電子回路工房
MPLAB Ver.7.62 の使い方
作業開始
MPLAB 起動アイコンをダブルクリック(もしくは,スタート->すべてのプログラム ->Microchip->MPLAB IDE v7.62->MPLAB IDE)して起動。下の画面が出れば OK。
プロジェクト作成
統合開発環境でプログラム開発場合には,一つのソースファイルだけで実行形プログラ ムを完成させることは,まずありません。いくつかのソースファイルや独自の関数ライブ ラリ,あるいはアイコン画像など多くのファイルを組み合わせることで実行形ファイルを 完成させます。どのファイルが必要なものか,それがどこにあるのか,どのように組み合 わせるのかなどの情報を管理するのが,プロジェクトファイルです。プログラムを作る最 初の作業は,新しいプロジェクトを作るところから始まります。 プロジェクトは[Project]->[Project Wizard]を使うか,[Project]->[New…]で新規プロジェ クトを作成する。以下は,New の場合で説明。New Project ダイアログ(小さなウインド ウ)が出るので,ここでプロジェクトに名前をつけて,それを保管する先(Project Directory) を指定する。Project Directory は,[Browse]ボタンを押して指定する。マイコンピュータ ->ローカルディスク(D:)->自分のメールアドレス名前のフォルダ(e47xx,無ければ新し く作る)->[新しいフォルダの作成]でプロジェクト名と同じフォルダを新たに作ろう。あれ,空っぽになっちゃった!と驚く必要はありません。プロジェクトの入れ物を作っ ただけで,まだ中身がないから空っぽでいいのです。
ここにC 言語のプログラムファイルを新規追加しましょう。[Project]->[Add New File to Project…]で表示されるダイアログで,さっき作成したプロジェクトのフォルダを開いてか ら,ファイル名を打ち込もう。このときファイル名の最後に C 言語プログラムを意味する 「.c」を付けることに注意。これで現れる白いウインドウ内にプログラムを書いていくのだ。
プロジェクトファイルの閲覧
ここで,[View]->[Project]を選ぼう。いま プロジェクトにどんなファイルが含まれて いるのか一覧できるProject View ウインド ウが現れる。これのウインドウの中で右クリ ックすることで,プロジェクトへのファイル 追加や削除のためのコンテキスト命令ウイ ンドウが現れる。これを使えば,いちいち Project メニューを開いてファイルの追加削 除を行うより簡単です。コンパイル
PIC マ イ コ ン の 種 類 を 設 定 し ま す 。 [Configure]->[Select Device]を使って型番を指定し よう。(PIC16F627,628,648 およびそれらに A が 付いた機種は,PIC16F627 で指定して下さい) Project の新規作成で,Project Wizard を使った人は 既に登録されているので,再設定しなくてもかまい ません。 コンパイルをするには,[Project]->[Build]です。 (Ctrl キーと F10 キーの同時押しでも同様です) 「Output」とタイトルの付いたウインドウが開き, コンパイル状況がだだーっと表示されます。 表示の最後に「Loaded プロジェクトディレクトリ名¥C 言語ファイル名.cof. 」と表示さ れればコンパイル完了です。PIC マイコンに書き込むためのファイル「xx.hex」がプロジ ェクトディレクトリ内に作成されているはずです。(xx はプロジェクト名になります) もし文法ミスなどがあれば,青文字で Error が表示されます。このエラー部分をクリッ クすれば,プログラム中の問題箇所にジャンプします。エラーメッセージをよく読んで修 正しましょう。
MPLAB の便利な機能
デバッガー(Debugger) 通常のマイコンプログラム開発は,(1) プログラムをマイコンに書き込む,(2) 基板に取 り付ける,(3) 電源を入れてプログラムの動作を確かめて不具合をチェック,(4) 不具合を 修正する,という手順になりますが,これを実際にやると結構手間がかかります。MPLAB には,コンパイルしたプログラムを MPLAB の上で動かして動作を確かめる(不具合を見 つける)デバッグ機能(デバッガー&動作シミュレータ)があります。 デバッガーの初期セッティング(そのプロジェクトで一回設定すれば以後不要) 1. シミュレータの選択:[Debugger]->[Select Tool]->[None]となっているのを[MPLAB SIM]に変更する。 2. 基板クロック周波数の指定:Debugger]->[Settings],これで表示されるダイアログの [Osc/Trace]タブを選んで[Processor Frequency]が 20MHz となっているのを,実際の 周波数(内部発振回路を使用するなら4MHz)に変更する。 シミュレート [Debugger]->[Run]で右図のようなアイコンが表れます。 三角アイコンを押すとC プログラムの中で{ }で囲まれた内 部の複数の命令群や繰り返しループなど区切りのいい一塊ずつ実行されます。三角二つの アイコンは,それをアニメーション的に実行します。その他の{ }が描かれたアイコンは,関 数単位で実行する命令などです。(これ以上の情報は,各自でヘルプやネット情報などを参 考に自習してください) シミュレートしているときには,C 言語ソースプログラムに緑色の太い矢印が現れて,次 に実行する命令を指し示します。 しかし,これだけではプログラムが無事に動くことが確認できるだけで,「狙ったとおり の入出力動作をする」ことまでは確認できません。 いろいろな情報を見る機能 ストップウォッチ機能 [Debugger]->[Stop Watch] 実際に動作させたときの経 過時間を表示します。(点滅時 間などを調整するのに便利) 時 計 を リ セ ッ ト できます。 指定したクロック周波数に特殊メモリや変数の状態確認(View) [View]->[Special Function Registers]
マイコンのメモリは,プログラムの保存や変数用のメモリだけでなく,入出力や割り込 みカウンタなど,マイコンの動作を決めるための特殊なメモリ領域があります。これが Special Function Register(SFR)です。Special Function Registers ウインドウで,この 一覧と設定内容を見ることができます。ポートB(PORTB)は,メモリの 006 番地に割り 当てられており,下図では,SFR Name:PORTB Hex:08 と表示されていますが,これ はいまポートB が 16 進数(Hex)で 08 となっていることを表しています。 [View]->[File Registers]でも変数や,入出力ポートの状態を確認することができます。呼 び出したままでは[Hex]タブになっていてメモリの番地と内容が 16 進数で表示されている だけで分かりにくいので,[Symbol]タブにすると分かりやすいでしょう。 [View]->[Watch](SFR や変数の確認) これで表示されるウインドウで,見たいものを選び追加します。SFR なら左側のドロッ プダウンメニューで選び[Add SFR]を押します,変数の値なら右側のドロップダウンメニュ ーで選び[Add Symbol]を押します。Symbol Name に名称,Value にその値が表示されます。 これらはシミュレータが動いている間は,リアルタイムに書き換えられます。また変数な ど値部分をダブルクリックして直接変更できるものもあります。 これらの機能を活用することで, 実際に回路に繋がなくても入出力 の様子を確かめることができます。 変数内容も分かるため,実際のテ ストより詳細な確認作業が可能と なります。
付録
FAQ -よくある質問 -
Q.1 Project -> Project Wizard で新しいプロジェクトを作る時の「Step Two:」で Hi-Tec 社のC コンパイラが表示されません。(例えば下の図のような画面しか出ない)どうした らいいですか?
A.1 MPLAB のインストール前に Hi-Tec 社の PICC-Lite のインストールをしたために, PICC Lite の情報が MPLAB に登録されていないのが原因です。以下の二つの方法を試 してください。
方法1:PICC Lite のインストールが完了している場合
上の図のLocation 枠右にある「Browse…」ボタンを押して,PICC Lite のインスト ー ル 先 を 指 定 し ま す 。 授 業 で 使 っ て い る バ ー ジ ョ ン だ っ た ら ,C:¥Program Files¥HI-TECH Software¥PICC¥lite¥9.60¥bin¥picl.exe にインストールされてい るはずですから,これを指定してください。(このようなフォルダやファイルが無い 場合は,方法2を試してください。) 方法2:PICC Lite のインストールが完了していない場合 http://www.ee.kochi-ct.ac.jp/~shiba/ の「電子回路工房」の授業ページのリンクをた どって必要なファイルをダウンロードしてインストールしてください。 方法3:MPLAB の基本設定でツールを登録しておく
Wizard を使う前に,Project -> Set Language Tool Locations…で設定する方法もあり ま す 。 こ れ で 現 れ る ダ イ ア ロ グ ウ イ ン ド ウ で ,HI-TEC Universal ToolSuite ->
ルの場所を正しく設定してください。(これが現れないならA.1 の方法2を先に試す)
Q.2 C 言語ソースファイルがコンパイル(Build)できません。
A.2 Project ->Add New File to Project…で C 言語ソースファイルを追加する時に,フ ァイル名の最後に拡張子「.c」を付け忘れている。この場合には,正しいファイル名で新 しいファイルを作って追加しましょう。
Q.3 拡張子.c は付いているけど,コンパイルがうまくいきません。
A.3 View -> Project でプロジェクトに所属しているファイル一覧を見てください。こ こで,自分が入力したC 言語ファイルが Source Files の場所にあれば,C 言語のソース ファイルとして認識されていますが,コンパイルできないようでしたら,おそらく下図 のようにOther Files に分類されているか,あるいはここに現れていないか,のいずれか です。現れていない場合は,Project -> Add New File to Project を使ってファイルを追加 してください。
Other Files に分類されている場合には,C 言 語のコンパイル環境が登録できていないことを 意味しています。Project -> Set Language Tool Locations… と Project -> Select Language Toolsuite…で Hi-Tec PIC C コンパイラを正し く設定しましょう。(設定の詳細はA.1 方法2や A.1 方法3を参照してください)