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2 The Spanish Civil War 1.0 序 1.1 大要 Spanish Civil War (TSCW) は 1936 年から 1936 年にかけてスペインで起きた内戦をシミュレートした 2 人対戦用のゲームである 本ゲームでのプレイヤーの役割は 各陣営の軍事司令官である 国民戦線

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(1)

ルールブック

1.0 序

2

2.0 コンポーネント

2

3.0 プレイの準備(セットアップ)

6

4.0 勝利条件

6

5.0 プレイの手順

6

6.0 イベントチット

7

7.0 共通管理フェイズ

7

8.0 スタック

10

9.0 補給

10

     目  次

(version 2.0 of Living Rules, JUNE 2011)

10.0 支配域(ZOC)

12

11.0 略移動

12

12.0 支援ユニット

13

13.0 作戦移動

15

14.0 戦果拡張

17

15.0 戦闘

18

16.0 – 24.0

プレイブック

1936年シナリオセットアップ& ヘクス支配状況図

24

GMT Games, LLC • P.O. Box 1308, Hanford, CA 93232-1308

www.GMTGames.com

本冊子は、ゲームの「リビングルール」である。これには、元のルールに対す

るエラッタと明確化が含まれている。

読みやすさのため、エラッタと追加され

たルールは青字となっている。

(2)

1.0 序

1.1 大要

Spanish Civil War (TSCW)は、1936年から1936年にかけ て ス ペ イ ン で 起 き た 内 戦 を シ ミ ュ レ ー ト し た2人対戦用の ゲ ー ム で あ る 。 本ゲームでのプレイヤーの役割は、各陣営の軍事司令官である。 国民戦線プレイヤーは、国民戦線の全ての戦力および同盟のイタ リア軍とドイツ軍を担当し、共和国軍プレイヤーは、共和国軍の 全ユニットを担当する。 注記:ルールで、国民戦線ユニットと言及しているときは、特 記ない限り、ドイツ軍とイタリア義勇軍団のユニットも含む。 ルールは、基本的にキャンペーンシナリオのプレイの手順に沿っ て記述されている(プレイブックの17.4を参照)。シナリオをプ レイする際には、シナリオ固有のルールを参照する。 注記:ルールブックとプレイブックの全体にわたり、ルールの 参照先が付されている。プレイブックのルール参照先について は、ルールナンバーの前にPBの文字がある(例:PB 17.4)。 ルールブックのルール参照先については、PBの文字はない。 ルールやゲームの概念を手早く参照できるよう、索引が設けら れている(PB 24.0)。 注記:数値を半減処理するときは、0.5の端数を切り上げる。半 減処理を複数回することはできない。

1.2 ゲームの目的

このゲームは、1939年の終わりにはフランシスコ・フランコ将 軍がスペインの支配権を掌握することになった、国民戦線とそ の支援国の戦役を基にしている。 勝敗は、共和国軍の士気レベル(抗戦意志)ではかられ、両プレイ ヤーは、共和国軍の士気レベルを上下する目標を確保するべく努力 することになる。

1.3 ターンの長さ

1ターンは、1か月(第1~4ターン)もしくは2か月(第5~19タ ーン)を表しており、そのことはマップのターン記録欄に明示 されている。

2.0 コンポーネント

2.1 大要

ゲーム本体には、このルールブック、プレイブック、 34 x 22インチ のマップ、3枚のプレイヤーエイドカード、528個の5/8インチ抜き打 ち式カウンターが収められている。2個の6面体ダイスは、戦闘など の行動を解決するのに使う。(ゲームには含まれていないが)2つの 不透明な容器が、両陣営のイベントチットを入れるのに必要である。 マップに記された名称、場所、地域は、スペインのないしは地 域的な呼称である。ルールブックとプレイブックでは英語の呼 称で通している。

2.2 ゲームに使うマップ

マップは、イベリア半島(スペイン、ポルトガル、ジブラルタ ルの英国領、アンドラ公国)、フランス南部、北モロッコのス ペイン保護領の北端(国際都市タンジールを含む)を表してい る。 マップには、六角形の枠(ヘクス)が印刷されており、ユニットの 配置を規定する。各ヘクスの対辺間は、約45kmである。いかなる場 合でも、1個のユニットは、1つのヘクスにしか存在できない。各ヘ クスには、自然/人工の地形的特徴があり、ユニットの移動、ユニ ット間の戦闘、補給線の確認に影響しうる。 各ヘクスには、初期配置(3.0)と参照の便に使う4桁の識別番号があ る。 スペインの異なる地域同士の境界線も、マップには明示されている (マップ注記参照)。これらは、いくつかのイベントに関係する (6.0とPB 18.0)。 制作注記:例外が1点あり、北部のサンタンデルは、1936年はOld Castilleの一部である。ただし、ゲームの機能的な問題から、サン タンデルは別の地域としている。

(3)

半分がベタ塗りの円がシンボルとなっている主補給源が、マ ップ上のいくつかのヘクスに存在する(緑色が共和国軍、黒 色が国民戦線軍)。 バレンシア(2318)にある共和国軍の主補給源 マップに印刷されている表類は、様々なゲーム上の機能の記 録や処理に使う。使い方については、以下の該当するルール で説明されている。

2.2.1 キャンペーンとシナリオ

キャンペーンやシナリオ (1936、1937、1938)の開始時に各陣 営に支配されているエリアは、プレイブックと 参照図に示さ れている。 国民戦線軍側や共和国軍側の境界線内の全ヘクスは、シナリ オ開始時はその側のプレイヤーの支配下にあるものとみなす (3.3)。このことは、補給線を引くなどといったゲームの機 能上重要なものである。

2.3 カウンター

カウンターは528個入っており、その大半は戦闘部隊を表して いる。それ以外は、情報マーカーと備忘に使うものである。 カウンターは5つの基本カテゴリーに分けられる。 ・陸上戦闘ユニット(1ないしは2ステップあり、少なくとも 攻撃値と移動値があるもの)[以降は単に戦闘ユニットとよ ぶ] ・航空支援ユニット(+の数字があるもの) ・海軍支援ユニット(±1drmか±1シフト) ・ランダムイベントマーカー ・情報マーカー(支配、補給切れ、使用可能RP、士気レベル 等) どの戦闘ユニットにも若干の情報が記載されている。これに は、陣営(共和国軍か国民戦線、2.6)、国籍(例:イタリア、 ドイツ)、史実上の呼称、ユニットの規模、攻撃力、防御力、 移動力、登場ターン、登場ヘクス、戦闘ステップ数(点で表 示)、(あるとして)転換/撤収ターンがある。司令部カウン ター(HQ)(12.1)には、(あるとして)このユニットの砲 撃支援値、地上支援値、移動力が記されている。 制作/史実注記:カウンターシートには、第29共和国師団が2個 ある。これは間違いではない。初代の第29師団は、1937年5月 のバルセロナ蜂起の後、粛清に遭い解隊した。その年の後にな って、二代目の第29師団がエストレマドゥーラで編成された。

2.4 戦闘ユニットの例

このユニットは共和国軍の第11師団である。これ は、7の攻撃力(攻撃値)、11の防御力(防御値)、 5の移動力、2の戦闘ステップがある。これは、第 7ターンに自由配備ユニット(7.8)として登場する。 これは、イタリア義勇軍団のHQである。これは、 ±1シフトの砲撃支援値、6の戦闘/地上支援値、4の 移動力がある。戦闘支援値は、攻撃と防御の両方 に使われる(12.1.3)。

2.5 ユニット解説一覧

ユニットの略号一覧については、プレイヤーエイドカードを参照。

2.6 ユニットの色

ユニットが所属する陣営は、以下のように色で示される。共和国 軍は、ユニットのシンボルの色によって、アストゥリアス軍、バ スク軍、サンタンデル軍のユニットを、他の共和国軍ユニットと 区別している。 共和国軍陣営: 共和国軍…緑色 バスク軍ユニット…地色が緑色でシンボルが黄色 アストゥリアス軍…地色が緑色でシンボルが赤色 サンタンデル軍…地色が緑色でシンボルが青色 国民戦線陣営ユニット: 国民戦線軍…明青色 イタリア義勇軍団…青緑色 スペイン/イタリア軍フレチャス…青緑色/明青色 ドイツ軍コンドル兵団…青色 植民地軍…茶色 ユニットは、番号/名称の略記で識別される。戦隊は普通、司令 官にちなんで名づけられるが、編成した都市や地域、国外や郷 土の政治指導者などにちなむものもあった。史実上の略記につ いては12.7に一覧とした。 制作/史実注記:非植民地軍に所属する2ステップ縦隊としては 唯一のものであるオビエド守備隊(OG)は、国民戦線軍の正規 兵を支援する数千の武装市民から構成されていた(編成された のは1938年初期、テルエル市が4000人の郷土義勇兵と正規軍兵 に防衛されていた頃である)。オビエドは地域の首府であり、 国民戦線の大義を支援する大勢の者が集まっていた。

2.7 史実上の識別記号

(4)

2.8 ユニットの種別

HQは司令部の旗で、他のユニットについては、カウンター中 央の四角いシンボルでユニットの種別が表されている。ユニ ットには以下の種類がある。 歩兵 空輸部隊 騎兵 空挺歩兵 山岳歩兵 対空砲 自動車化歩兵 装甲部隊 装甲列車 自動車化ユニット装甲車両、HQ、対空砲、装甲列車、自動車 化歩兵は、移動に関しては「自動車化」されているものとみ なす。それ以外のユニット(歩兵、山岳歩兵、戦隊、騎兵) は、移動に関しては「非自動車化」とみなす。

2.9 ユニットの規模

戦闘ユニットの大半は、師団か旅団である。ただし最初の数 ターンは主となる戦闘ユニットは、基本的に兵士、政党の民 兵、警察官、義勇兵が混在した「戦隊」すなわち臨編部隊で ある。また、軍や軍団の司令部ユニットもおり、これらは司 令部所属の重砲、工兵等の支援部隊と指揮管理本部をも表し ている。 ユニットの種別の上には、ユニットの規模が記されている。 ユニットの規模は、以下に示すとおり。

[

なし

]

戦隊

II

大隊(Bttn)

III

連隊(Reg)

X

旅団(Bde)

XX

師団(Div)

XXX

軍団(HQのみ)

XXXX

軍(HQのみ)

臨編部隊

2.10 攻撃値と防御値

これら2つの戦闘値は、ユニットの能力を攻撃時と防御時に 分けて尺度化したものである。HQユニットは、攻防で1つの 値(地上支援値)を使う(12.1.3)。一部のユニット(多く は戦隊)の攻撃値は0となっており、単独では攻撃できない (15.20)。

2.11 移動力と移動値

これは、ユニットがマップ上のヘクスからヘクスへと移動 する能力を尺度化したものである。地形の種類が異なれば、 進入時に払う移動コストも異なる。

2.12 ステップとステップロス

どのユニットも1か2のステップがある。このステップとは、ユ ニットが除去となるまでに損害を吸収できる能力を表す。カウ ンターの片面にしか戦闘値が印刷されていないユニットは、1ス テップのユニットで、両面に戦闘値が印刷されているものは2ス テップのユニットである。さらに、1ステップのユニットは表面1個の黒い点があり、2ステップのユニットは、表面に2個の黒 い点があり、裏面に1個の黒い点がある。 注記:転換(裏返す)することで、より正式で発展した部隊と なる両面の戦隊/民兵カウンターと、2ステップのユニットとを 混同しないこと。 2ステップのユニットがステップロスを受けたら、減少面(減少 戦力のオビがある面)に裏返す。1ステップのユニット(もしく は、既に「減少」した2ステップのユニット)がステップロスを 受ければ、マップから取り除き(除去)、除去ユニットボックス (15.0)に置く。

2.13 撤収/転換するターン

多くのユニットの右上には数字があるが、これは当該ユニット が撤収もしくは転換せねばならないターンを表している(7.4-.5)。

2.14 砲撃支援値

一部の司令部ユニットは、カウンターの左下に砲撃支援値として、 "+/-1"か"+/–2"と記載されている。この数値は、ターンごとに1回 の戦闘において攻撃または防御に使用することができる。使用し たら、カウンターは裏返し、次のターンまで砲撃支援値を使用で きないことを示しておく(12.1.3)。

2.15 戦隊

「戦隊」とは、ユニット種別の上に、規模のシンボルがないもの である。これには、共和国軍戦隊と国民戦線戦隊がある。

2.16 その他のカウンター

これらのカウンターの使用については、説明不要であるか、ルー ルブックの該当する個所で説明される。いくつかの例を挙げる。 北部共和国 軍リソース ポイント アルカサル 国民戦線軍 ターン 共和国軍 士気値 国民戦線艦 砲射撃支援 国民戦線 リソース ポイント イタリア軍 リソース ポイント 共和国軍艦 砲射撃支援

(5)

2.17

史実的なユニットの識別記号

共和国軍ユニットの史実的な識別記号:

A Asturian

AC Agrupación Cuenca ALM Almería Militia AND Army of Andalucía AE Asturian Expeditionary ALP Alpino

AM Asturias Militia

ASC Ascaso Column (無政府主義者) BA Basque

BAY Bayo Column BDJ Badajoz Militia BM Basque Militia BRC Barceló column

BT Brigada de Tanques (戦車旅団) BTB Armored Train

BUE Bueno Column BUR Burillo Column CAV Cavada

CEN Army of the Center CH Choque (衝撃) CM Córdoba Militia

CNT Central Nacional de Trabajadores

(“Workers’ National Union”, 無政府主義者) CR Ciudad Real militia

CRT Carot (無政府主義者) CUE Cuevas Column CR Ciudad Real Militia

DB “Dabrowski” 13 International Brigade (ポーランド、ハンガリー、スラブ)

DC Coastal Defense Brigade DLR Del Rosal (無政府主義者) DRT Durruti Column (無政府主義者) EBR Army of the Ebro

ENC Enciso ESC Escobar EST Army of the East EXE Exea

EXT Army of Extremadura

FB Fernández Bujanda

GDJ Guadalajara (無政府主義者)

GI “Garibaldi” 12 International Brigade (スペイン、イタリア) GRA Granada Militia

GRE Gredos GRM Guadarrama HAR Haro Column

HIE Hierro-“iron” (無政府主義者) HZ Hilario-Zamora (無政府主義者) IBR “Iberia” (無政府主義者) JM Jaén militia

JUB Jubert Column (共産主義者) JUR Jurado Column

LEN Lenin Column (POUM) LEV Army of Levant

LT López Tienda LW Lincoln-Washington 15 International Brigade (アメリカ、 イギリス、カナダ) MC Macià-Companys (カタロニア民族主義者) MCB Martínez Cabrera MEN Mena MJ Miaja Column MLG Malaga Militia MNG Mangada MNV Army of Manoeuvre MOD Modesto (共産主義者)

MRX “Carlos Marx” column (共産主義者) MS “Marsellaise” 14 International

Brigade (フランス、ベルギー) N North

NVZ Navazuela

ORT Ortiz Column (無政府主義者) P Potes Brigade

PER Perea PLV Peñalver PRA Prada

RCP Regimiento Carros Pesados (重 戦車連隊)

RIQ Riquelme

RYN Roja y Negra (“赤と黒”) (無政府主義者) S Santander SAB Sabio

SE Santander Expeditionary Brigade SM Santander Militia

SMR Somosierra TB Torres-Benedito

TH “Thaelmann” 11 International Brigade (ドイツ、オーストリア) TYL Tierra y Libertad (「地と自由」)

(無政府主義者)

TYR Temple y Rebeldía (「精神と反逆」) (無政府主義者)

URI Uribarri column (別名は幽霊戦隊) VLB Villalba Column

Basque “A”, “B” = remnant divisions (PB 18.0, イベント9)

国民戦線軍ユニットの史実的な識別記号:

AGC Agrupación Carros (戦車群) AGCS Southern Tank Group ANG Angulo

ART Arteaga Column ARZ Arizón

AV Alonso Vega AVL Ávila

BAH Brigada Aérea Hispana (スペイン 航空旅団)

BLG Beorlegui (大半はカルロス党員) BPE Posición y Etapas (配備出撃旅団) BRB Borbón BRT Bertomeu BTN Baturone BZ Buiza C Castilla CAS Caso CAY Cayuela (大半はカルロス党員) CEB Cebollino CCR Cáceres CN Ceano CRB Córdoba Garrison CRZ Carranza ERC Erquicia FA Faoríe FG Figueroa GCB García Cobián GEC García Escámez GI García Iglesias GIS Gistau GLC Galicia Corps HSC Huesca Alpine Brigade

IRU Iruretagoyena LA Los Arcos LFT Lafuente LPT López Pita LTR Latorre (カルロス党員) MAR Mariñas MC Muñoz Castellanos MNT Monasterio Cavalry Column MNZ Muñoz MOL Moliner MRC Moroccan Corps MRL Merlo N Navarre NVC Navacerrada NVD Nevado OG Oviedo Garrison OL Ollo PLS Plasencia RAD Rada RDN Redondo RMT Rementería SER Serrador SG Sagardía SLN Solans SP Santa Pau SUR Sueiro URT Urrutia VNG “Vanguard” brigade VRN Vierna 植民地軍ユニットの史実的な識別記号: ALN Alonso ASN Asensio BAR Barrón CR Ceuta Regulars CST Castejón DSR Delgado Serrano GAL Galera L Legion MG Mehala (モロッコ部隊) PJT Pujalte SDB Sáenz de Buruaga TEL Tella フレチャス旅団(イタリア、スペイン) の史実 的な識別記号: FA Flechas Azules (青い矢) FN Flechas Negras (黒い矢) FV Flechas Verdes (緑の矢) イタリア義勇軍団の史実的な識別記号:

23M XXIII Marzo CCNN “23 March Blackshirts Fascist”

AL Aviazione Legionaria “Legionary Air Force”

CTV Corpo di Truppe Volontarie “Corps of Volunteer Troops”

DLV Dio Lo Vuole CCNN “God Wants It” Blackshirts Fascist

FIN Fiamme Nere CCNN “Black Flames” Blackshirts Fascist LT Littorio

PN Penne Nere CCNN “Black Feathers” Blackshirts Fascist RC Raggrupamento Celere (「快速群 」

軽装甲部隊)

コンドル兵団(ドイツ) の史実的な識別記号: J88 FlaK Battalion 88

(6)

3.0 セットアップ

3.1 陣営の選択

各プレイヤーはどの陣営を指揮するかを選ぶ。国民戦線軍プレ イヤーは、全ての植民地軍、国民戦線軍、コンドル兵団、イタ リア義勇兵軍団のユニットを指揮する。共和国軍プレイヤーは、 全ての共和国軍戦隊と共和国人民軍を指揮する。

3.2 シナリオの選択

両プレイヤーは、どのシナリオやキャンペーンをプレイするか を決める(PB17.0)。それが決まったら両プレイヤーは、自陣 営の全ユニットを集めてから、初期配置ユニットと増援ユニッ トの2山に分ける。

3.3 セットアップの基本的な概念

シナリオ固有のセットアップの指示については、プレイブック (PB17.0)を参照する。 全シナリオとキャンペーンに関して、大半の増援 ユニットは、登場ターン数と4桁のヘクス番号が 記されている。共和国軍ユニットには、登場ター ン数としてMの字が記されているものがある。

4.0 勝利条件

4.1 総則

国民戦線軍は、共和国軍の戦意を打ち砕くか、他の主目標(エ リアか都市の支配)を達成することでゲームに勝利する。共和 国軍は、終戦時まで高い士気を維持するか、国民戦線軍の主目 標達成を阻むことで勝利する。 シナリオ固有の勝利条件については、PB17.0を参照する。 州都の一覧はPB19.0を参照する。 どのシナリオやキャンペーンでも引き分けはない。

4.2 共和国軍士気レベル(RML)

シナリオによっては、共和国軍士気レベル(Republican Morale Level, RML マップの欄を参照)が、勝敗の決 定に使われる。RMLは、共和国軍の戦意のことで、 士気ポイント(Morale Points, MP)で表される。これ

4.2.1 RML、都市、町

マップには、プラスの緑の数値もしくはマイナスの赤い数値が付 された、多くの都市や町がある。これらの数値は、共和国軍士気 の点で土地の重要性と関係がある。共和国軍が、プラスの緑の数 値のあるヘクスを占領したら、RML記録欄でその分だけMPを得 る。その後で、そういったヘクスの支配権を失ったら、その分だ けMPを失う。国民戦線軍が、マイナスの赤い数値のあるヘクス を奪取したら、その分だけMPが減る。共和国軍が奪還したら、 増加する。 例:バルセロナは、共和国軍支持者の中枢であり、このヘクスに は赤字で-5と記されている。国民戦線軍が、この都市を奪取した らRMLは5下がる。例えば、58であれば53になる。その後、共和国 軍が奪還すれば、共和国軍は5ポイントを回復する。グラナダは、 国民戦線軍の中核拠点であり、マップには緑色で+2と記されてい る。共和国軍が、そこを国民戦線軍から奪取すれば、RMLは2MP増 える。その後、国民戦線軍の手に落ちれば、RMLは2MP減る。

4.2.2 RMLとイベントチット

ある種のイベントチットの使用(PB18.0)により、共和国軍のMP が増減する。

5.0 プレイの手順

5.1 総則

ゲームは、プレイするシナリオにより、決められたターン数に 分割される。各ターンは、共通管理フェイズ、国民戦線軍フェ イズ、共和国軍フェイズ、ターン終了フェイズに分かれる。さ らにどのフェイズも、「セグメント」とよぶ順序のある手順に 分かれる。プレイヤーのとる行動は、自身の該当するフェイズ もしくはセグメントに実行せねばならない。

5.2 プレイの手順

ターンの手順を以下に掲げる。以降のルール記載は極力、各ター ンの進行に沿った形でまとめている。プレイの手順は、通常は国 民戦線軍のアクションを済ませてから、共和国軍がアクションを する。 こういったユニットは増援ではあるが、共和国軍が「総動員」 を決めたときにしか登場できない(7.10)。 ターン記録欄の該当するターンの欄に登場が予定されている 増援ユニットを置く。シナリオセットアップで別記ない限り、 共和国軍、北部共和国軍、国民戦線軍、イタリア軍のRPマー カーを、データ記録欄の0の欄に置く。 どのシナリオでも開始時は、シナリオ前線(該当するセット アップ図を参照)が、各陣営の支配するヘクスを規定する。 ポルトガル、フランス、アンドラ、ジブラルタルは、どちら の陣営も支配しておらず、進入することはできない。 例外:第二次世界大戦仮想シナリオ(PB17.5)では、通常ど おり支配することも、進入することもできる。 特記ない限り、開始時の全ユニットは完全戦力である。 は、両陣営による重要なヘクスの確保、イベントチットの使用 (6.0)、シナリオの特別ルールによって上下する。共和国軍は、 データ記録欄上でRMLを動かして、現時点でのRMLを記録する。

(7)

A) 共通管理フェイズ (どのセグメントも、国民戦線軍の次に共和国軍の番) I. イベントチットセグメント(6.0) a) チットを引く b) (必要に応じ)新たなチットを加える。 II. 総動員セグメント(共和国軍のみ 7.10) III. リソースポイント/増援セグメント a) 撤収と転換 b) RPを得て、ユニットを再建する。 c) 増援の登場 IV.戦略移動セグメント(11.0) a) 海上移動(11.5)と空挺降下(PB17.5.5.12) b) 鉄道移動 V. HQ/予備部隊セグメント(12.1) a) 補給充足状態の全HQを使用可能面する(12.1.1)。 b) 予備状態にあるユニットを置く(12.1.4)。 B) 国民戦線軍フェイズ I. 作戦移動セグメント II. 作戦戦闘セグメント III. 戦果拡張移動セグメント IV. 戦果拡張戦闘セグメント C) 共和国軍フェイズ I. 作戦移動セグメント II. 作戦戦闘セグメント III. 戦果拡張移動セグメント IV. 戦果拡張戦闘セグメント D) ターン終了フェイズ I. 勝利判定セグメント(4.0) II. 情勢確認セグメント a) 全ユニットの補給状況を確認(9.0) b) アルカサル陥落判定(PB16.1.1) c) 弾薬不足の解消確認(15.16) III. 使用済み航空機ユニットを全て稼働面に裏返し、必    要であれば各自のボックスに置く。0RPのコストで、 ユニットの予備を解除(12.1.4)する。 IV. ターンマーカーを1マス進める。 注意:共通管理フェイズの各セグメントの手順は常に順番 どおりに行い、国民戦線軍が先手で、その次に共和国軍となる。

6.0 イベントチット

6.1 総則

開始時に効果が発動済みのイベント チットは、シナリオの特記事項に記 されている(PB17.0)。各陣営には、 チットが用意されており、各チット

6.2 チットを引く手順

イベントチットセグメントのたびに、各プレイヤーは各自のチ ットプールから1個のチットを引く(5.2)。「イベントなし」No Event)チットを引いても、引き直しはせず、「イベント なし」チットをプールに戻す。同じように、状況的に「イベン トなし」とみなすイベントチットを引いても、引き直しはしな いが、このチットは捨て、プールには戻さない。 一部のイベントチットは、即座に使用せねばならない(6.4)。 それ以外は所持しておき、後になって自身の裁量で使用できる。

6.3 チット引きの制限

各チットセグメントにおいて、各プレイヤーがチットプールから 引くのは1個のチットに限られる。ただし、1ターンにおいて、チ ットは何枚でも使用できる。(注記:一部のイベントは、複数の ターンにまたがって起きる)。

6.4 即時/遅延使用

イベント名の周りに黄色い円が描かれているチットは、引いたら 即座に使用せねばならない。周りに青い円が描かれているチット は、当該プレイヤーの作戦移動フェイズの開始時に使用せねばな らない。円のないチットは、手元に控えておき、好きな時に使う ことができる。プレイ前に同意の上、遅延使用ができるチットは、 使用するまでは相手に見せないでおくことができる。 チットの説明については、プレイブックのイベントサマリの項で 述べている(PB18.0)。イベントの概要は、プレイブック裏表紙 の中面にもある。

7.0 共通管理フェイズ

7.1 総則

共通管理フェイズにおいて、両陣営は増援を登場させ、(補充に よって)ユニットを再建/補備し、ユニットの転換や撤収を実施す る。 共通管理フェイズのリソースポイント・増援セグメント(III)につ いては、以下の順序で実施する。 1. 撤収と転換を実施する(7.4と7.5)。 2. 新たなRPを受領し、ユニットを再建/補充する(7.2と7.6)。 3. 指定の開始ヘクスに増援を置く(7.8)。 4. マップに、自由配備できる増援と再建ユニットを置く(7.8)。

7.2 リソースポイント

リソースポイント(RP)とは、新規徴集兵と装備のこ とであり(カウンターとしては表されない)、マッ プにある戦闘で弱体化した(=ステップの減少した) ユニットの補充に使うか、除去ユニットボックスの には「チットプール」に加えるターンを示す、ターン数が記載 されている。カウンターに記載のターンの共通管理フェイズに 新たなチットを加える。(注記:そのターンにおけるチットを 引いた後に、新たなチットを加える。5.0)。チットを新たに加 える時は、チットプール(コーヒーマグといった不透明な容器 を使う)に入れる。後述のとおり、チットは引かれるまでの間 は、自陣営のチットプールに入れたままにしておく。 除去されたユニットの再建に使う。リソースポイントは、ステッ プ単位で受領し、使用される。1リソースポイントで、ユニット の戦力を1ステップ再建するか補充する。

(8)

RPは、各ターンにおいて国籍/陣営(共和国軍、北部共和国軍、 国民戦線軍、イタリア軍)別に受け取る。フレチャスイタリア 義勇軍団ユニット(FV、FA、FN「矢」旅団)は、スペインか イタリアのRPで再建できる(これらのユニットは、国民戦線軍 とイタリア軍の両方の色があることから識別できる)。 (訳注:フレチャスとは矢の意味) 毎ターン受け取るRP数は、プレイヤーエイドのRPスケジュール に印刷されている。共通管理フェイズの間に、両プレイヤーは RPスケジュールを見て、該当する数値を加えて、総RPとする。 これには、リソース情報カウンターを使う。共通管理フェイズ の終了時、国籍/陣営別に見て、10を超えているRPは失われる。 注:イタリア軍は第1ターンにはRPを受領しない。プレイヤー エイドは誤記である。

7.3 リソースポイントの制限

白い点のある国民戦線軍ユニットは、補充も再建もできない。 これらのユニットには、DLV師団、FIN CTV師団、植民地軍の 全戦隊(茶色ユニット)がある。 共和国軍と北部共和国軍のRPは、別個に使用、記録する(7.12)。

7.4 撤収

共通管理フェイズの間、国民戦線軍と共和国軍の両プレイヤー は、マップから撤収するユニットがあるかを、各自のプレイヤ ーエイドで確認する。撤収は、動員表で指示されているか、あ る種のランダムイベントチット(PB18.0)により引き起こされ る。撤収の資格を得るには、ユニットが自軍主補給源(9.4)へ と補給線が引けなくていけない。これには移動は伴わず、対象 のユニットをつまみ、マップの脇に置けばよい。撤収では、戦 略移動の能力は使わない。撤収したユニットは、再建できず、 ゲームで使用されることはない。撤収予定のユニットが、それ 撤収と転換の例:第7ターン(1937年3~4月)の共通管理フェイ ズのステップIII.aである。 A. 2611のDRT(ドゥルティ)戦隊は、このターンに「転換」す る予定となっている。このことは、右上の黄色の7で示されてい る。共和国軍プレイヤーは、このユニットを単に裏返す。これ で、第26師団の面になる。 B. 2509にはHZ(ヒラリオ・ザモラ)とVLB(ビリャルバ)の共 和国軍戦隊がいる。これも両方とも、第7ターンに「撤収」す る予定となっているが、これら2つのユニットには、「正規軍」 もしくは「人民軍」の面がない。そのため、単にマップから消 える。7.8により、戦隊1個の撤収につき1個の「自由配備」でき る正規軍の旅団か師団を、撤収により空いたヘクスに登場させ ることができる。この例で共和国軍は、第7ターンに登場する 予定の正規軍ユニットの中で第10師団を選んで2509に置くが、 さらに1個の自由配備の旅団か師団を加えることもできた。 C. 2811では、国民戦線軍の植民地戦隊のCST(カステホン)と 正規軍戦隊のMC(ムニョス・カステラノス)も、第7ターンに撤 収の予定である。これらは単にマップから取り除く。国民戦線軍 は、このターンに空いたばかりにヘクスに、増援として登場予定 のユニットのうち2個までを置くか、1個の新規増援と1個の再建 ユニット(再建ユニットも自由配備ユニット)を置くことができ る。国民戦線軍は、第13師団と再建したMNT(モナステリオ騎兵) 戦隊を選ぶ。

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をしなかった(=上記により補給が引けない)場合、自軍補給 源ヘクスへ補給線が引ける最初の共通管理フェイズに撤収しな ければならない。 撤収したユニット1個につき、このターンに自由配備ユニット (7.8)として登場する1個の旅団か師団を、撤収したヘクス に置ける。

7.5 共和国軍の軍備

共通管理フェイズの間、共和国軍は共和国軍軍備表を見て、ど の戦隊が転換するのかを確認する。 共和国人民軍面のある共和国軍戦隊は、撤収/転換表にもとづ き転換する。共通管理フェイズの間、2ステップめの共和国人 民軍の面のあるユニットは、単に2ステップめの共和国人民軍 の面に裏返す。共和国人民軍への転換は強制される。共和国 軍戦隊がマップにあるか、除去ユニットボックスにあるかは 関係なく、補給の有無も関係ない。 共和国人民軍の面のない戦隊は、単にマップから取り除く。 ただし、ユニットが撤収するたびに、このターンに自由配備 ユニットとして登場する1個の旅団か師団を、撤収したヘク スに置ける(7.8)。 除去プールにいる戦隊が撤収したら、永久的な除去となる。 共和国人民軍の面に転換した戦隊が除去プールにいたら、 (転換時かそれ以後に)共和国人民軍ユニットとしてしか登 場できない。 史実注記:撤収は、戦争初期の戦隊(支援や兵站の部隊がほ とんどない、独立した大隊/市民兵からなる)が、正規軍の 旅団や師団に転換することを表している。これは、一部の部 隊の再編や昇格も表している。例えば、精鋭ナバラ旅団は、 北部戦役の後に完全編成の師団となり、ランダムイベントに より外国人部隊(国際旅団や一部イタリア軍師団)が撤収す る。 転換や軍備は、政治的熱狂にとらわれているが、訓練のお粗 末な共和国軍の民兵戦隊が、ちょっとした正規軍になってゆ く過程を表している。この過程は、1936年の秋から1937年春 と初夏まで続いた。

7.6 再建/補充

自軍の主補給源へと補給線を引ければ、マップ上で減少戦力にな った2ステップのユニットを、該当する国籍のRPを使うことで、 完全戦力へと補充することができる(裏返して再び高い値の面を 上にする)。除去プールのユニット1個につき1RPを使うことで、 再建することもできる。2ステップのユニットであれば、減少戦 力(1ステップ)面を上にして、マップに戻ってくる。このユニ ットを完全戦力に戻すには、さらに1RPが必要となる。望めば、 即座に行える。どう除去されたかによらず、その資格のあるユニ ットであれば、何回でも除去ユニットボックスから再建すること ができる。再建ユニットは、自由配備の増援と同じようにマップ に再登場する。この時、カウンターに印刷されている登場ヘクス の情報は無視する(7.8)。 HQも他のユニットと同様に再建できる。

7.7 補充の雑則

いったん使用したRPは受領ユニットにあてがわれるが、取り戻 したり、別のユニットに移すことはできない。上記の制限を除 いて、両陣営とも各共通管理フェイズに使用できるRP数に限度 はない。RPを受領できるからといって、ユニットの補充や再建 をすることは強制されない。

7.8 増援の登場

増援として登場するターンは、ユニットの左上に記されている。 左上に4桁の数字が印刷されている増援ユニットは、最初の登場 時にそのヘクスに置く(除去ユニットボックスから再建された ものであれば、そこに置く義務はない。 7.6)。このヘクスが 敵に支配されていたり、限度までスタックしていたり、完全補 給状態でない(9.0)場合、代わりに登場予定ヘクスから2ヘク ス以内で、自軍が支配する完全補給ヘクスのいずれかに置くこ と。登場予定ヘクスから2ヘクスまでの全てのヘクスが、敵に支 配されているか、完全補給状態でない場合、置けるヘクスがで きる最初の機会ができるまでの間、登場ターンを遅らせること ができる。 自由配備ユニット:再建ユニット(7.6)と登場ターンしか記載 のない増援ユニット (自由配備増援)は、任意の自軍が支配す る、完全補給状態の町か市に配置できる。あるいは、同じター ンの転換/撤収ステップで撤収した自軍ユニットのいた、完全補 給状態のヘクスに置くこともできる。この時、1ヘクスにおいて 撤収したユニットにつき1個しか、増援の師団か旅団を置けない。 配置後にスタック制限(8.2)を超過しなければ、増援可能ヘク スにしか置けない。 共和国軍の「M」増援ユニットは、共和国軍が総動員(7.10)を 実施したら登場できる。 北部共和国軍の増援には登場にあたって制限がある(7.12.1)。

7.9 増援の雑則

全ての増援は、補給充足状態で登場し、登場したターンは、通 常移動、戦略移動、戦闘にかかわる能力を保持している。

7.10 共和国軍の総動員

1対戦に1回共和国軍は、共通管理フェイズのセグメントIIにおい て、総動員を宣言できる。これには、共和国軍の士気が50MP以 下である必要がある。 総動員には以下の効果がある。 ・共和国軍は、左上にMと記載のある増援師団を受領する。これ は、指定ヘクスから2ヘクス以内に置く。 ・共和国軍は、即座に追加で3RPを得る。 ・共和国軍の士気は6MP減る。

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7.11 「哺乳瓶」民兵

共和国軍の裁量で、1938年か1939年のターン(12~19ターン) の共通管理フェイズのセグメントIIにおいて、「哺乳瓶」民兵 を宣言できる。宣言したら、共和国軍は追加で2RPを得る。た だし、共和国軍の士気は2MP減る。これは、1対戦に1回しか宣 言できない。 史実注記:1938年のアラゴンとカタロニアの戦役で凄まじい 損害を被った後、共和国政府は16歳に達した男性全員を動員 した。これら共和国軍の兵員は、皮肉交じりに「哺乳瓶」民 兵というあだ名をつけられた。

7.12 北部共和国軍の増援と補充

RPスケジュールでは、北部共和国軍(アストゥリアス、サン タンデル、バスク)のユニットが受領するRPは、共和国軍と は別立てになっている。北部共和国軍のRPは、共和国軍のRP と交換可能なわけではなく、北部共和国軍のユニットにしか 使えない。同様に、非北部共和国軍のRPは、非北部共和国軍 のユニットにしか使えない。つまり、共和国軍と北部共和国 軍の戦力は、まったく別物とみなす。もし、3つの北部首都3710のサンタンデル、3613のビルバオ、3707のヒホン)が 国民戦線軍の支配するところとなれば、全北部共和国軍ユニ ットは除去となり、残っている北部共和国軍のRPも失われる0となる)。以降のターンに予定されている北部共和国軍RPは、国民戦線軍の合計に加える(国民戦線軍のRPマー カーの下に置く)。

7.12.1 制限

北部共和国軍ゾーンに置く増援や再建ユニットには、以下の 制限を適用する。 ・非北部共和国軍の増援と再建ユニットは、北部共和国軍ゾ ーンに置くことはできない。 ・北部共和国軍の増援と再建ユニットは、以下の記すように 北部共和国軍ゾーンに置く。 - バスクの増援は、ビルバオ(3613)か、ビルバオに隣接 する共和国軍の支配ゾーンに置く。 - サンタンデルの増援はサンタンデル(3710)か、サンタ ンデルに隣接する共和国軍の支配ゾーンに置く。 - アストゥリアスの増援は、ヒホン(3707)か、ヒホンに 隣接する共和国軍の支配ゾーンに置く。 ・北部共和国軍の増援が自地域の外で登場するには、13.10 の条件を満たさなくてはいけない。

8.0 スタック

8.1 総則

スタックとは、1ヘクスに同時に複数のユニットを配置するこ とをいう。以下に述べるスタック制限は、リソースポイント/ 増援セグメントや戦略移動セグメントの間、移動や戦闘の全セ グメントの終了時に強制的に適用される。これらの時にスタッ ク制限が守られていれば、フェイズやターンにおいて1ヘクスに 進入もしくは通過できるユニットの個数に制限はない。上記の時 に、制限を超過してユニットがスタックしていれば、その側のプ レイヤーが超過分を除去する。ユニットを意図的にオーバースタ ックさせることはできない。

8.2 制限

両プレイヤーとも、1ヘクスに自陣営の地上戦闘ユニットを、規 模や種類にかかわらず6個までスタックできる。ただし、師団は 4個までとする。 例外:HQユニットはスタックとして換算しないが、1ヘクスに1個 しか存在できない。

8.3 共和国軍のスタック

共和国軍の戦隊の政治的忠誠心は異なっており、これは攻撃の統 一性のみならずスタックにも影響する。委細は、15.25.2の政治的 忠誠心ルールを参照する。

9.0 補給

9.1 総則

ユニットが、完全戦力で攻撃や防御をしたり、戦略移動をするに は補給が必要である。補給状態には、完全補給(訳注:和訳では 補給充足と表記することも)、補給切れ、市町補給(9.6)の3種 あり、ユニットにはどれか1種が適用される。

9.2.補給チェックのタイミング

移動した時点で補給切れとなるようなヘクスには、いかなる種類 の移動(通常移動、戦略鉄道移動、正面突破/戦闘後前進)もでき ない(例外は9.6の市町補給)。 それ以外では、戦闘解決時に両陣営の全ユニットについて補給を チェックし、以下のフェイズの開始時においてもチェックする。 ・戦略移動フェイズ(A~IV) ・作戦移動フェイズ(B-IとC-I) ・戦果拡張フェイズ(B-IIIとC-III) ・ターン終了フェイズ(D-II-a)

9.3 補給切れの影響

補給切れのユニットは、戦略/行軍移動(13.11)が できず、通常移動でも記載の移動力が1/2になる。 戦闘開始時に補給切れとなっている攻撃側ユニットは攻撃力が半分 となり、正面突破については、最大でも記載の移動値の1/2に制限さ れる(15.23)。1ヘクス内の補給切れユニットが複数いれば、戦闘 力が半分となる全ユニットの戦闘力を合計してから半分にする。 戦闘時に補給切れとなっている防御側ユニットの戦闘値は半分とな る(例外:9.6の市町補給)。さらに、攻撃側は+1drmを得る。1ヘ クス内の補給切れユニットが複数いれば、戦闘力が半分となる全ユ ニットの戦闘力を合計してから、それを半分にする。

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9.4 補給線

ゲームでは、補給の源となるものには、主補給源(9.7、9.8)と 副補給源(町、都市、HQ)の2種類ある。 ユニットは、適切な主補給源、もしくはそれ自体が主補給源へ 補給線を引ける自軍副補給源(町、都市、HQ)へと直接補給線 を引くことができる。ゲームの最中には何回でも、市や町を支 配する陣営は変わりうるし、それに伴い副補給源として使える 側も変わりうる。主補給源は奪取することが可能で、奪取した 側が副補給源として使うことはできるが(他の要件も満たした として)、奪取した側にとっての主補給源として機能すること はない。 ユニットは、主補給源もしくは、それ自体が主補給源へ補給線 を引ける自軍副補給源へ直接補給線を引ければ、完全補給状態 にある(9.5)。補給線の長さは3ヘクスを超えてはならない。 補給線として、敵ユニットのいるヘクス、自軍ユニットの存在 しない敵ZOCのヘクスを含めることはできない。敵の支配する (が空の)ヘクスは通過できる。補給線は、全海ヘクスを含め ることはできず、通行不可もしくは全海のヘクスサイドを通過 することもできない。副補給源を使用する場合、その補給源自 体が主補給源へと補給線が引けねばならない。これも同じよう に行うが、補給線の長さに制限はないものの、敵の支配するヘ クスを通過して引けない。 制作注記:補給線の3ヘクスは、上記の条件を満たせば、敵の支 配するヘクス(複数ヘクス可)を通過して引ける。ただし、副 補給源と主補給源を結ぶ補給線は、上記の補給線の要件を満た すだけなく、敵の支配するヘクスの通過を避けねばならない。 補給線の長さを数える際には、ユニットから補給線までのヘク スを数える。補給線を引くユニットのいるヘクスは数えない。 副補給源へと引く場合、副補給源が有効であるためには、これ 自体が自軍の支配する主補給源ヘクスへと補給線(長さはいく らあっても構わない)が引けなくてはいけない。

9.5 制限

下記の制限を除けば、適切な主補給源へと補給を引けるユニッ トや副補給源の個数に制限はない。副補給源は、3ヘクス内のユ ニットにのみ補給でき、別の副補給源へと連鎖的に引くことは できない。副補給源は、主補給源に直接引けなくてはならない。 補給線引きの例: 共和国軍ユニットCは、マドリードへ補給線を引く。マドリー ド自体は、バレンシアの主補給源へ補給線を引く。 共和国軍ユニットAはタラベラ(2509)で包囲されており、 「町補給」を受ける(完全防御値だが、攻撃値と移動値は半 減)。 共和国軍ユニットのBとDは、シウダー・レアル(2211)かア ルカサル・ド・サン・フアン(2312)へと補給線を引ける。 ユニットDは、2413にいる共和国軍HQへも補給線を引ける。HQ 自体はバレンシアの主補給源へと補給線を引ける。 国民戦線軍ユニットの1と4はアビラ(2709)へと補給線を引く。 アビラからは、コランナ(マップに表示されていないが3701) の国民戦線軍主補給源へと補給線を引く。 国民戦線軍ユニットの2と3は、2308にある国民戦線軍HQへと補 給線を引く。HQ自体は、カディス(マップに表示されていない が1305)の国民戦線軍主補給源へと補給線を引く。

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9.6 市町補給

町か市にいるユニットで、主補給源(9.4)に通常の補給線を引けな いものは、市町補給のみを受けているものとみなす。市町補給を受 けているユニットは、あらゆる点で補給切れとみなすが、例外とし て完全戦闘値で防御する。攻撃値と移動については、やはり9.3を適 用し、攻撃側は+1drmを得る。

9.7 国民戦線軍の主補給源

国民戦線軍の主補給源は、黒い主補給源のシンボルがある 都市(カディスとコランナ)である。

9.8 共和国軍の主補給源

共和国軍の主補給源は、緑色の主補給源のシンボルがある 都市である。 北部共和国軍のユニット(サンタンデル、バスク、アストゥリ アスのユニット)は、北部共和国軍ゾーンにある主補給源(ヒ ホン、ビルバオ、サンタンデル)へと補給源を引ける副補給源 にしか補給線を引けない。 他の共和国軍ユニットは、中央共和国軍ゾーンにある主補給源 (バルセロナ、バレンシア、カルタヘナ、3324)にしか補給線 を引けない。

10.0 支配域

10.1 総則

ユニットの周囲6ヘクスは支配域(ZOC=Zone of Control)を形成 する。ZOCはヘクスサイドをまたいであらゆる種類の地形へと及 ぶ(ヘクスの支配については10.7を参照)。 例外:ZOCは、海ヘクスには及ばず、また通行不可ヘクスサイド と海ヘクスサイドを越えて及ぶことはない。 旅団と師団は常にZOCを及ぼす(例外:11.8の上陸とPB17.5.5.12 の空挺降下)が、戦隊は補給充足状態の市か町にいないかぎり ZOCを及ぼさない。補給充足状態の市か町を除くヘクスにいる戦 隊は、制限ZOCを及ぼす(10.6)。他種のユニット(大隊、連隊、 HQ、航空ユニット、マーカー)は、ZOCを及ぼすことはない。

10.2 ZOCs and Movement

敵のZOC(EZOC= Enemy Zone of Control)のあるヘクスに入っ た時点で、ユニットは今のフェイズにおける移動を終えねばな らない。そして、EZOCから別のEZOCへと直接移動することは できない。 例外:戦闘後前進/正面突破(10.4、15.23)。味方ユニットが EZOCにいれば鉄道移動も可(11.4)。

10.3 EZOCと補給

EZOCは補給線を遮断するが、そのヘクスに自軍ユニットがい れば、遮断効果は打ち消される。

10.4 ZOCと戦闘後前進

戦闘後前進と正面突破の際には

EZOCは無視する。

10.5 Exiting an EZOC

EZOCでフェイズを開始するユニットは、以下3とおりの方法で 退出することができる。 ・戦闘後前進 ・EZOCを及ぼす敵ユニット/スタックの除去 ・最初に入るヘクスがEZOCでないような移動。 すぐに別のEZOCに入るような場合は、どこにも移動しないま ま移動フェイズを終えることになる。

10.6 戦隊のZOCと制限ZOC

補給充足の市か町にいる戦隊は、ZOCを及ぼす。それ以外の場合は、 制限ZOCを及ぼす。補給線は、制限EZOCを通過して引くことはでき ない(そこに自軍ユニットがいないかぎり)が、この制限EZOCが影 響を及ぼすのは補給線だけである。

10.7 ヘクスの支配

-誰がヘクスを支配しているのかを規定することは、わけても勝利 判定と補給線引きの点で重要である。ヘクスはどちらかの陣営に よって支配もしくは非支配の状態にあり、同時に両方の状態にな ることはない。 ヘクスの支配状況は、相手陣営の地上ユニットが入った時点で自 動的に変わる。ヘクスの支配状況は、両陣営のユニットが入った り、入り返されることによって、ゲームの最中に何回でも変わり うる。ZOCの効果では、ヘクスの支配状況を確立/変更することは ない。ヘクスに該当する支配マーカーを置くことで、支配状況を 示すことができる。

11.0 戦略移動

11.1 総則

戦略移動とは、ユニットを長距離移動させるため、鉄道や沿岸海 運を使うことを表している。戦略移動には、鉄道移動(11.4)と 海上移動(11.5)の2種類がある。

11.2 戦略移動の制限

1ターンごとの各陣営における制限については、戦略移動制限表 を参照する。概して、制限はゲームが進捗するにつれ厳しくなる。 戦略移動に関して、1個師団は1ユニットと換算する。戦略移動に 関して、1個の連隊、大隊、旅団、戦隊は1/2ユニットと換算する。 HQは、鉄道移動に関して2ユニットと換算する(11.3)。どんな ユニットでも、同じターンで鉄道移動と海上移動の両方は使用で きない。

11.3 HQと戦略移動

どちらの陣営のHQユニットも、鉄道移動に関して2ユニットと換 算する。HQは海上移動できない。

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11.4 鉄道移動

鉄道移動をするには、鉄道ヘクスにて補給充足状態でフェイズを開 始せねばならない。そしてユニットは、自軍の支配するつながった 鉄道ヘクスを、距離に関係なく伝いながら、自軍の支配する別の鉄 道ヘクスへと動かす。敵ユニットに隣接して鉄道移動を終えること ができるが、そこに自軍ユニットが存在しないかぎり、敵ユニット に隣接するヘクスを通過したり、進入することはできない。EZOC については、自軍ユニットがそこにいれば、通常のZOCのルール10.2)によって停止する必要はない。鉄道移動は、敵ユニットに 隣接したヘクスで開始することができる。そのヘクスに別のユニッ トがいるかどうかは関係ない。 鉄道移動を使用したのと同じターンに戦闘することはでき、行軍 移動や通常移動も可能である。 プレイの注記:本ゲームでは、鉄道移動は非常に有効なもので、 前線を素早く切り替えての即時攻撃が可能となっている。ヘクス内 の唯一のユニットであってもEZOCを離れることができ、横断する鉄 道ヘクスに他の自軍ユニットがいれば、EZOCを通過することもでき る。同様に、目的地のヘクスに自軍ユニットがいれば、敵のすぐ隣 へと鉄道移動ができる。

11.5 海上移動

両陣営のユニット(とその同盟)は、海路で移動ができる。 マップ上には3区分された海上エリアがあり、それぞれカンタ ブリア海(フランス国境から3201のポルトガル北辺に至る、 スペイン沿岸ヘクス全部)、大西洋 (1604の南部ポルトガル 国境から1207までを包含)、地中海 (1208及びその東の全ヘ クス)とよぶ。 海上移動(11.8に後述する上陸ではない)を実施するユニッ トは、補給充足状態で沿岸の市/町ヘクスで戦略移動フェイ

11.6 共和国軍の海上移動

共和国軍ユニットは、地中海沿岸の市/町ヘクス同士で海上移 動ができる(カンタブリア海や大西洋で海上移動できない)。 1ターンごとに海上移動できる共和国軍ユニットの個数は、 戦略移動制限表に記載されている。

11.7 国民戦線軍の海上移動

国民戦線軍ユニットは、カンタブリア海、大西洋、地中海の いずれにおいても海上移動することができる。1ターンごと に海上移動できる国民戦線軍ユニットの個数は、戦略移動制 限表に記載されている。出港と入港が同じ海上エリアである 必要はなく、ルール(11.5と11.8)に従っていればどのエリア にも進入/通過ができる。

11.8 上陸

両陣営とも上陸を実施することができる。1回の上 陸を実施することで、その陣営の今のターンにおけ る海上移動能力を使いきる(他の海上移動は不可と なる)。1プレイヤーは、1個の師団かそれより小規 いったん上陸したユニットは、次の移動フェイズの開始時までは 補給充足状態にあるとみなされるが、今のターンの間は移動や攻 撃はできない。さらに、上陸ユニットはZOCを及ぼさず、次の移 動フェイズの前に攻撃を受ければ、戦闘値は半減にして防御する。

12.0 支援ユニット

本ゲームには、何種類かの支援ユニットが登場し、戦闘時の ダイスの目の修整したり、コラムシフトをする。

12.1 司令部

司令部(HQ)はいずれも、1ステップ のユニットで、表(使用可能)と裏 (使用済み)の面がある。HQ/予備部 隊セグメントの開始時に、補給充足状

12.1.1 HQの機能

司令部ができることは以下のとおり。 ・補給や航空攻撃(12.2.2)において、機動副補給源として機 能する。 ・攻撃の機会を増やすため、ユニットを予備モードで配置する。 ・戦闘に参加するユニットに隣接/スタックしていれば、地上/ 砲撃支援を与える(攻防とも)。 共通管理フェイズのセグメントVにおいて、補給充足状態のHQは 全て表を上にする。 HQは以下の場合に裏面に返す。 ・ユニットを予備モードにする。 ・戦闘時に地上/砲撃支援を与える。

12.1.2 HQの砲撃支援/予備解除

HQの砲撃支援値(12.1.5)を使用するか予備を解除(12.1.4)するには、 それを実施するHQにつき1RPを消費する(下記参照)。 制作注記:これは、HQが特殊機能を実行するために与えられる追加の 資材を表している。 ズを開始せねばならない。それから、別の自軍の支配する別の沿 岸の市/町ヘクスへと移動する。沿岸の市/町ヘクスには、錨のシ ンボルが付いている。このシンボルのない市/町ヘクスでの海上 移動は禁じられている。海上移動をしたユニットは、同じター ンに通常移動か行軍移動ができる。ただし、次のターンまでは 再び海上移動をすることはできない。 模のユニット(連隊、大隊、旅団、戦隊)2個を上陸できる。上 陸を実施するには、沿岸の市/町ヘクスにて補給充足状態でフェ イズを開始せねばならない(別々のヘクスから来ることはでき る)。上陸ユニットを、敵が支配するが敵ユニットは存在はしな い、市や町ではない沿岸の1ヘクスへ移動させる。国民戦線軍は、 カンタブリア海か地中海の沿岸ヘクスに上陸できる。共和国軍は、 地中海の沿岸ヘクスにしか上陸できない。沿岸ヘクスとは、部分 的にでも全海ヘクスサイドのあるヘクスである。例えば、1615は 沿岸ヘクスである(13.12.6)。 態で使用済み面にある全HQは使用可能面に裏返す。

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12.1.3 通常の戦闘効果

ヘクスに存在するのがHQだけでは攻撃はできず(例外:以下 の支援を参照)、敵戦闘ユニットがそのヘクスに、通常移動、 行軍移動、戦闘後前進(15.23)のいずれによっても進入した時 点でHQは除去となる。1個のHQしかいないヘクスへの攻撃は、 自動的に0/1の結果となる(HQは除去となり、攻撃ユニットは HQのいたヘクスへ入れる)。 使用可能で補給充足状態のHQは、攻防において地上支援を与 えることができる。攻防における支援とは、攻撃もしくは防御 側のユニットの合計戦闘値にHQの戦闘値を加えることである。 支援にあたるHQは、戦闘に参加する自陣営のユニットに隣接 するかスタックしていなければならない。その資格のある区域 にHQがいくつあったとしても、1陣営につき戦闘支援ができる のは1個だけである。HQが戦闘支援を行ったら、使用済み面に 裏返す。防御ヘクスにスタックするHQは、最低でも地上防御 を支援するために使用済み面にしなくてはならない。既に使用 済み面のHQ(裏面が上)は、0防御値で支援する。 プレイの注記:HQが他の戦闘を支援できなくなるよう、HQのい るヘクスに妨害攻撃をすることはできる。なので、HQを前線に 置く時は要注意。 HQの投入は、戦闘チットもしくは支援ユニットを使用する前に 決める。攻撃側がHQの投入を先に決める。使用するHQの支援値 と航空ユニットによる地上支援値(12.2)の合計は、戦闘に参 加する自陣営の地上戦闘値を超過してはならない。同じ戦闘セ グメントにおいて、既に攻撃を受けたHQは、隣接する戦闘を支 援することはできない。 例:エストレマドゥーラ共和国人民軍(EXT)のHQは、合計で 6攻撃値、12防御値の3個師団に隣接している。このHQの4戦闘 値を、攻撃を行う3個師団の攻撃値に加えるので、総計で10戦 闘値になる。攻撃を受けた場合、(師団による)12戦闘値にHQ の4を加えて16戦闘値になる(これにHQが使用されるものとし、 この戦闘フェイズにおいて既に使用されていたり、攻撃されて いないとして)。共和国軍が、上記ユニットによる攻撃に+4の 航空ユニットを加えるのであれば、地上支援値は2しか追加で きない(HQの地上支援と航空機の地上支援の合計は、攻撃を実 施する師団の6攻撃値を超過できないため)。上記のいずれの 場合も、EXTのHQは裏返しになる。

12.1.4 予備

共通管理フェイズのセグメントVの間、以下の条件を満たして いるHQは、スタックするユニットの一部もしくは全部を予備 とすることができる。 ・HQは、自軍の妨害されない鉄道ヘクスを伝って主補給源へ とたどれる鉄道ヘクスにいる(間のヘクスはEZOCを通過で きる)。 ・HQはEZOC内にいない。 予備は、HQの下に置く(か予備マーカーを乗せる)。 HQは即座に使用済み面に裏返す。戦果拡張に使用 するまでは、HQも予備も作戦移動セグメントや作 戦戦闘セグメントに移動や攻撃をすることができ

12.1.5 HQの砲撃支援

+/–1の砲撃支援値のHQ(ドイツ軍かイギリス軍のHQは+/–2)は、 攻撃時にコラムシフトを適用することができる。これには1RPを 消費する。砲撃支援によるコラムシフトを適用するか否かの決断 は、HQが戦闘への参加を宣言した時になされる(各戦闘において、 1陣営につき1個HQしか支援できない点に注意)。 砲撃支援値のあるHQは、攻撃時は右に、防御時は左に1列シフト できる(ドイツ軍かイギリス軍であれば2列)。この砲撃シフト は、上述のHQによる地上支援戦闘値に加えて適用する。 (地上/砲撃支援による)戦闘支援に使われたHQは、使用済み面 に裏返す。これは、次の共通管理フェイズのHQ/予備部隊セグメ ントに、(補給充足状態であり)裏返されるまでは、いかなる支 援も与えられない。HQ単独で攻撃はできない。戦闘に参加するユ ニットとスタックしているか、どちらかの種類のHQ支援を与えて いるHQに、ステップロスを適用することはできる。HQは、通常の やり方で再建できる。 ない(下記参照)。 予備は、自軍の戦果拡張移動セグメントの開始時もしくはD.III のターン終了時にかぎり、解除できる。自軍の戦果拡張移動セグ メントの開始時に予備を解除するには、予備を解除するHQごとに 即座に1RPを消費する。この消費量は、HQに所属する予備の一部 だけを解除するのか、全部を解除するのかは関係ない。予備を解 除された国民戦線軍のユニットは、自軍の戦果拡張移動セグメン トと戦果拡張戦闘セグメントにおいて、移動と攻撃の能力を十全 に発揮でき、以降は通常のユニットとして機能する(また予備に 戻ることもできる)。予備を解除された共和国軍のユニットは、 上記の国民戦線軍ユニットと同じように機能するが、移動値は半 減する。HQに所属する全予備が解除されたら、このHQは敵ユニッ トに隣接していなければ、自動車化ユニットであるゆえに、戦果 拡張フェイズに移動することもできる(14.0)。ターン終了時に 予備を解除するときは、RPの消費は無い。 予備となっている状態で攻撃を受けたら、それら(防御をする) ユニットは即座に、予備の状態をやめ(RPの消費は不要)、半減 戦闘値で防御する。複数のユニットについては、予備の戦闘力を 合計してから半減する。攻撃を受けるか、予備を解除されるまで は、無期限に予備の状態でいられる。

(15)

12.2 航空/海軍支援ユニット

12.2.1総則

ドイツ軍のコンドル兵団、イタリア軍 の航空軍団、国民戦線軍と共和国軍の 航空ユニットは、戦闘時に地上ユニッ トに対し航空支援を与えることができ

12.2.2 航空ユニットの行動範囲

両陣営の航空ユニットとも攻防において、自軍が支配する補給 充足状態の副補給源(市、町、HQ 9.4)もしくは主補給源か3ヘクス以内の戦闘に対して支援できる。

12.2.3 北部共和国軍の航空機

右上にNと記載のある共和国軍の航空ユニットは、 北部共和国軍のユニットが参加する戦闘しか支援 できない。北部共和国軍の3首都(ビルバオ、サ ンタンデル、ヒホン)が、国民戦線軍に支配され

12.2.4 航空支援

両プレイヤーとも航空ユニットは、一部でも全部でも1つの戦 闘に投入できるし、投入しなくともかまわない。戦闘時に航空 ユニットに記載の攻撃値を加える。加えた航空支援とHQ地上 支援値の合計は、戦闘に参加する自軍地上軍の戦闘値の合計を 超えてはならない。超過分の航空支援値は失われる。両陣営は、 (いるとして)どの航空ユニットを使用するかを相手に知らせ ないまま、両者同時に投入する(掌に隠し持って、同時に見せ る)。 例:国民戦線軍は合計14の地上戦闘値で、3戦闘値の共和国軍 を攻撃する。国民戦線軍は、1個の+5航空ユニットと1個の+1 航空ユニットを投入する。一方、共和国軍は、1個の+4の航空 ユニットを投入する。最終的な戦闘比は以下のとおり。14 + 5 + 1 = 20 対 3 + 3 = 6 つまり3:1 (20対3 + 4 = 7で2:1 ではない).共和国軍は、戦闘に参加する地上軍の戦闘値は3し かないため、最大でも3の航空支援値しか加えることができな い。 プレイの注記:望めば、航空ユニットを同時投入しないプレ イも可能だが、その場合は攻撃側が先に航空ユニットを投入 する。ネット対戦では、このやり方をお勧めする。

12.2.5 コンドル兵団航空ユニット

航空支援に、最低1つのコンドル兵団があれば(攻 防どちらでも)、国民戦線軍は左右どちらか自軍 に有利な列へ戦闘比をシフトする(CRTで次の列 [戦闘比]を使う)。 艦艇ユニットは、沿岸ヘクスでの攻撃 で艦砲支援を与えることができる。攻 撃で自軍が使用する艦艇ユニット1個に つき、+1drmを適用する(出目に+1)。 共和国軍は、地中海の沿岸ヘクスでしか艦砲カウン ターを使うことができない(1208のジブラルタルよ り東の全地中海ヘクス)。ジブラルタルは地中海ヘ クスとみなす。共和国軍の艦砲支援は、第3ターン 国民戦線軍は、カンタブリア海と地中海の沿岸ヘク スで艦砲支援を使うことができる。

12.2.7 対空砲支援ユニット

両陣営ともに、対空ユニットがいくつか登場する。 これらのユニットには以下の能力が備わっている。 ・対空ユニットの参加する戦闘では、敵航空ユニット1個の航空支 援値(攻防ともに)は半減する(対空ユニットは、敵航空ユニッ トの参加する戦闘において戦闘値を加えていなくてはならない)。 対空ユニットを使う側は、どの敵航空ユニットの値を半減にする かを決められる。ドイツ軍のコンドル兵団のコラムシフトには影 響しない(ただし、航空支援値は半減し、端数は切り上げる)。

13.0 作戦移動

13.1 総則

自軍移動フェイズにおいて自軍ユニットは、0個から全部を含め望 む数だけ移動できる。 どのユニットも、右下に移動力が記されている。これは、移動に 消費できる最大移動値を表している。ユニットは、あるヘクスか ら隣のヘクスへとヘクスサイドを横断して移動する。この際に、 進入先のヘクス/横断するヘクスサイドの地形に応じて移動値を消 費する(地形コストについては、地形表を参照)。 作戦移動セグメントで許されている移動は、基本的に通常移動と 行軍移動の2種類ある(13.11)。(以下のように)特殊な移動も 規定されている。 る。艦艇ユニットも同じ方法で支援ができる。 航空/艦艇ユニットは、スタック、戦闘、ステップにかかわる 値は持たない。これらは、地上戦闘のステップロスが適用でき ず、ヘクスの支配権を得たり、奪取するのにも使えない。航空 ユニットは、ZOCを及ぼさない。各航空/艦艇ユニットは、1タ ーンに1つの地上戦闘を支援でき、いずれの登場支援ユニット も、ターン終了フェイズの間に次回に備えて使用可能になる。 た時点で、これらのユニットは永久的に取り除く。北部共和国 軍のユニットは、非北部共和国軍の航空ユニットの支援を受け られない。

12.2.6 艦砲射撃支援

防御時において艦艇ユニットは、敵の攻撃判定に-1drmを適用する (敵の出目から1をひく)。 まで使用できない。

参照

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