Eysenck の向性と集中力に関する研究 : 集中維持機能(TAF)テストからみた集中力
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第3 0巻 第1号 lo fHokka ido Un ive i fEduca i Sec i l t t J t IC)Vo ou r na r s on( onl yo ,30 ,I ,No. 昭和54年9月 Sep t r embe ,1979. Eysenck の 向 性 と 集 中力 に 関 す る 研 究 -集中 維持機能 (TAF) テストからみた集中力一. 中込四郎 o 小 林 禎 三 ・ 杉 山. 健*・ 速 水. * 修*. 北海道教育大学旭川分校体育学教室. A Study on the Relationship of Extroversion‐lntroversion on Eysenck’ ity Theory to Concentrat ion Power s Personal Concentrat ion Power on the Bas isof Performance on Target Aiming Funct ion( TAF) Test. Ti i Si I T 1 u HAYAMI ro NAKAGOM1 , e zo KOBAYASH1 , Tsuyosh SUGIYAMA,and osa ica IEduca i ikawaCo l ion Phys l ido Un iver i t t to tyofEduca ry on Labor a ege s , , Asah ,Hokka As ≧中ikawa070. Abstract introver l ionsh ip ofextroversion‐ The purpose ofpresentinvestigationisto exarninethere ‐ at ’ ion power l ity theory to concent ion on Eysen rat s cks persona , ‐. )and13int ts(E scores4~21 ) Thesub ts(E scores33~45 tsare13ext rover jec rover . These isofthei l l l l he Mauds rscoresont rom 140fema eco egestudentsonthe bas ey subjectsarechosen f l itylnVentory(MP ltaski ion(TAF)Tes Persona imenta t tand I rgetAiming Func ) sTa , Theexper. idered to be a degree o lue and TAF‐ f D va l tes t(TAF‐L va the performance of TAF‐ ue)i s cons ion power concentrat .. l l ined are asf The ma inresultsobta o ows: is lnt tent rovertscons. tson TAF一L show atendencytogetbetterperformanceth≧mLextrover. ia l ion. However these resul ts are not s ign i f icant s nlong tr and TAF‐D valuesin each sess , , l ,. ign i icant l 05 tsshow s f ts( ) rover extrover p <. y morereduced performancethanint . imentde ibed abovethatintrovertsare betterthan extroverts Wァ sc r rom theexper econcludef ion power on concentrat .. *旭川市立神楽中学校 **旭川分校保健学教室 ) (1 3.
(3) . 」 中込四郎・′ ・林禎三・杉山. 1. 問. 健・速水. 修. 題. 複雑 で持 続力を要する作業を遂行する時, 疲れやすい人もあれば, 精力的で疲れを知らない人も ある. このような違いは, 身体的要因・心理的要因・環境的要因という観点からその 原因を探るこ とができると思われる. ス ポー ツ の 試 合 は, 長 い 時 間 に わ た っ て 行 わ れ る こ と が 多い. そ の よ う な中 で, 勝 敗 の 決 め 手 に. なる一つの重要な要因として, 我々は い集中力″ という概念を導入して説明す る こ と がある. 集中. ion power) と い う 概 念は,ノ・理 学 的 なテ クニ カ ル ・ ター ム では t ra 力(concentrated power ,concent なく, いわばポピュ ラーな表現と言える. 厳密に概念規定を進めていけば, 単一な事柄を意味する. ものではなく, いく つかの要素から成る複合概念としてとらえなければならないことになるであろ う.したがっ て,集中力の測度を何にするかということも重要な問題と考えねばならない. 本研究で は, 視覚刺激に対する注意の持続という側面に集中力を規定することになる. 2 ) は 集中力を疎外する条件として 1) 身体的条件 2) 心理的条件 3) 環境的 江川 (1977 ) , , , , 条件 の 3 つ を 挙 げ, こ れ ら の 相 乗 作 用 に よ っ て 集 中力 が 低 下 す る と 述 べ て い る. こ の よう に, 様 々. な原因によっ て集中力 が疎外されるわけ であるが,これらの原因が個人に及ぼす影響には差があり,. またそれによっ て集中力の低下には個人差が生じると考えられる. そこ で本研究では, これらの個 人差を説明するため に, Eysenck の パー ソ ナ リ テ ィ 理 論 を用 い た. 近 年, Eysenck の 向 性 (内 向 性. 89l 1 5 o } )等 - 外 向 性) と 運動 性 動 作 に 関 す る 研 究 が, 岡 沢 (1975 , 1976 , 1978)’’ , 米川 ・ 他 (1977) に よ っ て 行 わ れ て い る. こ れ ら の 研 究 に よ っ て, 運 動 場 面 で生 じる 個 人 差 を明 らか に す る う え で,. Eysenck の パ ー ソ ナ リ テ ィ 理 論 を 活 用 す る こ と が 有 効 であ る と 実 証 さ れ つ つ あ る, 34 ) l l l の 反 応制 止 理 論 を 考 慮 に 入 れ, 中 枢 的, 心 理 学 的制 止 Eysenck (1964 ov ,Hu , 1967)’ は Pav. 理論を考えた. それは制止が皮質つまり脳の特性 で, 一種の精神的疲労 であると考えるものである. そ して Eysenck は, 制 止 と パ ー ソ ナ リ テ ィ の 間 の 一 般 的 関 係 に つ い て 次 の よ う な 仮 説 を 立 て て い. る. それは, 「人によっ て制止の形成速度, 制止の強さ, 制止消散の速さが異なる. 特に外向型の人 は制止の形成が速く, 強い制止を生じ, 制止の消散は緩慢 である. 他方, 内向型の人は制止の形成 が遅く, しかもそれは弱く, 消散も速い.」 というものである. このような, 反応制止にみられる個 1 1 ) その他 1 2 } Rudo 2 や Franks(1963) l lp & Gera d(1970) l l 人 差 に 関 し て は, Heckenmu er(1965)6 , に よ っ て, Eysenck の 仮 説 が あ る 程 度 検 証 さ れ て い る. 集 中力 の 低 下 に み ら れ る 個 人 差 の 原 因 の - つ を, 反 応制 止 に お け る 個 人 差 と 関 係 づ け る な ら ば, Eysenck の パ ー ソ ナ リ テ ィ 理 論, つ ま り 内 向. -外向の次元で集中力の個人差を明らかにすることができることになろう. 先にもふれたように, 個人の集中力を問題とした場合に考慮しなければならないものとして測定. 方法がある. Eys enck の向性と集中力の対応を試みることからもまた, 活用の範囲を限定しなけ,れ ばならない. そこ で, 本研究では一定の視覚刺激に対する注意の集中時における, 疲労によっ ても たらされる注意集中の低下を手がかりとして, 個々の集中力の程度の目安とした. このことから,. 1 3 )‘こよ っ て 開 発さ れ た 集 中 維 持 機 能 (TAF:Target Aiming Funct ion) 測 定 装 置 を用 高 桑 (1963). いることにした.TAF は注意を集中している時の大脳皮質の活動状態を 反映し, 大脳皮質活動水準 の 低 下 に 伴 い, TAF は 低 下 を 示 す こ と が 明 ら か に さ れ て い る. ま た, TAF の優 劣 は 皮 質 の 活動 水. 準そのもののみを反映しているの ではなく, 個人が本来もっ ている皮質・皮質下等の協応能を含め ) た も の が 関 与 す る と 解 さ れ て い る1 .. ) (1 4.
(4) . Eys enckの向性と集中力に関する研究. 2. 目. 的. s enck の パーソ 本研究は, 精神的疲労によっ てもたらされる集中力の低下にみられる個人差を Ey ナリティ 理論から検討しようとするもの である. 高桑によっ て開発さ れた TAF の成績を集中力の 程度とし, Ey s enck の向性 (内向-外向の次元) から次のような仮説を立て, それを検証する目的. で計画された. 仮説 外向者は内向者よりも反応制止の成立が速く, 強い反応制止を生じ, 反応制止の消 散が緩 慢 であることから, 視覚刺激に対する注意の集中を長時間持続することは, 外向者の方が内向者よ りも劣るであろう. したがっ て, TAF 課題の成績において, 集中の水準 (TAF-L 値) および集中 の動謡度 (TAF‐D 値) ともに外向者は内向者よりも劣り, 試行が長 びくに従っ て, 外向者と内向 者の TAF-L 値, TAF-D 値の差は大きくなることが予測される.. 3, 方. 法. 〈対 象>. 7 )を実施 i ty lnventory ) l ey Personal 4 0名に MP1( Mauds 年令1 8~22才の健康な本学女子学生1 3名 (E得 ) 3名 (E得点33~45 8以下, N得点20~37の範囲内 で, 外向群1 し, L得点1 , 内向群1. ) を選 び本研究の被験者とした, なお, 被験者のMPI得点の結果は表1に示すとおり で 点4~21 あ る.. 〈実験課題〉 980型集中維持機能測定装置(芝電気K・K・)を用 いた. ここではこのTAF装置を用いること によっ て, 各被験者の集中力を測定することと同時に, 集中の低下の状態をもたらすための負荷刺 激も兼ねることになる. TAFテストの実施, およ び測定方法については従来からの慣 例に従っ ) た14 .. 〈実験条件〉 実験条件は以下に示すように, 2日間にわたっ て行っ た.(各被験者の1日目と2日目の実験実施 表1. 内向群, 外向群のE, N得点の平均と標準偏差. 門 P工 得 点 \\ 二.sD \. E. 得 点、. N 得 点、. H. SD. H. 3名) 内 向 群 (1. 12る2. ら, O4. 2q 、引. 28 ち、. 外 向 群 (B も). 3831. 3 ,1写. 23 28、. ら 23 、. 向性. (1 5 ). SD.
(5) . 中込四郎・小林禎三・杉山 健・速水. 修. 時刻は同時刻とした.) 国は各被験者がTAF測定法を習得するための練習試行とした. 国, 国は そ れ ぞれ 1 日目, 2 日目の基準試行とし, そして図は短期間試行, 国は長期間試行 として位置 づけ た.. 〔第1日目の実験順序〕 0秒休息) →30秒→ (5分休息) 国 30秒→ (1 0秒休息) →30秒→ (1 国 60秒→ (1 0秒→ (5分休息) 0秒休息) →6 回 60秒→ (1 0秒休息) →60秒→ (10秒休 息) →60秒 〔第2日目の実験順序〕 国 60秒→ (1 0秒→ (5分休息) 0秒休息) →6 80秒 国 ①18 0秒) →②180秒→ (10秒休息) →③1 0秒→ (1. 4. 結果と考察 ( 1 ) 各試行ごとの内向群, 外向群のL値及びD値に関する比較 TAF曲線より, TAF-L値及びTAF‐D値の 計算法は文献1 4に示すような方法に従い, 各. 試行 ごとに算出していっ た. 回試行に 関しては, それぞれの180秒 ごとに代表値を求め, さらにそ れらの3試行のL値, D値の平均を求めた.. 各 試 行 ごと に 内 向 群, 外 向 群 の T A F- L 値 及 びT A F- D 値 を 示 した も の が 表1 1, m, 図 工, 1 工であ る. L 値, D 値 に 関 し て, い ず れ の 試行 に お い て も 内 向 群 の 方 が 成 績 が 良 いこ と が わ か る .. そこ で各試行ごとに両群間の差の検定 (t検定) を行っ たところ, 有意な差は認められなかっ た. しかしながら, このように有意な差はみられないものの, 一貫して外向者よりも内向者の方が成績 がす ぐれていたことは, 仮説を支持する傾向にあると考えられる. 表1 1. 各試行にお ける TAF-L 値の平均と標準偏 差. 獅耐帝途を↑ 向性 内向舜 外向畔 表m. 回. 国. M. - ,卯. 1ぶう. も 4 1. SP. も 043 2 0 0 4舛 ○ 43 ,靭 ,. 外向群. 22 {. 1 、粁. b - 『 ,. 0 447 0 、 ,僻. 回. も 1 も 、. 8ら 1 、. 6Z 1 、. る- i. SD. 0 7 1 4 ,. 0 8 6 1. %ね. D 昨チ D 7” , ,. 参与 t 、. 』 う 2 、 o g 1 D 、. 各試行における TAF-D 値の平均と標準偏 差. 処 ャ 回 向犠諏濁す ミ 内向 群. 励励陶. 回. 回. 団. 回①. 励 励. 回. o ,桝. 31 0 も 0 6 0 4 0濁2 0 、 8斜 、残ワ 0 , ,. SP. 1的 0 、. 2殉 ○ 1 44 ‐ ○ 6ぢ 0 1 ー qも o , , , 、. H. O 、錦. 4 ー 0 ワ ,牧ヮ ○ ,. 0 ?弁 ,. Ro4 0 o 、鴨2. SP. 0 243 ,. o 280 ,286 ○ 、. 0 322 ,. 3お 0 ,. . ) 1 6 (. o ヮぢ 2 、. Q3朽.
(6) . Eys enck の向性と集中力に関する研究. 図. 回. 回. 0---○. 内向群. 多---◎. 外向群. 1. 長期試行. 回①. 回②. 1. 回 ③(試行). (L値) 図1. 各試行 における TAF-L 値. 長期試行 図. 上 昇 →T. 回. 回. 0「一「0. 内向群. ◎----◎. 外向群. 国①. 図②. 回 ③(試行). A F 0,5 ← 低 下. 、 、. 、. ・、 惨. 1,O. (D値) 図1 1. 各試行における TAF-D値. (1 ) 7.
(7) . 中込四郎・小林禎三・杉山 健・速水. 修. (L値). 回一国 ① 図m. (D値) 0.1. 上昇. にコ. 内向群. 鰹躍. 外向群. 回一国 ②. 回紳国 ③. 長期試行にお ける TAF-L 値の変 化量. にコ. 内向群. 圏圏. 外向群. ( = v. → TA F ← 低 下. -0.I. -0.2. -0,3. 国一国 ① 図切. 回 一国 ②. 国一国 ③. 長期 試行に おけ る TAF-D 値の変化 量. ) (1 8.
(8) . Eys enck の向性と集中力に関する研究. ( 2 ) 長期試行における内向群, 外向群のL値及びD値に関する低下の比較 ( )では各試行ごとに, 両群の間に違いがみられるか どうか検討した. ここでは, 外向者は内向者 1. よりも反応制止の成立が速く, 強い反応制止を生じ, 反応制止の消散が緩慢 であることが予想され ることから, 長期試行における内向群, 外向群のTAF-L値及びTAF-D値の低下を比較する. ことになる. 本研究ではTAFテストに負荷刺激としての機能も与えた ことから, 2日目の最初に 行っ た国試行を基準とすると, 国( . ) 2 3 ) )の長期試行 での成績の低下 が予想される, 1日目 , 国( , 国( のTAFテストによる精神的疲労は,1日目の実験実施から 2 日目の実験実施ま でに24時間経過し. ていることから, 十分に消散したものと考えられる. 長期試行における両群のL値, D値の変化は, 先の図1, 1 1に示したとおり である. さらに, 国 ‐ 試行 の成 績 を 基 準 と し て, 国( . 2 3 )の 成 績 の 変 化 量 を求 め, 示 し た も の が 図 m, W で あ る. ) 〉 , 国( , 国{. L値に関して, 内向群の国( . )試行において上昇が見られた他は, 両群のL値, D値ともに低下して いることから, 長期試行にお いて精神的疲労の生じたことがわかる. 表T V. 分散分析表 (TAF-L 値). SV. SS. 璃 ー 段 性. 同. 間. H. 2 ワ”う 、. d f , 24. 問-群 の核,験着賦 v ヲ28332 核 、験 着 帽 R ヲ転写 42ぢ 2ぢ 事 2 段. 門S. F ,. 2 写” ワ 、. 2、O%q. 1 1 、う68. 3市ワ21. 3. ば 2、 { 7ら2r 、円oヮ 1. 2764 〇 、. 3. 0 、0420. 合併ーに交互作用 慾C 6 1 42 “ 7 、. 0 Oね3 、. 試. 行. 交. G. 帆 作. 互. 核 、晩. 用 MXO. 内. 7g らワぢ 1 Wの 10 、写. 体. 全 対米. らoo 103 ー 6 4 ・. l Pく、o. 表V. 分散分析表 (TAF-D 値). SV. 第 向. S S. ー 段. 性. 際. M. 圃-群 の 椴 馨拳闘 V 椴 敬 治 間 R 事 壱式 交. 2 段 間. 行 互. 作. C. 用 MXC. 合併ー汽交ゑ作用 際G 被. 全. 験. 0″8”. 内. 体. Wの. ○ 、ぢ483 6 名写42 、. d f , 糾. MS αぢ q83. F 。 2. 4 4 4. 0 285ら 、. 7 、4526 2ぢ 0ワ2g 1 、. 3. 0謬ら7も 1陀辱 イデ. 0 0146 、. う. 0004g. ー件g日. t 7 2. 2専ら 84. ワg. ○ 06 、02. 0 1 0204 103 、. ※* P〈、01. (1 ) 9. 0 ・23う〇.
(9) . 中込四郎・小林禎三・杉山. 健・速水. 修. そこ で, 向性と試行による 多段配置の検定を行っ たところ, 表W, Vに示すように向性間の低下 には有意差がみられなかっ たが, 試行間には有意差が認められた. さらに, 向性別に試行間の多重 比較 を行っ たところ, L値に関しては, 外向群において国( 2 ) 3 )試行が国試行より も有意な低下 , 国(. 05) を示しているが (p < . . )の試行に 有意な上昇がみられ,他の2試行に ,内向群においては逆に国( 関しては有意な低下はなされなかっ た. 次にD値に関しては, 両群ともに国試行と比較して, 国( 2 ) , 0 5 < ) 回( 3 )試行において有意な低下が見られた (p . . 以上の結果から, TAFテストにおいて外向者よりも内向者の方が一貫 して成績がす ぐれ, また 精神的疲労による成績の 低下に関しては, L値において外向者の方が大きな 低下を示すことがわ u かっ た. 高桑は, TAF (集中維持機能) について, 精神的機能を代表するものと して 注意の集 中″ をとり, 生理的機能を代表するものとして い注意の維持″ を考慮し, この両者をあわせて一つ の機能と考えている. 前者に含まれるものがTAF-L値であり, 後者がTAF-D値 である. こ のことから, 皮質興奮レベ ルの個人差とパーソナリティ との関係を問題としている Eysenck の パー ソナリティ 理論 (内向-外向) に対して, TAF-D値は対 応度が低いと考えられる. このような ことから, TAF-D値に関して両群の間に予想したよう な差が生じなかったのではないかと推測 さ れ る.. 本研究結果より, TAF-L値に関して, 外向者は内向者よりも視覚刺激に対する注意の集中(集 中力) に劣るだろうという仮説はある 程度支持されたと言える. このことに関する説明は, 先にふ. れた Ey s enck の反応制止 理論で理由づけることができる. 3名 ずつ抽出し 本研究では, 140名の女子学生に MPI を実施し, 内向者, 外向者 をそれ ぞれ1 た. さらに多くの者に MP I を実施し, 両者の パーソナリティ 特性を強く示す者を選び出すことに よっ て, より確かな 答えを出すことができると考えられる. 又, N尺度 (神経症的傾向) に関して は問題にしなかっ たが, この方面からのア プローチも加えることによっ て, 集中力と性格特性 との 関係についてさらに 多くのことを知 ることができると思われる.. 5. 要. 約. 本研究 では, 集中力の個人差を Eys enck の パーソナリティ 理論から検討することを目的と して. 行 っ た.. ) 18~22才の健康な本学女子学生140名を対象にMP工を実施し, 外向群 (E得点33~45 , 内向 3名を選 び, 本研究の被験者とした. 実験課題は集中維持機能 (T ) のそれぞれ1 群 (E得点4~21 AF) 測定装置を用い, TAFテストの成績 (TAF-L値, TAF-D値) を集中力の程度の目. 安とした. 各試行 ごとにL値, D値に関して, 両群の比較を行っ たところ, 有意な差ではなかっ たが, 一 目 して内向群の方がす ぐれた傾向を見ることができた. 長期試行における成績の低下に関しては, L 05 ) 値において両群の差を見ることができた (p < . . 以上のことから, 内向者の方が外向者よりも 集中力において優れていると結論づけた.. 本論文は, 共同研究者 である杉山によっ て, す でに昭和53年度卒業論文として提出された もの である. 研究を行うにあたり, 協力 していただいた学生諸君に記して感謝の意を表します. 付記. ) 0 (2.
(10) . Eys enckの向性と集中力に関する研究. 文. 献. 1, 土門洋哉. 1 9 68 1-10 3 1 , 集中維持機能 (TAF) と大脳皮質活動水準. 北海道医学雑誌, 4 . 2. 江川攻成. 1 9 77 , 集中力を考える, 体育の科学, 27 622一625 3, Eys imeand Per enck l i ty sona t . on . Cr on ,H,J ,1964 .Hought .Bos .MPI研究 会 (訳)1966 犯罪とバー ンナ リ ティ 誠信書房 4, Eys enck l ica IBas i fPe l i o og ty l so r sona ingf , . TheBi i l d ,H,J esC,Thomas ,1967 e . Char .Spr , 梅 津 耕 作,祐. 宗省三 (訳) 1 9 73 人格の構造-その生物学的基礎 岩崎学術出版社. 5. Fr l anks armovementandspontaneousb l inkr i teasfunc . t .ocu l ,C. 4 a i ,1963 t onofpe r sona t to cep y o r .Per .N1 Sk i l l 1 6 1 7 8 s : . , 6. Heckenmu l l i亘za ion oft er her t ina limage: A r t i e f f ,E.G. ,Stab ev ,1965 ew of method ect s ry ,e ,andtheo . Psycho l l l 69 ,Bu . ,63:157一1 .. I研究会. 1 7. MP 969 , 新・性格検査法-モーズレイ性格検査-. 誠信書房 8. 岡沢祥訓・杉原隆.19 75 s enckの向性と運動のスピー ド 5回日本体育学会発表 ,Ey , 正確性に関する研究. 第2 号. 9. 岡沢祥訓. 19 7 6 s en ckの向性と運動性動作に関する研究. 東京教育大学修士論文 (未発表) , Ey 10 パー ソナ リ ティ と感 覚刺 激 に 対 する トレ ラ ン ス の関 係-Eysenck の向性 に 関 して- 体育の . 岡 沢 祥訓, 1978 . .. 科 学, 28 419-421 , l 11 l d imu ph a l ionseek t ing behav i a . Rudo , P.L. i ,and Ger .VV .J orand ext .S. . St r ta psy ,1970 aver s on ‐ . Ac l ica 3 2 2 6 9一 2 cho 8 0 og : , , , i lman 12 e l ion be tween pe l i e at ty mdthef r sona , . Ther iono finvo r equency anddur t l , Sp ,J ,1963 ta a t un ryr es ing mas ice t U b l 互 i pausesdur dP h d sedpr ac n P h u s e p nck 日 J(梅津他訳)人格の構造-その生物 . s e ・D . . . ,Ey. 1 3 . 1 4 , 1 5 .. , , .. , 学的基礎 岩崎学術出版社. 9 6一99頁. 1 9 7 3より引用. 高桑栄松・他. 1 3 9 6 41一2 . 集中維持機能 (TAF) 測定装置について, 日本衛生学雑誌、 18 2 46 , 高桑栄松・他. 1 9 6 9 , 高桑栄松教授開講十周年記念 教室業績集. 北海道大学医学部衛生学教室. 米川直樹・岡沢祥訓・西田保 1 7 . 97 .競争場面における運動パフォーマンスに及ぼす性格特性の影響-Ey s enck の向性に関して-. スポーツ心理学研究, 4 33一39 .. (21 ).
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