学
論 文 内 容
要
病原微生物学分 博士 医 学 氏 西尾 佐奈恵
学 論 文 題
pH依存性細胞融合能 指標 SFTSV YG1株 イン 確立 応用
(Establishment of substrains from SFTSV YG1 strain selected by the degree of
low pH dependent cell fusion activity and its application for serological diagnosis)
背景 症熱性血 板減少症候群 (SFTS) 2009 年 中国 初 報告さ 発熱 血
板減少 白血球減少 主 致死性疾患 あ ヤウイ 科 ウイ 属 属
SFTSウイ (SFTSV) 原因 ベ 家畜や哺乳類 自然宿
主 生活環 形成 人獣共通感染症 あ SFTSV 近縁 ウイ ベ
ウイ 世界各地 発見さ 媒 ウイ 世界中 分布 い
考え 後新興感染症 原因 可能性 示唆さ い
ヤウイ 科 ウイ 3 分節 イ 鎖RNA L分節 (RNA依存
性RNA コ ) M分節 (エンベ 糖蛋白 コ ) S分節 (核蛋白 コ
) 呼 エンベ 糖蛋白 (GP) ウイ 細胞 吸着 び感染細胞 pH
依存性細胞膜融合 関 ウイ 感染 要 役割 担 い 本研究 2012
年 日本 第1例目 症例 分離さ SFTSV YG1株 用い YG1株感染細胞 pH
依存性細胞融合活性 い 解析 こ 感染細胞 中 様々 ベ 細胞融合活性
認 こ YG1 株 細 胞 融 合 活 性 強 さ 異 ウ イ 混 在
”Quasispecies”状態 あ 考え 本研究 細胞融合能 指標 YG1 株
限界希釈法 イン 樹立 こ 得 イン 遺
伝子的 ウイ 学的 特徴 比較 こ 細胞融合活性 ウイ 構造 関連性 明
こ 試 さ 得 ウイ 用い 簡便 中和試験 確立 試
材料 方法 本研究 Vero E6細胞 用い 3 代継代 ウイ YG1株 (親株
用い 96 well イ Vero E6細胞 YG1株 10 倍階段希釈 接種
1 逬間 養 後ウイ 清 回収 pH 5.6 酢酸緩衝液 細胞 pH処理
1 日後 ン固定 染色 行い 細胞融合 状態 顕微鏡 観察 判定 細
胞融合 強い2 well 弱い1 well 養 清 さ 限界希釈感染 行うこ ン化
イン 樹立 次 得 イン 用い 細胞融合活性 細胞
害効果 (CPE) 形成能 増殖速度 解析 性質 比較
イン 遺伝子配列 明 性質 差異 原因 い 変異 特定
こ 試 さ こ 変異 持 GP 組換え蛋白 発現させ pH依存性細胞融合
活性 解析 こ 細胞融合 関 変異 特定 こ 試 CPE 強い
イン 樹立 中和試験へ 有用性 検討
強いB7株 びA4株 弱いE3株 いう3 種 イン 樹立 B7株 細胞融合
能 強く CPE 強く 期 大型 形成 増殖速度 やや速 A4 株 細
胞融合能 強く CPE 弱く 後期 大型 形成 増殖速度 遅 E3 株
細胞融合能 弱く CPE 弱く 形成 極 遅く 増殖速度 速 YG1親株
3 イン 全 混在 増殖速度 最 速
遺伝子解析 結果 B7株 A4株 共通 M分節 1,000 番 び1,888 番 塩 YG1
株 比較 変異 認 328 番 ア ノ酸 Y H 624 番 ア ノ酸
R W 変異 い B7株 い L分節 5,689 番 塩 変異 認
こ 1,891 番 ア ノ酸 N K 変異 M分節 い 認 変異 組
込 用い Vero E6細胞 組 換えGP 発現させ pH依存性細胞融合能
確認 こ 1,888 番 変異 組 込 組 換え GP 強い細胞融合活性 誘
B7株 最 強いCPE活性 示 CPE 有無 指標 中和試験 肉眼的 容易
行うこ
考察 本研究 YG1親株 細胞融合 強弱 指標 3 株 イン
確立 こ 成 Quasispecies 構成 い こ 明 一般 RNA ウ
イ 増殖 複製 突然変異率 高く 結果 強毒性ウイ や薬剤耐性ウイ
出現 ウイ 疾患 治療 あ 抗ウイ 剤 2 剤 時投
行う Quasispecies 現象 前提 治療 望 本研究 用い YG1 株 組
織 養細胞 代継代さ 継代歴 極 少 い 養 清中 ウイ あ こ こ
Quasispecies 患者内 既 構成さ い 可能性 示唆さ わ SFTS い
Quasispecies現象へ 注意 必要 あ 考え
組換えGP 用い 解析 GP 変異R624W 細胞融合活性 昇させ こ 確認さ
SFTSV ウイ 属 分類さ Rift Valley Fever Virus (RVFV)
GP 細胞融合活性 担う 考え い fusion loop あ 回 SFTSV 認
R624W 変異 fusion loop様 部 近傍 流 あ こ 大型 疎水性 側鎖
持 Wへ 変異 GP 立体構造的 影響 え こ 細胞融合 効率的 起こ
う 可能性 考え 一方 GP う一 変異 Y328H 細胞融合活性へ
関 示さ H 特性 pH刺激 容易 ン化
陽電荷 持 いわゆ pH ン 機能 こ 知 い 従 Y328H 変
異 pH 曝さ こ 引 金 GP 構造変化 促逭 い 可能性 あ 考え
L分節 コ さ RNA依存性RNA 変異N1891K 認
B7株 A4株 比較 強いCPE 高い 養細胞 増殖性 示 A4株 B７株
差異 N1891K あ こ こ 変異 高いウイ 増殖性 関連 考え
カ い 明 あ
B7株 強いCPE 示 こ 感染 増殖 抑制 程度 簡便 測定 こ
中和法や ID50 法 診断法へ 応用や薬剤 ン へ 応用 可能 あ 考
え 後 応用 期待さ
本研究 通 SFTSV 構造 機能相関 い 新 い知見 え こ こ
う 蓄積 SFTS 病原体 制御 診断 予防 治療へ 研究 発展 ゆく
