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乳児及び小児中耳炎

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Academic year: 2021

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東京女讐學會雑誌第8巻第士號

乳児及び小窓中耳炎

東京女子讐學專門一校教門

石 源 亮

申耳炎は主として乳見及び小児め疾患であって藪に於ても頭抜けて多く叉種菱特異 の難を持つものであるから之に断て述べて見やうと思ふ。「以下は我教室外卒患者中の 急性中耳炎患者に就ての調査を根擦としたものである。 1.年齢及び性の關係. 昭禾09年より同11年に至る約3ケ年間の我教室外來に於ける急性中耳炎患暑は合

計・・3珊醐・97徽・・8例であって男・ヰ卿も多く・・昧當っで邸.茨

に年齢別表の各年齢に就て観察するに 年 齢 男肛.表 逮12 3 4 5 67 8 910 正1 12 正31斥旦516171t8旧20竃iユ1415L一 .50一 ’¢o f3口 。 @ P〃。 1 趾 1ω Xσ W0 Tσ T0 S0 R0 `o 奄O ㌦、 、」r ’、 1 旨 、一 、 一 、 @ 、 ㌧A@ r 一 ,、f 、A r,’ 、 r 1

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山山

年 短 に 其 均 1数 を 載 、せ た り エ歳のものは頭抜けて多く之より年齢 を増すに從って減少し10歳位迄は規則正 しく減少し其後は極緩徐に漸減して居 る。小見(14歳以下)は合計809例全艦 の71・3 %EPち総数の七割を占めて居り叉 6歳以下のものS合計は648渕総敷の57.1 %を占めて居る。 男女の率は小兇809例中男445例女364 例であって男が55・0%!忙なって居る。 一三に男見は女児に比して罹患率大であ ってウヰン大肇小児科の統計では男58.8 %にな?て居る。 此男見が女兇に比して多い理由としてはフライシzマンは禮質よ りも外因が多く關係する,故に五一六歳の男兇の活動盛には殊に差が大きくなると去 一第 8巻 1一一

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2 石原=乳晃及び小兄中耳炎 って居る,本院の統計も此庭で少し差が多く成って居る。然し一方鍛り活動せざる一 歳の乳児を見るに合計252例中男ユ38例¢4遷%)と同上係にある所から見れば髄質の 差異があって男児が女工より罹り易いと見るのが至當の様である勿論男兇の二三性か ら來る外來の障碍も一因をなすことは考へられる,砒二三は各年齢殆ど同様の差を示 して居る。

2.側の機織

中耳炎は左右何れが多V・か又爾側同時に來るもの玉率ば如何かを見るに,乳児は右 82左72で右が少しく多く,小見は右202左215で左が少しく多Vb,ヘヒトの統計に由る と右が左に比し著しく多く殊に乳晃には著明だと云って居る,此理由として彼は右利 きの入が多いと同様右耳も鋭敏で中耳炎に罹り易いと云って居る,教室の例でも乳見 は右が少し多く成って居る。 教室の統計で面白v・事は爾側性のもので孚L兇1§84例(35%),三兄は170例(29劣)大 人は24例(7.7%)であって上側性は乳見に最:も多く小児之に次ぎ:大人は著しく小敷であ る,之に就てゲッペルトは幼見の中耳炎は鼻咽腔炎の一分症の様なものである而して 幼なければ幼い程炎症が全系統的に來る,小晃が大きくなる程炎症が部分的になると 云って居る,之が三見が中耳炎:に罹り易く又全系統的に一時に爾側に來易い理由であ って大人になるに從って二二性が減って回る課である。 季 節 別 表

3.季節的關係

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1二二が季節的瞳動のある覇周Sロの

事であるが殊に小兜は季節的の攣化が大き 大小 人見 い我教室昭和9,10の2年間の統計による と小見合計615例申1月最多く之から3月迄 は多い,1月から3月迄の3ケ月の合計は 276例(45%)であって1年間の孚婁鰯を占 めて居る,之に次では4,5,11,12,の4ケ 月で6,7,8,9,10の5ケ月は最も少ない。但 し8月には水泳から來る中耳炎:が相當含ま れて居る。大人も略同様の攣動を示して居 るが小児程烈しくない。以上の数字は一の

一第 8巷 2一

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石原=乳見及び小晃中耳炎 3 拶畷さづ年汝¢泓行に由て多少の差のあるζとはク論である。

4・乳児中耳炎

年齢別表に見らる製通り乳兇(生後1ケ年未満)の中耳炎は他の何れの年齢よりも 頭抜けて多いのであって,中耳炎合計1135例中1年未満のもの252例即ち22.2%を占 めて居る,叉ゲ。ペルトは孚睨中耳炎:の80%は生後4ケ月以前に來ると云って居るが 二三に於ても約牛島は生後4ケ月以前のものである。 こsで初生兜中耳炎の事を御話する,初生兇では出生第1週に少し多V・事に成って 居る,教室に於ては生後3日乃至7日のものが多くなって居る。初生児中耳炎の原西 としては(一)出生前羊水が鼓室に入り其刺戟,(二)出産機上の爲の中耳腔の充血,(三) 三二山畠が低く開ロせる事,(四)出生第一週には鼻咽腔加答見の多い事,其他吐乳の 多い事等が墨げられて居る。 三晃中耳炎の症状 乳見中耳炎の特異なことは其加答見性のものも化膿性のものも 永く無二歌か或は割合輕度の症歌で繧過することであってゲ。ペルトは,乳児に於て は若ければ若い程一般症歌よりも局所症状が弱いと云って居る,叉人工榮ii鼠戸は母乳 児より罹り易い。 乳兄は自信症を訴へることが出來ないのであるが生後4ケ月位になると耳を擦り仕』 け叉は手で頭を鱗り又は耳に燭ると暗く等の事でわかることがある,此他不安,睡眠、 障碍,叫喚,嘔吐等を乱すことがある。熟は急に高熱が出ることがある,二型は稽留’ 熱弛張二等不定であるヌ:無謬のこともある。 鼓膜は輕度の炎症の場合は菲薄友白色で後払製が第一に膨隆し槌骨は不明で只短突 起のみ認めらる、様なものが多く,比較的二度の炎症て膿を潴溜するものであっても 反回充1血は輕く色は友白色か叉は淡紅色で一二に膨隆し湖山無光澤のものが多いので・ ある。乳児の鼓膜穿孔が割合容易に起らない理由は鼓膜が大人と同じ様に高踏であっ・ て且つ膿が旧い欧二三を通って易すく咽頭に排泄される爲である。こsで必要なこと は初生児の中耳の解剖的關係であって幼児の欧氏管は短い(之は其軟骨部が短い爲で ある)・1而して敵氏管腔は却て大人より廣く成って居る,又乳囁餐は小さくて中耳に接 近して居る。 こsに潜伏型(潜伏性増殖性乳兄中耳炎)を學げて居る人がある,之は出生前から鼓 室に入って居た羊水,出物等が始は無菌の異物として存在するのであって鼓膜は正常 であり鼓室内には粘液を保有するが後には鼓膜が次第に増殖を來すものを云ふのでみ 一’m g as 3一一一.

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4 石原=乳晃及び小兇中耳炎 る。孚睨には乳二三起炎及び頭蓋内合併症が少ないのであっ℃其理由ば中耳の膿が易

すく二二に灘するのと・琳膿下露とセて騨され編である・灘に於け

る統計も中耳炎に封ずる孚隣突起炎の率は大入12.9%,小児10.2%に謝し乳児は1.6 %に過ぎない。

5・小三期中耳炎

小児期中耳炎の中最:多いのは輕症のものであって始め数時間績く耳痛があり之が翌 日には無くなって二度の熟と難聴のあるのが多いのであるジ鼓膜所見は始め後上訟訴 に充血膨隆し次で全罷が膨隆する,tt漿液性のものは充血なく軍に僅に膨隆して光澤.を 歓ぎ透液性に見えるのがあるe炎症の彊度のものは突然高度の耳痛を回し爲に睡眠の 妨げら・れる事がある,叉聴へが悪くなる,之と同時に39−40度の高山を出して回る, 鼓膜所見は大醗大人のものと同様であるが一鰹に充血が輕い様でみる6. 、経過 普通敷時間より三一四日で穿孔排膿して同時に四温る頓に降りそれより膿汗 も次第に減じ数日乃至敷旧聞で穿孔閉回し治癒するのが普通で有って,、経過ぼ一般に 大人と比較して短かい,然し症状弱く二三緩慢で鼓膜膨隆し内に粘液を潴溜し三度の 鼓膜切開を必要とするものもある,又力)Nる三態で治癒するも度々再三するものがあ る,これ等は淋巴禮質のも¢)が多い様であるが叉細菌の性質にも因るものである,一 般に粘液三二歌球菌は慢性の経過を取り易い。初め穿孔排膿後も四温容易に下らす 叉膿汗が非常に多量で永く減少しなVbものは炎症が三二突起に進行して居るものが多 い,収急に四温上昇し烈しV・頭痛を訴へて回るのは頭蓋内進行の惧ある故直ちに二階 突起手術の必要がある,中耳炎の合併症二三突起炎に就ては前に述べた,.頭蓋内合併 症に就ては略する。 6・原 因 前緯デッペルトが幼児の中耳炎は鼻咽膣加答児の“分症の様なものである、と云って 居る通り孚睨及小児の中耳炎の大部分は鼻咽腔加答見帥ち感胃から來るものであって 本院母鳥中原因の比較的明かなものに就て見る艀睨に於ては79例中感胃34で最多激 を占めて詰り次では産湯・肺炎,麻疹・吐乳・消化不良等が認められる・「小見に於ζ ・は185例中感胃1禅(74・2%)を占め之に次では水泳・麻疹・狸紅熟・百日咳等の順で ・あるb 病原菌 乳見には蓮鎮朕球菌が多いと云はれて居る,教室に於ても溶血性連鎮歌球 一第 8巻 4一一

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石原=乳児及び小見中耳炎 5 菌が著しく多くなって居る,之は小晃にも同様である,次では葡萄朕球菌,双球菌, 粘液性蓮鎖歌球菌等であるが之等は著しく少ない,比較的悪性な粘液性連鎖歌球菌は 乳児小見には極少なく大人に比較的多い。 感染経路 敏氏管性と血.行性とあり欧氏管性が主である,乏は感冒で鼻咽腔の加答 免及び咳漱動議の爲が多く又総堀の爲に煽ることもある,血行性としてはワンフル エンザ」,「チフス」,麻疹狸紅熟等が属するのである,入浴の際湯が耳に入り外聴道 炎を起し之から來ることは割合少ない。

7.療

法 磯病間もないもので高熱があり鼓膜が膨隆して居る様なものを見た時には時を移さ す鼓膜切開を行ふ事であって此場合自門を待って居ると,どうしても弱卒突起に廣が・ り易く自然に治癒も馬引き慢性になるものがある。小忌及び筑児では前に述べた檬に 粘液性で比較的緩徐に來るものが多いのであって,これは一同切開するも数日で塞が り叉膨隆し,かくして何同も切開を行ふ場合が相撃多いのである,然し此切開の爲に 後に聴力に障碍を起すとか切開口が塞がらすに残ると云ふ様な事は殆どない,鼓膜切 開の術式は略する。 一 排膿したものは静に「オキシフル」で拭ひ「リバノ■一・ル,ガーゼ』を挿入し一B一二同 交換する,内服としては「アスピリンJ,「ラキサト ・一ル」,浩化剤等を與へ叉「カルシユ ム」矧,「キニFネ」剤等の注射を行ふと効がある,小見には筋肉内注射のものを用ひ る,近來「プロントジール」及び其類似藥の内服及筋肉内注射を用ひて効がある様であ る。局所には冷捲法を施し,食餌は軟かく潰化し易いものを興へる之は一は咀囑それ 自身が機械的に中耳炎に悪影響を及ぼす爲である叉食餌の種類も注意を要する。初期 には安静が必要である,之は一は締盟に穿て膿が乳購突起或は碕深部に進入する漢が あるからである,從て炎症の盛の闇は臥豚を必要とし其後維過に從て適當に注意を綿 ふべきである。 一第 8 答 5一一

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