岐阜市の産業・特産品
岐阜市は、東京、大阪と並ぶ、全国有 数のアパレル産地。このファッション産 業のさらなる振興のため、「世界のファッ ション工房GIFU」を目指し、「ア・ミュー ズ岐阜」などのイベントを開催し、官民 一体となって各種政策を展開している。ま た、中国・杭州市、イタリア・フィレンツェ 市など海外とも、アパレル産業を含めた 産業全体の交流が進んでいる。
ア・ミューズ岐阜
JR岐阜駅前地区の卸問屋を中心とした岐阜アパレルメーカーが集まる春夏物商品の展示・商 談会。レディスから、メンズ、子供服までが揃うアパレルメーカーの一大集積地として、幅広い 年代層にまたがる、多彩なアイテム展開を誇っており、「ア・ミューズ・フロアショー」なども 開催している。せんい祭
JR岐阜駅前の岐阜繊維問屋街で一般向けに格安で衣料 品を販売する「せんい祭」。年4回(春・夏・秋・冬)開催 しており、婦人服、紳士服、礼服、こども服、洋品、呉服、 寝具、傘、雑貨などが販売され、買い物を楽しむ女性客な どで賑わう。岐阜マザーズコレクション
産学連携による地域ブランドの構築を目指して、平成22年度に始まったアパレル団体と服飾系 の学生のコラボレーションによるファッションショー。「大切なお母さん若しくはおばあちゃん に着せたい服」をテーマに、学生が服のデザインからプレゼンテーションまで手がけている。 第8章 岐阜市の産業・特産品 ファッションライブラリー1
ファッション産業
えだまめ
岐阜市のえだまめは、市町村単位の粗生産額が全国上位で、園芸作物の中でも最大生産額の品 目である。平成7年(1995年)ごろまでは、収穫から出荷まですべて手作業で行われていたが、現 在はえだまめのさやを取る機械や選別機、予冷庫などが導入され、集出荷場における自動計量袋 詰め機などの機械化、鮮度保持フィルムのパッケージ利用等により高品質な生産の拡大が進めら れている。 また、販売体制の確立により、主に関西市場に向けて5月から11月中旬までの長期販売が行わ れている。ブランド名は「岐阜えだまめ」。主な生産地区は、島、合ごう渡ど、則のり武たけ、鷺さぎ山やま。だいこん
だいこんは、長良川右岸流域に広がる砂質土壌地帯の則武、島、 鷺山地区で、古くから漬物用として生産されていた。現在では主に、 青果食材として売れ行きのよい「青首だいこん」が春と秋冬に栽培 されている他、お正月用の「祝いだいこん※」など諸作物の普及に 努めており、中京市場を中心に「岐阜だいこん」として販売されて いる。 守口漬で有名な守口だいこんの大半は、全国でも岐阜市(岐阜市 農家が笠松町と各務原市川島町で出作)と愛知県丹に羽わ郡ぐん扶ふ桑そう町ちょうで栽 培されている。 (※一般より個くて小振りな大根。関西では雑ぞう煮にに入れられることから、祝い大根という名が付いている。) 岐阜市は温暖な気候や立地条件に恵まれているた め、水稲や野菜を中心とした都市型農業が営まれて いる。現在、岐阜市の主な園芸の特産品には、えだ まめをはじめとして、だいこん、いちごなどがあり、 安心・安全な食材を提供するために、ぎふクリーン 農業に取り組んでいる。 第8章 岐阜市の産業・特産品 えだまめ2
農業
いちご
いちごは、明治44年より柳津町佐波地区の農家で栽培 していた。昭和30年代には各地で栽培されるようになり、 昭和40年代後半は、栽培面積が約50haになった。栽培 品種は「濃姫」、「美濃娘」、「章あき姫ひめ」等を中心に栽培され ている。近年では、良質な苗づくりのために、高設ポッ ト育いく苗びょう等といった隔離育苗の導入により、高収量・高品 質化がはかられ、生産者1戸あたりの生産規模は拡大し つつある。おもな生産地区は、合渡地区を中心に長良、島、鷺山、常磐、木田、黒野、鶉、西郷、 岩、網代、三輪、日置江、佐波など。ほうれんそう
ほうれんそうはえだまめの後作として、露地栽培を主体に島・合渡・北長森地区で栽培されて いる。農薬や化学肥料の使用を最小限に抑えたぎふクリーン農業にも取り組み、消費者の求める 「安全・安心・健康」の野菜づくりを推進し、高付加価値な商品づくりに努めている。出荷時期 は9月下旬から翌年5月上旬まで。販売先は、北陸及び岐阜の市場で、近年では市場ニーズに応 え、鮮度保持フィルムの袋での出荷が急増している。かき(富有柿)
主な産地は網代、西郷、七郷、黒野、常磐で、昭和 40年代なかばから水田の転作作物として栽培されるよ うになり、現在では県下有数の富有柿の産地となって いる。平成10年(1998年)から、「日本ーかき王国」を 目指す中、「めざせ!!大玉うまい柿」運動を展開し、 摘果や間伐、土作りなどに取り組み、かきづくりの基 本の徹底や栽培技術の向上を図ってきた。また、高品 質で、規格の揃った「マルギ岐かき」を安定出荷するため、 平成10年度からは全国でもトップレベルの光センサーによる選果選別機が導入され、かきの大き さ・形・色の統ーも図られ、「マルギ岐かき」の高品質化が達成されている。長良ぶどう
夏から初秋にかけて中なか川が原わら、志し段だ見み、古ふる津つの沿道に はぶどうの直売所が並び、雄お総ぶさでは観光ぶどう園が開 園し、ぶどう狩りが楽しめる。長良川沿のこの地区は、 砂地で水はけがよく、糖度の高いぶどうが収穫できる。 品種はデラウェア、巨峰など。 第8章 岐阜市の産業・特産品
花き
近年の花きは従来から需要のあった贈り物や花壇造り用に加 えてガーデニングやインテリアとしての需要も着実に定着しつ つあり、公園・街路等の公共の場での利用も相当の割合を占め ている。 切花においてはバラ、ラン等多岐にわたって栽培され、特に バラは岐阜県が研究に力を入れていることもあり様々な品種が 栽培されている。 鉢物はユリオプスデージー、カランコエ、リーガースベゴニア、シクラメン等の鉢花が栽培さ れ、贈り物や寄せ植え用として出荷される。観葉植物ではサンスべリア、シュガーバイン、スパ ティフィラム等があり、いずれも消費動向に合わせた栽培品目と作型の組み合わせにより、一品 目大量生産と省エネルギー、環境保護を考えた大規模温室栽培が行われる。販売は花き流通セン ターを拠点に、東京、大阪、西日本を中心に全国各地の市場に出荷されている。花壇用草花はサ ルビア、パンジー、マリーゴールド等が栽培され公園や公共施設等で利用されている。岐阜市中央卸売市場
岐阜市には、かつて長住町や元町を中心とする一帯に総合卸売市場街が形成されていた。しか し、自動車輸送の増大や消費人口の増加などによって、流通機構に大きな変化がもたらされたの と同時に、狭くて混雑の絶えない民間市場を全面移転し、中央卸市場の建設を望む声が高まっ た。そして昭和46年(1971年)、岐阜市茜部に岐阜市中央卸売市場が開設された。名物料理
岐阜を代表する料理には、鮎料理や薬膳料理など素材を活かした名物料理がある。岐阜 を訪れた際は、ぜひ味わってみたい。■鮎料理
岐阜へ来たら絶対味わいたいのが、鮎の料理。塩焼きを はじめとして、鮎の田楽「魚でん」、酢のもの、刺身、天ぷ ら、フライ、赤煮、鮎ずし、そして鮎の雑炊など多彩な調 理法で川魚の王様・鮎の味覚が楽しめる。小鮎から子持ち 鮎まで、それぞれの旬を生かした味は岐阜ならではのもの。■薬膳料理
岐阜市周辺の山野は昔から薬草が豊富なところとして知 られている。長良川温泉では、これらの薬草にこだわり、 旬の素材を厳選した料理を賞味できる。ト
ピ
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第8章 岐阜市の産業・特産品 (イメージ)岐阜を代表する伝統工芸品といえば、 岐阜提灯、岐阜和傘、のぼり鯉、岐阜渋 うちわ、美濃筒引き本染めなどがある。 岐阜でこれらが育まれた理由には、近く に美濃和紙の産地があり、薄くて丈夫な 和紙や良質の竹材に恵まれてきたことが ある。そして、何より匠の技が現代まで 脈々と受け継がれてきたため、現在でも 人々に愛される特産品となっている。
岐阜提灯
普から美農地方は、優れた和紙の産地であり、この薄くて丈夫な和紙 や良質の竹材を用いて提灯が作られてきた。岐阜提灯のおこりは諸説ある ものの、宝暦年間(1751~1764年)に岐阜の提灯屋十蔵が提灯を製作し、こ れを尾張藩に上納してからといわれている。文化文政年間(1804~1830年) になると、草花を描いた提灯が普及し、天保年間(1830~1844年)には薄うす紙がみ 張り絵提灯が岐阜提灯といわれるようになった。岐阜提灯の特色は細いヒ ゴ(骨)を巻き、薄い和紙に秋の七草、花鳥、風景模様などの絵を描いたも の。現在では、卵形の御所提灯の他に大おお内うち行あん灯どん・回転行灯・変形提灯・装 飾用提灯なども含め、岐阜で生産されるものを総称して岐阜提灯と呼び、 日本有数の産地を誇っている。 なお、平成7年(1995年)4月には、岐阜提灯(御所提灯、大内行灯)として通商産業大臣(現在 の経済産業大臣)により伝統的工芸品に指定された。 ■提灯のできるまで (1)絵紙の摺リ込み 和紙に型紙を用いて絵を摺り込む。 (2)提灯の型組み 提灯の張り型を組み立て、提灯の原型を作る。 (3)ヒゴ巻き 張り型に刻んである溝に沿って、らせん状にヒゴを巻く。 (4)絵紙のはりつけ 骨に糊をつけ、一と間置きに張る。 (5)継ぎ目切り 張った紙のいらない部分をカミソリで切り落とす。 (6)提灯の型抜き (2)の型を抜き取る。 (7)仕上げ 上下の輸を組み込んだ後、ひも・房などの付属品をつけて仕上げる。 ※提灯の絵付けには、上記の工程「絵紙の摺りこみ」と「職人による手描き」がある。手描きの工程は、(2)提灯の型 第8章 岐阜市の産業・特産品 岐阜和傘3
伝統産業
岐阜和傘
岐阜市加納は和傘の町。和傘作りは寛永16年(1639年)松まつ平だいら丹たん波ばの 守 かみ 光 みつ 重 しげ が加納藩主になった折、明石(兵庫県)から傘職人を連れて 来たことに始まるといわれている。地場産業として和傘の基礎を 確立したのは、宝暦6年(1756年)加納藩主となった永なが井い伊い賀がの守かみ尚なお 陳 のぶ が、下級武士の生活を救うため、内職として和傘作りを奨励し たことによるといわれている。伝統の技術は、製造工程において 細かく分業化され、身近に入手できる美濃和紙と真竹の出会いの 妙が、こまやかな手作業によるいくつもの工程を経て、見る人使 う人を和ませる繊細で暮らしに生きる手工芸品を作り出してい る。現在では、生活様式の変化により往時の勢いはないが、そこに伝わる伝統の技は、日本一の 産地としてしっかりと受け継がれている。 ■和傘のできるまで (1)骨削り 竹を割って外側になる親骨と、内側になる小骨を作る。 (2)骨染め 削った親骨、小骨を染める。 (3)ためかけ 染められた親骨を火にあぶり、クセを取る。 (4)ろくろ作り チシャの木で、頭ろくろと手元ろくろを作る。 (5)繰り込み 柄竹にハジキを入れ、ろくろを取り付ける。 (6)繋ぎ 繰り込みの済んだ柄骨と、ためかけの済んだ親骨と小骨を糸で繋ぐ。 (7)張り 親骨に紙をはる。 (8)仕上げ 油を引き、天日で乾燥させ、小骨を糸でかがり、漆を塗って仕上げる。のぼり鯉
ごい・油
あぶら紙
がみ(花
はな合
がっ羽
ぱ)
のぼり鯉は、徳川吉宗が行った享保の改革で、布の鯉のぼりは 賛沢故、紙を使用せよとのお触れが出され、和紙の鯉のぼりが作 られるようになった。美濃特産の手て漉すき和紙を使用し、絵は手描 き。子どもの健やかな成長、出世を願って、中国の故事にならい、 のぼり鯉と名付けられた。 油紙は、慶長の頃より、美濃特産の手漉き和紙を原料として、 食物油などで仕上げた物で、雨具として重宝されてきた。花合羽は、そのうちの一品で、通気性 がよいので、生花用の油紙として愛用されてきた。 ■のぼり鯉のできるまで (1)強度をつける 美濃特産の手漉き和紙を全体に手でもみ、丈夫にする。 (2)形を切る 鯉や人形の形を切り取る。 (3)絵つけ 絵の具で手描きし、色彩をほどこす。 (4)張り付け 鯉形の端と端を合わせ、糊のり付けをする。 (5)仕上げ 鯉の形に整え口がねを付けて仕上げる。 ■油紙(花合羽)のできるまで (1)絵を描く 手漉き和紙に絵の具で、花などの植物を手描きする。 (2)縁取り 和紙に四方を細く折り曲げ、綿糸を折り込み、糊張りをする。 しわ 第8章 岐阜市の産業・特産品