サモア独立国の刑事制裁
その他のタイトル Criminal Sanctions in the Independent State of Samoa
著者 永田 憲史
雑誌名 關西大學法學論集
巻 58
号 4
ページ 479‑502
発行年 2008‑11‑15
URL http://hdl.handle.net/10112/12239
サモア独立国の刑事制裁
に集中している︒ ポル島
( U
p o l u )
のアピア
( A
p i
a )
(S
am
oa
Is l a n d s )
は じ め に
一
. は じ め に 二.刑事裁判制度 言 刑 事 制 裁 四
. お わ り に
サモア独立国
( I
n d e p
e n
d e
n t
S t a t e o f S a
m o
a )
の九島で構成されるポリネシアの島嶼国家である︒かつて︑西サモア ていた地域である︒総面積は約二︑九三五平方キロメートルである︒人口は︑約一七七︑
000
人である︒首都は︑
てあり︑約五万人が暮らしている︒人口は︑
ウポル島とサヴァイイ島
( S a v
a i ' i
)
は︑トンガ王国
(K
in
gd
o m
o f T
o n
g a
)
サモア独立国の刑事制裁
永
田
三
︵四
七九
︶
( W
e s t
e r
n S
a m
o a
)
ウ
と呼ばれ の北に位置するサモア諸島
憲史
定された︒
の地は︑イギリス︑
0
年はに
︑ ドイツの保護領とされた︒この地では︑伝統的に首長の権力が強かったため︑列強により︑首長の権力が
( 5 )
削がれていくことに対して︑異議申立て運動︵第一次マウ運動︶が展開されたものの︑鎮圧された︒
一九
一九
年︑
一九︱四年︑第一次世界大戦が始まると︑
アメリカ合衆国︑
ドイツの共同統治を受けるようになった︒その後︑三国の協議により︑
ニュージーランドが進駐して軍政を敷き︑
ヴェルサイユ条約において︑﹁人ロノ希薄︑面積ノ狭小︑文明ノ中心ヨリ遠キコト又ハ受任国領土卜隣 接スルコト其ノ他ノ事情二因リ受任国領土ノ構成部分トシテ其ノ国法ノ下二施政ヲ行フヲ以テ最善トス﹂
一八八七年にも憲法が制定されたが︑
ドイツの領事からの圧力を受け︑追放された︒
一八八一年には︑国王と国王代理
(d ep ut y k i n g )
を定める憲法が制
一八八九年には︑
ベルリン条約
(T re at y of B e r l i
n )
定された︒しかし︑
スタインバーガーは︑
サモア人の独立を志向したため︑
(6 )
ドイツの勢力は一掃された︒
一八
七六
年︑
イギ
スリ
︑
長が交互に国王
( k i n g )
とな
り︑
アメリカ人のスタインバーガー
一八七三年︑アメリカ合衆国の影響を受け︑
(4 )
二島の憲法が初めて制定された︒次いで︑
一八
五七
年に
は︑
( S t e i n b e r g e r )
が首相
( p r e m i e r )
マリエトア
( M a l i e t o a )
とトゥポア
一九
〇
によって︑こ
︵同
条約
二
アメリカ合衆国︑
この地を含む南太平洋地域は︑無文字文化であったため︑社会秩序に関する準則は︑不文法であって︑
( 3 )
で伝えられるのみであった︒
(T up a o )
となる憲法が制 の両家の
ウポル島とサヴァイイ島の部族長が会談し︑
第 五 八 巻 四 号 オランダ人のロッヘーフェーン
一九世紀後半になると︑イギリス︑
︵ 四 八
0 )
この地はもともと無人島であったが︑紀元前一五
0
0
年頃に東南アジア島嶼部を経て南酉オセアニアに拡散してぎ(1 )
たラピタ集団が遅くとも紀元前七五
0
年頃に到達したと考えられている︒ヨーロッパ人が到達したのは︑紀元後一七(2 )
であ
った
︒ 二︱年であり︑
合カ
衆国
︑
R ( og ge ve en )
ドイツが捕鯨船の補給などのためにこの地で権益を獲得しようと争った︒
関法
ニ四
口頭や行動
アメリ
サモア独立国の刑事制裁
0
ほどの民間の法律事務所で勤務している︒民間の法律事務所で勤務する法曹は約二
0
名である︒サモア独立国には︑法律学の学位を取得できる教育機関がないため︑法曹となるためには︑
アメリカ合衆国などで法律学の学位を取得しなければならない︒
オセアニア諸国のように︑人口が少なく︑領土が点在する国家において︑刑事司法がどのように運営されているか ス ヽ の裁判制度と並列して存在している︒
( 9 )
法曹について見ると︑バリスタ
( b a r r i s t e r ) 又はソリシタ
アとニュージーランド以外では︑ には︑立法議会 ︱
一条
六項
︶ 信託統治領
( U n i t e N d a t i o n s T r u s t T e r r i t o r y ) と
なり
︑
二五
ニュージーランド︑
オーストラリア︑イギリ
とされる
C式委任統治地域
( L e a g u o e f N a t i o n s
C
c l a s s m
a n d a t e )
とな
り︑
を行なうこととなった︒この際にも︑異議申立て運動︵第二次マウ運動︶がなされたが︑
ランドが将来の独立を認める方針を示したため︑運動は沈静化することとなった︒第二次世界大戦後は︑国際連合の
( L e g i s l a t i v e A s s e m b l y ) が設立され︑独立への動きが徐々に強まった︒
オセアニアで初めて独立し︑国名を西サモアと定めた︒同時に︑
との間に友好条約
( T r e a t o y f F r i e n d s h i p )
が締結された︒
国家元首
( 0
l e
Ao 0
l e Ma lo
; t h e He ad of S t a t e )
(7 )
であ
る︒
ま
IV 一九四七年
マリエトア・タヌマフィリニ世
( M a l i e t o T a a n u m a f i l i
I I )
(6 )
現 在 の 法 状 況 を 見 る と
︑ 憲 法
︑ 定 数 四 九 人 で 任 期 五 年 の 一 院 制 の 立 法 議 会 が 制 定 し た 法 律
︑
(8 )
(c om mo n l a w
︑慣習などが法源とされている︒後述のように︑慣習に従い判断を行なう伝統的な裁判制度が欧米型)
( s o l i c i t o r ) が︑検事総長事務所や司法省のほか︑約一
︵四 八一
︶
コモン・ロー
一九九七年には︑国名をサモア独立国に改めた︒現在の
ニュージーランド
一九
六二
年︑
オーストラリ
ニュージーランドが引き続き︑支配を行なった︒
一九
︱︱
︱六
年に
︑
ニュージー
ニュージーランドが委任統治
以下では︑まず︑ 第五八巻四号 は興味深い問題である︒人口規模が小さく︑刑事司法運営に費用や手間をかけ難いオセアニア諸国の刑事司法制度を 参考にすることは︑①比較法的関心を満たし︑②刑種の少ない我が国に新たな刑事制裁の可能性をもたらし︑③将来︑
我が国の地方公共団体が犯罪者の処罰や処遇を行なう際に役立つ知見が得られる可能性がある︒
トンガ王国︑
サモア独立国の刑事制裁を紹介し︑検討することとしたい︒今回も︑南太平洋大学
の人文科学及び法学部
( F a c u l t y o f Ar ts an d L aw )
を利用することができた︒
( P a c i f i c I s l a n d s Le
ga l I nf or ma ti on I n s t i t u t e ; Pa cL II ) (P ac LI I D at ab as es )
︵ 四
八 二
︶
( S c h o o l o f L
aw )
の関連施設であ
サモア独立国は英語を公用語としているため︑
条文も英語で入手できた︒そこで︑まず︑刑事司法制度について︑条文を手掛かりに紹介することとし︑可能な限り︑
サモア独立国の刑事裁判制度について概観した上で︑刑事制裁について紹介することとする︒
C a r e , J .
C .
e t a l . , I n t r o d u c t i o n t o S o u t h P a c i f i c L aw Se c o n d e d i t i o n
( R o u t l e d g e ' C a v e n d i s h , 2
00 7) , p p.
1ー
2.
憲法
制定
の歴
史に
つい
ては
︑
C a r e , s u p r a n o t e
3, a t
1 1
ー
1 3・
( 1 ) P o w l e s ,
C .
G . , W e s t e r n Sa mo a, I n : N tu my ,
M . A .
( G e n e r a lE d . ) S , o u t h P a c i f i I s c l a n d s L
e g a l S y s t e m s ( U n i v e r s i t y o f H a w a i i P r e s s ,
19 93 ), pp .
39 5,
95‑396 3
; J印立束道平
﹁ 牛 心 史
a t
代のオセアニア﹂山本真鳥編﹃オセアニア史﹄︵山川出版社︑ニ0 0
0
)
一七
頁以
下︑
二七
ー三
二頁
︒ ( 2 )
一連
の歴
史に
つい
て︑
詳し
くは
︑
P o w l e s , s u p r a
o n t e 1 , a t
395‑396
; 増田義郎﹁ヨーロッパ人の太平洋探検﹂山本編・前
掲注
( 1 ) 四六頁以下︑六三ー六四︑六九ー七
0頁︒豊田由貴夫﹁メラネシア史﹂山本編・前掲ニ︱二頁以下︑ニニ五ーニニ
七 頁
︒ ( 3 ) ( 4 )
刑事司法運営の実態に迫ることとしたい︒ ているデータベース る︑太平洋島嶼法情報研究所 t
he So ut h P a c i f i c )
の法学科
このような観点から︑
( 1 0 )
に続
いて
︑
マーシャル諸島共和国︑ナウル共和国︑
関法
がインターネット上で提供し
ヴァヌアツ共和国︑
二六
(T he Un i v e r s i t y f o
︑クロネシア連邦
さら
に︑
t
こ ︑一九六一年警察犯令 サモア独立国においては︑
( 1 1 )
サモア独立国の刑事制裁
二七
( 5
)
一連の歴史について︑詳しくは︑
P o w l e s , s u p r a
o n t e 1 , a t
395‑396
; 豊田・山本編・前掲注
( 1
) 三三ーニ三四頁︑山本
真鳥﹁ポリネシア史﹂二六三頁以下︑二九三ーニ九九頁︒
( 6
)
以降の歴史について︑詳しくは︑
P o w l e s , s u p r a n o t e
1 ,
a t
395ー396;-山本•前掲注(1)三00|-―10三頁。
( 7
)
A r t .
1
6,
17
C o n s t i t u t i o n o f t h e I n
d e p e n d e n t S t a t e o f W e s t e r n S am oa 1 96 0.
( 8
)
P o w l e s , s u p r a o n t e 1 ,
a t
397 ‑4 0
0.
憲法を翻訳したものとして︑中野昌治﹁西サモア独立国憲法﹂愛知学院大学法学研究
︱四巻︱一号(‑九七一︶五五頁以下︑田邊誠﹁サモア独立国﹂萩野芳夫ほか編﹃アジア憲法集﹄︵明石書店︑二
0
0四︶七
七五頁以下参照︒
( 9
)
P o w l e s , s u p r a n o t e
1, a t 4 28 .
( 1 0 )
拙稿﹁トンガ王国の刑事制裁﹂関西大学法学論集五六巻四号(︱
10
六︶七五頁以下︑﹁マーシャル諸島共和国の刑事制0
裁﹂関西大学法学論集五七巻五号︵二
0
0七︶四七頁以下︑﹁ナウル共和国における拘禁刑の代替策﹂関西大学法学論集五
七巻六号︵二
0
八︶九三頁以下︑﹁ヴァヌアツ共和回の刑事制裁﹂関西大学法学論集五八巻一号︵二0
0
0八
︶七 五頁 以下
︑
﹁ミクロネシア連邦の刑事制裁﹂関西大学法学論集五八巻三号︵二
0
0八︶五0
頁以 下︒ h t t p : / \
p a c l i i . o r g . v
u ¥
.ミ ラー サイ トは
︑ h t t p : / \
w w w . p a c l i i . o r g ¥ .
( 1 2 )
1961)
(C nm es r O di na nc e ( 1 3 ) ( P o l i c e O ff en ce s O rd in an ce 1961) ( 1 4 )
一九六七年麻薬法
( N a r c o t i c s Ac
t 1967)
サモア独立国では︑欧米型の裁判制度と伝統的な裁判制度が並立しており︑それぞれの裁判制度において︑刑事制
( 1 5 )
裁がどのような手続で科されるかを見ていくこととしたい︒
一九六一年犯罪令
刑 事 裁 判 制 度
の適用が多い︒
︵四
八三
︶
が軽微な秩序違反の多くを犯罪として規定している︒
が主要な犯罪の多くを規定している︒ま
禁刑又は一
OOST
る︒治安判事は︑法定刑が五年以下の拘禁刑
( i m p r i s o n m e n t ) は︑原則として︑法定刑が一年以下の拘禁刑又は二
0
0
サモア・タラ以下同じ︶以下の罰金刑の犯罪に関わる事件と︑窃取された財物の価値が四
O S T
( 2 1 )
( t h e f t ) 車ヂ祉げの管轄を有する︒原則として︑四
OST
︵約
一︑
六
0
円︶以下の罰金刑のみを賦科することができ︑
0
拘禁刑を賦科することはでぎないが︑例外的に︑上訴裁判所長官
( C h i e f
J u s
i t i c e )
( 2 2 )
︵ 約
四 ︑
000
円︶以下の罰金刑を賦科することができる︒
( 2 3 )
治安判事裁判所からの第二審と︑重大事件の第一審の管轄を有するのが︑上級裁判所
(S up re me C o u r t )
であ
る︒
( 2 4 )
上級裁判所長官と上級裁判所判事
( J u d g e ) によって構成される︒上級裁判所長官の任命は︑首相
( P r i m e M i n i s t e r )
( 2 5 )
の助言に従い︑国家元首が行なう︒上級裁判所判事の任命は︑司法サーヴィス委員会の助言に従い︑国家元首が行な
( 2 6 )
︵2 7 )
う︒いずれも︑サモア独立国又は他の国家で判事又はバリスタとして八年以上の実務経験が必要とされる︒上級裁判 所では︑長官又は判事一名で審理を行なうことが可能とされている︒なお︑上級裁判所は︑憲法の解釈の間題につい
( 2 9 )
て︑首相の助言に従って︑国家元首により意見を求められた場合︑意見を述べなければならない︒ モア独立国又は他の国家でバリスタ
( b a r r i s t e r )
又はソリシタ 関法
第 五 八 巻 四 号
元首が任命する治安判事
( m a g i s t r a t e )
( S
T )
の承認があれば︑六月以下の拘
︵約
一︑
六
0
円︶以下の窃盗
0
まず︑欧米型の裁判制度においては︑検事総長( A t t o r n e y ‑ G e n e r a ) l
( 1 7 )
所
( M a g i s t r a t e s ' C o u r t )
が通常第一審とされている︒上級裁判所長官
( C h i e f J u s i t i c e
) ︑検事総長︑国家元首により
8 ) ( 1
任命された者の三名により構成される司法サーヴィス委員会
( J u d i c i a S l e r v i c e Co mm is si on )
の助言に基づき︑国家
と補助治安判事
( f a ' a m a s i n o f e s o a s o a n i )
が置かれている︒治安判事は︑サ
( s o l i c i t o r )
として五年以上の実務経験が必要とされ
( 2 0 )
の犯罪に関わる事件の管轄を有する︒補助治安判事
︵ 約
八 ︑
000
円 ︒ ︵
四八 四︶
( 1 6 )
の名の下に訴追が行なわれる︒治安判事裁判
八ニ
‑ST四0
円で
換算
︒
サモア独立国の刑事制裁
( 3 0 )
上級裁判所からの上訴審を行なうのが︑上訴裁判所
( C o u r t o f A p
p e a l ) である︒原則として︑法の解釈を争う場
( 3 1 )
合にのみ︑上訴が認められる︒量刑を争うための上訴は︑例外的に︑上訴裁判所の許可がある場合に限られる︒また︑
治安判事裁判所からの上級裁判所に上訴された事件がさらに上級裁判所から上訴裁判所に上訴される場合にも︑上訴 裁判所の許可が必要である︒上級裁判所長官︑上級裁判所判事︑司法サーヴィス委員会の助言に従って国家元首が任
( 3 2 )
命した者によって構成され︑上級裁判所長官が上訴裁判所長官
( P r e s i d e n t ) となる︒上級裁判所での審理を行なっ
( 3 3 )
た者は上訴裁判所での審理に加わることはできない︒上訴裁判所では︑三人で審理を行ない︑多数決により判断を下
( 3 4 )
す ︒
なお︑憲法上︑裁判は公開が原則とされているが︑例外的に︑少年
( j u v e n i l e )
( 3 5 )
とができるとされている︒
二九
の利益の観点から︑非公開とするこ
( 3 6 )
次に︑伝統的な裁判制度においては︑村評議会
( V i l l a g e f o n o ) が通常第二番の役割を担う︒民刑の分離はなされ ておらず︑村の慣習などに従い︑村民間の紛争の解決が目指される︒書面で記録を残すことは求められていない︒金 銭だけでなく︑筵︑動物︑食物などで支払うよう求める経済刑
( f i n
e ) ︑又は︑村の所有地での労働
( w o r k )
が命じ
( 3 8 )
られ
る︒
村評議会からの第一二番を行なうのが︑土地及び権原裁判所
( L an d an d T i t l e s C o u r t )
( 3 9 )
である︒村評議会で扱われた
( 4 0 )
事件は︑欧米型の裁判制度に取り込まれることはない︒村評議会の要求に基づき︑村からの追放命令が科されうる︒
サモア独立国においては︑伝統型の裁判制度が制定法により根拠付けられているものの︑少なくとも︑重大事件に
( 4 1 )
おいては︑欧米型の裁判制度が伝統型の裁判制度に優越していることが窺える︒そこで︑以下では︑欧米型の裁判制
︵四 八五
︶
巨坦途f-1::1<~国[]炉
逆旦将::,¥‑)宰ゃ菜心宝荘垣灌忌旦0::,
\-)~
涵くマ忍己坐芸心~-t:終A戸JAJ凶⇒心二゜国)1961, No. 13.
国)1961, No. 15.
(;:!:;) 1967, No. 3.
ぼ)澁,....J‑‑v竺Powles,supra note 1, at 404‑406, 416‑417; Care, supra note 3, at 361‑368. 1110 (巨<~く)
ぼ)Art. 41 (2), (4) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960. ~ 誓詣幽0記翌ざ拡雫Q盆l]IIIT出追~
回悩l迅皿忘文ヒ終パ堡誓筵幽竺巡差Q~慈縣写宦写詈刈終噸窯淀如掟怜噸脚や終土菜迎終ふ終~0Art. 41 (1) Constitu‑
tion of the Independent State of Western Samoa 1960.
心)Art. 7 4 Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960 ; Magistrates'Courts Act 1969 (1969, No. 2).
虞)Art. 72 Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960.
国)Art. 72 (3) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; ss. 5, 6 Magistrates'Courts Act 1969.
(怠)ss. 36, 37 Magistrates'Courts Act 1969. は)s. 39 Magistrates'Courts Act 1969.
(斜)ss. 18, 38, 40 Magistrates'Courts Act 1969.
ぼ)Art. 65 (1), 73 (1) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960.
(苫)s. 22 Judicature Ordinance 1961 (1961, No. 26).
ぼ)Art. 65 (2) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; s. 22 Judicature Ordinance 1961. ぼ)Art. 72 (3) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; s. 22 Judicature Ordinance 1961.
(誌)Art. 65 (3)‑(5) Constitution of the Independent State of Wes tern Samoa 1960 ; s. 23 Judicature Ordinance 1961. 澤)s. 32 Judicature Ordinance 1961. (到Art.73 (3) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; s. 33 Judicature Ordinance 1961.
(怠)Art. 75 (1), 79‑81 Constitution of the Independent State of Wes tern Samoa 1960.
(~) s. 45 Judicature Ordinance 1961.
啜)
(笞)
(茎)
(坦)
(案)ほ)
(差)
(笙)写)
(~)
一
至
キ中 Art. 75 (2), (3) Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; s. 41 (2), (3) Judicature Ordinance 1961.
Art. 77 Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960 ; s. 46 Judicature Ordinance 1961.
Art. 76 Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; ss. 43, 47 Judicature Ordinance 1961.
Art. 9 (1) Constitution of the Independent State of Wes tern Samoa 1960.
ss. 9, 10 Village Fono Act 1990 (1990, No. 3).
s. 4 Village Fono Act 1990.
s. 6 Village Fono Act 1990.
Art. 103 Constitution of the Independent State of Western Samoa 1960; s. 11 Village Fono Act 1990.
r-,'>7'--1]ー・ニ・ト入;入H口榔•昇t1舌屯全玉「草即凶坦国ギ出卜昇号る出ー=入r‑KQ定全公一一」忌牲竺ぐ阻器 謡I1回剥I]II如(1云兵.‑¥‑‑))1軍~}L-r~ー11冨゜
ド¥;入Hロ・志稟白(~)や一ミ冨翁臣゜
111"
﹁‑=
苓
ド索科回ゃ竺r
(compensation)'
from driving 誓
写<卦案
写
臣誓奎器(punishment)
えr,<N,,‑‑..‑=, 誤
(probation) r motor vehicles)~ (forfeiture)' 心⇒ピ
認王枢苺(paymentof costs)~
誤写志告令(Courtorder)~ 窓蓉翠暇(reves ting and . . rest1tut1on) r
斗認葉淀(keepingthe peace) r 。ドロ 挙餅[]*翌
翠盃忍溢苺蕃(disqualifyingoffenders 婆抑室 年菜I峠戸010淀豪0室誓写誤足禦按や菜~~!-00
(笞)旦丑心起百茶瞑製ゃ菜~~心茶r(hanging) 区涅蒜(treason)r
(尊)1100回母旦弼丑ゃ菜心° 担咲 '~ —ぶm
経緊蒜(murder) 入
リ今,~, ‑=
ギ片ド柔1~団S茎詈忌誤111 I (回<ギ)
犯罪者が犯罪を通して又は犯罪を手段として取得した財産を裁判所が権限を認める者に移転するよう命じる刑事制
( 4 7 )
裁である︒犯罪を通して又は犯罪を手段として入手された物であることについて第三者が善意で犯罪者から購入した
8 ) ( 4
場合︑第三者に犯罪者が価額を支払って取戻し︑裁判所が権限を認める者に移転するよう命じることもでぎる︒第三 者に支払う価額は︑第三者が犯罪者に支払った額を超えることは許されない︒いずれの場合も︑上訴がなされないと きには︑有罪認定からニ︱日以内に現物返還がなされなければならない︒現物返還がなされない場合︑罰金刑と同様
( 5 0 )
の方法で執行され︑後述のように拘禁刑が科されることがある︒なお︑裁判所が現物返還を命じた場合であっても︑
( 5 1 )
何人も犯行前又は犯行後の対象物の権利の得喪を争うことは妨げられない︒
( 5 2 )
現物返還を被害弁償の支払と分けて規定しているのは︑イギリス法の影響であると思われる︒
被害の内容を表示・表現することで、犯罪者に自己が惹起した結果を認識させ、改善•更生・社会復帰の契機とす
( 5 3 )
ることができることから︑我が国においても︑刑事制裁として︑﹁現物返還命令﹂を導入すべきである︒ 2
︑ 現 物 返 還
あらゆる裁判所は︑有罪認定後に︑犯罪の性質及び犯罪者の性格を含む事情を考慮し︑裁判所が適切と思料する条 件を付して︑三年以内の期間︑刑の宣告を猶予し︑裁判所が召喚した際には︑刑の言渡しを受けるため出頭するよう
( 4 4 )
︵4 5 )
命じることできる︒この際︑現物返還︑被害弁償︑費用支払などを合わせて命じることは許される︒条件違反や再犯 がなされた場合︑治安判事又は補助治安判事が︑犯罪者を召喚し︑本件の事情及び宣告猶予後の犯罪者の行動を調査
( 4 6 )
した後︑量刑を行なう︒
関法
第 五 八 巻 四 号
︵四 八八
︶
OST
サモア独立国の刑事制裁
3
︑ 被 害 弁 償 犯罪を通して又は犯罪を手段として︑生じた財産の損失
( l o s s )
又は損害
(d am ag e)
に対して︑適切と思料する
( 5 4 )
額の被害弁償を支払うよう犯罪者に命じる刑事制裁である︒かかる刑事制裁が科されたとしても︑賦科額を超える損
( 5 5 )
失又は損害について︑被害者が民事手続において請求する権利は妨げられない︒不払の場合︑罰金刑と同様の方法で
( 5 6 )
執行され︑後述のように拘禁刑が科されることがある︒逮捕時に裁判所に押収された金銭は︑裁判所の裁量により︑
その全部又は一部を被害弁償に充てることができる︒
ここでもまた、被害の内容を表示・表現することで、犯罪者に自已が惹起した結果を認識させ、改善•更生・社会 復帰の契機とすることができることから︑我が国においても︑刑事制裁として︑﹁被害弁償命令﹂を導入すべきであ
( 5 8 )
る ︒
国庫への金銭の支払を求める刑事制裁である︒自然人が有罪認定された場合︑拘禁刑に付加して又は代えて罰金刑
( 5 9 )
を科しうる︒また︑拘禁刑のみが規定されている犯罪て︑法人
( c o r p o r a t i o n )
が有罪認定された場合︑拘禁刑に代
( 6 0 )
えて罰金刑を科しうる︒
制定法上︑罰金刑の多額が法定されていない場合︑治安判事裁判所の治安判事は一一︑
OOOST
える罰金刑を賦科できず︑治安判事裁判所の補助治安判事は︑拘禁刑に付加して又は代えて罰金刑を科すときには四
︵約
一︑
六
0
0
円︶︑罰金刑が法定されている犯罪類型に罰金刑を科すときには一OOST 4
︑ 罰 金 刑
︵約八万円︶を超
︵ 約
四 ︑
000
円 ︶︵四 八九
︶
ない場合︑罰金額五
0
セ ネ
第 五 八 巻 四 号
一身専属性を失わせることとなるため︑妥当でないと考
︵ 約 ︱
1 0
円︶につき最長一日で︑
罰金刑は︑犯罪者のサモア独立国政府に対する債務
( d e b t )
( 6 5 )
続により執行されうる︒
︵ 四
九
O )
を超える罰金刑を賦科できない︒いずれの場合も︑罰金額の算定の際に︑裁判所が知る又は思料する犯罪者の経済状
( 6 2 )
︵6 3 )
態を考慮に入れなければならない︒その際︑裁判所は分割払とすることができる︒分割払とされ︑分割払の一回が不 払となった場合︑残額全部につき不払として扱われる︒また︑裁判所は指定する者に指定する場所で支払うよう犯罪
( 6 4 )
者に命じうる︒そして︑不払の場合の拘禁刑の期間を合わせて言渡しうる︒
として扱われ︑民事上の政府の債権と同様に︑民事手
①犯罪者が支払のための十分な資力を有する場合︑②犯罪者が住所不定の場合︑③犯罪の重大性︑犯罪者の性 格︑その他特別の事情に言及し︑執行を遅滞なく行なうべき場合︑④犯罪者が罰金刑の言渡し又は指定された支払
6 ) ( 6
期日から二八日以内に支払わない場合︑支払期限の延長を認めることができる︒支払期限の延長がなされない場合又 は支払期限の延長がなされても支払がなされない場合︑判事︑治安判事︑補助治安判事は収容令状
( w a r r a n t f o
( 6 7 )
co mm it me nt ) を発付し︑犯罪者を拘禁刑に服せしめることができる︒罰金刑の言渡しの際に合わせて言渡されてい
( 6 8 )
一 八
0
日以内とされる︒但し︑当該犯罪類型に ( s e n e ) 拘禁刑が法定されており︑その長期が一八
0
日未満のときには︑その長期が限度となる︒なお︑収容令状が発付された後に︑罰金額と令状発付の手数料
( f e e ) が支払われた場合︑収容令状は無効となり︑拘禁刑は科しえない︒また︑
不払による拘禁刑の刑期が満了した場合︑罰金刑の支払義務は消滅し︑民事手続により支払が求められることはなく
( 6 9 )
なる
罰金刑の支払義務が債務に変形するとされていることは︑ ︒
関法
三四
サモア独立国の刑事制裁
犯罪の遂行に関連した︑犯罪者の所有又は占有する財産を国家が剥奪する刑事制裁である︒偽造貨幣︑偽造紙幣︑
( 7 2 )
武器
( w
e a
p o
n )
︑投石された石などが対象とされている︒
サモア独立国では︑没収対象が具体的に特定され︑限定されているのが特徴である︒
6
︑ 費 用 支 払 有罪認定がなされた場合︑裁判所が公正で合理的と思料する裁判所の費用︑証人及び通訳の経費
( e
x p
e n
s e
) ︑
リシタの費用などを告発者
( i n f o r m a
n t )
へ支払うよう犯罪者に命じるものてある︒有罪認定がなされなかった場合︑
( 7 4 )
裁判所はこれらの費用などを被告人へ支払うよう告発者に命じることができる︒いずれの場合も罰金刑と同様の方法
( 7 5 )
で執行され︑前述のように拘禁刑が科されることがある︒
ここでもまた、費用の内容を表示・表現することで、犯罪者に自己が惹起した負担を認識させ、改善•更生・社会 復帰の契機とすることができることから︑我が国においても︑刑事制裁として︑﹁費用支払命令﹂を導入すべきであ
︑ 又 J 笈ヽVj . .
5 長一八0日であるのに対し︑
三五
ソ
えられる︒また︑罰金刑の不払を理由とする拘禁刑の期間は︑当該犯罪類型に罰金刑のみが法定されている場合が最
一 八
0
日未満の拘禁刑が法定されている場合はその期間とされている︒それゆえ︑罰金 刑のみが法定されている犯罪類型のほうが長期間となってしまい︑バランスを失する︒罰金刑のみが法定されている
( 7 1 )
場合︑不払であっても拘禁刑を科すことを認めないとするなどの改正が必要であるように思われる︒
︵四 九一
︶