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マイクロ・ナノシステムデバイスに係る

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(1)

システム技術開発調査研究 16−R−9

マイクロ・ナノシステムデバイスに係る 加工組立・計測評価・ハンドリング技術

に関する調査研究報告書

要旨

平成17年3月

財団法人  機械システム振興協会

委託先    財団法人マイクロマシンセンター

(2)

      この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。

       

(3)

   

   

   

  わが国経済の安定成長への推進にあたり、機械情報産業をめぐる経済的、社会的諸条件 は急速な変化を見せており、社会生活における環境、防災、都市、住宅、福祉、教育等、

直面する問題の解決を図るためには、技術開発力の強化に加えて、ますます多様化、高度 化する社会的ニーズに適応する機械情報システムの研究開発が必要であります。 

  このような社会情勢に対応し、各方面の要請に応えるため、財団法人 機械システム振興 協会では、日本自転車振興会から機械工業振興資金の交付を受けて、経済産業省のご指導 のもとに、機械システムの開発等に関する補助事業、新機械システム普及促進補助事業等 を実施しております。 

  特に、システム開発に関する事業を効果的に推進するためには、国内外における先端技 術、あるいはシステム統合化技術に関する調査研究を先行して実施する必要がありますの で、当協会に総合システム調査開発委員会(委員長 放送大学 副学長 中島尚正 氏)を設 置し、同委員会のご指導のもとにシステム技術開発に関する調査研究事業を民間の調査機 関等の協力を得て実施しております。 

  この「マイクロ・ナノシステムデバイスに係る加工組立・計測評価・ハンドリング技術 に関する調査研究報告書」は、上記事業の一環として、当協会が 財団法人マイクロマシン センター に委託して実施した調査研究の成果であります。 

  今後、機械情報産業に関する諸施策が展開されていくうえで、本調査研究の成果が一つ の礎石として役立てば幸いであります。 

   

    平成17年3月   

      財団法人機械システム振興協会   

   

(4)

 

はじめに

   

 

  半導体加工技術を用いて微小な機械機構と電子回路とを同時に作製するMEMS技術は、

1980年代後半より大きく技術研究が進み、1990年代半ばには機械的動作原理によるセン サとして実用化された。以来、自動車用の圧力センサや加速度センサ、インクジェットプ リンタヘッド、ディスプレイ用ミラーアレイが応用製品の性能を決めるキーデバイスとし て開発・実用化される一方、無線通信用デバイス、光通信用デバイス、バイオチップ、μ 化学分析システムなどの研究開発が進み、様々な産業への応用が展開されつつある。そし て、近い将来には、産業の基盤技術として定着し、多くの製品に必要不可欠の技術となる と予想され、また期待されている。

  この技術を普及させるためにはインフラ整備が必要であり、現在ファンドリーおよびフ ァンドリー・ネットワークの環境整備が行われる一方で、MEMSの設計解析支援システム 開発の取り組みも行われている。この結果、近い将来には誰でもがMEMS 技術を使い、

高性能製品の開発に応用できるようになると思われる。

  ナノテクノロジーについては、ボトムアップといわれる原子・分子からの積み上げによ る構造の創出とナノサイズで発現する機能の具現化が、主に材料面から研究され、カーボ ンナノチューブ、ナノフォトニック素子、ナノ磁性体などの材料の応用に期待が高まって いる。

  ナノテクノロジーを実用化するには、ナノ機能・材料をシステムに取り込むことが必要 であり、これには MEMS 技術が用いられる。ナノとマイクロが融合したマイクロ・ナノ システムデバイスがこれまでない新しい機能を発揮し、これを製品に応用することで、高 付加価値な製品とそれによる新しい産業を創出することに期待がかかる。

  本調査研究事業は、財団法人機械システム振興協会より「マイクロ・ナノシステムデバ イスに係る加工組み立て・計測評価・ハンドリング技術に関する調査研究」として委託を 受けて、財団法人マイクロマシンセンターが実施したもので、このようなマイクロ・ナノ システムデバイスへの社会ニーズを調べ、これを実現する産業応用や製品を考え、実現す るのに必要な基盤技術について調査研究を行い、産学連携での具体的研究対象と内容およ び体制をとりまとめて、具体的な取り組み方の提言を行った。

  この調査研究の成果が関係各方面において広くご利用頂ければ幸いである。 

 

平成17年3月

財団法人 マイクロマシンセンター

(5)

目  次

はじめに

1.調査研究の目的···1

2.調査研究の実施方法···1

2−1  調査研究の内容・範囲···1

2−2  実施体制···3

3.調査研究結果の概要···8

3−1  次世代MEMS技術開発への取り組みの必要性···8

3−2  MEMSファイン化の概念···17

3−3  ファインMEMSの基盤技術···22

4.調査研究の今後の課題及び展開···28

(6)

1.調査研究の目的

  現在 MEMS 技術は、自動車、各種製造装置、バイオ、環境、通信、医療等広範な分野 における革新的な基盤技術として適用されはじめている。一方、ナノメートルオーダーで 生物的・化学的・物理的に斬新な機能発現に着目した、いわゆるナノテクノロジーが最近 急速に進展し、従来とは異なる原理原則に基づく新機能デバイスが生み出されつつある。

ナノテクノロジーにより創出されるデバイスの開発のためには、原子・分子レベル(ナノ スケール)の材料加工技術や計測評価技術の開発がキーとなる。この場合、マイクロスケ ールの機械を使ってナノ材料を操作したり、マイクロスケールの電子部品の中にナノ材料 を融合し駆動作用や信号伝達機能を発揮させれば、新しい概念の“マイクロ・ナノシステ ム”を生み出すことができる。

本調査研究では、“マイクロ・ナノシステム”を“次世代MEMS”と位置付けて、MEMS 構造/手段を用いたナノ材料加工組立・計測評価・ハンドリング技術について内外の実情 調査研究を行うと共に、このような技術が我々の社会にどのように役立つかを社会ニーズ とそれを実現するための機能・製品として考え、これに必要な技術と取り組み方を総合的 に調査研究することを目的とする。

  本調査研究では、以下の事項について調査・検討を行う。

1)次世代MEMS技術開発への取り組みの必要性 2)次世代MEMSのコンセプト

3)次世代MEMSの基盤技術

4)次世代MEMSの研究開発のあり方の提言

2.調査研究の実施方法

2−1  調査研究の内容・範囲

(1)次世代MEMS技術開発への取り組みの必要性に関する調査

1)これまでのMEMS技術への企業の取り組みを、具体的にどのようなMEMS製品 が開発されているかを交えて調べる。また、MEMS市場の大きさ、MEMS産業育 成のための国の施策、海外諸国における MEMS 産業化の取り組みの現状を調べ、

総合的に、我が国産業界におけるMEMS技術の特徴・役割を調査する。

2)我が国におけるナノテクノロジーへの取り組みを、ナノ材料の加工組立・計測評 価を中心とするナノ・プロセス技術の現状、MEMS 応用のナノ・ハンドリング技 術の現状について調査研究し、マイクロ・ナノ融合技術への取り組みについて提言 する。

(7)

3)我が国社会における、産業技術へのニーズと、そのニーズを満たすために必要と される機能を調査研究する。

(2)次世代MEMSのコンセプトの提案

1)(1)項を基に、社会ニーズに応えうる次世代MEMS(これを“ファインMEMS”

と名づける)のコンセプトをつくりあげる。

2)社会ニーズに応える次世代MEMSの製品群を調査する。

(3)次世代MEMSの基板技術に関する調査

(2)の次世代MEMSのコンセプトの実用化に必要となる基盤技術を抽出し、その内 容を具体的に調査する。

(8)

2−2  実施体制

(1)実施体制

  本調査研究の実施にあたっては、財団法人マイクロマシンセンターの中に、学識経験者、

MEMS技術研究者からなる調査研究委員会および小委員会を設置し、上記の内容の調査研 究を行った。

  実施体制とその役割分担を下図に示す。

(2)業務分担

      マイクロ・ナノシステムに係る加工組立・計測評価・ハンドリング技術に関する調 査研究委員会

        ・本調査研究事業の進め方や小委員会における調査内容の検討         ・小委員会における調査結果の検討

        ・次世代MEMSの基盤技術の調査       小委員会

        ・これまでのMEMS技術への企業の取り組みの調査         ・これまでのナノテクノロジーの取り組みの調査

        ・次世代 MEMS への社会からのニーズとそのニーズを満たすために必要な機能 の調査

        ・次世代MEMSのコンセプトの作成と次世代MEMS製品の具体化         ・次世代MEMS基盤技術開発のあり方の調査

財団法人  機械システム振興協会

財団法人  マイクロマシンセンター 委託

マイクロ・ナノシステムに係る加工組立・計測評価・ハンドリング技術に 関する調査研究委員会

総合システム調査開発委員会

小委員会

(9)

総合システム調査開発委員会委員名簿

(順不同・敬称略)

委員長  放送大学          中  島  尚  正         副学長

       

委  員 政策研究大学院大学     藤  正      巌       政策研究科

      教授

委  員  東京工業大学     廣  田      薫         大学院総合理工学研究科

知能システム科学専攻 教授

委  員    東京大学     藤  岡  健  彦       大学院工学系研究科

助教授

委  員    独立行政法人産業技術総合研究所     太  田  公  廣 産学官連携部門

      コーディネータ

委  員    独立行政法人産業技術総合研究所     志  村  洋  文 産学官連携部門

シニアリサーチャー

(10)

マイクロ・ナノシステムに係る加工組立・計測評価・ハンドリング技術に関する調査研究 委員会名簿

(順不同・敬称略)

委 員 長     東 京 大 学 大 学 院 情 報 理 工 学 系 研 究 科 下 山   勲       知 能 機 械 情 報 学 専 攻   教 授

委   員     香 川 大 学 工 学 部 橋 口   原       知 能 機 械 シ ス テ ム 工 学 科   助 教 授

委   員     九 州 工 業 大 学 大 学 院 生 命 体 工 学 研 究 科 安 田   隆       生 命 機 能 専 攻   助 教 授

委   員     慶 応 義 塾 大 学 理 工 学 部 三 木 則 尚       機 械 工 学 科   専 任 講 師

委   員     株 式 会 社 ア ル バ ッ ク 技 術 開 発 部 不 破   耕       第 2 研 究 部 第 2 研 究 室   室 長

委   員     オ ム ロ ン 株 式 会 社 技 術 本 部 渡 辺 秀 明       先 端 デ バ イ ス 研 究 所

      マ イ ク ロ マ シ ニ ン グ グ ル ー プ   技 術 担 当 課 長

委   員     オ リ ン パ ス 株 式 会 社 研 究 開 発 セ ン タ ー 近 藤   雄       M E M S 開 発 本 部   マ イ ク ロ 実 装 技 術 部  

      技 術 2 グ ル ー プ   グ ル ー プ リ ー ダ ー

委   員     セ イ コ ー イ ン ス ツ ル 株 式 会 社 伊 藤 哲 雅       技 術 本 部   副 本 部 長

委   員     株 式 会 社 東 芝 研 究 開 発 セ ン タ ー 成 瀬 雄 二 郎       先 端 電 子 デ バ イ ス ラ ボ ラ ト リ ー

委   員     株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所 佐 々 木 健 一       技 術 ・ 産 業 コ ン サ ル テ ィ ン グ 部

      技 術 戦 略 コ ン サ ル テ ィ ン グ 室

(11)

委   員     株 式 会 社 日 立 製 作 所 研 究 開 発 本 部 岡 田 亮 二       M E M S 事 業 推 進 室   担 当 部 長

委   員     株 式 会 社 フ ジ ク ラ 電 子 デ バ イ ス 研 究 所 定 方 伸 行       シ リ コ ン 技 術 開 発 部   部 長

委   員     松 下 電 工 株 式 会 社 久 保 雅 男       高 度 M E M S 開 発 セ ン タ ー

      M E M S 応 用 企 画 グ ル ー プ   グ ル ー プ 長

委   員     三 菱 電 機 株 式 会 社 武 田 宗 久       先 端 技 術 総 合 研 究 所   セ ン シ ン グ 技 術 部 長

小委員会名簿

(順不同・敬称略)

委 員 長     東 京 大 学 大 学 院 情 報 理 工 学 系 研 究 科 下 山   勲       知 能 機 械 情 報 学 専 攻   教 授

委   員     オ ム ロ ン 株 式 会 社 技 術 本 部 戸 口 洋 一       先 端 デ バ イ ス 研 究 所

      技 術 マ ー ケ ッ テ ィ ン グ グ ル ー プ   主 査

委   員     オ リ ン パ ス 株 式 会 社 研 究 開 発 セ ン タ ー 近 藤   雄       M E M S 開 発 本 部   マ イ ク ロ 実 装 技 術 部  

      技 術 2 グ ル ー プ   グ ル ー プ リ ー ダ ー

委   員     株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所 佐 々 木 健 一       技 術 ・ 産 業 コ ン サ ル テ ィ ン グ 部

      技 術 戦 略 コ ン サ ル テ ィ ン グ 室

委   員     株 式 会 社 日 立 製 作 所 研 究 開 発 本 部 岡 田 亮 二       M E M S 事 業 推 進 室   担 当 部 長

(12)

委   員     松 下 電 工 株 式 会 社 久 保 雅 男       高 度 M E M S 開 発 セ ン タ ー

      M E M S 応 用 企 画 グ ル ー プ   グ ル ー プ 長

マイクロマシンセンター事務局・研究員

専 務 理 事 ・ 調 査 研 究 部 長 青 柳 桂 一

国 際 交 流 部 長 井 上 正 巳

調 査 研 究 部 長 廣 部 嘉 道

調 査 研 究 次 長 (平成16年10月1日より) 小 池 智 之

研 究 開 発 課 長 清 水 悦 朗

研 究 開 発 課 長 戸 口 洋 一

(平成16年9月30日まで、現:オムロン株式会社  技術本部    先端デバイス研究所  技術マーケッティンググループ  主査)

調査研究協力

東 京 大 学 生 産 技 術 研 究 所 藤 田 博 之 マイクロメカトロニクス国際研究センター長  教授 

 

東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 北 森 武 彦 応用化学専攻  教授 

 

立 命 館 大 学 理 工 学 部 マ イ ク ロ 機 械 シ ス テ ム 学 科 杉 山   進 マイクロシステム技術研究センター長  教授 

独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 前 田 龍 太 郎 先端製造プロセス研究部門  マイクロ実装グループ  研究グループ長 

(13)

3.調査研究結果の概要

3−1  次世代MEMS技術開発への取り組みの必要性

(1) MEMS技術の産業化への取り組み状況  

1)日本におけるMEMS製品開発の現状

  MEMSは身の回りの製品に搭載されつつあり、確実に普及しつつある。

例えば自動車ではその動力性能をモニタし制御するため、運転手・乗員の安全を守るた め、快適な空間を提供するために、加速度センサ、圧力センサ(油圧など)、回転(角速度)

センサ、温度センサなどの多くのセンサが使われているが、これらが小型のMEMS セン サに置き換えられつつある。ディスプレイにおいても、MEMS技術を用いた新しい方式の ディスプレイが開発されている。内視鏡システムにおいても、非侵襲な検査を実現するた めに、MEMSマイクロ・スキャニング・ミラーを応用したEndo-Microscopeが開発され ている。

MEMSが製品として開発され、従来システムに置き換えられるには、品質を維持しなが らコストを下げる、あるいはコストを維持しながらも新規な機能(小型化を含む)をもた せることが必要である。図3-1は、MEMS製品を価格と生産量でカテゴリー分類した図で あるが、この図中の直線よりも左下の領域(斜線部)に位置する従来システムは、品質を 維持できれば、ほぼこの直線で表される価格・生産量でMEMS に置き換えられていくと 思われる。

10 100 1k 10k 100k 1M 1M

100k 1k 10k

100 10

②一般的な用途の領域

(ファンドリーの主力領域)

①車載用など民生用途の領域

③特殊用途の領域

コ ス ト ( 円/個 )

生産数︵/月

10 100 1k 10k 100k 1M 1M

100k 1k 10k

100 10

②一般的な用途の領域

(ファンドリーの主力領域)

①車載用など民生用途の領域

③特殊用途の領域

コ ス ト ( 円/個 )

生産数︵/月

2)国内MEMS市場

  MEMSの国内市場については、(財)マイクロマシンセンターが2002年の市場と2010 3-1  MEMS製品のカテゴリー分類

出所:(財)産業研究所「MEMS関連市場の現状と日本の競争力に関する調査研究報告書」に加筆

(14)

年の予測市場を見積もっている。これによれば、2002 年時点での国内 MEMS 市場は約

4,200億円であり、2010年における国内MEMS市場は約1兆3,500億円と見積もられて

いる。情報通信機器分野と自動車関連分野の他、生活関連分野で大きなマーケットが形成 されると予測される。

3)MEMS産業化のためのこれまでの国からの支援

  MEMS産業の育成のために、これまでに、MEMS-PJとMEMS設計・開発支援システ ム開発PJが国家プロジェクトとして行われてきた。

  MEMS-PJ は高度な MEMS製造技術の確立と多様な主体への MEMS製造環境(ファ

ンドリー環境)整備を目指したもので、これにより、大きな設備投資なしにMEMS を設 計・試作・生産できる機会が産業界に提供されつつある。

  MEMS設計・開発支援システム開発PJは、異分野の技術者が容易にMEMSを設計し、

迅速に試作評価を行えるためのMEMS 用設計・解析支援システムの開発を行うもので、

これにより、様々な業界においてMEMSが製品に使われる環境が出来つつある。

4)海外におけるMEMS産業化への取り組み状況

  MEMS技術については、海外でも国の支援として、あるいは研究機関や企業の戦略とし て産業化あるいは技術の高度化の取り組みがなされている。産業化の視点では、MEMS が半導体と技術領域が近いので、強力な半導体生産企業、ファンドリーメーカーを抱える 台湾や韓国といった東アジア勢に対する戦略が大切である。

  台湾は、CMOSベースのモノリシック・集積MEMSに開発の力を注いでいる。台湾の 取り組みは、「安く大量生産のMEMSをより安く」の戦略である。現在の日本企業による MEMS の産業化においては、大量生産品の価格競争で台湾と競合する部分もあるが、非 MEMSシステムをMEMS化して、あるいは、現在あるMEMS製品をより高度化するな どして、アプリケーション製品自体に強い競争力をもたせる取り組みを行っており、この 点においては、戦略上の違いが認められる。

(2)ナノテクへのこれまでの取り組み

次世代 MEMS への応用が期待されるナノ材料とその加工方法を調査した。また、どん なナノ材料がデバイス、システムに応用できるかを調べた。この結果、カーボンナノチュ ーブや磁性ナノ材料などが応用可能で、このようなナノ材料を含む機能性材料の研究開発 とMEMS技術との融合が様々な産業展開につながる可能性を見出した。

(15)

(3)社会のニーズと課題

1)マクロ的なニーズと課題

日本の産業振興のためには、社会ニーズを実現する産業を振興する視点と、現状日本が 強みとする産業を更に強化する視点とが大切である。これら2つの視点にて、将来の日本 の産業振興に向けて着目するべき産業として、「安全・安心」、「情報通信」、「医療福祉」、

「環境エネルギー」、「自動車」を抽出し、これらの分野での産業展開に向けた課題及びそ れらを克服するためのMEMSの位置付けについて調査した(図3-2〜図3-6)。

  これら 5 分野に共通して、様々な情報を収集し、それらを適切な場所に送信・解析し、

次のアクションに繋げる、センシング/情報通信・解析/フィードバックのサイクルが重要 となる。このサイクルで、MEMSがより高い付加価値を提供できるのは、小型化や機能集 積を活かしたセンシング及び情報通信・解析技術といえる。つまり、小型化と機能集積の ための技術が、将来のMEMS産業に共通する技術課題となる。

2)個別ニーズとMEMSへの期待

MEMS の活用によって社会動向に対応した自社の商品戦略を構築していこうとするユ ーザのMEMSに対する要望、期待を調査した(表3-1)。

小型、高集積、高性能、高信頼性、従来難しかったセンシングなどが、ユーザーごとに それぞれの重みを持って MEMS に求められているニーズと言うことができ、これらは MEMSの高度化のために早急に取り組むべき内容と捉える必要がある。

(16)

11

安全・安心 安全・安心

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(2)現状と課題

(2)現状と課題

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(4)効果と影響

(4)効果と影響

安全・安心を脅かす懸念の増大や情勢の変化

に対 し、インフラや制度面の施策強化を行ってきた。

効果:個人の生命、国家の安全など、我が国の社会 基盤全体の根幹にかかわる整備の推進。

地震や台風による大災害、世界的テロ、犯罪凶悪化、

新ウイルスなどによる個人の生活基盤や社会、経済 の基盤が揺らぐ質的・量的な大きな影響の顕在化。

安全・安心の確保に意識と投資が必要な時代へ

○センシング能力の飛躍的向上や機能融合の価値を、

超小型、薄型に統合実現することにより、個人や モノに大きく普及して安全安心確保に大きく貢献。

マクロ / インフラから、「個人」や「地域」の国民の身の 回りの安全・安心をダイレクトに確保していく視点へ

路上カメラ 空港セキュリティ 巨視的観測

犯罪の増大と凶悪化 国民の期待

市場:関連機器市場としても、2010年に1.2兆円 の市場が見込まれる産業分野。

・アルゴリズムや出力までも機能統合し、危険の予知と 回避、発生後の的確な状況把握と発信が可能。

・NEMSにより温度、煙、ガス、音、振動、圧力、位置、

化学物質などの検知性能を飛躍的に向上。

・通信機能の融合で、デバイス間の協調が可能となり、

対象(物、人)の状態を高度に検知。

・機能書換や、アクチュエート機能との融合で、センシング 項目の変更や、薬剤投与も可能。要求に応じた柔 軟なシステムデバイスやデバイスネットワークが実現。

・以上を、ICサイズやフィルム厚に集積して実現すること

で、人や環境に影響や違和感が無く、大きく普及。

(17)

12

情報・通信 情報・通信

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(2)現状と課題

(2)現状と課題

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(3)ファイン MEMS によるイノベーション

(4)効果と影響

(4)効果と影響

Ⅰ臨機応変な回線のスイッチングの実現に向けて、リコンフィ ギュラブルIC(RCD)にて対応可能。RFのスイッチングをはじ め、各種MEMS機能が適用されうる。

I及びⅡに関連した市場は、今後大きく広範に展開し、ファイン MEMSの波及効果は大きい。

ⅠリコンフィギュラブルICのアプリケーションとして、まずは携帯電 話などのモバイル向けの用途が有望。先の情報通信機器向けの 市場予測の中での、2010年の携帯電話市場への波及効果は約 1.5兆円と見積もられる。

Ⅱ新しい情報の伝送は、ゲーム機や情報家電をはじめTV会議シ ステム等への展開が期待できる。こうした市場は2010年で約6兆 円の波及効果があると見積もられる。

•情報通信分野では、情報の質の変化や最適な通信環境をも たらす社会が展開すると想定される。従来ユビキタス社会にて 実現可能と言われてきた機能の中でまだ実現できていないも のに着手するべき。

Ⅰ人、自動車、機械、RF-IDなど様々な媒体間(M2Mも含む)

にて常時連続的な最適通信環境の構築が必要。

Ⅱ人を中心とした通信では、3次元画像や触覚などの新しいコ ンテンツ(情報の質向上)通信の実現により、現実に近い環境 を遠隔地にて再現する通信が期待される。

スイッチ

(動的に経路を選択)

Ⅰ常に最適な通信状態を実現するために、状況に応じ た臨機応変な回線のスイッチングなどの機能が必要と なる。 UWBUWB

RLANRLAN Bluetooth Bluetooth

トンネルの中 高速移動中(新幹線)

歩行中など

Ⅱ従来伝送が難しかった情報(臨場感をもたらす触覚な ど)を人にフィードバックするセンサ及び出力機器が必

要となる。 互いに遠隔地にい

ながらも臨場感の ある対話が可能

光光 家の中など

RFスイッチ

光クロスコネクト RCD スイッチ

RCD

Ⅱ3次元画像や触覚の入出力に向けて、超小型で複数 の情報をセンシング、出力できる機器が必要。

AR(Argumented Reality) /VR(Virtual Reality)に繋が る技術となる。

3次元画像 表示DMD 出力

バイタルサイ ン計測チップ 入力

(18)

13

ホームドクター 病院専門医

医療福祉 医療福祉

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(2)現状と課題

(2)現状と課題

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(4)効果と影響

(4)効果と影響

戦後、我が国は高い経済成長に支えら れ、国民1人1人の生活水準が向上し、公 衆衛生、医療技術の進歩によって世界最 高レベルの長寿国となった(表1)。その一 方で、高齢者の人口比率の高まりによって、

医療費の増大が深刻な社会問題となって いる。 65歳以上の高齢者の外来受診の 割合は55歳以下の就業者年齢層に比較 して非常に多い(図2)。もちろん、

図2 厚生労働省大臣官房統計情 報部「人口動態調査」(平成14年)

長期の外来や入院を伴なうことになる死亡原 因としては、がん、心臓病、脳血管疾病があり、

これで全体の60%近くを占めている(図2)。こ れらの疾病に特徴的なのは、その因子となる 兆候を早期に発見することが発病の防止につ ながり、また、発病後でも早期発見がその治癒 に有効に働くことである。早期発見・診断のた めにはこれまでの健康診断の枠にとらわれず 病院と自宅の双方でさまざまな健康パラメータ

(血圧、体温、血糖値、血流などを含む)を体の 内外から継続的に取得し、それを総合的に診 断するような仕組みが必要であると思われる。

図1 年齢階層別に見た一人当たり外来受診日数

平成13年度社会保険庁「事業年報」、「国民健 康保険事業年報」等による保険局推計

表1 国別平均余命

疾病そのものの発生割合が 高いこともあるが、健康診断 などを通じた日常の健康管 理が十分でないことも一因と 考えられる。日常の健康管 理による疾病の予防を行うこ とにより、特に高齢者の医療 費抑制に効果があると考え られる。

表2 健康サービス産業における 雇用・市場規模・医療費抑制効果

厚生労働省によれば2010年時点で医療費 は42兆円となると推計されている。しかし、

健康モニター機器などを用いた健康診断を 受けられるような継続的かつ適切な健康管 理による健康増進活動の推進によって 2010年時点で約1割の抑制が可能という試 算もある。同時にこのような社会システムは 多くの雇用を生み出し、新しい市場を創生 できる可能性を有している(表2)。

(日本総合研究所資産)

早期診断に有効な健康パラメータを体の内外から、しかも継続的に取得する には超小型で通信機能を備えたウェアラブルなセンシングシステムが必要で ある。これを実現するためにはファインMEMS技術によってセンシング、診断、

通信を可能にするデバイス(MEMSパッチ、マイクロコスモビークル)の実現が不可欠 である。センサについてはナノ材料による感度の向上や、さまざまな波長の光 を用いてこれまで不可能であった領域の診断・治療などの機能獲得を目指す。

さらに、LSIの集積化によってデータを加工、それを診断に繋げることによって 治療処置(DDS、腫瘍切除)なども期待される。また、光MEMSによって近年ま すます病院内に増えつつある電子機器との混信がない空間光通信が可能と なり、これとRF無線通信を組み合わせた光/RFリコンフィグアラブルな通信環

(一部IEEE“Spectrum”2004年12月号より抜 粋)

図3 ファインMEMSによるウェアラブル健康モニタリングシステム

病院内光ネットワーク 病院外RFネットワーク

境を実現できる。

これにより場所を 選ばず病院と自宅 あるいは屋外での 継続的な健康パラ メータを体の内外 から取得すること を可能にした総合 的健康管理ネット ワークを構築する

ものである(図3)。 P P

P P

P V

P:MEMSパッチ V V:マイクロコスモビークル C:光MEMS通信モジュール

(19)

14

環境・エネルギー 環境・エネルギー

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(2)現状と課題

(2)現状と課題

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(4)効果と影響

(4)効果と影響

伸び続けるエネルギー消費/廃棄物量を抑えるには 地球規模での環境技術革命が不可欠

下記4分野での技術革命が環境・エネルギー危機を好転させるカギ!

1.『自 然』 自然生態系で循環する素材を高度に利用

2.『分 散』 集中型発電から自然エネルギー活用の分散型発電に転換 3.『全体最適』 高度情報ネットワークを活用した、都市機能の効率化 4.『クリーンプロセス』造・壊・維持、全てのプロセスで有害成分出さない(浄化する)

燃料電池 MEMSパッチ 完全エネルギー自律ビークル

MEMSパッチ

超・高比表面 CO2トラップ

環境モニタリングバイオチップ

MEMS環境モニタチップ

(CO2,O3,VOC ,NOx,エアロゾル)

MEMS センサ

MEMS RFチップ

携帯電話のMEMSバイオチップで 全世界の環境モニタ

MEMS環境モニタチップ

ライフスタイルの変化等による省エネルギー CO2発生抑制発電技術

全体 最適

CO2回収・貯留技術 CO2吸収源拡大技術 自然

クリーン プロセス 分散

課題:CO2を吸収しエネルギーや有機物への分解

・光合成機能を持つナノレベルの超微細材料

・高効率CO2トラップ構造

課題:再生可能な自然エネルギー利用

・高効率薄膜太陽電池(変換効率20%以上)

・バイオマスプランテーション

・温度差発電

課題:大規模CO2発生源からのCO2高効率分離・回収・貯留 課題:・利便性を落とさない省エネルギーライフスタイル支援

・携帯端末分散型ネットワークシステム活用の自動省エネシステム

・超小型RFデバイス

・フレキシブル簡易光伝送システム

地球温暖化防止がもたらす市場

CO2削減コスト : (約1億t/年) × (93US$/t) = 93億US$/年(約1兆円/年)

市場拡大するためのキーテクノロジー 1.「分散型エネルギーシステム」

エネルギー貯蔵技術 2.「再生可能エネルギー」

・バイオマスプランテーション、

・海洋温度差発電、

・変換効率3%以上の 人工光合成技術 3.「化石資源のクリーン利用技術」

石炭のガス化、液化技術、

CO2回収・隔離・貯蔵技術 MEMS 光合成チップ CO2

H2 H2O

O2

炭水化物 H2O補給MEMS マイクロポンプ、バルブ

地球温暖化防止 オゾン層保護

酸性雨対策 砂漠化防止 海洋・大気環境保全 廃棄物・リサイクル対策

化学物質対策 自然・生態系保全

(20)

15

自動車分野 自動車分野

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(1)社会ニーズ/ありたい姿

(2)現状と課題

(2)現状と課題

(3)ファインMEMSによるイノベーション

(3)ファイン MEMS によるイノベーション

(4)効果と影響

(4)効果と影響

安全、安心、快適な自動車、環境、社会にやさしい自動車

・自動車による運転支援 (車と人のチームワーク) ABS、VDC、TPMS等の車体状況のセンシングと制御

・自動車間の協調 (隣接する路車間のチームワーク) 衝突防止等の隣接自動車間のセンシングと協調制御

・自動車とインフラの協調 (車、人、インフラのチームワーク:下図参照) 交通管理システム、情報インフラ等との連携・協調、自動車を

一情報拠点(移動式基地局等)とするネットワークの構成

ファインMEMSによって高度なセンシング機能、知能、通信機能を有 する超小型センサとネットワークが実現し、その結果

・自動車が車体の情報(車体姿勢、速度、位置、故障、寿命・・)を 判断し、適切な運転支援を行う(車と人のチームワーク)

・自動車間で情報(位置、速度・・)を交換、判断し、衝突防止などの 協調制御を行う(隣接する路車間のチームワーク)

・自動車が一種の通信基地となり、通信インフラとネットワークを構 築し、道路情報の受発信、自宅の遠隔監視、フレキシブルな通信 ネットワークの構築を実現する(車、人、インフラのチームワーク)

・ABS、VDC、TPMS等、車体状況のセンシング、車内通信、制御は 一部実用化され、さらに進化中 (自動車による運転支援は進化中)

・ITS等の外部情報を利用した車外との協調制御の開発が開始 (自動車間の協調、自動車とインフラの協調は開発開始)

・自動車の車外協調制御、システム構成をするためには、個々の自立 機能が不可欠、すなわち、個別のセンシングと状況判断できる知能

・現状では上記コンセプトを実現するデバイスが不足、開発が急務 (苛酷環境における高い信頼性、知能、通信手段などの自立機能)

道路情報 交通情報

遠隔監視 路車間情報 協調制御

通信インフラ ネットワークの構築

・自動車のMEMSデバイス 1500億円@07年

(右図、出展In-Stat7/03)。

・ITS(高度ナビ、ETC、安全運 転支援)事業効果の合計

50兆円

(出展 国交省 VERTIS試算)

(21)

16

表3-1 5分野におけるユーザーニーズの生の声

展開分野 ユーザ 現状 課題 MEMSへの期待

安心安全 制御機器メーカ 安心安全を脅かす大災害、テロ、犯罪の凶悪化に対 しインフラ、制度面の施策強化を行ってきた

制度やインフラの強化から、地域や個人に密着した視点 での取り組みが必要

ガス、化学物質、温度、振動に対しセンシングの検 知機能を飛躍的に向上し、ユビキタスに設置できる ような小型化、高信頼性化と情報を転送できる通信 機能の融合ができることに期待する。

情報通信 某家電メーカ TIのDMDがMEMSディスプレィとして飛びぬけた存在 で、液晶方式を凌駕する存在となっている。

ディスプレィは、もっと高コントラスト、高速、高品位、もっ と低コスト、IPがポイント

MEMSがディスプレィのコアエンジンとして重要な候 補になり得る

某通信会社 2G 800Hz帯、3G 2.5GHz帯

4Gではモバイルユビキタスとしてシームレス無線、周波 数帯域可変への対応、無線LANやブルートゥース対応な ど広範囲な無線が必要に。端末の大きさは現行レベル 以下であり、無線部分の小型、高密度化、低消費電力化 が課題。

広帯域化に対応した無線フロントエンド部であるア ンテナ、スイッチ、デュプレクサのMEMS化による、

小型、高集積化、マルチ化、遮断損失などの性能 向上

保存したデータ量の増大とコストの狭間で超小型HDDへ

の要求 HDD用バーツのMEMS化による小型高精度化

某通信会社 2G 800Hz帯、3G 2.5GHz帯

第4世代でさまざまな無線システムを組み合わせる。周 波数800MHz帯、2Ghz帯、5GHz帯などどんな周波数に も対応で来るバンドフリーの無線回路の実現。バンド分 の無線回路を用意することはできず小型化はマスト。

複数の帯域に効率のよいパワーアンプが必要。そ のためには、遮断特性がよい、従来と一桁小さいス イッチが不可欠の部品となる。MEMSデバイスは高 い遮断特性(0.06dB/段以下)と低損失を両立し、一 桁小さい機械スイッチの実現化期待。

医療・福祉 某医療システムメーカ

00年国民医療費30兆円と健康や医療福祉への関心 が高まるなか、

①大病院集中型から分散連携医療へ、②大型診断治 療装置からデスクトップ/携帯型へ、③ネットワークを 利用した生体リアルタイムモニタへ、④自宅診断治療 へ、⑤自宅での食品検査へ

の方向への期待が高まっている

疾病早期治療予防、兆候発見、疾病検査、治療計画 データ収集、個人投薬の判断、食品安全チェックなどの 機能を分散的、ネットワーク的、個別的リアルタイム的に 活用できること

生体メカニズムに適合した原理による検出方式で、

家庭普及も想定した低コストで、使いやすくユーザ の目的に応じ機能が自動的に変化更新できるなど の実現

環境

エネルギー某住宅設備機器メーカ

建築法の改定で、一般住宅において、建材や機器か ら発生するVOCガス(ホルムアルデヒトなど)を換気す るために、2時間に1回の強制換気対応できる換気扇 施工を義務化され、住宅内環境についてのソリュー ションが不可欠になってきている。

また、快適空間の創出のために、取り付け場所をとら ず、かつ住宅寿命に適合する高耐久性の、温度/湿 度計測技術が必要になってきている。

VOCガスを正確に計測するセンサーがなく、あっても非 常に高価でかつ大きいため、住宅内設置を普及させるこ とが困難である。

小型・長寿命(高耐久性)のVOCセンサーは高分子 膜を用いた従来吸着型では限界があるため、異 なった検出原理のセンサーがに期待したい。

自動車 某自動車メーカ

衝突安全、予防安全や動体制御、燃焼制御などのた めに、自動車の中に100個以上のセンサが使われる ようになった。

センシング、制御など集積化が始まっている

よりいっそうの集積化、高精度化のための補正制 御など高度な機能の組み込みと信頼性の向上、そ の小型化と低コストをMEMSに期待している

某自動車電子機器 メーカ

自動車の電子制御システムは、半導体技術の進展を 取込みながら制御精度と機能向上を図りこれに対応 している。使用するセンサの役割はますます重要とな り、MEMSとデジタル信号処理技術を活用し小型化 と測定精度、信頼性の向上を図っている

センサやLSIの機能向上に伴い、モジュール構造ではお びただしい数の配線と半田接続が必要となり実装の点 から信頼性確保は至難である。自動車のように厳しい使 用環境で用いるセンサやLSIは、ある回路規模を超える と半導体プロセス技術によってのみ信頼性の高いデバイ

MEMS技術を活用した半導体センサは原状の吸 気系だけに留まらず車体制御、安全系に用いるセ ンサに対してもますます広く採用されていく。その信 頼性確保のためには、半導体プロセスで製造する 回路とMEMSの一体化デバイスに期待する

(22)

3−2  MEMSファイン化の概念

(1)MEMSファイン化コンセプト

  前項までの調査結果を基に、MEMSの今後の進むべき方向性、現行のMEMSに対し一 層の高度化を目指すものとしてのMEMSファイン化という考え方を想定した。MEMSフ ァイン化は、1)ファイン集積化、2)ナノ機能発揮、3)バイオフィジカル、という 3つ切り 口の技術をベースに、機能を格段に高めつつも一層の小型化を導き出す機能集積化(3 次 元小型化、超薄型化)と新たな機能発現を含めた機能の高度化を実現するものである(フ ァイン集積化により作製したデバイスを「ファインMEMS」と呼ぶ)。

実現したファインMEMSは、もはや単機能MEMSではなくそれ自体が高機能化されて いるため、想定する一般社会や産業界に広く浸透してそれらに貢献すると共に、一般社会 ニーズとしての安心安全、環境エネルギー、医療福祉や産業界である自動車、情報通信の 高度化に寄与することになる。図3-7は、それらをコンセプトとしてまとめたものである。

「MEMS のファイン化」により製造技術の高度化が成され、ファイン MEMSが誕生し、

それが一般社会や産業分野へ貢献するという関係を模式的に示した。

このような MEMS ファイン化に対し現状での研究開発や産業化の動向を踏まえたロー ドマップとしての時間軸での考察を行った。現状までのMEMS 産業の動向と、現在まで にとられた施策や社会ニーズを概観し、製品の重要なコア部品として不可欠なものとして 必要とされる高機能化に対応できる組み込み体積の小型化、そして高性能化そのなかにな くてはならない高信頼性化があるが、社会ニーズと技術動向を総合し、それぞれの曲面で 手段としていかに製造技術や新しい或いは異種な材料を活用できるかを、想定したロード マップとして図3-8を策定した。

現在の第1ステージから2010年に向けての第2ステージへの飛躍として、最も早急な 取り組みが必要なものとして、機能の集積化が挙げられる。それは従来の取り組みを超え、

異種材料の機能特徴を捉えた積層構造や、先端CMOS ラインを駆使した上での3次元高 アスペクト比構造や異種材料複合技術、さらには集積化を一層高度化し極めることに必要 なナノ構造やナノ修飾の活用を図るものである。このような MEMS 特有の機械要素部と ナノ構造・修飾の融合技術が製造技術を飛躍させる。

2010 年以降の次の第 3 ステージは、ナノ構造・機能の高度化と従来と異なった集積化 を超える高集積化、融合し活用することによりひとつの製品としてMEMS が自立するも のいわゆる MEMS 機器が想定でき、これはさらに完成された自立、自己組織化できる MEMS機器「ファインマシン」という概念に至る。

  以上、「MEMSファイン化によるファインMEMS 創造」は、国内製造業の一層の高度 化を考えるときの指標となるものと考えられる。

(23)

18

バイオファインマシン 光合成デバイス 体内診断

治療デバイス 光計測治療

カプセル内視鏡 非侵襲ヘルス

ケアデバイス 細胞レベル検査

治療デバイス 五感提示デバイス

ナノマルチ 機能センサ 超省電力

多機能センサ 空間光通信

デバイス リコンフィギャラブル

(どこでも)無線端末 超小型記憶デバイス

セキュリテ ィ セーフティセ

ンサ

安全安心 情報通信

環境エネルギー 医療福祉

バ イ オ フ

ィ ジ カ ル

技 術 集積化

ミクロ コス

モビ ーク

MEMSパッチ

ナノ機 能発

揮技 術

自動車

機械

電気

ア ク チ ュエ タ ー

M E M S

パ ワー M E M S

RF ME MS

ケミカル MEMS 生体MEMS

バイオ

光 ME MS フィ シ ゙カ ル ME

MS

ファインMEMS

基盤技術

(24)

19

バルクマイクロ、 表面マイクロ 2010 2015

産業高度 化︵ 技術の 発 展 と 市場の 拡 大︶

1st Stage

2005

黎 明 期

2nd Stage

3次元×異種機能集積化

(問われる高機能・小型化・信頼性)

現状

2020

・3次元マイクロ加工を中心に 日本発 MEMS がインハウス、

ファンドリーの両輪で発展

自動車

1兆3553億円

(国内市場)

*

4260億円

*

*(財)産業研究所 MEMS関連市場の現状と日本の競争力分析に関する調査研究

単機能デバイス−既存部品の置き換え

(既存部品の小型化の進展)

多機能デバイス−必須部品の創出 ・集積化に向けた3次元加工技術の高度化

・異種材料(ナノ、バイオ含む)を

有効に活用した集積化

・開発支援型ファンドリーが必須

・製造コア技術を有するインハウスが拡大

情報通信 生活 環境 医療 その他

3rd Stage

・生体融合で機能飛躍 異種機能

超集積化、

ネオファブ ・マシンDNAに基づく 自己増殖・自己組織化 MEMS機器−新たなマーケット創出

からライフスタイル創出へ

(4th Stage)

・自在形状化

(25)

(2)MEMSファイン化が創り出す商品群

  今回の調査活動で、それぞれ一般社会と産業分野に関し将来創造を想定できる商品群を 表3-2にリストアップした。これらの商品群がどのステージで創出されてくるかを整理し たものが図3-9である。

 

商  品  群

・超低電力多機能センサによるセンサネット ・食品履歴ログチップ 

・個人認証統合デバイス・防犯用防災用個人向け位置情報システム

・防犯・人体検知用パッチ向け小型3次元画像センサ

・細胞分化誘導デバイスによる食品管理 

・高分解能バイオセンサによる食品管理

・RFMEMS混載LSI多機能端末 ・アクティブID端末 ・情報家電用端末  

・超小型スキャンプロジェクタ ・複合モバイル通信端末  

・シームレス通信端末 ・耐衝撃超小型記憶デバイス・体内認証チップ

・バイタルモニタ ・遠隔監視システムでの情報デバイス

・各種健康管理デバイスと遠隔システムによる自己健康管理

・内視鏡光学センサ  ・遺伝子認証システム用センシング

・低侵襲健康管理デバイス ・ヘルスケアチップ ・薬物放出制御デバイス

・院内モニタ光通信デバイス ・ウェアラブル光健康計測デバイス

・ナノワイヤー応用触覚センサ ・体内常駐型モニタリングデバイス

・パワーアシスト・細胞治療デバイス ・生体分子解析システム  

・ウルトラマイクロ発電機 ・多機能環境センシングと土壌改質

・超小型充電池 ・大気圏浮遊デバイスによる環境センシング 

・マイクロ波ミリ波エネルギー供給端末

・携帯電話内蔵環境モニタチップ 

・超小型プラントモニタリングセンサ

・自律分散環境モニタリングセンサ

・RFMEMS混載LSIと超低消費電力多機能センサによる自動車と インフラ協調システム ・耐衝撃超小型記憶デバイス

・自動走行システム用センサ群(衝突防止、所在検知) 

・運転者認証端末 ・課金収受用端末 ・交通情報管理用端末 

・HUD等ディスプレイデバイス・超音波パッチ用薄型3次元画像センサ

・チップ埋め込みインテリジェント道路   医療福祉

環境  エネルギー

自動車 展開分野

5 4 3 2

1 安心安全

情報通信

表3-2  展開分野とMEMSファイン化が作り出す商品群

(26)

21

バルクマイクロ、 表面マイクロ 2010 2015

産業高度 化︵ 技術の 発 展 と 市場の 拡 大︶

1st Stage

2005

黎 明 期

2nd Stage

3次元×異種機能集積化

現状

2020

・3次元マイクロ加工を中心に 日本発MEMSがインハウス、

ファンドリーの両輪で発展

自動車

1兆3553億円

(国内市場)

*

4260億円

*

*(財)産業研究所/MMC受託 MEMS関連市場の現状と日本の競争力分析に関する調査研究

単機能デバイス−既存部品の置き換え

(既存部品の小型化の進展)

多機能デバイス−必須部品の創出

情報通信 生活 環境 医療 その他

3rd Stage

MEMS機器−新マーケット創出→ライフスタイル創出

(4th Stage)

・超低電力多機能センサによるセンサネット・食品履歴ログチップ

【商品群】 ・小型3次元画像センサ・高分解能バイオセンサによる食品管理・超小型プラントモニタリングセンサ

・各種健康管理デバイス・バイタルモニタ ・遠隔監視システムでの情報デバイス・ナノワイヤ応用触覚センサ

・内視鏡光学センサ ・遺伝子認証システム用センシング・院内モニタ光通信デバイス

・ウェアラブル光健康計測デバイス・RFMEMS混載LSIと超低消費電力多機能センサ

・衝突防止、所在検知用センサ群・アクティブID端末 ・情報家電用端末・複合モバイル通信端末

【商品群】 ・防犯・人体検知用小型パッチ・個人認証統合デバイス

・防犯用防災用個人向け位置情報システム ・超小型充電池

・携帯電話内蔵環境モニタチップ

・細胞治療デバイス ・生体分子解析システム ・体内認証チップ

・体内常駐型モニタリングデバイス

・大気圏浮遊デバイスによる環境センシング

・体内常駐型モニタリングデバイス ・パワーアシスト

(27)

3−3  ファインMEMSの基盤技術

委員会にてMEMS技術ロードマップを作成し、これをもとにファインMEMSを実現す るのに必要な基盤技術を抽出し、具体化した。16件の技術を具体化したが、ここでは、そ のうちの1件を以下に例示する。なお、抽出した基盤技術16 件は、究極高集積化技術と して、「スマートMEMS」、CMOSプロセス統合、インターポザル・ナノポア、RFとリコ ンフィギャブル無線、究極光MEMS高集積化技術の5件、ナノ機能発揮技術としてナノ 構造応用セセンサ革新、3 次元表面 MEMS 技術、自由曲面上ナノインプリント、蒸着重 合ナノ構造プロセス、大面積ナノインプリント技術、フレキシブル超薄型の6件、バイオ フィジカル融合技術としてバイオフィジカルMEMS、環境エネルギー活用MEMS、ナノ マニピュレーション、バイオ融合ナノシステム、生体情報計測操作のたものバイオインタ ーフェース技術の5件である。

1)究極光MEMS高集積化技術

(光MEMSの現状)

  光MEMSの始まりは、1980年に発表されたK. Petersen(当時IBM)によるシリコン で作成した静電型光スキャナ[1] である。この光スキャナは同じくPetersenの”Silicon as a mechanical material”[2] にも紹介され、MEMS研究

者には広く知られている。少し遅れて横河電機により、

水晶基板のエッチング加工によるレーザプリンタ用電磁 型光スキャナ[3] の研究開発も行われた。それ以後現在 に至るまで、MEMSミラーデバイスは光MEMSのキー デバイスと認識され、継続的な研究開発の対象となって いる。

  MEMSの特徴であるアレイ化と機能集積化をMEMS ミラーデバイスをベースにして実現し、1990年代半ばに 実用化されたのが、表示素子であるTexas Instruments 社のDMD(Digital Micromirror Device[4,5]である。現 在、ホームプロジェクタ、ディジタルシネマ、業務用リ アプロジェクタ等多方面に応用されており、DMD を使 用したDLP(Digital Light Processing)サブシステム の累計

出荷台数は、1996年の製品出荷開始以来2004年

12月で500万台を越えたと発表された。特に2004 図3-10  DMDのピクセル(a)と光学系(b) (b)

(a)

(28)

図 3-12  空間光通信用送受信機の模式図と可変形状ミラーに よる補償光学系 [10]

図 3-11  Lucent Technologies 社の OXC 光学系(a)とMEMSミラー(b) [8]

年3月から約8ヶ月の間に200万台の出荷を記録し ており、高い成長率を示している。

その他のディスプレイへの応用としては、一つの 二次元スキャナを利用した網膜ディスプレイとして、

Microvision の Nomad[6]が主として業務用として 利用されている。一方、2000年前後には北米の通信 業界における所謂通信バブルのピークに同期して、

通信大手のMEMS 関連企業買収が相次ぎ、光クロ スコネクト用スイッチ(OXC)[7,8] や可変光減衰 器(VOA)等が発表され、MEMS のキラーアプリ ケーションとしての期待が最高潮に達した。しかし、

バブルの崩壊とともにベンチャー企業の倒産や、一 旦買収された企業の売却などが相次ぎ、現状は沈静 化した状況である。その中で余力のある企業では実 用化を視野に入れた研究開発が継続されており、一 部でVOA等の実用化[9]が始まりつつある。光通信 関連では、ミラーデバイスのほかにチューナブル レーザや波長可変フィルタなどへの MEMS の応 用も注目されているが、競合技術の存在や要求コ

スト・信頼性とデバイスの実力の乖離などが原因で、広く実用化されるまでには至ってい ない。

  一方、ファイバを使わずに空間に直接レーザ光を飛ばして情報を伝送する空間光通信技 術は、1960年代から開発が始まったもののファイバ通信の陰に隠れていた。1990年代に なると伝送容量の増加ととも

に映像伝送などに利用され始 め、ビル間の光通信等に使わ れ、今後はやファイバの敷設 が不要である利点を生かして アクセス系の回線への応用が 期待される。空間光通信では、

指向性の高い光を空気中に伝 搬させるために、光を所定方 向に出射する技術と、空気の 揺らぎなどで波面収差が発生し た光を補償する技術が必須であ

(a)

(b)

(29)

り、それぞれに光偏向器と可変形状ミラーが応用可能である。現状では MEMS 技術によ るこれらの素子が利用された例はほとんどないが、今後市場が拡大し、送受信モジュール の小型化、低価格化が必要になれば、MEMSデバイスの応用可能性は高いと考えられる。

  図3-13に光MEMS分野の代表的な国際会議である、IEEE/LEOS Optical MEMS 2004 における分野別の論文数を示す。これによると、スイッチ、フィルタなどを含めると光通 信関連が約4分の1で最も多く、光MEMS応用としての期待が大きいことがわかる。一 方、医療/バイオ関連や、ナノテクとの境界領域に関しては今後の展開が大いに期待され る分野であると考えられる。

(光MEMSの将来展望)

  光MEMSの応用分野としては、依然として光通信分野への注目度が高いが、MEMS全 体として市場を拡大させる牽引車として期待されているのは、自動車関連と情報機器など のIT関連分野である。このうち光MEMSに関するものとしては、成長分野であるディス プレイへの応用が期待され、民生機器への採用が実現すれば、市場規模で光通信を上回る 可能性も十分ある。各種産業応用、医療/バイオ応用などが、これらに続くものとして期 待される。

  ディスプレイに関しては、その市場が2007年までに1億ドルを越えるという予測もあ り、DMD の出荷台数も前述のように急成長している。大画面の高解像度ディスプレー用 プロジェクタエンジンには液晶より光MEMS の方が適していると言われており、また、

携帯電話、PDA、ビデオゲームなど様々な機器の高精細マイクロディスプレイの可能性が 挙げられたりする等、その成長性が注目されている。DMD以外のMEMSデバイスとして は、Silicon Light Machinesで開発され、ソニーがライセンスを受けて商品化を目指して いるGLV(Grating Light Valve)や[12]、類似デバイスであるKodakのGEMS(Grating Electro Mechanical System)が、干渉を利用したディスプレイとして実用化に向けた開 発が進められている。また、Iridigm Display Corp. で開発されたiMoDは携帯電話機向

Telecom 15%

Tunable Nanostructures

5%

Optical Switches

5%

Micro Lens 5%

Tunable Filters 5%

Actuator Mechanism

8%

Adaptive Optics 6%

Measurement

6% Scanners

11%

Sensors 10%

Fabrication 14%

Bio Chem 5%

Modeling 5%

図3-13  Optical MEMS2004における分野別論分数[11]

(30)

けカラーディスプレイとして期待されており[13]、Qualcomm Inc.が2004年9月に同社 の買収を決めるなどの動きも注目される。

  光通信分野では、2000 年頃のチャネル数を競い合う開発から、単一ミラーを利用した VOAや、それをアレイ化したDGE(Dynamic Gain Equalizer)、波長ブロッカー、波長 クロスコネクト[14]等から実用化が本格化すると予想される。これまで懸念されてきた、

耐振性、耐環境性や 10 年以上の信頼性保証などの課題を如何に解決するかがポイントで ある。

  また、先に述べたように空間光通信の市場が広がってくれば、MEMSミラーやMEMS 可変形状ミラーの応用が進むと考えられる。特に期待されるのは、光の特徴を生かした、

電磁ノイズを嫌う環境やセキュリティを重視する環境などへの応用である。具体例として は、航空機内部や病院内のようなローカルな空間での画像等のデータ伝送が挙げられる。

特に医療の現場では今後検査や治療などに多くの電子機器がますます使用されるようにな ることが予想され、そのような環境で混信を起こさず、安全性、守秘性の高いローカルな 通信手段としての光MEMSの実用化が期待される。

  Bio-MEMSとの融合領域である医療/バイオ関連分野への応用については、光による検

出機器の小型化から研究開発が進められており、超小型顕微鏡[15]や OCT(Optical Coherence Tomography)[16]、血流センサ[17]、µ-TASの検出部[18]への応用などが発表 されている。今後、低侵襲の診断や、分析機器の小型化/低価格化などにつながることが 期待される。

図3-14 病院内光ネットワークの概念図

図 3-12   空間光通信用送受信機の模式図と可変形状ミラーに よる補償光学系 [10]
図 3-14  病院内光ネットワークの概念図

参照

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