はじめに 総合的な学習の時間は,1998年7月の中央教育審議会答申において「各学校が創意工夫を 生かした特色ある教育活動を展開できるような時間」,そして「社会の変化に主体的に対応 できる資質や能力を育成するために教科等を超えた横断的・総合的な学習をより円滑に実施 する」ことと示され,特色ある教育活動の展開と横断的・総合的な学習実践の実施という2 つの教育的意味を有して創設が提言された。 それをうけて小・中学校は2002年4月より全面実施となり,高等学校は2003年4月から年 次進行の実施となった。その後,「総合的な学習の時間の一層の充実」を図るために2003年 12月に学習指導要領の一部改正がおこなわれ,2008年1月の中央教育審議会答申において総 合的な学習の時間の必要性と重要性が再確認された。その答申において「総合的な学習の時 間の位置付けの明確や,横断的・総合的な学習や探求的な学習の明確化」が提言され,2008 年に学習指導要領が改訂し「探求的な学習」の実践と「協同的」に取り組む態度を育てるこ となどを目標に示した。 2016年の中央教育審議会答申において学習指導要領等改訂の基本的な方向性と各教科等に おける改正の具体的な方向性が示され,2017年に学習指導要領が改訂された。このような総 合的な学習の時間は,教科の枠を超えた横断的・総合的な学習を展開していく過程で,探求 的な学習や協同的な学習をおこない,そして特に探求的な学習を重視してきた経緯がある。 「全国学力・学習状況調査の分析等において,総合的な学習の時間で探究のプロセスを意識 した学習活動に取り組んでいる児童生徒ほど各教科の正答率が高い傾向にあること,探究的 な学習活動に取り組んでいる児童生徒の割合が増えていることなどが明らかになっている。 また,総合的な学習の時間の役割はOECDが実施する生徒の学習到達度調査(PISA)にお ける好成績につながったことのみならず,学習の姿勢の改善に大きく貢献するものとして ⑴
総合的な学習の時間における
指導上の問題について
山 西 哲 也
※※総合福祉学部 准教授
OECDをはじめ国際的に高く評価されている。」1)とする総合的な学習の時間の成果を挙げ ている。 そのような成果を挙げている一方で,学習過程への取組みが十分でなかったり,児童生徒 一人ひとりの資質や能力の向上が十分でなかったりとする課題がある。このような課題の改 善こそが,児童生徒の資質や能力の向上とともに児童生徒の在り方や生き方にも大きく関わ る可能性がある。そのため,教師の総合的な学習の時間を指導する指導力・実践力の向上が 求められる。 Ⅰ.総合的な学習の時間の課題 総合的な学習の時間は,「日常生活や社会に目を向け,児童が自ら課題を見付け,その課 題について探求的な学習過程(課題の設定,情報の収集,整理・分析,まとめ・表現)を 経て,さらなる問題の解決を始めるといった学習活動を発展的に繰り返していく」学習活 動である。これは,課題の本質を探り見極めていく一連の知的営みがなされている。この 学習活動の基本的な考え方は,「児童の有能さを引き出し,児童の発想を大切にし,育てる 主体的・創造的な学習活動を展開することである。」2)とした児童の主体性を重視すること, もうひとつは,「探求課題に対する考えを深め,資質・能力の育成につながる探求的な学習 となるように,教師が適切な指導をすることである。」3)とした教師の適切な指導の在り方, そして「身近にある具体的で発展的な教材,発展的な展開が期待される教材を用意すること である。」4)とした具体的で発展的な教材を重視していくことが求められている。 このように総合的な学習の時間は,他の教科科目より児童生徒が主体性を発揮し,自らが 考え周りとの協働から思考を深め,考えをまとめ・発表していく活動に教師が状況に応じた 適切な指導を行う実践力が求められる。 しかし,総合的な学習の時間は,探求的で主体的な学習を主としていることから,過去に 経験の少ない学習活動が展開される。それにより児童生徒に戸惑いを生み学習活動を阻害す る課題ともなっている。その阻害する課題を解消し適切な指導をおこなうための教師の資 質・能力が多く問われる授業である。 その課題として三木ほか(2002)は,総合的な学習の時間における生徒の課題(テーマ) の質が個人の興味・関心に偏り,学校が設定している高い課題設定に到達していない。ま た,生徒が能動的に活動をおこない自身の成長と学びを深めようとする意識が低い。さらに 学び得た知識が学校の場だけで完結し日常生活において活用されていないとして,生徒の学 習課題を指摘している。 久我(2007)は,総合的な学習の時間が補充授業や自習,遊び,学校行事,学級活動に充 てられ,本来の授業内容とは異なる授業に変更されている。また課題設定や課題解決に困っ ⑵
ている子どもへのアドバイスやグループ活動の支援等に教師の指導力が十分でないと指摘し ている。 大野(2004)も久我と同様に教師の指導力が十分でないと指摘しつつ,総合的な学習の時 間が一過性のイベント型の実践となり教師の指導計画作成能力の課題を指摘している。 さらに「総合的な学習の時間を通してどのような資質・能力を育成するのか」や「探究の プロセスの中でも『整理・分析』,『まとめ・表現』に対する取組が十分ではない」5)という 学習目標の不明確化や学習過程における指導力不足を課題としている。 これらの文献では,児童生徒とともに教師の指導力不足という2方向から指摘されている が,児童生徒において生じる問題を児童生徒に起因するのではなく教師の適切な指導がなさ れていなかったことによって発生している問題であるとも言える。これらの問題の本質は, 総合的な学習の時間を指導する教師の能力が十分に備わってなく,指導方法が理解できてい ないからである。しかし,指導のための能力を高められる機会が養成段階や教師のキャリア ステージに十分に用意されていたのかも疑問であり,これは一教師のみの原因に帰するべき ものでもない。 Ⅱ.研究目的 総合的な学習の時間(以後,総合的学習)は学力向上とともに児童生徒の学習姿勢にも好 影響を与え国際的に高い評価を得ている学習活動である。また,児童生徒が主体的に問題解 決的な活動を展開しその過程で新たな問題に気づき解決していくとするプロセスを繰り返す 活動から知識が広がり深まる。そして,創造的・クリティカル思考,意思決定,問題解決な どの社会生活と日常生活に活用できるスキルが体験から獲得され向上する。 しかし,このような学習経験は児童生徒の多くは体験していない。なぜなら学校における 学習の主たる目的は,知の伝承であったからである。そのことにより横断的・総合的,そし て主体的・創造的を重視する探求的な学習過程は,児童生徒に不安や戸惑いを生じさせ,主 体的な活動に消極的にさせている。教師においても学習の到達点に関する不明確さや指導法 が分からず形式的な授業実践になっている。 そこで本研究は,総合的学習を指導支援する際に生じると考えられる教師の課題を学習指 導要領解説(2017年告示)から考察し明らかにすることを目的とする。これにより学校現場 の教師とともに高等教育機関における教職を目指す学生が履修する「総合的な学習の時間の 指導法」に資するものとなる。 本研究において小学校の学習指導要領解説を選択したのは,学習は系統的で発展的に進め られ,それにより知識技能は広がり深められる。そのため学びの導入初期の小学校における 教師の指導が重要であると考えたためである。 ⑶
Ⅲ.指導のポイント 学習指導要領解説において総合的学習の授業実践を主として記載している部分は,第7章 の「総合的な学習の学習指導」で16頁に渡っている。 第7章には,「学習指導の基本的な考え方」「探求的な学習の過程における『主体的・対話 的で深い学び』」「探求的な学習の指導のポイント」の3節から構成され,それぞれに指導実 践の具体例が示され解説がなされている。この3節から総合的学習を展開する上で必要な指 導について言及する。 1.学習指導の基本的な考え方 ここで示されている学習指導の基本的な考え方は,児童が本来有している力を教師の適切 な指導と具体的な教材によって引き出し,支え,伸ばしていくために「児童の主体性の重 視」「適切な指導の在り方」「具体的で発展的な教材」に関して示されている。 (1)児童の主体性を重視した指導 児童は本来,自らが課題を見付け,学ぶ意欲を維持向上させ,知的好奇心に富んだ存在で ある。また,未知の正解を児童自らの力で切り開く力を有している。このような力を引き出 し,それを支え,伸ばす指導である。これには,児童の有能さを引き出し,発想を大切に し,主体的,創造的な学習活動を展開する。しかし,主体性を重視することは児童を放置す ることではないことに注意が必要である。 児童の主体性の重視は,自ら学習活動を展開することであり,その学習過程において知 識,技能,社会性,道徳性,思考力などの獲得を可能とする。しかし,主体性を重視すると いう指導の方向性は重要であるが,主体性を発揮できる児童はそう多くはない。そのため主 体性という言葉の意味を十分に理解し,身につけさせる指導が教師にできるのかが課題であ る。総合的学習の時間だけで身につくものではない,学校教育活動全体を通じた児童の主体 性の育成を考える視点が教師に求められる。 (2)適切な指導の在り方の指導 総合的学習が探求的な学習として展開できるよう学習体験活動の仕組みや話合い,データ 分析の方法,分析結果の文章化とプレゼンテーション方法などの学習活動を展開しながら児 童の学習活動を活性化させ,発展させていく指導である。それには,それぞれの学習活動の 手法の理解とともに教師が児童の学習に明確な意図を持ち,その上で学習活動のイメージと 学習場面において的確な指導が必要となる。さらに適切な指導の実践には,教師の指導の短 期目標のひとつとなる「児童の望ましく変容した姿」の想定である。 ⑷
したがって,学習活動の活性化と発展に寄与できる学習過程における教師の教材理解と学 習目標の意識化,そして児童の成長変容の理解が求められる。しかし,児童理解に基づく指 導であれば資質や経験から可能となるが,総合的学習が探求的であるための教材に関する理 解・種類,学びの価値については,現状に至るまでに教師が十分な体験・経験を有していな ければ児童の学習内容に適した指導が可能であるのかが課題である。 (3)具体的で発展的な教材を準備 総合的学習は,課題の設定,情報の収集,整理・分析,まとめ・表現となる学習過程を用 いる探求的な学習である。常に探求的な学習に児童が主体的に取り組むには,課題(テー マ)の設定が重要である。そのため教師は,児童の興味・関心等,そして社会的に意味ある 課題を設定させ知的好奇心を刺激できる教材の作成や児童が選択できるための教材を準備し なければならない。教材準備等のポイントは以下である。①児童の身近にあり観察・調査で きる直接体験を可能にする教材や繰り返し働きかけられる具体的な教材を選択する。②児童 の実際の生活の中にある問題や事象を取り上げ,児童の実社会や実生活との関係性のある具 体的な活動や体験が行えるなど,児童の学習活動が豊かに広がり,発展していく教材を選択 する。③児童の身近な事象や現代社会の課題などは,様々な捉え方や考え方ができるテーマ である。それについて自由な視点や発想に基づいた探求的な学習が展開される実社会や実生 活について多面的・多角的に考えられる教材を選択する教材開発の視点である。 このような教材の選択決定により,児童の知的好奇心が刺激され学習への主体的な取り組 みが助長される。また,社会や生活に対し,児童の意識の変化も生み出される。さらに社会 や生活に関心を示し社会や生活をより良いものへと改善をはかろうとする態度を養える。し かし,このような教材を選択する教師自身に教材の発見,価値や意味,面白さを理解し,深 めていくための能力やアイディア,そして時間的余裕があるのかが課題である。 2.探求的な学習の過程における「主体的・対話的で深い学び」 探求的な学習とは「日常生活や社会に生起する複雑な問題について,その本質を探って見 極めようとする学習のことであり,問題解決的な学習が発展的に繰り返されていく一連の学 習活動のこと」6)である。この探求的な学習過程において今回の改訂で重視されている内容 は,「主体的な学び」,「対話的な学び」,「深い学び」の三視点である。この三視点の学びを 達成するための指導について以下に言及する。 (1)主体的な学びの視点 主体的な学びとは「学習に積極的に取り組ませるだけでなく,学習後に自らの学びの成果 ⑸
や過程を振り返ることを通して,次の学びに主体的に取り組む態度を育む学び」7)である。 探求的な学習過程の中で,児童が主体的に学ぶには,課題設定と振り返りが重要である。 課題設定には,児童が設定課題を自分と関わりのあるものとして受け止め学習を主体的に 進めていくために実社会や実生活の問題を取り上げ課題とする。そして探求的な学習過程に おいて児童が活動の展開や終着点が明確にできる指導である。 次に振り返りは,言語活動を主として分析・整理したものをまとめたり,表現したりする 学習活動を行い自らの学びを意味付けたり,価値のあるものとして自覚し,他者と共有した りできる指導である。そのため児童の学習活動を活性化させ,発展させていく指導と具体的 で発展的な教材の準備が必要となる。さらに児童の主体的な学びが重要である。しかし,実 社会や実生活に関わる課題を設定する指導は,学習過程において児童の活動の展開や終着点 の明確化が教師自身に明確に見えているのかが課題である。さらに設定した課題に対し多く の調査法があり,調査法によってまとめの内容にも明確に違いが生じる。そのため課題に適 した調査法を教師が理解しているのかが課題である。また,振り返りにおいて児童の探求的 な学習過程から導き出された達成感,満足感などといった児童の情意面における意味ととも に児童の社会や生活に変化を与える行動の価値について理解してもらえる指導法を教師自身 が理解し実践できるのかが課題である。 (2)対話的な学びの視点 対話的な学びとは「他者との協働や外界との相互作用を通じて自らの考えを広げ深めるよ うな学び」8)である。探究的な学習の過程を質的に高めるには,異なる多様な他者と力を合 わせた課題解決の実践にある。 「ここで行われる異なる多様な他者との対話には,次の三つの価値が考えられる。一つは, 他者への説明による情報としての知識や技能の構造化である。児童は身に付けた知識や技能 を使って相手に説明して話すことで,つながりのある構造化された情報へと変容させてい く。二つは,他者からの多様な情報収集である。多様な情報が他者から供給されることで, 構造化は質的に高まるものと考えられる。三つは,他者とともに新たな知を創造する場の構 築と課題解決に向けた行動化への期待などである。実際の授業場面では,情報の質と量,再 構成の方法等に配慮して具体的な学習活動や学習形態,学習環境として用意する必要があ る。」9)とし児童における「構造化」と「質的向上」,そして「行動化」という教育的価値の 獲得である。 この三つの価値の獲得には,他の児童と話し合う活動だけでなく一人で思考すること,文 献を読むことなどの指導もある。 だが,児童の構造化と質的向上は,両方とも可視化できない児童の内在的な変容が関与し ⑹
ていることに注目すると構造化された,質的向上がなされたという変容をどのように教師が 判断していくのかが課題であり,行動化については可視化できるものであるが,行動を促す 意思をどのように動機へと高められるかが課題となる。 (3)深い学びの視点 深い学びには,探求的な学習過程を現状より一層重視し,学習過程の質的向上を目指す指 導が重要である。それには,各教科等で身に付けた「知識及び技能」,「思考力,判断力,表 現力」の資質・能力を学習過程で何度も発揮・活用できる学習場面を教師が設定できなけれ ばならない。 それにより各教科等で獲得された「知識・技能」は関連付けられ,「思考力,判断力,表 現力等」は活用場面と結び付いて様々な用途や学習以外の場面にも用いられる能力へと向上 する。 しかし,各教科等で身に付けた「知識および技能」「思考力,判断力,表現力」の資質・ 能力を学習過程で何度も発揮・活用できる場面を設定するには,教師が児童に疑問・課題を 提示しながら知的好奇心を刺激し続ける質問等の問いかけや適切な教材の提示が重要とな る。さらに,教師が多様なテーマで探究的な学習を展開している児童に対し,柔軟に,そし て児童自身で導き出せる疑問・課題に気付かせられる指導や教材作成ができるのかが課題で ある。 3.探求的な学習の指導のポイント ここでは,総合的学習の目標である「探求的な見方・考え方を働かせ,横断的・総合的な 学習を行うことを通して,よりよく課題を解決し,自己の生き方を考えていくための資質・ 能力を育成する」ための学習指導のポイントである「学習過程を探求的にすること」と「他 者と協働して主体的に取り組む学習活動にすること」に求められる教師の指導についてそれ ぞれ言及する。 (1)学習過程を探求的にすること 探求的な学習には「課題の設定」,「情報の収集」,「整理・分析」,「まとめ・表現」の学習 活動の展開を行う。この学習活動は,順序性であったり,単独で行ったりという固定化した 概念で学習を捉えるのではなく,児童の学習実態に応じて順序を前後させたり,ひとつの 活動に複数の学習過程を同時に展開したり,これらの学習活動を何度も繰り返させたりして 探求的な学習を深め高めていく指導が重要となる。それぞれの学習活動の指導について述べ る。 ⑺
1)課題の設定 「課題の設定」の学習活動においては,児童に実社会や実生活に直接関わる体験活動など を通して課題を設定し,児童が課題意識を持てるようになることが重要である。児童の課題 意識を高めるには,事前に児童の発達や興味関心を適切に把握し,児童が有しているこれま での知識や考えのずれや隔たりを感じさせたり,対象への憧れや可能性を感じさせたりする 指導が重要である。 課題意識を高めるための工夫の1つに既存の知識や考えのずれや隔たりを感じさせ知的好 奇心を刺激する指導がある。しかし,知的好奇心を刺激できる工夫が教師に可能であるのか が課題である。ひとつの事象に対し,教師自身が多面的・多角的にあるいは,膨大な知識や 応用力などといったスキルを有していなければ児童の既存の知識にずれを生じさせ知的好奇 心を刺激するのは困難である。さらに児童に驚きや新たな気付きを育んだとしても,それを 児童の内発的動機付けにつなげる指導力を有していなければ生じた知的好奇心も意味をなさ ない。 また,対象への憧れや可能性を感じさせられる指導という点についても指導の困難さがあ る。教師が発見したある対象物を児童に紹介する,あるいは児童自身が調べてきたものに対 して教師自身が憧れを抱いているのか,可能性を理解しているのかが課題である。教師の表 面上の憧れや可能性の確信では,児童の心に響く指導ができず憧れや可能性を児童に抱かせ ることは困難である。 2)情報の収集 「情報の収集」について児童は,自身の課題意識や設定した課題に対して観察,実験,見 学,調査,探索,追体験などの学習活動を展開しながら課題解決に必要な情報を収集して いく学習活動である。そのため課題に応じた情報を適切に収集するには3つのポイントがあ る。①収集情報に応じた学習活動である。どのような学習活動を行うかによって収集でき る情報の種類が異なる。よって情報の収集目的に合った学習活動を実施できるように収集す る情報の種類と学習活動が一致した体験活動の選択実施である。②課題解決のための情報収 集の自覚的行動である。情報や情報データの蓄積方法は多様である。そのため児童の課題に 合ったデータ収集方法,データ蓄積方法の選択の指導である。それには,児童に情報収集の ための体験活動が何のための活動であるのかを自覚させ,事前に計画した目的・内容が達 成できるよう児童の目的意識の明確化,そして高い目的意識を持続できる事前指導の実施で ある。③収集情報の蓄積方法である。探求的な学習活動を深めるために基本情報の明示,デ ジタルデータの蓄積方法や体験から得られた感覚的な情報のデータ化などを行い,情報の管 理,情報の記録保存や適切な管理の指導である。そのため基本情報の明示の方法やデータの ⑻
蓄積方法(ポートフォリオ,ファイルボックス,コンピュータへのフォルダなど)をデータ 内容に応じた適切な方法理解の指導と実践の指導である。教師は,児童に適切に情報を収集 してもらうために収集情報に応じた学習活動,情報収集の自覚化,収集情報の蓄積方法のこ れらの点に配慮し必要な情報を収集する指導実践が必要である。 ここでは,情報収集のための指導として収集する情報の種類と学習活動を一致させる,学 習活動における児童の目的意識を高く持続させる指導である。しかし,収集データに応じた 学習活動の一致や蓄積方法については,教師の知識に拠るところが大きく,有する知識量・ 体験によって指導に影響を与えることになる。そのため教師は必要とする知識・技能を参考 資料や文献から獲得・選択できるだけの知識や能力がいる。 特にここでの課題となるのは児童が情報収集を自覚的に実施していけるかである。情報を 収集する学習には,様々な活動がある。なかには,現地に赴き情報を収集するフィールド ワークも実施される。そのような環境下での学習活動では,児童が情報収集を行うより周囲 の環境に興味が向く可能性があり,主目的から乖離する。そうならないための事前指導の工 夫と現地での指導が実施できるのかが課題である。 3)整理・分析 体験による学習活動から収集された多様な情報は,それぞれが関係を持たず関連性がない ように観える情報であるが,児童がこれらの情報を比較したり,分類したり,関連付けたり して「整理・分析」をして,情報と向き合い思考していく活動である。ここでの活動には, ①情報の吟味がある。児童は,様々な体験(自分が見たこと,人から聞いたこと,図書やイ ンターネット等で調べた学習など)から情報を収集してくるが,その情報の正確性や信頼性 を整理する前段階において検討し,情報のクリーニングの必要性や意味について考えさせる 指導である。②収集した情報の整理や分析方法の決定である。収集した情報の内容や分量に よって整理や分析の方法が異なってくる。目的に応じた情報を適切に整理,分析するための 方法が「考えるための技法」である。そのため考えるための技法を用いて児童の思考を可視 化する指導が必要である。 しかし,ここでの指導の課題となるのが収集した情報を吟味するための知識・技能であ る。多種多様な収集した情報の正確性や信頼性の有無を教師・児童がどのように判断できる のかである。現代はインターネット社会であるが故に情報に対して無防備に受け入れる傾向 がある。そのような習慣化された意識から情報の正確性や信頼性を疑うという真逆の行為に 意識を変容できるかである。さらに児童の思考を可視化するための思考ツールを適切に活用 できる知識・技能が教師に備わっているのかが課題である。 ⑼
4)まとめ・表現 「まとめ・表現」の活動では,情報の整理・分析を行った後に他者に伝えたり,自身の考 えとして文章などにまとめたりする学習活動である。この活動を展開する指導には,①誰か に伝え,何のためにまとめるのかを児童が明らかにし意識する指導である。②表現活動を行 い収集した情報の再構成と児童自身の考えや新たな課題の発見につなげる指導である。③調 査結果をレポート,新聞やポスターにまとめる,また写真やグラフ,図などを活用しプレゼ ンテーションなどを行い他者に伝えるための方法の理解と適切な伝達方法の選択ができる表 現指導である。 ここでの教師の指導は,児童が他者にプレゼンテーションなどの表現活動ができる指導で ある。そのため教師の能力として引用のルール,書き方のルール,文章の構成,対象者に応 じた表現法などを理解し,児童に適切に指導できることが必要である。 しかし,プレゼンテーションをできるようになるだけではなく,児童自身の考えや新たな 課題の発見を促す指導でなければならない。そのため探求的な学習過程の目的→内容→方法 などの学習過程を繰り返し問い続けながら教師の問いかけや目の前のまとめた情報を深く読 み取り,また他者と議論しながら得た多くの情報を取捨選択して新たな発見につなげられる 指導ができるかが課題である。 (2)他者と協働して主体的に取り組む学習活動 総合的学習は,何のために学ぶのか,どのように学ぶのかということを児童自身が考え, 主体的に学ぶ学習を基本としており,それは異なる多様な他者と協働して課題を解決する学 習の展開でもある。この学習活動からは,「多様な情報が収集できる」こと,「異なる視点か らの検討を可能にしてくれる」こと,「相手意識・仲間意識を生み出す」ことの教育効果を 生み,児童の学習の質を高め,探求的な学習の実現を可能にする。 この活動の展開には,①「多様な情報を活用して協働的に学ぶ」指導である。体験活動で は,それぞれの児童が様々な体験を行い多様な情報を手に入れる。それらの情報を児童で出 し合い,情報交換しながら学級全体で考え話し合い,児童が設定した目的や課題が明確とな る機会を設ける指導を行う。これは,学級集団での協働的な学習を有効に機能させ,多様な 情報を適切に活用できる機会となる。それにより探究的な学習の質が高まる。②「異なる視 点から考え協働的に学ぶ」指導である。異なる視点からの意見交換が行われることで収集し た情報を比較したり,分類したり,関連付けたりして考える指導を行う。この指導から児童 相互の考えは深まり,事象に対する認識も深まる。また学習活動を更に探究的な学習へと高 める。 その上,そうした異なる視点からの学習活動を通して,互いのよさや可能性を尊重し合う ⑽
態度の育成にもつながる。③「力を合わせたり交流したりして協働的に学ぶ」指導である。 学級の仲間と力を合わせたり,役割を分担したりして物事を進めると一人では出来なかった ことも成し遂げられる。それにより児童は,協働的な学習の良さや意義を理解する。また, 仲間だけでなく,専門家や地域の大人などとの交流からの学びは知的好奇心を刺激するとと もに,児童の社会参画意識が目覚める。このため友達や専門家からの助言,地域の大人から の激励を受ける機会を設定する指導を行う。④「主体的かつ協同的に学ぶ」指導である。協 働して学習活動に取り組むことが,児童の探究的な学習を持続させ発展させるとともに,一 人一人の児童の考えを深め,自らの学習に対する自信と自らの考えに対する確信をもたら す。しかし,問題を自分のこととして受け止め,よりよく解決するために自分が取り組もう とする主体性がなければ,協働は成り立たない点に注意し指導を行う。 ここでは,児童の学ぶ意味や方法,そして協働的に授業へ参加する指導が求められ児童の 意識や態度,そして行動に指導が焦点化している。 指導の課題は協働学習の中心となる「話し合う」活動である。話し合うとは,児童同士の 関係が対等であるというのが前条件である。そうでなければ一方的な情報発信となり相互的 な情報発信ができず多種多様な情報を得られないだけでなく,新たな発見や気付きが生まれ ない。それは多面的・多角的な思考を行う機会を児童から奪うことになる。そのため児童の 関係性に着目した指導がこの学習活動の前段階において必要である。 また,児童の「主体的」が課題である。児童の主体性を重視する教育は重要であるが初等 教育の学習は,画一的で標準化されたカリキュラムのなかに児童が組み込まれており,教師 が教える内容を児童が受動的に学んでいるのが実情である。受動的な学習の中で主体性を発 揮できる機会がたまに有していても長期間に渡り受動的な学習を受けてきた児童にとって主 体性の意味を理解させ,行動させるのは大変困難であり,児童自体も困惑するはずである。 また,今までとは違う指導を実戦する教師においても,主体性を育む指導法を理解し,実 践できるだけの指導力を有しているのか課題である。 まとめ 総合的学習とは,学習指導の基本的な考え方(児童の主体性の重視,適切な指導の在り 方,具体的で発展的な教材)と主体的・対話的で深い学びの三視点を学習指導の基盤として 探求的な学習過程,そして他者と協働した主体的な学習活動を展開していき主体的・対話的 で深い学びを含めた学習目標を達成するものである(図1)。 そのための指導に求められるのは,児童の主体性の引き出し方,実社会や実生活との関連 のある具体的な活動や体験の実施方法,データ収集や分析方法,そしてまとめ・表現方法の 知識や技能,さらに児童同士の協働学習活動と地域の人々との協働学習活動の計画・運営等 ⑾
の能力と指導である。 しかし,それらの学習に対して教師が適切な指導を行える能力を有しているのかが課題で ある。教員養成段階において総合的学習の指導法を学んでいない要因もあるが,創設から相 当の年月が経過しているにも関わらず学校現場での課題に対し法制としての整備を整わせな かった不備もある。また教師が学生時代において探求的な研究に興味を持てなかった要因も 考えられる。そして児童の知的好奇心への働きかけや内発的動機付け,主体性などの心理領 域に関する知識や実践力を有していないのも課題である。 これらの能力と指導力を獲得するには,教師自身が探求的な学習をより深く体験し,体験 からの学びを指導に活かすことが重要である。学生時代には卒業論文の作成あるいは,総合 課題研究という授業において探求的な学習を体験できる機会を有している。ここでの学習に 主体性を持ち,丁寧に探求的な活動を行い,その過程で研究手法を理解する。かつそのよう な研究体験から探求的な学習過程への指導が可能となり,自身の指導力の獲得にもつなが る。 しかし,学生が主体的に取り組まなければ実体験から得た知識,技能,充実感の広がりや 高まりは少なく,それを児童に指導する(伝える)ことは困難となる。 ⑿ これらの能力と指導力を獲得するには,教師自身が探求的な学習を体験し,体験からの 学びを指導に活かすことが重要である。学生時代には卒業論文の作成あるいは,総合課題 研究という授業において探求的な学習を体験できる機会を有している。ここでの学習に主 体性を持ち,丁寧に探求的な活動を行い,その過程で研究手法を理解する。かつそのよう な研究体験から探求的な学習過程への指導が可能となり,自身の指導力の獲得にもつなが る。 しかし,学生が主体的に取り組まなければ実体験から得た知識,技能,充実感の広がり や高まりは少なく,それを児童に指導(伝える)ことは困難となる。 そのため卒業論文作成や総合課題研究において学生の知的好奇心を引き起こすとともに, 主体的な探求学習の継続を可能とする指導が求められる。 ●学習活動の基本的な 考え方 ・児童の主体性の重視 ・適切な指導の在り方 ・具体的で発展的な教 材 ●主体的・対話的で深 い学びの視点 ・主体的な学びの視点 ・対話的な学びの視点 ・深い学びの視点 ●探求的な学習過程 ●他者と協働した主体 的な学習活動 ●学習指導要領の目 標の達成 ●主体的・対話的で深 い学びの獲得 図 1 目標到達への指導過程 図1 目標到達への指導過程
⒀ 表1 アンドラゴジー教育における学習条件と教授原理 学習者は,学習の必要性を感 じている。 ① 教師は,自己実現のための新しい可能性を学習者の前に示す。 ② 教師は,学習者が改善された行動に向かおうとする自分の気 持ちを明確にできるように,援助していく。 ③ 教師は,学習者が希望する課題達成レベルと現在のレベルと の差を診断することを援助する。 ④ 教師は,学習者の個人的条件の差から生じる,生活上の課題 を明らかにすることを援助する。 学習環境は,身体的なやすら ぎ,相互信頼・尊重,相互扶 助,表現の自由,差異の受容 によって特徴付けられる。 ⑤ 教師は,くつろげる物的環境(座席,喫煙,温度,換気,照 明,装飾)と相互交流(できればある人の後ろに別の人が座 ることのないように)ができるような条件を整備する。 ⑥ 教師は,学習者の人間的価値を受容し,彼らの感情や意見を 尊重する。 ⑦ 教師は共同的な活動を推進し,競争や評価を生むことを抑制 する。そうして,学習者間の相互信頼と助け合いの関係を作 り上げていく。 ⑧ 教師は,自分自身の感情を表現し,そうして相互探求の精神 の基に共同学習者として,学習資源提供に貢献する。 学習者は,学習経験の目標を 自分自身の目標であると感じ る。 ⑨ 教師は,共同で学習目標作りをしていくプロセスに学習者を 参加させる。そこでは,学習者,組織,教師,教材そして社 会のニーズが考慮される。 学習者は,学習経験の計画と 実践における責任を共有す る。そうして,それに向けて の参加意識を持つ。 ⑩ 教師は,学習経験の計画,教材と方法の選択をともに考え, 学習者にこれらの選択の共同決定に参加してもらう。 学習者は,学習プロセスに積 極的に参加する。 ⑪ 教師は,学習者が相互探求のプロセスにおいて,自分たちで 責任を共有できるような学習の組織化(プロジェクト・グ ループ,学習─教授チーム,個人学習など)を援助する。 学習プロセスは,学習者の経 験と関連があり,またこれを 活用する。 ⑫ 教師は,討議やロールプレイングや事例法などの技法の活用 によって,学習者が自分自身の経験を学習資源として活用す ることを支援する。 ⑬ 教師は,自分自身の学習資源の提示を対象となる学習者の経 験のレベルに合わせて行う。 ⑭ 教師は,学習者が新しい学習を彼らの経験を結びつけ,こう して学習がより意味深く統合されたものになるように援助し ていく。 学 習 者 は, 自 分 の 目 標 に 向 かって進歩しているという実 感を持つ。 ⑮ 教師は,学習者とともに,学習の目標への進歩の程度を測定 するために,お互いが了解できるような,基準と方法を開発 する。 ⑯ 教師は,学習者がこうした基準に基づく自己評価の方法を開 発し応用していくことを援助する。 出所:マルカム・ノールズ「成人教育の現代的実践 ペタゴジーからアンドラゴジー」 pp. 63
⒁ そのため卒業論文作成や総合課題研究において学生の知的好奇心を引き起こすとともに, 主体的な探求学習の継続を可能とする指導が求められる。 知的好奇心を引き起こすために波多野・稲垣(1973)は,子どもの持つ信念や先入観の利 用,足がかりになる知識を与える,既存の知識のずれに気付かせる指導法を示している。 これらは,教室内の指導に留り,知的好奇心を引き起こす切っ掛けとして資料,データ,教 師の講話などである。知的好奇心をより駆り立てるには,触れるや関わるといった実体験から の気付きや感動,驚きといった感性への働きかけが重要である。そのため実体験活動を実施 し社会・地域などの環境などから得られる情報で知的好奇心を刺激する指導が重要である。 次に対象となる学習者は,成人であるという点に注目しアンドラゴジー(成人教育)理論 を援用した教授原理を用い学生の主体性の継続とともに探究的な学習能力の向上を図る。ア ンドラゴジーの教授原理には16原理あり(表1),16原理に基づく学習─教授の場での実践 によって7つの学習条件が生み出されている。これにより学生は,主体的,能動的な自己 決定学習の展開とともに,学習自体の楽しさを感じ,自身の知力を鍛え,知識の構造化によ り,将来の仕事や生活に活用できる能力・技能の獲得をも可能にする。そのためアンドラゴ ジー教育を高等教育の学部生を対象とし実践していくことが重要である。 今後の課題として本研究は,学習指導要領解説に記述された文脈から教師の指導力の課題 について述べてきたものであり,学校現場で実践を展開している教師の課題とは乖離してい る可能性がある。今後は,本研究を基に現場の教師を対象として指導上の課題がどのような ものであるのかについて研究を進めていく。 注 1)文部科学省(2018)『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総合的な学習の時間』 東洋 館出版社 5~6頁. 2)文部科学省 前掲書1) 108頁. 3)文部科学省 前掲書1) 109頁. 4)文部科学省 前掲書1) 109頁. 5)文部科学省 前掲書1) 6頁. 6)文部科学省 前掲書1) 111頁. 7)文部科学省 前掲書1) 111頁. 8)文部科学省 前掲書1) 112頁. 9)文部科学省 前掲書1) 112頁. 参考文献 • 市川伸一(2001)『学ぶ意欲の心理学』PHP研究所. • 大野順子(2004)「『総合的な学習の時間』の実態調査を踏まえて ─大阪府和泉市公立小学校・ 中学校における『総合的な学習の時間』の実施状況についての考察─」桃山学院大学総合研究所 『桃山学院大学総合研究所紀要第30巻2号』143~176頁.
⒂ • 小笠原喜康・片岡則夫(2019)『高校生からの論文入門』講談社. • 勝田みな(2018)「『総合的な学習の時間』のこれまでの成果と今後の課題 ─小学校における 『総合的な学習の時間』を中心にして─」名古屋経営短期大学子ども学科子育て環境支援研究セ ンター『子ども学研究論集第10巻』95~104頁. • 久我周夫(2017)「『総合的な学習の時間』の課題と改善についての検討 ─授業を受けてきた側 の調査から見えてきたもの─」大阪夕陽丘学園短期大学『大阪夕陽丘学園短期大学紀要第60巻』 23~35頁. • 小路徹・三木直樹など(2002)「『総合的な学習の時間』の実施上の問題点とその対処について ─北海道教育大学附属札幌小学校および中学校における事例─」北海道教育大学へき地教育研究 施設『僻地教育研究第57巻』141~154頁. • 波多野誼余夫・稲垣佳世子(1973)『知的好奇心』中央公論社. • 波多野誼余夫・稲垣佳世子(1981)『無気力の心理学 やりがいの条件』中央公論社. • マルカム・ノールズ(2002)「成人教育の現代的実践 ペタゴジーからアンドラゴジーへ」鳳書 房. • 村田雅弘・藤井千春など(2018)「総合的な学習の時間の指導法 教育課程コアカリキュラム対 応 大学用テキスト 理論と実践の融合」日本文教出版. • 森田真樹・篠原正典など(2018)『総合的な学習の時間 新しい教職教育講座 教職教育編 8』 ミネルヴァ書房. • 文部科学省(2018)『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総合的な学習の時間』東洋館 出版社. • 文部科学省(2008)『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間』東洋館出版社.
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Instructional Problems with General Learning Time
YAMANISHI, Tetsuya
The establishment of general learning time was suggested in July 1998 with the educational signifi-cance of conducting unique educational activities and the practice of cross-sectional and comprehen-sive studies.Students who pursue their study activities with an awareness of the process of inquiry get a higher percentage of correct answers in their various subjects. They also tend to score well on the Programme for International Student Assessment. In addition, research results show that study activities of this type contribute substantially to improving attitudes towards studying.
Despite these benefits, there are also problems, namely inadequate study process initiatives and insufficient improvement of individual students’ talents and capabilities. These problems require im-provements in leadership because of the potential for improvement in students’ talents and capabili-ties to greatly influence students’ attitudes and lifestyle.
This research aimed to discuss and uncover problems of instruction in general learning time in reference to the Commentary to the Curriculum Guidelines. Incorporating experience-based learn-ing into instruction is vital for acquirlearn-ing the required capabilities and leadership. As students, young people have opportunities to write research papers. It is important that in doing so, they work inde-pendently and come to understand research techniques by putting careful inquiry-based learning into practice. However, if students do not make independent efforts, the knowledge, skills, and sense of fulfillment that they get from experience will be neither broad nor deep, and independent effort is dif-ficult to teach to children. Therefore, institutions of higher education need to provide instruction that stimulates students’ intellectual curiosity as they write research papers and enables them to continue conducting independent inquiry-based learning.