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Academic year: 2021

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D17

台湾における子どもを対象とした防災教育

Disaster Education for Children in Taiwan

〇城下英行・河田惠昭

〇Hideyuki SHIROSHITA, Yoshiaki KAWATA

There are at least two approaches to school disaster education called Holistic and Separated. The former approach is taken by the UK and under this approach all risks such as natural hazards and human-made hazards are taught as a same issue. On the other hand, under Separated approach, each risk is taught as one of different safety related issues. Disaster education means only education for natural hazards. This approach is taken by Japan and US. Taiwan has similar natural environment and educational systems to Japan. However, the approach to school disaster education is different from Japanese approach. Taiwanese disaster education includes human-made hazards as one of topics of disaster education. In this paper, in order to discuss on possibility of implementing holistic approach in Japan the differences in disaster education between Taiwan and Japan are introduced.

1.はじめに 学校における防災教育には、英国でみられるよ うな「総合アプローチ」と我が国でみられるよう な「個別アプローチ」が存在する。前者は、児童、 生徒を取り巻くありとあらゆる危険を防災教育と して取り扱う。交通安全教育や防犯教育も防災教 育の一部であり、防災教育というよりも安全教育 という言葉のほうが適切であるかもしれない。一 方で後者のアプローチでは、災害教育と交通安全 や防犯の教育は別個のものとして取り扱われる。 防災教育と言った場合、火災や自然災害を対象と した教育を指す場合がほとんどである。 東京都の公立学校を対象に渡邉が行った調査に よれば、防犯、防災教育の推進上の課題として、 時間が十分に確保できないという点を挙げた学校 が最も多い。時間が十分に確保できないのであれ ば、総合アプローチによる防災教育を実施すれば その問題解決に繋がると考えられる。しかし、英 国では自然災害は非常に少なく、そうした自然環 境の違いが、両国のアプローチの違いとして現れ ているとも考えられる。 2.台湾の学校における防災教育 それでは、台湾の防災教育はどのような状況で あろうか。台湾は、環太平洋造山帯上に位置し 1999 年の集集地震のような大規模地震がたびた び発生している。また、毎年のように台風も上陸 しており、我が国と非常に似た災害環境である。 加えて、学校教育制度も我が国の制度と類似して いる。 台湾の学校防災教育に関する文献調査の結果、 ①台湾においては 1999 年の集集地震が防災教育 を開始する契機となった、②台湾政府はいくつか の防災教育関連のプロジェクトを実施しており、 防災教育は政府主導で推進されている③防災教育 推進プロジェクトには、人為災害も含まれている、 ④学校での防災教育に関しては、クロスカリキュ ラムで防災教育を実施、推進しようとしていると いう点が明らかとなった。日本と同様の自然環境、 教育制度を持つ台湾においても自然災害のみなら ず、人為災害をも防災教育の範疇に含め、総合的 な防災教育を実施しようとする動きが見られる。 3.台湾の防災教育センターにおける防災教育 台湾の防災教育センターは各地域の消防局が設 置しているため、展示は防火に関するものが多い。 防火以外では、台風や地震といった自然災害に関 するいくつかの展示が見られる。 これらの防災教育センターへの訪問から、台湾 の防災教育センターは「体験」を重視しており、 日本の防災教育センターでは見られないような、 綱渡り避難、緩降機等の体験型の施設が用意され ていることが明らかとなった。 台湾における防災教育の現状から、災害環境や 教育制度が類似していても、防災教育のアプロー チやその内容は異なるということが判明した。

参照

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