システム技術開発調査研究
17−R−9
ITS サービス導入シナリオ策定プロジェクト に関する調査研究
報 告 書
― 要 旨 ―
平成 18 年 3 月
財団法人 機械システム振興協会
委託先
特定非営利活動法人ITS Japan
この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
序
わが国経済の安定成長への推進にあたり、機械情報産業をめぐる経済的、社会的諸条件 は急速な変化を見せており、社会生活における環境、防災、都市、住宅、福祉、教育等、直 面する問題の解決を図るためには、技術開発力の強化に加えて、ますます多様化、高度化 する社会的ニーズに適応する機械情報システムの研究開発が必要であります。
このような社会情勢に対応し、各方面の要請に応えるため、財団法人 機械システム振興 協会では、日本自転車振興会から機械工業振興資金の交付を受けて、機械システムの開発 等に関する補助事業、新機械システム普及促進補助事業等を実施しております。
特に、システム開発に関する事業を効果的に推進するためには、国内外における先端技術、
あるいはシステム統合化技術に関する調査研究を先行して実施する必要がありますので、当 協会に総合システム調査開発委員会(委員長 政策研究院 リサーチフェロー 藤正 巖氏)を 設置し、同委員会のご指導のもとにシステム技術開発に関する調査研究事業を民間の調査 機関等の協力を得て実施しております。
この「ITS サービス導入シナリオ策定プロジェクトに関する調査研究報告書」は、上記事業の 一環として、当協会が ITS Japan に委託して実施した調査研究の成果であります。
今後、機械情報産業に関する諸施策が展開されていくうえで、本調査研究の成果が一つの 礎石として役立てば幸いであります。
平成18年3月
財団法人機械システム振興協会
はじめに
ITS(Intelligent Transport Systems) と は 、 カ ー ナ ビ や VICS(Vehicle information and communication system) 、ETC(Electronic Toll Collection )に代表されるように、最先端の情 報通信技術を活用して人と道路と車両を情報で結ぶことにより、移動・交通の安全、環境、利 便を向上させるとともに、豊かな交通社会創りや住みやすいまち創り、新しい産業基盤創り等 に貢献できる技術・システムの総称である。
我が国 ITS は、これまで、警察庁、総務省、経済産業省、国土交通省(道路局、自動車交 通局)の ITS 関係 4 省庁 5 局により策定された「高度道路交通システム(ITS)推進に関する全 体構想(1996 年)」、並びに高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT 戦略本部)が定 めた「e-Japan 戦略・重点計画(2001 年〜2004 年)」により、国家戦略として産官学連携のもと 開発・普及が推進されてきた。
この結果、カーナビや VICS、ETC の急速な進展に見られるように、我が国 ITS は、単体の システムが普及する「ファーストステージ」から、個々のシステムが連携・融合し市民生活に浸 透・活用されていく「セカンドステージ」に入ったといわれている。
今後の我が国 ITS の発展のためには、市民生活の中でユーザニーズに合致した ITS サー ビス・製品がタイムリーに提供されていくことが重要となり、そのためには多様化するニーズ の把握、専門化する技術の動向把握、要素技術の開発指針等に関する施策が、民間レベル の活動に加えて国家レベルでも戦略的に行われることが求められている。
本調査研究は、セカンドステージに入った我が国 ITS の普及をより一層発展させるため、産 官学の役割分担を活かし、ITS 関連省庁と緊密な関係をもつ民間団体である ITS Japan が、
社会・市場・個人のニーズ、並びに ITS に関する最先端の技術動向や開発課題等を幅広く把 握し、ITS サービス導入シナリオ及びサービス・製品の普及シナリオと市場規模予測を行い、
国の ITS 関連施策の策定に寄与することを目的に調査・検討を行った。
本調査研究にあたっては、ITS 導入シナリオ策定委員会(委員長:山内 隆弘 一橋大学教 授)を設置し、学識経験者、自動車、電機メーカ及びコンサルティング会社等の委員との議論 をもとに検討を行った。
この場を借りて、多数の関係者のご指導とご協力に心より感謝を申し上げる次第である。
平成 18 年 3 月
特定非営利活動法人 ITS Japan
目 次
1. 調査研究の目的 ...1
2. 実施体制...2
3. 調査研究成果の要約...7
第1章 調査研究の方法...7
1.1 調査研究の方法 ...7
第2章 ITS に関連するニーズ並びに先端技術に関する調査概要...9
2.1 ニーズ並びに先端技術調査手法と内容...9
2.2 ITS に関するニーズ調査... 11
2.3 先端技術調査... 15
第3章 調査研究対象の ITS サービスの検討... 22
3.1 対象 ITS サービス項目の検討 ... 22
第4章 ITS サービスの導入シナリオと市場規模の検討・設定... 27
4.1 サービス導入シナリオ時期の検討... 27
4.2 サービス導入シナリオの検討 ... 35
4.3 市場規模予測... 40
4. 調査研究の成果と今後の展開 ... 45
略語集... 46
1. 調査研究の目的
我が国 ITS は、これまで、警察庁、総務省、経済産業省、国土交通省(道路局、自動車 交通局)の ITS 関係 4 省庁 5 局により策定された「高度道路交通システム(ITS)推進に関 する全体構想(1996 年)」、並びに高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT 戦略 本部)が定めた「e-Japan 戦略・重点計画(2001 年〜2004 年)」により、国家戦略として産 官学連携のもと開発・普及が推進されてきた。
この結果、カーナビや VICS、ETC の急速な進展に見られるように、我が国 ITS は、単 体のシステムが普及する「ファーストステージ」から、個々のシステムが連携・融合し市民 生活に浸透・活用されていく「セカンドステージ」に入ったといわれている。
今後の我が国 ITS の発展のためには、市民生活の中でユーザニーズに合致した ITS サービス・製品がタイムリーに提供されていくことが重要となり、そのためには多様化する ニーズの把握、専門化する技術の動向把握、要素技術の開発指針等に関する施策が、
民間レベルの活動に加えて国家レベルでも戦略的に行われることが求められている。
本プロジェクトは、セカンドステージに入った我が国 ITS の普及をより一層発展させるた め、産官学の役割分担を活かし、ITS 関連省庁と緊密な関係をもつ民間団体である ITS Japan が、社会・市場・個人のニーズ、並びに ITS に関する最先端の技術動向や開発課題 等を幅広く把握し、ITS サービス・製品の導入シナリオを作成することにより、国の ITS 関 連施策の策定に寄与することを目的とする。
1
2.実施体制
(財) 機械システム振興協会から委託を受けた調査研究を進めるにあたって、以下に「示 す実施体制で推進した。
NPO 法人 ITS Japan に、「ITS 導入シナリオ策定委員会」を設置した。 さらに左記委員会 の作業班として、「ニーズ、先端技術調査ワーキンググループ(WG1)」と「導入シナリオ策定、
市場規模予測ワーキンググループ(WG2)」を設置し実施した。
NPO法人ITS
Japan
ITS導入シナリオ策定委員会
ニーズ、先端技術調査 ワーキンググループ(WG1)
導入シナリオ、市場規模策定 ワーキンググループ(WG2)
(財) 機械システム振興協会 総合システム調査開発委員会
委託
2
総合システム調査開発委員会委員名簿
(順不同・敬称略)
委員長 政策研究院 藤 正 巖 リサーチフェロー
委 員 独立行政法人産業技術総合研究所 太 田 公 廣 産学官連携部門
コーディネータ
委 員 独立行政法人産業技術総合研究所 志 村 洋 文 産学官連携部門
コーディネータ
委 員 東北大学 中 島 一 郎 未来科学技術共同研究センター
センター長
委 員 東京工業大学大学院 廣 田 薫 総合理工学研究科
教授
委 員 東京大学大学院 藤 岡 健 彦 工学系研究科
助教授
委 員 東京大学大学院 大 和 裕 幸 新領域創成科学研究科
教授
3
ITS導入シナリオ策定委員会 委員名簿
(順不同、敬称略)
委員長 山内 弘隆 一橋大学 大学院商学研究科長 商学部長 教授
委員 高橋 秀夫 (社)日本経済団体連合会 産業本部長
委員 天野 肇 (社)日本自動車工業会 ITS企画部会長
委員 西島 勝 (社)電子情報技術産業協会 産業社会システム部会ITS事業委員会 委員長
委員 中川 忠夫 ITS情報通信システム推進会議 調査部会企画・調査専門委員会 委員長
委員 長谷川雅行 (社)日本物流団体連合会 モーダルシフト・物流拠点委員会委員
委員 岩越 和紀 JAF MATE社 社長
委員 寺島大三郎 NPO ITS Japan 専務理事
事務局 緑川 雅志 ITS Japan 理事
事務局 小出 公平 ITS Japan 常務理事
4
ニーズ、先端技術調査ワーキンググループ(WG1) 委員名簿
(順不同、敬称略)
委員 石 太郎 早稲田大学 環境総合研究センター 参与・客員研究員
委員 浮穴 浩二 松下電器産業株式会社 パナソニックオートモーティブ システムズ社 事業企画グループ 部長
委員 野口 好一 アイシン・エイ・ダブリュ株式会社 ナビ事業本部 副本部長
事務局 小出 公平 ITS Japan 常務理事
事務局 日野 進 ITS Japan ITS 実用化促進プロジェクト 部長
事務局 八島 規道 ITS Japan ITS 実用化促進プロジェクト 担当部長
5
導入シナリオ策定、市場規模予測ワーキンググループ(WG2)
(順不同、敬称略)
委員 天野 肇 トヨタ自動車株式会社 IT・ITS 企画部 調査渉外部長
委員 長谷川哲男 日産自動車株式会社 環境・安全技術部 部長
委員 樋口 正浩 株式会社 デンソー ITS 開発部 部長
委員 堀江 武 株式会社 日立 トータルソリューション事業部
ITS 推進センタ センタ長
委員 新免 修 沖電気工業株式会社 公共ソリューションカンパニー 交通システム本部 部長
委員 高部 佳之 松下電器産業株式会社 パナソニックシステム
ソリューションズ社 ITS 事業推進センター 所長
事務局 緑川 雅志 ITS Japan 理事
事務局 大竹 敏一 ITS Japan 部長
事務局 榊原 雅博 ITS Japan 担当次長
3. 調査研究成果の要約
6
第 1 章 調査研究の方法 1.1 調査研究の方法
(1)ITS に関連するニーズ並びに先端技術に関する調査
ITS は最先端の情報通信技術を活用するものの、市民をユーザとする社会システ ムである。ユーザの視点からのニーズの変化や技術動向について両方の最新情報 を持っているのが大学(教授陣、学生)である。ITS Japan では、長年にわたり全国の ITS 関係の学識経験者と緊密なネットワークを持っていることから、これを活用して下 記の調査を行う。
①教授・学生等とのディスカッション、アンケート等を通じた調査
大学の教授、院生、学生(可能ならば一部社会人も含む)に対して、ITS に関する ユーザニーズや求められるサービス、ITS 関連の要素技術や開発課題等について、
直接、ディスカッションを行うとともに、アンケート調査やメール等により継続的に意見 交換を行い、情報を集約する。
②調査結果の分析・展開
学生、教授、院生等からの意見、並びにアンケートやメールによる調査結果を分 析して、最新の ITS ニーズと求められる ITS サービス、これに係わる重要技術項目と 開発課題等を洗い出し、導入シナリオを検討する。
(2)ITS サービスの導入シナリオとサービス・技術に係わる市場規模の検討・設定
ITS サービス導入シナリオの検討、並びにサービス導入の前提となる技術開発課 題のシナリオの検討に際しては市場規模の把握が重要になる。そのため、既存資料 を中心に ITS 分野及び技術分野に関連した市場規模を予測し、概略を把握する。検 討には、2004 年 10 月に ITS Japan が産官学連携で作成した「ITS 推進の指針(目指 すべき社会とその実現のために取組む具体的 ITS のテーマについて記述したもの)」
と関連資料を使用する。
①ITS サービス導入シナリオ、技術開発課題の検討・設定
ITS の将来サービスの内容を定義し、その導入時期・普及シナリオを検討・設定す る。そのため、ITS Japan 内部に産官学のメンバーによる「導入シナリオ検討会議」及 び作業部隊となる WG を設置する。検討会議の議長には、経済学の知識を有する学 者を選定し、さらに経験やノウハウを持つ専門家を委員に任命し、検討作業あるいは 資料作成・編集作業等を行う。
②市場動向・市場規模の調査
将来サービスの導入・普及シナリオの設定については、類似製品の過去の普及曲線 を活用するか、又は具体的に予測して算出する。また ITS の将来サービスの市場規 模及び重要技術項目については、1)インフラ、2)車載機器、3)サービスという枠組 みに分類して調査する。
7
なお、予測期間は、2005 年〜2020 年度までとする。16 年間の単年度市場規模を予測す る。最初の5年間は毎年、それ以降は 2〜3 年毎とし、市場規模算出の前提条件を明確にす る。
8
第2章 ITS に関するニーズ並びに先端技術に関する調査研究概要 2.1 ニーズ並びに先端技術調査手法と内容
本調査では、ITS に関連するニーズと技術動向に関する両方の最新情報を持っている 大学(教授陣、学生等)に着目して、上記の目的を達成するための調査を効率的に行うこ とを考える。ITS Japan のこれまでの活動を通じて得られた全国の ITS 関係の先生方との 緊密なネットワークを活用して下記の調査を実施する。
(1)ITS に関連するニーズ調査
①講演・アンケートによるユーザニーズ調査
大学の学生や院生を対象として ITS に関する講演を行い ITS の認知度向上を図る。そ の後アンケート調査を行い、現状及び将来の ITS サービスについての認知度と期待度を 調査するとともに、将来の ITS 社会や新たな ITS サービスについての自由な意見を集約す る。
②先生方とのディスカッションによる特定地域の ITS ニーズ調査
本調査は、これまでのシーズオリエンテッド(大都市中心)であった ITS 導入の反省を踏 まえ、地域による ITS ニーズやサービスの導入方策の相違を探るために行うものである。
地域との緊密な連携がとられている大学として北海道大学(寒地)/高知工科大学(山 間地)/名古屋大学(都市部)を選定し、大学の先生方とのディスカッションを通じて、そ の地域での固有の ITS ニーズ、必要とされるシステム、要素技術、開発課題を抽出する。
(2)ITS に関連する先端技術調査
①ITS 関連技術分野の動向と課題の調査
ITS に関連する技術分野の現状と開発課題を文献により調査する。ITS は、情報通信工 学、交通工学、車両工学等の工学系だけでなく、医学や心理学などまでも含めた幅広い分 野の要素技術により構築される。本調査研究では、図 2.1.2-1 に示されるように ITS 関連技 術分野として、ITS シンポジウム 2005(2005 年 12 月開催)で提案された「情報通信技術系」
「位置特定技術系」「センシング技術系」「制御技術系」「HMI技術系」「地図技術系」の考え 方を採用し、更にその中で、制御技術系を「交通制御技術系」と「車両・システム制御技術 系」に分けた 7 技術系で定義することとする。
9
I T S 位 置特定技術系
I T S 制 御 技 術 系 事故・
安全系
交通計画・
道路管理系
その 他の系 交通
管制
I T S 情 報 通 信 技 術 系
Systems Architecture & Platform
ITSアーキテクチャ系/プローブ系/ITSプラットフォーム系
I T S セ ン シ ン グ 技 術 系
I T S H M I 技 術 系
その他の要素技術
物流 系
安全 効率 環境 利便 娯楽
テレマ ティクス 歩行
者系
環境・エネ ルギ系
I T S 地 図 技 術 系
要素技術的
システム技術・サービス・施策的
I T S 位 置特定技術系
I T S 制 御 技 術 系 事故・
安全系
交通計画・
道路管理系
その 他の系 交通
管制
I T S 情 報 通 信 技 術 系
Systems Architecture & Platform
ITSアーキテクチャ系/プローブ系/ITSプラットフォーム系
I T S セ ン シ ン グ 技 術 系
I T S H M I 技 術 系
その他の要素技術その他の要素技術
物流 系
安全 効率 環境 利便 娯楽
安全 効率 環境 利便 娯楽
テレマ ティクス 歩行
者系
環境・エネ ルギ系
I T S 地 図 技 術 系
要素技術的
システム技術・サービス・施策的
出典:2005 年 12 月開催「ITS シンポジウム 2005」
図 2.1.2-1 ITS 関連技術分野
②先生方とのディスカッションによる開発課題の調査
ITS 関連技術7分野についての専門の先生方とのディスカッションを通じて、学識経験 者からみた当該技術分野に関するクリティカルな課題と今後の研究の方向についてのご 意見をうかがい整理する。
2.1.3 期待される調査結果と導入シナリオへの反映
ITS に関連するユーザニーズや特定地域の ITS ニーズ、関連技術分野の一般動向や開 発課題等の調査から得られる結果、例えば、将来の ITS サービスの追加アイディア、地域に おける ITS サービスや要素技術の差異、ITS 関連技術の課題が ITS サービスの導入に与え る影響などを把握し、必要に応じて ITS サービスの導入シナリオに反映させるものとする。
10
2.2 ITS に関するニーズ調査
大学生を対象としたユーザニーズ調査及び特定地域におけるニーズ調査項目・内容および結果を以下の表に示す。
【ユーザニーズ、特定地域ニーズ調査総括表】
調 査 項 目 ・ 内 容 調 査 結 果 概 要
ユ ー ザ ー ニ ー ズ 調 査
・
4
大 学3 5 0
名 対 象 ( 名 古 屋 が6 0 %
)・ 学 生 ・ 院 生 (
2 0
歳 代 ) 男 性 :2 3 2
名 (6 7
% ) 女 性 :1 1 3
名 (3 3
% )地 域
I T S
ニ ー ズ 調 査・ 寒 地 ( 北 海 道 大 )
・ 山 間 地 ( 高 知 工 科 大 )
・ 都 市 部 ( 名 古 屋 大 )
1 . “ IT S ” の 認 知 度 : 「 7 0 % 以 上 の 人 が
“
IT S ” と い う 言 葉 を 知 っ て い る 」 2 . IT S サ ー ビ ス の 認 知 度 : カ ー ナ ビ 、 E T C は 9 5 % 以 上 、 V IC S は 5 2 % 。 3 . IT S サ ー ビ ス の 期 待 度 : ① カ ー ナ ビ 、 ② E T C 、 ③ 交 通 関 連 情 報 、④ 歩 行 者 支 援 、 ⑤ 緊 急 通 報 の 順
4 . IT S の ゴ ー ル へ の 期 待 度 : 男 女 共 安 全 ⇒ 利 便 ⇒ 環 境 の 順 で 環 境 へ の 認 識 低 い 。
5 . 将 来 期 待 さ れ る IT S サ ー ビ ス ア イ デ ィ ア
車 内 温 度 感 知 通 報 / デ ジ タ ル 地 図 自 動 更 新 / 自 己 管 理 不 可 に 起 因 す る 事 故 防 止 6 . IT S に 対 す る 不 安 ・ 不 満 : IT S へ の 依 存 過 剰 / IT S 技 術 の 悪 用 / 運 転 の 楽 し み 欠 如 1 . “ 寒 地 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス
・ 道 路 の 凍 結 、 積 雪 等 、 気 象 情 報 の リ ア ル タ イ ム 把 握 と ド ラ イ バ ー へ の 情 報 提 供 ・ 路 面 状 態 推 定 と 予 測 / 道 路 ・ 交 通 ・ 気 象 に 係 わ る 情 報 連 携 ( X M L 化 ) と 総 合 情 報 サ ー ビ ス 等
2 . “ 山 間 地 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス ・ 道 路 整 備 の 遅 れ 、 少 子 高 齢 化 、 地 震 ・ 防 災 へ の 対 応
・ 安 価 で 信 頼 性 の 高 い シ ス テ ム を 目 指 す 。 イ ン フ ラ フ リ ー な 無 線 L A N を 活 用 し た 道 路 ・ 交 通 情 報 サ ー ビ ス 、 歩 行 者 IT S と 公 共 交 通 利 用 支 援 、 地 域 防 災 や 異 常 時 の 道 路 監 視 。 3 . “ 都 市 部 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス
・ 都 心 ・ 観 光 地 渋 滞 問 題 、 公 共 交 通 の 充 実 と モ ー ダ ル シ フ ト 、 増 加 す る 事 故 へ の 対 応 。 ・ 観 光 情 報 も 含 め た 総 合 情 報 サ ー ビ ス 、 バ ス 優 先 ・ デ ィ マ ン ド バ ス ・ 乗 り 継 ぎ 支 援 等 、 公 共 交 通 機 関 の 充 実 、 違 法 駐 車 取 締 り 、 安 全 走 行 支 援 サ ー ビ ス 等
調 査 項 目 ・ 内 容 調 査 結 果 概 要
ユ ー ザ ー ニ ー ズ 調 査
・
4
大 学3 5 0
名 対 象 ( 名 古 屋 が6 0 %
)・ 学 生 ・ 院 生 (
2 0
歳 代 ) 男 性 :2 3 2
名 (6 7
% ) 女 性 :1 1 3
名 (3 3
% )地 域
I T S
ニ ー ズ 調 査・ 寒 地 ( 北 海 道 大 )
・ 山 間 地 ( 高 知 工 科 大 )
・ 都 市 部 ( 名 古 屋 大 )
1 . “ IT S ” の 認 知 度 : 「 7 0 % 以 上 の 人 が
“
IT S ” と い う 言 葉 を 知 っ て い る 」 2 . IT S サ ー ビ ス の 認 知 度 : カ ー ナ ビ 、 E T C は 9 5 % 以 上 、 V IC S は 5 2 % 。 3 . IT S サ ー ビ ス の 期 待 度 : ① カ ー ナ ビ 、 ② E T C 、 ③ 交 通 関 連 情 報 、④ 歩 行 者 支 援 、 ⑤ 緊 急 通 報 の 順
4 . IT S の ゴ ー ル へ の 期 待 度 : 男 女 共 安 全 ⇒ 利 便 ⇒ 環 境 の 順 で 環 境 へ の 認 識 低 い 。
5 . 将 来 期 待 さ れ る IT S サ ー ビ ス ア イ デ ィ ア
車 内 温 度 感 知 通 報 / デ ジ タ ル 地 図 自 動 更 新 / 自 己 管 理 不 可 に 起 因 す る 事 故 防 止 6 . IT S に 対 す る 不 安 ・ 不 満 : IT S へ の 依 存 過 剰 / IT S 技 術 の 悪 用 / 運 転 の 楽 し み 欠 如 1 . “ 寒 地 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス
・ 道 路 の 凍 結 、 積 雪 等 、 気 象 情 報 の リ ア ル タ イ ム 把 握 と ド ラ イ バ ー へ の 情 報 提 供 ・ 路 面 状 態 推 定 と 予 測 / 道 路 ・ 交 通 ・ 気 象 に 係 わ る 情 報 連 携 ( X M L 化 ) と 総 合 情 報 サ ー ビ ス 等
2 . “ 山 間 地 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス ・ 道 路 整 備 の 遅 れ 、 少 子 高 齢 化 、 地 震 ・ 防 災 へ の 対 応
・ 安 価 で 信 頼 性 の 高 い シ ス テ ム を 目 指 す 。 イ ン フ ラ フ リ ー な 無 線 L A N を 活 用 し た 道 路 ・ 交 通 情 報 サ ー ビ ス 、 歩 行 者 IT S と 公 共 交 通 利 用 支 援 、 地 域 防 災 や 異 常 時 の 道 路 監 視 。 3 . “ 都 市 部 ” 特 有 の IT S ニ ー ズ と 求 め ら れ る サ ー ビ ス
・ 都 心 ・ 観 光 地 渋 滞 問 題 、 公 共 交 通 の 充 実 と モ ー ダ ル シ フ ト 、 増 加 す る 事 故 へ の 対 応 。 ・ 観 光 情 報 も 含 め た 総 合 情 報 サ ー ビ ス 、 バ ス 優 先 ・ デ ィ マ ン ド バ ス ・ 乗 り 継 ぎ 支 援 等 、 公 共 交 通 機 関 の 充 実 、 違 法 駐 車 取 締 り 、 安 全 走 行 支 援 サ ー ビ ス 等
11
調査項目 ねらい アンケート調査 調査結果概要
1.講演・アンケート によるユーザ ニーズ調査
1.調査方法・内容
①ITS 関連大学(下記4 大学)を訪問し、ITS に関す る講演を通じて、学生の ITS の認知度を向上。
②講演後、学生に対しアンケート調査実施。
2.調査対象の属性
①対象者
学生,院生: 350 名
②年齢層 20 才〜 22 才
③男女構成
男性: 232 名( 67%)
女性: 113 名( 33%)
④免許証の有無 有: 316 名( 90%)
無: 34 名( 10%)
大学 訪問日 出席
者数 北海道大学
(学生:工学部) 2005/12/12 62 高知工科大学
(学生:工学部) 2005/12/19 72 名城大
(学生:理工学部) 2006/1/7 203 埼玉大
(学生:工学部) 2006/1/26 13
合計 350
1.現在/近未来の ITS サービスに対する認知度・期待度
(1)“ITS”の認知度 : 「7割以上の人がITSという言葉を知っている」
・男性で82%,女性で63%が、「知っている」、男女で20%弱の差。
(2)“現在の ITS サービス”の認知度:
「カーナビゲーション,ETCは殆どの人が知っているが、VICSは 半数に留まっている」⇒直接メリットを感じられるサービスが重要。
①学生全体では、認知度の高い方からは、「カーナビゲーション」が99%、「ETC」が95%、
「交通情報サービス」が69%と続き、逆に、低い方は、「緊急通報サービス(HELPNET)が32%。
②「VICS」は、男性が60%、女性が35%と25%の差。使用機会の差が現れたと推定。
(3)近未来も含めた ITS サービス"の期待度:
「現在利用できるITSサービスではカーナビゲーションが、近未来のITS サービスでは歩行者支援/障害者バリアフリーが上位。⇒現実のメリット
(カーナビ)と将来のメリット(歩行者)
①ITS サービスの期待度の大きさ(総合/男女別)
②ITS サービスの安全/環境/利便への期待度
環境サービスに対するが少ない <男女別>
2.将来の ITS 社会、ITS サービスに関する自由意見(参考データも一部使用)
(1)期待される ITS サービス ①安全性向上機能・サービス
・居眠り運転など、自己管理を怠ることによる事故の防止機能 ・温度感知通報システム(車内熱射事故防止)
②高齢者・障害者サービス
・情報過多にならないよう高齢者ドライバのニーズに合わせた情報サービス
・ユビキタス社会、ユニバーサルデザインに配慮された情報サービス(誰でも使え、どこでも ITS サービスが受けられる)
③テレマティックス関連
・カーナビのデジタル地図の移動更新サービス(店舗情報、道路情報)
④ETC の拡張機能
・ETC の多機能化(決済、情報サービス 等)
・ETC の柔軟な料金制度(プリペード方式 等)
(2)ITS に対する不安・不満に関する意見
・ITS への過剰な依存による運転能力の低下(安全運転支援、情報提供、システム責任 等)
・ITS 技術の悪用(プライバシーの侵害、意図的な情報操作/専門機関や法制度の整備 等)
・ITS の進展による運転の楽しみの欠如
I T
関 S に 連す る ニー ズ調 査
48.9%
31.3%
67.8%
44.8%
5.2%
48.1%
1.1%
24.0%
45.1%
40.5%
29.3%
44.8%
67.0%
31.7%
36.3%
39.3%
6.0%
28.2%
2.9%
10.4%
27.8%
20.2%
62.6%
36.7%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
h.安全運転支援 g.街角の交通関連情報サービス f.緊急通報サービス e.バス関連サービス d.ETC c.VICS
b.カーナビゲーションシステム a.ITS
48.9%
31.3%
67.8%
44.8%
5.2%
48.1%
1.1%
24.0%
45.1%
40.5%
29.3%
44.8%
67.0%
31.7%
36.3%
39.3%
6.0%
28.2%
2.9%
10.4%
27.8%
20.2%
62.6%
36.7%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
h.安全運転支援 g.街角の交通関連情報サービス f.緊急通報サービス e.バス関連サービス d.ETC c.VICS
b.カーナビゲーションシステム a.ITS
知らなかった
知っていた/利用し たことがある 知っていた/利用し たことはない
順位 総合:平均点 1 安全: 2.43 2 利便: 2.16 3 環境: 2.10
<総合>
順位 ITS サービス
1 カーナビ
ゲーション
2 ETC
3 交通関連情報サービス 4 歩行者支援/
障害者バリアフリー 5 緊急通報サービス
順位 男 性 女 性 1 カーナビ カーナビ 2 街角交通情報
サービス
ETC 3 ETC 歩行者支援 4 安全運転支援 街角交通情報
サービス 5 VICS 緊急通報サービス
<男女別>
順位 男性:平均点 女性:平均点 1 安全: 2.27 安全: 2.85 2 利便: 2.21 利便: 2.14 3 環境: 2.14 環境: 2.09
1 2 3
▼▼ 期待するが使うか どうかはわからない
期待する使用する 期待しない
<参考データ>
「ITS セミナーでのアンケート調査結果」
(ITS Japan 主催:2004.4〜7 実施)
将来の ITS 社会、ITS サービスに関する自由 意見を収集。
①対象者:東大、京大、名大、慶応大等、
全国の 19 大学の学生、院生 ②回答数:1,143 名
①各種 ITS サービス に対するユーザ の期待度の把握
②将来の ITS 社会、
ITS サービスの 発掘
12
特定地域ニーズ調査結果概要(1/2)
調査項目
ねらい 調査方法・内容 結果概要 備考
寒地/山間地/都市部の大学を訪問し、先生及び関 係者とのディスカッションを通じて、各地域特有のシス テム、要素技術、開発課題を抽出。
①北海道、高知、名古屋で固有のITSサービス
②寒地/山間地/都市部のITS サービスの地域ごとの相違(必要とされる ITS サービス、不可欠なシステム、要素技術)
③地域に応じたITS普及の考え方(研究開発、サービス導入) など。
【寒地】
日本独特の気象条件や地理的条件から、日本海側の多 くの地域は1年の内、数ヶ月間雪に覆われる。雪や凍結に よる移動や交通の問題を抱え、ITSによってその課題解決 が期待されている。北海道は、都市が広域に分散し、主要 な都市間に気象条件の厳しい峠が存在していること、特に 冬季の積雪寒冷地地域に道路交通への影響が大きいこ と、土砂災害、地震災害、火山災害、雪害など自然災害の 多い地域であること等、他の地域にはない特異な状況に ある。北海道を代表例として、寒地特有のアプリケ ーションから要素技術と開発課題を調査。
調査日:2005/12/12 訪問先:
・北海道大学大学院 中辻助教授、萩原助教授
・(独)北海道開発土木研究所 加治屋室長、
浅野室長 他
・北海道警察本部 角田交通管制センター所長
・札幌総合情報センター㈱ 藤井気象事業課長
①固有サービス
・道路の凍結、積雪等の状況及び気象状況のリアルタイム把握とドライバや歩行者への情報提供。
・スリップ事故防止のための「冬期路面管理の高度化」、「気象予報とリンクさせた路面状況及び交通状況」の予報。
・地域間の交流促進や地域セキュリティ確保の面から道路網の確実性・信頼性の向上が必要。
・夏期のスピード出しすぎによる車両単独事故、冬期の雪氷路面や吹雪等による多重衝突事故対策。
・高齢化の進展が著しく、今後の比率は増加。高齢者の安全性確保を考慮した交通安全対策が必要。
・地震や津波、土砂崩落など自然災害への対応。災害時に状況の迅速な把握と情報提供による二次災害の防止。
・観光が主産業で、国内・外国からの観光客への適切な情報提供等、観光客の多様なニーズに応える情報提供。
②地域ごとの相違(必要とされる ITS サービス、不可欠なシステム、要素技術)
・GPSと車両運動センサを装着したプローブ車で計測した車両運動から路面摩擦係数を逆推定する手法の開発。
・気象条件も考慮し、数時間先の路面状態を予測するシステムの開発。
・オンラインデータ処理システムの開発。
・管理区間長の設定など冬期路面に関する基準化。
・高精度GPSデータによるローカル特性が反映された車両走行挙動分析。
・プローブカーにより交通状況、車両挙動、気象状況データから交通予測は、特に寒地ITSでは有効。従来型地点感知器データとの統合的 な組合せによる交通密度や空間平均速度の動的推定予測。
・特に冬期では、道路、交通、気象状況等交通にかかわる全ての情報を集約した総合情報提供システム構築。
・データ融合には、各管理者が持つ情報データベース連携とシームレス化が重要。
③地域に応じた普及の考え方(研究開発、サービス導入)
・冬期道路とヒューマン・ファクターに関する研究。
・ミリ波レーダ等を用いた冬期道路の安全運転支援システムの研究。
・インターネットを活用した道路情報提供に関する研究。
・XML 技術を道路に適用した道路用Web 言語RWML の開発と応用フィールド実験の実施。
・情報の共有化が課題
・自動車との融合システム とするために、技術開発 する仕組みつくり
・研究開発資金の確保
・役割分担の明確化
2.先生方とのディス カッション等による 地域 ITS ニーズ調査
【山間地】
多くの地方都市は、市街地と山間部を併せ持ち、地理的 環境から現れる移動や交通の問題と高齢化や過疎から生 じる諸問題を抱え、ITSによる課題解決が期待されている。
その地域の代表例として、特に大学と自治体の連携が 良く取られている高知県を取り上げ、地域特有のア プリケーションとその要素技術の開発動向を調査。
調査日:2005/12/19 訪問先:
・高知工科大学 総合研究所 熊谷教授、片岡助手
・高知県土木部 北川 尚班長
①固有サービス
・道路整備の遅れをカバーするもので、中山間道路走行支援システム、小型道路情報板、ノーガード電停対策等。
・地震・防災への対応として、道路情報の収集・提供、「道の駅」の防災拠点化、復旧用重機位置把握システム等。
・少子高齢化に対応したまちづくりのために重点整備地区内歩行者ITS、公共交通支援(スマートモビリティ高知等)等。
②地域ごとの相違(必要とされる ITS サービス、不可欠なシステム、要素技術)
・防災ITS(「道の駅」活用による台風災害、川の氾濫の事前予報、迂回路・道路規制情報等)。小型可搬型情報板。
・情報ハイウェーで道路規制情報、道路画像情報、駐車場案内、緊急病院等の情報提供。今後経路案内、ビューポイント情報等でサービス 改善。
・通信電気のインフラが十分普及していない環境で無線LANを使用した交通情報板への交通・規制情報の提供。
・Webカメラの越波監視は地域防災や異常時の道路監視と道路利用者への情報提供と観光情報(サーファーへの波情報)にも 活用。
・路面電車と自動車の事故が多い交差点の道路安全対策。ノーガード電停対策。
③地域に応じた普及の考え方(研究開発、サービス導入)
・高価なITS技術は地域には根付かない。安価で信頼性の高いシステムを産官学連携で得意分野を担当し開発。
・シーズ指向からニーズ指向に変更し、地域に応じた道路利用者のニーズを解決出来る技術を開発する方向へ。
・低コストで質の高いサービスが可能な ITS を目指す。
・地域に応じた仕様の簡易化、具体的なところから早期にはじめユーザに体験をしてもらい、改良を加え普及へ。
・仕様100%でない部分は広報活動でユーザに伝えリスク管理。評価者であるユーザで使って良いものが普及。
・要所に機能精度の高い製品、安価で簡易な普及品と組合せシステムを構築。製品の使い分けと組合せの柔軟な発想。
・セキュリティとインフラは費用対効果で品質を決める。通信の専用インフラはなじまない。通信品質ランク付け、確実性は必要だが情報量 に応じて。
・地域仕様に応じた簡素な システムの開発
・安価な普及品の活用
・情報の共有化
・産官学役割分担の 明確化
I T
関 S に 連す る ニー ズ調 査
13
特定地域ニーズ調査結果概要(2/2)
調査項目
ねらい 調査方法・内容 結果概要 備考
【都市部】
都市部におけるITSについては、ITS技術、情報通信技 術の著しい進展により従来とは大きく変化している。情報 化の進展により東京一極集中から地域への分散化が進 み、また地域においては周辺部への都市化が拡大し、交 通への影響も大きい。社会的には、高齢化が進み、情報 化社会における地域の状況が変化しており、地域都市部 における様々なニーズに ITS 技術の適用が期待されてい る。都市部の代表例として愛知県、名古屋市、豊田市 の事例を中心に、都市部特有のアプリケーションと その要素技術の開発動向を調査。
調査日:2006/1/19 訪問先:
・名古屋大学大学院 森川教授
・愛知県企画振興部 石川主幹、竹澤主査
①固有サービス
・自動車増加による通勤時、観光地付近の渋滞問題が深刻。道路交通情報提供、先進交通信号制御等のニーズ。
・VICS情報を補完する、地域をミクロにカバーする、プローブカー情報収集・提供。
・自動車増加による渋滞・事故・環境への影響を勘案し、公共交通へ転換させるモーダルシフト施策。
・高齢化社会に伴い、公共交通の充実ニーズの高まり。バスロケ、デマンドバス、玄関口バス等の運行。
・公共交通の効率的利用ニーズに応えるシステム。路線情報、時刻表情報、乗り継ぎ情報等、総合交通情報。
・交通事故防止のための、リアルタイムな走行環境情報提供(通行規制、天候、路面状況等)。
・歩行空間のバリアフリー情報、視覚障害者への経路案内情報提供。
・地域活性化への情報提供。イベント情報、まちの中心部への交通機関アクセス情報、観光地情報。
・環境社会構築への取り組み。エコポイント、エコマネー等環境施策との融合システム。
・総合情報提供システム。交通情報(交通管理、道路管理、通行止め、工事、災害等)、観光情報、気象情報、イベント情報等多様なユー ザニーズに合った総合情報提供。ITSセンター(愛・地球博)、i-モビリティセンター(名古屋市)、ITS情報センター(豊田市)等の事例。
・DSRC技術の拡大。契約駐車場自動ゲート開閉システム等。
・インターネット技術の拡大。無線LANエリアを設定し、多様な地域情報を提供。インターネットアベニューの事例。
・ドライバの車中での情報(渋滞情報、工事情報、地図情報、観光情報、イベント情報等)ニーズへの対応。
②地域ごとの相違(必要とされる ITS サービス、不可欠なシステム、要素技術)
・多様な情報提供ニーズが求められ、関係機関の情報の共有化による総合情報提供システムが必要。
・自動車が増加し、高齢者や自動車を運転できない人のモビリティが阻害されるため、公共交通機関の充実、効率的利用(乗り継 ぎ等)、デマンドバスシステム、バスロケーションシステム等の充実が不可欠。
・自動車の増加で、交通事故が増加。高齢者、自転車、歩行者等が巻き込まれる機会が増えた。ASV等ITS安全技術の拡大は不可 欠。
・都市部は、朝夕の通勤時間帯等渋滞時間がますます増える傾向にある。リアルタイムの交通情報提供、先進交通信号制御、
バス優先システム、違法駐車取締り、荷捌きエリアの確保等物流対策等が重要。
・地域の活性化対策。地域情報の積極的発信によるにぎわいの創出。交流の促進。
・車中への情報提供。目的地情報提供、移動予定経路の総合的な情報(路面、規制、渋滞、駐車場、イベント等)
③地域に応じた普及の考え方(研究開発、サービス導入)
・地域ニーズの把握とITS適用のためのITSを含むビジョン作り。都市部は、多様なITSサービスが期待されるが、市民ニーズを十分に 反映させたものでなくてはならない。
・適用システムを明確にし、研究開発、推進組織、予算の確保等、自治体と民間企業、大学等の関係機関が一体となってサービス導入を 図ることが必要。
・HMIなどビジネスモデルになりにくい研究テーマは、民間企業では扱いにくいので、自治体、大学、研究機関が連携し役割分担を明確 にし、推進することが必要。自治体のリーダーシップへの期待大。
・プローブ情報システムを構築し、交通予測システムの立ち上げ研究の推進。大学、民間企業、気象関係機関等の連携による研究を推 進中。特に道路のブロードバンド化との融合への期待。
・インターネット、携帯電話、PC、デジタル放送等様々な情報通信技術を介しての、総合情報提供システム構築は、都市部のITSサービ ス拡大には必要不可欠。
・多様な情報ニーズに応え るための、関係部署の情 報共有および良好な流通 が課題。
・公共交通機関の相互連携 の促進が課題。
・自治体、大学、企業間で技 術開発の役割分担し、開 発促進が必要。
・市民参加の観点から、 IT S認知度の向上努力が必 要。
2.先生方とのディス カッション等による 地域 ITS ニーズ調査
【地域 ITS 普及促進の課題】
・寒地、山間部、都市部の調査結果、およびITS Japan 調査 結果(ITS実用化促進に関する調査報告書)を参考に分 析。
①各地域に共通しているITS普及促進の課題は、自動車社会拡大による安全への ITS 技術適用の検討、高齢化社会拡大 による ITS 技術適用の検討、総合情報システムの構築の検討、地域活性化への ITS 技術適用の検討。
②地域固有には、寒地の道路摩擦係数管理、山間地のコスト低廉なシステム化、都市部の環境配慮型の交通など多様な課題
③地域課題解決には、ITS 技術開発体制のあり方、自治体、大学、研究機関、企業等緊密な連携による技術開発体制構築が必要不可欠。例と してプローブ情報分析とシステム構築、HMI 開発、情報通信技術開発がある。
④ ITS 導入にあたって参考となる視点の調査事例として、地域ニーズの確実な把握とこれを反映させた ITS の導入、自治体による ITS サービ ス体制のあり方、ITS の立上げと自律運用までの初期投資、運用予算確保、ビジネスモデルの確定、推進体制の整備等。
・国のリードする部分と、地 元自治体の緊密な連携に よる、サービス導入が必 要。
・他地域への波及を考え た、標準化、プラットフォー ム構築が必要。
・国際的な協調、特にアジ ア圏への貢献を考慮する こと。
I T
関 S に 連 す る ニー ズ調 査
14
2.3 先端技術調査
定義した以下に示す要素技術7分野の技術調査に関し、先端研究を行っている大学の先生への調査結果(総括と詳細内容)を以下に示す。
【要素技術7分野】
①センシング技術系 ②交通制御技術系 ③車両・システム技術系 ④位置特定技術系 ⑤地図情報技術系 ⑥情報通信技術系 ⑦HMI 技術系
【先端技術調査の総括】
調 査 結 果 概 要
・ イ ン フ ラ 系 セ ン サ ( ル ー プ コ イ ル 、 超 音 波 セ ン サ 、 カ メ ラ ) と 車 載 系 セ ン サ ( 衝 撃 、 位 置 、 レ ー ン 検 知 、 カ メ ラ 、 レ ー ザ 等 ) を 調 査 。
・ イ ン フ ラ 、 車 載 と も 、 カ メ ラ 画 像 処 理 技 術 が 今 後 の 課 題 。 セ ン シ ン グ 技 術 系
( 東 大 、 名 古 屋 大 )
・ 交 通 管 制 シ ス テ ム と そ の 要 素 技 術 ( セ ン サ ー 、 信 号 制 御 ア ル ゴ リ ズ ム 、 プ ロ ー ブ 等 ) を 調 査 。
・ 渋 滞 解 消 が 究 極 の 目 標 。 こ の た め に 違 法 駐 車 取 締 り 、 交 通 需 要 調 整 ( T D M ) 等 が 重 要 課 題 。 交 通 制 御 技 術 系
( 東 大 ) 車 両 ・ シ ス テ ム 技 術 系
( 東 大 ) 位 置 特 定 技 術 系
( 埼 玉 大 ) 地 図 技 術 系
( 東 大 ) 情 報 通 信 技 術 系
( 静 岡 大 )
H M I技 術 系
( 名 城 大 )
・ 情 報 ・ 交 通 ・ 車 両 技 術 の 分 野 融 合 を 目 指 す 東 大 先 進 モ ビ リ テ ィ ー 連 携 研 究 セ ン タ ー ( IT S セ ン タ ) の 複 合 現 実 感 実 験 ス ペ ー ス ( ド ラ イ ビ ン グ シ ミ ュ レ ー タ ) を 調 査 。
・ シ ミ ュ レ ー タ を 使 っ た ド ラ イ バ ー モ デ ル 、 ヒ ュ ー マ ン フ ァ ク タ ー の 研 究 が 課 題 。
・ 衛 星 利 用 、 自 律 型 、 地 上 イ ン フ ラ 利 用 の 測 位 技 術 を 調 査 。 複 数 組 合 せ の ハ イ フ ゙リ ッ ト ゙型 が 本 命 。
・ 位 置 特 定 に 必 要 な 衛 星 の 確 保 と 安 価 で 設 置 が 容 易 な 地 上 イ ン フ ラ の 実 現 が 課 題 。
・ カ ー ナ ビ 搭 載 の デ ジ タ ル 地 図 を 調 査 。 基 本 地 図 は で き て お り 、 地 図 情 報 の “ 鮮 度 ” と “ 精 度 ” の 向 上 が 鍵 。 測 量 会 社 や 自 治 体 の 保 有 す る 測 量 デ ー タ ( 断 片 的 な デ ジ タ ル 地 図 デ ー タ ) の 収 集 ・ 統 合 に よ る 地 図 の 自 動 作 成 が 課 題 。
・ 通 信 型 技 術 ( 路 車 間 、 車 車 間 、 携 帯 、 D S R C ) 、 放 送 型 技 術 ( 地 上 デ ジ タ ル 、 衛 星 放 送 ) 、 セ ン サ ー 技 術 ( 電 子 タ グ 、 ミ リ 波 レ ー ダ ) を 調 査 。
・ 通 信 の 品 質 ・ 信 頼 性 の 向 上 、 通 信 技 術 の 融 合 、 通 信 の 相 互 干 渉 ( 車 車 間 通 信 ) 等 が 課 題 。
・ ド ラ イ バ ー の 運 転 挙 動 の 研 究 か ら 、 IT S に お け る H M Iの 研 究 の 範 囲 を 調 査 。
・ IT S に お け る H M Iは 人 間 そ の も の の 判 断 構 造 や 医 学 、 心 理 学 の 視 点 を 取 り 入 れ た 研 究 推 進 が 課 題 。 シ ミ ュ レ ー タ の 進 展 が H M Iの 研 究 を 促 進 す る こ と を 期 待 。
調 査 項 目 ・ 内 容 調 査 結 果 概 要
・ イ ン フ ラ 系 セ ン サ ( ル ー プ コ イ ル 、 超 音 波 セ ン サ 、 カ メ ラ ) と 車 載 系 セ ン サ ( 衝 撃 、 位 置 、 レ ー ン 検 知 、 カ メ ラ 、 レ ー ザ 等 ) を 調 査 。
・ イ ン フ ラ 、 車 載 と も 、 カ メ ラ 画 像 処 理 技 術 が 今 後 の 課 題 。 セ ン シ ン グ 技 術 系
( 東 大 、 名 古 屋 大 )
・ 交 通 管 制 シ ス テ ム と そ の 要 素 技 術 ( セ ン サ ー 、 信 号 制 御 ア ル ゴ リ ズ ム 、 プ ロ ー ブ 等 ) を 調 査 。
・ 渋 滞 解 消 が 究 極 の 目 標 。 こ の た め に 違 法 駐 車 取 締 り 、 交 通 需 要 調 整 ( T D M ) 等 が 重 要 課 題 。 交 通 制 御 技 術 系
( 東 大 ) 車 両 ・ シ ス テ ム 技 術 系
( 東 大 ) 位 置 特 定 技 術 系
( 埼 玉 大 ) 地 図 技 術 系
( 東 大 ) 情 報 通 信 技 術 系
( 静 岡 大 )
H M I技 術 系
( 名 城 大 )
・ 情 報 ・ 交 通 ・ 車 両 技 術 の 分 野 融 合 を 目 指 す 東 大 先 進 モ ビ リ テ ィ ー 連 携 研 究 セ ン タ ー ( IT S セ ン タ ) の 複 合 現 実 感 実 験 ス ペ ー ス ( ド ラ イ ビ ン グ シ ミ ュ レ ー タ ) を 調 査 。
・ シ ミ ュ レ ー タ を 使 っ た ド ラ イ バ ー モ デ ル 、 ヒ ュ ー マ ン フ ァ ク タ ー の 研 究 が 課 題 。
・ 衛 星 利 用 、 自 律 型 、 地 上 イ ン フ ラ 利 用 の 測 位 技 術 を 調 査 。 複 数 組 合 せ の ハ イ フ ゙リ ッ ト ゙型 が 本 命 。
・ 位 置 特 定 に 必 要 な 衛 星 の 確 保 と 安 価 で 設 置 が 容 易 な 地 上 イ ン フ ラ の 実 現 が 課 題 。
・ カ ー ナ ビ 搭 載 の デ ジ タ ル 地 図 を 調 査 。 基 本 地 図 は で き て お り 、 地 図 情 報 の “ 鮮 度 ” と “ 精 度 ” の 向 上 が 鍵 。 測 量 会 社 や 自 治 体 の 保 有 す る 測 量 デ ー タ ( 断 片 的 な デ ジ タ ル 地 図 デ ー タ ) の 収 集 ・ 統 合 に よ る 地 図 の 自 動 作 成 が 課 題 。
・ 通 信 型 技 術 ( 路 車 間 、 車 車 間 、 携 帯 、 D S R C ) 、 放 送 型 技 術 ( 地 上 デ ジ タ ル 、 衛 星 放 送 ) 、 セ ン サ ー 技 術 ( 電 子 タ グ 、 ミ リ 波 レ ー ダ ) を 調 査 。
・ 通 信 の 品 質 ・ 信 頼 性 の 向 上 、 通 信 技 術 の 融 合 、 通 信 の 相 互 干 渉 ( 車 車 間 通 信 ) 等 が 課 題 。
・ ド ラ イ バ ー の 運 転 挙 動 の 研 究 か ら 、 IT S に お け る H M Iの 研 究 の 範 囲 を 調 査 。
・ IT S に お け る H M Iは 人 間 そ の も の の 判 断 構 造 や 医 学 、 心 理 学 の 視 点 を 取 り 入 れ た 研 究 推 進 が 課 題 。 シ ミ ュ レ ー タ の 進 展 が H M Iの 研 究 を 促 進 す る こ と を 期 待 。
調 査 項 目 ・ 内 容