第4学年 音楽科学習指導案
題材名 様子を思いうかべながらえんそうしたりきいたりしよう(教材曲「とんび」「ペールギュント組曲」) 題材の目標 ○ 歌詞の内容や音楽が表している情景に関心をもち、様子を思い浮かべながら聴いたり演奏したりし ている。(関心・意欲・態度) ○ 歌詞の内容や旋律の動きから情景を想像したり、強弱や速度の変化、楽器の音色から曲想を膨らま せたりするなど、楽曲を特徴付けている要素と曲想との関わりを感じ取ったり表現に生かしたりする ことができる。(感受・表現の工夫) ○ 歌詞の表す気持ちを生かして、強弱に気をつけて歌ったり音色に気をつけて演奏したりすることが できる。(表現の技能) ○ 主な旋律を口ずさんだり、目を閉じて聴いたり、身体反応をしたりしながら、情景を思い浮かべた り曲想やその変化を感じ取って聴いたりすることができる。(鑑賞の能力) ○指導内容 本題材は、歌詞、旋律の動き、強弱、速度、 音色など、楽曲を特徴付けている要素と曲想と の関わりを感じ取りながら、表現を工夫したり 想像豊かに聴いたりすることをねらった題材 である。 本題材で取り扱う楽曲「とんび」は、広い大 空を悠々と舞うとんびの姿を、躍動感のある旋 律の動きやゆったりとした歌詞内容から感じ 取ることができ、旋律の動きに対応した強弱を 工夫することでより豊かな表現が可能となる。 また、劇音楽である「ペールギュント組曲」の 中の楽曲「朝の気分」「オーセの死」「山の魔王 の宮殿にて」は、比べながら聴くことで楽曲の 特徴が明確になると同時に、旋律の繰り返しの 中での強弱や速度及び楽器の音色の変化が曲 想の変化を生み出すことを感じ取ることがで きる楽曲となっている。 これらの楽曲は、どれも強弱や速度、音色及 びその変化を感じ取ったり工夫したりするこ とで豊かな表現・鑑賞活動が可能となり、楽曲 を特徴付けている要素と曲想との関わりを明 確に感じ取ることができる。 このように、要素と曲想との関わりに気づか せながら音楽の美しさを感じ取らせることは、 高学年に向けたこの時期の子どもたちにとっ て大変有意義である。 ○本題材の指導方法 本題材では、様子を思い浮かべながら表現し たり、要素と曲想との関わりを感じ取りながら 想像豊かに聴いたりすることができるよう、題 材構成を次のように設定する。 《であう段階》 表現へのあこがれをもつことができるよう、 「とんび」を聴いてイメージしたことをノート に表したり発表したりする活動を設定する。 《あらわす段階》 自分があらわしたい音楽への期待感をもつ ことができるよう、歌詞や旋律の動きと強弱、 強弱を工夫したときの曲想の違いなど、要素と 曲想とを関連させて表現する活動を設定する。 《ひろげる段階》 自分たちの表現に満足し、新たな表現・鑑賞 活動へのあこがれをもつことができるよう、強 弱や速度及び楽器の音色の変化が特徴的な「ペ ールギュント組曲」の鑑賞活動を設定する。 本題材における聴く活動は、ひろげる段階に おける「ペールギュント組曲」を聴く活動であ る。この聴く活動で聴き取らせたい音楽の要素 は強弱や速度の変化で、感じ取らせたい音楽の 想いはさわやかさや悲しさ、恐ろしさが徐々に 深まっていく感じである。この要素と感じとを 関連づけることで、さらに想像豊かな鑑賞活動 ができると考える。 ○学級の児童の実態 ○ 拍とその流れやリズムなどに関心をもち、拍の流れを体全体で感じながら聴いたり表現したりして いる。 ○ 拍とその流れ、音色や声の感じが曲想に変化を生み出しているなど、楽曲を特徴付けている要素と 曲想の関わりに気づき始めている。 ○ 拍の流れを感じたり声の感じに気をつけて歌ったりするなど、曲想に合った歌い方で表現しようと している。 ○ 拍の流れを体全体で感じたり指揮をしながら聴いたりしようとする積極的な鑑賞態度が身に付き始 めている。 題 材 設 定 の 理 由題材計画 (4時間) で あ う あ じ わ う ひ ろ げ る 主 な 学 習 活 動 1.楽曲「とんび」を聴いてイメージしたこと を出し合い、表現主題を設定する。 (1)とんびについて知っていることを話し 合ったり、歌詞の内容を考えたりして、「と んび」に対する意欲をもつ。 (2)「とんび」の範唱を聴き、イメージした こととどこからそう感じたのかを音楽ノ ートに表す。 (3)イメージしたこととどこからそう感じ たのかを出し合い、表現主題を設定する。 2.様子がよく表れるように、強弱を工夫しな がらやわらかな声で歌ったり演奏したりす る。 (1)旋律の動きの特徴から、強弱を工夫す る。 (2)とんびが飛んでいる様子が表れるよう 歌詞「ピンヨロー」のエコーの部分の強弱 を工夫する。 (3)リコーダーで歌うように演奏して楽し む。 3.楽曲「ペールギュント組曲」を鑑賞し、強 弱や速度が変わることによって生み出され る曲想の変化を感じ取る。 (1)グリーグ、「ペールギュント」の物語に ついて知り、本時の学習課題をつかむ。 (2)場面の様子を想像したり楽曲を特徴付 けている要素と曲想の関わりを感じ取っ たりしながら組曲「ペールギュント」を鑑 賞する。 (3)楽曲全体を味わいながら組曲「ペールギ ュント」を鑑賞する。 4.楽器の音色やオーケストラの響きを味わ いながら鑑賞する。 (1)楽器の音色のちがいに気をつけて聴く。 (2)様々な楽器の特徴や音色のちがいを感 じ取る。 (3)オーケストラの響きを味わいながら楽 曲「ペールギュント組曲」を鑑賞する。 指導上の留意点 ◎ イメージと要素との関連がわかるよう、音 楽ノートを活用しながら学習をすすめる。 ○ 「とんび」のイメージを助けたり膨らませ たりするために、映像や情景画、拡大歌詞な ど視覚的にも訴えるようにする。 ○ 楽曲全体のイメージ⇒要素の働きへと段 階的に鑑賞できるよう、①目を閉じて聴く② 歌詞や旋律を見ながら聴く③歌い方に傾聴 するなどの聴く活動を仕組む。 ○ イメージと要素との関連がわかるよう、図 でまとめながら提示する。 ◎ 歌詞や旋律の動きと強弱、強弱を工夫した ときの曲想の違いなど、要素と曲想とを関連 させながら学習をすすめる。 ○ 旋律の動きの特徴がわかりやすいよう、旋 律線を提示する。また、強弱の変化を意識で きるよう、強弱記号(<>)を提示する。 ○ グループごとに強弱を様々に工夫し、歌っ たり聴き合ったりする活動を仕組む。また、 強弱記号(p、mp、mf、f)を提示する。 ○ やわらかい音色で演奏できるよう、低いド の音の出し方を練習する場を設定する。 ◎ 楽曲の特徴や共通点を感じ取ることがで きるよう「朝」「オーセの死」「山の魔王の宮 殿にて」を比べながら聴く活動を仕組む。 ○ 作曲者やその背景、物語の場面や挿絵を提 示する。 ○ 場面の様子を想像したり、要素と曲想を関 連させながら聴いりすることができるよう、 目を閉じて聴いたり体感的に聴いたりする 活動を仕組む。 ○ 一人一人の鑑賞活動ができるよう、静かに 聴いたり指揮をしながら聴いたりさせる。 ◎ 演奏の雰囲気が伝わるよう、DVDを準備 しておく。 ○ 前時の音楽の仕組み(要素と曲想の関係) を想起させる。 ○ フルート、オーボエ、ファゴット、ハープ などが特徴的な演奏DVDを活用する。 ○ 演奏の様子を感じ取ることができるよう、 オーケストラDVDを活用する。 1 1 1 1 段階 とんびがゆったりと楽しそうに飛んでいる様子が表れるよう、やわらかい声で強弱を工夫して歌おう 配時 本時 「ペールギュント」の物語の場面の様子をそうぞうしながらきこう
目標 〇主な旋律が楽曲の中で繰り返され、強弱や速度が変わることによって生み出される曲想の変化 を感じ取ることができる。(感受・表現の工夫) 〇目を閉じて聴く、挿絵を見ながら聴く、身体反応や指揮をしながら聴くなど様々な聴く活動を 通して、場面の様子を想像したり要素と曲想との関わりを感じ取ったりしながら聴くことがで きる。(鑑賞の能力) 準備 鑑賞CD、絵図(グリーグ、指揮者)、ペールギュント組曲の情景画、学習ノート 本時の計画 で あ う あ じ わ う ひ ろ げ る 主 な 学 習 活 動 1.グリーグ、「ペールギュント」の物語につい て知り、本時の学習課題をつかむ。 (1)グリーグについて知る。 (2)「ペールギュント」の物語について知り、 学習課題をつかむ。 2.場面の様子を想像したり楽曲を特徴付けて いる要素と曲想の関わりを感じ取ったりしな がら組曲「ペールギュント」を鑑賞する。 (1)場面の様子を想像しながら「朝」「オーセ の死」「山の魔王の宮でんにて」を鑑賞する。 (2)楽曲を特徴付けている要素と曲想との関 わりを感じ取りながら「朝」「オーセの死」 「山の魔王の宮でんにて」を鑑賞する。 3.楽曲全体を味わいながら組曲「ペールギュン ト」を鑑賞する。 (1)楽曲を特徴付けている内容と曲想を関連 付けながら味わって聴く。 (2)鑑賞したことを交流し、楽曲に対するイメ ージをさらに広げる。 指導上の留意点 ○ 作曲者に対する関心が高まるよう、生誕地ノ ルウェーの風土など作曲者の背景を提示する。 ○ 劇音楽であることや物語の粗筋が理解しや すいよう、場面の挿絵を提示する。 ○ 場面を自分でイメージできるよう、始めは目 を閉じて聴かせる。次に、イメージが苦手な子 については挿絵を提示しながら聴かせる。 ○ 感じ取ったイメージを言葉で書き表すこと ができるよう、学習ノートを準備しておく。そ の際、イメージを表す言葉が豊富になるよう、 言葉を例示する。 ○ 3つの場面と感じ取った曲想を出させ、関連 させて板書する。 ○ 徐々に変化していく感じ(曲想)と強弱や速 度の変化(要素)との関わりに気づくよう、主 旋律の楽譜を提示したり、「同じふしのただの 繰り返しだろうか。」「何かが変化して繰り返し ているのだろうか。」など聴く視点を与えたり する。また、身体反応や指揮をさせながら体感 的に聴く場を設定する。 ○ 楽器の音色の変化など他の要素に気づいた 場合には感受の鋭さを賞賛し、次時の鑑賞課題 として取り上げる。 ○ 一人一人の鑑賞活動ができるよう、静かに聴 いたり指揮をしながら聴いたりさせる。 ○ 学習ノートに最後の感想を書かせる。 段階 「ペールギュント」の物語の場面の様子をそうぞうしながらきこう 強さや速さ、音色が変わると、曲の感じが深まっていく 朝 · さわやかな感じ · だんだん夜が明けていく感じ · これから船出する感じ オーセの死 · 悲しい感じ · 母を思い出している感じ · 悲しみが深まっていく感じ 山の魔王の 宮でんにて · こわい感じ · だんだん迫ってくる感じ · 追いつめられている感じ 曲 曲の感じ(曲想) どこから(要素) 朝 · さわやかな感じ · だんだん夜が明けていく感じ · これから船出する感じ 強弱の変化 オーセの死 · 悲しい感じ · 母を思い出している感じ · 悲しみが深まっていく感じ 強弱の変化 山の魔王の 宮でんにて · こわい感じ · だんだん迫ってくる感じ · 追いつめられている感じ 強弱の変化 速度の変化 同じふし 強弱・速さが変化しながら繰り返される 曲の感じが深まっていく 山の魔王の宮でんにて