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タンパク質の翻訳後修飾を応用した骨再生療法の開発

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Academic year: 2021

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タンパク質の翻訳後修飾を応用した骨再生療法の開

著者

星川 聖良

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

11301甲第19188号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00128744

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文 内 容 要 旨

学籍番号 B6DD1021 氏 名 星川 聖良

間葉系幹細胞は脱落乳歯等からの非侵襲的採取が可能であることから、口腔歯科組織再生医療における細胞供給源と して注目されている。しかし、臨床応用の際には、採取細胞間の分化能の差異といった不均一性が問題となる。本研究 では、歯科領域で多くの疾患症状が生じる骨の再生に着目し、骨分化および歯の発生に重要な役割を果たしている Osterix(Osx/Sp7)を対象に、均一で効率的な骨芽細胞分化誘導法の確立を目的とし、Osx タンパク質活性制御分子メカ ニズムの解析を行うこととした。 近年、多発性骨髄腫の分子標的薬として奏功するプロテアソーム阻害剤が骨病変部 の骨量改善作用を示すこと、臨床試験や in vitro 解析系でプロテアソーム阻害剤依存的な骨芽細胞分化シグナルを増幅 させることが報告されている。これらのことから、ユビキチンプロテアソーム系(Ubiquitin-proteasome system:UPS)を 介した Osx タンパク質分解に着目し、Osx タンパク質安定性調節機構の詳細と骨芽細胞分化への関与について解折した。 本研究で得られた知見を以下に示した。(1)低濃度 BMP(Bone morphogenetic protein)およびプロテアソーム阻害剤同 時処理による骨芽細胞分化誘導実験から、効率的な骨芽細胞分化亢進のための BMP/プロテアソーム阻害剤最小濃度を 同定したほか、骨芽細胞分化亢進の際の翻訳後修飾依存的な Osx タンパク質の相乗的な安定化を確認した。(2)Osx タ ンパク質分解分子基盤解明を目的とした生化学的解析の結果、基質受容体サブユニット Fbw7(F-box/WD repeat containing protein 7)を含む SCF(Skp1/Cullin1/F-box protein)E3 リガーゼ複合体 SCFFbw7が Osx の E3 リガーゼであることを同定し

た。(3)Fbw7 はリン酸化依存的に基質を認識して結合することから、その役割を担うリン酸化酵素の同定を試みた結 果、p38 が Fbw7 依存的 Osx ポリユビキチン化と分解を誘導することを明らかとした。(4)p38 選択的阻害剤を用いた薬 理学的解析から、阻害剤処理により骨芽細胞分化誘導後の間葉系幹細胞で Osx タンパク質量の増大と、それに伴う細胞 分化亢進が認められた。(5)Fbw7 ノックダウン間葉系幹細胞ならびに Fbw7 ノックアウトマウス由来骨芽前駆細胞にお いて、Osx タンパク質の蓄積と骨芽細胞分化の亢進が確認された。(6)Osx ノックアウト骨芽細胞様細胞に p38 リン酸 化部位をアラニン置換した Osx 変異体を発現させ骨芽細胞分化に及ぼす影響を解析したところ、Osx 野生型と比較して、 変異体導入細胞株において、有意な骨芽細胞分化誘導の亢進が観察された。以上の結果から、Fbw7/p38 経路を介した Osx の分解が、骨芽細胞分化抑制を介して骨代謝調節機構の一部として機能していることが示された。これらの知見は、 Osx タンパク質の遺伝学的・薬理学的な安定化制御の試みが、効率的な骨芽細胞分化誘導法開発のための有力なアプロ ーチの一つとなる可能性を示唆している。

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