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HSV-1主要構成因子UL47は宿主細胞因子p32と相互作用し、ウイルスの核出芽を制御する

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Academic year: 2021

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論文の内容の要旨

論文題目 Herpes Simplex Virus 1 Protein UL47 and Host Cell Protein p32 Interact in Infected Cells to Regulate Viral Nuclear Egress

(HSV-1 主要構成因子 UL47 は宿主細胞因子 p32 と相互作用し、ウイルスの核出 芽を制御する) 氏名 刘 卓明 HSV-1 UL47 はαヘルペスウイルス亜科において共通にコードされ、ウイルス粒子 の最も主要な構成因子であることが知られている。しかし、UL47 自体のウイルス増殖や病 態発現における本質的な機能は、ほとんど不明であった。そこで、我々は UL47 と相互作 用する宿主因子の網羅的な同定を試み、その相互作用を解析することによって UL47 の機 能の解明を試みた。(i) MEF (myc-TEV-Flag) タグを付加した UL47 (MEF-UL47) を 293T 細胞で過剰発現させ、タンデム免疫沈降により UL47 複合体を精製した。高感度質量分析 計によって、その構成因子を決定し、UL47 と相互作用しうる宿主細胞因子を同定した。そ の中で、正常細胞ではミトコンドリアマトリックスに局在する多機能因子 p32 に焦点をあ てた。 (ii) UL47 過剰発現細胞および感染細胞において、UL47 と p32 は共沈降された。(iii) 内在性p32 の発現を shRNA で抑制した細胞では、野生体ウイルスの増殖は約 20 倍抑制さ れた。一方、UL47 欠損ウイルスの増殖は 2 倍程度しか抑制されなかった。(iv) 野生体ウイ ルス感染細胞におけるp32 の局在は、非感染細胞とは著しく異なり、主に核膜に局在して いた。また、感染細胞におけるp32 の核膜への局在は、UL47 依存的であった。(v) UL47 および p32 は、ヌクレオカプシドの核膜からの出芽に関与する UL34、UL31 および Us3 と共沈降した。さらに、核膜上でこれらのウイルス因子と共局在していた。(vi) 電子顕微 鏡解析の結果、UL47 欠損ウイルス感染細胞における核内外膜腔内のウイルス粒子の割合が 比して著しく低下していた。一方、核内のウイルス粒子の割合は増加していた。(vii) p32 の発現をshRNA で抑制した細胞では、一次エンベロープを獲得したウイルス粒子が蓄積し ている核内陥入構造体が誘導されていた。本構造体は、ウイルスの核膜からの出芽が阻害 された結果誘導される構造体として知られている。

以上の結果より、(i) UL47は感染細胞においてp32と相互作用する、(ii) p32はUL47 と協調してウイルス増殖を促進する、(iii) UL47はp32を核膜へリクルートし、ウイルスの 核膜からの出芽に重要なNuclear Egress Complex (NEC)の構成因子UL34およびUL31、さ らにはUs3と複合体を形成する、(iv) UL47およびp32は効率的なウイルスの核膜からの出芽

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に重要であることが明らかとなった。これらの知見は、UL47はp32と相互作用し、ウイル スの核膜からの出芽を制御することによってウイルス増殖を促進していることを示唆して いる。

参照

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