• 検索結果がありません。

2 型糖尿病の様々な面 リスクを有する特別患者グループ 以下の個別教育助成金からサポートされている :

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "2 型糖尿病の様々な面 リスクを有する特別患者グループ 以下の個別教育助成金からサポートされている :"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2型糖尿病の様々な面–リスクを有する特別

患者グループ

以下の個別教育助成金からサポートされている:

(2)

Target Audience

この教育活動は、米国以外の医療従業者、特に糖尿病専門家、内分泌科医、一般開業医、プライマリーケア医、腎臓専門 医、心臓専門医、2型糖尿病(T2D)患者の治療に係るその他の医療従業者を対象としています。

Goal

この活動の目的は、個々の患者特徴と血糖値目標に対して、T2D患者の高血糖治療の選択戦略を確認することです

Learning Objectives

この活動の終了後に、参加者を以下を行うことができます。

1.

T2D患者における非常に高い有病率の共存症と、それに関連して増加する死亡率と死亡リスクについて考察で きる

2.

T2D管理に関する最新の米国糖尿病協会(ADA)/欧州糖尿病学会議(EASD)ガイドラインの実際的な実施につ いて説明できる

3.

現在利用可能な高血糖治療薬の限度(特に低血糖のリスク、禁忌、および投与量調整の必要性)について考察で きる

4.

個々の患者管理アプローチ(特に高齢者および共存症をもつ患者)に、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤などの 推奨糖尿病治療薬の臨床プロファイルをどのように組み込めるかを説明できる

(3)

Part 1:確立されたCVD患者における高血糖管理:DPP-4阻害剤の役割

T2Dでの心血管リスク

複数の疫学研究は、2型糖尿病(T2D)が心筋梗塞、脳卒中、末梢血管疾患、および心不全を含む心血管疾患のすべての症状 (CVD)の発症の主要な危険因子であることを実証した。[1] 残念な事に、最近のデータは、糖尿病に起因するCVDの割合が増 加していることを示唆している。[2] T2Dの有病率増加に伴い、CVDの世界的負担も増加すると予想される。CVDは、T2D患 者における罹患率および死亡率の主要な原因であり、T2D患者の全死亡因の50~70%を占めると推定されている。[3,4] the

Norfolk cohort of the European Prospective Investigation Into Cancer and Nutrition(EPIC-Norfolk)によると、糖化ヘモグロビン

(HbA1c)の1%増加が、T2D患者のCVD死亡率の40%増加に関連付けられた。[5] 102の前向き研究からのほぼ70万人の最近の メタ分析によると、糖尿病は。従来の他のCVDリスク要因とは別に、冠状動脈性心臓病と脳卒中のリスクにおいておよそ 2倍に増加させているとの報告があった。[6] ブラジル南部で実施された1091人のT2D患者の集団ベース研究では、CVD死亡 率の10.1%、総CVDの13.1%がT2Dに起因するものであった。[7] T2Dの健康上負担を軽減するためには、T2D患者における CVDを積極的に防止また治療することが必要である。[1]

T2D患者におけるCVD予防

血糖管理および高血糖治療療法の選択

CV転帰に対する集中的な血糖低下の影響は、過去20年間、熱心な議論課題となってきた。[8] the UK Prospective Diabetes

Study (UKPDS)は、集中的な血糖管理による微小血管事象の減少を報告しているが、CVDリスクに対する集中的な血糖

管理の効果はわずかで統計的有意性には達しなかった。[9] さらに最近では、3つの大きな転帰臨床検査、すなわちthe

Action in Diabetes and Vascular Disease(ADVANCE)検査、[10] the Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD)検 査、[11] およびthe Veterans Affairs Diabetes Trial (VADT)[12] が、集中的な血糖管理をしてもCVの主要評価項目はあまり改善さ れなかったと報告している。これらの臨床試験の否定的な発見には、いくつかのメカニズムが貢献したかも知れないもの の、[8,13] 1つ重要な可能性がある。それは、低血糖による有害な結果と、従来からの抗高血糖治療の限界によって、より 集中的な血糖管理のすべての潜在的な利点が相殺されていた可能性があるということだ。[1] たとえば、チアゾリジンジオ ン(TZD)は体液貯留と心不全のリスク増加に関連している。 TZDロシグリタゾンは心筋梗塞のリスク増加に関連づけられ ている。そしてスルホニル尿素(SUS) は低血糖の高リスクと関連づけられている。[1,11] ACCORD検査では、標準治療を受け るグループと比べて、集中的な血糖管理を受けたT2D患者で重度の低血糖のリスクが3倍高かった。[14] 集中的な血糖管理と、T2D患者のにおけるCV転帰への影響の間の論争的な関連を考えると、CVDを持つT2D患者における 血糖ターゲットの個別化は不可欠である。[11] 米国糖尿病協会(ADA)/欧州糖尿病学会議(EASD)、またブラジル糖尿病学会に よると、T2D患者の大多数のための目標HbA1cは7.0%以下となっている。[11,15] しかし、重度の低血糖歴や限られた余命、 重度の微小血管あるいは大血管疾患を持つ患者、または長期にわたる糖尿病で一般的な目標達成が困難な患者、低血糖 やその他の有害事象のリスクが高くなる患者などには、それほど厳密でない目標が考慮されるべきである。[11] 最終的に は、適切な血糖目標設定で始まる糖尿病管理の目的は、不必要な有害事象を誘発したり、生活の質を低下させることな く、糖尿病関連の合併症を予防または遅らせるために正常血糖を達成することである。[11] T2D患者のCVD併存有病率が高いため、CVD発症リスクが高い患者のための適切な管理戦略が重要である。メトホルミン は主としてT2D患者に推奨される第一選択高血糖治療剤であると考えられている。[11] メトホルミンのCVへの利点を支持 するデータもあり、メトホルミンは冠動脈疾患の糖尿病患者に有効な薬剤である可能性もある。[9,11] 2剤及び3剤併用療法 を選択する場合、CVリスク全体に関する様々な血糖降下薬の効果を評価することが必要である。[8,11]低血糖は心筋虚血を 悪化させ、不整脈の原因となる場合があるため、CVD既往歴のあるT2D患者において低血糖を避けることは特に重要であ る。[16,17] 内科集中治療室及び外科集中治療室の患者に対し、低血糖を回避することも重要である。the Normoglycemia in Intensive Care Evaluation–Survival Using Glucose Algorithm Regulation(NICE-SUGAR)検査からのデータは、集中治療の血糖目 標(血糖値81~108 mg/dL [4.5~6.0 mmol/L])まで処置された患者は、従来の目標(≤ 180 mg/dL [10.0 mmol/L])まで処置を受け

た患者と比べて、死亡率が増加したことを実証している。(集中管理の場合のオッズ比 1.14、95% 信頼区間 [CI] 1.02-1.28

P = 0.02)。この研究では、従来の治療を受けた患者が重度の低血糖を経験したのがわずか0.5%であったのに対し、集中

(4)

体重増加および肥満はCVDの独立したリスク要因である。従って、可能な場合は体重増加を引き起こす高血糖治療剤を避

けたほうが良いかも知れない。[8,11] TZDとインスリンの使用はT2D患者において体重増加に関連する事で知られている。[11]

またインスリン、特に高用量はアテロームを引き起こす可能性が示唆されている。[19] しかし最近の大規模な前向き転帰

検査である、Outcome Reduction With an Initial Glargine Intervention(ORIGIN)では、標準的治療と比較して、インスリングラ

ルギン(血糖管理療法に追加)で治療した患者における心血管事象のリスク増加は示されなかった。[20] 近年では、従来の薬剤に伴う課題のいくつかに対応し、CVリスク要因に対して正の効果を有する、高血糖治療剤が開発 されている。[8] インクレチンベースの治療である、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害剤、およびGLP-1受容体アゴ ニストは、低血糖のリスクを増加させることなく、HbA1cの臨床的に重要な減少を提供している。[11] 注射可能なGLP-1受 容体アゴニストは、DPP-4阻害剤よりもHbA1cをより減少させることで知られている。GLP-1は血糖値恒常性に関与する様 々なプロセスを調節するが、GLP-1受容体はまた心臓血管系を含む身体全体に渡って見られる。その結果、単に 血糖値が 下がるだけでなく、複数の他の潜在的なCVへの影響が見られる可能性がある。[21-23] GLP-1受容体アゴニストは、CVリスク のバイオマーカー数を減少させること、心臓保護および血管拡張効果を示すこと、体重減少、血圧低下、脂質レベル低 下を含め、CVリスク要因に対する利点を提供すること、が示されている。[24] もう一つ GLP-1受容体アゴニストの利点は、 高血糖の存在下のみでのみ作用し、低血糖のリスクを低減することである。 このプログラムでは、経口高血糖治療剤に 焦点を当てているため、注射用のGLP-1受容体アゴニストの詳細な議論は、本文の目的の範囲外である。 やや限定されているものの、既存データは、T2D患者でのDPP-4阻害に伴って、虚血性左心室機能不全、炎症マーカーの 減少、酸化ストレスの減少、および内皮機能の改善など、有益なCV効果を実証している。[25] 血圧および脂質レベルな ど、CVリスク要因に対するDPP-4阻害剤の効果は、わずかであった。[22,25] CVリスク要因に対するDPP-4阻害剤の長期的影 響を判断するためのより詳細な研究が正当化される。[22] DPP-4阻害剤の主要な利点は、体重増加(既知のCVリスク要因)や 低血糖症(心筋事象や心臓不整脈を起こす潜在的な事象)なしでの血糖管理である。[21] いくつかの利用可能な高血糖治療薬のCVへの安全性が最近疑問視されてきたように、T2Dのための新薬がCV転帰に悪 影響と関連していないことを確認する必要がある。DPP-4阻害剤の臨床試験の統合分析及びメタ分析は、CVの主要な有 害事象の増加を示しておらず、実際、プラセボや他の活性血糖低下剤と比較して、シタグリプチン、ビルダグリプチ ン、サクサグリプチン、リナグリプチン、およびアログリプチンの方が潜在的な心臓保護作用があることを示唆して いる。[25-27] 例えば、平均44.1週間の追跡をした登録患者数41,959人を対象にした、70件の無作為化臨床試験のメタ分析 で、Monami らは[28] DPP-4阻害剤での治療がT2D患者のCV事象(特に心筋梗塞)のリスクおよび原因を問わない死亡率を減ら したことを実証した。主要な心血管事象、心筋梗塞、脳卒中、死亡率に関するMantel-Haenszelオッズ比(95% CI)は、それ ぞれ0.71 (0.59~0.86)、 0.64 (0.44~0.94]、 0.77 (0.48~1.24)、 および0.60 (0.41~0.88)であった。[28] 大規模で長期的なCV安 全性試験が最近完了し、T2D患者へのDPP-4療法のCVへの影響についてさらなる見識を提供する追加の研究が現在進行中 である(表1)。[22,25] the Saxagliptin Assessment of Vascular Outcomes Recorded in Patients With Diabetes Mellitus-Thrombolysis in Myocardial Infarction(SAVOR-TIMI)53治験でも、[29]the Examination of Cardiovascular Outcomes With Alogliptin Versus Standard

Care(EXAMINE)治験でも [30] プラセボと比較してDPP-4阻害剤療法でCVに関する有害事象の増加は報告されていない。但

し、心不全による入院率はSAVOR-TIMIのサクサグリプチン治療では有意に高かった。[29,30] DPP-4阻害剤のCV安全性を確認

し、個々のDPP-4阻害剤がT2D患者のCVD負担を軽減するかどうかを判定するため、さらなる研究が行われている (表1)。

(5)

表1 T2D患者に対するDPP-4阻害剤の心血管アウトカム臨床試験ú1 T2Dí%DPP-4̏l›øá)+9,Cô–ĀĢ ØÜ{ DPP-4̏ l Õĕí¨ Žª²ė Rýèd&‚Ä Rý)+9,C SAVOR-TIMI 53[29] 1.1/F @7J 16,492 ‹S Q‡ a2.1•ċ ćăµ²ė HbA1c ≥6.5%; CVģF4.(Ùā  CVD "/ ü¨F4.ý~) Rýÿ`Ġ×UĄ (›øá ½›à·„÷øœðsQ üz) 1.1/F@7J /GL@613X(7.3ĥ) @E5Aêí609X (7.2ĥ) ÔÌ (1.1/F @7JHRa1.00 P < .001(ğoœ)) EXAMINE[30] )I/F@ 7J 5380 ‹S Q‡ a18K° ċćăµ² ė HbA1c 6.5ĩ11% ul ^Íģøä¿Ó ÓÀ(ğ*J4FJ); HbA1c 7ĩ11% ûĢí øäěOÓÀ *J4 FJ'|ƒz Ç]Ær15ĩ90¬k ACSþ© Rýÿ`Ġ×UĄĦCVv~ "%½Wğõ½œ›à· „ğõ½œðsQ üzħ )I/F@7Jm ™í305X(11.3%)" @E5Am™í316X (11.8%)ÔÌ(HRa 0.96P < .001 (ğoœ)) TECOS 26/F@ 7J 14,000 2008•12° ĩ2014•12 ° HbA1c 6.5ĩ8.0% «ŠCVDĥ ¯iÙā &CVUĄ ®ė (CVĘč½ğõ½œ›à· „ğõ½œðsQ dĜ'ý%UAë & üz) CAROLINA F;/F@ 7J 6000 2010•10° ĩ2018•9° HbA1c 6.5ĩ8.5% ö MET"/ AGIul2l ^ÍÓÀƒz HbA1c 6.5ĩ7.5% MET  AGIul 2l^ÍÓÀ % SU/D/F7<:"% ¿Óƒz «ŠCVD¥ & ä’Ñ´Ý}Œ§ c% ≥2 CVF 4.ý~70» 'Ć%•Ĥ ¯iCVUĄ (›øá½ğ õ½œ›à·„ğõ½œð sQUA"%dĜ üz) ®ė

ACS = acute coronary syndrome(ST?i>q)AGI = alpha-glucosidase inhibitor(α-59€K@)CAROLINA = Cardiovascular

Outcome Study of Linagliptin Versus Glimepiride in Patients With Type 2 Diabetes(2FoOhUr  42(4"N4#4)8

Rwn!1kl)CV = cardiovascular(Rwn)CVD = cardiovascular disease(QfDgU)DPP-4 = dipeptidyl peptidase-4(+) 5+)9-4)EXAMINE = Examination of Cardiovascular Outcomes With Alogliptin Versus Standard Care (74)8N`c bjRwn!1{])HbA1c = glycated hemoglobin(oB*37'8)HR = hazard ratio(%9"a)MET = metformin(2 !,508)SAVOR-TIMI 53 = Saxagliptin Assessment of Vascular Outcomes Recorded in Patients With Diabetes Mellitus-Thrombolysis in

Myocardial Infarction 53(Rm_GoOh-w^dx \ Ury wn!14)8z=53)MI =

myocardial infarction(Rm_G)SU = sulfonylurea(5,$5Op)T2D = type 2 diabetes(2FoOh)TECOS = Trial Evaluating

Cardiovascular Outcomes With Sitagliptin(4)8Rwn!1 z= b)UA = unstable angina(:IJeRi)

(6)

<<レベル2>>多因性CVDリスク低減 T2D患者でCVDが加速するリスクの原因は、おそらく多因子性である。糖尿病患者は、多くの場合、高血圧や中心性肥満 を含むインスリン抵抗性に緊密につながる一連のCVリスク要因を持っている。[1] 血圧抑制、脂質管理、過体重/肥満患者 の減量、および禁煙を含む他のCVリスク要因の積極的な治療(表 2)が、[31] 適切な血糖管理に加えて、T2D患者における罹 患率および死亡率を減少させるのに不可欠である。 表2 CVDを有するT2D患者の包括的管理のための治療目標ú2 CVD'±%T2Díq£ÖáË¿Ó׸ F 4 . ý ~ ¦ ˆ U Ġ /G0L4 ¿Ó׸:HbA1c <7.0%* BP  ¿Ó׸:140/80 mm Hg  6J=.’CKDACȄlARB'|%  ğ6J=.’CKDACȄlARB7)3:æj’öβĒ©ö (60»³Ã«ŠIHDí)Ė®ė]́,G2+C¤¡ ö'_Í%ƒz % ïą  LDL-C <100 mg/dL (ä’Ñ"CAD'±%í <70 mg/dL )  Μƒz HDL-C >40 mg/dL ‰œƒz >50 mg/dL  9F/F5F: <150 mg/dL ø¶Ò  CVF4.(10•F4. >10%) ģT2Dí)4>FJÓÀ(75ĩ 162 mg/¬)'ÞMºTęŸÏìž%  T2Dí!CVD«š¼%í)4>FJÓÀ'ÞVºTę ŸÏ_Í%  CVDx)4>FJ)HG-L'±%í.I>:/HG (75 mg/day)'_Í% \Ĕ BMI <25 kg/m2; Μò <102 cm‰œ ò<88 cm ďp yîƒz Ď150hQۗ±ēçĈ\Áp(¯†›¢¨50%-70%)'‘  Ď3¬ďp'¬ čé2¬YN# "ù ÚÈ ÚȦˆ *(b˜T2DíĨ CVDĔ—^ŠÐ'±%í$w ׸ ìž &%%

ACE = angiotensin-converting enzyme(888HZ}p)ARB = angiotensin II receptor blocker(888IICL<XWu)

BMI = body mass index(- /Y[)BP = blood pressure(wE)CAD = coronary artery disease(?AsgU)CKD = chronic kidney

disease(VTtgU)CV = cardiovascular(Rwn)CVD = cardiovascular disease(QfDgU)HbA1c = glycated hemoglobin(oB*37

'8)HDL-C = high-density lipoprotein cholesterol(‚MP4.8&|6795)IHD = ischemic heart disease(vwTRgU)

LDL-C = low-density lipoprotein cholesterol(;a~4.8&6795)T2D = type 2 diabetes(2FoOh)

(7)

Steno-2 の研究では、T2D患者の多因性の管理への積極的なアプローチが支持された。[32] Steno-2で、T2D患者と持続的 な微量アルブミン尿を持つ患者の合計160人が集中治療(行動修正によるCVリスク低減と高血糖や高血圧、脂質異常症、 微量アルブミン尿を対象とした薬物療法、アスピリンによるCVD二次予防などを含む多因子管理)、または従来の治療に 無作為に割当てられた。平均13.3年間の追跡の後、集中療法はCV起因による死亡で低リスクと関連付けられ(ハザード 比: 0.43、 95% CI: 0.19~0.94、P = 0.04)、およびCV事象で低リスクと関連付けられた(ハザード比: 0.41、 95% CI: 0.25 ~0.67、P < 0.001)。[32] また、従来型療法群の患者では、あらゆる死因の死亡率は50%であり、多因子の集中治療が存在し ない場合のT2Dの予後不良を強調するものとなった。[32]

結論

CVDは、T2D患者の大部分における死亡の根本的な原因であり、高血糖は虚血性CVの有害事象の独立したリスク要因であ る。T2DとCVDの間に十分に確立された関係が存在する。CVD既往またはCVDの高リスクを持ったT2D患者を管理する医師 は、CVリスク(例、体重、血圧、脂質)のマーカーに対する高血糖治療の効果を認識し、これらの薬剤のCV安全性を認識し ておく必要がある。DPP-4阻害剤は、体重増加や低血糖を伴わずに血糖パラメータの重要な減少を提供するインクレチン ベースの薬剤である。さらに、DPP-4阻害剤はCV転帰に対する有害な影響なしにこれらの利点を提供してくれる。

(8)

Part 2:腎機能障害のあるT2D患者:高血糖の管理を最適化する

T2Dにおける腎機能障害の負担

T2Dおよびその関連合併症の管理は、21世紀の最も難しい健康問題の一つである。[33] 2011年、3億6600万人(成人人口の 8.3%)が糖尿病と診断されたと推定された。2030年までに、その数字は5億5200万人に増加すると予想されている。[33] 尿病有病率の増加と共に、糖尿病性腎症など糖尿病関連の微小血管合併症の有病率の増加が観察されている。[34] 慢性腎臓病 (CKD)は、高齢者において全体的リスクが高い状態に関連付けられ、腎不全、CVD、認知障害、および死亡率 はすべて、高齢者の間で上昇している。[35] 世界的に見ても、CKDの有病率は重大である。多くの国では、CKDは人口の 約10%に影響を与えており、発生率は高齢者の中で飛躍的に増加している。[36,37]初期CKDおよび透析を必要とする末期疾 患の両方の発生率が上昇しており、CKDは高齢者の深刻な問題である。[35] 糖尿病はCKDの主要な原因であり、末期腎疾患 (ESRD)の最も一般的な原因の一つとして認識されている。タイ、ニュージーランド、香港、韓国、日本、台湾、米国、イ スラエル、フィリピン共和国で成人の約40%において糖尿病がESRDの原因となっている。この比率はマレーシアとメキ シコでは58-60%まで増加する。[34] T2DとCKDの両方を持つ個人は、主要な非腎臓合併症、特にCVDのリスクも高い。[38] CV事象は、減少する糸球体濾過率 (GFR)、増加するタンパク尿に伴って増加することが示されている。[39,40] ESRD患者の死亡の約50%は、CV由来の事象に起 因している。年齢で調整されたCV死亡率はT2Dのない患者と比較して、T2DとCKDを患っている成人において15~30倍で ある。[38] 血糖管理の達成が糖尿病における医療の重要な基準であるため、低血糖の予防は重要な健康問題である。[17] T2D 患者にお いて、腎機能障害が悪化するにつれて、低血糖のリスクが増加する。 米国退役軍人保険局での患者24万人以上の後ろ向 きコホート分析では、CKDはT2D患者において低血糖が進行する有意なリスク要因であることが判明した。[41] T2D 患者における腎機能障害の過剰な負担が、適切な予防および治療戦略の重要性を強調している。すなわち、腎症のリ スクが高いT2D患者の早期発見、および適切な血糖管理を達成し、CKDの進行を防止または遅らせるための適切な治療の 開始である。[42] CKDの早期発見 CKD発症リスクを低減し、疾患の進行を遅らせるとして知られる方法の多くは、早期に開始されると最も効果的であるこ とから、治療を最適化することが出来るよう、出来るだけ早くCKDを検出することが重要である。複数の組織は、すべて のT2D患者が毎年CKDのスクリーニングを行うことを推奨している。[31,43,44] 毎年のスクリーニングには以下の事が含まれ ている必要がある:(1) 尿中アルブミン排泄量の評価(無作為のスポットサンプル中のアルブミンとクレアチニンの比[ACR] に基づいて)、(2) GFRを推定し、CKDのレベル(表 3)を段階分けするための血清クレアチニン測定。[45,46] 尿中アルブミン排 泄量の変動するため、尿蛋白の程度を分類し、偽陽性結果を回避するために、3~6ヶ月の期間に収集された3つのサンプ ルの内、少なくとも2つが使用される必要がある。[45] ESRDまで進行するリスクは、通常のACRと比較して、マクロアル ブミン患者で最大であり、微量アルブミン尿を有する患者では中程度である。[47] さらに微量アルブミン尿は、T2D患者間 でCVDの独立したリスク要因である。 [48] 微量アルブミン尿を有するどの患者がより重度の腎疾患またはCVの有害転帰に 発展するかを見極めるのは困難であるものの、丹念なフォローアップおよびアルブミン尿、並びにGFRの評価が全体的な リスクの早期発見と層別化のために不可欠である。

(9)

表3腎機能障害の分類ú3ñ¹îЏhġ )G?BJ’"% ¾ĝ Ă­ â (mg/g .H)7<J) ±ĉ“F4. 1 ¯đ"ģȔa < 30 ¯ [ 2 ģ 30ĩ299 3 ğ”ģ 300ĩ1999 3 ñóÑ ≥ 2000 ¯ ģ åÊ\ÅĐÉ"% ¾ĝ Ă­ â (mL/min/1.73 m2) ±ĉ“F4. 1 …n"¯đ > 90 ¯ [ 2 Ċ— 60ĩ89 3a Ċ—#Qߗ 45ĩ59 3b Qߗ#Ĕ— 30ĩ44 4 Ĕ— 15ĩ29 5 ñPe < 15 ¯ ģ

(10)

腎機能の保護

血糖管理

不適切な血糖管理は、糖尿病性腎症などの糖尿病関連の微小血管および大血管合併症への寄与要因である。従って、十分

な血糖管理は、腎機能障害の発症を防いだり、T2D患者で確認済みのCKDの進行を遅くする一つの戦略である。[45,49] 早期

の治療的介入は、合併症の発症を遅らせたり、T2DとCKDを有する患者での転帰を向上させることが出来る。[50] UKPDS,[51]

ADVANCE,[10] そして1型糖尿病患者におけるDiabetes Control and Complications Trial (DCCT)は[52] どれも厳格な血糖管理が糖 尿病性腎疾患の発症および進行を有意に減少させることを実証した。 T2Dおよび腎機能障害を有する患者の治療の主要な目的は、低血糖を誘発することなく、近正常血糖を達成すること である。[31] その結果、血糖目標は様々な検討事項(すなわち、患者の態度や期待される治療の努力、低血糖関連のリス ク、T2Dの罹病期間、余命、確認済みの血管合併症の存在、その他の重要な併存疾患の存在、および患者のリソース/サ ポートシステム)に基づいて個別化されなくてはならない。[11] 7.0%未満のHbA1cの目標は、ほとんどの健康な成人に適し ているが、T2Dと併存CKDを有する患者ではより高く(7.5%-8.0%)設定する必要がある可能性が高い。[11] 高血糖の管理に関する ADA/EASDの見解声明は、腎機能障害のあるT2D患者における経口高血糖治療剤の使用に関してい くつかの指針を提供している。[11] ADA/EASD の見解声明には、SU、TZD、DPP-4阻害剤など、複数の薬剤クラスからの薬 剤が含まれている。ADA/EASDの見解声明はまた、可能な治療選択肢として、基礎インスリン及びGLP-1受容体アゴニスト などの注射用剤を推奨している。[11] しかし本書の議論では、経口高血糖治療剤のみの使用に焦点を当てる。腎機能障害 の程度は、薬剤選択および投与に影響を与えるため、高血糖治療の開始前に、すべてのT2D患者において腎機能が評価さ れるべきである。[45,53] メトホルミンは、以下の生活習慣の修正に使用する最も適切な第一選択薬として広く認識されている。安価であり、低 血糖のリスクが低い(単剤療法として)ことと関連付けられており、体重のわずかな低下につながる可能性がある。[11] かし、メトホルミンは乳酸アシドーシスのリスクに関連付けられており、リスクのある患者(すなわち、重度の腎機能障 害、アルコール中毒、および肝機能障害)には稀ではあるが生命にかかわる状態となる可能性がある。[54] その結果、GFR が30~45 mL/分 の患者では低減されるべきであり、GFRが30mL/分以下ではで中止すべきである。[55] 血糖管理の強化が 必要な場合は、追加する第2の薬剤の選択には、副作用、低血糖のリスク、忍容性、使いやすさ、長期的コンプライアン ス、コスト、併存疾患やリスク要因に対する血糖以外の影響(すなわち、体重、血圧、脂質プロファイル)、その他の患者 特有の事情を考慮に入れるべきである。45] 腎機能障害を持つT2D患者にはいずれの第2選択薬の血糖降下薬を使用するこ とは出来るが、特定の治療法では課題が存在するものもある。例えば、グルコースに依存しない方法でインスリン分泌を 増加させる SU (およびグリニド)は、低血糖症の高リスクと関連付けられている。このリスクは腎機能障害がある場合に すでに上昇している。[41] CKDで一部のSUによって誘発される低血糖症のリスクは、活性代謝産物の蓄積が起因の一部で ある。従って長時間作用型のSU(例えば、グリブリドやクロルプロパミド)は使用すべきでなく、 短時間作用剤(例えば、 グリピジド、グリメピリド、グリクラジド)が好ましい。[53] TZDは、強力なインスリン抵抗性改善剤である。現在利用可能な唯一のTZDはピオグリタゾンである。[53] ピオグリタゾン の薬物動態は、腎機能障害の存在下では変わらないので、 この状況で用量調節は不要である。この利点およびピオグリ タゾンの低血糖リスクが低いことに関連しているという事実にもかかわらず、CKDを有するT2D患者には慎重に使用すべ きである。これは、水とナトリウム貯留のリスクおよび心不全や骨折のリスクが増加するためである。[53] インクレチンベースの糖尿病療法の新しいクラスであるDPP-4阻害剤は、CKDを有するT2D患者の糖尿病治療でより人気 が高まっている。[54] DPP-4阻害剤は、 臨床的に意義のあるHbA1c (約0.6%~1.0%)の減少を提供し、良好な忍容性プロファ イルを持ち、体重に対しても中立的効果があり、単剤療法または低血糖に対して低リスクの他の薬剤と併せて使用される 場合には、低血糖のリスクが低いことと関連している。[53,54] 同じクラスのメンバーではあるが、シタグリプチン、サクサ グリプチン、ビルダグリプチン、およびリナグリプチンを含むDPP-4阻害剤は、構造的にも異なり、腎機能障害の状況に 関係のある別の薬物動態学的特性を有する。[56] シタグリプチン、サクサグリプチン、ビルダグリプチンはどれも、主に 腎臓を介して除去される。リナグリプチンは主として腎臓以外の経路を通じて除去される唯一のDPP-4阻害剤である。[56]

(11)

リナグリプチンの有効性および安全性は、T2Dや腎機能障害を有する患者で評価されている。レニン - アンジオテンシン - アルドステロン系(RAAS)阻害薬の安定した用量を受けた成人T2D患者で、アルブミン尿を低下させるリナグリプチンの能 力が、同様に企画された、24週間、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、フェーズ3の4つの治験を統合分析することに よって分析された。[57] 既往アルブミン尿(尿ACR 30~300mg/gクレアチニン)を持つ合計217人のT2D患者 が統合分析で特定 された。参加者は、RAAS阻害剤の安定した投与量に加えて、リナグリプチンを毎日5mg(n=162)またはプラセボ(n=55)の いずれかに無作為に割り当てられた。24週目、尿ACRは、プラセボ投与患者と比べてリナグリプチン投与患者において有 意に減少し(-32% [95% CI、 -42% から -21%へ] 対 -6% [95% CI、 -27%から +23%へ])、グループ間の差は28%(95% CI、-47% から -2%へ、P = 0.0357)であった。予想通り、リナグリプチンはプラセボに比べて大きな程度でHbA1cを低下させた。注 目すべきは、リナグリプチンのアルブミン尿低下効果が、HbA1c値や収縮期血圧の低下の影響を受けていないらしいこと であった。[57]この後ろ向き統括分析で観察された結果を確認するための、前向き、無作為化、二重盲検、プラセボ対照の フェーズ3bの研究が現在進行中である。[58] McGill らは[59] 重度の腎機能障害を持つT2D患者に対し、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験でリナグリプチンの 安全性と有効性(既存のバックグラウンドの高血糖治療と組み合わせて)を評価した。重度の腎機能障害(推定 GFR <30 mL/分/1.73 m2)を持つ T2D患者(HbA1c 7.0%~10.0%)をスクリーニング時に、既存のバックグラウンド療法に加えて、毎日1 回リナグリプチン5mg(n=68)またはプラセボ(n=65)に無作為に割り当てた。12週間の治療後、リナグリプチンは、プラセ ボ治療を受けた患者と比較して、HbA1cにより大きな削減が見られた(-0.76% 対 -0.15%)。グループ間の治療差は-0.60%で あった(95% CI、-0.89% から -0.31%へ、P < .0001)。HbA1cの減少は、1年維持された。治療はどちらのグループでも良好な 忍容性を示した。重度の低血糖の発生率は、リナグリプチン群とプラセボ群で同等であり、腎機能に影響を与えなかっ た。[59] 腎ナトリウムグルコース共輸送体-2(SGLT-2)阻害剤は、T2D患者の治療用の最新のクラスの経口血糖降下剤である。[60] ダパ グリフロジンは現在、欧州医薬品庁によって承認された唯一のSGLT-2 阻害剤であるが、その他の数種類の薬剤が、臨床開 発中である。SGLT-2阻害剤は、腎臓におけるグルコースの再吸収を阻害する。その結果、糖尿と改善されたパラメータの 血糖管理が得られる。ダパグリフロジンの有効性および薬物動態は、腎機能の低下に影響される。[61] 軽度の腎機能障害 を持つT2D患者では、ダパグリフロジン投与量の調整は不要だが、有効性は中等度の腎機能障害(eGFR <60 mL/分/1.73 m2) を有する患者において低下する。重度の腎機能障害を有する患者の場合、有効性はおそらく不良であるか、または存在し ない。[62] 尿路および生殖器の感染症のリスク増加や血圧の低下など、SGLT-2阻害剤の既知の副作用が理由で、適切な患者 選択および警戒監視が重要である。[63] T2Dの進行性という性質のため、低血糖を誘発したり患者の腎機能障害を悪化させることなく、最適な血糖管理を達成 し維持するには、複数の高血糖治療薬を組み合わせることが必要であろう。 メトホルミンへのアドオン療法として、グ リメピリドとリナグリプチンの有効性と安全性を比較する2年間の研究がなされた。メトホルミン単独療法で十分に管理 されていないT2D患者 (HbA1c 6.5%~10.0%)が1日1回リナグリプチン5mg(n=764)もしくは1日1回グリメピリド1~4mgを 受けるために無作為に割り当てられた。[64] 2年間の治療の後、同様のHbA1cの減少が指摘された(グループ間の差は 0.20% [97.5% CI 0.09%~0.30])が、グリメピリドによる治療を受けた患者は、有意により多くの低血糖事象(グリメピリド 36% 対 リナグリプチン7%、 P < 0.0001)、とより多くの重度の低血糖事象(グリメピリド 2% 対 リナグリプチン <1%)を経験した。 この研究は、腎機能障害のないT2D患者に対して行ったが、結果は、腎機能障害の人口にも適用可能である。血糖管理 の強化がメトホルミン単独療法のT2D患者に必要とされる場合、第2選択高血糖治療薬のための適切な選択は明確ではな い。[64] こうした場合、一般的にSUが処方されるが、DPP-4阻害剤は同様の血糖管理を提供でき、低血糖リスクを有意に低 くできる。これは内在的により高い低血糖リスクを負っている、CKDを有する糖尿病患者では重要な考慮事項である。 総合的医療 適切な血糖管理に加えて、腎機能障害の進行を遅らせる他の戦略も存在する。それらは、適切な血圧管理、アンジオテン シン変換酵素阻害剤やアンジオテンシンII受容体遮断薬であり、食事の改善やコレステロール低下剤および禁煙なども同 時に行う。[65] 腎臓病を持つT2D患者は、患者の転帰を最適化するために、血糖管理やCVリスク要因の低減などの総合的な 医療を必要としている。

(12)

結論

腎機能障害はT2D患者には一般的である。T2DとCKDを有する患者は、CVDのリスクが高く、ESRDに達するよりもCVDで 死亡する可能性が高くなる。CKD早期検出および腎機能障害の発症を遅らせるか進行を遅らせる治療戦略の実施をするた め、T2D患者で腎機能を定期的に監視する必要がある。 ほとんどの高血糖治療薬剤は、腎疾患を有する糖尿病患者に使用することが出来るが、多くは禁忌であるか、用量調節が 必要であるか、または低血糖症を引き起こす。DPP-4阻害剤は新しいクラスの経口高血糖治療薬で、HbA1cの臨床的に意 義のある低下を提供する。また低血糖のリスクが低く、一般に忍容性が高い。主として腎臓以外の除去経路を持つ唯一の DPP-4阻害剤であるリナグリプチンは、腎機能障害の程度にかかわらず、 T2D患者に使用する場合に用量調節が不要である。高血糖症の治療は、併存腎機能障害のあるT2D患者において個別化さ れなければならない。血圧管理と脂質低減に加えた適切な血糖管理が、CKDを有するT2D患者での総合的管理の重要な部 分である。

(13)

Part 3:T2Dの高齢患者:血糖管理の利点とリスクのバランスを取る

益々高齢化する

T2D人口

増加する肥満罹患率と益々高齢化する人口に伴い、T2Dの発生率と罹患率は上昇すると予想される。世界的に糖尿病の有 病率は、2000年から2030年の間に倍増すると予測されている。65歳以上の年齢の最大増加によるものである。[66] フラン スでは、糖尿病の有病率は年齢と共に増加し、2000年から2009年に75~79歳の間で男性で19.7%、女性で14.2%とピーク に達した。[67] 成人が長生きし続けるにあたり、T2Dも高齢に診断されている。[68] T2Dを有する高齢者は、65歳に達した後で診断された 偶発的な疾患か、中年またはそれ以前に診断された慢性の長期に渡るT2Dのいずれかである。 [69] 高齢で発症するT2Dは、 早期/中年発症型糖尿病と比較して、平均HbA1cより低いのが特徴で、インスリン使用の可能性が低い。 高齢化が進む中でT2D管理を改善することは、患者の予後を改善するだけでなく、医療制度のコストを低減する上でも重 要である。[70] 若年者も高年者もT2D管理の基本目標は同じであり、それは微小血管および大血管疾患を予防することであ る。しかし、T2D患者が年を取るにつれ、医療提供者(と患者)は、複数の併存疾患の存在に起因する疾病管理という特有 の課題に直面している。[70,71]

T2D高齢患者のケアにおける課題

臨床的、心理社会的、および機能的に多様 高齢のT2D患者集団は、疾病期間、平均余命、及び併存病状で広い分布を示す、非常に不均一なグループである。同年 代の高齢者でありながら、病状、機能状態、対処能力、生活状況、経済状況の面で非常に異なっているのは一般的なこ とである。[70] 管理 戦略を策定し、治療法の決定を行う際に、高齢T2D患者に見られるばらつきは重要な検討事項であ る。[70] 微小血管合併症と大血管合併症のより高いリスク T2D患者が高齢化するにつれ、典型的な微小血管および大血管合併症の発生率は増加し、死亡率と平均寿命の低下の多大 な原因となる。[71] T2D高齢者は、あらゆる年齢層よりも下肢大切断、心筋梗塞、視覚障害、およびESRDの割合が最も高 い。75歳以上の人は、ほとんどの血管合併症において65―74歳よりも発症率が高い。[69] 効果的に 発生または進行を予防す る措置を講じるため、微小血管合併症および大血管合併症のリスクが高い高齢T2D患者の早期発見は不可欠である。[45,72] 機能障害や老年症候群のより高いリスク 認知機能障害及び身体機能障害、うつ病、転倒/骨折、筋力減少、虚弱、尿失禁などの老年症候群は、高齢T2D患者には 一般的である。[66] T2Dを持つ高齢者は、同年代では、糖尿病のない人よりも様々な老年症候群に対するリスクが高い。 これらの合併症はあまり目立たないかも知れないが、セルフケア能力や生活の質に影響を与える可能性がある。[69] えば、認知機能障害のある患者は、複雑なインスリン投与量を覚えたり、糖質負荷を数えるのが困難になる可能性があ る。うつ病も薬剤やセルフケアの面で患者のコンプライアンスに影響する場合がある。[70] また、特定の医療合併症が老 年症候群を悪化させることもあり、糖尿病関連の神経障害や網膜症は転倒のリスクを高めることにもなり得る。[70] 他の 多くの慢性疾患とは対照的に、T2Dは、ケアの様々な側面(血糖値監視、注射の投与、低血糖または高血糖の検出)を患者 の自己管理能力に依存している。従って、治療戦略を策定する際に、機能的能力に影響を及ぼし得るこうした高齢者疾 患を特定することが重要である。[67,69,72] 多剤投与 T2Dを有する高齢者は、複数の併存疾患の治療を受けており、しばしば薬物関連の副作用および薬物-薬物相互作用の危 険性を増大させる。[69,70] 高齢 のT2D患者の総合的なケアにおける課題は、多剤投与が関連共存症を管理し、糖尿病合併症 のリスクを減少させるために、意図的かつ最終的に必要であり得るということである。[73] 多剤投与は一般的にコンプラ イアンスの不良につながり、有害な転帰にもつながり得る。ある研究では、多剤投与が高齢のT2D患者の転倒リスク増加 と関連していた。[74] 各医師の受診時に、各薬剤の適応の継続的評価と、服薬遵守や服薬の障壁を評価を完了することが

(14)

低血糖のより高いリスクとより深刻な影響 低血糖症は、特に高齢T2D患者では、主にSUとインスリンなど、一部の高血糖治療薬で最も懸念する有害事象である。[75] 低血糖症は、転倒、骨折、および認知機能障害などの慢性疾患の悪化など、不良な臨床的および機能的転帰をもたらす 可能性がある。[70] 高齢者の低血糖は、厳格な血糖管理だけが原因でなく、他にも多数の要因がある。[75] 米国メディケア データの調査では、低血糖症は1000人・年あたり28.3事象の割合で発生しており、高齢のT2D患者に対して最も頻度の高 い代謝合併症であることを示した。[76] 最終的には、 低血糖事象によって、不良なコンプライアンス、劣悪な生活の質、 および高コストになり得る。[75] 高齢者で低血糖のリスク、識別、管理に関連する課題がいくつか存在する。低血糖のリスクは年齢と共に増加するが、 年齢自体が重度の低血糖の独立したリスク要因である。[70]高齢者の間で頻繁にある低血糖エピソードは、医療併存疾患( 例えば、自律神経障害)や特定の薬剤(例えば、β遮断薬)の使用と組み合わさって、低血糖無自覚を引き起こし、重度の低 血糖リスクを高める可能性がある。[70] 多くの場合、高齢者の脳は、低血糖症のため、認知の変化を知覚する能力が低下 する。この結果、高齢のT2D患者に見られる、特有の低血糖無自覚となり、少なくとも部分的には、高齢患者で重度の 低血糖のリスクが特に高くなる理由がわかる。[75] 腎機能障害は、それ自体がより高い低血糖リスクと関連している併存 疾患であるが、高齢のT2D患者に多く、低血糖のリスクをさらに高めることにもなり得る。[41] 認知機能障害を有する患 者は、低血糖症状についてあまり知らないか、自分のエピソードを思い出せない場合があり、指定された糖尿病事象の 有病率の過小評価をしてしまう結果になる。[70] 高齢の患者における症状を認識する事は困難である可能性がある。高齢 者は精神錯乱、失見当、または他の医学的状態に類似した他の低糖症による中枢神経能低下の症状を有する可能性が高 い。[77] 最終的には、低血糖のリスクがSUを摂取している患者により多い。SUは、収入が定まっていて、低コストの治療 を希望する高齢の患者などに一般的に処方される高血糖治療薬である。[11] 残念ながら、高齢者の低血糖エピソードは、転倒による二次骨折、急性腎不全、主要心血管事象、及び入院の増加な ど、より深刻な合併症と関連している。[71,78] その結果、 多くの 高齢患者、特に1人暮らしの患者は低血糖を恐れ、低血糖 のエピソードを過剰処理したり、低血糖を避けるためにインスリン投与量を飛ばしたりし、それが幅広い血糖値の変動 や、血糖管理不良、治療レジメンの不遵守、そして有害転帰につながってしまう。[70]

T2Dの高齢患者における高血糖の管理

高齢者においてT2Dを治療する薬の比較有効性試験が不足している。しかし、幾つかの組織が、高齢者固有あるいは高齢 者を含む糖尿病ガイドラインを開発している。[11,31,69,72] 治療の目的は、T2Dを有する高齢者と若い成人では似ているが、 高齢のT2D患者においては高血糖治療法の使用に安全性を維持することにより大きな重点が置かれている 。 <<レベル2>>HbA1c 目標 治療目標は、患者の医療的、機能的、社会的、また経済的状況に応じて個別化されるべきである。[11] 高血糖の管理に関 するADA/EASD位置声明によると、[11] 健康で主要な併存疾患をもたないほとんどの高齢T2D患者(すなわち70歳以上)には、 低血糖を誘発しない1または2つのクラスの薬剤を用いて容易に達成できる場合には、HbA1cの目標は7.0%以下が適切で ある。重大な併存疾患、長期間のT2D疾患、またはより短い余命の人には、HbA1cの目標は7.0%と8.0%の間が推奨されて いる。より高い血糖目標を個別に設定することが出来る。[11] 異なる組織が異なるHbA1cを勧告することが出来るが、基 本的なテーマは同じで、 平均寿命と潜在的な安全性の考慮に対して、HbA1c削減で期待できる利益を比較検討すること に焦点を当てて、目標設定に個別化されたアプローチを追求することを推奨している。[69,72] <<レベル 2>>高血糖治療法 一般的には、ADA/EASDの見解声明に記載の勧告は、高齢T2D患者に対して有効である。[70] 生活様式を変えるのはすべて の年齢層で実施出来るが、高血糖治療の選択は、安全性、特に低血糖症からの保護に焦点を当てるべきである。低血糖 のリスクを最小化し、主要な副作用のリスクを減少させる薬剤が、高齢患者にとって好ましい。(図)[11]

(15)

複数のクラスの経口高血糖治療薬が、高齢者のT2D患者の治療用に用意されている。どのクラスも使用できるが、治療法 決定の際、特に昔からのより従来の高血糖治療薬に関しては、注意点に留意すべきである。[70] メトホルミンは 、低血糖 へのリスクが低く、肥満患者で減量が可能であるため、高齢のT2D患者には良好な第一選択薬である。[11] しかし、高齢者 では腎機能障害が増加するため、腎機能は慎重に監視されるべきである。[67] GFRが45 mL/分/1.73 m2以下ではメトホルミ ンの投与量は低減されるべきであり、30 mL/分/1.73 m2未満であれば中止すべきである。[55] SUは 低血糖や重度低血糖に対 してかなりのリスクがあり、そのリスクは加齢および腎機能の低下と共に増加するが、[71] 回避する事が望ましい場合も あるが、適切な教育と監視をしながら使用することが出来る。処方された場合には、長時間作用型よりも短時間作用剤の 方が好ましい。これは、低血糖症の頻度が低いからである。体重増加はSUのもう一つの副作用であるが、虚弱や体重不 足の患者においては有利であり得る。[67] TZD類は、低血糖の低リスクと関連付けられており、腎機能障害を有する患者に 使用することが出来る。しかしながら、それらは体液貯留を引き起す可能性があり、体液量過剰またはうっ血性心不全の T2D患者に使用されるべきではない。 [11,67] TZDはまた、女性では骨折のリスク増加と関連している。[79] DPP-4阻害剤は、古い世代の治療法に伴う課題のいくつかを克服する、経口血糖降下剤のクラスである。DPP-4阻害剤 は、単剤療法またはアドオン療法としてHbA1cの臨床的に意義のある低下を提供する。[67] それらは 高齢T2D患者で使用す るのに魅力的な治療選択肢である。というのも低血糖の危険性がなく(単独療法として使用されるか、メトホルミンと組 み合わせて使用された場合)、体重中立であるためである。[11,70] 腎機能障害を有する患者に使用することができ、最近の 研究では、サクサグリプチンおよびアログリプチンで良好なCV安全性プロファイルが示された。[29,30] フェーズ3のDPP-4 の研究に参加した高齢者の転帰の統括分析では、若い患者と比較して、高齢患者のHbA1c値の低下が同様であるか、ある いはより良好であることさえも示された。SUと組み合わせなければ、低血糖の低発生率も含めて安全性プロファイルに 差がなかった。[79]

高齢T2D患者に推奨される治療レジメン。DPP-4i = dipeptidyl peptidase-4 inhibitor(ジペプチジルペプチダ

ーゼ-4阻害剤)、Fx = fracture(骨折)、GI = gastrointestinal(消化管)、GLP-1 RA = glucagon-like peptide-1 receptor agonist(グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト)、HbA1c = glycated hemoglobin(糖化ヘモグロビン)、HF = heart failure(心不全)、T2D = type 2 diabetes(2型糖尿病)、TZD = thiazolidinedione(チアゾリジンジオン)

(16)

最近では、リナグリプチンの有効性、安全性、および忍容性が、血糖管理が不十分な70歳以上の成人T2D患者の2重盲 検、並行群、フェーズ3研究で評価された。[80] 241人の外来患者(平均年齢、 74.9 ± 4.3歳)が、リナグリプチン(1日1回5mg) もしくはプラセボを24週間受け取るよう無作為に割り当てられた。被験者は試験登録前に、メトホルミン、SU、基礎イ ンスリン、またはこれらの薬剤の組み合わせを受けていた。平均ベースライン HbA1cは 7.8%であった。24週目に、リナ グリプチン投与患者において、プラセボ調整HbA1cの減少は0.6%であった(95% 信頼区間 0.8%-0.5%、P < 0.0001)。リナグ リプチンとプラセボ投与グループの全体的な安全性と忍容性は類似しており、低血糖症の発生率はグループ間で差は認 められなかった。[80] 2度目の二重盲検試験では、設定の実現可能性と個人に合わせた治療目標の達成が、経口薬について 十分に管理されていない高齢者(70歳以上)のT2D患者で評価された。[81] 治験責任医師が、年齢、ベースラインHvA1c、併 存疾患、および虚弱の状態に基づいて個別化した治療目標を設定した後に、278人の外来患者(平均年齢、74.8歳)がビルダ グリプチン(ラベルごとに1日1回または2回50mg)またはプラセボを24週間受け取るよう無作為に割り当てられた。 プラセ ボ投与患者と比較して、より多くのビルダグリプチン投与患者は個別化された目標を達成した(52.6% 対 27.0%、 調整オッ ズ比 3.2、96.2% 信頼区間 1.8~5.5、P < 0.0001)。24週目、HbA1cにおけるプラセボ調整の減少は0.6% (98.5% 信頼区間 0.8 ~0.5%、P < 0.0001)であった。 全体的な安全性と忍容性はビルダグリプチングループとプラセボグループで同等であっ た。[81]これらの研究の結果は、高齢T2D患者におけるDPP-4阻害剤の安全かつ有効な使用をサポートするものである。 高齢のT2D患者のためのDPP-4療法を検討する際、シタグリプチン、サクサグリプチン、またはビルダグリプチンによる 治療を開始する前に腎機能が評価されるべきである。これらの薬剤は主として腎臓経由で排泄されるので、投与量の削減 が必要になる場合があるためである。[69] リナグリプチンは、主として腎臓以外の除去ルートを介して排泄される。この ため、腎臓機能障害を有する患者において投与量調整を必要としない。[56] 最後に、SGLT-2阻害剤は、新しいクラスの経口高血糖治療であり、他の高血糖治療薬剤の作用を補完し、T2Dのあらゆる レベルの高血糖で使用できる。それらは インスリン非依存性作用を有し、HbA1cにおいて臨床的に重要な減少を提供し、 減量を促進できる場合もある。[82] SGLT-2阻害剤は、低血糖症の低い発生率と関連付けられており、高齢のT2D患者での使 用で潜在的な利点を提供するが、[82] 腎機能障害を有する患者においてそれほど効果がなく、脱水の小さなリスクと関連 しており、虚弱で高齢の患者への使用について懸念が高まっている。

結論

世界的に平均寿命が長くなるにつれ、T2Dの罹患率も増加する。ElT2Dを有する高齢患者は、複数の医学的併存疾患や老 人併存疾患および高い薬剤負担を有する非常に異質グループである。また、内在的に低血糖のリスクが増加しており、こ の集団における高血糖の治療が特に困難になっている。 安全性は高齢T2D患者における高血糖治療のための重要な検討事項である。7.0%未満という一般的な血糖目標は、妥当だ と言う人もいるかも知れないが、高齢T2D患者に対しては個別目標を設定することが必要である。従って、独特の患者の 状況に基づくと、7.5%~8.0%というHbA1cの目標がより妥当であるかも知れない。 すべて経口血糖降下薬は、高齢T2D患者における血糖管理で使用することが出来る。しかし、多くの薬剤は、低血糖症 (SU)、骨折(TZD)、腎機能障害に伴う用量調整の必要(ほとんどの経口薬)を含む、潜在的な欠点を伴っている。最近の臨床 試験では、高齢T2D患者におけるDPP-4阻害剤の安全性と効果的な使用法が記載されている。DPP-4阻害剤は、低血糖のリ スクがほとんど伴わず、一般に十分な忍容性があるため、高齢T2D患者に対して安全に使用することが出来る。

(17)

References

1. Addison D, Aguilar D. Diabetes and cardiovascular disease: the potential benefit of incretin-based therapies. Curr Atheroscler Rep.

2011;13(2):115-122.

2. Fox CS, Coady S, Sorlie PD, et al. Increasing cardiovascular disease burden due to diabetes mellitus: the Framingham Heart Study. Circulation. 2007;115(12):1544–1550.

3. US Centers for Disease Control and Prevention (CDC). National Diabetes Fact Sheet – 2011. http://www.cdc.gov/diabetes/pubs/pdf/ndfs_2011.pdf

Accessed September 19, 2013.

4. World Health Organization (WHO). Diabetes Fact Sheet. http://www.who. int/mediacentre/factsheets/fs312/en/index.html Accessed September 20, 2013.

5. Khaw K-T, Wareham N, Luben R, et al. Glycated haemoglobin, diabetes, and mortality in men in Norfolk cohort of European Prospective Investigation of Cancer and Nutrition (EPIC-Norfolk). BMJ. 2001;322(7277):15-18.

6. Emerging Risk Factors Collaboration, Sarwar N, Gao P, et al. Diabetes mellitus, fasting blood glucose concentration, and risk of vascular disease: a collaborative meta-analysis of 102 prospective studies. Lancet. 2010;375(9733):2215-2222.

7. Moreira LB, Fuchs SC, Wiehe M, et al. Cardiovascular risk attributable to diabetes in Southern Brazil. Diabetes Care. 2009;32(5):854-856. 8. Giorgino F, Leonardini A, Laviola L. Cardiovascular disease and glycemic control in type 2 diabetes: now that the dust is settling from large clinical trials. Ann N Y Acad Sci. 2013;1281:36-50.

9. UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group. Effect of intensive blood glucose control with metformin on complications in overweight patients with type 2 diabetes (UKPDS 34). Lancet. 1998;352(9131):854-865. 10. ADVANCE Collaborative Group, Patel A, McMahon S, et al. Intensive blood glucose control and vascular outcomes in patients with type 2 diabetes. N

Engl J Med. 2008;358(24):2560-2572.

11. Inzucchi SE, Bergenstal RM, Buse JB, et al. Management of hyperglycaemia in type 2 diabetes: a patient-centered approach. Position statement of the American Diabetes Association (ADA) and the European Association for the Study of Diabetes (EASD). Diabetologia.2012;55(6):1577-1596. 12. Duckworth W, Abraira C, Moritz T, et al; VADT Investigators. Glucose control and vascular complications in veterans with type 2 diabetes. N

Engl J Med. 2009;360(2):129-139.

13. Kishore P, Kim SH, Crandall JP. Glycemic control and cardiovascular disease: what’s a doctor to do? Curr Diab Rep. 2012;12(3):255-264. 14. Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group, Gerstein HC, Miller ME, et al. Effects of intensive glucose lowering in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2008;358(24):2545-2559.

15. Sociedade Brasileira de Diabetes. Posicionamento oficial. Algoritmo tratamento do Diabetes tipo 2. Julho 2011 http://www.diabetes.org.br Accessed November 6, 2013.

16. Desouza CV, Bolli GB, Fonseca V. Hypoglycemia, diabetes, and cardiovascular events. Diabetes Care. 2010;33(6):1389-1394.

17. Snell-Bergeon JK, Wadwa RP. Hypoglycemia, diabetes, and cardiovascular disease. Diabetes Technol Ther. 2012;14(Suppl 1):S51-S58.

18. NICE-SUGAR Study Investigators, Finfer S, Chittock DR, et al. Intensive versus conventional glucose control in critically ill patients. N Engl J Med. 2009;360:1283-1297.

19. Defronzo RA. Is insulin resistance atherogenic? Possible mechanisms. Atheroscler Suppl. 2006;7(4):11-15.

20. ORIGIN Trial Investigators, Gerstein HC, Bosch J, et al. Basal insulin and cardiovascular and other outcomes in dysglycemia. N Engl J Med. 2012;367:319-328.

23. Ussher JR, Drucker DJ. Cardiovascular biology of the incretin system.

Endocr Rev. 2012;33(2):187-215.

24. Vilsbøll T, Garber AJ. Non-glycaemic effects mediated via GLP-1 receptor agonists and the potential for exploiting these for therapeutic benefit: focus on liraglutide. Diabetes Obes Metab. 2012;14(Suppl 2):41-49. 25. Scheen AJ. Cardiovascular effects of dipeptidyl peptidase-4 inhibitors: from risk factors to clinical outcomes. Postgrad Med. 2013;125(3):7-20. 26. Johansen OE, Neubacher D, von Eynatten M, Patel S, Woerle HJ. Cardio vascular safety with linagliptin in patients with type 2 diabetes mellitus: a pre-specified, prospective, and adjudicated meta-analysis of a phase 3 programme. Cardiovasc Diabetol. 2012;11:3.

27. Cook W, Bryzinski B, Slater J, Frederich R, Allen E. Saxagliptin efficacy and safety in patients with type 2 diabetes mellitus and cardiovascular disease history or cardiovascular risk factors: results of a pooled analysis of phase 3 clinical trials. Postgrad Med. 2013;125(3):145-154.

28. Monami M, Ahrén B, Dicembrini I, Mannucci E. Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors and cardiovascular risk: a meta-analysis of randomized clinical trials. Diabetes Obes Metab. 2013;15(2):112-120.

29. Scirica BM, Bhatt DL, Braunwald E, et al; SAVOR-TIMI 53 Steering Committee and Investigators. Saxagliptin and cardiovascular outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus. N Engl J Med.

2013;369(14):1317-1326.

30. White WB, Cannon CP, Heller SR, et al; EXAMINE Investigators. Alogliptin after acute coronary syndrome in patients with type 2 diabetes. N Engl J

Med. 2013;369(14):1327-1335.

31. American Diabetes Association (ADA). Standards of medical care in diabetes—2013. Diabetes Care. 2013;36(Suppl 1):S11-S66.

32. Gaede P, Lund-Andersen H, Parving HH, Pedersen O. Effect of a multifactorial intervention on mortality in type 2 diabetes. N Engl J Med. 2008;358(6):580-591.

33. International Diabetes Federation. IDF Diabetes Atlas, Fifth Edition. http:// www.idf.org/diabetesatlas/ Accessed September 26, 2013.

34. Reutens AT. Epidemiology of diabetic kidney disease. Med Clin North Am. 2013;97(1):1-18.

35. Stevens LA, Viswanathan G, Weiner DE. Chronic kidney disease and end-stage renal disease in the elderly population: current prevalence, future projections, and clinical significance. Adv Chronic

Kidney Dis. 2010;17(4):293-301.

36. Pyram R, Kansara A, Banerji MA, Loney-Hutchinson L. Chronic kidney disease and diabetes. Maturitas. 2012;71(2):94-103.

37. Eckardt KU, Coresh J, Devuyst O, et al. Evolving importance of kidney disease: from subspecialty to global health burden. Lancet. 2013;382(9887):158-169.

38. Schiffrin EL, Lipman ML, Mann JF. Chronic kidney disease: effects on the cardiovascular system. Circulation. 2007;116(1):85-97.

39. Go AS, Chertow GM, Fan D, et al. Chronic kidney disease and the risks of death, cardiovascular events, and hospitalization. N Engl J Med. 2004;351(13):1296-1305.

40. Keane WF, Eknoyan G. Proteinuria, albuminuria, risk, assessment, detection, elimination (PARADE): a position paper of the National Kidney Foundation. Am J Kidney Dis. 1999;33(5):1004-1010.

41. Moen MF, Zhan M, Hsu VD, et al. Frequency of hypoglycemia and its significance in chronic kidney disease. Clin J Am Soc

Nephrol.2009;4(6):1121-1127.

42. Whaley-Cannell A, Nistala R, Chaudhary K. The importance of early i dentification of chronic kidney disease. Missouri Med. 2011;10B:25-28. 43. National Kidney Foundation. KDOQI clinical practice guidelines and clinical practice recommendations for diabetes and chronic kidney disease. Am J Kidney Dis. 2007;49(Suppl 2):S12-S154.

(18)

45. Bakris GL. Recognition, pathogenesis, and treatment of different stages of nephropathy in patients with type 2 diabetes mellitus. Mayo Clin Proc. 2011;86(5):444-456.

46. Levey AS, de Jong PE, Coresh J, et al. The definition, classification, and prognosis of chronic kidney disease: a KDIGO Controversies Conference report. Kidney Int. 2011;80(1):17-28.

47. Pavkov ME, Knowler WC, Hanson RL, Bennett PH, Nelson RG. Predictive power of sequential measures of albuminuria for progression to ESRD or death in Pima Indians with type 2 diabetes. Am J Kidney Dis.

2008;51(5):759-766.

48. Weir MR. Microalbuminuria and cardiovascular disease. Clin J Am Soc

Nephrol. 2007;2(3):581-590.

49. Jun M, Perkovic V, Cass A. Intensive glycemic control and renal outcome. Contrib Nephrol. 2011;170:196-208.

50. Atkins RC, Zimmer P. Diabetic kidney disease: act now or pay later. Saudi J

Kidney Dis Transpl. 2010;21(2):217-221.

51. UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group. Intensive blood-glucose control with sulphonylureas or insulin compared with conventional treatment and risk of complications in patients with type 2 diabetes (UKPDS 33). Lancet. 1998;352(9131):837-853.

52. The Diabetes Control and Complications Trial Research Group. The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long-term complications in insulin-dependent diabetes mellitus. N Engl J Med. 1993;329(14):977-986.

53. Zanchi A, Lehmann R, Philippe J. Antidiabetic drugs and kidney disease--recommendations of the Swiss Society for Endocrinology and Diabetology. Swiss Med Wkly.2012;142:w13629.

54. Garg R, Williams ME. Diabetes management in the kidney patient. Med

Clin North Am. 2013;97(1):135-156.

55. National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE). Type 2 Diabetes: The Management of Type 2 Diabetes: NICE Clinical Guideline 87. National Institute for Health and Clinical Excellence; 2009.

56. Barnett AH. Linagliptin: a novel dipeptidyl peptidase 4 inhibitor with a unique place in therapy. Adv Ther. 2011;28(6):447-459.

57. Groop PH, Cooper ME, Perkovic V, Emser A, Woerle HJ, von Eynatten M. Linagliptin lowers albuminuria on top of recommended standard treatment in patients with type 2 diabetes and renal dysfunction. Diabetes

Care. 2013;36(11):3460-3468.

58. US National Institutes of Health. MARLINA: Efficacy, Safety & Modification of Albuminuria in Type 2 Diabetes Subjects With Renal Disease With LINAgliptin. http://clinicaltrials.gov/ct2/show/ NCT01792518?term=MARLINA&rank=1 Accessed September 27, 2013. 59. McGill JB, Sloan L, Newman J, et al. Long-term efficacy and safety of linagliptin in patients with type 2 diabetes and severe renal impairment: a 1-year, randomized, double-blind, placebo-controlled study. Diabetes

Care. 2013;36(2):237-244.

60. Bhartia M, Tahrani AA, Barnett AH. SGLT-2 inhibitors in development for type 2 diabetes treatment. Rev Diabet Stud. 2011;8(3):348-354.

61. Kasichayanula S, Liu X, Pe Benito M, et al. The influence of kidney function on dapagliflozin exposure, metabolism and pharmacodynamics in healthy subjects and in patients with type 2 diabetes mellitus. Br J Clin Pharmacol. 2013;76(3):432-444.

62. Bristol-Myers Squibb/AstraZeneca EEIG. Forxiga Summary of Product Characteristics. http://www.forxiga.eu/Forxiga%20Summary%20of%20 Product%20Characteristics_SmPC_.pdf Accessed October 8, 2013. 63. Babu A. Canagliflozin for the treatment of type 2 diabetes. Drugs Today

(Barc). 2013;49(6):363-376.

64. Gallwitz B, Rosenstock J, Rauch T, et al. 2-year efficacy and safety of lina gliptin compared with glimepiride in patients with type 2 diabetes inade

65. Abdel-Rahman EM, Saadulla L, Reeves WB, Awad AS. Therapeutic modalities in diabetic nephropathy: standard and emerging approaches. J

Gen Intern Med. 2011;27(4):458-468.

66. Wild S, Roglic G, Green A, Sicree A, King H. Global prevalence of diabetes: estimates for the year 2000 and projections for 2030. Diabetes

Care. 2004;27(5):1047-1053.

67. Abdelhafiz AH, Sinclair AJ. Management of type 2 diabetes in older people. Diabetes Ther. 2013;4(1):13-26.

68. Selvin E, Coresh J, Brancati FL. The burden and treatment of diabetes in elderly individuals in the U.S. Diabetes Care. 2006;29(II):2415-2419. 69. Kirkman MS, Briscoe VJ, Clark N, et al. Diabetes in older adults. Diabetes

Care. 2012;35(12):2650-2664.

70. Munshi MN, Maguchi M, Segal AR. Treatment of type 2 diabetes in the elderly. Curr Diab Rep. 2012;12(3):239-245.

71. Bourdel-Marchasson I, Schweizer A, Dejager S. Incretin therapies in the management of elderly patients with type 2 diabetes mellitus. Hosp Pract

(Minneap). 2011;39(1):7-21.

72. Sinclair AJ, Paolisso G, Castro M, Bourdel-Marchasson I, Gadsby R, Rodriguez Mañas L; European Diabetes Working Party for Older People. European Diabetes Working Party for Older People 2011 clinical guidelines for type 2 diabetes mellitus. Executive summary. Diabetes

Metab. 2011;37(Suppl 3):S27-38.

73. Fulton MM, Allen ER. Polypharmacy in the elderly: a literature review. J Am

Acad Nurse Pract. 2005;17(4):123-132.

74. Huang ES, Karter AJ, Danielson KK, Warton EM, Ahmed AT. The

association between the number of prescription medications and incident falls in a multiethnic population of adult type-2 diabetes patients: the Diabetes and Aging Study. J Gen Intern Med. 2010;25(2):141-146. 75. Alagiakrishnan K, Mereu L. Approach to managing hypoglycemia in elderly patients with diabetes. Postgrad Med. 2010;122(3):129-137. 76. Bertoni AG, Krop JS, Anderson GF, Brancati FL. Diabetes-related morbidity and mortality in a national sample of U.S. elders. Diabetes Care.

2002;25(3):471-475.

77. Egede LE. Effect of comorbid chronic diseases on prevalence and odds of depression in adults with diabetes. Psychosom Med. 2005;67(1):46-51. 78. Zhao Y, Campbell CR, Fonseca V, Shi L. Impact of hypoglycemia associated with antihyperglycemic medications on vascular risks in veterans with type 2 diabetes. Diabetes Care. 2012;35(5):1126-1132.

79. Pratley RE, Gilbert M. Clinical management of elderly patients with type 2 diabetes mellitus. Postgrad Med. 2012;124(1):133-143.

80. Barnett AH, Huisman H, Jones R, von Eynatten M, Patel S, Woerle HJ. Linagliptin for patients aged 70 years or older with type 2 diabetes inadequately controlled with common antidiabetes treatments: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet. 2013 Aug 12. [Epub ahead of print]

81. Strain WD, Lukashevich V, Kothny W, Hoellinger MJ, Paldánius PM. Individualised treatment targets for elderly patients with type 2 diabetes using vildagliptin add-on or lone therapy (INTERVAL): a 24 week, randomised, double-blind, placebo-controlled study. Lancet.

2013;382(9890):409-416.

82. Kim Y, Babu AR. Clinical potential of sodium-glucose cotransporter 2 inhibitors in the management of type 2 diabetes. Diabetes Metab Syndr

図  高齢T2D患者に推奨される治療レジメン。DPP-4i = dipeptidyl peptidase-4 inhibitor(ジペプチジルペプチダ

参照

関連したドキュメント

BMI, serum lipid levels, fasting plasma glucose and insulin, blood pressure, prevalence of high 167.. blood pressure,

4) American Diabetes Association : Diabetes Care 43(Suppl. 1):

(問5-3)検体検査管理加算に係る機能評価係数Ⅰは検体検査を実施していない月も医療機関別係数に合算することができる か。

いメタボリックシンドロームや 2 型糖尿病への 有用性も期待される.ペマフィブラートは他の

・患者毎のリネン交換の検討 検討済み(基準を設けて、リネンを交換している) 改善 [微生物検査]. 未実施

FSIS が実施する HACCP の検証には、基本的検証と HACCP 運用に関する検証から構 成されている。基本的検証では、危害分析などの

さらに, 会計監査人が独立の立場を保持し, かつ, 適正な監査を実施してい るかを監視及び検証するとともに,

同研究グループは以前に、電位依存性カリウムチャネル Kv4.2 をコードする KCND2 遺伝子の 分断変異 10) を、側頭葉てんかんの患者から同定し報告しています