枚方市福祉オンブズパーソン
平成
30 年度活動状況報告書
<平成
30 年(2018 年)4 月 1 日~平成 31 年(2019 年)3 月 31 日>
令 和 元 年 ( 2 0 1 9 年 ) 7 月
福祉オンブズパーソン事務局
目 次
平成30年度 苦情処理の概要
受付及び審査結果の状況等
1.
苦情受付状況
1
2.
苦情申立ての概要と審査結果の状況
(1)分野別件数
(2)苦情内容及び審査結果
3.
年度別受付処理件数
福祉オンブズパーソン制度苦情処理事例報告
平成30年度 是正措置の勧告
「障害者総合支援法に基づく
自立支援給付と介護保険制度の適用関係について」
枚方市福祉保健サービスに係る苦情の処理に関する条例
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10
平成30年度 苦情処理の概要
受付及び審査結果の状況等 <平成 31 年(2019 年)3 月 31 日現在>
1.苦情受付状況 (合計1件)
福祉オンブズパーソン事務局に平成30年4月1日から平成31年3月31日までに
寄せられた苦情等は、全部で1件であった。
(1)苦情申立て受付 1件
(2)相談のみ 0件
2.苦情申立ての概要と審査結果の状況
(1)分野別件数
①障害福祉関係 1件
(2)苦情内容及び審査結果
①意見表明(0件)
②是正措置の勧告(1件)
③制度改善の提言(0件)
④相談調整(0件)
⑤調査打切り・中止(0件)
⑥調査中(0件)
⑦相談のみ・取り下げ(0件)
苦 情 内 容
所 管
1
障害者総合支援法に基づく
自立支援給付と介護保険制度の適用関係について
障害福祉室
3.年度別受付処理件数
年度 苦情受付件数 相談のみ 取り下げ 勧告 提言 意見表明 相談調整 調査打切り 中止 12 22 1 ― ― 9 12 ― 13 21 ― ― ― 10 11 ― 14 39 8 ― ― 15 16 ― 15 31 2 10 ― 8 11 ― 16 10 4 ― ― 5 1 ― 17 7 4 ― ― 3 ― ― 18 9 8 ― ― 1 ― ― 19 3 1 ― ― 2 ― ― 20 5 2 ― ― 3 ― ― 21 8 ― ― ― 4 ― 4 22 6 1 ― ― 5 ― ― 23 3 1 ― ― 2 ― ― 24 6 1 1 ― 4 ― ― 25 5 2 ― ― 3 ― ― 26 1 ― ― ― 1 ― ― 27 2 1 ― ― 1 ― ― 28 1 1 ― ― ― ― ― 29 3 1 ― ― 1 ― 1 30 1 ― 1 ― ― ― ― 合計 183 38 12 ― 77 51 5福祉オンブズパーソン制度苦情処理事例報告
平成30年度 是正措置の勧告
障害者総合支援法に基づく
自立支援給付と介護保険制度の適用関係について
苦情申立日 平成 30 年 5 月 16 日
【苦情申立の要旨】
1 本人は、2013(平成 25)年 8 月、頸椎損傷により両上肢機能全廃となり、同年 11 月、身体障害 1 級と認定される。障害者総合支援法に基づき障害程度区分6 と認定され、2014(平成 26)年 1 月よ り、毎月、身体介護179.5 時間・家事援助 50 時間・通院介助 8 時間・生活介護 15 日の在宅障害 者福祉サービスを5 箇所のサービス事業所から受けてきた。 2 障害福祉室から、本年5 月 28 日に 65 歳を迎えることにより介護保険サービスが優先となり(根 拠は、障害者総合支援法第7 条)、継続的に上記サービスを受けることはできなくなると告知され た。 3 介護保険制度が適用されると、これまでの約2 分の 1 のサービスしか利用できない。居宅介護 サービスを上乗せしてもらっても、上限が月あたり31 時間であるから、これまでのサービスの約 3 分の 2 となる。障害者自立支援給付の介護給付サービスを居宅介護から重度訪問介護に変更する と認定したら、最大93 時間の上乗せが可能であるとの説明を受けたが、このサービスは報酬単価 が低いため、現在利用している事業所では実施していない。そのため、このサービスを受けるた めには、一から事業所を探す必要がある。上記告知を受けて以降、本人は、生活状況を熟知して いる事業所及びヘルパーを全て変更しなければならないことについて、強いストレスを感じ、不 安な日々を送っている。また、このサービスを実施している事業所は少なく、事業所の確保も困 難が予想される。 4 障害福祉室に対し、65 歳になったからといって、機械的に介護保険サービスを優先し、サービ スの質や量を変えることに合理性はない、従前の障害福祉サービスを継続してほしいと求めたが、 認めていただけない。【審査の内容】
第1 以下の事項につき、申立人本人と面談して事実確認を行った。 1 ご本人が現在受けている障害福祉サービスの内容 2 ご本人が現在受けている障害福祉サービスに相当する介護保険サービスの有無 3 ご本人が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることの可否(質・量・現実 的な利用可能性・経済的な負担等に照らし)第2 以下の事項につき、障害福祉室の課長及び課長代理と面談して、事実確認を行うとともに、 障害福祉室の見解について説明を受けた。 1 ご本人が現在受けている障害福祉サービスの内容 2 障害者総合支援法第 7 条の趣旨 3 介護保険制度と障害福祉制度の適用関係のあり方
【勧告の内容】
第1 本件の事実関係 1 申立人の説明 (1) 本人は、2013(平成 25)年 8 月、頸椎損傷により両上下肢機能全廃となり、同年 11 月、身体障 害 1 級、障害者総合支援法に基づき障害程度区分 6 と認定。2014(平成 26)年 1 月より、毎月、 身体介護 179.5 時間・家事援助 50 時間・通院介助 8 時間・生活介護 15 日の在宅障害者福祉サ ービスを 5 箇所のサービス事業所から受けてきた。 (2) 障害福祉室のケースワーカーから、本年 4 月、本人が 5 月 28 日に 65 歳を迎えることにより 介護保険サービスが優先となり(根拠は、障害者総合支援法第 7 条)、継続的に上記サービス を受けることはできなくなると告知された。 (3) 介護保険を利用すると、これまでの約 2 分の 1 のサービスしか利用できない。居宅介護サー ビスは身体介護のみで、上乗せの上限が月 31 時間とのことなので、これまでのサービスの約 3 分の 2 となる。重度訪問介護サービスは、月 93 時間まで上乗せが可能との説明を受けたが、 このサービスは報酬単価が低いため、現在利用している事業所では実施していない。そのため、 このサービスを受けるためには、一から事業所を探す必要がある。上記告知を受けて以降、本 人は、生活状況を熟知している事業所及びヘルパーを全て変更しなければならないことについ て、強いストレスを感じ、不安な日々を送っている。また、このサービスを実施している事業 所は少なく、事業所の確保も困難が予想される。従前のサービスを受けるためには、高額な費 用負担が必要となる。 (4) 機械的に介護保険サービスを優先し、サービスの質量を変えることに合理性はない、従前の 障害福祉サービスを継続してほしいと訴えたが、介護保険の申請をしないまま障害福祉サービ スの継続申請をされても認めないと言われた。 (5) 5 月 1 日、市長に対し、善処を求める要望書を提出し、同月 18 日、障害福祉室に対し、現状 の障害者支援給付サービスを今後も継続給付するよう申請書を提出した。市長からは、同月 23 日付で、障害福祉室からは、同月 24 日付で回答があった。市長からの回答には、介護認定後 のケアプラン作成時において、一定の条件により障害福祉サービスの上乗せ支給について検討 する、上乗せ支給後に不足が生じた場合は、理由や原因について再度確認した上で、支給量に ついて検討するとあり、障害福祉室からの回答には、ケアプラン作成後、必要な支援が確保で きない場合など、一定の条件により障害福祉サービスの上乗せ支給が必要な場合は、相談に応 じる、上乗せ支給後に不足が生じた場合や不都合が生じた場合は、改めてサービスの給付につ いて検討するとあるが、一定の条件が何かが明らかではなく、不安は解消できない。2 障害福祉室の説明 (1) 本人が受けているサービスの内容が上記のとおりであることは事実。何度か時間を増やして ほしいとの申請があり、見直しをした結果、現行の時間となった。申請を受けた場合は、まず ケースワーカーが聞き取りを行い、障害福祉室として、審査後決定する。 (2) 2016(平成 28)年 10 月に作成した「枚方市障害福祉サービス等のガイドライン」(以下「ガイ ドライン」という。)の「第 3 章 介護保険制度との関係について」に記載した障害福祉サー ビスの併給要件は、あくまで原則であり、同章に「要件に当てはまらない場合で介護の必要性 が認められる場合は個別支援会議を経て協議する」と記載しているとおり、例外を認めないわ けではない。障害福祉室の見解は、5 月 24 日付回答書に記載したとおりである。 3 考察 (1) ①65 歳の誕生月を迎えることにより、介護保険優先となり、継続的に従前の障害福祉サービ スを受けることはできない、②本人が要介護 5 との判定を受けて、要介護 5 の居宅サービスを 全て使用しても、従前のサービスには届かず、上乗せサービスを追加したとしても、身体介護 の上限は月 31 時間である、という担当者の説明は、後述するとおり、障害者総合支援法第 7 条の解釈を誤ったものである。 (2) 障害福祉室が申立人に対し、5 月 24 日付で行った上記の回答も同様である。 (3) 障害福祉室の誤った説明によって、申立人は、介護保険の申請をすると、従前のサービスを 受けられなくなる、重度訪問介護サービスについては、事業所が変わるため本人が不安を抱い ている上、事業所を確保することも困難、結局、従前のサービスを受けるためには、高額の出 費が必要となるのではないか、などと思い悩み、介護保険の申請に踏み切れないでいる。 第2 障害者総合支援法第 7 条の趣旨及び介護保険制度と障害福祉制度の適用関係 1 障害者総合支援法の目的は、「障害者及び障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳に ふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給 付、地域生活支援事業その他の支援を総合的に行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図 るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことので きる地域社会の実現に寄与すること」である。 2 第 7 条は、他の法令による給付等との調整について、自立支援給付は、当該障害の状態につき、 介護保険法の規定による介護給付、健康保険法の規定による療養の給付その他の法令に基づく給 付又は事業であって政令で定めるもののうち自立支援給付に相当するものを受け、又は利用する ことができるときは政令で定める限度において、当該政令で定める給付又は事業以外の給付であ って国又は地方公共団体の負担において自立支援給付に相当するものが行われたときはその限 度において、行わないと定めている。 3 第 7 条は、自立支援給付の一部については、介護保険法の規定による保険給付が優先するとう たっているだけであり、介護保険法の規定による保険給付が見込めない給付については、当然、 従前の自立支援給付を支給することを予定している。すなわち、65 歳になって介護保険の被保険 者となっても、自立支援給付の受給資格を失うわけではなく、介護保険法の規定による介護給付 に相当するものを除く給付を受けることが可能である。同条を根拠に、従前支給されてきたサー ビスの質量を低下させることはいかなる意味でも不可能である。しかるに、同法施行後、障害者
が介護保険の被保険者となると、従前支給していた障害福祉サービスをいったん白紙に戻し、支 給するサービスを介護保険サービスの枠内に収めよう(介護保険サービスでは不十分な場合に限 り障害福祉サービスを上乗せする)という法の趣旨を逸脱した運用がなされるようになり、同条 をめぐる紛争が社会問題化している。 4 厚生労働省は、同法制定直後の 2007(平成 19)年 3 月 28 日、各都道府県障害保健福祉主幹部(局) 長に対し、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給 付と介護保険制度との適用関係等について」との通知(以下「通知」という。)を発し、上記同 条の趣旨を明らかにした。同通知は、その後一部改正を繰り返して現在に至っている。しかし、 通知にもかかわらず、各市町村において、誤った解釈のもと、障害福祉サービスの切り捨てが横 行していることから、同省は、実態調査を実施し、調査結果とともに、2015(平成 27)年 2 月 18 日付「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介 護保険制度の適用関係等に係る留意事項等について」との事務連絡(以下「事務連絡」という。) を各都道府県・指定都市・中核市の障害保健福祉部(局)に発し、改めて、同条の趣旨を明らか にし、運用上の留意点を明示するに至った。 5 念のため、通知及び事務連絡の要点を述べる(便宜上補装具費については省略する)。 (1) 自立支援給付については、障害者総合支援法第 7 条に基づき、介護保険法の規定による保険 給付が優先されることとなるが、市町村は、介護保険の被保険者(受給者)である障害者から障 害福祉サービスの利用に係る支給申請があった場合は、個別のケースに応じて、申請に係る障害 福祉サービスに相当する介護保険サービスにより適切な支援を受けることが可能か否か、当該介 護保険サービスに係る保険給付を受けることが可能か否か等について、介護保険担当課や当該受 給者の居宅介護支援を行う居宅介護支援事業者等とも必要に応じて連携した上で把握し、適切に 支給決定すること。 ア 自立支援給付に優先する介護保険法の規定による保険給付は、介護給付、予防給付、市町村 特別給付(障害者自立支援法施行令第 2 条)。これらの給付対象となる介護保険サービスが利 用できる場合は、当該介護保険サービスの利用が優先される。 イ 具体的には
(ア) サービス内容や機能から、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は、基
本的には、この介護保険サービスに係る保険給付を優先して受ける。 しかし、障害者が同様のサービスを希望する場合でも、その心身の状況やサービス利用を必 要とする理由は多様であり、介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受 けることができるか否かを一概に判断することは困難。 障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービ スを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしない。 市町村においては、申請に係る障害福祉サービスの利用に関する具体的な内容(利用意向) を聴き取りにより把握した上で、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより 受けることが可能か否かを適切に判断する。(イ) サービス内容や機能から、介護保険サービスには相当するものがない障害福祉サービス固有
のものと認められる同行援護、行動援護、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支 援等については、当該障害福祉サービスに係る介護給付費等を支給。(ウ) (ア)により、申請に係る障害福祉サービスに相当する介護保険サービスにより必要な支援を
受けることが可能と判断される場合には、基本的には介護給付費等を支給することはできない が、以下のとおり、当該サービスの利用について介護保険法の規定による保険給付が受けられ ない場合には、介護給付費等を支給することが可能。 a 在宅の障害者で、申請に係る障害福祉サービスについて当該市町村において適当と認める 支給量が、当該障害福祉サービスに相当する介護保険サービスに係る保険給付の居宅介護 サービス費等区分支給限度基準額の制約から、介護保険のケアプラン上において介護保険 サービスのみによって確保することができないと認められる場合。 当該介護給付費等を支給する場合の基準を設けている場合であっても、当該基準によっ て一律に判断するのではなく、介護保険サービスの支給量・内容では十分なサービスが受 けられない場合には、介護給付費等を支給する。 障害福祉サービス利用者が要介護認定等を受けた結果、居宅介護サービス費等区分支給 限度基準額の範囲内では、利用可能なサービス量が減少することも考えられるが、介護保 険利用前に必要とされていたサービス量が、介護保険利用開始前後で大きく変化すること は一般的には考えにくいことから、個々の実態に即して適切に運用する。 b 利用可能な介護保険サービスに係る事業所又は施設が身近にない、あっても利用定員に空 きがないなど、当該障害者が実際に申請に係る障害福祉サービスに相当する介護保険サー ビスを利用することが困難と市町村が認める場合。 c 介護保険サービスによる支援が可能な障害者が、介護保険法に基づく要介護認定等を受け た結果、非該当と判定された場合など、当該介護保険サービスを利用できない場合であっ て、なお申請に係る障害福祉サービスによる支援が必要と市町村が認める場合。 (2) 介護保険制度の円滑な利用にあたって ア 65 歳到達日前の適切な時期から要介護認定等に係る申請の案内を行う際、単に案内を郵送 するだけでなく、市町村職員または相談支援専門員から、直接、介護保険制度について説明 を行うことが望ましい。 イ 介護保険法の規定による保険給付が優先されることが、あたかも介護保険のみの利用に制 限されるという誤解を障害福祉サービス利用者に与えることのないよう、介護給付費等の支 給が可能(併給が可能)な旨、適切に案内を行う。 (3) 要介護認定等の申請について 介護保険の被保険者である障害者については、申請に係る障害福祉サービスに相当する介護 保険サービスにより適切な支援を受けることが可能か否か、当該介護保険サービスに係る介護 保険給付を受けることが可能か否か等について判断するためにも、障害者の生活に急激な変化 が生じないよう配慮しつつ、まずは、要介護認定等申請を行っていただいた上で介護保険制度 からどのようなサービスをどの程度受けられるかを把握することが適当。 要介護認定等の申請を行わない障害者に対しては、申請をしない理由や事情を十分に聴き取 るとともに、継続して制度の説明を行い、申請について理解を得られるよう働きかける。 6 以上のとおり、厚生労働省は、介護保険利用の前後で、サービスの質量に差異が生じるべきで はないとし、各地方自治体に対し、介護保険サービスで不足するサービスについては、引き続き 従前の障害福祉サービスを支給するよう指示している。なお、介護保険サービスを一律に優先さ せ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難、障害福祉 サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一
律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしない、利用意向を把握した上で、申請 者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か否かを適切に判断す るという書きぶりからは、介護保険の利用がスタートしても、100%従前の障害福祉サービスのみ を支給する可能性も示唆していると思われることを付言しておく。 第3 勧告 1 本人に対し従前支給されていた障害福祉サービスのうち、介護保険サービスにより受けること が不可能なものについては、引き続き、障害福祉サービスが支給されるべきである。 2 申立人に対しては、この点を明確にした上で、介護保険申請について理解を得られるよう働き かけてほしい。 3 申立人に行った担当者の説明は、障害者総合支援法第 7 条の解釈を誤ったものである。この原 因は、ガイドラインにあると考えられる。ガイドラインは、介護保険の利用がスタートしても、 従前のサービスの質量が継続されるべきことが明確にされていない。現行のガイドラインのまま では、今後も、同様の説明が繰り返されることが懸念されるため、法の趣旨を正確に反映したも のにするよう、見直されたい。 第4 最後に 障害者総合支援法第 7 条が、障害福祉サービス切捨ての契機とならないようにしてほしい。仮に、 介護保険の利用開始によって、給付されるサービスの総量が従前の障害福祉サービスの質量を下回 ることになれば、従前枚方市が支給していた障害福祉サービスが過剰であったことになるし、少な くとも、そのような疑念を招く。枚方市の福祉サービスは介護保険の利用前後において適正であり、 かつ、途切れなく一貫していると評価されるものであってほしい。 以 上
【市の見解および対応】
障害者総合支援法第7条では、自立支援給付と介護保険法の保険給付の調整が規定されており、 実施主体である市町村は個々に具体的な運用について定め、対象者に対する給付費の調整等が行わ れています。本市においても、「枚方市障害福祉サービス等のガイドライン」を作成し、そのガイド ラインに沿った運用を行っています。本市のガイドラインでは、介護保険のサービスの優先利用を 原則に、介護保険サービスと障害福祉サービスを併給する場合の対象者の条件、支給の流れや支給 量等を規定すると共に、併給の各要件に当てはまらない個別の事案に関しても個別に協議し、対応 していく旨を規定しています。 今回の申立人に対しては、65歳到達により、総合支援法第7条の規定による調整が必要な事案であ り、市のガイドラインに基づく併給手続きについて説明を行いました。その中で、介護保険法の保 険給付で受けることが可能なサービスを明らかにするためにも、介護保険申請等説明を行いました が、介護保険移行後も現在支給されている障害福祉サービスの支給量が確保されるか等の不安から、 介護保険の申請まで至っておられない状況です。今後申立人に対しては、不安を持たれている部分の解消のため、現在支給している障害福祉サー ビスのケアプランを基本に、介護保険サービスにより受けることができないサービスを障害福祉サ ービスの給付とすることを説明し、介護保険の申請について引き続き理解が得られるよう働きかけ ていきます。また、市が作成したガイドラインについては、介護保険サービスの移行が障害福祉サ ービス切捨ての契機とならないよう、法の趣旨や国からの通知を踏まえ、内容の見直しを行ってま いります。
○枚方市福祉保健サービスに係る苦情の処理に関する条例 平 成 11 年 9 月 30 日 条 例 第 25 号 第 1 章 総 則 (目 的 ) 第 1 条 この条 例 は、福 祉 保 健 サービスに係 る市 民 の苦 情 を公 正 かつ 中 立 的 な立 場 で簡 易 迅 速 に処 理 することにより、市 民 の権 利 利 益 を擁 護 し、もって公 正 で信 頼 され る市 政 を推 進 することを 目 的 とする。 (定 義 ) 第 2 条 この条 例 において「福 祉 保 健 サービス」 とは、福 祉 及 び保 健 に 関 する施 策 に基 づき市 の機 関 が実 施 する役 務 の提 供 、金 品 の給 付 等 をいう。 (申 立 人 ) 第 3 条 この条 例 による苦 情 の申 立 て (以 下 「苦 情 の申 立 て」という。 )ができる者 は、福 祉 保 健 サー ビスを受 け、若 しくは取 り消 され、又 は拒 まれた個 人 及 びその代 理 人 とする。 2 前 項 に定 める者 のほか、同 項 に規 定 する個 人 の配 偶 者 及 び 3 親 等 以 内 の親 族 その他 規 則 で 定 める者 は、苦 情 の申 立 てをすることができる。 (申 立 て事 項 ) 第 4 条 苦 情 の申 立 てができる事 項 は、福 祉 保 健 サービスの適 用 に関 するものとする。ただし、次 の各 号 に掲 げる事 項 については、苦 情 の申 立 てをすることができない。 ⑴ 現 に裁 判 所 において係 争 中 の事 項 又 は既 に裁 判 所 において判 決 等 のあった事 項 ⑵ 現 に行 政 不 服 審 査 法 (昭 和 37 年 法 律 第 1 60 号 )の規 定 による不 服 申 立 てを行 っている事 項 及 び不 服 申 立 てに対 する裁 決 又 は決 定 を経 て確 定 している事 項 ⑶ 既 に苦 情 の申 立 ての処 理 が終 了 している事 項 (申 立 ての期 間 ) 第 5 条 苦 情 の申 立 てができる期 間 は、当 該 苦 情 の申 立 てに係 る事 実 のあった日 の翌 日 から起 算 して 1 年 以 内 とする。ただし、次 条 に規 定 する委 員 が正 当 な理 由 があると認 めるときは、この限 りでない。 第 2 章 福 祉 保 健 サービス苦 情 調 整 委 員 (設 置 ) 第 6 条 第 1 条 の目 的 を達 成 するため、市 長 の附 属 機 関 として枚 方 市 福 祉 保 健 サービス苦 情 調 整 委 員 (以 下 「委 員 」と いう。)を置 く。 (委 員 の定 数 等 ) 第 7 条 委 員 の定 数 は、2 人 とする。 2 委 員 は、人 格 が高 潔 で社 会 的 信 望 が厚 く、福 祉 、保 健 、法 律 等 に 関 し優 れた識 見 を有 する者 のうちから市 長 が委 嘱 する。 3 委 員 の任 期 は、3 年 とする。ただし、再 任 は妨 げない。 (職 務 の内 容 ) 第 8 条 委 員 の職 務 は、次 のとおりとする。 ⑴ 苦 情 の申 立 てを受 け付 けること。 ⑵ 苦 情 の申 立 てを処 理 すること。 ⑶ 苦 情 の申 立 ての処 理 状 況 について、市 長 に報 告 すること。 2 委 員 は、それぞれ独 立 して苦 情 の申 立 てを処 理 するものとする。ただし、 第 14 条 第 2 項 の規 定 に基 づく制 度 の改 善 についての提 言 を行 うときは、委 員 の合 議 によらなければならない。 (委 員 の責 務 ) 第 9 条 委 員 は、市 民 の権 利 利 益 の擁 護 者 として、公 平 かつ適 正 にその職 務 を遂 行 しなけれ ばな らない。 2 委 員 は、その地 位 を政 党 又 は政 治 目 的 のために利 用 してはならない 。 3 委 員 は、職 務 上 知 り得 た秘 密 を漏 らしてはならない。その職 を退 いた後 も、同 様 とする。 4 委 員 は、苦 情 の申 立 ての処 理 に当 たっては、個 人 情 報 の保 護 について最 大 限 の配 慮 をしなけ ればならない。
第 3 章 苦 情 の申 立 ての処 理 等 (申 立 ての方 法 ) 第 10 条 苦 情 の申 立 ては、委 員 に対 し、規 則 で定 めるところにより行 わなければならない。 (調 査 の開 始 ) 第 11 条 委 員 は、苦 情 の申 立 てがあったときは、第 3 項 に定 める場 合 を除 き、遅 滞 なく当 該 苦 情 の申 立 てについて調 査 を開 始 しなければならない。 2 委 員 は 、前 項 の 規 定 に よ る 調 査 ( 以 下 「 苦 情 の 申 立 ての 調 査 」 と い う 。 ) の 開 始 を決 定 した と き は、 市 の機 関 に対 し、その旨 を通 知 しなければならない。 3 委 員 は、苦 情 の申 立 てがその要 件 に適 合 しないと認 めるときは、その旨 を理 由 を付 して苦 情 の 申 立 てを行 った者 (以 下 「申 立 人 」という。)に通 知 しなければならない 。 (調 査 の方 法 ) 第 12 条 委 員 は、苦 情 の申 立 ての調 査 のため、市 の機 関 に対 し、説 明 を求 め、その保 有 する帳 簿 等 関 係 書 類 その他 の記 録 を閲 覧 し、若 しくはその提 出 を求 め、又 は実 地 に調 査 をすることが できる。 2 委 員 は、苦 情 の申 立 ての調 査 のために必 要 があると認 めるときは、関 係 人 及 び関 係 機 関 に対 し、 質 問 し、若 しくは事 情 を聴 取 し、又 は実 地 の調 査 について協 力 を求 めることができる。 3 委 員 は、苦 情 の申 立 ての調 査 のために必 要 があると認 めるときは、専 門 的 又 は技 術 的 な事 項 について、専 門 機 関 に対 し、調 査 、鑑 定 、分 析 等 を依 頼 することができる。 (調 査 の中 止 ) 第 13 条 委 員 は、苦 情 の申 立 ての調 査 を開 始 した後 において、苦 情 の申 立 ての要 件 に適 合 しな くなったときその他 苦 情 の申 立 ての調 査 の必 要 がないと認 めるときは、その調 査 を中 止 し、又 は 打 ち切 ることができる。 2 委 員 は、前 項 の規 定 により苦 情 の申 立 ての調 査 を中 止 し、又 は打 ち切 ったときは、その旨 を理 由 を付 して申 立 人 及 び 市 の機 関 に通 知 しなければならない。 (申 立 ての審 査 等 ) 第 14 条 委 員 は、苦 情 の申 立 ての調 査 の結 果 に基 づき、当 該 苦 情 の申 立 ての内 容 の適 否 につ いて審 査 しなければならない。 2 委 員 は、前 項 の規 定 による審 査 の結 果 、苦 情 の申 立 てに理 由 があると認 めるときは、市 の機 関 に対 し、是 正 の措 置 を講 ずるよう勧 告 し、又 は制 度 の改 善 について提 言 を行 うものとする。この場 合 において、委 員 は、そ の内 容 を申 立 人 に通 知 しな ければならない。 3 委 員 は、第 1 項 の規 定 による審 査 の結 果 、苦 情 の申 立 てに理 由 がないと認 めるときは、その旨 を理 由 を付 して申 立 人 及 び市 の機 関 に通 知 しなければならない。 4 委 員 は、前 2 項 に定 めるもののほか、第 1 項 の規 定 による審 査 の結 果 に基 づき必 要 があると認 めるときは、市 の機 関 に対 し、事 業 等 の運 営 について意 見 を述 べることができる。この場 合 におい て、委 員 は、その内 容 を申 立 人 に通 知 するものとする。 (審 査 結 果 の通 知 期 限 ) 第 15 条 前 条 第 2 項 から第 4 項 までの規 定 に基 づく通 知 は、苦 情 の申 立 てを受 け付 けた 日 の翌 日 から起 算 して 45 日 以 内 に行 わなければならない。ただし、この期 間 に通 知 できない特 別 の理 由 があるときは、その旨 を理 由 を付 して申 立 人 に通 知 しなければならない。 (勧 告 等 の結 果 の通 知 ) 第 16 条 委 員 は、市 の 機 関 から第 19 条 の規 定 に基 づく報 告 又 は 第 20 条 の規 定 に基 づく回 答 があったときは、速 やかに、申 立 人 にその内 容 を通 知 しなければならない。 (処 理 状 況 の報 告 ) 第 17 条 委 員 は、毎 年 度 、苦 情 の申 立 ての処 理 状 況 について、市 長 に報 告 するものとする。 第 4 章 市 の機 関 の措 置 (市 の機 関 の責 務 ) 第 18 条 市 の機 関 は、委 員 の職 務 の遂 行 に関 して、その独 立 性 を尊 重 し、積 極 的 に協 力 及 び 援 助 をするとともに、第 14 条 第 2 項 の規 定 に基 づ く勧 告 (以 下 「勧 告 」とい う。)若 しくは同 項 の規 定 に基 づく提 言 (以 下 「提 言 」という。)又 は同 条 第 4 項 の規 定 に基 づく意 見 の表 明 (以 下 「意 見 表 明 」という。)を受 けたとき は、誠 実 かつ適 切 に対 応 しなければならない 。 (勧 告 及 び提 言 に対 する報 告 )
第 19 条 市 の機 関 は、勧 告 又 は提 言 を受 けたときは、当 該 勧 告 に対 する是 正 の措 置 又 は当 該 提 言 に対 する制 度 の改 善 の内 容 について委 員 に報 告 しなければならない。 2 市 の 機 関 は、前 項 の是 正 の 措 置 又 は制 度 の改 善 を行 うことが でき ない 特 別 の 理 由 が ある と きは、 その旨 を理 由 を付 して委 員 に報 告 しなければならない。 3 前 2 項 の規 定 に基 づく報 告 は、勧 告 を受 けた場 合 にあっては当 該 勧 告 を受 けた日 の翌 日 から 起 算 して 60 日 以 内 に、提 言 を受 けた場 合 にあっては当 該 提 言 を受 けた日 の翌 日 から起 算 して 90 日 以 内 に行 わなければならない。 (意 見 表 明 に対 する回 答 ) 第 20 条 市 の機 関 は、意 見 表 明 を受 けたときは、速 やかに、委 員 に対 し、当 該 意 見 表 明 に対 す る 回 答 を行 うものとする。 第 5 章 雑 則 (運 営 状 況 の公 表 ) 第 21 条 市 長 は、毎 年 度 、規 則 で定 めるところにより、この条 例 の運 営 状 況 について公 表 するもの とする。この場 合 において、市 長 は、個 人 情 報 の保 護 について配 慮 をしなければならない。 (委 任 ) 第 22 条 この条 例 に定 めるもののほか、この条 例 の施 行 に関 して必 要 な事 項 は、規 則 で定 める。 附 則 1 この条 例 は、平 成 1 2 年 4 月 1 日 から施 行 する。 2 この条 例 は、平 成 11 年 4 月 1 日 以 後 に発 生 した事 実 に係 る苦 情 の申 立 てについて適 用 する。 3 枚 方 市 報 酬 及 び費 用 弁 償 条 例 (昭 和 23 年 枚 方 市 条 例 第 105 号 )の一 部 を次 のように改 正 す る。 〔次 のよう略 〕