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食事成分による腸内環境制御と生体機能調節機構の解明

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Academic year: 2021

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Title

食事成分による腸内環境制御と生体機能調節機構の解明( は

しがき )

Author(s)

早川, 亨志

Report No.

平成6年度-平成7年度年度科学研究費補助金 (一般研究(C) 

課題番号06660153) 研究成果報告書

Issue Date

1995

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/201

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

はしがき

種々の疫学的研究により,現代における疾病構造は過去30年の間に欧米型に なりつつあることが指摘されている。その原因の一つは,高度に精製された食 品の摂取増加であり,この食事条件では旧来どおりの健康維持が困難であるこ

とを物語っている。つまり,食品は栄養素の供給にとどまらず,生体機能維持

にも貢献しているといえる。その中で,従来見過ごされてきた非栄養成分の重 要性が認識されつつある。高度に精製された食品に欠いている非栄養成分とし ては、食物繊維が知られている。食物繊維の推奨摂取量は、20∼25g程度であ るが、現在では、20gにも満たず、積極的な摂取が望まれている。近年の食事 においては、脂質の摂取量が増加する反面、炭水化物の摂取量低下が指摘され ている。炭水化物供給源である穀類は、食物繊維の供給源でもある。一方、従 来消化が良いと考えられてきた澱粉製品の中には消化を受けず、盲腸以下大腸 にまで達する澱粉成分の存在(難消化性澱粉:レジスタントスターチ、RS) が認められている。この成分は,高度に精製された食品の中にも含まれること

から、現在のように加工食品に頼ることの多い食生活においては、食物繊維の

ように腸内環境改善を介した生体機能調節にかかわる食事成分であると考えら

れる。消化管は、生体が外界と直接接している唯一の組織であるので、腸内環

境は生体の生命現象に少なからず影響していると思われる。特に、近年増加の

著しい大腸癌などの消化器系疾患は、食生活の変化と密接な関係があることが

指摘されている。この事実は腸内環境が食事成分により強く影響を受けるこ と、逆に言えば、腸内環境は食事成分により制御を受け、その結果が生体にフ

ィードバックされると考えられる。申請者はこのような観点からRSに着目

し、その栄養機能について明らかにすることを目的とした。 まず第一に、ハイアミロースデンプンからRSを調製し、セルロースパウダ ーを対照として無食物繊維の場合と比較検討を行った。次に、コンニャクマン ナンや、ペクチンのような水溶性の食物繊維と比較検討することにより、RS の栄養効果について比較検討を行った。 本研究の結果から、RSは不溶性食物繊維に特徴的な糞のかさの増加や、腸

内通過時間の短縮効果を有する一方、水溶性食物繊維に特徴的な盲腸内発酵の

基質となり、盲腸以下大腸のpHを下げる効果を有することにより、腸内環境

の改善に寄与するとともに、脂質プロフィール改善にも寄与するにも寄与する

食事成分であることが明らかとなり、今後、一層の究明が期待される。 終わりに本研究を遂行するにあたり、様々な実験上の協力をして頂いた、岐 阜大学大学院林誠治君に感謝致します。 平成8年3月 早川享志

参照

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