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68 22 Proceeding Clinical features and diagnosis of lymphocytic infundibulo-hypophysitis IgG4 12 / 7/ IgG4 3/7 IgG

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(1)

下垂体炎の臨床例からみた

“リンパ球性”漏斗下垂体炎の診断について

Clinical features and diagnosis of “lymphocytic” infundibulo-hypophysitis

島津  章

*1

 難波 多挙

*2

 沖   隆

*3

 桑原(島津)智子

*4

金本 巨哲

*4

 臼井  健

*1

 田上 哲也

*2

 成瀬 光栄

*1 *1 国立病院機構京都医療センター 臨床研究センター、*2 同 内分泌・代謝内科 *3 浜松医科大学 第二内科、*4 京都大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科 要  約  下垂体の炎症性疾患は稀であるが、病変の主座により 前葉または下垂体茎∼後葉および両者を侵す疾患群に分 けられている。IgG4関連疾患に伴う病変を含め、視床 下部下垂体炎の自験例を対象に臨床的検討を加えた。症 例は12例(男/女:7/5)、年齢26歳∼78歳。中枢性尿 崩症のみ2例、下垂体機能低下症のみ4例、両者合併6例。 下垂体茎腫大11例、下垂体腫大11例。治療前IgG4高 値:3/7例。IgG4関連疾患として、後腹膜(2)、顎下腺 (2)、膵(1)、硬膜(1)。サルコイドーシス1例、トロー サ・ハント症候群1例の他は基礎疾患不詳。グルココル チコイド補充量で4例に腫大軽減、薬理量で4例に腫 大軽減したものの、2例で再燃を繰り返した。下垂体病 理組織は5例に得られ、3例でIgG4陽性細胞の著明な 浸潤を認めた。原因がはっきりしない下垂体炎のなかに 半数近くIgG4関連漏斗下垂体炎が疑われる例があるこ と、IgG4関連漏斗下垂体炎単独やIgG4濃度が高値を 示さない場合があり、下垂体病理組織による診断にも困 難な例があることが明らかにされた。 はじめに  下垂体の炎症性疾患はまれであるが、MR検査機器が 普及しているわが国ではいわゆる下垂体炎の報告例が諸 外国と比較して多い。自己免疫性視床下部下垂体炎1)は、 病変の主座により前葉または下垂体茎∼後葉および両者 を侵す疾患群に大別され、典型的な前葉炎は妊娠後期∼ 産褥期の女性に多く、下垂体腫瘤および下垂体機能低下 の形をとり、漏斗下垂体後葉炎は中枢性尿崩症の形をと る。一方、発生学的に異なる前葉と後葉を同時に侵す汎 下垂体炎の原因は多様であり、下垂体後葉から前葉へ炎 症が波及したと考えられる例、ラトケ嚢胞や頭蓋咽頭腫、 下垂体腺腫などに伴う二次性下垂体炎、特殊な感染症や 全身性肉芽腫性疾患に伴う下垂体炎のほか、肥厚性硬膜 炎やTolosa-Hunt症候群などの傍鞍部非特異的炎症や 多巣性繊維硬化症に伴うものなども報告されている。近 年、日本発の新規疾病概念であるIgG4関連疾患2)が知 られるようになり、それに伴う漏斗下垂体病変の報告が 相次いでいる。  本稿では、いわゆる視床下部下垂体炎の自験例からそ の臨床像について検討を加えるとともに、IgG4関連疾 患を念頭にリンパ球性漏斗下垂体炎の診断について若干 考察する。 1.対象と方法  最近の8年間で視床下部下垂体病変が疑われた12例 を対象とした。診療録から、臨床症状と症候、臨床検査、 下垂体前葉および後葉機能、下垂体MRI画像、他臓器 の関連病変、病理組織所見、治療法とその臨床経過の各 項目について後ろ向き調査を行った。  倫理面への配慮では、「臨床研究に関する倫理指針」 を遵守し,個人情報の保護を図るとともに,所属施設の 倫理規程を遵守した。 2.結  果  症例は12例(男/女:7/5)、年齢は26歳から78歳に 渡り、平均60歳であった。  表1にIgG4関連漏斗下垂体病変の5例(cases 1∼5) とそれ以外の漏斗下垂体病変の7例(cases 6∼12)を示 した。臨床所見として、中枢性尿崩症のみ2例、下垂体 機能低下症のみ4例、両者合併6例であった。下垂体の MRI画像(図1および図2)では、下垂体茎腫大を11例、 下垂体腫大を11例に認めた。臨床検査所見では、治療 前IgG4値が高値を示した症例は7例中3例であった。  IgG4関連疾患として、後腹膜線維症2例、硬化性顎 下腺炎2例、自己免疫性膵炎1例、再発性肥厚性硬膜炎 1例を認めた。他の併発疾患では、サルコイドーシスが 1例、トローサ・ハント症候群1例、脳梗塞1例、橋本 病6例であった。  臨床経過として、副腎皮質機能低下症に対するグルコ コルチコイド補充量により4例で下垂体および茎の腫大 は軽減した。ステロイド薬理量では4例に下垂体茎の腫 大は軽減したが、内2例でステロイドの減量に伴い再燃 を繰り返した(図3)。尿崩症や下垂体機能低下症の発症 が、IgG4関連疾患の発見に先行する例が2例(23年後、 10年後)に認められた。下垂体単独病変も1例に認めら れ、5年の経過中他臓器にIgG4関連疾患を認めていない。

(2)

case 2 case 7 治療前 30mg 15mg 10mg case 3 case 9 case 4 case 10 case 5 case 11 case 6 case 12 図 1.造影 MRI(T1 強調:矢状断および冠状断を示す) 図 2.プレドニゾロン減量中に下垂体茎および下垂体腫大が再燃した症例(case 4)

(3)

 下垂体の生検組織は、表1の症例 * に示した5例で得 られ、内3例でIgG4陽性細胞の著明な浸潤が認められ、 IgG4関連疾患に伴う漏斗下垂体炎と診断された。 3.考  察  下垂体の炎症性疾患、いわゆる下垂体炎はその成因に 自己免疫学的機序が想定され、漏斗部にも炎症がみられ、 自己免疫性視床下部下垂体炎1)と捉えられている。厚生 労働省の間脳下垂体機能障害に関する調査研究班によ る全国調査3)では、1997年1年間に107例の下垂体炎 の患者が報告され、1年間の受療患者の推定数は170例 (95%信頼区間:120–220例)であった。二次調査では、 前葉障害、後葉障害、前葉+後葉障害はほぼ同数であっ た。2000年の疫学調査では成人下垂体機能低下症に占 める下垂体炎の頻度は2.4%(501例中12例)に過ぎない。  IgG4関連疾患に合併した下垂体機能障害の報告が相 次ぎ、2000年以降の論文や学会発表に基づいて2009年 にIgG4関連漏斗下垂体病変を新たな疾患概念として提 唱するに至った4)。その後の報告を追加し、論文発表お よび自験例の中でIgG4関連疾患と組織学的に確認され た例に限定して、その臨床的特徴をまとめて報告した5)。  視床下部・下垂体近傍の臨床症状では、下垂体周囲組 織の障害により、視力視野障害、下垂体前葉機能低下、尿 崩症のほか、脳硬膜髄膜炎、海綿静脈洞炎、副鼻腔炎が 引き起こされる。下垂体周囲組織を巻き込んだ慢性炎症 として肥厚性硬膜炎や海綿静脈洞炎症候群を伴った傍ト ルコ鞍部非特異的炎症の病態が知られており、IgG4関連 漏斗下垂体炎でもトルコ鞍近傍の硬膜炎や副鼻腔病変、 眼窩病変を伴う例やTolosa-Hunt症候群が認められ、局 所病変に伴う二次性(続発性)下垂体炎(表2)に含まれる。 表 1.漏斗下垂体病変を示した自験例(n=12) Case 初発年齢・性 下垂体病変 全身病変 (異時性) IgG4 濃度 (mg/dl) 治療 投与量/日 1 50 F* 尿崩症+下垂体機能低下症 肥厚性硬膜炎(同時)橋本病 ― Pred 40mg 2 52 F 尿崩症 自己免疫性膵炎 **(23 年後) 橋本病 47, 87 外科手術 3 70 M 尿崩症+下垂体機能低下症 顎下腺炎 **(10 年後) RPF(10 年後) 橋本病 132 → 203 HC 5mg → Pred 20mg 4 72 M* 下垂体機能低下症 ― 181 Pred 60mg 5 78 F* 下垂体機能低下症(尿崩症) 顎下腺炎 **(9 年前)RPF(同時) 143 HC 15mg 6 26 M* 尿崩症 ― 36 ― 7 51 M 下垂体機能低下症 Sarcoidosis** 橋本病 92 Pred 10mg 8 54 F* 尿崩症+下垂体機能低下症 Tolosa-Hunt 症候群(同時) ― HC 15mg 9 60 M 下垂体機能低下症 脳梗塞 ― Pred 7.5mg 10 63 M 下垂体機能低下症 橋本病 ― HC 20mg 11 71 F 下垂体機能低下症(尿崩症) 橋本病 23 HC 15mg 12 72 F 尿崩症+下垂体機能低下症 ― ― HC 15mg *:下垂体生検,**:病変部生検,(尿崩症):仮面尿崩症,PRF:後腹膜線維症 Pred:プレドニゾロン,HC:ヒドロコルチゾン 表 2.漏斗下垂体炎の分類

(4)

  多 巣 性 線 維 硬 化 症 に 伴 う 下 垂 体 病 変 の 報 告 例 は、 IgG4関連漏斗下垂体炎と同様に下垂体前葉機能低下ま たは尿崩症+下垂体前葉機能低下の症状で発見され、ス テロイド治療により比較的早期に下垂体腫瘤、下垂体茎 腫大の縮小と下垂体機能の一部回復がみられるという特 徴を有し、全身性IgG4関連疾患に伴う二次性(続発性) 下垂体炎(表2)と位置づけられる。一方、今回の症例で みられた尿崩症を初発とする例や下垂体機能低下症の単 独例においては、長期経過観察でIgG4関連疾患が発見 されるまでは原発性下垂体病変(表2)として扱うことに なる。  Leporatiら6)は、IgG4関連下垂体炎の診断基準として、 ⑴単核球浸潤(リンパ球および形質細胞、IgG4陽性細 胞>10個以上/HPF)を示す下垂体の病理組織所見、⑵ トルコ鞍腫瘍および/または下垂体茎腫大を示すMRI所 見、⑶組織学的に証明された下垂体以外の臓器病変、⑷ 血清IgG4高値(>140mg/dl)の血清学的所見、⑸腫瘍や 症状のステロイド反応性、をとりあげ、⑴単独、⑵+⑶、 ⑵+⑷+⑸を満たす場合、IgG4関連下垂体炎と確定診 断することを提唱している。一方、わが国の包括的診断 基準2)では、ステロイドに関して、①安易なステロイド トライアルは厳に慎むべきである、②診断はできる限り 病理組織を採取する努力をすべきである、ただし、膵、 後腹膜、脳下垂体病変など組織診の難しい臓器に限って は、ステロイド効果のある場合、本疾患の可能性もある、 ③初期使用量はプレドニゾロン0.5∼0.6mg/kg/dayが 推奨される、初回治療でのステロイド無効例は診断を見 直すべきである、と解説を加えている。今回検討した漏 斗下垂体炎では、補充量のステロイドで寛解する例もあ るが、ステロイド減量時に再燃し治療に難渋する例が認 められた。ステロイド反応性良好とする基準のとり扱い には議論の余地があろう。  自己免疫性視床下部下垂体炎の確定診断は生検や手術 による下垂体または下垂体茎の組織所見により行なわれ る。実際には生検が困難なことも多い。原則的に除外診 断によるため、類似病変を示す疾患の鑑別が重要であり、 可能であればステロイド治療前に病変部の組織学的検索 が望まれる5)。ラトケ嚢胞や頭蓋咽頭腫などの病変周囲 にIgG4陽性細胞が集簇して浸潤している組織像が得ら れることがある。しかし、これらはIgG4関連漏斗下垂 体炎とは考えがたい。  リンパ球性下垂体炎では自己免疫性甲状腺疾患(橋本 病)の合併頻度が高いが、IgG4関連漏斗下垂体炎でも 合併がみられる。GHおよびACTHに対する自己抗体 がIgG4関連下垂体炎で報告されている。ごく最近、名 古屋大学の椙村、大磯ら7)は、漏斗下垂体後葉炎の患者 血清と下垂体後葉抽出蛋白による免疫沈降物を高精度 質量分析装置により分析し自己抗原の網羅的同定を行 なった。その中で感度、特異度ともに高い76kDa蛋白 (Rabphilin-3A)に対する自己抗体を報告し、漏斗下垂体 後葉炎の疾患マーカーとして提唱している。IgG4関連 漏斗下垂体炎でも陽性例がみられ、今後幅広い臨床応用 が期待される。 おわりに  原因がはっきりしない下垂体炎の症例のなかで、半数 近くIgG4関連漏斗下垂体炎が疑われる例があること、 IgG4関連漏斗下垂体炎単独やIgG4濃度が高値を示さ ない場合があり、下垂体病理組織による診断にも困難な 例があること、が明らかにされた。 参考文献 1)島津 章.自己免疫性視床下部下垂体炎.日本臨牀 内 分泌症候群(第2版),日本臨牀社,大阪,2006, pp. 37–40.

2)Umehara H, Okazaki K, Masaki Y, et al. Comprehen-sive diagnostic criteria for IgG4-related disease (IgG4-RD), 2011. Mod Rheumatol 2012; 22: 21–30.

3)島津 章.中枢神経系病変―漏斗下垂体炎を中心に. 特集「明らかにされた自己免疫性膵炎および周辺疾 患」.肝胆膵2012; 64(1): 113–121.

4)Shimatsu A, Oki Y, Fujisawa I, et al. Pituitary and stalk lesions (infundibulo-hypophysitis) associated with im-munoglobulin G4-related systemic disease: an emerg-ing clinical entity. Endocr J 2009; 56(9): 1033–1041. 5)島津 章,島津智子,難波多挙,他.IgG4関連漏斗

下垂体炎:自己免疫性視床下部下垂体炎との関連につ いて.「Annual Review 糖尿病・代謝・内分泌2012」, 寺内康夫,石橋 俊,伊藤 裕編集,中外医学社,東京, 2012, pp. 199–206.

6)Leporati P, Landek-Salgado MA, Lupi I, et al. IgG4- related hypophysitis: a new addition to the hypophy-sitis spectrum. J Clin Endocrinol Metab 2011; 96(7): 1971–1980.

7)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業  間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 平成23年 度総括・分担研究報告書(研究代表者大磯ユタカ), 2012, pp. 141–146.

(5)

経鼻的生検術を行ったリンパ球性下垂体炎

6

例の

臨床・病理像および治療効果

石井  翔

*1

 天野 耕作

*1

 田中 雅彦

*1

 川俣 貴一

*2

 小森 隆司

*3

 村岡 東子

*4

栗本真紀子

*4

 福田いずみ

*4

 小野 昌美

*4

 肥塚 直美

*4

 市原 淳弘

*4

 岡田 芳和

*1 *1 東京女子医科大学脳神経外科、*2 東京女子医科大学附属八千代医療センター脳神経外科 *3 東京都神経科学研究所 臨床神経病理、*4 東京女子医科大学脳神経外科高血圧・内分泌内科 はじめに  リンパ球性下垂体炎(Lymphocytic hypophysitis: LH) は、非常に多彩な病態を呈し、その発症機序は明らかで はない。自己免疫疾患説が有力とされ、女性に多く、妊 娠分娩にも関係していると考えられている。治療の第一 選択はホルモン補充療法とステロイドとされている。し かし、近年早期ステロイド治療が重要とされる全身性の IgG4関連下垂体炎1)、2)が注目されており、積極的な組 織診断が求められている3)。今回我々は、生検術を施行 されたLH6例の臨床・病理像及び治療効果について検 討した。 1.方法・対象  2009年12月より2011年10月に、経蝶形骨手術(TSS) による生検術を施行し、確定診断に至った下垂体炎6 例を対象とした。男女比は1:5、手術時の年齢は33∼ 46歳(平均39.8歳)、罹患期間は1∼13年(平均5.5年) であった。TSSでは、下垂体組織の生検、硬膜の生検、 壊死組織の廓清、内視鏡下での洗浄を行った。(図1) 2.結  果  術前症状としては下垂体機能低下(全例)、激しい頭 痛(4例)、不明熱(3例)、視力視野障害(2例)、複視(1 例)、一過性脳虚血発作(1例)が認められた。MRIでは 全例下垂体・下垂体柄ともに腫大し、2例で病変内に液 体貯留(出血、壊死)を、また1例で著明な内頸動脈の狭 窄が認められた。術前内分泌精査では性腺系及び成長ホ ルモン系分泌不全が全例で、甲状腺機能低下と高プロラ クチン血症が5例で、副腎機能低下が4例で認められた。 病理組織診断では、リンパ球、形質細胞、マクロファー ジの浸潤が認められ、免疫染色では全例IgG陽性、4例 でIgG4弱陽性であった。TSSによる生検術及び出血・ 壊死組織の廓清・洗浄の後、頭痛の改善が4例、視機能 の改善が2例、中枢性下垂体機能低下症の改善が2例、 月経の発来が2例で認められた(表1)。内頚動脈狭窄を 呈した例では、組織確定の後、ステロイドパルスを施行 され、狭窄は改善した(表2)。 3.考  察  初発症状・術前画像所見・臨床経過は多彩であった。 2例は病理組織診断によって初めてLHと確定診断がつ いた。免疫染色では、全例でIgG陽性、6例中4例が IgG4弱陽性であった。このことから、全身検索を施行 する上でも、今後の病態・病因解明のためにも、組織診 断を確定することが重要と考えられた。また、脳外科あ るいは内分泌内科を受診し確定診断に至るまで、長い経 過を辿る症例が多く、適切な診断と治療を早期に行うた めの啓蒙活動が必要と考えられた。さらに、TSSによっ て壊死・出血組織の廓清・洗浄を行うことで、術直後よ り症状の改善が得られた例があったことから、組織診断 を得るだけでなく、症状を改善する点でも手術を行う意 義がある可能性が示唆された。 結  語  組織診断なく臨床経過のみからLHを診断することは 困難であり、他疾患の除外と適切な治療を行う上で安全 な生検術を早期に施行する意義は高い。壊死・出血組織 を郭清し、洗浄を行うことにより術後に視機能、下垂体 機能、頭痛、月経不順の改善がみられた例があり、TSS を行うことで症状改善を期待できる可能性が示唆され た。 参考文献

1)Leporati P, Landek-Salgado MA, Lupi I, Chiovato L, Caturegli P. IgG4-related hypophysitis: a new addition to the hypophysitis spectrum. J Clin Endocrinol Metab. 2011 Jul; 96(7): 1971–80. Epub 2011 May 18.

2)Umehara H, Okazaki K, Masaki Y, Kawano M, Yama-moto M, Saeki T, et al. A novel clinical entity, IgG4-related disease (IgG4RD): general concept and details. Mod Rheumatol. 2012 Feb; 22(1): 1–14. Epub 2011 Sep 1.

3)Shao-bo Su, Da-jian Zhang, Shu-yuan Yue and Jian-ning Zhang. Primary granulomatous hypophysitis: a case report and literature review. Endocr J. 2011; 58(6): 467–73. Epub 2011 Apr 23.

(6)

表 1 症例 1 2 3 4 5 6 性 女性 女性 女性 女性 男性 女性 年齢(歳) 46 41 41 33 43 35 初発症状 無月経 口渇 頭痛 視力低下 無月経 月経不順 頭痛 複視 頭痛 発熱 経過中の症状・所見 不明熱 構音障害 黒内症 内頚動脈狭窄 頭痛 倦怠感 複視 不明熱 無月経 倦怠感 眩暈 視力視野障害 − + − − − + 自己免疫疾患 − − (妊娠中) − − − SLE, TTP 術前 MRI ホルモン異常 性腺系 GH 系 性腺系 GH 系 甲状腺系 副腎系 高 PRL 血症 性腺系 GH 系 甲状腺系 副腎系 高 PRL 血症 性腺系 GH 系 甲状腺系 性腺系 GH 系 甲状腺系 副腎系 高 PRL 血症 性腺系 GH 系 甲状腺系 副腎系 高 PRL 血症 尿崩症 + + + − + + 病理組織 IgG4 + − + + − + 術後改善した 症状・所見 視機能 頭痛 頭痛 無月経 頭痛 視機能 頭痛 無月経 術後改善した ホルモン 高 PRL 血症 甲状腺系 GH 系 性腺系 甲状腺系 ステロイドパルス + +

(7)

表 2

術前 4 か月後 9 か月後 13 か月後

組織の生検 図 1

(8)

下垂体炎の診断と治療

北条 雅人  安藤 充重  五百蔵義彦  荒川 芳輝  千原 英夫

荒木 芳生  舟木 健史  菊池 隆幸  石井  暁  吉田 和道

國枝 武治  高橋  淳  高木 康志  宮本  享

京都大学 医学部 脳神経外科 はじめに  下垂体炎は、診断が遅れると急性副腎皮質機能不全か ら重篤な状態に至る危険性もあり、早期診断が重要な疾 患である。しかしながら、頻度が高くなく経験も不足し がちのため、診断が適切になされない場合も多い。下垂 体炎の病因は多彩であるが、近年、全身性IgG4関連疾 患の概念が提唱され、これにともなう下垂体炎が報告さ れるようになった1)。今回、当科で経験した下垂体炎症 例を検討し、その診断と治療の注意点を報告する。 1.対象・方法  対象は、当科で診断・治療した下垂体炎15例である (Table 1)。IgG4関連下垂体炎が2例、妊娠にともなう 腺下垂体炎が1例、原因不明の腺下垂体炎が1例、汎 下垂体炎が3例、ラトケ嚢胞を原因とする下垂体炎が8 例であった。これらの検査所見、臨床経過に関して検討 した。 2.結  果  IgG4関連下垂体炎の症例(症例1、2)は、いずれも偶然、 下垂体病変が発見され、当科に紹介となった。MRIでは、 いずれも下垂体茎から下垂体にかけて造影性の低い病変 を認めた。症例1のMRI所見を呈示する(Fig. 1)。血清 IgG4値を測定すると、症例1で423mg/dL、症例2で 924mg/dLと上昇していた(正常値4.8–105mg/dL)。症 例1では、両側耳下腺炎と顎下腺炎の既往があり、以前 の組織標本でIgG4免疫染色を施行し、IgG4関連疾患 と診断した。症例2は、下垂体病変のみであった。妊娠 にともなう腺下垂体炎の症例(症例3)では、妊娠36週 に視力視野障害で発症し、MRIにて下垂体腺腫と診断 された。その後、自然に病変は退縮し、症状も軽快し、 腺下垂体炎であったと診断した。汎下垂体炎の症例(症 例5–7)では、3例中2例で後葉機能が回復しなかった (Table 1)。ラトケ嚢胞にともなう下垂体炎(症例8–15) では、8例全例で後葉機能が回復しなかった(Table 1)。

Table 1. Case summary

No. age/sex diagnosis pituitary function (chronic phase) 1 52/F IgG4-related hypophysitis hypopituitarism

2 72/M IgG4-related hypophysitis hypopituitarism

3 28/F adenohypophysitis during pregnancy normal

4 78/M adenohypophysitis hypopituitarism

5 51/F panhypophysitis normal

6 64/M panhypophysitis DI, hypopituitarism

7 84/M panhypophysitis DI

8 16/F hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI

9 66/M hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI, hypopituitarism

10 43/M hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI, hypopituitarism

11 64/M hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI

12 61/F hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI, hypopituitarism

13 21/F hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI

14 11/M hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI, hypopituitarism

15 44/F hypophysitis due to Rathke’s cleft cyst DI, hypopituitarism DI: diabetes insipidus

(9)

ホルモン補償療法の必要な程度は症例ごとに違いがある が、全例、良好な経過をたどっている。なお、本論文で まとめた症例とは別に、一例、生検にて下垂体炎の診断 であったが、後にgerm cell tumorであったことが判明 した症例も経験している。 の場合は視機能障害を43%に認め、頭痛(53%)に次ぐ 主な症状である2)。下垂体機能低下による症状が必ずし も腺下垂体炎の主症状ではないことを念頭におく必要 がある。また、女性のリンパ球性腺下垂体炎の57%が 妊娠に関連したものであり、妊娠に関連した場合は出産 前1ヶ月から出産後2ヶ月の間にほとんどが発症する2)。 このことを常に念頭におき、本疾患を疑って診療に当た る必要がある。  小児例では、生検によって下垂体炎の病理診断を得 たが経過中に再発し、再度生検を施行した結果、 germi-nomaと診断された症例が報告されている3)−5)。当科で も、生検で下垂体炎と診断されたが、経過中に再発し、 germ cell tumorであったことが判明した症例を経験し ている。的確な病理診断が得られた場合でも、年齢によっ てはgerm cell tumorを念頭において経過観察すること が重要である。 結  語  下垂体炎を的確に診断するためには、まず本疾患を疑 うことが重要である。視機能障害が主訴の場合もあり、 注意を要する。下垂体炎が疑われる症例には、積極的に 血清IgG4値を測定することも診断の助けとなる。なお、 病理診断が下垂体炎であった場合でも、年齢によっては germ cell tumorを念頭において経過観察することが重 要である。

文  献

1)Shimatsu A, Oki Y, Fujisawa I, Sano T. Pituitary and stalk lesions (infundibulo-hypophysitis) associated with immunoglobulin G4-related systemic disease: an emerging clinical entity. Endocrine journal 2009; 56: 1033–41.

2)Caturegli P, Newschaff er C, Olivi A, Pomper MG, Burger PC, Rose NR. Autoimmune hypophysitis. En-docrine reviews 2005; 26: 599–614.

3)Fehn M, Bettendorf M, Ludecke DK, Sommer C, Sae-ger W. Lymphocytic hypophysitis masking a suprasellar germinoma in a 12-year-old girl̶a case report. Pitu-itary 1999; 1: 303–7.

4)Mikami-Terao Y, Akiyama M, Yanagisawa T, Taka-hashi-Fujigasaki J, Yokoi K, Fukuoka K, Sakuma M, Miyata I, Fujisawa K, Oi S, Eto Y. Lymphocytic hypoph-ysitis with central diabetes insipidus and subsequent hypopituitarism masking a suprasellar germinoma in a 13-year-old girl. Child’s nervous system 2006; 22: 1338–43.

5)Endo T, Kumabe T, Ikeda H, Shirane R, Yoshimoto T. Neurohypophyseal germinoma histologically mis-identifi ed as granulomatous hypophysitis. Acta neuro-Fig. 1 MR imaging of the pituitary in case 1. T1-weighted

gadolinium enhanced imaging shows a mass lesion in the pituitary stalk and gland.

3.考  察  近年、全身性IgG4関連疾患の概念が提唱され、これ にともなう下垂体炎が報告されるようになった1)。IgG4 関連下垂体炎は、自己免疫性下垂体炎の亜型と考えるよ りは、全身性IgG4関連疾患に続発した下垂体炎と考え る方が妥当である。Shimatsuらの22例のIgG4関連下 垂体炎のreviewでは、11例で下垂体炎に全身性IgG4 関連疾患が先行し、8例で下垂体炎と他臓器病変が同時 に発症し、1例で下垂体炎のみ発症していた1)。我々の 症例では、症例1では、下垂体病変が偶然に発見され、 血清IgG4値の上昇をともなっていた。再確認したとこ ろ、他臓器にすでにIgG4関連疾患を呈していた(下垂 体炎が診断された時点では、他臓器病変はIgG4関連疾 患とは診断されていなかった)。症例2は、下垂体病変 のみを認めた。症例1のように、他臓器病変が先行して いたとしても確定診断に至っていない場合もあり、積極 的に本疾患を疑って対処することが重要といえる。血清 IgG4値の測定は非侵襲的で簡便な検査であり、下垂体 炎を疑った場合は是非実施すべきである。  症例3(妊娠を契機に発症した腺下垂体炎)では、当初 は下垂体腺腫と誤って診断されていた。本症例では視機 能障害が主症状であったことが診断の妨げとなった一因

(10)

当科で経験した下垂体炎

14

例の

MRI

所見と臨床的特徴

Th

e fi ndings on Magnetic Resonance Imaging and Clinical Characteristics in 14 Patients with Hypophysitis

村岡 東子

*1

 栗本真紀子

*1

 福田いずみ

*1

 山門 佑有

*1

天野 耕作

*2

 岡田 芳和

*2

 肥塚 直美

*1

 市原 淳弘

*1 *1 東京女子医科大学 第二内科、*2 同 脳外科 はじめに  下垂体炎は原発性下垂体炎と二次性下垂体炎に分類さ れ確定診断は下垂体生検による病理所見によるが、下垂 体生検は侵襲的な検査であるため、施行が困難な場合も あり診断の確定には苦慮することが多い。今回、当科で 経験した下垂体炎症例において画像所見と臨床的特徴に ついて検討を行った。 1.対象および方法  2010∼2011年に当科へ入院した下垂体炎14例(生検 例7例)を対象とした。画像所見は下垂体MRIのT1造 影画像で硬膜肥厚像の判定を行った。下垂体上部に明ら かに硬膜の造影効果を認める症例と下垂体下縁から斜台 部へ5∼10 mmの部位の硬膜が2 mm以上の症例を硬 膜肥厚ありと判定した。また、硬膜肥厚のある群とない 群で臨床所見、内分泌学的検査所見を評価した。  統計学的評価は、Mann-WhitneyのU検定を用いて、 P<0.05を有意差ありと判定した。内分泌学的検査所見 は、各種ホルモンの基礎値及び、CRH、TRH、LHRH、 GHRP2負荷試験で評価を行なった。 2.結  果  下垂体炎14例の内、前葉炎(AH)は6例(男/女:3/3)、 後葉炎(INH)は3名(男/女:1/2)、汎下垂体炎(PH)は 5名(男/女:2/3)であった。AH、INH、PH群の年齢お よびBMIの中央値は各々42(29–69)、57(29–72)、44 (35–75)歳で、22.1(16.9–23.9)、17.4(12.3–25.8)、23.5 (18.5–25.8)kg/m2 であった。  MRI画像で硬膜肥厚像を認めた症例は8例(男/女: 3/5)、認めなかった症例は5例(男/女:3/2)で、1例は 造影剤アレルギーがあり硬膜肥厚像を評価不能であっ た。硬膜肥厚像のある群はAH4例、INH1例、PH3例で、 硬膜肥厚像のない群は各々2、2、1例、判定不能の群 はPH1例であった。また、硬膜肥厚像の有無では年齢 に有意差は認めなかった。  下垂体炎の原因は、リンパ球性下垂体炎が全体で7 例と一番多く、その他の原因は多彩であった(Table 1)。 また、硬膜肥厚像のある群とない群ではその原因で大き く差は認めなかった。  下垂体機能異常についてTable 2に示す。障害されて いるホルモンの系統及び系統数では、今回の検討では ACTH単独欠損症は認めず、ACTH欠損症を有する症 例は全例汎下垂体機能低下症を呈していた。  症状が出現してから下垂体炎と診断されるまでの期間 では、硬膜肥厚像のある症例のみで3ヶ月以内に診断さ れている症例を4症例認めた。また、そのうち1症例 を除いた3症例で4系統以上の下垂体前葉機能低下症 を認めた。

Table 1: Etiology of 14patients with hypophysitis (AN: adeno hypophysitis (N=6); INH: Infundibulo-neuro-hypophysitis (N=3); PH: panInfundibulo-neuro-hypophysitis (N=5)) with or without hypertrophic dura.

Table 2: Pituitary hormone dysfunction in 14 patients with hypophysitis (AN: adenohypophysitis (N=6); INH: Infundibulo-neurohypophysitis (N=3); PH: panhy-pophysitis (N=5)) with or without hypertrophic dura.

(11)

 受診の契機は下垂体前葉機能低下症を疑う症状精査7 例、尿崩症の疑い4例、下垂体偶発腫瘤2例、視野障 害1例であった。妊娠中に発症した症例を2例認めた。 また、硬膜肥厚像のある症例のみに、複視、頭痛、TIA を起こした症例が含まれていた。 3.考  察  下垂体炎の原因は多彩で臨床症状や画像所見は必ずし も一様ではなく、Leungらの報告1)では16名の下垂体 炎と診断された患者のうち、37.5%が術前の造影MRI 画像の診断は下垂体腺腫と診断されており、典型的なリ ンパ球性下垂体前葉炎の画像所見を除くと、造影MRI 画像のみでの下垂体炎の診断は困難と考えられた。また、 肥厚性硬膜炎などの下垂体外の炎症性病変が下垂体へ及 び、下垂体機能低下症の原因となったという報告はみら れる2)が、下垂体炎における造影MRIでの硬膜肥厚像 の有無についての報告はこれまでにない。今回の検討で はMRI画像で斜台部の硬膜肥厚像を半数以上の症例で 認めており、硬膜肥厚像が下垂体炎の診断の一助になる 可能性が示唆された。  硬膜肥厚像のある群でも、50%の症例が前葉炎のみ であり、必ずしも汎下垂体炎や後葉炎とは限らなかっ た。3ヶ月以内の早期診断された症例が全て硬膜肥厚像 を伴っていたこと、硬膜肥厚群の原因および臨床症状に 特徴的所見を認めなかったことは硬膜肥厚像が炎症とい う病態を反映する画像であることを示唆する所見と考え られた。  下垂体炎の内分泌学的評価では、Caturegliらの総説 では3)、プロラクチンの異常を除いた前葉機能障害では 中枢性副腎機能低下症の頻度が最も多く、成長ホルモン 分泌不全症(GHD)の頻度が一番低いと報告されている。 ACTH単独欠損症が下垂体炎の初期症状である可能性 も示唆されていたが、この報告の中では、下垂体炎を合 併しないACTH単独欠損症の報告もあり、症状の出現 によるバイアスの可能性も否定できないとされていた。 また、GHDに関しては評価されていない症例も多いた めに、頻度が過小評価されている可能性も示唆されて いた。今回の検討ではACTH単独欠損症は認められず、 従来の報告と異なっていた。本研究では硬膜肥厚例を半 数に認めている点で対象が異なっている可能性が示唆さ れた。  下垂体炎では、IgG4関連下垂体前葉炎のようにステ ロイドの効果が認められている下垂体炎4)や、ステロイ ド投与により前葉機能が回復する症例の報告5)、6)も散見 される。診断的治療としてステロイド投与が行われるこ とも推奨されているが、炎症波及の鑑別の一助として、 硬膜肥厚像が有用である可能性が示唆された。 文  献

1)Leung GK, Lopes MB, Th orner MO, Vance ML, Laws ER. Primary hypophysitis: a single-center experience in 16 cases. J Neurosurg 2004; 101: 262–271.

2)Nishioka H, Ito H, Haraoka J, Takahashi M, Shinmura F. Idiopathic hypertrophic cranial pachymeningitis of the cavernous sinus mimicking lymphocytic hypophy-sitis. Neurol Med Chir (Tokyo) 1998; 38: 377–382. 3)Caturegli P, Newschaff er C, Olivi A, Pomper MG,

Burger PC, Rose NR. Autoimmune hypophysitis. En-docr Rev 2005; 26: 599–614.

4)Shimatsu A, Oki Y, Fujisawa I, Sano T. Pituitary and stalk lesions (infundibulo-hypophysitis) associated with immunoglobulin G4-related systemic disease: an emerging clinical entity. Endocr J 2009; 56: 1033–1041. 5)村岡東子,栗本真紀子,田中聡,田辺晶代,福田いずみ, 肥塚直美,天野耕作,岡田芳和,吉原知明,市原淳弘. ステロイド治療が有効であった肥厚性硬膜炎を伴う下 垂体炎の一例.日本内分泌学会雑誌2011; 87: 950. 6)土持若葉,山口秀樹,戸田翠,松尾崇,米川忠人, 中里雅光.妊娠後期に視野障害で発症したリンパ球性 下垂体前葉炎の一例.日本内分泌学会雑誌2009; 85: 45–47.

表 1 症例 1 2 3 4 5 6 性 女性 女性 女性 女性 男性 女性 年齢(歳) 46 41 41 33 43 35 初発症状 無月経 口渇 頭痛 視力低下 無月経 月経不順 頭痛複視 頭痛発熱 経過中の症状・所見 不明熱 構音障害 黒内症 内頚動脈狭窄 頭痛 倦怠感複視不明熱 無月経倦怠感眩暈 視力視野障害 − + − − − + 自己免疫疾患 − − (妊娠中) − − − SLE, TTP 術前 MRI ホルモン異常 性腺系 GH 系 性腺系GH 系 甲状腺系 副腎系 高 PRL 血症 性腺系
Table 1.  Case summary
Table 1:   Etiology of 14patients with hypophysitis (AN:

参照

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