 践 を 行 っ た 。

こ れ らの 提 言 お よ び 実 践 事 例 が 、 各 校 に お い て 生 徒 の 入 間 と して の 在 り方 生 き 方 に つ い て の 自 覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う た め の 特 別 活 動 の 指 導 の 参 考 と な れ ば 幸 甚 で あ る。

4研 究 の 経 過

①5/15工 芸 高 校 研 究 主 題 の 決 定 ⑥10/6目 黒 高 校 実 践 事 例 の 報 告

②6/9保 谷 高 校 研 究 内 容 の 検 討 ⑦11/6田 園 調 布 高 校1次 原 稿 提 出

③7/6日 本 橋 高 校 質 問 紙 集 計 ⑧11/28杉 並 工 業 高 校 原 稿 検 討

④8/22御 岳 研 究 集 会 調 査 分 析 お よ び ⑨12/8永 山 高 校 最 終 原 稿 の 作 成

〜24考 ⑩1/22雪 谷 高 校 発 表 会 準 備

⑤9/14雪 谷 高 校 実 践 事 例 の 検 討 ⑪2/13都 研 究 発 表

(5)

ll調 査結果 から見た生徒の意識 と実態

高 校 生 の 在 り方 生 き方 に つ い て の 意 識 調 査 を 研 究 員 の 勤 務 校9校 で 実 施 し た 。 ア ンケ ー ト調 査 の 回 答 数 は 右 の 表 の 通 り で あ る 。

な お 、 グ ラ フの 数 値 の 単 位 は す べ て%で あ る 。

吃 蝉

1年 445 336 781

2年 344 243 587

3年 413 303 716

全体 1202 .. 2084

1自 己 理 解 に つ い て

(1) 「あ な た は ク ラ ス に と ってr必 要 』 と さ れ て い ま す か 」(図1)

8割 以 上 の 生 徒 が ク ラ ス に お い て 自 分 はr必 要 』 と さ れ て い な い と考 え て い る 。 生 徒 に 自 己 有 用 感 を も た せ る た め 、 集 団 の 一 員 と して 自 らの 能 力 を 発 揮 で き る 機 会 を 設 け る 指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。

1年男子

2暢 子

3年男子

(図1)あ なたはクラスにとって 「必要」

とされていますか

1年女子蕪 、一

2年 女子1,

「あ な た は ク ラ ス で 希 望 しな い 係 ・委 員 に 選 ば れ た ら ど う し ま す か 」(図2)

3年好i.'翻霧灘i一 (2)

約 半 数 の48%の 生 徒 が 「断 る 」 姿 勢 を 示 して い る。 組 織 の 中 で 一 人 一 人 の 役 割 意 識 が 大 切 で あ る に もか か わ ら ず 、 消 極 的 な 生 徒 が 多 い 。 ま た 、 係 ・ 委 員 の 仕 事 に あ ま り興 味 を も っ て い な い 生 徒 も多 い と考 え られ る 。 係 ・委 員

の 仕 事 の 意 義 や 必 要 性 を 認 識 さ せ 、 や できるだけ断る(35.4X りが い が 感 じ られ る係 ・委 員 の 活 動 に

な る よ う指 導 を 工 夫 す る必 要 が あ る。

Eヨ思う 薗 やや思う 囲 あまり思わない ■ 思わない

図2)希 望しない係 ・委闘 に選ばれた 場合あなたはとうしますか

方な く引 き受け る(38礪,

(3)[あ なたは今・充実感を感 じてし・ま凱 また何に一番充実感を感 じていますか」[

充 実 感 を 感 じ て い る と 回 答 し た 生 徒 は 全 体 の53%で あ る 。 充 実 感 を 感 じて い る 生 徒 の 中 で 次 の も の が 上 位 を 占 め た 。 「友 達 」(28.9%)、 「部 活 動 」(22.9%)、 「趣 味 」 (19.3%)、 「授 業 ・勉 強 」(7.4%)

(4) 「あ な た は 、 自 分 の 長 所 、 短 所 を 理 解 し て い ま す か 」 (図3m、 図3‑B、 図3‑C、 図3‑D)

自分 の 長 所 を 理 解 して い る と 回 答 した 生 徒 は5割 ほ ど で あ る の に 対 し、 短 所 を 理 解 して い る と い う生 徒 は男 子 で75%、 女 子 で90%も い た(図3m、 図3‑B)。 自 分 自 身 に 対 す る 自 己 評 価 が 低 く 、 そ の 結 果 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 発 揮 す る こ と に 消 極 的 に な っ て し ま う 傾 向 に あ る 。 自分 の よ さ を 見 つ け さ せ る指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。

(6)

男子

女子

(国3‑A)あ なたは 目分 の長所 を理 解 してい:ro・

男子

女 子

(図3‑B)あ なたは 自分 の短所を現 解 してい緊 アか

四 朋 してる ●4P71A1し てる ●asou解 してない ■ 朋 してない 翅 環肌 てる 圏 やや現肌 てaeあ 帥 顧 してない 巳 顧 してな・

そ こで 、 「今 、 充 実 感 を 感 じて い る 」 と 回 答 した 生 徒 と 、 そ う で な い 生 徒 の 自分 の 長 所 、 短 所 の 理 解 の 相 関 に つ い て 調 べ て み た(図3‑C、 図3‑D)。 長 所 に つ い て も短 所 に つ い て も、 明 らか に 充 実 感 を 感 じて い る生 徒 の 方 が 自分 に っ い て よ く理 解 して い る こ とが 分 か る。

(図3‑C)(図3‑D)

臼分の 畏所 を現窮 してい 敦すか 自分の 鯨 を窺鮮 してい 塞すか

嬢 じてい る

R

感 じていない

%%

鯵 じてい る

e

Gじ ていない

E]璽 解してる 固 やや遷解してる 國 あまり理解 してない 瓢 現解 しrRい 翅 現解してる 困4や 堰解してる 翅 あまりコ卿してない ● 現解してない

(5)考

自 己 を 理 解 す る と い う こ と は 決 して た や す い こ と で は な い が 、 自 己 に 対 す る理 解 が 深 ま る こ とで 「自 分 ら し さ 」 が 育 ち 、 さ ら に 他 人 に 対 す る 思 い や りが 生 ま れ る 。 生 徒 の 中 に は 、 主 観 的 な 見 方 ・考 え 方 だ け で 自 分 の 意 見 を 貫 き通 そ う とす る 者 が よ く見 られ る。 相 手 の 立 場 に 立 ち 、 客 観 的 な 見 方 ・考 え 方 を 養 う こ とが 必 要 で あ る。 ホ ー ム ル ー ム 、 学 年 、 全 校 の 集 団 の 中 で 、 他 者 の 考 え や 価 値 観 に 触 れ る こ と に よ り、 自 己 の 考 え を 深 化 し、 自 ら の 在 り方 生 き方 の 自 覚 を 深 め 、 自 己 実 現 を 図 る こ とが で き る よ う な 指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。

2進 路 に つ い て

{●4)あ なたがのなののちヒにスサした

(1)「 あ な た が 現 在 の 高 校 に 入 学 し た 理 由 舳 はter#か は 何 で す か 」(図4)

「と り あ え ず 入 学 して そ れ か ら進 路 の こ とを 考 え た い 」 と い う回 答 が33%と 最 も多 い 。 自分 の 進 路 に つ い て 、 真 剣 に 考 え 、 高 校 に 目 的 意 識 を も っ て 入 学 す る こ と を 理 想 とす れ ば 、 こ の 結 果 は 軽 視 で き な い 。 現 在 の 自分 の 在 り方 を 将 来 の 自 分 の 在 り方 生 き 方 に っ な げ て 考 え させ る 指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る。

1年

2年

3年

Z1圏2,;3囮4團5咀6

1.看 望の竃釜に蕊くための類識・勧 ・控蚤を身tっけるため4・ 高使卒業の資機を聖るため

2.大 孚凄宇のtq5.ク ラフ◎話勇、字使行事に魅力があった◎で

3.と りあえずλ宇して、そaから幽 を考えるため6.そ

(7)

(2) 「あ な た が 将 来 希 望 す る職 業 は は っ き り して い ま す か 」(図5) 学 年 が す す む に つ れ は っ き り して

く る の は 当 然 と思 わ れ る が 、3年 で も3分 の1の 生 徒 が は っ き り して い な い と回 答 して い る。 こ れ は 職 業 に つ い て の 意 識 が 低 く、 ま た 職 業 観 を 育 て る 機 会 が 少 な い た あ と考 え ら れ る 。 高 校 入 学 時 と 同 じよ う に 「取

り あ え ず 進 学 して そ れ か ら職 業 に っ い て も考 え る」 と い っ た 考 え の 生 徒 も少 な くな い の で 、 単 な る 出 口 の 指 導 に な らな い よ うに 指 導 す る 必 要 が

あ る 。

1年 男子

2年 男子

3年 男子

1年 女子

2年 女子

3年 女子

(図5)あ なたが将来希望 する職 業が はっ きりして いますか

Zし ている 圏 やや しているZあ ま りしていな い 圃 してい ない

(3)「 高 校 で の 進 路 指 導 に つ い て 必 要 だ と 思 う こ と は何 で す か 」(図6‑A、 図6‑B)

こ の 設 問 に は① 「進 路 の 情 報 」 、 ② 「面 接 小 論 文 指 導 」 、 ③ 「社 会 人 と して の 心 構 え 」 、

④ 「自分 の 能 力 や 適 性 を 学 ぶ 機 会 」 、 ⑤ 「職 場 見 学 な ど の 機 会 」 、 ⑥ 「先 生 と相 談 す る 機 会 」 、 ⑦ 「先 輩 の 話 を 聞 く機 会 」 、 ⑧ 「就 職 し て か ら役 立 っ 資 格 を 学 ぶ 機 会 」 と い う8項 で そ の 必 要 性 を 回 答 して も ら っ た 。

(●6‑A)

ほ と ん ど の 項 目 に つ い て7割 以 上 灘 簑蟹言霧 て蝦

の 生 徒 は 「必 要 で あ る 」 と 回 答 して

 とおのやガ

い る 。 しか し 多 く の 生 徒 は や ら な い ②面接.轍 瀦 よ り や っ て く れ た 方 が い い と い っ た ③社会人としての囎 ・ 程 度 の 考 え で こ の 結 果 に な っ た と も ④自分の適性

 ぼむ ギのね 

考 え ら れ る 。 一 つ 一 つ の 項 目 に つ い 銑 生、談。.

て 、 そ の 意 義 を き ち ん と 説 明 し、 理 ⑦先輩の話を聞く

⑧就職 して役立つ資格

解 さ せ て 指 導 す る必 要 が あ る。

ま た 、 専 門 学 科 の 生 徒 と 普 通 科 の

生 徒 と の 比 較 で は そ れ ほ ど大 き な 差(図6‑B)饗 鰐 譜 思うもの は 見 られ な か っ た が 、 「職 場 見 学 の60

機 会 」 の 項 目 に つ い て は 他 の 項 目 よ50 り大 き な 差 が 見 られ た(図6‑B)。

専 門 学 科 で は 、 職 場 を 見 学 す る 機 会 が 普 通 科 よ り多 い 。 専 門 学 科 の 生 徒 が 「職 場 見 学 の 機 会 」 の 必 要 性 を 感

io

じ て い る こ と は 、 職 業 意 識 を 高 め る

0

指 導 と して 参 考 に な る 結 果 で あ る。

陽 普通科 図 聰彙科

(8)

(4) 「あ な た が 職 業 を 決 め る上 で 一 番 重 視 す る もの は 何 で す か 」(図7)

7割 近 くの 生 徒 が 「仕 事 の 内 容 」 を 選 ん で い る 。 非 常 に 多 岐 に わ た る職 種 の 中 か ら 自 分 に 適 し た もの を 選 択 す る こ と は容 易 な こ と で は な い 。 た だ 、 「○ ○ 会 社 に 入 れ ば よ い 」 と い う

の で は な く、 「そ こで 何 を した い の か 」 を 考 え さ せ る指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。

(●a)あ なたが職婁 を決め る上で一 番 重筏 するものは何 ですか

3(7蹄

1.賃 2.仕 事 の 内 容

3.仕 事 の 時 間 や休 田な と の 就 業 条 件 4.会 祉 の将 来 性

5.そ の 他

(5) 「あ な た の 職 業 に つ い て の 考 え 方 や 感 じ方 で 一 番 近 い もの は 何 で す か 」(図8)

6割 近 く の 生 徒 が 「自分 の 個 性 や 能 力 を 生 か せ る 仕 事 を して 、 生 きが い を 見 い だ した い 」 と 回 答 し て い る 。 自 己 の 能 力 を 生 か す た め に も 、 自 己 を よ く理 解 し、 生 き方 に つ い て の 自 覚 を 深 め る こ と が 大 切 で あ る 。

4(11.65)

3(6.7

(図8)あ なたの蔵業についての考え方や 感じ方で一番近いものは何ですか

6(2.65)

1

ジ/葦 醐

1.自分の麗 催 力を生ひセる仕事をして、監きカいを見い芝し陛い 2̀できる芝腹 入の多い仕事をして、経満町に塁trな生活をし庭い 3.鍾会のEOIAOkめC&立っ佳麩 しτ◎置44C貢醜し£恥 4.PAt安 窒し姓 瀧 熱 盤 うCLkH

5。置蓼謹自分0塗ガ響逝仁でき乙磁 仁して亀臼葺囎 自塗時聞を電り,塗を聖し$FIB 6.そ侃

(6)考

現 在 の 高 校 生 の 特 性 や 進 路 の 多 様 化 に 対 し、 教 師 は 画 一 的 な 指 導 で 対 応 す る こ と は 難 し い 。 特 に 進 路 指 導 に っ い て は 、 生 徒 一 人 一 人 の 個 性 を 尊 重 し、 在 り方 生 き方 に つ い て の 自覚 を 深

め る指 導 が 必 要 で あ る。 通 り い っぺ ん の 出 口指 導 に な ら な い よ う に 、 これ か ら は ホ ー ム ル ー ム 活 動 等 を 通 して 、 ① 自 分 を 正 し く理 解 させ 、 ② 望 ま し い 職 業 観 、 勤 労 観 を 身 に 付 け さ せ 、

③ 将 来 の 生 き 方 に そ った 生 活 設 計 を 立 て させ る 、 指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。 3ボ ラ ン テ ィ ア活 動 に つ い て

(1)「 あ な た は ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 に 参 加 した こ とが あ りま す か 」

ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に 参 加 した こ と が あ る生 徒 は 、1年 生45%、2年 生37%、3年 28%で あ っ た 。 こ れ は 、 近 年 中 学 校 で ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 を 経 験 さ せ る機 会 が 多 く な っ た 結 果 と 考 え られ る 。

(9)

(2) 「ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 に 参 加 し た 一 番 の 理 由 は 何 で す か 」(図9)

一 番 多 か った 回 答 は 「学 校 行 事 に あ っ た か ら」 と い う こ とで あ る 。 ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 の 動 機 付 け と して 、 学 校 の 取 り組 み が 重 要 な 役 割 を 担 っ て い る と考 え られ る。

(図9)

ボ ランテ ィアに 参艇 した理 密 雛阿 で すか

全体

1隼

2#

3#

19346eO4U

学 校 行 事 に あ った か ら ク ラ ブ活 勤 に あ っ た か ら 地 塘 活 動 の 一 環 と して

友 人 ・知 人 か らす す め られ た の で 輿 味 ・関 心 が あ っ た の で そ の 他

eヨLEコ2璽3四4圃556

c3a 「あ な た の 人 生 に ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 は影 響 を 与 え て い る と 感 じ られ ま す か 」(図10)

ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 に 参 加 した 生 徒 の 半 数 が 「感 じ られ な い 」 と 回 答 して い る 。 本 来 の ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 の 意 義 を よ く理 解 さ せ 、 参 加 した だ け の も の に な らな い よ う指 導 を 工 夫 す る 必 要 が あ

る 。 あま り感 じ られな い(狛6Z

「ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に よ っ て 自分 が 一 番 影 響 を 受 け た こ と は 何 で す か 」

(図11)

(図io)あ なた に人 生に ポラ ン テイア 活● は影 ●を 与え てい る と感 暮ら施 雲す か

8.21)

や感 じられ る(3監 §曝}

(4)

ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 か ら影 響 を 受 け た と感 じて い る 生 徒 の う ち 「自分 で も社 会 の 役 に 立 て る と い う 実 感 が わ くよ う に な っ た 」 と 回 答 した 者 が 最 も多 く、

大 変 意 味 の あ る結 果 だ と思 わ れ る 。 自 分 に 対 し、 長 所 を あ ま り理 解 せ ず 、 自 己 有 用 感 を 感 じて い な い 生 徒 が 多 い 中 で 、 自分 に 自 信 を もち 、 自 己 の 存 在 感 を 意 識 さ せ る ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 に な る よ う指 導 を 工 夫 す る 必 要 が あ る 。

全体

1年

2年

3年

(図11》

ポランデ ィア活揃に よって白分が一番 を受けたことは伺です自P

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(10)

(5) 「あ な た は 今 後 も ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 を 続 け ま す か 」

ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に 参 加 した こ と の あ る生 徒 の う ち約8割 の 生 徒 は 「続 け て も よ い 」(自 分 一 人 で も続 け る ・…7%、 暇 が あ れ ば 続 け る … ・36%、 友 人 と一 緒 で あ れ ば 続 け る … ・

15%、 学 校 行 事 な らば 続 け る ・…20%)と 回 答 して お り、 そ の 体 験 を い か に 自 分 の 生 き 方 に 生 か し、 人 間 性 を 高 め る か 、 と い う観 点 を 指 導 の 申 に 取 り 入 れ る 必 要 が あ る 。

(6) 「ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に 、 興 味 が な い 理 由 は 何 で す か 」(図12)

「ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 に 興 味 が な い 」 と 回 答 し た 生 徒 は 全 体 の46%ほ ど で あ っ た 。 そ の 理 由 は 「ど う い う もの が あ る の か 分 か ら な い の で(情 報 の 不 足)」 、 「今 ま で に や っ た こ とが な い の で(経 験 の 不 足)」 で 、 約 半 数 を 占 め て い る 。 情 報 の 提 供 や 、 活 動 の 場 を 積 極 的 に 増 や す 工 夫 が 必 要 で あ る。

(図12)ボ ラ ンテ ィ ア に興 味 が な い 理 由 紋 醒 で す カ㌔

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(7>考

ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 は 、 自 らの 在 り方 生 き方 を 考 え 、 ま た 他 人 に 対 す る 思 い や り を も ち 、 さ らに は 自 己有 用 感 を 獲 得 す る よ い 機 会 に な る と考 え る。 ま た 、 社 会 的 に 弱 い 立 場 に あ る 人 た ち を 本 当 に 理 解 し、 力 に な る こ とが で き る喜 び を 体 得 させ る こ と は 、 在 り方 生 き方 の 教 育 の 大 き な ね らい で あ る 。 さ ら に 、 そ の よ うな 世 界 を 知 る こ と に よ り 、 生 徒 は 自 分 の 人 生 観 を よ

り一 層 幅 の 広 い もの に して い く と考 え られ る。

た だ し、 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 は 自分 の 人 生 に 影 響 を 与 え て い な い と感 じて い る生 徒 が 約 半 数 い る こ と も事 実 で あ る。 ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 の 意 義 に つ い て 十 分 に理 解 さ せ 、 一 人 一 人 の 生 徒 に と っ て 魅 力 が あ り、 や りが い の あ る 活 動 と な る よ う指 導 す る 必 要 が あ る。

4生 き 方 に つ い て

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(1}「 高 校 生 に な って あ な た の 生 き方 に 影 響 瞭 搬 糊 働 を 与 え た もの は 何 で す か 」(図13),,

こ の 設 問 は ① 「友 人 」 、 ② 「ク ラ ブ 」 、

③ 「教 師 」 、 ④ 「塾 の 先 生 」 、 ⑤ 「恋 人 」 、

「家 族 」 、 ⑦ 「地 域 の 大 人 」 、 ⑧r本 (含 マ ン ガ)」 、 ⑨ 「ア ル バ イ ト」 、 ⑩

rTV・ ラ ジオ ・映 画 」 の10項 目 に つ い て そ れ ぞ れ 影 響 を 受 け た 度 合 い を 回 答 して

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(11)

も ら っ た 。

「友 人 」 で は 半 数 以 上 の 生 徒 が 影 響 を 受 け た と 回 答 して い るが 、 全 体 的 に は 「家 族 」 、

「教 師 」 、 「地 域 の 大 人 」 な ど 自分 の ま わ り の 者 か ら影 響 を 受 け た 度 合 い が 低 い 。 異 世 代 と の 人 間 関 係 が 薄 く、 地 域 社 会 と の 連 帯 ・親 密 性 が 低 下 して い る と 考 え られ る。

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(2) 「あ な た は 将 来 ど う い う 人 生 を 送 り た い と思 い ま す か 」(図14)

全 体 的 に 見 る と、 「趣 味 に あ った 」 、 「の ん び り生 き る 」 、 「毎 日 を 楽 し く生 き る 」 と い っ た 項 目 で7割 近 くを 占 め て い る 。

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1図14)あ な たは将来 と ういう人生 を 送 りた いと思 いま すか

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.趣 味 に あ っ たs.有 名 に な る .仕 事 に打 ち込 む7.学 問 に打 ち込 む . .の ん び り生 き る8.家 庭 を 大切 に す る .世 の た め 人 の た めに 尽 くす 9.毎 日を 楽 し く生 き る

.財 産 を 築 く10.そ の 他

(3) 「あ な た が 先 生 に 一 番 教 え て 欲 しい こ と は 何 で す か 」(図15)

「そ の 他 」 の 項 目 の 大 半 は 「特 に な い 」 と 回 答 して お り残 念 な 結 果 で あ る 。 今 後 の 課 題 と し な け れ ば な らな い 。 注 目 した い こ と は4 分 の1に あ た る 生 徒 が 「人 間 と して の 在 り方 生 き 方 」 、 「先 生 の 人 生 観 」 を 選 ん い る こ と で あ る 。 教 師 と して 、 教 科 指 導 は も と よ り、

人 間 と して の 在 り方 生 き 方 の 教 育 に つ い て も 十 分 な 指 導 が 行 え る よ う に す る こ とが 必 要 で あ る 。

(4)考

全体

1年

2年

3年

(図15)あ なたが先 生に一番教 えて ほ しい ことは何です か.

Z教 科 ・授桑 團 這 路に ついて 圏 人闇 のあ り方 生き方Z先 生の 人生観 團 社会常識 ■ そ の他

青 年 期 は 、 自 らの 行 動 は 自 ら選 択 決 定 した い と い う欲 求 が 強 ま る一 方 で 、 自分 の 将 来 の 生 き 方 や 進 路 に つ い て 不 安 を も ち な が ら模 索 す る 時 期 で あ る 。 しか し、 生 徒 は 、 経 験 や 情 報 の 不 足 か ら、 自 ら適 切 な 判 断 を 下 す こ と が 困 難 な 場 合 が 多 い 。 そ の た め 刹 那 的 な 考 え や 自 己 中 心 的 な 考 え が 優 先 さ れ て しま う こ と に もな る 。 した が って 、 教 師 は 在 り方 生 き 方 の 教 育 に 積 極 的 に 取 り組 み 、 様 々 な 機 会 を 通 して 生 徒 と の コ ミ ュニ ケ ー シ ョ ンを 図 り、 生 徒 の 「自 己 を 生 か す 能 力 」 を 養 う指 導 を 工 夫 し、 実 践 して い く必 要 が あ る。

(12)

調査結果に基づ いた考 察と提言

「人間と しての在 り方生 き方」を串心 に据えたホームルーム活動への提言 一

1人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に 関 す る 教 育 の 必 要 性

現 代 は 、 少 年 非 行 の 低 年 齢 化 や 高 等 学 校 中 途 退 学 者 の 増 加 に み られ る よ うに 、 生 徒 の 意 識 や 生 活 は 大 き く変 化 して きて い る。 ま た 、 学 習 指 導 要 領 で は 「人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に 関 す る 教 育 を 学 校 の 教 育 活 動 全 体 を 通 じて 行 う 」 こ と を 求 め て い る。

調 査 結 果 に よ れ ば 、 「自分 の 短 所 を 理 解 して い る か 」 の 設 問 に 肯 定 的 な 回 答 を した 生 徒 は 約 半 数 で あ っ た が 、 丁 自分 の 長 所 を 理 解 して い るか 」 の 設 問 に 肯 定 的 な 回 答 を した 生 徒 は 約2割 で あ っ た 。 こ の 自 己 評 価 の 低 さ は 、 自 分 に 自信 が もて な い こ と の 現 れ で あ ろ うか 。

「先 生 に 一 番 教 え て 欲 しい こ と は 」 の 設 問 に 対 して 、 「進 路 に つ い て 」 と 「人 間 と して の 在 り方 生 き方 」 と い う 回 答 が 多 か っ た 。 ま た 、 「将 来 希 望 す る職 業 」 に っ い て は 、3年 生 で も約3割 の 生 徒 が は っ き り しな い と回 答 して い る。 こ の こ と は 、 生 徒 た ち は 、 マ ス メ デ ィ ア の 影 響 に よ って 間 接 体 験 は 豊 富 で あ る が 、 豊 か な 直 接 体 験 の 機 会 を 失 い つ つ あ る こ と 、 多 様 な 価 値 観 の 中 で 、 自 己 の 進 路 を 選 択 ・決 定 す る こ と が 困 難 な 状 況 に あ る こ と を 意 味 して い る の で は な か ろ う か 。

生 徒 が 進 路 の 選 択 ・決 定 を 行 う に は 、 前 提 と して 自 己 理 解 を 深 め る こ と 、 そ れ に 基 づ い 'て 職 業 や 自分 の 進 路 に

つ い て 学 ぶ こ と 、 そ して 進 路 選 択 に 対 す る 見 通 し と 具 体 的 な 手 だ て を 現 実 的 に 考 え る と い う 過 程 を 経 な け れ ば な らな い 。 生 徒 は 、 教 師 に 対 して 、 日常 の 教 科 指 導 は も と よ り 、 「人 間 と して の 在 り方 生 き 方 」 の 指 導 を 求 め て い る と 考 え られ る 。

以 上 の こ と か ら、 生 徒 が 目 的 意 識 を もち 、 生 き が い を も って 学 校 生 活 を 送 る た め に は 、 学 校 の 教 育 活 動 全 体 を 通 じて 、 「人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に 関 す る教 育 」 に 取 り組 む 必 要 が あ る と考 え る。

2な ぜ ホ ー ム ル ー ム 活 動 な の か

「人 間 と して の 在 り方 生 き方 に 関 す る教 育 」 は 、 学 校 の 教 育 活 動 全 体 を 通 じて 行 わ れ る もの で あ る。 特 別 活 動 の 目 標 は 、 「望 ま し い 集 団 活 動 を 通 して 、 心 身 の 調 和 の とれ た 発 達 と 個 性 の 伸 長 を 図 り、 集 団 の 一 員 と して よ り よ い 生 活 を 築 こ う と す る 自 主 的 、 実 践 的 な 態 度 を 育 て る と と もに 、 人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に つ い て の 自覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 う」 で あ る が 、 特 に ホ ー ム ル ー ム 活 動 は 、 そ れ を 深 化 ・統 合 す る 場 と して 重 要 な 役 割 を 担 っ て い る 。 しか し、 現 実 に は ホ ー ム ル ー ム 活 動 の 内 容 が 、 担 任 か らの 連 絡 、 席 替 え 、

レ ク リェ ー シ ョ ンな ど の 「人 間 と して の 在 り方 生 き方 」 に 関 す る 内 容 か ら は遠 い もの に な って い る学 校 も少 な くな い 。

ホ ー ム ル ー ム 集 団 は 、 学 校 に お け る 生 徒 の 基 礎 的 な 生 活 集 団 で あ る 。 した が って 、 生 徒 に と って ホ ー ム ル ー ム で の 生 活 が い か に 充 実 した もの に な る か は 、 重 要 な 問 題 で あ る 。

調 査 結 果 に よ れ ば 、 「あ な た は ク ラ ス に と っ て 必 要 と さ れ て い る か 」 の 設 問 に は 、 約8 割 の 生 徒 が 否 定 的 な 回 答 を して い る 。 自 己 有 用 感 を も って い な い 生 徒 に と って 、 ホ ー ム ル

ー ム 集 団 は帰 属 意 識 を もて ず 、魅 力 の な い もの にな って い る と考 え られ る。

(13)

しか し一 方 で は 、 「充 実 感 や 楽 し さ を 感 じる 」 の は 「友 人 」 や 「部 活 動 」 、 「趣 味 」 で あ っ た 。 ま た 、 「生 き方 に つ い て 影 響 を 受 け た の 姑 だ れ か 」 の 設 問 に は 、 「友 人 」 を 選 ん だ 生 徒 が 高 い 割 合 を 示 して い る。

この こ と は 、 つ ま らな い な ど と言 わ れ る ホ ー ム ル ー ム 活 動 が 、 「人 間 と して の 在 り 方 生 き方 」 の 指 導 を 中 心 に 据 え 、 指 導 方 法 を 改 善 ・工 夫 す る こ と に よ って 充 実 した もの へ と 転 化 で き る こ と、 ま た 、 そ うす べ き で あ る こ とを 示 し て い る。

本 年 度 研 究 員 は 、 特 別 活 動 の 中 で 生 徒 の 主 体 的 ・実 践 的 な 態 度 の 育 成 に 大 き くか か わ る ホ ー ム ル ー ム 活 動 に 焦 点 を 絞 り、 「人 間 と して の 在 り方 生 き方 」 の 指 導 の 工 夫 ・改 善 の 方 策 を 探 っ た 。

3ホ ー ム ル ー ム 活 動 に お け る 指 導 の 工 夫

人 間 と して の 在 り方 生 き 方 に っ い て の 自 覚 を 深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を 養 うた め に は 、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 し、 自 己理 解 を 深 め さ せ 、 さ らに 自主 的 ・実 践 的 な 活 動 の 場 を 与

え る こ と が 重 要 で あ る 。

そ の た め に 、 ホ ー ム ル ー ム 活 動 で は 何 を す れ ば よ い の で あ ろ うか 。 指 導 は ど の よ う に 行 っ た ら よ い の だ ろ うか 。 前 述 の 事 柄 を 踏 ま え て 、 以 下 の こ と を 提 言 した い 。

(1)自 己 の 価 値 観 を 確 立 さ せ 、 個 人 と して の 在 り方 生 き方 を 考 え さ せ る 。

自分 の 価 値 観 を 確 立 し、 自 己 を 形 成 して い く こ と が で き る 力 を 養 い 、 自分 ら し さ を 創 り上 げ て い くた め に は 、 自 主 的 ・実 践 的 な 討 論 会 等 を 通 じて 、 仲 間 と の 共 感 関 係 の 中 で 、 他 者 の 考 え に触 れ させ 、 自 分 の 考 え を 深 化 させ て い く活 動 が 有 効 で あ る 。

討 論 会 を 実 施 す る に あ た っ て は 、 自 らの 考 え を 深 化 させ る 工 夫 が 必 要 で あ る。 ま た 、 討 論 の テ ー マ は 、 身 近 な 生 活 の 場 か らの もの 、 社 会 生 活 に 関 す る も の 等 を 選 び 、 個 人 と

して の 在 り方 生 き 方 を 考 え さ せ る も の を 選 定 す る必 要 が あ る 。

(2)自 己 有 用 感 を 育 て 、 社 会 の 一 員 と して の 在 り方 生 き 方 を 考 え さ せ る。

友 人 か ら人 生 の 影 響 を 受 け た 度 合 い が 大 き い反 面 、 ホ ー ム ル ー ム で の 自 己 の 存 在 価 値 を 低 く見 て しま う生 徒 が 少 な くな い 。 自分 も友 人 に 影 響 を 与 え て い る は ず で あ り 、 自分 の 影 響 を ク ラ ス 内 に と ど め ず 、 社 会 に ま で 広 げ て 考 え られ る こ と が 大 切 で あ る。 人 間 は 常 に 他 人 に 関 心 を も ち 、 互 い に 助 け合 っ て しか 生 き られ な い と い う視 点 か ら、 ボ ラ ン テ

ィ ア 活 動 は 社 会 の 一 員 と して の 在 り方 生 き方 を 考 え させ る活 動 と して 有 効 で あ る 。 ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 は 、 ボ ラ ン テ ィ ア ク ラ ブ や 有 志 と して の 活 動 の 例 が 多 い 。 しか し、

今 後 は 学 校 の 教 育 活 動 と して 位 置 付 け 、 学 校 全 体 と して 取 り組 む 必 要 が あ る 。 (3)望 ま し い 勤 労 観 ・職 業 観 を 育 成 し、 将 来 の 在 り方 生 き方 を 考 え させ る 。

生 徒 に 主 体 的 に 進 路 を 選 択 ・決 定 さ せ る た め に は 、 望 ま しい 勤 労 観 ・職 業 観 の 育 成 が 重 要 で あ る。 そ こ で 、 職 場 訪 問 な ど に 早 い 学 年 か ら取 り組 ま せ る こ と は 、 将 来 の 在 り方 生 き方 を 考 え さ せ る活 動 と して 有 効 で あ る と考 え られ る。

職 場 訪 問 は 、 就 職 希 望 者 に 行 わ せ る 例 が 多 い 。 しか し、 勤 労 観 ・職 業 観 の 育 成 と い う 観 点 か ら、 す べ て の 生 徒 に 体 験 させ る必 要 が あ る。 ま た 、 進 路 の 学 習 で は 、 職 場 訪 問 な ど で 得 られ た 個 人 の 経 験 が 全 体 の 共 通 財 産 と な る よ う な 指 導 の 工 夫 が 必 要 で あ る。

(14)

IVホ ー ム ル ー ム 活 動 の 実 践 事 例

1事 例1「 自分 ら し さ の 創 造 」 他 人 の 意 見 ・自分 の 考 え 一

(1)ね

多 様 で 変 化 の 激 し い 社 会 の な か で 人 間 と して の 在 り方 生 き方 の 指 導 を 考 え る と き 、 大 人 文 化 の 継 承 と して 「人 間 は か く あ るべ き だ 」 と い った 一 定 の 価 値 へ の 方 向 付 け を 図 る指 導 の み で は 、 価 値 観 の 多 様 化 、 相 対 化 に 対 応 で き る 力 を は ぐ くむ こ と は 難 し い 。 種 々 の 考 え や 価 値 観 が 幅 広 く存 在 す る 現 状 に お い て は 、 生 徒 が 自分 独 自 の 選 択 基 準 、 判 断 基 準 を 確 立 し、 そ れ に 基 づ い て 自分 に と っ て の 価 値 を 見 出 し、 個 性 豊 か に 自 分 ら し さ を 創 造 して い く こ と が で き る 力 を 育 て る 指 導 が 重 要 に な る。 ま た 、 自分 と 異 な る 考 え を も っ 側 や 集 団 社 会 の 一 員 と して の 立 場 か ら 自 己 の 考 え を 見 つ め る こ と で 、 自 らが 志 向 した 価 値 を 相 対 化 して い く 力 の 育 成 に つ い て も配 慮 す べ き で あ る。

本 事 例 で は 、 題 材 を 生 徒 の 身 近 な 生 活 の 場 か ら選 定 し、 「高 校 生 の ピア ス を 考 え る 」 と した 。 「ピ ア ス を して も よ い 」 と い う価 値 観 と、 「高 校 生 は ピ ア ス を す べ き で な い 」 と い う価 値 観 を パ ラ レル に 配 置 し、 集 団 活 動 を 通 して 教 師 、 ま わ り の 友 人 た ち の 考 え に 触 れ る な か で 、 自分 の 考 え を 確 立 して い く過 程 を 具 現 さ せ る こ とを ね ら い と して い る。

(2)対 象:2年 男 子21名 女 子19名

対 象 ホ ー ム ル ー ム は 、 全 般 的 に や や 積 極 性 に か け るが 穏 や か な 生 徒 が 多 い 。 文 化 祭 が 終 わ り、 一 息 つ い た1◎ 月 上 旬 に 実 施 した 。

(3)方

活 動 は 、 生 徒 が 意 見 を 出 しや す い よ う班 を 編 成 して 行 っ た 。 自分 の 考 え と 他 人 の 意 見 が 異 な っ た 経 験 を 身 近 な 生 活 の 場 か ら各 生 徒 に 挙 げ さ せ 、 そ れ を 班 ご と に も ち 寄 り、 班 長 会 議 で 題 材 の 選 定 に つ い て 事 前 に 話 し合 っ た 。 「学 校 に 制 服 は 必 要 か 」 、 「高 校 生 は ピ ア ス を して は い け な い の か 」 、 「ア ル バ イ トは 、 な ぜ 禁 止 な の か 」 等 、 種 々 の 例 が 挙 げ られ た が 、 話 し合 い の 結 果 、 「高 校 生 の ピア ス を 考 え る 」 に 決 定 した 。

生 徒 が 自 分 の 考 え 、 他 人 の 意 見 を 整 理 、 分 析 し、 自 らの 考 え を 深 化 させ て い く道 筋 を 分 か りや す くす る工 夫 と して 、 「題 材 分 析 カ ー ド」(資 料1)を 作 成 し、 そ れ に 基 づ い て 授

業 を 行 っ た 。 以 下 、 実 践 の 経 過 を た ど り な が ら授 業 の 展 開 を 記 して い く。

班 長 会 議 で 決 ま った 題 材 「高 校 生 の ピ ア ス の 是 非 」 に っ い て 、 自分 の 考 え 、 そ れ と異 な る 意 見 の 主 張 理 由 お よ び そ の 意 見 の 理 解 で き る 部 分 、 理 解 で き な い 部 分 を 「カ ー ド」

に 記 入 す る。

班 の な か で 各 自 の 内 容 を 発 表 し、 互 い に 意 見 を 述 べ 合 う。

班 ご と に 話 し合 っ た 内 容 を 全 体 の 場 で 発 表 し、 ク ラ ス の 仲 間 の 様 々 な 考 え に 触 れ る。

ま た 、 教 師 は 必 要 に 応 じて 異 な る 視 点 か らの 意 見 を 述 べ 与 え 、 そ れ ら と の 関 連 に お い て 自分 の 考 え を 相 対 化 さ せ て い く。

種 々 の 考 え に 触 れ た 後 、 当 初 の 自分 の 主 張 に つ い て 再 度 考 え 、 「カ ー ド」 に 記 入 す る。

そ の 際 、 個 人 の 立 場 、 集 団 の 一 員 と し て の 立 場 の 双 方 の 視 点 か ら 自 己 の 判 断 理 由 を 分 析 して い く。

(15)

種 々 の 価 値 判 断 が 存 在 す る な か で 、 自 分 が 自 信 を も っ て こ うだ と 言 え る価 値 観 、 考 え を 確 立 し、 集 団 社 会 に 生 き る 一 員 と して 自分 ら じ さ を 創 造 し て い くた め に は 、 ど う して い っ た ら よ い の か を 考 え て い く。

「カ ー ド」 を 完 成 し 、 提 出 す る 。

活 動 の 様 子 を 概 観 し て み る と、 「ピ ア ス を して い る と い う 外 見 で そ の 人 の 人 格 を 判 断 し て は い け な い 」 、 「誰 に も迷 惑 を か け て い な い 、 個 人 の 自 由 の 問 題 」 等 、 個 人 的 な 視 点 か

ら ピア ス 賛 成 派 が 多 数 を 占 め 、 当 初 は 一 方 的 な 展 開 に な りか か っ た 。 しか しそ の 後 、 「ピ ア ス 、 マ ニ キ ュ ア を して い っ た ら部 活 動 の 対 外 試 合 を 断 わ られ た こ とが あ った の で 、 部 の 一 員 の 立 場 か ら は反 対 」 と い う意 見 が 出 さ れ た 。教 師の 方 で も 「○ ○ 高 校 の生 徒 の 行動 と して 、 世 間 は そ の 生 徒 お よ び そ の 高 校 を 評 価 す る 」 と い っ た 意 見 が あ る こ と を 述 べ 、 学 校 と い う集 団 の 場 に 所 属 す る一 員 の 立 場 か らの 視 点 、TPOを 踏 ま え る と い う観 点 を 与 え る こ と で 考 え を 対 比 さ せ た 。

あ る班 の 話 し合 い で は 、 次 の よ う な 意 見 が 出 さ れ た 。

Arす る か し な い か は 、 個 人 の 自 由 の 問 題 だ と 思 う 」

Br自 分 で は そ う思 っ て も、 ピア ス を して い る こ と で 世 間 は う ち の 高 校 を マ イ ナ ス の イ メ ー ジ で み る で し ょ う」

C「 ピア ス を して い る と い う外 見 で そ の 人 の 人 格 を 判 断 す る の は お か しい ん じゃ な い か 。 日 本 に ピ ア ス を す る 習 慣 が あ れ ば 、 み ん な つ け て い る ん だ か ら」

Dr外 見 で そ の 人 を 評 価 す る の は よ くな い と い うの は わ か る け ど 、 実 際 に は そ う簡 単 に い か な い し、 私 も 中 学 校 の と き は そ の よ う な 評 価 を 少 し して い た 」

Er反 対 す る大 人 が 若 か っ た 頃 、 ピ ア ス に代 わ る 流 行 が あ っ た と思 う。 そ の 時 代 の 大 人 た ち の 多 くは そ れ に 賛 成 し な か っ た の で は な い の か 。 そ れ と 同 じ こ と だ と思 う 」

資料1

『題 材 分 析 カ ー ド 』

自 分 の 考 え ()の 意 見

主 張 す る 理 由(根 拠)

理 解(共 感)で き る 部 分 理 解(共 感)で き な い 部 分

自 分 は ど う す べ き か (自 己 の 行 動 の 決 断 、 考 え

の 変 化 等)

そ の 判 断 を し た 理 由

個 人の 立場 か ら 集 団 の 一 員 と し て の 立 場 か ら

種 々 の 価 値 観 が 存 在 す る な か で 、 自 分 に と って の 価 値(考 え)を 確 立 して い くた め に は 、 ど う して い っ た ら よ い の だ ろ うか

(16)

(4)生 徒 の 感 想

生 徒 は 話 し合 い 活 動 を 通 して 、 一 つ の 問 題 に つ い て の 様 々 な 考 え 方 に 接 し、 自 ら も考 え を 深 め て い っ た 。 提 出 さ れ た 「カ ー ド」 か ら、 「自 分 流 の 価 値 の 選 択 基 準 を 確 立 して い く た め の 手 法 」 に つ い て 、 生 徒 の 考 え を い くつ か 挙 げ て み る。

自分 で よ く考 え る。 自 分 が こ う だ と 思 う こ と に つ い て は き ち ん と 主 張 して い く。 他 人 の 言 っ た こ と を 鵜 呑 み に しな い で 分 析 す る 。

と り あ え ず 人 の 考 え を 無 批 判 で 聞 き入 れ 、 そ の あ と批 判 す る 。 この 批 判 を しな い で お く と、 他 人 の 価 値 観 が そ の ま ま 自 分 の もの と な っ て 危 険 。 そ う して 、 い ろ い ろ な 価 値 を 吸 収 し、 よ く考 え 、 正 しい と 自 分 が 信 じ られ る も の を 選 択 し、 自分 の もの と す る 。 自分 以 外 の 価 値(考 え)を 理 解 し よ

う と した うえ で 、 自分 に 必 要 な こ と を 取 り 入 れ て い く。 理 解 した 結 果 、 ど の 考 え に も共 感 で き る か ら と い っ て 、 自 分 の 考 え が もて な くな る の は だ め だ と 思 う。 い ろ い ろ な 考 え 方 を 知 った う え で 、 最 初 に も っ て い た 自分 の 価 値 観 を 大 事 に しな が ら 、 一 番 よ い と思 う もの

を 選 ぶ 。 選 ん だ ら 自信 を も っ 。

種 々 の 価 値 観 の 存 在 を 幅 広 く知 り、 そ の 上 で 自分 で し っ か り考 え 、 自 己 の 価 値 観 を 確 立 して い く こ とが 大 切 で あ る と 記 した 生 徒 が 多 か っ た 。 さ らに 、 活 動 を 通 して 今 ま で 知 らな か った 考 え 方 に 触 れ た 、 様 々 な 立 場 か ら の 視 点 を もっ こ と も大 切 だ と 思 っ た 等 の 感 想 も 見

られ た 。

ま た 、 友 人 の 意 見 を 聞 い て 考 え を 修 正 して い った 生 徒 が い た 反 面 、 自分 の 考 え が ま わ り に 支 持 さ れ 、 自 己有 用 感 、 自尊 感 情 を 抱 い た 生 徒 も少 数 で は あ る が 見 受 け られ た 。

(5)結 果 ・考 察

身 近 な 題 材 に っ い て 、 考 え を 他 者 に 問 い か け る場 、 他 者 の 意 見 に 触 れ る場 を 設 定 し、 自 分 一 人 で は学 び 得 な か っ た 考 え 方 、 発 想 方 法 を 体 得 し、 自 己 の 考 え を 深 め て い く活 動 は 、 価 値 観 の 形 成 過 程 を 生 徒 に 意 識 さ せ る上 で 有 効 で あ る こ とが 確 認 で き た 。

活 動 の 反 省 と して 、 「ピ ア ス を して も よ い 」 と い う主 張 が 単 な る 欲 求 の レベ ル な の か 、 自 己 表 現 の ひ と っ の 形 態 と して の 価 値 観 の 問 題 な の か を は っ き り さ せ るべ き で あ っ た と い う点 が 残 っ た 。

自 分 が 自分 で あ る と い う 自 己 同 一 性(ア イ デ ン テ ィ テ ィ)を 確 立 して い く過 程 に は 、 理 想 と 思 う 人 の 生 き 方 、 共 感 で き る考 え を 模 倣 し、 自 己 を 同 一 化 して い く段 階 が あ る と され る。 生 徒 が こ の 段 階 を 経 て 、 他 人 の 影 響 か ら少 しず つ 離 れ 、 本 当 の 自 分 ら しさ を 創 造 し、

自 ら の 在 り 方 生 き方 を 確 立 して い くた め に は 、 もの ご と を 主 体 的 に 考 え て い こ う とす る積 極 的 な 態 度 が 不 可 欠 で あ る。 ま た 、 自分 が 生 き 生 き と活 躍 す る場 面 を 通 して 自 信 を 深 め て い く こ と も大 切 で あ る 。 こ の よ う な 観 点 か ら も今 回 の 活 動 を 振 り返 り、 今 後 の 指 導 に 生 か

して い き た い 。

参照

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