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日配品自動納品による店頭の最適化とローコストオペレーションの実現

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(1)

日配品自動納品による店頭の最適化と ローコストオペレーションの実現

- 中小商品メーカー、小売業におけるSCM -

平成17年3月

(財)流通システム開発センター

日本自転車振興会補助事業

(2)

日配品自動納品は、関西地域の一部の食品スーパーと地域の日配品メーカーとの間で既に10年以上前から行 われている取組みです。

日配品自動納品により、小売業とメーカーは生産と販売の連動化を通じて、店頭から生産段階に至るサプライ チェーン全体の効率化、最適化を実現しています。

具体的には、日々の店舗の営業情報やPOSデータはじめとする情報の交換、共有を通じて、小売業が発注する代わ りにメーカーが中心となって商品の販売予測と補充を行うことで、店頭の欠品率やロス率の改善による売上、粗利の向 上と、生産から商品補充を中心に精算業務までの一連業務の効率化やコスト削減などの多くの成果が得られてい ます。

本研究では、この取組みを日配品における新しい取引モデルと位置づけ、モデルの整理を行いながら、中小企 業における導入や運用支援を目的とする雛型システムである日配品自動納品モデルシステムの調査開発を進めて います。本モデルシステムを利用すれば、地域の中小企業などでもパソコンとインターネットを利用して日配品 自動納品の取組みが可能となります。

今年度は、昨年度に一部開発した日配品自動納品モデルシステムの基本機能の拡充を進める一方、本モデルシ ステムを利用した導入実験を通じて、日配品自動納品が在庫削減やロス削減などに多大な効果があることを検証 しました。

日配品取引にかかわる多くの関係者の方々にとって、日配品自動納品の考え方や本モデルシステムが新たな世 界を切り開くきっかけとなれば幸いです

(財)流通システム開発センター

はじめに

(3)

日配品自動納品モデルシステム開発実証研究委員会 委員名簿

(敬称略、順不同)

<委 員>

片岡 茂 (株)ニッショー 経理部計数管理課 課長代理

小出 孝 日本電気株式会社 第二国内SI推進本部 マネージャー 高島 千作 (株)大丸須磨店 フーズ 次長

立岡 順子 (株)ジェス 代表取締役

谷村 徹 (株)関西スーパーマーケット 販売促進グループ マネジャー

中村 伸一郎 コプロ(株) 管理部経営企画室 情報システムグループ兼経営企画グループ リーダー 野口 雅弘 味一食品(株) 取締役

藤田 剛士 (株)藤田食品 総務部 主任 システム担当

松井 俊樹 大阪商工会議所 情報サービス部経営情報センター 課長 吉原 正幸 (株)システムハウス関西 代表取締役

渡辺 孝志 (株)大丸ピーコック 関西MD統括部準生鮮食品部 日配食品担当チーフバイヤー

<オブザーバー>

小寺 善弘 日本ユニシス(株) 産業流通第二事業部関西ソリューション営業部 第一グループマネージャー 梶原 智 (株)エス・エフ・アイ 部長

山本 多絵

(株) エス・エフ・アイ システムエンジニア

<事務局>

坂井 宏 (財)流通システム開発センター 専務理事

深田 陸雄 同 研究開発部 部長

西山 智章 同 流通標準本部 流通コードサービス部 銅直 正 同 流通標準本部 流通コードサービス部

(4)

目 次

Ⅰ.日配品自動納品の基本と進め方

1

Ⅰ-1.日配品自動納品とは? 1

Ⅰ-2.日配品自動納品の導入でこう変わる! 3

Ⅰ-3.日配品自動納品の背景 7

Ⅰ-4.日配品自動納品のベースとなる考え方 9

Ⅰ-5.日配品自動納品のポイント 11

Ⅰ-6.日配品自動納品の流れと導入運用事例 15

-

7.日配品自動納品の前提条件 19

Ⅰ-8.日配品自動納品の進め方 21

Ⅰ-9.日配品自動納品の留意点 26

Ⅰ-10.日配品自動納品に対するQ&A 27

Ⅱ.日配品自動納品モデルシステム導入実験の概要と成果

29

Ⅱ-1.日配品自動納品モデルシステム導入実験の概要 29

Ⅱ-2.日配品自動納品モデルシステム導入実験の成果 33

Ⅲ.日配品自動納品モデルシステムの概要

39

Ⅲ-1.日配品自動納品モデルシステムとは? 39

Ⅲ-2.日配品自動納品モデルシステムの前提条件 41

Ⅲ-3.日配品自動納品モデルシステムの概要 43

Ⅲ-4.日配品自動納品モデルシステムによる業務の流れ 49

Ⅲ-5.日配品自動納品モデルシステムに対するQ&A 73

Ⅳ.今後の課題

74

Ⅴ.(参考)流通XML-EDIサブセットについて

76

(5)

Ⅰ.日配品自動納品の基本と進め方

Ⅰ - 1.日配品自動納品とは?

消費者満足の向上とサプライチェーン全体最適化に向けて、小売業と日配品メーカー

(以下、メーカー)が継続的な取引関係に基づく信頼関係をベースとして取り組む、商 品の補充から精算に至る新しい取引業務プロセスです。

店舗の営業情報やPOSデータなどの密な情報交換と共有のもと、小売業が発注(補 充発注)する代わりにメーカーが中心となって商品の販売予測と補充を行うことで、生 産と販売の連動化を通じた 店頭の欠品率やロス率の改善による売上、粗利の向上と、 商品の補 充から精算業務に至る自動化、省力化を推進するものです。

<日配品とは?>

豆腐、麺類、漬物、惣菜、乳製品などの賞味期間 (消費期限)が短く、日々、発注、納品され る加工食品の総称であり、多くは地場の中堅、中小の日配品メーカー(以下、メーカー)により 製造されています。

日配品は地域の生活者にとって日々の食生活に欠かせない食品であり、食品スーパーにとっては 購入頻度が極めて高い地域に密着した重点商品です。

※ 食品衛生法およびJAS法に基づく表示基準

賞味期間:品質が劣化するまでの食品の流通および保存の期限表示であり、すべての加 工食品に表示を義務づけ

消費期限:製造日を含めておおむね5日以内の消費が必要な商品に表示を義務づけ

(6)

日配品自動納品とは?

発注、入荷検品作業省力化 店頭の欠品、ロスの低減

精算自動化、伝票レス

計画生産の実現 欠品、廃棄ロスの低減 精算自動化、伝票レス

小売業

日配品メーカー 日配品メーカー

自動納品

(販売計画・実績、天候などに基づく販売予測と納品)

情報の共有と利用 情報の共有と利用

販売 販売予測 予測

生産と販売の連動化による 店頭の最適化

サプライチェーン全体にわたる効率化

販売、在庫情報 特売、店舗営業情報

納品予定情報

(7)

Ⅰ - 2.日配品自動納品の導入でこう変わる !

欠品が目立っていた店頭が・・・

日配品自動納品導入前のある日の店頭(午後7時前)

(8)

欠品が解消されいつでもお客様を迎えられる店頭へ !

日配品自動納品導入後のある日の店頭(午後7時前)

Ⅱ-2.日配品自動納品モデルシステム導入実験の成果より

(9)

日配品自動納品の導入でこう変わる !

欠品が解消される一方、トータル在庫が減り回転がよくなるために商品 の鮮度が向上し、値引や廃棄ロスも削減されるという好循環が生まれます。

グラフは日配品自動納品を実験導入した小売業における、2005年2月~3月の導入前後の主要アイテム における納品数(2月は発注数)、売上数、在庫数(閉店時)の各合計数の推移です。

実験開始2日目には早くも在庫が大きく削減し始め、その後は売上と納品の動きが連動してきていることが わかります。この結果、実験開始後の在庫は開始前に比べて平均で約25%削減されました。

Ⅱ-2.日配品自動納品モデルシステム導入実験の成果より 日配品自動納品の導入効果 (実験開始前後の納品(発注)、売上、在庫の推移)

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600

2005/2/1 2005/2/2 2005/2/3 2005/2/4 2005/2/5 2005/2/6 2005/2/7 2005/2/8 2005/2/9 2005/2/10 2005/2/11 2005/2/12 2005/2/13 2005/2/14 2005/2/15 2005/2/16 2005/2/17 2005/2/18 2005/2/19 2005/2/20 2005/2/21 2005/2/22 2005/2/23 2005/2/24 2005/2/25 2005/2/26 2005/2/27 2005/2/28 開始前平均 実験スタート 2005/3/1 2005/3/2 2005/3/3 2005/3/4 2005/3/5 2005/3/6 2005/3/7 2005/3/8 2005/3/9 2005/3/10 2005/3/11 2005/3/12 2005/3/13 2005/3/14 2005/3/15 2005/3/16 2005/3/17 2005/3/18 2005/3/19 2005/3/20 2005/3/21 2005/3/22 2005/3/23 2005/3/24 2005/3/25 2005/3/26 開始後平均

納品 売上 在庫

(10)

小売業における効果・・・

■ 在庫を約25%削減

- 日配品自動納品の導入実験では、閉店時の在庫が導入前に比べて約25%削減

されています。

- 特に、導入後は日々の納品と売上の動きが連動するようになり、在庫の変動幅は導入前の約1/2へ 大きく縮小

しています。

■ ロスの発生を半減

- 値引や廃棄ロスおよび在庫ロスの合計が、導入前は少なくとも約2%程度発生していたものが導入後 は約1%へ半減

しています。

■ 販売機会ロスの削減

- 導入実験では一部のアイテムを中心に明らかに販売機会ロスの削減効果

が出ています。

■ ローコストオペレーションの推進

- 発注作業が無くなることにより店舗作業負担が削減されます。

- 検品レスにより入荷検品作業などの作業負担が削減されます。

- 伝票レスや支払業務の自動化などを通じて事務処理負担が削減されます。

※ Ⅱ-2.日配品自動納品モデルシステム導入実験の成果より

メーカーにおける効果・・・

■ 計画生産の実現

- 計画と販売が連動し易くなることにより計画生産の実現と生産コストの低減が実現します。

- 生産数と納品数との一致により販売機会ロスや廃棄ロスが削減されます。

■ 配送効率の向上

- 最適配送ロットや検品レス(立会い検品の省力)などを通じて配送効率が向上します。

■ 事務処理負担の削減

- 伝票レスや精算の自動化などの実現により事務処理負担が削減されます。

(11)

消費期限が短く、天候要因などによって販売が大きく影響される日配品は、店頭のロスや欠品の削減に加えて、生産と販売 の連動化や効率化によるムリ、ムダの排除などが課題となっています。

小売業

 欠品やロスを減らし、より顧客ニーズに合った店頭を実現したい

- 地域の生活者に密着した重点商品のため欠品や消費期限切れの商品を防ぎたい

- 在庫を適正化しつつ、欠品(販売機会ロス)やロス(値引、廃棄)を削減し、売上、粗利を伸ばしたい

 誰でも商品の補充が出来るようにしたい

 毎日の補充作業(発注、入荷検品など)や支払事務処理の軽減化などのローコストオペシーション 化を推進したい

メーカー

 生産を安定化させたい

- 見込みと受注のかい離を原因とする急な生産計画変更対応を減らしたい

 物流を効率化したい

- 毎日の出荷業務や配送業務の効率化を進めたい

 納品伝票や請求処理などの事務処理の軽減化を図りたい

共 通

 高まる環境やエネルギー問題などへの対応

- 作りすぎ(資源やエネルギー)のムダを減らしたい

- 廃棄(ゴミ)を減らしたい

- 交通渋滞、排気ガス、CO2、・・・などの削減への対応

Ⅰ - 3.日配品自動納品の背景

(12)

・欠品やロスを減らし、よりお客様ニーズに合った店頭を実現したい

・生産と販売の非連動による急な対応作業を減らしたい

・業務の標準化、効率化を進めたい ・・・

日配品自動納品の背景

「発注担当者は沢山の商品を担当しており、一つの商品の 発注に掛けられる時間はせいぜい15秒から20秒程度」

「発注担当者は、一日中、エアコンの効いた部屋の中にい て明日が暑いのか涼しいのかといわれても、ピンとこない」

(小売業)

「メーカーとして、朝早く起きて一生懸命作ったものを捨てるのは 忍びなく、精神的にも良くない」

(日配品メーカー)

 欠品(機会損失)、ロス(値下げ、廃棄) 欠品(機会損失)、廃棄ロス

発注、入荷検品作業負担

小売業

日配品メーカー 日配品メーカー 毎日発注

毎日納品

小売需要と生産計画の非連動 急な生産計画変更対応

 欠品(機会損失)、ロス(値下げ、廃棄) 欠品(機会損失)、廃棄ロス

発注、入荷検品作業負担

小売業

日配品メーカー 日配品メーカー 毎日発注

毎日納品

小売需要と生産計画の非連動 急な生産計画変更対応

(13)

日配品自動納品は以下の考え方がベースとなっています。

 メーカーと小売業の利害が一致する“店頭”

- 店頭で一人でも多くのお客様に鮮度の良い自社商品を購入してもらいたい (メーカー)

- 店頭にお客様が求める鮮度の良い商品を過不足無く揃えて購入してもらいたい(小売業)

- メーカーと小売業にとって、“店頭”こそお互いの利害が一致する場所です。

 バックヤードの最適化から店頭の最適化へ

- これまでのメーカーと小売業の関係は、発注した商品が正しく(バツクヤードへ)納品されているかと いう、いわば“バックヤードの最適化”でした。

- これからのメーカーと小売業の共通目標は、互いの利害が一致する“店頭”の最適化に向けた欠品やロス の削減とローコストオペレーションの推進です。

 生産と販売および精算業務までの連動化による全体最適の実現

- これまでの取引では、販売予測に始まり、発注/受注、納品/受領、請求/支払などの一連業務において、

互いがバラバラに重複して行っている作業や情報の確認や一致などに時間も工数も取られていました。

- これからは、メーカーと小売業が、販売予測などをはじめとする情報の共有化や重複作業の統合、排除 による、生産と販売および精算業務にまで至る一連業務の連動化を通じたローコストオペレーションの 推進です。

 信頼関係に基づく情報共有の推進

- 全体最適の実現に不可欠なのは、長年にわたる継続的な取引関係をベースとする信頼関係とこれに基づ く情報の共有化です。また取組みを通じて互いの情報共有が進めば、信頼関係はさらに深まります。

Ⅰ - 4.日配品自動納品のベースとなる考え方

(14)

日配品自動納品のベースとなる考え方

 メーカーと小売業の利害が一致 する“店頭”

 バックヤードの最適化から店頭 の最適化へ

 生産と販売および精算業務まで の連動化による全体最適の実現

 信頼関係に基づいた情報共有の 推進

予測

納品 生産

お客様

店頭の 欠品率、

ロス率

・POS情報   

・店頭在庫情報

情報共有

<小売業> <日配品メーカー>

日配品自動納品では

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致!

予測

納品 生産

入荷 / 検品

(納品率)

発注情報

<小売業> <日配品メーカー>

予測

お客様

欠品、ロス店頭

不一致

今までは

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致していない!

予測

納品 生産

お客様

店頭の 欠品率、

ロス率

・POS情報   

・店頭在庫情報

情報共有

<小売業> <日配品メーカー>

日配品自動納品では

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致!

予測

納品 生産

お客様

店頭の 欠品率、

ロス率

・POS情報   

・店頭在庫情報

情報共有

<小売業> <日配品メーカー>

日配品自動納品では

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致!

予測

納品 生産

入荷 / 検品

(納品率)

発注情報

<小売業> <日配品メーカー>

予測

お客様

欠品、ロス店頭

不一致

今までは

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致していない!

予測

納品 生産

入荷 / 検品

(納品率)

発注情報

<小売業> <日配品メーカー>

予測

お客様

欠品、ロス店頭

不一致

今までは

小売業とメーカーの意識がお客様(店頭)で一致していない!

(15)

日配品自動納品を推進する上でのポイントは以下の通りです。

 メーカーが中心となった販売予測と納品数の適正化

販売予測はメーカーに任せます。(メーカーが立てた販売予測を共通に利用します)

- メーカーは、日々、曜日、天候、販促などの様々なコーザル条件を加味しつつ、小売別店舗別に販売数や 納品数を予測して生産を行っています。

- メーカーが中心となって販売予測を進めることで、

・メーカー、小売業間における予測や受発注などの重複作業がなくなります。

・発注数と受注数の不一致などによる現場の混乱や負荷が削減されます。

- 毎日の納品に先立ち、メーカーは最新の店頭在庫情報を利用して店舗ごとに納品数の適正化(調節)を行 います。これにより、店頭の状況に合わせたより適切な納品(=補充)が可能となるのみならず、生産数 と納品数とのマッチングが図りやすくなることによる生産の安定化が実現します。

 “売れ残り”から“売り残す”へ

商品は少しずつ翌日へ売り残しながら連続的に販売を行います。

- 店頭にある商品は売れ残りではなく、いつでも販売できるように売り残している商品です。

- 商品を意識的に売り残すことで、常時お客様に対して商品の提供が可能な魅力ある店頭を実現できます。

(販売機会ロスの防止)

- メーカーは生産数に最新の店頭在庫を加味することで、生産への影響を最小限に抑えつつ店舗に対するよ り最適な納品数による商品補充が可能です。

 店頭の最適化に焦点を絞った判断基準(管理指標)

店頭の最適化という共通目標に向けて、以下の指標の維持、向上を目指します。

① 在 庫

極力、店頭在庫と帳簿在庫の一致(誤差率を所定の水準内に保つ)を図ることで、商品の補充から販売に 至る日配品自動納品業務全体が正しく運用されていることが確認できます。

Ⅰ - 5.日配品自動納品のポイント

(16)

 メーカーが中心となった販売予測と納品数の適正化

 “売れ残り”から“売り残す”へ

 店頭の最適化に焦点を絞った判断基準(管理指標)

 POSデータによる精算とペーパーレス(伝票レス)取引 日配品自動納品のポイント

A 店 B 店 C 店

納 品 数

納 品 数

納 品 数 見 込 み

生 産 数 量 最 新 の 店 頭 在 庫 情 報 を 見 な が ら 最 適 納 品

店 頭 在 庫 店 頭 在 庫

店 頭 の 状 況 に 応 じ て 最 適 数 量 を 納 品 す る 日 配 品 自 動 納 品

C 店 B 店

A 店 メ ー カ ー

最 新 店 頭 在 庫 情 報 ( 店 舗 別 )

A 店 B 店 C 店

納 品 数

納 品 数

納 品 数 見 込 み

生 産 数 量 最 新 の 店 頭 在 庫 情 報 を 見 な が ら 最 適 納 品

店 頭 在 庫 店 頭 在 庫

店 頭 の 状 況 に 応 じ て 最 適 数 量 を 納 品 す る 日 配 品 自 動 納 品

C 店 B 店

A 店 メ ー カ ー

最 新 店 頭 在 庫 情 報 ( 店 舗 別 )

A店 B店 C店

A店 B店

追加生産 C店

見 込み

生 産数 量 発 注 数量

今までは発注数量に合わせるために 追加生産またはロスが発生

メーカー 小売業

不 一致

A店 ロス

B店 C店

A店 B店

追加生産 C店

見 込み

生 産数 量 発 注 数量

今までは発注数量に合わせるために 追加生産またはロスが発生

メーカー 小売業

不 一致

ロス

<メーカーによる納品数の適正化イメージ>

(17)

② ロス率(値引ロス、廃棄ロス)

売上に対する値引や廃棄のロス率をコントロールする(所定の水準以下に保つ)ことで、納品予測精度 の妥当性など、日配品自動納品が効果的に運用されていることが確認できます。

③ 売上数量/金額(販売機会ロス水準の参考情報)

売上数量/金額の推移により販売機会ロスの参考情報として役立ちます。ロス率と併せて日配品自動納 品が効果的に運用されている状況が確認できます。

 POSデータによる精算とペーパーレス(伝票レス)取引

店頭の最適化が進むことによりPOSデータによる精算と伝票レスが実現されます。

- 商品は買い取り方式であっても、在庫が管理されることにより

※1

、POSデータと廃棄などの在庫受払 データ

※2

を利用した精算の自動化が実現します。

1日のメーカーの売上数量 = 1日の小売業の仕入数量

= 売上数量(POSデータ)+ 廃棄などの在庫受払数量

(ただし、在庫誤差が許容範囲内にあることを前提として)

※1 店頭在庫と帳簿在庫間の誤差率が許容範囲内にあること。

※2 在庫受払データ=廃棄、試食、棚卸などのような在庫を増減させるデータです。

※3 期末時点などにおける在庫の精算方法は別途双方で取り決めが必要です。

- POSデータによる精算を通じて、メーカーの売上高や小売業の仕入高が日々確定、確認できるため、

納品伝票が不要(伝票レス)となるだけでなく精算業務の省力化も進みます。

(請求書や支払明細書は最終確認のみ)

日配品自動のポイント(つづき)

(18)

日配品自動納品のポイント

納品ベースから店頭(POSデータ)ベースの精算ヘ

在庫?

売上?

ロス?

納 品納 品 予測&生産

発 注発 注 店頭(小売業)

発注情報

これまでは

メーカーは小売業の発注情報に基づいて納品

=> 納品ベースの精算

メーカー

予 測予 測

在庫?

売上?

ロス?

納 品納 品 予測&生産

発 注発 注 店頭(小売業)

発注情報

これまでは

メーカーは小売業の発注情報に基づいて納品

=> 納品ベースの精算

メーカー

予 測予 測

在 庫在 庫

売 上

(POS)

売 上

(POS)

ロスロス

在庫情報 売上情報 ロス情報

日配品自動納品では

メーカーは最新店頭情報に基づいて予測&生産&納品(補充)

=> 店頭(POSデータ)ベースの精算へ

予測&生産

最新店頭情報

メーカー 店頭(小売業)

納品(補充)

在 庫在 庫

売 上

(POS)

売 上

(POS)

ロスロス

在庫情報 売上情報 ロス情報

日配品自動納品では

メーカーは最新店頭情報に基づいて予測&生産&納品(補充)

=> 店頭(POSデータ)ベースの精算へ

予測&生産

最新店頭情報

メーカー 店頭(小売業)

納品(補充)

(19)

Ⅰ - 6.日配品自動納品の流れと導入運用事例

現在、実際に行われている日配品自動納品を一般化した流れは以下の通りです。(丸数字は流れ図の作業番号に対応)

<日ごろ(適宜)>

① 小売業とメーカーは、商談や日頃の情報交換を通じて販促や店舗営業情報などを共有します。

<前々日以前>

② メーカーは、販売、納品予測に基づいて生産計画を作成します。

<前 日>

③ メーカーは、翌日分の生産を行います(前日生産の場合)。

④ メーカーは、翌日の店舗別販売数や納品数を事前予測します。

⑤ 小売業は、営業終了後、メーカーへPOSデータや廃棄データをオンライン送信します。

<納品当日>

⑥ メーカーは、⑤に基づいてパソコンなどで帳簿在庫(納品当日朝在庫)の更新を行います。

⑦ メーカーは、最新在庫情報に基づいて店舗別の納品予定数を調整し小売業へ連絡します。

⑧ 小売業は、必要に応じて、納品予定数や在庫情報を確認します。

⑨ 小売業は、必要に応じて、メーカーへ納品予定数や在庫数の修正連絡を行います。

⑩ メーカーは、小売業からの修正連絡内容を確認します。

⑪ メーカーは、商品を出荷します。

⑫ 小売業は、商品を検品レス(立ち会い検品の省力)で受領し陳列、販売します。

⑬ 小売業は、やむを得ず廃棄ロスとなったデータを登録(入力)します。

<後 日>

⑭ 小売業とメーカーは、納品実績情報などにより日々の在庫や運用状況(ロス率など)を確認します。

⑮ 小売業とメーカーは、(締日が到来した時点で)POSデータを利用して精算を行います。

(20)

⑥ 帳 簿 在 庫 の 更 新

⑩ 修 正 連 絡 内 容 の 確 認

< 連 絡 / 確 認 内 容 >

・当 日 朝 在 庫

・当 日 納 品 予 定 数

(・ 翌 日 納 品 予 定 数 )

⑦ 納 品 予 定 数 の 確 定 、 連 絡

⑧ 納 品 予 定 数 、在 庫 の 確 認

⑨ 在 庫 な ど の 修 正 連 絡

日 配 品 メ ー カ 小 売 業 (店 舗 )

    < P O S デ ー タ >

・ 前 日 P O S デ ー タ

( 定 番 、特 売 、 値 引 )

・ 前 日 受 払 デ ー タ  ( 廃 棄 、そ の 他 ) 

② 販 売 予 測 (生 産 計 画 )

③ 生 産

④ 販 売 数 の 事 前 予 測

① 商 談 、 情 報 共 有 商 談 、 店 舗 情 報 な ど 商 談 、 店 舗 情 報 な ど

販 売

⑤ P O S デ ー タ 送 信 夕 方

⑪ 商 品 の 出 荷

⑫ 商 品 の 受 領 、販 売

⑬ 廃 棄 デ ー タ 登 録

夜 間

早 朝

朝 午 前 中

商 品

⑮ P O S デ ー タ に よ る 精 算

⑭ 納 品 実 績 の 確 認

納 品 実 績 納 品 実 績

精 算 精 算

日配品自動納品業務の一般的な流れ

(21)

日配品自動納品の導入運用事例

現在、実際に導入運用されている日配品自動納品の事例(2例)を以下に示します。

<事例-1>

 実施企業(対象店舗数)

小売業 :食品スーパーA社(27店舗)

メーカー :豆腐製造業B社

 対象アイテム数

・消費期限の短い商品(5日間)

豆腐類、揚げ類 約37アイテム

・日持ち商品(2週間)

豆腐類、揚げ類 約12アイテム

・その他(1年間) 約 2アイテム

 納品方法

午前中に各店舗へ納品

 主要タイムスケジュール

夕 方 :メーカーは翌日(以降)の店別販売数、納品数を事前予測。

午前5時頃:メーカーは小売業から前日POSデータを受信。

パソコン(簡易データベースソフト)上の在庫情報を更新し、最新在庫情報に基づいて納品数 を調整し確定。

午前7時頃:各店舗へ納品予定表(アイテム別の納品数、在庫数)をFAX。

納品が午前の遅い時間で時間的に余裕のある店舗については、必要に応じて小売業からの納品 数の修正連絡を受付。

午前中 :各店舗へ納品。

小売業は必要に応じてFAXやTELで在庫修正情報などを連絡。

(22)

 精算方式

小売業がPOSデータと廃棄データに基づいて作成した支払明細書に基づいて最終確認後、精算。

<事例-2>

 実施企業(対象店舗数)

・小売業 :食品スーパーC社(51店舗)

・メーカー :麺類製造業D社

 対象アイテム数

・消費期限の短い商品(5日間)

生麺など 9アイテム

・日持ち商品(2ヶ月間)

だし 1アイテム

 納品方法

・センター納品 :36店舗 朝9時までにセンター納品(各店舗へはセンターから11~12時頃納品)

・店舗直送 :15店舗 開店前に納品

 主要タイムスケジュール

・午前5時過ぎ :メーカーは小売業から前日POSデータを受信。

パソコン(簡易データベースソフト)上の在庫情報を更新した上で、最新在庫情報に基 づいて当日納品数を調整し確定。

翌日の納品予定数も併せて予測し、生産へフィードバック。

・午前8時30~:メーカーから各店舗へ納品予定表(アイテム別の納品数、在庫数)をFAX。

必要に応じて、店舗からメーカーへ在庫修正、翌日納品数変更などを連絡。

 精算方式

小売業がPOSデータと廃棄データに基づいて作成した支払明細書に基づいて最終確認後、精算。

(23)

全般的条件

 継続的かつ安定的な取引関係があること。

 商品は翌日へ売り残し(在庫を残し)ながら連続的に販売していくこと。

(メーカーは翌日へ在庫が残るように補充)

 商品は買い取り方式の原則のもとでPOSデータや在庫受払データに基づいて精算。

小売業では

 店頭在庫管理(現物在庫と帳簿在庫との一致化)に注力します。

- 正しいPOSオペレーション(精度の高いPLU管理やスキャニング など)

- 廃棄などの在庫受払データのタイムリーな登録

- 定期的な棚卸の実施による在庫確認

- 現物在庫と帳簿在庫がアンマッチとなった場合の早期の原因追求と修正

 販売に注力し、ロス削減に努めます。

- 販売に注力し期限内に商品を売り切るよう努めます

メーカーでは

 店頭の欠品やロスの極小化に向けた予測精度向上に注力します。

 予測に基づいた精度の高い納品に注力します。

 小売業の在庫管理活動への協力を進めます。(現物在庫と帳簿在庫間の不一致原因の追求 など)

Ⅰ - 7.日配品自動納品の前提条件

(24)

「自動納品を行う以前は、注文を受けた数量をとにかく 持って行きさえすれば良いという感じであった。

今では、売場や棚に過不足がでないように、他社の 動きなどにも注意を払いながら、自分のことのように 考えるようになった。」

(日配品メーカー)

(25)

Ⅰ - 8.日配品自動納品の進め方

① 商 談 ( 特 売 企 画 ) 情 報 共 有

⑩ 納 品 実 績 情 報 共 有

小 売 業 (店 舗 ) 日 配 品 メ ー カ

⑦ 商 品 の 納 品

② 店 舗 情 報 共 有

⑤ 販 売 / 在 庫 情 報 共 有

⑥ 納 品 予 定 情 報 共 有

< 店 舗 情 報 の 内 容 >  

・ 店 舗 の 営 業 情 報

・ 競 合 商 品 の 特 売 情 報

・ 競 合 店 の 営 業 情 報

< 小 売 か ら の 提 供 情 報 >  

・P O S デ ー タ   (定 番 、特 売 、 値 引 )

・受 払 デ ー タ      (廃 棄 、そ の 他 )

< 納 品 予 定 の 共 有 情 報 >  

・ 前 日 情 報

    (販 売 数 、 末 在 庫 数 )

・ 納 品 数

    (当 日 確 定 、 翌 日 予 定 )

・ 納 品 後 予 定 在 庫 数

⑫ 支 払

  < 特 売 企 画 >   

・対 象 商 品

・期 間

・原 価 、売 価

< 納 品 実 績 情 報 確 認 >  

・ ロ ス 率

・ 実 在 庫 と 帳 簿 在 庫 の 照 合

P O S デ ー タ に 基 づ く 売 上 / 仕 入 計 上

< 日 配 品 メ ー カ > < 小 売 業 ( 店 舗 )>

④ 生 産

⑪ 請 求 書 / 支 払 明 細 の 確 認

⑨ 廃 棄 デー タ登 録

⑧ 商 品 の 販 売

③ 納 品 数 の 予 測

- 日配品自動納品の主要機能 -

 目標の確認

 実施条件の確認

 共有する情報の内容

 メーカーの役割

 小売業の役割

(26)

日配品自動納品の進め方のポイントは以下の通りです。

 目標の確認

1) 定量的目標の例として

- 売上、粗利の改善

・販売機会ロスの削減

・ロス率(廃棄、値引)の改善

- コストの削減

・発注、入荷検品業務の効率化、負荷削減

・生産の安定化による生産コストの削減 など 2) 定性的目標の例として

- 仕事や業務の標準化や平準化 など

 実施条件の確認

1) 自動納品の対象範囲

- 対象商品

- 対象店舗

- 対象業務範囲 2) 互いの役割分担

3) 業務運用タイムチャート 4) 精算方法や負担ルール

- 精算ルール(売上/仕入データの範囲と算定方法、期末在庫の精算方法 など)

- 負担ルール(在庫不明ロス、目標ロス率などをオーバーした場合の負担方法など)

5)その他

- 予測を左右する店舗営業情報などの洗い出しと連絡、確認方法

- オンライン不通時やシステム障害などの緊急時の対応方法の確認 など

日配品自動納品の進め方-(1)

(27)

日配品自動納品は、小売業とメーカーが互いに密に情報の交換と共有を進めながら、以下の機能や役割を分担し て推進します。

(モデルケースの例であり、実際の進め方は企業間のやり方によって若干異なってくる可能性があります)

 共有する情報の内容

メーカーが中心となった予測精度の維持、向上と、効果的な自動納品の運用に向けて、メーカーと小売業は 以下の情報の共有を進めます。

① 商談(特売企画)情報共有

商談により新商品や特売などの販促企画情報の共有を進めます。

② 店舗情報共有

メーカーの予測精度向上に向けて、日頃から密な情報の交換と共有を進めます。

- 店舗の休業日

- 店舗全体の販促企画

- 競合店の営業情報(休業、セール、新店/閉店 など)

- 競合商品の販促情報 など

⑤ 販売/在庫情報共有

日々、小売業からメーカーへオンラインで以下の情報の提供と共有を進めます。

- POSデータ(定番、特売、値引)

- 廃棄データ、その他の必要となる在庫受払データ

⑥ 納品予定情報共有

自動納品運用の中核となる在庫情報や納品予定情報の共有を進めます。

- 帳簿在庫情報(納品当日朝在庫、当日納品後の予定在庫情報 など)

- 納品予定数(メーカーから小売業への当日納品数の事前連絡(時間的に間に合う場合))

日配品自動納品の進め方-(2)

(※丸数字は21ページの機能番号に対応)

(28)

⑩ 納品実績情報共有

自動納品の運用状況のモニターや効果などの確認のための情報共有を進めます。

- 売上や在庫の推移

- 値引や廃棄ロス、在庫ロスなど

 メーカーの役割

③ 納品数の予測

生産に先立って販売数や納品数を予測します。

④ 生 産

予測結果に基づいて生産を行います。

⑤ 販売/在庫情報共有(帳簿在庫の更新)

日々、夜間に小売業から受信したPOSデータや廃棄などの受払データに基づいて、帳簿在庫(納品 当日朝在庫)の更新を行います。

⑥ 納品予定情報共有(納品数の予測と連絡)

- 納品の前日(夕方)に、店舗別に明日の納品数(販売数)を事前予測します。

- 納品当日の早朝、⑤で更新された納品当日朝の店頭在庫情報に基づいて納品数の調整、確定を行い 小売業へ連絡します。

⑦ 商品の納品

店舗、物流センターなどの指定された場所へ商品を納品します。

⑪ 請求書/支払明細確認

POSデータと廃棄などの在庫受払データに基づいて精算します(メーカーによる請求書の作成など)

日配品自動納品の進め方-(3)

(※丸数字は21ページの機能番号に対応)

(29)

日配品自動納品の進め方-(4)

(※丸数字は21ページの機能番号に対応)

 小売業の役割

⑤ 販売/在庫情報共有

日々、営業終了後にメーカーに対してPOSデータや廃棄などの在庫受払データをオンライン提供し ます。

- POSデータ (⑧ 商品の販売による)

- 在庫受払データ(⑨ 廃棄データ登録による)

⑥ 納品予定情報共有(納品数確認)

メーカーで予測した納品数を確認します。

納品時間までに余裕がある場合には必要に応じて一部調整なども可能です。

⑥ 納品予定情報共有(在庫確認)

帳簿在庫(納品当日朝在庫)と店頭在庫との差異を確認し、必要に応じて帳簿在庫情報の修正連絡を 行います。

⑧ 商品の販売

商品を受領し、消費期限内(賞味期限内)に売り切るよう努力します。

⑨ 廃棄データ登録

やむを得ず廃棄となった商品の廃棄データを登録(入力)します。

⑪ 請求書/支払明細確認

POSデータと廃棄などの在庫受払データに基づいて精算します(小売業による支払明細書の作成など)

⑫ 支 払

(30)

 事前の密な情報の交換と共有

日配品自動納品は、メーカーと小売業の事前の密な情報交換と共有が不可欠です。

特に、予測と納品に重大な影響を与える特売などの販促予定情報は、日頃から早めの情報の交換、確認を徹 底しましょう。

 在庫管理精度の維持向上

日配品自動納品の中核は、店頭在庫情報に基づく予測と納品、およびPOSデータなどに基づく 精算業務 であり、店頭在庫と帳簿在庫が日々できるだけ一致している必要があります。

小売業を中心にメーカーも協力しながら在庫管理精度の維持、向上を目指しましょう。

 目標および負担ルールの取り決め

メーカーと小売業は、以下の指標を通じて、日々の日配品自動納品の運用が効率的、効果的に行われている かをモニターします。

・売上ロス(値引、廃棄)

・在庫ロス(不明ロス)

・売上(販売機会ロス)

自動納品の推進にあたっては、これらの指標について目標を設定する一方、目標水準を超えた場合の双方の 負担ルールなども明確にしておきましよう。

 日配品自動納品に適さない商品

在庫不明ロスを高める原因となる万引されやすい(あるいは万引きによる影響が大きい)ような商品は、自 動納品にはあまり適していないといえます。

ただし、こうした問題への対策が取られていたり、在庫不明ロスに対する取引企業間での負担ルールなどが 細かく決められているなどの場合はこの限りではありません。

Ⅰ - 9.日配品自動納品の留意点

(31)

Ⅰ - 10.日配品自動納品に対するQ&A

 いわゆる自動発注とは違うものですか?

・日配品自動納品は、生産と販売の連動化とこれを通じた店頭の最適化に向けて、メーカーと小売業が情報を共有しつつメー カーが商品を主体的に納品(補充)するものであり、小売業は発注(補充発注)という行為自体を行いません。

・自動納品は、これを導入するメーカーと小売業の双方が共に高いメリットを享受できる仕組みであり、小売業自身の発注業務 の効率化、省力化を目的とする自動発注とは根本的に異なります。

 ルートセールスと同じでものではないですか?

・自動納品は、メーカーと小売業が販売情報や在庫情報などを共有化しつつ、生産と販売を連動化させながら店頭の最適化を目 指すものであり、メーカーが店頭で商品を補充するルートセールスといわれるものとは目的が異なります。

・また、自動納品におけるメーカーの役割は原則としてバックヤードや物流センターへの納品までであり、補充発注以外の売場 管理業務は棚割や陳列なども含めて従来通り全て小売業の役割という点も異なります。

 消化仕入や棚貸しと同じでものではないですか?

・自動納品で実現される精算の自動化は、メーカーと小売業が生産と販売の連動化とこれを通じた店頭の最適化を推進する中で 付随的に実現されるものです。消化仕入や棚貸しとは目的や対象とする業務範囲が異なるだけでなく小売業の果たす役割の違 いも前述の通りです。

・ただし、自動納品では買い取り方式を原則としながらPOSデータなどに基づいてメーカーと小売業間の精算を行うため、精 算形態の部分だけをみるといわゆる消化仕入や棚貸しといわれるものと同じであるといえます。

 発注をメーカーへ任せてしまってよいのでしょうか?

・自動納品では、新商品の導入や品揃え、あるいは販促などの決定は従来通り小売業の役割です。メーカーの役割は、あくまで もこの決定や情報に基づいて商品を過不足無く連続的に補充することです。

・その意味で自動納品でメーカーが行っているのは、小売業の商品の補充にかかわる行為(補充発注)の代替といえます。

・自動納品では、商品補充は全体最適の観点から、最も効率的かつ効果的に実現できる者であるメーカーが行うという考え方で す。

(32)

 なぜメーカーに、より的確な納品ができるのですか?

・メーカーは、自社商品については日々の活動を通じて、曜日、天候、特売(販促)などの様々なコーザル条件と店舗ごとの売 れ行きのなどの関係を熟知しており、限られた時間内に沢山の商品を発注しなければならない小売業よりも精度の高い予測が 出来るという考え方に基づいています。

・自動納品では、メーカーが個々の店舗レベルの予測を積み上げて全体のおおよその納品数(生産数)を予測した上で、さらに 納品直前に最新の店頭在庫情報に基づいて調節を行います。こうすることで生産活動への影響を最小限に抑えつつ、より店頭 の状況に即した納品数に近づけることが可能となります。

 メーカーが予測通りに納品しない、あるいは小売業のPOSデータや在庫情報が正しくないと いうことはないのですか?

・自動納品はメーカーと小売業の長年の取引関係に基づく相互信頼が大前提です。

・ただし、信頼関係という精神面だけではなく、メーカーと小売業は、在庫、ロス率、売上などの数値で全体的な運用の妥当性 や効果などを常時モニターし合います。

・大切なことは、メーカーと小売業が店頭の最適化という共通目標の実現に向けて、それぞれの役割や機能の遂行に注力、努力 し続けることです。

 POSデータによる精算は必ず行う必要がありますか?

・自動納品は、メーカーが予測して商品を納品する前段部分とPOSデータなどに基づいて精算を行う後段部分に大きく分かれ ます。このため、精算業務を従来通り納品ベースで行うこと自体は不可能ではありません。

・しかし、自動納品では生産から販売までの一連業務がいわばPOSデータに基づいて遂行されるため、精算業務を納品ベース で行うというのでは一貫性のある業務運営が難しくなるだけでなく、サプライチェーン上の重複作業などをできるだけ排除し てスムーズな流れを実現するという、自動納品の本来の目的や効果を損なう恐れもあります。

 メーカーまたは小売業のどちらかに都合のよいやり方ではないのですか?

・自動納品のある部分だけをみると、メーカー、小売業の一方のメリットあるいはデメリットの方が大きく感じるかもしれませ ん。しかし、自動納品が目指しているものは部分々の最適化ではなく、全体の最適化を通じたより高次元のレベルの効率化や 効果の実現です。

・全体として良くなることを目指すことが、結局は部分が良くなるための早道です。

(33)

Ⅱ.日配品自動納品モデルシステム導入実験の概要と成果

Ⅱ -1 .日配品自動納品モデルシステム導入実験の概要

本章では、日配品自動納品の導入効果と、今年度開発した日配品自動納品モデルシステム

の機能などの確認、

検証のために実施した導入実験の概要と成果についてご紹介します

(※ 詳細は“Ⅲ.日配品自動納品モデルシステム“を参照下さい)

 対象企業

① 小売業 : 郊外型百貨店(セルフ方式の食品売場)1店舗

② 商品メーカー : 豆腐製造メーカー 1社

 実験の目標

① 日配品自動納品の導入効果の確認

・商品の補充から精算に至る一連業務の省力化、効率化

・店頭におけるロスや欠品の削減 など

② 日配品自動納品モデルシステムの機能の確認、検証

 実施条件

① 小売、メーカー共に、極力、既存システムの変更を伴わない範囲で自動納品の実験運用を行う。

② 実験は発注(受注)から納品に至る業務を対象範囲とする。

③ メーカーから小売業への納品数はPOSデータに基づいて精算する方式とする。ただし既存業務との関係 から、メーカーが前日のPOSデータに基づいて作成した納品書を翌日の納品時に小売業へ提供する暫定 的な精算方式とする。

④ 実験で使用するサーバーは事務局側で準備。

 対象品目とアイテム数(実験期間中に一部、季節商品を入れ替え)

① 消費期限の短い商品

・豆腐類 約18アイテム

・揚げ類 約15アイテム

(34)

<小売業> <事務局> <メーカー>

「納品予定入力/照会」

「納品予定入力/照会」

「 納 品 予 定 表 」 ま た は

「納品予定一覧」

販売予定入力、

納 品予定 修正 、 在庫確認 他 店舗情報照会 対象商品登録

「商品マスタ保守」

「店舗情報保守」

自動納品 実験用 サーバー

PC PC PC 「商品マスタ保守」

PC 「店舗情報保守」

店舗情報入力

基幹システム

PC 「POSデータ入力」

売上、廃棄入力

PC

在庫修正入力 対象商品照会

PC

納品予定表 納品予定一覧 POS、在庫、納品予

定など確認

(翌日)

納品書 精算用

日配品自動納品モデルシステム導入実験の全体イメージ

(35)

日配品自動納品モデルシステム導入実験の概要(つづき)

② 日持ち商品

・充填豆腐類 (2週間) 5アイテム

・味付け揚げ類(2ヶ月) 3アイテム

・その他(1年) 2アイテム

 実験の進め方(一日の流れ)

① 夕方、メーカーは翌日の販売予定数を事前予測し、実験システムへ入力を行う。

② 小売業は営業終了後(午後8時)、POSデータ、廃棄データ、在庫修正データを実験システムへセット

(または入力)する。

③ 翌朝(午前5時頃)、メーカーは最新在庫情報などに基づいて納品数を調整した上で商品を店舗へ納品。

 実験のポイント

※ 小売業は必要に応じて店舗情報を入力しメーカーとの情報共有を行う。

※ メーカーは納品時には仮伝票として納品予定一覧表を添付し、翌納品時に前日売上(POSデータ)と在 庫受払(廃棄データ)に基づいて納品書を作成し小売業へ提供する。小売業は前日分の納品書に基づいて 仕入計上を行う。[POSデータによる精算]

※ 実験に先立ち、メーカーは2週間程度、POSデータ(定番、特売、値引)や廃棄データを利用して販売 および納品予測のための基礎情報収集を実施。

 実験期間

2005年3月

 実験結果の確認

① 日配品自動納品の定量的効果の確認

・納品、売上、在庫の推移

・ロス率の変化(値引、廃棄、在庫)など

② 同、定性的効果の確認

③ 日配品自動納品モデルシステムの機能の確認、評価

(36)

自動納品モデルシステム導入実験の一日の流れ

前   日

本 日 売 上 数 量 、 廃 棄 入 力   (P O S デ ー タ 入 力 )     2 0 時   頃

商 品 受 入

当   日

開 店 前

本 日 ア イ テ ム 別 売 上 出 力

    < 入 力 項 目 >

・売 上 数 量 (定 番 / 特 売 )

・値 引 ( 数 量 / 金 額 )

・廃 棄 数 量

・修 正 在 庫 (必 要 時 )   廃 棄 ノ ー ト

( 廃 棄 処 . ..

受 払 テ ーブ ル [ 売 上数 量 、 廃 棄 数 量 ]

受 払 テ ー ブ ル [納 品 予 定 数]

受 払 テ ー ブ ル [販 売予 定 数]

帳 簿 在 庫 、 納 品 予 定 数 計 算

受 払 テ ー ブ ル

[ 帳 簿在 庫 、 納 品 予 定 数]     前 日 情 報 確 認 

  ( 納 品 予 定 表 出 力 )

納 品 予 定 数   確 認

配  送 ピ ッキ ン グ

5 時 頃

  納 品 予 定 数 修 正   (納 品 予 定 入 力 /照 会 )

早   朝 翌 日 販 売 予 定 入 力

(納 品 予 定 入 力 /照 会 )

夕   方

注 )小 売 に お い て 、 在 庫 修 正   を 行 った 場 合 は 、 商 品 メー カ ー   へ fax、 telな ど で も連 絡 。 注 )小 売 か らの 納 品 予 定 数 変 更       依 頼 は fax、 telで 連 絡 。   (連 絡 欄 へ の メモ入 力 は 可 能 )

・ 納 品 予 定 表     ま た は

・ 納 品 予 定 一 覧  

    伝 票 発 行      

( 前 日 売 上 分 ) 納 品 予 定 一 覧 表

  印 刷 

日 配 品 メ ー カ ー 自 動 納 品 シ ス テ ム

小 売 業 自動納品モデルシステム 日配品メーカー

小売業

(注) 部はモデルシステムを利用する部分

(37)

Ⅱ -2 .自動納品モデルシステム導入実験の成果

 定量的効果

① 実験開始後(3月)の主要アイテム における閉店時の平均在庫は、対前月比で約25%削減 されました。

(※2月から3月に継続して取り扱いがあった商品の中の主要37アイテム)

- 実験開始後(3月)の平均の閉店時在庫数合計= 791個

- 実験開始前(2月)の平均の閉店時在庫数合計=1、048個

※実験開始前後の納品(発注)、売上、在庫の推移は5ページのグラフを参照下さい。

② 店頭のロス率は対前月比で約50%削減されました。

- 実験開始後(3月)のロス率=約1%

・値引ロス: 0.23%(売上金額ベース)

・廃棄ロス: 0.30%(原価金額ベース)

・在庫ロス: 約0.5% (原価金額ベース) (※ただし初期在庫セットアップ誤差などの影響を含む)

- 実験開始前(2月)のロス率=約2%

・値引ロス: 0.19%

・廃棄ロス: 1.72%(主要アイテムのみ)

・在庫ロス: 不明

③ 販売機会ロスの改善効果が出ています。

いくつかのアイテムでは明らかに機会ロスの改善効果が得られています。(アイテム別導入効果を参照)

<参考>

2004年と2005年の2月から3月にかけての売上増加率の変化(差)を比較すると、今回実験対象である豆腐 類の方が和日配全体(豆腐類を含む)を0.53%上回っています。

1月から2月のそれが-0.11%であったことを考えると、0.53%の一部が機会ロスの改善効果であったとみるこ とができましょう。

参照

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