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〈論文〉統計的問題解決における知識活用を重視した教師用シナリオ型教材の開発に関する研究

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1.はじめに

平成28年12月の中央教育審議会答申では、言語能力の育成の重要性を踏まえた上で、急速に 情報化が進展する社会の中で、情報や情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な力 として、「情報活用能力」、「物事を多面的・多角的に吟味し見定めていく力(いわゆる「クリ ティカル・シンキング」)」、「統計的な分析に基づき判断する力」、「問題を見いだし解決に向け て思考するために必要な知識やスキル(問題発見・解決能力)」の4つの力が提示され、各学 校段階を通じて体系的に育んでいくことの重要性が指摘された(中央教育審議会答申,2016)。 数学科としては、「社会生活などの様々な場面において、必要なデータを収集して分析し、 その傾向を踏まえて課題を解決したり意思決定をしたりすることが求められており、そのよう な能力を育成するため、高等学校情報科等との関連も図りつつ、小・中・高等学校教育を通じ て統計的な内容等の改善について検討していくことが必要である。」(中央教育審議会答申, 2016)とされ、小学校から高等学校のカリキュラムの中での、統計的内容の充実と整備が必要 であることが記された。 これを受けて、2017年3月末に公示された次期学習指導要領の小学校算数・中学校数学科に おいては、統計を重視した改訂が行われ、小学校算数・中学校数学科を通して、領域名が「デー タ活用」領域に統一された。 学習内容面においても、大幅な変更があり、中学校1年生で学習していた「平均、中央値、

統計的問題解決における知識活用を重視した

教師用シナリオ型教材の開発に関する研究

西 仲 則 博*

A Study on Development of Teacher Scenario Type

Teaching Material with Emphasis on Utilization

of Knowledge in Statistical Problem Solving

(NISHINAKA Norihiro)

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最頻値」の用語が小学校6年生に移行し、中学校では1年生で新しく「累積度数」が導入され、 中学校2年生から「多数の観察や多数回の試行による確率」が移行してきた。中学校2年生で は、「四分位範囲」「箱ひげ図」が新しい学習内容となった。この2つは、現行の学習指導要領 では高等学校数学Ⅰでの学習内容であり、高等学校からの移行内容である。 これらの統計的内容の変更は、数学の他の学習内容が殆ど移行されていない状況を鑑みると 突出している。それだけに、今回の改訂の重要課題であることがわかる。しかし、これに伴っ て、教員の研修が問題となる。今回の改訂で、数学教師が行うことが、新しい学習内容を教え るだけではなく、「生徒が統計的問題解決の中で統計的知識をどのように活用していくのか」、 「活動や処理の仕方については適切であったのかどうかについての判断(クリティカル・シン キング)」、「判断を生徒にさせるのにはどのようにすればよいか」、「活動をどのように評価し ていくのか」、までに及ぶ。これらは、数学の先生や算数を教える先生にとっては、まったく 新しいことである。そのため、研修等で用いる適切な教師用の教材開発が喫緊の課題である。 本稿では、生徒が協働で統計的問題解決を行っている様子をシナリオとした教材(シナリオ型 教材)と、それを基にした評価方法の開発を行い、その使用についての基本的な見解を述べる。

2.教師用シナリオ型教材について

 研修教材の必要性 教師が授業で、学習内容を単に教示的に、内容を伝搬だけでは、新しい学習指導要領が目指 す、生徒が知識を活用して、思考・判断し、根拠のある説明ができるようにはならない。また、 教師の授業が内容の伝搬だけでは、生徒達が思考・判断を行った結果について、多面的・多角 的に吟味し見定めていくこともできない。教師が知識の活用、思考・判断を行い、根拠のある 説明ができ、多面的・多角的に吟味し見定めていくことを授業で実践していくことが必要であ る。そのためには、自らが経験し、その中から学んでいくことが一つの研修方法であると考え る。そこで、その経験、機会を作る教材として、シナリオ型教材を作成することになった。 なお、教材を用いる対象者は、小学校の教師、中学校の数学の教師、それらを目指す教職課 程の履修者を想定している。  シナリオ型教材とは シナリオ型教材とは思考活動や行動をシナリオとしておこした教材のことである。R. Schank

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らの研究で(R. Schank & R. Abelson, 1975, 1977)日常的な状況に関する知識を説明するため に導入されたスクリプトの概念を基にしている。R. Schank らの研究は、CBR(Case-Based Reason-ing 事例ベース推論)という形でまとめられた。これは、人は過去の「事例(Case)」を基に して、推論を行うという理論である。ここでいう「事例」は特定の出来事であったり、日常の 出来事の一般的な流れについてのより一般化されたスクリプトのようなストーリー形式である と考えられている(J. L. Kolodner, 2005)。CBR を教育目的に転用したのが、GBS(Goal-Based Senarios)である。GBS は学習者の課題を達成するために作成されたコンピュータプロ グラムであり、学習者はコンピュータプログラム上で役割が与えられ、現実の文脈が与えられ、 課題を解決していく。また、J. L. Kolodner らの研究(1997,2003)では、CBR を基にして、 授業での使用を考えて LBD(Learning By Design)というプロジェクト型探究学習をコン ピュータ上でデザインされたものを報告している。これらの研究はコンピュータ上での学習で あるが、シナリオに疑似体験を埋め込むことで、目的とする推論や経験を通して学習すること を目指すものである。 ビジネスの研修においても、シナリオを用いての研修教材が作成されている。吉川らの研究 (吉川2005,2007,2009/山本秀男・吉川厚2008a,2008b)では、学習者を物語の中に引き込み、 学習者がその物語の登場人物としてシナリオに埋め込まれた課題に気づき、それを解決してい く教材を開発している。これらの研究では、シナリオを基にして、マンガ(例えば NACS2005 (2005))を作成されている。このマンガを基にして、学習者が自分ならどのようにするかを考 え、グループディスカッションを行うことで、様々な気づきを得て、状況に対応したコミュニ ケーション力や問題解決力を学習するプログラムが開発されている。 教育の分野としては、稲垣らの研究(稲垣・大石 et al., 2009,2010)が、防災教育における シナリオ型の教材を開発している。山内らの研究(山内・池尻 et al., 2013)では、稲垣らの研 究を受けて、学習者の状況に対応した災害時の判断・行動を学習させられる教材の構成を持っ たシナリオ型教材を開発している。また、三重大学では、PBL(Problem-Based-Learning) 学習の導入時に事例シナリオという学生の学習を誘発するシナリオを開発して、講義の時間に 活用している事例が報告されている(三重大学高等教育創造開発センター,2007)。 これらの研究では、知識を教えることよりも、シナリオの中で起こる出来事やトピックにつ いて気づきや擬似的な体験を通しての判断、行動ができるようにデザインされた教材として開 発されている。

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本研究では、これらの研究を基礎として、中学校数学の授業中に生徒らがグループで、統計 的問題解決を行っている場面をシナリオ化し、学習者(研修対象者)がシナリオに埋め込まれ た情報を読み解き、自分であればどうするかを考えさせる教材を開発した。 教材の開発においては、新しい学習指導要領(文部科学省,2017)で強調される「主体的・ 対話的で深い学び」(学習方法)、中学校数学科で新しく導入される「累積度数、四分位範囲、 箱ひげ図」(学習内容)、「問題解決の過程を重視し」(問題解決)の3つの内容を盛り込むこと にした。

3.教材の概要

 シナリオ教材の構成 シナリオには、教師の語りの場面、生徒達の活動の場面をつくり、教師の視点からの解釈と、 生徒の視点からの解釈が可能になるように設計した。シナリオは、大きく分けて、次のアから エの4つの場面で構成されている。  ア.課題提示場面:「教師が課題(図1参照)を投げかける場面(教師のみ)  イ.グループ学習場面:あるグループ内での問題解決場面(生徒のみ)  ウ.机間観察場面:教師の机間観察の場面(教師と生徒)  エ.発表場面:問題の解決をまとめて発表する場面(教師と生徒) このうち、ア、ウについては、共通とし、イ、エについては、後述するように学習内容の違 いを出すために、3 つに分けることにした。そのため、今回の研究で開発したシナリオは3つ になる。(3つのシナリオについては、それぞれシナリオA、B、Cとして、それぞれ資料1、 2  、3 に全てを掲載している。) 次に、この教材に埋め込まれている問題、学習方法、学習内容、統計的問題解決過程につい て、それぞれについて述べる。 ① 教材で扱われている問題について 問題(図1参照)は、2 つの生徒数が異なるA中とB中のハンドボール投げの記録を比較し て、どちらの中学校がよいかを考える問題である。比較する基準を決めて、その基準に沿って データを加工して、2 群の比較を行い、選択を行う課題である。この課題には、「よいか」と いう言葉が使われている。しかし、この「よい」という言葉の定義が曖昧である。例えば、一 番遠くへ投げた人の比較なのか、最低記録が高い方がよいのか、全ての記録の総和が高い方が

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よいのか、平均がよいのか等々とその判断基準は多く存在する。そのため、まず、何を「よい」 というのかを決める必要があるのである。通常は、教師があらかじめ、その定義を決めるか、 生徒から「よい」について意見を聞いて、それらの意見から一つの基準を決めてから、問題解 決に入ることが望ましい。しかし、アの場面では、教師は次のように発言している。 「では、本日の課題は、ハンドボール投げの記録の資料が2つあります。1 つは、A中学校。 もう1つはB中学校のものです。生徒数が違うことを意識して、どちらの中学校の記録の方が よいかを各班で考えて、後で発表してもらいます。」 このように、「よい」という言葉の定義を生徒に委ねる形をとるように設定した。ここに、気 づきのポイントが埋め込まれている。 ② 学習方法 生徒の学習では、先生から出された課題を、4 人(男子2人、女子2人)のグループが、協 働で解決していく様をシナリオにしている。このような設定を行っのは、「主体的・対話的で 深い学び」を目指す中で、協働学習の場面設定が必要であると考えたからである。 D. Johnson & R. Johnson(1996)は、協同学習のグループは、「生徒が共通の目標を達成 しようと、一緒になって活動するときに生まれる。」として、グループの活動の中から協同学 習のグループができると定義している。また、そのプロセスの中で、「生徒たちは教材につい て話し合い、それを理解するために互いに助け合い、一生懸命取り組もうと励まし合う。」こ とにより、「グループは個人の総計以上の力を発揮し、全ての生徒が一人で学んだときよりも、 A中学校とB中学校のハンドボール投げの記録がある。どちらの中学校の記録の方がよいか。 図1 問 題 A中学校のハンドボール投げの記録(m) 27 15 16 14 18 23 16 18 26 27 21 26 18 15 18 15 23 13 15 14 27 18 23 18 25 23 22 16 26 14 B中学校のハンドボール投げの記録(m) 15 24 20 28 25 23 18 18 12 20 21 15 16 18 24 15 18 21 18 25 16 20 20 20 10 22 23 25 22 23 18 12 21 24 18 25 22 20 12 25 24 24 18 21 22 14 16 11 11 24 27 25 15 24 27 13 14 23 18 16

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優れた学業上の成果を得ることができる。」とする。 そのため、D. Johnson & R. Johnson(1996)らはグループの質的な違いがあることを指摘 して、そのグループのタイプとして、4 つのタイプをあげ、それぞれに次のような定義を与え ている。(表1参照) 実践の場においては、「見せかけの学習グループ」や「旧来の学習グループ」が多く、それ を協働的な学習ができるレベルに上げることが必要である。しかし、「主体的・対話的で深い 学び」を実現するためには「協同学習グループ」のタイプが必要になる。そのため、本研究で は、「協同学習のグループ」での活動をシナリオ化した。ここで、「協同」と「協働」であるが、 引用もとに「協同」とあるものは、そのまま引用するが、共に同じ目的に向かって力を合わせ るという意味で同じ場合は協働とする。 協働学習における4人それぞれの生徒には、役割を与えてあるが、それを読み解くことも課 題となるように設計している。例えば、ある男子はおとぼけなキャラクターに設定しているが、 この生徒の何気ない発言が学習内容を簡単に言い表していることがある(図2参照)。また、 彼の一言で問題解決が進むように設定している。更に、メタ認知のモニター的な発言をさせて いるところもある(図3参照)。これらは、生徒達が協働学習を行い、その中で、深く学んで いくにはどのようにしていけばよいかの例示ともなるように設計している。 表1.グループのタイプとその特徴 定 義 グループのタイプ 一緒に取り組むべくメンバーは割り当てられているが、ともに活動する 事に何らの関心を持ち合わせていないグループ。こうしたグループでは、 近しい仲間同士の競争を生みやすい。 見せかけの学習グループ 一緒に活動する事は同意しているが、その活動から得られるものはほと んどないと考えているグループ。このグループでは、おしゃべりしなが らの個別学習が多くなる。 旧来の学習グループ 共通の目標を達成するために、生徒がともに学習活動を行うグループ。 生徒たちは、他のメンバーも同時に目標に到達した時のみ、学習目標が 達成されることを認識している。 協同学習グループ 協同学習グループの全ての基準を満たすとともに、メンバーに与えられ た応分の期待を上回る成果が上げられるグループ。 高い成果を生む協同学習 グループ (訳は邦訳を参照した)

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③ 学習内容について 学習内容を「度数分布表、相対度数」、「累積度数、累積相対度数」、「四分位範囲、箱ひげ図」 の3つに分けて、シナリオA、B、Cを作ることにした。これら3つを同時に使うことは可能 であるが、冗長になると考え、今回は、内容毎に分けた。(表2参照) 例えば、シナリオCの図4の場面では「ゆうと」に対して、「さくら」や「ゆい」が教えな がら、箱ひげ図をつくるために、五数要約(最大値、最小値、第一四分位数、中央値、第三四 分位数)を求めている場面をシナリオ化している。このような場面を、シナリオA、Bについ さくら 例えばヒストグラム ゆうと 長方形が一杯のやつか!? 図2.内容を簡潔に表現している場面 さくら あ,そうか,2つの比べている総度数が 違うのか!! ゆうと そうするとどうするの? 図3.モニターしている発言 表2 シナリオ番号と学習方法、学習内容、問題解決の含有について 統計的問題解決 学習内容 学習方法 シナリオ 代表値→度数分布→相対度数 度数分布表、相対度数 協働学習 シナリオA 代表値→累積度数→累積度数分布表 累積度数、累積相対度数 協働学習 シナリオB 四分位範囲→箱ひげ図 四分位範囲、箱ひげ図 協働学習 シナリオC さくら  まずは グラフを描いてみようよ ゆうと  どんな? さくら  箱ひげ図 ゆうと  何だっけ!? ゆい   こんなの |−  |   −| さくら  そう!! ゆうと  へー はるき  そうだな―。では、分担して描こうか ゆうと  どうやって描くの? さくら  まず、最小値と最大値を求めて、それから・・・ ゆい   中央値、第一四分位数、第三四分位数を求める ゆうと  一番大きいのと小さいのは分かるけど、他のはどうするの? はるき  並べ替えて数える さくら  A中は全体で30人だから、中央値は15番目と16番目の値を足して2で割る      B中は全体が60人だから、中央値は30番目と31番目の値を足して2で割る ゆうと  全員の値を並べ替えるって大変だよ ゆい   小さい順に番号を振ればいいよ 図4.箱ひげ図の作成の場面

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ても埋め込んでいる。学習者は、このようなシナリオを読みながら、生徒達が知識をどのよう に使っているかを読むことで、新しい学習内容とその活用について同時に知ることが出来ると ともに、その活用が正しいかどうかについても、判断できるようになっている。 ④ 統計的問題解決について 統計的問題解決の過程としては、PPDAC ― Problem(課題の設定)、Plan(計画)、Data (データの収集)、Analysis(分析)、Conclusion(結論)―が一般的に用いられている。現行 の中学校学習指導要領数学(文部科学省 2008)において、1 年生の資料の活用領域の目標では 「目的に応じて資料を収集し,コンピュータを用いたりするなどして表やグラフに整理し,代 表値や資料の散らばりに着目してその資料の傾向を読み取ることができるようにする。」であ り、資料収集→資料の整理→資料の傾向を読み解くという一連の流れを示している。 しかし、授業の場面においては、課題の中で、データが示されていることが多いので、課題 の設定、計画、データの収集については、省略される。そのため、西仲・吉川(2011)が指摘 するように、それぞれの部分に焦点を当てた実践が必要である。 シナリオA、B、Cともに、生徒のグループ内での問題解決活動場面の最初の言葉は「はる き」が言う「どうすればいいんだ?」である。授業における生徒達として、出された課題に対 する気持ちが出ている言葉で、臨場感を生んでいる。 また、2 群の比較を行う場合、先に判断基準を決めておかないと、様々な数値や見方によっ て解釈が様々出てきて、混乱を招くことがある。本教材では、シナリオA、B、Cともに、先 に観点を決めずに、とにかく、習ったことを適用して、解決を図るという無計画な問題解決が 行われるようにしている。シナリオA、B、Cともに、流れるように課題が解決されていくよ うになっているので、そのことに気づき難くなっている。3 つのシナリオとも、発表場面では、 活動の中で求めた結果を発表するという形をとっている(例えば図5参照)。単に求めた結果 だけを発表して、結局自分達もどちらをどのように選択したら良いかがわからないことを発表 している形である。 生徒だけでなく、教師も、このような発表に対して、コメントや評価を下さずにいる。 このような風景は、通常の授業の中で多く見ることができる。すなわち、生徒達の発表を評 価やコメントをせずに、次の班の発表に移ることである。発表が終わったら、教師はその内容、 方法だけでなく、多面的・多角的な観点からのコメントを行い、生徒達の更なる問題解決を行 うようにすることが大事であると考える。そのことにより、発表した生徒だけでなく、発表を

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聞いている生徒も、内容、方法の理解だけでなく、多面的・多角的な見方を行うことができる きっかけになると考える。この場面は、学習者の授業改善に向けての気づきを起こさせる場面 ともいえる。  シナリオ教材の使い方 シナリオ教材を配布して、単に読んでもらうだけでは、教育効果は上がらない。注意点を探 す個人学習(個人解決)→探したものを互いに確認し、討議するグループ学習(グループ活動) →発表会(共有化)という形で研修を行う(図6参照)。また、提示するシナリオについては グループ毎に異なるものが用意されている。他のグループと教材が違うことで、発表時に様々 な気づきや見方、考え方を知ることができると考えている。 個人解決の場面では、教材を読んで、埋め込まれている課題を意識させるようにする。その ために、ワークシート(資料4参照)を用意し、「シナリオを読んで、発言に対して良かった 所、悪かった所、私ならこうする、の3点について、それぞれの□の中に台詞番号を書いてま とめてください」という課題を出す。ここでは、良い点、悪い点を抜き出すだけでなく、その 理由も書いてもらう。これにより、学習者の経験や考え方が表れ、何を判断の基準にしたかが 明らかになるようにしている。 グループ活動では、個人解決でまとめた「良い点、悪い点、私ならこうする」の相互発表と そのまとめを行う。ここでは、同じシナリオを見ているにもかかわらず、良い点、悪い点につ いては、観点や焦点をあてている部分が違うことに気づく。良いと思う点が別の見方をすると 悪い点に見えることである。この段階で、差異を意識することで、グループでの話し合いは活 さくら  私たちは相対度数を求めて比較しました。B中の方が遠くへ投げている人がいましたが、      25―28以上投げた人はA中の方が多かったです。      投げていない人を比べると10―13ではA中が0人、B中が6人もいました。      でも、13―16 以下の人が相対度数で比べるとA中の方が多かったです。 はるき  そこで、僕らは累積相対度数を比べることにしました。      50%になるのは A中が16―19 B中が19―22でB中      60%になるのは A中が19―22 B中が19―22で同じ      となり、どちらか決まらなくなりました。 さくら  全ての平均をもとめて、比べることにしました。そうすると19.67でした。      この平均が入るのは19―22 です。      これ以上の累積相対度数を比べるとA中が0.43 B中が0.67となり、 図5.シナリオBの発表場面

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発になる。話し合いが活発になったところで、講師から「そろそろ意見をまとめてもらい、あ と○分で発表してもらいます。」と発表を行うことを確認する。これにより、それぞれのグルー プでは、発表するために、意見の擦り合わせや両論併記する等のまとめ作業が行われる。この 行為は参加者の内面にある価値基準についても省察を行うことができると考える。 発表時には、それぞれの課題が違うことが明らかになる。違う課題の中でも、共通する視点 や考え方を知ることができる。更に、課題が違うことによる視点や考え方の違いも知ることに なる。すなわち、発表を聞くことでも、学習者の価値判断に大きく影響を与えることができる のである。 ワークシートには、他のグループの発表を聞いての気づきを書くことを求めている。これは、 上述したことを、強化するねらいがある。  講師の役割 講師は、課題を提示した後は、時間の管理とグループ学習が円滑になるように、助言や議論 の方向性を修正したり、高めたりすることが主な役割である。また、講師は、参加者が経験や 自分の知識を用いながら、シナリオを読む中で、自分の価値と違うものに出会うことや、解釈 の矛盾をおこすことで学習を深化させていくことを助ける役割がある。これは、講師の知識を 伝授するのではなく、参加者の気づきをおこし、意見を引き出して、議論が深まるように、 ファシリテートする役目を持たせたいからである。すなわち、ファシリテーターの役割を持つ のである。更に、気づいていないことに焦点をあてるように仕向けることも求められる。そこ では、決して、天下り的なものではなく、学習者自身が気づくことが大事である。 このような学習については、吉川(2007)は「獲得した知識を活用するトレーニング(SIT: Situated Intelligence Training)」と呼んでいる。

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5.今後の課題

今回開発した数学科教員向けのシナリオ型教材は、知識を伝達するのではなく、知識の活用 場面を読み取って、知識と供にその活用までを学ぶ研修教材である。更に、シナリオには、知 識の活用場面だけでなく、「教師の授業における発言」や「発表のコメントをしないこと」等 の教師の問題が含まれている。また、生徒の会話がスムーズに進展していることから、成績の 良い子達の会話と捉えることができる。しかし、「ゆうと」の会話の前後に焦点をあててみる と、学習内容を振り返り、その概念を簡単な言葉で言い表したり、学習が深まったり、再認識 したりする場面が多いことに気づくであろう。流れている会話の中での、その役割を考えるこ とは、今後の協働的な学習においても援用ができ、有益であると考える。 今後は、開発をした教材を講習や教職課程を受講している学生達による試行を行い、更にブ ラッシュアップしていきたい。 付 記 本研究は,JSPS 科研費(No. 16K00979)の助成を受けて行われた。 参考・引用文献

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稲垣意地子・大石哲・砂田憲吾・湯本光子(2009):ビデオストーリーを用いた防災教育のた めの児童の記憶形成の把握に関する研究,自然災害科学,27(4),pp.401413

稲垣 意地子・大石 哲・砂田 憲吾・湯本 光子(2010):地域性を考慮した児童に対する防災教 育の効果に関する考察,自然災害科学,28(4),pp.357369

J. L. Kolodner(2005):Case-Based Reasoning. In Keith Sawyer(Ed.)The Cambridge Handbook of the Learning Sciences(1st), Cambridge University Press, pp.225242 三重大学高等教育創造開発センター(2007):三重大学版 Problem-based Learning 実践マ

ニュアル―事例シナリオを用いた PBL の実践―,三重大学 http://www.hedc.mie-u.ac.jp/pdf/pblmanual.pdf

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http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/icsFiles/afield file/2017/06/21/1384661_5.pdf 文部科学省(2008):平成20年 中学校学習指導要領 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chu/ NACS2005(2005):問題を突破するコミュニケーション,NTT データ http://www.mel-con.co.jp/books/books.html 中原淳・荒木淳子・北村士朗・長岡健・橋本諭(2006):物語を通して学ぶ,『企業内人材育成 入門』,ダイヤモンド社,pp.4451 西仲則博・吉川厚(2011):中学校教育における統計的思考力を育む授業実践,科学教育研究, 日本科学教育学会,Vol. 35 No. 2,pp.153165

R. Schank, R. Abelson(1975):Scripts, Plans, and Knowledge. Proceedings of the 4th International Joint Conference on Artificial Intelligence, pp. 151157

R. Schank, R. Abelson(1977):Scripts, plans, goals, and understanding: An inquiry into human knowledge structures. Hillsdale, NJ: Lawrence Erlbaum

山内祐平・池尻良平・田中淳・大原美保・地引泰人・吉川肇子・鈴木克明・藤本徹(2013):学 習者の状況に対応したシナリオ型防災教育教材の開発,日本教育工学会 第29回全国大会論 文集,pp.959960 山本秀男,吉川厚(2008a):ナラティブアプローチを用いたマンガテキストによる知識流通, 国際プロジェクト・プログラムマネジメント学会誌,Vol.2,No.2,pp.3948 山本秀男,吉川厚(2008b):ナラティブアプローチを用いたマンガ研修教材の評価,国際プロ ジェクト・プログラムマネジメント学会誌,Vol.3,No.1,pp.7381 吉川厚(2005):ナラティブアプローチを使った教材開発,日本科学教育学会研究会研究報告, Vol.20,No.2,pp.710

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吉川厚(2009):マンガ教材の可能性,日本科学教育学会第33回年会論文集,Vol.33,pp. 179 182

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資料1 シナリオA 《課題提示の場面》 若手の数学の先生の授業で 先生が黒板にデータを書いて、ワークシートを配布して、生徒に問題を説明するところから始 まる。 教師  では、本日の課題は、ハンドボール投げの記録の資料が2つあります。1 つは、A中 学校。もう1つはB中学校のものです。生徒数が違うことを意識して、どちらの中学 校の記録の方がよいかを各班で考えて、後で発表してもらいます。 教師  それぞれの中学校の資料は前の黒板とみんなのワークシートに書いてあるので見て下 さい。それでは、何か質問ありますか?では、はじめて下さい。 《グループ学習の場面》 はるき どうすればいいんだ? さくら まずは グラフを描いてみようよ ゆい どんな風に? さくら 例えばヒストグラム ゆうと 長方形が一杯のやつか さくら そう はるき そうだな。では、分担して描こうか さくら A中は真ん中のあたりが少なく、両側に山があるね ゆい B中は小さい方から大きい方に上がっているね ゆうと それで何がわかるんだ? はるき B中の方が高いね A中 B中

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ゆい それは、人数が違うからね ゆうと それでは、高さを比べられないではないか さくら そうね はるき どうする?高さで比べないのか、他の方法を考えるか ゆい どうせだから,平均値,中央値,最頻値もグラフに書き込んでみようか? さくら それいいね. ―計算をした後にグラフに書き込む― はるき 見やすくなった ゆうと でも,どちらを選ぶのはどうしたらいいの? ゆい だから,平均,中央値,最頻値が違うのを選べれば ゆうと なんで? さくら 差が大きい方がいいのに決まっている。 さくら あ,そうか,2 つの比べている総度数が違うのか ゆうと そうするとどうするの? ゆい 割合で考えればいいのかも さくら あ,相対度数ね. はるき そうか,もう一度計算しよう ゆうと 相対度数が求まったけど,どちらにする? さくら 中央値に相対度数が多い方を選ぼうよ ゆい わたしは,遠くへ投げる人が多くいる方がいいけど 相対度数 B中 相対度数 A中 0.10 6 0.00 0 13 ― 10 0.12 7 0.27 8 16 ― 13 0.22 13 0.30 9 19 ― 16 0.17 10 0.03 1 22 ― 19 0.25 15 0.17 5 25 ― 22 0.13 8 0.23 7 28 ― 25 0.02 1 0.00 0 31 ― 28 60 30 合計

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さくら そんなの間違っているよ. ゆい どうして? さくら 習ったものを使ってないからね ゆい でも はるき じゃあ 遠くへ投げるのが多いというのはどうやって説明する? ゆい え.え 同じところを決めて,それより多いところが多いの ゆうと なんだ,それ 《机間観察の場面》 教師 「まとめにかかってください。誰が発表するかも決めてください。」 ゆうと 誰かしてね。おれはわからないから。 さくら 私がする。もう一人おねがい。 はるき では、僕がするよ。 ゆい 結局どれを使って、どう言おうか? はるき とりあえず、全ての結果をいうことにしようよ。 《発表の場面》 さくら 私たちは、ヒストグラムを調べました。A中は山が2つあり、B中が山が1つで した。B中は小さい方から大きい方に上がっているので、B中かなと思いました。 しかし、グラフの高さで比べるとB中の方が人数が多いので、A中が損をします。 はるき そこで、僕らは相対度数を比べることにしました。ただ、何を比べるかで揉めま した。 中央値を表から求めると     A中が15番目の入っている階級が16―19     B中が30番目の入っている階級が19―22 となって、B中が良いと思います。 だから、僕らの班では、B中が良い成績を出していると思いました。 教師 ありがとう。何か質問はないですか?では、次の班に出てきてもらいます。 発表してくれた、さくらさんとはるきくんに拍手。ご苦労様。

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資料2 シナリオB 《グループ学習》 はるき どうすればいいんだ? さくら 生徒の人数が違うことを意識して って言ったね ゆうと 言っていた はるき そのままでは、比べられない と言うことか ゆい そうだね さくら この前習った相対度数を使うとことかな ゆうと どんなだった? はるき 全体の度数でわるやつだよ さくら そうそう ゆうと そうすると何がいいことがあるんだ? ゆい 同じように比べることができるよ さくら そう はるき そうだな。では、分担して計算しようか ゆうと A中の方が遠くへ投げている人が多いといこと? さくら 一番遠くへ投げる人がいるのはB中だよ ゆい でも、2528以上の投げる人の割合の合計はB中が0.15でA中が0.23だよ ゆうと 本当だ さくら ということは同じということ? 相対度数 B中 相対度数 A中 0.10 6 0.00 0 13 ― 10 0.12 7 0.27 8 16 ― 13 0.22 13 0.30 9 19 ― 16 0.17 10 0.03 1 22 ― 19 0.25 15 0.17 5 25 ― 22 0.13 8 0.23 7 28 ― 25 0.02 1 0.00 0 31 ― 28 60 30 合計

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はるき でも、あんまりとばしていないのが多いのはA中だよ ゆうと 1013が多いのはB中でA中は0人だ。 さくら どういうこと? ゆい 見方でかわるということ はるき どうする? ゆい 累積相対度数を求めてみようか さくら 相対度数を足し算したものね ゆい そう はるき とりあえず、求めてみようか ゆうと で、どうするの? さくら これで、同じ所までの相対度数を比べやすくなったね ゆい そう はるき では、同じ所を決めないと ゆうと 50%とか60%なるのがどちらが大きいか というのは ゆい それもいいね。 はるき そうすると ゆうと 50%になるのは A中が16―19 B中が 19―22 60%になるのは A中が19―22 B中が 19―22 あれ?60%になるのは両方同じだ。 さくら でも、50%になるのが遅いのがB中ということね 累積相対度数 累積度数 相対度数 B中 累積相対度数 累積度数 相対度数 A中 0.10 6 0.10 6 0.00 0 0.00 0 13 ― 10 0.22 13 0.12 7 0.27 8 0.27 8 16 ― 13 0.43 26 0.22 13 0.57 17 0.30 9 19 ― 16 0.60 36 0.17 10 0.60 18 0.03 1 22 ― 19 0.85 51 0.25 15 0.77 23 0.17 5 25 ― 22 0.98 59 0.13 8 1.00 30 0.23 7 28 ― 25 1.00 60 0.02 1 1.00 30 0.00 0 31 ― 28 60 30 合計

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はるき ということは? ゆい B中の方が遠くへ投げている人が多いということ ゆうと でも、80%になるのは A中が25―28 B中が22―25だ はるき どちらか決まらないね ゆい A中とB中を合わせた平均を計算して、それより上にいる%が多いというのは? さくら 賛成 《机間観察の場面》 教師 「まとめにかかってください。誰が発表するかも決めてください。」 ゆうと 誰かしてね。おれはわからないから。 さくら 私がする。もう一人おねがい。 はるき では、僕がするよ。 ゆい 結局どれを使って、どう言おうか? はるき とりあえず、全ての結果をいうことにしようよ。 《発表の場面》 さくら 私たちは相対度数を求めて比較しました。B中の方が遠くへ投げている人がいま したが、 25―28以上投げた人はA中の方が多かったです。 投げていない人を比べると 10―13ではA中が0人、B中が6人もいました。 でも、13―16以下の人が相対度数で比べるとA中の方が多かったです。 はるき そこで、僕らは累積相対度数を比べることにしました。 50%になるのは A中が16―19 B中が 19―22 でB中 60%になるのは A中が19―22 B中が 19―22 で同じ となり、どちらか決まらなくなりました。 さくら 全ての平均をもとめて、比べることにしました。そうすると19.67でした。 この平均が入るのは1922です。 これ以上の累積相対度数を比べるとA中が0.43 B中が0.67となり、B中の方が 成績がよいと考えました。 教師 ありがとう。何か質問はないですか?では、次の班に出てきてもらいます。 発表してくれた、さくらさんとはるきくんに拍手。ご苦労様。

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資料3 シナリオC 《グループ学習の場面》 はるき どうすればいいんだ? さくら まずは グラフを描いてみようよ ゆうと どんな? さくら 箱ひげ図 ゆうと 何だっけ ゆい こんなの  |―  |   ―| さくら そう ゆうと へー はるき そうだな―。では、分担して描こうか ゆうと どうやって描くの? さくら まず、最小値と最大値を求めて、それから・・・ ゆい 中央値、第一四分位数、第三四分位数を求める ゆうと 一番大きいのと小さいのは分かるけど、他のはどうするの? はるき 並べ替えて数える さくら A中は全体で30人だから、中央値は15番目と16番目の値を足して2で割る B中は全体が60人だから、中央値は30番目と31番目の値を足して2で割る ゆうと 全員の値を並べ替えるって大変だよ ゆい 小さい順に番号を振ればいいよ ゆうと そうか ゆうと これからどうするの? さくら 縦線を引いていくの。最小値から最大値まで、 ゆい 第一四分位数と第三四分位数には縦線の上同士、下同士を線で結ぶの はるき 第一四分位数と最小値の縦棒の真ん中を横線で結ぶ。第三四分位数と最大値も同 じようにする さくら 箱ひげ図のできあがり

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さくら こうやってみると、B中の方がいいのかな? ゆうと 何で? さくら 箱の位置がB中の方が右にあるでしょう。 ゆうと あるある さくら 箱の中には全体の50%の人が入っているから ゆい それに箱の長さがB中の方が短いでしょ ゆうと そうだな はるき ということは、B中でよいということでまとめようか? ゆうと 人数が違うのはいいのか? さくら えっ はるき そこ考えてなかった ゆい 全体を1/4ずつしているので、大丈夫ではないの ゆうと だから、四分位というのか さくら びっくりさせないでよ。 ゆうと ヒストグラムより便利だな ゆい そう、人数の違いを気にしなくて良いから はるき じゃあ、B中でいい。 《机間観察の場面》 教師 「まとめにかかってください。誰が発表するかも決めてください。」 ゆうと 誰かしてね。おれはわからないから。 さくら 私がする。もう一人おねがい。 A中の箱ひげ図 B中の箱ひげ図

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はるき では、僕がするよ。 ゆい 結局どれを使って、どう言おうか? はるき とりあえず、全ての結果をいうことにしようよ。 《発表の場面》 さくら 私たちは箱ひげ図を描いて比較しました。 その結果、B中の方が箱の位置が右にあり、中央値も右にあるので、B中がいい と思いました。 はるき また、箱の長さを比べると、B中の方が小さいことが分かったので、B中がいい と思います。 さくら 箱ひげ図を用いて比べると便利だと思いました。 教師 ありがとう。何か質問はないですか?では、次の班に出てきてもらいます。 発表してくれた、さくらさんとはるきくんに拍手。ご苦労様。 資料4 研修で用いるワークシート

参照

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