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うみやまのほとり

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Academic year: 2021

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(1)

文 重主 部 とれの世の呪ひはしまし忘れつつ培ひにけむ白菊の花 膿汁にまみれ−ながらに三十年を闘ひ来ませる帥は仰ぐべし︵院長綱脇師︶ 遠き世の不軒菩薩を仰ぐごと師を闘みつつ人特讃ふ

うみやまのほとり

岡 表さらむねくさと思ふ庭さきの牡丹の若芽附にねれうつ 土の脊の匂ひいとしき蕗の草一帽子に摘みて師り来たれり 鷹取の峰の端わたる雲白く陽はうらうらと照りなごむなる 月讃の光静けき夜とたりで鷹取山にあをはづく鳴く 何くれと思ふとと多しあをはづくしきりに鳴きて日の昏るるなり あへぎつつ登る山路はをはまりぬととにひっそり践の花房 桑の葉に白き風吹く闘の誼夏誌の匂ひともらへてをり 渚遵の白砂に峡く紫の小花は盆に知る人なしに︵三保にて二首︶ 夕凪て落日遥かにうつろへる駿何の栴を去が舶師る みはるかす伊豆牛島の沿、ほるみでとの夕暮を師る舶あり︵閃子ノ浦にて U 寝つかれぬ僚に歩めり議しぐれ聞きつつ吾れは月の下びを み在ぎらふ川聞にさゆらぐほの明り唯だ一筋が月の下ぴに ちきれ雲わたらふ丘の月夜みち帯萎の花畑うちつけにしろし かやかやの思ひ出ともる墜報の出来柴見をれば涙とげれ来︵棲神渡河二首︶ 衝くに重任果し手にしたる本は灰かに匂ひたちくも 出 家 さむぎむとタづく野みち行きつつに家ザのととま半仇したりけりへ E H は 長 男 ︶

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/なれ恰弟に﹂ よ し ! 者 人 は 死 ぬ ま で 皐 ば ぅ 、 闘 は う 、 叩 き に 叩 き 、 苦 し み に 苦 し み 抜 い て 先 づ 自 ら の 魂 を 育 て よ う 、 そ し て 死 ぬ 迄 に 、 た っ た 一 ツ の 汚 点 円 人 ﹄ て ふ 一 字 を 白 き 永 遠 な る 線 上 に 印 し て 行 か う 。 と れ が 否 人 の 唯 一 の 希 望 で あ る o 只 希 く は 、 人 生 に 悔 を 遺 さ ず に 死 ん で ゆ け る 遣 が 歩 み 皮 い 。 ﹃ 予 は 予 の 任 務 を 了 せ り ﹄ と 微 笑 み つ L 逝 け る 様 に 。

窓 越 に 見 る 惜 別 々 の 若 葉 は 、 降 り 注 戸 、 様 な 由 民 夏 の 間 以 い 日 光 に き ら / \ と 輝 い て ゐ る 。 私 は 仰 向 に な っ て う と

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と し て 居 た が 、 林 の 中 の 蝉 の 鳴 き 産 が や か ま し ︿ て 眠 れ な い 、 其 の 中 に 直 川 、 前 の 木 に 蝉 が 飛 ん で 来 た と み え て 大 き い 産 で 盛 ん に 鳴 き 出 し た 。 ま る で 接 れ た 鈴 で も 振 り 立 て る や う で 宇 か ま し い と 言 っ た ら あ り は し な い 。 あ の 蝉 は 二 十 年 間 と い ふ 長 い

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年 月 を 土 の 中 で 暮 す の だ さ う で あ ’

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そ の 長 い 修

(2)

出家する五口子を詮ると老いらくの母は涙を拭きたまひけり か F ﹂ か 老いの母の涙見まじとひたすらに門べを五日れは職り来にけり き B なにひとつ辛抱肘来ぬと五口が性を責めたまふなり老いらくの父は 家を出てすでに七年みちのくの故山曾津は思ほゆるかも 春雪はなほつもるらし竹折れの一斉時時に頁くる静か夜 若草にいねて懐へば幼な頃別れし友の輸に涼び来 身に飴る桑を背負ひし乙女子を穂奈の中に挫けて通しぬ 姿熟れしだんだん畑の夕暮れをさやゑん

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うは紫に嘆く かねてより名のみ聞きゐし古文書を今はまさしく手に取り読むも︵文庫議干︶ との奥に瀧はありとふ漢小樫ひんやりと風は朽木の匂す むづかしき俳書の講義きく窓に木厚の呑の漂び来るも 時雨する野謹には人の影もなし畑に沿りて鴻は鳴くも 朝勤を終りて師る組廊ゆ遠き嶺には雪降れる見ゆ いつしかによろこびゐぽゆ朝朝のつめたき中を勤めはげみて

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道 じめじめとしめりかわかね松林に無縁の基は古りでありけり 登りつきで陪閣のなかに銭つけり錆はさびしく谷にひびかふ 大土聞のすすけしランプの灯の下に五日れは疲れて草蛙ぬぎたり︵本枇着︶ 山の夜のねるき湯ぷねにひたりけり眼を悶ぢにつつひそけかりけり 渓院はさ霧にたちこめて見わかねど深きに響く山川の時り 文 萎 部 業をつん守此の位の巾に問て来ると先づ設 を股円、。それから柔な青みを帯びた訓仰を庚 げて飛び出す。丁皮よい木をみつけでそれ にとまワで鳴き立てるのでるる。 断 H ︿するとパ l ン/\ 1 t 1 5 \と板木の 普がした。私は相伴迦蛍の講習舎に出席した 久留白河先生の話があった。その内容は私が R だれまで考へ及ばなかった子供の心理欺惑 に釣する意味の話でるった。先生の話の巾 には次のやうなものもるった o 婦が僚りに もよい盤・で鳴︿ものだから子供達が、大き な袋を遣って可変い蝉を捕り、糸で首をし ぼり、散#にいぢめたあげくには、初をも ぎ採り、頭をむし p 無惨な殺し方をする。 此れ等は皆原約時代の人が宇った事である 今でもさういふ性質が子供の心の中に残っ てゐる。そのま、にしてお︿ならば、大人 になってからどんな人聞になるか列らない そこで宗教家が、子供遣を教導して、乙の 惑風を一時も早︿なをさなければならない といふ話しであった。 私は先生の話が終ると廊下に出て欄干に 究れ乍ら前とは違った気持で蝉の撃にぢワ と耳を傾けた。

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