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わが国からの力強い発信のために

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Academic year: 2021

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次世代有機発光・受光デバイスの進展 ニウム

わが国からの力強い発信のために

徳 丸 克 己

(筑波大学名誉教授) 本特集号の発行に際して,日ごろこの 野の研究で えていることを述べたい. 有機 LED については,1987年に Kodak 社の C.W. Tang らが成書にも記載のア ルミニウム錯体,通称 Alq を蛍光発光材とする積層型 EL を 出した.その後,英 国で固体物理の R. Friend らがわが国でも研究されてきた導電性高 子の蛍光を利用 した高 子 EL を作成し,各種の材料を天然物化学の A. Holmesらが合成した. 1990年ごろには九大の齋藤省吾研究室で,安達千波矢が筒井哲夫らと有機カルボニ ル化合物の低温燐光 EL を報告した.1999 年には米国で固体物理の S.R. Forrest と 錯体化学の M.E. Thompson らが,常温でも高効率の燐光性金属錯体として報告さ れていたイリジウム錯体 Ir(ppy) を用いた常温燐光 EL を実現した. また色素増感太陽電池については,本多 一,藤嶋昭らの研究に続き,1976年に 阪大の坪村宏, 村道雄らが多孔性の半導体電極に有機色素を吸着させ,ヨウ素,ヨ ウ化物イオン系をメディエーターとして,当時として高い効率を達成した.1991年 にスイスの M.Graetzelらは,ナノ粒子として多孔質化した半導体電極にルテ は,筆 錯体を吸着させ,同じメディエーターを用いて,効率を飛躍的に上昇させた.そのポ イントのひとつは,錯体化学に詳しい M.K. Nazeeruddin らが広く周知のルテニウ ム錯体 Ru(bpy) を修飾して,半導体への吸着性を増し,さらに吸収を長波長化 した錯体を設計合成したことであった. 化学発光に関しては,1950-60年代にお茶の水大で林太郎,前田候子らが発光を研 究していた含窒素複素環化合物の通称ロフィンが,米国の DuPont 社の研究者たち に着目され,光重合開始剤として商品化され,国内の企業は後を追う形となった. これらの事例(詳しく る 野 者が雑誌「現代化学」に 2006年 4月号から連載中の 「光エレクトロニクスのための光化学の基礎」参照)が示すように,国際的にインパ クトの高いブレークスルーには,新しい着想とともに,既知の物質の特性にいかに気 が付くかという要因が大きい.そのため,研究者としては,やや異な 今後わ への視野 の拡大と,目的に った共同研究が必要であり,また国としては,大局的観点から研 究費を適切に配 できる人材群が不可欠である. 強い発 が国の研究者が,わが国の蓄 積をも十 に生かしながら,国際的に 信をすることを期待してやまない.

巻頭言

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