で、「学長が一人歩 きをしているのではないか」とお叱 りを 受けるか もしれませんが、教養 ・専門の教員 を含めました 全教員を動員 しているという構成か らします と、これは当 然の帰結であるというふ うに私は考えてお ります。なお現 在は、 ご承知のように地方分権あるいは地方主義 という-こ とが一般的に考 えられます し、私はそれが当然だ と思いま す。 と同時に、今一方にお きましては、国際化あるいはグ ローバ ル化 の視点か ら活動す ることが求め られてお りま す。前者 に関連 して言います と、地方の発展あるいは繁栄 な くして 日本の発展 ・繁栄はあ りえない。 これは当然のこ とでございますので、我が研究所で もこのような認識に基 きまして地域のニーズに直接 にお答 えする、そ うい うふ う なことで活動 をしてい きたい と思ってお ります。なお国際 化 につ きましては、その視野が色々あろうか と思いますが、 立地条件等 を配慮 した上で環 日本海に関連 した国際化、そ れに関連 した国際的な研究 を行 う。 これ らを通 じまして、 その成果を地域 に還元 したい。言い換 えます と、国際性の 空気 といいますか、風 といいますか、 これを地域 に吹 き込 みたい と思っています。先ほど、理事長 もおっしゃったよ うに、大学の現在の研究所の体制では必ず しも万全 とは言 えない し、十分 とも言 えないわけでございますが、ただ気 概 といいますか、 目的だけはそ ういうふ うに持っておると いうわけでございますので、 どうかその辺のところをご理 解いただきまして、 これか らもよろしくご支援 をいただ き たい。 と同時に、研究所 を、ご出席いただいた皆様方の自 分 自身の研究所だ というふ うにお考えいただ きまして、積 極的にご利用あるいはご活用いただければ幸いだと思って お ります。簡単ではございますが、以上でご挨拶 に代 えさ せていただ きます。 ご紹介 していただ きました蛇名でございます。私の役割 はこの研究所の概要 を説明するとい うことでございます。 既にお手元に配布 されてお りますパ ンフレッ ト、即ち 『地 域活性化研究所
』
というこのカラー刷 りのパ ンフレッ トをし ご参照願いたい と思います。要するに、 ここにその概要な るものがほぼ網羅的かつ具体対的に書かれているわけです か ら、余 りこれをくどくどと繰 り返 し説明することはない のではないか と思い ます。ただ、全体 としては、最初の 『設立の趣 旨』
とい うのは、ある意味では我 々の研究所の 方法論 といいますか、 どういう観点で研究をしようとする のか という方法論、分か り易 く言います と、問題意識でご ざいます。それか ら今度は、5
ページに参 りまして 『研究 所の概要』
とい うのがございます。 これは、む しろ研究所 の内容 というふ うにご理解いただきたい と思います。それ か ら私、敢 えてこの場で3番 目に、いったい当面 どうい う ことを研究 しようとしているのか、 とい うことを平成10年 度の我々の事業計画に即 して、少 しコメン トしたい と思い ます。 -5-新潟経営大学 地域活性化研究所長蛇 名 保
彦
まず第一点 目の趣 旨でございますが(-これはここに既 に 書かれているわけですか ら、私が繰 り返すまで もないわけ ですが、 ただ問題意識 をかいつ まんで 申 し上 げ ます と、 我々としてはやは り研究所 を取 り巻 くといいますか、ある いは大学ない し地域 を取 り巻 く状況 をどうい うふ うに理解 すべ きか という点が非常に大事でございます。その点が不 明確だ と、結局最後 まで首尾一貫 した研究 ということが出 来ないわけであ ります。その意味で我々は我々を取 り巻 く 状況 といいますか、環境 とい うものを3つの点 に整理 をし て捉 えた とい うこ とでございます。第1の点は、いわゆる グローバ リゼーシ ョンとい うことでございます。 これは、 説明するまで もな く、我々が 日常 ・日頃か ら体験 をしてい る、大 きな トレン ドといいますか、流れです。 日々、我々 は、経済 ・社会あるいは文化 に至るまで、我々の生活全般 に渡ってこの波に追われているというのが実状でございま す。それか ら2つ 目は、そのグローバ リゼーションの背景 を成 している重要な要素でございます。それは、いわゆる 市場化 というものです。つ まり、これは分か り易 く言えば、市場経済の拡大で ござい ます。それは、社会主義体制が
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年のベルリンの壁崩壊以降、市場経済に変わったとい うことを機 として、大変急速にしか も世界的に今拡大 しつ つあるわけです。 しか し、市場化 とい うものは、単にそ う いう外延的な拡大だけではな くて- それがいわゆるグロ ーバ リゼーションと言われるものに拘わるんですが- よ く観ればは我々の生活あるいはものの考え方、意識、 こう いった ものにまで影響 を及ぼ しつつあるということでござ います。.ある意味では市場経済特採化 しつつある。 深化 と いうのは深 まるということです。 こういう、内延的な市場 経済の拡大 といいますか、 こういうものも我々は見過 ごす わけにはいかない ということであ ります。その意味で我々 はそのグローバ リゼーションとともに市場化の波に日々洗 われている、あるいは追い立て られているというのが実状 だ と思 うんです。それか ら3番 目なんですが、実はこうい ったグローバ リゼーシ ョンや市場化 を更に加速 しているの が、情報化の流れだろうと思 うわけです。情報化 といいま して も、個人でそれに対応するということは、その人それ ぞれの好 き嫌いの問題でございますか ら、そんなに急 を要 するような問題ではないんですが、要は企業活動が完全 に この情報ネッ トワークシステムに組み込 まれつつあるとい う点が重要でございます。ですか ら、事情が解ろうと解 る まい と、 とにか く企業情報ネッ トワークシステムを使わな い とビジネスにならない、あるいはビジネス即ち競争に立 ち遅れる、 こうい う事態が今到来 しているわけです。そ う いう意味で、 これがまた市場競争 を激化 させ るということ です。 また、そういう競争を通 じて市場化が進むと、 さら にグローバ リゼーションが進む、 こういう脈絡になってい ると思われるわけです。 したがって、我 々はこういった三 つの流れを一応、21世紀初頭の経済 ・社会 を規定するであ ろう大 きな社会的な流れ という意味で、- 良い名前がな い もんですか ら- とりあえず「メガ トレン ド」と呼んでいる わけですが、そういった ものがこれか ら我々を取 り巻 く環 境 として、無視 Lがたいであろうということでございます。 さて、そ ういう中で、一つは、我々はこの 日本経済をど ういうふ うに深化 させ るのか。何故なら日本経済はどうな ってもいい というわけにはい きません。グローバ リゼーシ ョンの中で も、一方ではやは り我々は日本経済を深化 ・発 展発展 させてい くとい う役割 を担 っているわけであ りま す。更にそういった 日本経済を探化 させる上で、地域の内 発的な発展 とい うものがないと、 日本経済の内部的 ・内延 的な発展つ ま り自律 的発展 とい うことが不可能 なわけで す。そういう意味で、 日本経済 とともに地域の方 もグロー バ リゼ⊥シ ョンの中で、 どうい うふ うに経済 を深化 させ、 そ して地域のqJ・
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Lてい;Lとい うように言 えるわけで す。 ところで、その内兜的・J'al蝿とIilいまして も、それぞれ の地域の特性 を踏 まえて発;はするのが まさに内発性でござ いますか ら、全国一律 に同 じことをやることが必ず しも良 い とは言えないわけです。その意味で、我 々が置かれた地 域つ まり新潟の、あるいは新潟県の特質は何か ということ をよく考えなければならない と思います。それは一言で言 えば、 この地域がやは り日本海地方に立地するという点に あろうというように考えてお ります。ですか ら、 日本海地 方に立地するという点での経済的あるいは社会的あるいは 歴史的 さらには文化的な特質 とい うものを活か しなが ら、 この地域の内発的な発展 を図るとい う必要があろうか と思 うんです。 まさに、その点にこそ我が研究所の意義 という のがある とい うように我 々は考 えているわけで ござい ま す。 さて、以上が我々の研究を進めてい く上での方法論 とい いますか、問題意識でございますが、そういう問題意識に 基いて一体 どういうことをやろうとしているのか というこ とが、 この5ページか ら書かれているわけです。 これは既 に箇条書 きになってお りますので、ご参照いただ きたいと 思 うんですが、要す るに、研 究課題 としては、一つが地 場 ・地域産業を中心 とした研究、 さらには経営情報 システ ムを中心 とした研究、 さらに3番 目には国際協力 を中心 と した研究、 これが研究課題でございます。そ して、大 きな 課題の2番 目が事業ですが、 これには研究事業あるいは支 援事業 というようなことがあ ります。 さらに広報活動 とい ったことであ ります。それか ら、 どういう体制でやるのか という点に関 しては、組織な り、あるいは陣容 というもの もここに書かれてお り、かつ学長の方か らもその陣容につ いては既 に触れ られてお りますので省略 させていただきま す。要はこういった研究ない し研究活動、あるいは事業を 冒頭で申し上げましたような問題意識に基いて行 うという 点が肝要であろうというように考えてお ります。 さて、「いったいお前たちはさしあたって何 を研究 しよ うとしているのか」とい う点でございますが、その点に関 して若干 コメン トをさしていただ きたい と思います。それ は、先ほど言いましたように、平成10年度の事業計画にお いて我 々が どういうことを課題にしているのか という点で ございます。三つの課題 を我 々は考えてお ります。第1は、 やは り産学官協力に対する経営サイ ドか らのアプローチが 必要であるとい うことであ ります。既に平成10年度の 『中 小企業自書』
で も指摘 しているように、新産業の創出ある いはベ ンチャーの育成 という場合に、いわゆる技術開発な-6-い Lは研究開発 と-6-いうことが非常に重視 されて-6-いるんです が- それはそれとして重要であるとして も- 同時にそ れとマーケテイングの ミスマ ヅチ ということも非常に深刻 な問題にな り始めているとい うことでございます。そ うい う意味では産学官協力 に対する企業経営論的なアプローチ とい うものが、 これか らは非常 に重要になって くるという ことで、そ うい うような課題 を取 り上げる。 それか ら2番 目は、ある意味ではそれに関連するわけですが、今 日企業 経営 というのは- これは私の個人的な意見ではあ ります が- いわゆる「エ ンジニアリング ・マネージメン ト」つ き り企業内の合理化 とい うような ものか ら次第に「ネッ トワ ーク ・マネージメン ト」つ ま り企業間関係 をどう捉 えるの か とい う問題 に次第 に移行 しつつある と私 は見 てお りま す。その意味では単に企業内の合理化あるいは効率化ある いは収益性、こういったものだけをもって企業経営 とみな す時代 は既に終わ りつつあるということじゃないか と思い ます。その意味では、企業間ネッ トワークや、企業間取引 即ち流通 とか物流あるいは金融 といったいわゆるネッ トワ ーク型産業が、 これか ら非常 に重要になって くる、企業経 営 を考える上での不可欠の要素になって くる- と考えて いるわけです。なかんず く、 この新潟県は、いわゆる環 日 本海地域 における拠点性 を発揮するというように称 してい るのですか ら、 この拠点性が どういう意味を持つのか とい うことを我 々は考 えなければならない と思 うんです。です か ら、 より広域的なもの- つ まり県全体の もの- へ、 そ して より高度なもの- と、その拠点性 をいかにして広げ 高めてい くか とい うことが、ここで課題 として取 り上げ ら れるべ きであろうというように考 えてお ります。それか ら、 3番 目の課題 はいわゆる企業情報ネ ッ トワークシステムに 対 して地域 というレベルで、 どういうふ うに取 り組んでい くのか ということでございます。先 ほど言いましたように、 現在企業情報ネッ トワークシステムは企業のグローバ リゼ ーションに対応 して、どんどん発展 してお ります。しか し、 そういうものに対応 し得 る、つ ま りそ うい う垂直的な統合 的なネッ トワークシステムを展開 し得 るという企業は極め て限 られてお ります。つ まり、大企業であ り、多国籍企業 であるわけです。 したがって、 もう一つ、中小企業や零細 企業あるいは地場の企業はどういうふ うに対応すべ きなの か という点が、当然課題 として上がって くる。 その限 りで は、いわゆる水平的な企業情報ネッ トワークシステムをど うい うふ うに地域 レベルで作 り上 げてい くのか とい う点 が、 もう一つの選択肢 として我々の前 にやは り提起 されて いるというように考 えべ きであ ります。それか ら、 もう一 つは、いわゆる産業集積地域 というものは今後は、単なる いわゆる地場産業の産地 という性格だけではなしに、そ う いった伝統性や地場性 を活か しなが らも、同時に地域 にお ける企業間ネッ トワークシステムと言われるようなものへ と次第に転換 してい くべ きであろ うと考 えているわけで す。そういう場合に、つ まりそういう新 しい集積論にとっ て、いわゆるこの地域の企業情報ネッ トワークシステムを どういうふ うに構築 してい くのか ということが問われて く るだろうというように考えているわけです。そういう意味 で、3番 目の地域企業情報 ネ ッ トワー クシステム論 の開 発 ・整備に関する研究 とい うことを取 り上げたい と考えて いるわけです。 これはあ くまで も課題でございますか ら、 これか ら皆 さん といろんな場で意見交換 をしなが ら、ある いはいろいろお教 えをいただ きなが ら、我々の研究内容 を 充実 させてい きたい と考 えます。研究誌 を発行す るとか、 あるいは産学官懇談会 を開催するか、少な くとも構想だけ はいろいろ膨 らましておるわけでございます。とりあえず、