平成30年11月27日
経済産業省
サービス政策課 教育産業室
「未来の教室」プロジェクトから見た
EdTechやSTEAM教育の課題
資料4
教員の役割変化
新興勢力の発展
①EdTechベンチャー ②STEM・プログラミングの塾 ③フリースクール産業界が探究課題・人材・資金を提供
(自動車・金融・エネルギー・化学・製薬・食・・)
①「採用・人事戦略」としての教育参画 ②CSV投資の「教育」への傾斜既存勢力のビジネスモデル転換
①学習塾のアライアンス ②スポーツ・音楽・アート教室(1)民間教育×学校
①学校と民間教育の融合モデル ②教員の再教育モデル ③学校ICT化・EdTech活用 (調達構造改革)(2)民間教育×産業界×学校
①4次革命対応プログラム開発 ②産業界の教育参画・投資学校教育
(文科省)※自治体ICT環境は総務省民間教育(各種教育サービス・IT)
(経産省)現場での
カリキュラム・マネジメント
の実現
海外勢の誘致・JV形成
①EdTechベンチャー ②STEM教員養成プログラム ③学校管理者養成プログラム組織・業務改革
(機動的に、スリムに)
高大接続改革
「未来の教室」プラットフォーム
2018年7月スタート
学びと社会の連携促進事業
平成31年度概算要求額18.4億円(新規)
商務・サービスG 教育産業室 03-3580-3922 経済産業政策局 産業人材政策室 03-3501-2259 事業の内容 事業イメージ 事業目的・概要 成果目標 世 界 は 能 力 開 発 競 争 の 時 代 を 迎 え 、 革 新 的 な 能 力 開 発 技 法 (EdTech)を活用した「学びの革命」が進んでいます。日本でも「創造 的な課題発見・解決力」を兼ね備えた人材(チェンジメイカー)」が求め られており、誰もがそういった資質を身につけることが可能となる、学習者 中心で自らが学びをデザインする「学びの社会システム」の構築が必要で す。 こうした背景を踏まえつつ、日本経済・地域経済・中小企業を動かす人 材を育む「人づくり革命」を進めるべく、新たな学びを可能にするEdTech の開発・実証を進め、国際競争力ある教育サービス産業群を創出しま す(=教育のConnected Industries化)。 たとえば、①教育EBPMの確立、②成長の基礎を作る幼児教育の確立、 ③課題解決・科目横断思考のSTEAMS教育の確立、④企業・高校・ 高専・大学等によるシニアも含む全世代対象のキャリア教育プログラムの 確立、⑤「就職氷河期」世代以降の人材の更なる能力開発プログラム の確立等、一生の学びの環境づくりを推進します。 条件(対象者、対象行為、補助率等) 国 民間事業者等 人生100年時代に対応したEdTechサービスの開発を促進し、2020年 代早期に全国展開を進め、海外展開も支援します。 地域の課題解決・実戦プログラム等の開発を通じ、中小企業の人手不 足解消、イノベーション創出・地方創生等につなげます。 ○社会課題を題材とした実践的能力開発プログラムの構築 ・課題を抱える地方の現場等を舞台とする、社会課題を題材にし、就職氷河期世代を含む社会人 等を対象とする実践的能力開発プログラムの開発実証(課題設定・データ解析・効果測定等) ・地域の社会課題等を題材としたリビング・ラボを構築し、中高生から企業人・研究者・公務員など 世代・分野横断的なイノベーション創出・能力開発プログラムの開発・実証(課題設定・データ解 析・効果測定等) ○就学前・初中等・高等・リカレントの各段階で活用できる EdTechの開発・実証、教育現場で活用する際の課題 抽出・効果検証等 ・「新学習指導要領」(2020年~)の実現に資するEdTech産業群の創出 ・産業界と連携したSTEAMS教育(探究プロジェクト)プログラム創出(文理融合・教科横断 型学習) ・EdTechを活用した個別最適化学習による学びの生産性の的な実証事業 ・教育現場におけるムリ・ムダの解消に向けたプログラム創出 ・国家戦略特区・サンドボックス制度を活用したより先進的な実証事業 ・各産業における学びの高度化に資するプログラム創出 等 ○教育EBPMやEdTech導入に必要なインフラ(ICT環境、学習履歴データ、 指導スキル等)の充実に向けた自治体セキュリティルールの整理、ロードマッ プ策定・調達構造の課題抽出とガイドライン策定 ○学びと社会の連携を支える「官民コンソーシアム」の形成・運営 ・学びに工夫をこらす「現場の先生」と「社会の様々な分野の知」(産業界、学界、芸術・スポー ツ界、地域等)とのマッチング・プロジェクト組成の場、プラットフォームの構築 等 (1)革新的な能力開発技法(EdTech)の創出、導入ガイドライン策定 (2)社会課題の発見・解決に向けた実践の場の創出平成30年10月11日 日経新聞1面
平成30年7月17日 朝日新聞23面
2020年代、どんな「教室」が必要なのか
1)「教科」の勉強の場
⇒「EdTech(個別最適化)×学び合い」が主流に
※「教科書を用いて、講義をする」教室風景は一変するのでは?
⇒「落ちこぼれ」も「吹きこぼれ」もない状態の実現を
2)「マイ・プロジェクト」遂行の場
⇒幼少期から、世界に開かれた産学連携のSTEAM学習機会を創出
⇒オンライン会話・プログラミング・ロボティクス等のEdTech活用
3)「ルール形成能力」育成の場
⇒「学習環境の改善」「校則改革」等に実際に取り組む
⇒特活×EdTech(他校生・研究者・企業人達とオンライン会話)
EdTechにより、教科学習に費やす時間を圧縮し、効果的に。
削った時間をプロジェクトを通じたSTEAM学習に費やしたい。
教科学習
プロジェクト
(STEAM)
プロジェクト
(STEAM)
教科学習
効率化
拡大
教室での作業
ホームワーク
教室でもEdTechを活用した 個別学習 指導者は「特に講義すべき点」を講義 生徒同士の協働による「教え合い」 ABC ABC ABC 共有 ABC 共有A
さん
の
宿題
個別化された宿題(参考)EdTechを「教室での授業の中心」に(教室の「個別化」と「協働化」)
指導者にとっての PDCA化学
物理
数学
歴史
地理
英語
講義動画 小テスト 講義動画 小テスト 講義動画 小テスト 講義動画 小テスト 講義動画 小テスト 講義動画 小テスト授業(中学数学)の生産性向上+STEAM化
(COMPASS×麹町中学)
教科学習(数学)の生産性向上
・費やす時間の圧縮
・成績の向上
捻出した時間で
STEAM系
ワークショップ実施
基礎⇔探究
のサイクル
授業(小学算数)の生産性向上+協働学習
(凸版印刷株式会社×静岡県袋井市教育委員会)
【事業概要】
袋井市立三川小学校にて、算数の授業において、以下の3つのEdTechを活用した新しいス
タイルの授業を、一台/人のタブレット環境で実践。
① デジタル教科書ツールを活用し、基礎を効率的に学び、発展的な学習時間を生み出す
プログラム
② ツールを活用した思考を深めるプログラム
③ 学校と地元企業をつなぎ、本物に触れるプログラム
■袋井市総合教育会議(8月2日) 袋井市役所で開催された総合教育会議にお いて、実証校(袋井市立三川小学校)で活 用するEdTechのデモンストレーションを実施。 ■児童向け説明会(9月7日) EdTechを活用する5年生の児童がツールの説 明会を受け、3学期から始まる新しい学びに向 けた活用が開始。教員によるコーチング x ICTを用いた英語ライティング指導による4技
能型英語教育
【事業概要】
全国の中学校・高校に対して、ICT を用いた新しい英語教育の提供を目指す。本事業では、武蔵野大
学附属千代田高等学院でライティング添削プラットフォーム「Rewrites」を用いたカリキュラムを開発・実証
する。将来的には、生徒が居住エリアに囚われず質の高い英語教育を受けられる機会の提供を目指す。
株式会社キャタル
「自立学習RED」のAI教材(全教科対応)の
学校教育現場への導入実証
【事業概要】
「自立学習RED」にて実践活用されている、AIを利用した個別最適化学習プログラムである「eフォレスタ」
を公教育向けに再定義し、全教科対応として学校現場の実態にあわせたカリキュラムおよびオペレーション
のあるべき姿を構築。公教育と民間教育の連携を実証。
株式会社スプリックス教科学習
(個別最適化)
マイ・プロジェクト
(STEM/STEAM)
「ワクワク」
との出会い
子供の頃から「学ぶ理由」を知って学ぶには
自分の「ワクワク」から学びを拡げるには
プロジェクト
..化学
物理
知の
ナビゲーター
機能
(STEAM化)
(参考)「プロジェクト」と「教科学習」はどこまで接続できるか(STEAM化)
歴史
地理
英語
教科学習(例)
・各資源国のリスクは? (社会(地/歴)、英語) ・リスクの分散とは?(数学) ・燃焼とCO2排出量(理科) ・どうして水は蒸気になり水に戻るか?(理科) ・なぜ細く曲がったパイプなのか?(理科・数学) ・タービンはなぜ回る? ・どうしたら省エネできる? ・理想的なタービンの形は? (理科・数学)数学
タグラグビー × プログラミング・算数
タグラグビー
互
い
に
興
味
・
関
心
の
入
り
口
と
な
り
、
且
つ
深
め
合
う
プログラミング
算数・数学
ラグビー / 五郎丸歩氏作曲×プログラミング・算数
音楽
算数
プログラミング
互
い
に
興
味
・
関
心
の
入
り
口
と
な
り
、
且
つ
深
め
合
う
学研プラスと、マサチューセッツ工科大学MIT Media
Lab、IPA「未踏」プログラマ―のコラボレーション
•
国内教育現場における学研のノウハウ
専門高校でのプロジェクト型学習の深化
~カンボジアの渋滞問題や環境衛生問題の解決プログラム~
【事業概要】
カンボジアの社会問題(交通渋滞・環境衛生)の解決を
題材としたSTEAM教育プログラム (教科とも連動したプロ
ジェクト学習)を構築し、指導教員の育成にも取り組む。
⇒「渋滞」という現象の裏に隠れる「数学」や社会システム
を探究し、「環境衛生」の実現に向けた工学的思考を磨
く。
カンボジアでの調査データを活用した課題解決プログラム【事業概要】
自分の興味・関心を探究するPBL(プロジェクト型
学習)と学習指導要領との紐づけを進めるプロジェ
クト。
長野県軽井沢町、広島県東広島市、東京大学先端研
(異才発掘プロジェクトROCKET)との協力。
「探究」と「教科の学び」をつなげるプロジェクト
産業界と連携したSTEAMプログラムの開発・実証
未来の自動車産業
実証内容
〇第4次産業革命で自動車産業が
MaaS(Mobility as a Service)へと変
わる姿を生徒が理解できるプログラム。
〇その上で、「未来のモビリティサービス」を生
徒が考えるSTEAM学習プログラムと、能
力評価手法を開発中。
実証場所
三重県内の公立高校
事業実施者
Institution for a global Society
※自動車産業界が協力
未来の農業
実証内容
〇第4次産業革命で農業が変わりゆく姿を生
徒がイメージできるプログラム。
〇その上で、「未来の農業」を生徒が考える
STEAM学習プログラム(農業×ロボティク
ス、農業×IoT×IPM
(※))を開発中。
(※)IPM:統合的害虫管理実証場所
全国各地の農業高校(北海道、栃木、東
京、広島、宮崎、鹿児島)。
※普通科高校生・小中学生も学べるプログラムに事業実施者
ベジタリア(株)
※第2次公募で製薬産業・通信産業・ロボット産業によるプログラムを追加
教員・学校経営者向けリカレント教育プログラム
ベネッセ
〇イノベーティブ・ティーチャー育成プログラムを開
発
⇒「専門外・想定外・学校外」に強い先生・未来
の校長先生を生むプログラム
タクトピア
〇米MIT起業家教育プログラムをベースに開
発。
⇒参加者が持ち込む、学校運営課題やプログラ
ム開発構想を題材とした協働プログラム
UWC/ISAK
〇世界最大のインターナショナルスクールUWCの
プログラムをベースに開発。
⇒参加者が持ちこむ、学校改革・新校設立等の
プロジェクトを題材とした協働プログラム。
(タクトピアのプログラムの様子)Mistletoe
〇米High Tech High教職大学院
のプログラムをベースにSTEAM教育指導の
できる教員能力開発
Prima Penguino
〇PBLの指導をできる教員能力開発
Mistletoe × 米HighTechHigh
米 High Tech High 現地視察 対象:今後PBLを取り入れたい
教育委員会や学校管理職
米 High Tech High 先生による国 内での集中研修 対象:今後PBLをベースとした 授業を持つ予定がある 小中高の教員 STEAM/PBL の現場を知る事で、 変革への具体的ビジョンに繋げる STEAM/PBL デザイン研修により授業デザインの変革へ繋げる
「未来の教室」プロジェクトを通じて見えてきた課題
〇STEAM学習(文理融合型プロジェクト学習)の促進
・プログラミングを含むSTEAM学習プログラムの充実 - 中高生が本気で挑戦できるコンテンツが少ない - 産業界によるプログラミングを含むSTEAM学習プログラムの創出への協力が必要 ・STEAM学習を指導できる指導者の不足 - 教員向け能力開発プログラムの開発(「未来の教室」で開発に着手) - 上記プログラムの教職大学院・教職課程へのビルト・イン - 外部人材の副業・兼業を含めた積極活用に向けた教員免許制度のあり方〇EdTechの活用に向けたICT環境の整備
・学校ICT化に向けた地方財政措置(年間1,805億円)の有効活用 -自治体間の学校ICT投資の競争を促す仕掛けが必要ではないか(「足による投票」) -文科省・経産省(EdTech・教育サービスの観点)・総務省(ICT環境整備の観点)の連携 で、学校ICT・EdTech調達の高コスト構造を解明し、対策を検討する必要はないか (パソコンとアプリの調達分離、パソコン価格の低廉化、(生活保護世帯等に配慮しつつ) BYOD(Bring Your Own Device)に転換、サーバー設置費用・メンテ費用の削減等) -文科省・経産省・総務省の連携により、ICTとEdTechが適度に装備された「実現すべき教室像」のオプションと、対応する標準仕様書を提示し、競争的な調達環境を実現してはどうか ・自治体ごとに情報セキュリティ・ガイドラインの解釈が異なる点の早期解消