NIRA政策フォーラム
「裁判外紛争解決(A D R )の現状と展望」
― 英 国 F O S ( 金融 オンブズマン) に 学 ぶ ―
2 0 0 6 年3 月1 3 日
議事録 抜粋版
(3 月1 2 日の講演および質疑内容増補版)
総 合 研 究 開 発 機 構
◆ 主 催 ◆
総合研究開発機構(N IR A )
◆ 共 催 ◆
特定非営利活動法人 日本メディエーションセンター (JMC)
◆ 後 援 ◆
日本司法書士会連合会 、東京司法書士会、神奈川司法書士会
第7回 NIRA 政策 フォーラム
「裁判外紛争解決( A D R )の現状と 展望」
−英国F O S (金融オンブズマン)に学ぶ −
日 時 :平成1 8 年3 月1 3 日<月> 1 4 :0 0 −1 8 :3 0 会 場 :司法書士会館 日司連ホ ー ル
フォーラムの模様と資 料は以下のH P 参照:
h t t p :/ / w w w .n ira .g o .jp / n e w s j/ s e is a k u f / 0 7 / s e is a k u f 0 7 .h t m l
抜粋して掲載した内容 を以下に示す
1 4 :5 5 - 1 6 :1 5 講演(3 月1 2 日質疑内容増補版)
「 英 国 F O S ( F in a n c ia l O m b u d s m a n S e rv ic e ) の 現 状 と 課題」
D a v id T h o m a s
(C o rp o ra t e d ire c t o r a n d P rin c ip a l o m b u d s m a n ) W a lt e r M e rric k s
(C h ie f o m b u d s m a n)
P .0 0 3
1 7 :0 0 - 1 8 :1 0 パネルディスカッション
「英国F O Sに学 ぶ日本の ADRの 展望と可能性」
Q & A
D a v id T h o m a s ・W a lt e r M e r r ic k s 山本 和彦・田中 圭子 ・犬飼重仁
P .0 8 2
P .0 9 1
フォーラム講師プロフィール紹介 P .0 9 7
(以下に掲載のFOSのお二人 の講演内容の議事録には、3月13日の当日の講演内容 に、前日12日のNIRAにおける意見交換会 の内容のうちの 一部および質疑 の内容を 適宜織り込んで 、2日間にわたってFOSのお 二人より伺 った内容 がほぼすべて含ま れるように考慮して作 成している)
3月12日意見交換会出席者(敬称略 五十音順 )(NIRA大会議室)
氏名 所属
1 Davi d Thomas Fi nanc i al Ombuds man Ser vi c e c or por at e di r ec t or and pr i nc i pal ombuds man 2 Wal t er Mer r i c ks Fi nanc i al Ombuds man Ser vi c e c hi ef ombuds man
3 簗瀬 捨治 (社)日本仲裁人協会 評議員・弁護士
4 有田 芳子 日本メディエーションセンター 理事
5 安藤 信明 東京司法書士会 理事
6 稲村 厚 日本司法書士会連合会 理事
7 犬飼 重仁 総合研究開発機構 主席研究員
8 内堀 宏達 法務省(大臣官房司法法制部) 司法制度改革推進支援室長
9 岡村 正文 日本司法書士会連合会 ADR対策部委員
10 楠本 くに代 金融消費者問題研究会 代表
11 高橋 清人 日本司法書士会連合会 常任理事
12 田中 圭子 日本メディエーションセンター 代表理事
13 中井 浩一 神奈川県司法書士会 理事
14 中 弘 日本司法書士会連合会 常任理事
15 野田 順一 神奈川県司法書士会 メディエーション委員会委員
16 日和佐 信子 日本メディエーションセンター 理事
17 松本 高宏 総合研究開発機構 研究員
18 間々田 昇 神奈川県司法書士会 メディエーション委員会委員
19 山崎 敦子 日本メディエーションセンター
20 渡辺 宏之 早稲田大学 法学学術院 助教授
「英国FOS(Financial Ombudsman Service)の現状と課題」
(NIRA HP添付資料:配 付 資 料)
○ メリ ック ス この度 はお 招き を頂 きましてありがと うございます 。私 、そして 同僚 で あ り ま すデ ビ ッ ド・ トーマス がこのように 温か く迎 え入 れていただいたこ とに感謝申し上げたいと思います。
わ れ わ れ2 人に と っ て、 こ れ は初来日 でございます 。東 京も 初め て で す の で、 今、 日本 での 滞在 を楽 し ま せ て い た だ い て お り ま す。 このようにお 招きいただき 大変光栄に存じます。
NIRA総合研究開発機構の犬 飼さんには 、このようにお招きいただいたことに心 より 謝意 を表 したいと 思います 。そ れ か ら、 日 本 司 法 書 士 連 合 会の 皆 様 方に 感謝 申し上げたいと思い ま す。後ほど個別 にもお話できればと思っております。
Alternative dispute resolution of financial complaints in the UK
(p.1) デビッド ・ト ーマ スと 私の 方か ら、 イギリス の金 融ADRの状 況につい てお 話ししたいと 思います 。イ ギ リ スに お け る状 況と い う こ と で、 この 裁判外紛 争 解 決 、 特 に 金 融 関 連 の 申 立 て と い う 内 容 に な っ て お る と 思 い ま す 。 私 た ち の FOSの モ デ ルは 、ほ か と は ち ょ っ と違 った 特異 なものでありますので、 説明 に少 し時 間を か け た い と思 い ま す。 で き る限 り、 説明 を金 融 制 度の 文脈 の中 で進 めて い き た い と思 っております 。私 ど も の説 明を も っ て、 皆様 が何 かを 学び 、これを きっかけに日本におけ る独自の制度をつくっていただければと思い ま す。
私たちは 「特 に こ う し な さ い」 と申 し上 げるつもりは 全 く ご ざ い ま せ ん。 その ようなことは 愚かであると 思います 。私 た ち は英 国の 経験 を皆 さん にお 話し 共有 できればと思います。
UK =United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland, England, Wales, Scotland and Northern Ireland
( p.2) イ ギ リ ス と い う の は 、 も ち ろ ん 英 語 で は ユ ナ イ テ ッ ド ・ キ ン グ ダ ム
(The U.K.) でありますけれども 、イングランドのみならず スコットランド 、ウ ェールズ 、そして 北ア イ ル ラ ン ドを 含ん だ国 で あ り ま す。 イングランド だ け が1 つの 国で あ る と考 えられるかもしれませんけれども、 イングランド は英 国の 一部
に過 ぎません 。私 たち 同じ 法律 を持 っ て お り ま す し、 金融 サービス に お い て も同 じ法 律、 規制 を設 けております 。スコットランド 、北 アイルランド は も と も と法 体系 が違 って 、イ ン グ ラ ン ドと も違 っておりますけれども 、私 た ち は こ の3 つの 法 体 系す べ て をカバー しております 。い わ ゆ るイ ン グ ラ ン ド、 ウ ェ ー ル ズ、 スコ ットランド、 北アイルランド を1 つにま と め た形で す。 ということで、ADRはい ずれも共通しており、 英国全体に共通 のものとなっております。
n 60 million people n £1 = ¥ 200
n Firm = financial business
( p.3) さて 、 イギリス は人 口 でいいますと 日 本の 約 半 分で あ り ま す。 そ し て、 今回のプレゼンテーション においては 為替レート 1ポンド当た り200円と い う計算 を さ せ て い た だ い て お り ま す。 それから 、私 たち 、し ば し ばフ ァ ー ム という表現 を使 っていますが 、金 融サ ー ビ ス会 社であります 銀行 、保 険 会 社、 そ し て金 融ア ド バ イ ザ ー、 ブ ロ ー カ ーす べ て を総 称し てフ ァ ー ム (金融 会社 )という 言い 方を しております 。私 た ち はこのような 金融 セクター の す べ て の金 融 会 社を 相手 に仕 事をしております。
で は、 こ こ で金 融サ ー ビ スの 英国 に お き ま す制 度についてお 話ししたいと 思い ます。
where we fit in …
Financial Services Authority (the regulator)
Financial Ombudsman Service (adjudicates on unresolved disputes) Financial Services Compensation Scheme
( p.4) われわれFOSの 位置 づ け を わ か っ て い た だ け れ ば と思 い ます 。われら 3つの 機関が 単一 の法律 のもとで 設けられておりますが 、この 法律 は2000年 に制 定された 金融 サービス 市場法 (FSMA)であります 。そ の法 律 をもとに 3つ の独 立した別々の機関ができております。
ま ず、FSA(英 国 金 融サ ー ビ ス機 構) 、これが 規制当局 と な り ま す。 日本 の金 融庁 にあたりますけれども 、英 国に お け る あ ら ゆ る金 融サ ー ビ スの ほ と ん ど を管
轄しております 。そして 、金 融オ ン ブ ズ マ ン サ ー ビ ス(FOS) で あ り ま す。 これ は紛 争 処 理を 行う 機関 、す な わ ち裁 定 機 関と な っ て お り ま す。 こ れ は こ の後 詳し くご 説明 し ま す け れ ど も、 こ こ は い わ ゆ る未解決 の紛 争の 裁定 に当 たるところで あります。3番 目に金融サービス補償機構(FSCS) があります 。これは消費者か ら来 るさまざまな 申立 て、 訴え な ど を扱 っ て お り ま し て、 例え ば、 破綻 してしま った 金融会社 を相 手に 訴訟 を起 こ し て い る消費者 を対 象にしております 。これに ついても後ほどお話ししたいと思い ま す。
この 3つ の機 関は い ず れ も、2000年に 制定 した 金融サ ー ビ ス市場法 (FSMA) に基づいて設けられております。
ここで 強調 したいことは 、こ の3 つはそれぞれ 別の 機関 で あ り ま す け れ ど も、 お互 い非 常に 自然 な形 でもって 連携 を図 って い る と い う こ と で す。 同じ 領域 でも って 仕事 を し て お り ま す。 ただ 、そ れ ぞ れ持 っている 機能 が多少違 って いて 、三 人 姉 妹 という表現 も と ら れ て お り ま す。 私たちお 互い 協力 を し て お り、 同じ 家族 の一 員であります 。そして 同じ 構造 の一 部を な し て お り ま す。 し か し そ れ ぞ れ独 立し て お り ま す。 非常 に近 しい 関係 に い て、 お互 い に つ い て い ろ い ろ理 解はして おりますけれども、あくまでも独立的 に機能しております。
Financial Services Authority (FSA) n makes and polices the rules n supervises financial firms n prudential regulation n conduct-of-business
n some self-regulation through codes
( p.5) さ て、 そ れ ぞ れ の 機能 でありますけれども 、FSAは規 制 当 局 が普 通行 うようなことをやっております 。ま ず、FSAは金 融 会 社が 準拠 す べ きす べ て のル ール をつくり 、金 融 会 社の 監督 を し て お り ま す。 管轄 、統 制、 監視 をしておりま す。 すべての 会社 で は あ り ま せ んが 、定期的 に金 融会 社を 訪問 して 、監 督、 査察 等を行っております。 特に問題のある 場合には検査、 査察を行います 。
そ れ か ら、 2つ のレベル における 規制 を行 っ て い ま す。 1つ 目はプ ル デ ン シ ャ ル レ ギ ュ レ ー シ ョ ン (健全性規則) です 。会 社の 資本 が健 全である か、 銀行 であ
れば、 例え ば預金者 に対 する 義務 を果 た す だ け の十 分な 自己資本 を持 っ て い る か、 そ し て保 険 会 社で あ れ ばそ の請 求に 対し てき ち ん と保険金 が払 える だ け の潤 沢な 資金 をもっているかということです 。サ ー ビ ス会 社で あ れ ば そ の事 業を 展開 する だ け の資 金があるかどうかということを 監督 しなくてはなりません 。フ ァ ー ムが 義務 を果 た す だ け の十 分な 資本 が あ る か ど う か監 督します 。一 部でありますけれ ども 、金 融サ ー ビ スの 中で も い わ ゆ るリテールバンキング のところ 、例 えば 銀行 の普 通 口 座な ど、 こ う い っ た と こ ろ は自 己 規 制が 導入 さ れ て お り ま す。FSAでも こ う い っ た銀 行の 資本金等 の規 制は 行っ て お り ま す け れ ど も、 銀行 の自 己 規 制と いう部分もあります。
2 つ目 は、 金融会社 が事 業を 行う 上で のビ ジ ネ ス行 動 規 範 に相当する 規則 、特 に顧 客に 対す るサ ー ビ スに 関連 する 規制 をつ く っ て お り ま す。 そ れ ぞ れ の会 社が お客さんに 対し ど の よ う な こ と を し な く て は い け な い の か と いう 部分 で あ り ま す。 これは文 書の面 でどういったものを 提示し 、そしてどういった形 でPR、広告宣伝 ができるのか など 、いろいろな ル ー ルが あ り ま す が、 いずれもFSAが設 定してい るルールであります。
一 部の セクター に関 し て は、 ある 程度自己規制 に基 づく ル ー ルがあります 。例 えばその 業界団体 がつくっているような 規範 があって 、あ る程 度の 自己規制 がで きますが、それと並行 してFSAの規制があります。
Financial Ombudsman Service (FOS) n resolves individual disputes n an alternative to the civil courts n informal / quicker / cheaper n not a regulator
n some decisions can have big effect
( p.6) 続き ま し て 、私 たち 金融 オ ン ブ ズ マ ン サ ー ビ ス(FOS) です 。金 融オ ン ブ ズ マ ン サ ー ビ スは 金融 サービス 関 連 市 場 法 規 制の 1つ の構 造の 中の 1つ の要 素として 出て き ま す け れ ど も、 私たちは 主に 消 費 者と 金融会社 の間 の個 別の 紛争 の解決 に当た り ま す。 われわれは みずからを 裁判外紛争解決 (ADR) の手段 と見 て お り ま す。 こ れ は民 事 裁 判に 代替 する 方法 と見 なされております 。で す か ら、
民 事 裁 判 所に 行っ て何 か訴 えを 起こ す と か、 紛争解決 を す る か わ り の手 段となっ て お り ま す。 そ し て、 ごく 当然 のことでありますけれども 、インフォーマル で、 アクセス 性が 高い 、消費者 に と っ て は な じ み や す い、 迅速 で あ る、 また 法廷 で裁 判を起こしたときと比 べて費用はずっと安価であります。
個人 の紛 争 処 理に 関す る司 法 制 度は 日本 で は そ れ ほ ど高 く評 価されていないと いうお話もお聞きしましたが、イギリスでも例外ではございません。
私 た ち は規制当 局ではありません が、 私たちが 規制当局 と見 なされてしまうこ ともあります。 し か しそ の点 は違 っております 。規 制 当 局は ル ー ルを つ り ま す が、 われわれ はルール を つ く っ て い ま せ ん。 ただ 、私 た ち の意 思決 定、 裁定 が影 響を も た ら す こ と は認 識し て お り ま す。 私たちがやっていることの 影響 、効 果、 これ は個 別の 金融 会社 に対 し、 本来 や ら な か っ た で あ ろ う こ と を無 理やりやらせると いう側面がありますので、時として規制当局であると 思われることもあります。
例え ば、 ある 案件 が同 じ金 融 商 品を 購入 した 非 常に 多く の消費者 に絡 ん で いる 場合 、1 つの 決定 が、 潜在 的に で す が、 かなりの 数の 消 費 者に 影響 し得 る、 そう いった影 響 力があることは 事実であります。 つまり 、ある金 融会社か ら1,000人の 顧客 が同 様の 商品 を買 っていた 場合 、そのうちの 1人 の顧 客の 訴え に対 し、 われ わ れ が、 その 会社 に賠償金 を払 え と い う こ と を裁 定し た と し ま す。 そうした 場合 には、潜在的に は少なくともその他の999社にもその 影響が出る 可能性はあります。
Financial Services Compensation Scheme (FSCS) n safety net
n claims against ‘dead’ firms n contributions from ‘live’ firms
(p.7)さて 、FSCSと い う三 姉 妹 の3人目は、金融サービスの補償機構 であり ますけれども 、これはいわゆる 安全 ネ ッ トに 当た り ま す。 消 費 者にとっての 安全 ネ ッ ト、 最後 の よ り ど こ ろ で あ り ま す。 例え ば、 ある 金融会社 が破 綻をしてしま った 場合 、破 綻金 融 会 社は も は や取 引を し な い死 んだ 会社 と い う表 現を 使ってい ますけれども 、そこと 取引 を し て い た消費者 は被 害の 金額 をこ の補 償 機 構の ファ ンド に対 し請 求することができます 。そういった 請求 に対 して 、ま だ取 引をして いる金 融 会 社が 積み 立てたお 金で も っ て支 払い を す る の が、 補償制度 で あ り ま す。
つ ま り、 こ こ の資金源 は、 今 現 在 事 業を 展開 している 金融 会社 か ら の拠出金 でも ってまかなわれております。
オンブズマンサービス の方 は、 今、 経営 をしている 、ま だ生 きている 会社 に対 するいろいろな 紛争、苦情 を取り扱 っております。それに 対してこのFSCSは、も う既 に死 んでしまった 会社 に対 する 訴え に対 応す るという 内容 で あ り ま す。 もち ろん 破産 してしまった 金融会社 で あ り ま す か ら、 お金 は な い と い う こ と で、 その 分、 生き 残っ て い る会 社が 積み 立て た拠出金 でもってその 資金 を賄 う必要性 があ るわけです。
Ombudsmen …
(p.8)では、 オンブズマンについて少しお話 をしたいと思います。
最 初に 、こ のオ ン ブ ズ メ ンという 言葉 はどこからきたのかですが 、これは 英語 で は あ り ま せ ん。 こ れ は皆 さんにはもちろん 、英 国の 人たちにさえ 、あまりなじ みのない 表現 で あ り ま す。 改 訂 版でなければ 、普 通の 英語 の辞 書、 英和辞典 で調 べ て も載 っていないかもしれません 。もともとは スウェーデン 語で 、英 語を 話す 人た ち が う ま く発 音できないということすらありますので 聞き づ ら い場 合にはお 許しください。皆さ ん が発音できなくても、それは問 題ないと思い ま す。(笑)
と い う こ と で、 私たちはこの 言葉 を借 りてまいりました 。もともとの スウェー デン 語は 、い わ ゆ る正 義 をもたらす 人 という意味 で あ り ま す。 つ ま り正 義をもっ た公 正な 人間 であ り、 そ し て、 その 人に は正 義を もたらす 権限 が与 えられていま す。しかし、裁判官、 判事ではありません。
Characteristics …
n citizen/consumer v state/institution n deal with unresolved disputes n free to citizen/consumer
n flexible and informal processes n investigative procedure
(p.9)では 、このオンブズマンの特徴について幾つかお話 しします。
私 たち 英国 のオ ン ブ ズ マ ンは 、ほかの 国々 もそうですが 、次 のような 特徴 を持
っております 。オ ン ブ ズ マ ンというのは 、何 かの トラブル が起 きた 場合 、市 民な い し は消費者 が、 何らかの 苦情申立 てを 、自 分よ り力 を持 った 国、 国の 機関 、そ の他 さ ま ざ ま な機 関、 会社 に対 して 起こすことを 可能 にします 。市 民 、 消 費 者が 相 手 と対 等の 立場 で闘 える ようにす るのがその趣 旨であります 。オ ン ブ ズ マ ンと いうのはそういった面 で、大変重要な 役割を果たしております。
オンブズマン は あ く ま で未解決 の紛 争を 取り 扱 っております 。オ ン ブ ズ マ ンと いうのは 、最 初の 段階 で苦 情を 取り 扱うのではありません 。最 初の 拠り 所とはな っ て お り ま せ ん。 と い う の は、 いかなる 消 費 者、 市民 で あ っ て も、 何か 紛争解決 をしたい 場合 には 、ま ず自 分たちが 本 来 訴え を起 こすべき 相手 の機 関に 行くべき です 。そこで 解決 できるかどうかを 見た 上で 、そ こ で う ま く い か な か っ た場 合の み、 次に オンブズマン に来 るという 順番 になっております 。オ ン ブ ズ マ ンは もは や解 決で き な い、 その 組織自体 でもって 解決 できない 苦情 を処 理します 。それも 時間の制限がありますけれども、その 話は後でまた申 し上げたいと思 います。
私 た ち は、 常に 市民 に対 し無 料であります 。少 なくとも 市民 、消費者 にとって は無 料であるということはオ ン ブ ズ マ ン に共 通す る普遍的 な特 徴 と言えるでしょ う。 オンブズマン に何 かを 頼ん だ場 合、 ど ん なセ ク タ ーであっても 無料 でサービ スを提供します。
また 、私 た ち は非 常に 柔 軟 性に 富ん だイ ン フ ォ ー マ ルな プロセス をとっており ます。法廷と比べて非公式であります 。
その 点、 対 照 的なのが 裁 判 所で す。 裁 判 所と い う の は す べ て を き ち ん と型 通り にやらなくてはいけ ま せ ん。 裁 判 所は も っ と固定的 なプ ロ セ スと 言え る で し ょ う。
英国 の裁 判 制 度を 見ますと 、フォーマル な調 査 型の 手順 をとっております 。だ れか が訴 訟を 起こした 場合 、そもそもなぜそのような 訴訟 が有 効であるかという こ と を示 すものも 必要 に な り ま す。 そ の た め に、 まず 、訴 訟を 起こしている 個人 に そ の内 容を 文章 で提 出さ せ ま す。 訴訟 の内 容を 明確 にし 、そして 、答 える 側は そ れ に対 して 文章 で完 全に 回答 し な く て は い けません 。自 分た ちの 抗弁 を述 べな く て は い け な いこ と に な っ て お り ま す。 相 手 方は 、それに 対応 する 自分 た ち の主 張を 書面 でもって 提出 し ま す。 そこには 必要 な文 書すべてがそろうわけです 。そ して 、そ こ で も っ て、 判事 の前 で双 方の 意見 が述 べ ら れ、 裁 判 官が 2つ の文 書に 基づいて 、最終的 に、 どちらが 正し い か の軍 配を 上げ る わ け で す。 し か し判 事み
ずからが 何か 事を お こ すこ と は あ り ま せ ん。 イギリス の裁 判 制 度においては 、裁 判官みずからが問いかけをするとか、 何かを調査するということはありません。
一方 、オ ン ブ ズ マ ンの 方で す け れ ど も、 私たちはみずからいろいろな 調査 をし ます 。必 要に 応じ て、 個人 、い わ ゆ る申立人 がわ れ わ れに 言ったことに プ ラ スし て、 例え ば、 書面 を見 て情 報が 足りないといった 場合 は、 私た ち み ず か ら問 いか けをし、調査をおこなうアプローチをとっております 。
… characteristics n wider dialogue
n encouraging complaint resolution n encouraging complaint prevention
(p.10)それから 、このような 紛争解決に加 えて、 私たちはより 大きな役 割を 担っていると思っております。
私 た ち は よ り広 く対 話を 行っ て お り ま す。 関連 の業 界と い ろ い ろ な対 話を 行っ ておりますし 、消費者 とも 、一 般の 社会 とも 対話 を し て お り ま す。 私たちは 関連 のあ る組 織と い ろ い ろ な対 話を 持ち 、話 し合 い を し、 それでもって 制度全体 を改 善することができるという 特徴 を持 っております 。いろいろな 間違 っ た こ と が起 きている 、潜在的 にト ラ ブ ルが 起こ る状 況が あ る こ と を見 れば 、柔 軟に そういっ た対 応を し ま す。 私た ち は こ う い っ た申 立て を、 で き る だ け早 い段 階で 解決 する ように呼びかけております。
そ し て、 苦情処理 を す る や り方 そ の も の は、 処 理の 仕方 を改 善させることもで きますし 、またこういった 申立 てそのものを 防止 するよう 奨励 することもできま す。
(参考)Ombudsman From Wikipedia, the free encyclopedia (一部)
An ombudsman is an offic ial, usually (but not always) appointed by the government or by parliament, who is charged with representing the interest s of the public by investigating and addressing c omplaints reported by individual c itizens. In some jurisdic tions, the Ombudsman is referred to, at least offic ially, as the 'P arliamentary C ommissioner' (e.g., the West Australian state Ombudsman). T he word ombudsman and its spec ific meaning
has sinc e been adopted in to E nglish as well as other languages, and ombudsmen have been instituted by other governments and organizations suc h as the E uropean Union. An ombudsman need not be appointed by government; they may work for a c orporation, a newspaper, an NGO, or even for the general public.
Public sector ombudsmen
n 1967: Parliamentary ombudsman n 1973: Health service ombudsman n 1975: Local government ombudsman
(p.11)オンブズマンは 、最初英国に お い て は公共セクター で設けられました。 英国 のオ ン ブ ズ マ ンは 、かなり 長い 歴史 が あ り ま す け れ ど も、 オンブズマン とい うのが 最初に 出て き た の は議 会で あ り ま す。 さかのぼること1967年に 、議会 オン ブズマン がつくられました 。こ のオ ン ブ ズ マ ンは 議会 に関 する 紛争 を解 決するこ と は あ り ま せ ん け れ ど も、 政府 の各部署 、議 会が 責任 を持 っ て い る さ ま ざ ま な政 府の 部署 に関 する 問題 を扱 っております 。議 会に 対す る苦 情で は な く政 府のさま ざ ま な部 署に 対す る苦 情を 扱っているのです 。す べ て の省 庁あ る い は あ る省 庁が と っ た行 動に 対し て不 平 不 服のある 人たちは 、こ の議 会オ ン ブ ズ マ ンに 苦情申立 てをすることができます。
今、 説明 し ま し た よ う に、 まずその 省庁 に直接苦情申立 て を す る こ と が必 要で す。 それがうまくいかない 場合 のみ オンブズマン の方 に持 ち込 むという 形になり ます。
英国 に お い て は、 医療 サービス に つ い て も医 療 サービスオンブズマン がありま す。 そ し て、 ヘ ル ス サ ー ビ ス オ ン ブ ズ マ ンと 呼ばれる 法律 も あ り ま す。 医療 、ヘ ルスサービス に関しては 、NHSと いう国民健康保険 サービスがあり、 これらに関 する 苦情 を医 療 担 当の オンブズマン に持 ち込 むことができます 。も ち ろ ん、 その 医療機関 、病 院、 その 他の 機関 に ま ず苦 情 申 立て を し て、 そ こ で処 理できなけれ ばここに持ち込みます 。
それから 、75年に自治体 のオ ン ブ ズ マ ンができました 。こ れ は い わ ゆ る政 府、 自 治 体の サービス に対 するものです 。つまり 、自治体 レ ベ ルで の活 動に 関す る問
題と 紛争 の解 決に 当た るオ ン ブ ズ マ ンで す。 これはすべて 公共部門 に か か わ るオ ン ブ ズ マ ンで あ り ま す が、 オンブズマン の権 限というのは 解決 の方 法を 提案 する ことにありま す。 オンブズマン は非 常に 経験 の あ る、 そ し てステータス の高 い人 たちですから、この勧 告が無視されるということはめったにありません。
政府 で あ っ て も医 療 機 関であっても 自 治 体で あ っ て も、 状況 に変 わりはありま せん 。技術的 には 勧告 に過 ぎ ま せ ん が、 実態 は そ の勧 告に 従わない 事例 は極 めて 例外的だと言えます。
1981: Insurance Ombudsman
n established by industry voluntarily n in partnership with consumer bodies n independent council
n alternative to civil courts n but redress beyond the law
n binding on firm, but not consumer
(p.12)次に 、英国の民間部門を見てみたいと思います。
民間で は1981年 までオンブズマン がありませんでした 。81年 になって初め て民 間 部 門で オンブズマン が導 入されました 。ここで 初め てオ ン ブ ズ マ ンという 言葉 が公 共セ ク タ ー以 外で 使わ れ る よ う に な り ま し た が、 最初 に使 ったのが 保険業界 で し た。 それ ま で は公 共部 門にしか 存在 し ま せ ん で し た か ら、 そ れ は画期的 なこ とでした。そのとき始 まったのが保険 オンブズマンで す。
大手保険会社 で 紛争 を解 決 す る に当 た っ て 、裁 判 所 以 外の 手段 が欲 しいという 考え が、 保険会社 の ほ う か ら出 てきたのです 。消費者 との 長い 紛争 が解 決できな い場 合、 消 費 者に 対し て「 裁判 に か け る し か あ り ま せ ん」 と言 うの は、 答えとし ては 不 十 分で あ る し、 お客 様に 対し て「 裁判 をしましょう 」というのはおかしい ということで、独立し た機関をつくることとなりました。
つ ま り、 幾多 の 保険会社 が 集まって 、み ず か ら の事 案 つ ま り苦 情を 最終的 に自 分たちで 判断 す る の で は な く、 別の 中 立 的な 立場 に あ る人 にお 願い を し て、 保険 に限 っ て はそこで 苦情処理 してもらった 方が い い の で は な い か と、 そういう 結論 に達したのです。
契 約 者が 苦情 を 持ってきたのを 保険 会社 がまず 一 義 的 に却 下し た場 合 、以 前の やり 方で は「 仕方 ありませんね 、不 満であったら 裁判 にかけてください 。裁判官 の言 うことを 聞きましょう 」と 言っ て き た の で す が、 こういう 対応 の仕 方は やは りお客様にとって適切 ではないのではないかという考 えからはじまったのです。
そこで 必要 となった のは 消 費 者 機 関と のパ ー ト ナ ー シ ッ プでした 。保 険 会 社が みずからすべてをやろうとしたら、 信 頼 性を 失ってしまうということで 、そうい う方 法で は な く、 消 費 者 団 体と パートナーシップ を組 むことで 消 費 者の 利益 を代 表す る と こ ろ と協 力をしました 。業 界の 代表 、消費者 の代 表を 交え た独 立し た協 議会組織 を つ く り ま し た。 保険会社 の み に よ る設 置 団 体で あ れ ば中立性 が疑 われ る の で、 そ こ で消費者団体 とパ ー ト ナ ー シ ッ プを 結ん だ わ け で す。 消 費 者 団 体も こ れ に対 していい 計画 だと 合意 し て く れ ま し た。 そ こ でカウンシル と呼 ば れ る協 議会 を独 立 団 体として 設置 しました 。そこにはほとんどの 消 費 者 団 体が 参加 しま した。当然のことながら保険会社も参 加しています。
この 制度 は民 事 裁 判に 代わ る一 つの 手段 と い う 特徴 が あ り ま す。 そ こ で消費者 のための さ ま ざ ま な救済策 を提 供す るわ け で す。 その 救済 に つ い て は法 律 以 上の も の を含 む こ と が あ り ま し た。 こ れ は必 要に 応じ て、 法律 で保 障されている 以上 の救 済をするというものでした 。オ ン ブ ズ マ ンの 役割 は、 単に 契 約 書に 書かれて いる 、例 えば 保険 の約 款・ 契 約 書に 書かれている 文章 だ け を見 るのではなく 、あ らゆる 状況において 何が公正であるか を、もっと広い範囲で見ることでした。
普 通ですと 、裁判所 から 補償 等の 強制命令 が出 ます 。しかし 、保 険 会 社の 約款 が消費者 にとって 公正 で な い場 合は 、たとえ 消 費 者の 賠償請求 が契 約に 従え ば妥 当でなくても 、約 款そのものに 問題 があるときは 賠償 を要 求するという 、そうい う超法規的な救済も、 保険のオンブズマンは、行うことが認められます。
次 の部 分が 重要 ですけれども 、1981年成立 の保 険の オンブズマン では 、こ の決 定 を 、金 融 会 社に 対しては 拘 束 力を 持つ が、 消 費 者に 対しては 拘 束 力を 持たない も の に し ま し た 。つまり、 消 費 者が 仮に 裁定 に不 満であっても 、法 的な 権利 はこ れによって侵害されることがありません。(包括的な 片面的仲裁合意の成立 )
オンブズマン の裁 定は 事業者側 に の み拘束力 を 持つ が、 消 費 者に 対しては 拘束 力を 持たないものにするというのは 、実 は、 保 険 会 社 側の 希望 で し た。 問題 が山 積していたところ 、こ れ に よ っ て決 着を つ け た い と い う の が彼 らの 気持 ちだった
のです。
オンブズマン と い う制 度は 、単 に勧 告をして 終 わ る の で は な く、 こ れ が最終的 な決定となって金融会社が従うというのが金融会社側 の望みでした。
この よ う な や り方 は、 日本 では 、法律上 で は ち ょ っ と難 しいというふうに 伺っ ています 。しかし 、イ ギ リ スは 保険 オンブズマン 制度 を そ も そ も始 めた 保険会社 の希望があって、こういう状態になったのです。
オ ン ブ ズ マ ンのやり 方については 、いろいろなやり 方が 可能 だと 思います 。単 に勧 告を 出し て、 そ れ に拘束力 を持 た せ な い と い う の も1 つの 方法 です 。といっ ても 、ほとんどの 場合 そ れ に従 ってもらっているわけですけれども 、それは 先ほ ど申 し上 げ た よ う に、 オンブズマン と い う こ のポジション 自体 が非 常に 尊敬 され ているからです。
Other financial ombudsmen n Banking Ombudsman
n Building Societies Ombudsman
n Investment [Management] Ombudsman n Personal Investment Ombudsman
(p.13)金融関係 のオンブズマンは保 険が最 初の業 界で し た。間 もなくほかの 金融 セクター のオ ン ブ ズ マ ンも あ ら わ れ ま し た。 い ろ い ろ な分 野で オンブズマン が広がっていきました 。
保険 のオ ン ブ ズ マ ンが 発足 して 間もなく 、オンブズマン 制度 は、 全く 同じ モデ ルで 銀行業界 にも 導入 さ れ ま し た。 また 、住 宅 金 融 組 合、 貯金組合 、こういった ところは 住宅 ロ ー ンの 割合 がかなり 高い で す が、 そ う いったものに 対す るオンブ ズ マ ンが 導入 さ れ ま し た。 それから 、投 資 運 用オ ン ブ ズ マ ン、 個人投資 オンブズ マン が生 ま れ ま し た。 これらのすべては 、リ テ ー ル市 場の イギリス 国内 の相談者 向けのものです。
FOS established by law …
‘a scheme under which certain disputes may be resolved quickly and with minimum formality’
(p.14)2000年までには、金融面だけでもすでに6 つのオンブズマン制 度がで きていました 。政 府は 、金 融に 関係 するこの 6つ のオ ン ブ ズ マ ンを 1つ の制 度に 統合 すること 、1 つの 法律 のもとで 規制当局 を1 カ所 に一元化 して 、オンブズマ ン制度も統合することを考えました。
1つ の法 のもとですべての オンブズマン がカ バ ーさ れ、 以前 は6 つばらばらだ っ た も の を今 度は 1つ の組 織、 1つ の法 律でやろうという 考え 方で す。 そ れ が議 会で決 定され 、2000年、このようなす べ て のオンブズマン を包括 する 法律ができ ました 。それがFSMA(2000年 金 融サービス 市 場 法)で す。 この 法律 によって設 立された スキーム によって 、あ る特 定の 紛争 について 、迅 速に 、そして 最 低 限の 形式主義 で、 問題 の解 決が 図られるようになりました 。もともとこれは 保険 オン ブズマン のモデル をもとにして 、派 生し て き た金 融オ ン ブ ズ マ ンを 1つにまとめ たものです。
統一的な金融ADRについての補足(3月12日の 質疑の転記)
○ 田 中 それぞれのオンブズマン から統一的 なADRに 移行 したという 話で、 メリ ット と し て、 例え ば、 ケ ー スが ワンストップ でア ク セ ス可 能に な っ た こ と を お話 していただいたと 思い ま す が、 課題 とか 問 題 点というのは 実際 あったのでしょう か。 そ こ に対 し て ど の よ う に対 処し て克 服したかにつ いて 、も し可 能であればお 話ししていただきたいなと思います。
○ メリ ック ス もちろん困 難は あ り ま し た。 そ れ ぞ れ のオ ン ブ ズ マ ンか ら統一的 な金融ADRに移 行し た わ け で す が、メ リ ッ トと し て、 ケ ー スがワンストップ でア ク セ ス可 能になったことがあります 。ご 参考 ま で に、 そこでの 課題 、問題点 、困 難についてお話しします。
私たちが 一番懸念 していたこと 、そして 最も 厄介 だ っ た 問題 は、 業界 との 関係 でありました 。いろいろな 業界 セクター 、例 えば 保険 、銀 行、 投資 、こういった セクター は、 それぞれ 長年 に わ た っ て自分流 のス キ ー ムを 持っ て い た の です ね。 主 体 性を 持っ て や っ て い る し、 自分 た ち のオ ン ブ ズ マ ンと 非常 に い い関 係を 持っ ていて、その関係を失 いたくないという抵抗がありました。
オンブズマン が強制的 な力 を持 った 機関 になったとき 、 例え ば、 もともと 保険 のオ ン ブ ズ マ ンは 、何 が何 でも オンブズマン の制 度に 加入 しなくてはいけないと
い う こ と は あ り ま せ ん で し た。 結 果 的に は加 入し ま し た け れ ど も、 少な く と も理 論上そこをやめることはできました。
ところが 、FOSが 強 制 的な 法的 なス キ ー ムに な っ て、ど の会 社で も加 入しなく てはいけないことになってしまったわけです 。法 的ス キ ー ムになる 前、 私たちは そ う い っ た中 で ど う な る か が大 変 心 配し ま し た。 そこでいろいろな リエゾンコミ テ ィ ー( 連 絡 委 員 会) を つ く り ま し て、 銀行 、保 険、 その 他の セクター を代 表す る業 界 団 体と の関 係づ く り を し ま し た。 そ う い っ た業 界 団 体、 そ こ に い る金融会 社の主 たる 代表 の方 々と い ろ い ろ な連 絡をとり 合い ま し た。 そ こ で、 彼ら の意 見、 こ れ ま で の苦 情 処 理の 経験 、新 しい 領域 で私 た ち が今 後 予 想しなくてはいけない よ う な苦 情 申 立て の内容等 を聞 く こ と が で き ま し た。 我々 も自 分たちの 経験 を語 る こ と が で き ま し た。 例え ば、 彼ら の方 から 新し い商 品の 話をして もらって 、今 後どうなるか 、どういった 問題 が発 生し 得るかを 予想 し、 彼ら にフィードバック することもできました 。私 たちはできるだけ 時間 と努 力を か け て、 業界団体 との 関係づくりをし、こういった懸念を払 拭しようとしました。
やはり 統 一 化というのは 、消費者 だ け に と っ て で な く、 も っ と大 きな メリット が あ っ た と思 い ま す。 例え ば、 ア ド ミ ニ ス ト レ ー シ ョ ンが よ く な り ま し た。 これ に つ い て は、 ちょっと 詳し く説 明をした 方が い い と思 い ま す。 私ト ー マ スは 保険 オンブズマン を、 統 一 化の 前か らし て い ま し た。 そ し てデ ビ ッ ドは 、バンキング のオ ン ブ ズ マン を し て い ま し た の で、 あの 当時 のことはまだ 記憶 に残 っ て い ま す。 当時 は そ れ ぞ れ小 さな 組織 で活 動し て い ま し た。 組織 が統 合 後 大きくなりました ので、 スタッフトレーニング をしようとしてもリ ソ ー スが 十分 あ り ま す し、ITを 使っての 事例 、事 案の ハンドリングシステム も あ り ま す。 財務 、クオリティーシ ス テ ムな ど、 いろいろなものが 、組 織が 前よりずっと 大き く な っ た こ と で整 備さ れてきました。現在 スタッフが1,000名を超 えておりますので、予算 も大きくなっ て、 リサーチ ができる 予算 も あ り ま す。 また 、ア ウ ト リ ー チや 、顧客満足度 を調 査す る こ とも 、か つ て は不可能 だったことが 可能 になりました 。そ う い う意 味で は大変大きなメリット があります。
メ リ ッ トというのは スタッフ に と っ て も あ り ま す。 キャリア とプラン が広 がり ま し た。 い ろ い ろ な部 署を 異動 することによって ノウハウ を蓄 積していくことが 可能 に な り、 将来 のキ ャ リ アが 今ま で よ り大 きく 広がって 、管理職 への 道も 開け
ました。そういう意味 では、前より大変健全な組織になったと思え ま す。
そ れ か ら、 大き く な っ た こ と の結 果として 、いろいろな イ ン パ ク トに 耐え 得る ようになりました 。例 えば 、モーゲージ 養老保険 というすごい スキ ャンダル で、 爆発的 に苦 情が 増えましたが 、こ れ は そ れ ぞ れ や っ て い た当 時の 小さ い組 織で は、 手に負えない状況だっ たと思います。
統 合は リソース の面 で大変大 きな 効果 がありました 。大 きな セクター を横断的 にカバー するのも 、今 だからできることです 。消費者 が利 用しやすくなったのは 大変重要 なことで 、そ れ以 外に もメ リ ッ トはたくさんあります 。私 とデ ビ ッ ドが 統合前に期待していたよりも、効果は 大きかったといえます。
Disadvantages compared with courts n centralised
n cannot cover third parties
(p.15)で は、われわれFOSの活 動と司法手続がどう違 うかをご 説明したいと 思います。
私 た ち のアプローチ を従 来の 裁 判 所と 比べると 、やはり 幾つ か劣 るところがあ り ま す。 私たちの 方は 一 元 化されている 組織 になって イギリス 全部 をカバー して いますが 、オ フ ィ スは ロンドン の一箇所 し か あ り ま せ んの で、 す べ て は こ こ を通 さ な く て は な ら な い わ け で す。 そういう 意味 では 多元 ではありませんし 、距離的 には皆さんと離れていますから 、電話で問い 合わせを受 けたり、郵便 あるいはEメ ール で相 談を 受け た り して い ま す。 これによって 実際処理 のコスト は安 いし 、迅 速に解決することも可 能ですが、それによるデメリットもあります。
離 れたところにおいては 、直 接ひざを 交え て と い う こ と が な か な か難 しく 、そ れによる デ メ リ ッ トがあります 。相 談し て く る方 々は 、応 対してくれる 人、 裁定 し て く れ る人 、代表者 の顔 を見 ることはきません 。ち ょ っ と物 足り な い と思 われ る方もいるようです。
普通 、裁判所 へ行 きますと 、紛 争を 解決 す る た め、 当 事 者たちは 、お 互い 目と 目を 見ながら フェイス ・ト ゥ・ フェイス で審 理を 進めていきますが 、それが 難し いというデメリットがあります。
も う1 つの デ メ リ ッ トは 、第三者 まで カ バ ーす る こ と が で き ま せ ん。 つ ま り、
証人 を喚 問す る こ と が で き ま せ ん。 第 三 者を 呼ん で話 を聞 く こ と が で き ま せ ん。 こ れ は裁判所 では 常に 可能 で、 判事 が召 喚を す れ ば証 人をいつでも 呼べ ま す が、 私たちにはそれができません。
Advantages over courts n free to customer n draw line for firm n specialist knowledge n informal
n we mediate n we investigate
n fair in the circumstances
(p.16)ただし、 その一 方で裁判所にはない 有利な 点もたくさんあります 。例 えば無 料 で利 用で き る と い う点 です 。普 通で し た ら、 弁 護 士の 謝礼 ですとか 、い ろいろな コ ス トがかかってきますが 、こ こ で は最 後の 裁定 が消 費 者 側の 勝ち でな くても、苦情申立てをした消費者は、 費用を負担する 必要はありません。
事 業 者にとっても 、こ れ以 上 長 引か な い と い う 一線 を引 いて 、決 着をつけるこ とができます。
もちろん 、不 服の 場合 、消費者 は法 的 権 利を 持 っ て い ま す の で、 裁 判 所に 訴え る こ と は で き ま す が、 ほと ん ど そ う い っ た こ と に は至 っ て お り ま せ ん。 われわれ FOSは 、オーソリティー を持 って 、裁 定を 出す わ け で あ っ て、 受け 入れてもらう 場合がほとんどです。
消 費 者に と っ て無 料とすることができる 理由 は 、業 界が 拠 出 金を 負担 している からです 。例 えば 、保 険の オンブズマン は業 界が 設置 し た も の で、 予算 も業 界が 出してくれて 、利用者 には 負担 が か か り ま せ んでした 。これは 裁 判 所と 比べ て大 きな優位点だと思い ま す。
次 に、 こ れ も利 点で す け れ ど も、 この 制度 があるために 、ここに 書い て あ る言 葉を 直訳 す れ ば、金 融 会 社 にとっ ては一 線を 引く ことができま す。 つ ま り紛 争を 最終 的に 決着 させるという メリット が あ り ま す。 金融 会社 と紛 争を 起こ す人 は、 感 情 的にもこじれてしまったことがしばしばあります 。な ぜ苦 情をずっとしつこ
く言 っ て く る か と い う と、 大き な組 織を 相手 にしているわけですが 、「 例え ばこ のような 大銀 行を 相手 にしてどうしてこんな 弱い 私が 苦情 を持 ち込 まなきゃいけ ないのか 」と 大 変 怒っていらっしゃるわけですね 。で も、 こ う い っ た中立的 な組 織を 利用 することによって 、一個人 で あ っ て も相談者 の方 々は 公正 さを 期待 でき ます 。お 金もかかりません 。消費者 は き ち ん と し た公 正な 結果 を得 られるという こ と で安 心し て利 用し て く れ ま す。 こ れ は金 融 会 社にとってもいいことです 。実 際ど う い う方 法であれ 、紛 争がとにかく 解決 す る の で あ れ ば、 最 終 的な 裁定 が相 手方 と出 れば 、そ れ は そ れ で決 着す る わ け で す。 こ れ は あ る程 度 権 威によってで はありますが 、例 えば 「お 客様 のおっしゃっていることのこれは妥 当ではありま せ ん よ。 な ぜ な ら ば、 金融会社 の言 っ て い る こ と は、 中 立 的な 私の 考えではこう です」と、私たちのスタッフは説明することができる からです。
ま た、 お客 様の 苦情 に対 して 、「 金融 会社 の方 で そ う い う対 応をしたというこ とで、 通常 こ れ は対応済 みと 考え ら れ て い ま す よ」 というような 説明 も で き ま す。 い ず れに し て も、 本当 に金 融会 社に と っ て価 値あ る の は紛 争が 解決 するというこ とで す。 そ う で な け れ ば こ の不 満を 持っ た ま ま の お客 様は 外へ 行っ て悪 いことを 言い ふ ら す で し ょ う。 そういう 意味 ではそういったことを 防ぎ 、業 界に 対す る信 頼を守るという意味で 大きなメリット があります。
それから専 門 知 識 です。専 門 知 識についても 、裁判所 よりわ れ わ れFOSの 方が 強い と感 じ て い ま す。 われわれ は金 融に 特化 して 金融 を専 門でやっておりますか ら、 こ れ につ い て の専 門 知 識は 確か な も ので す。 一方 、裁判官 はいろいろな 事件 を取 り扱 っ て い ま す。 金融 を専 門で や っ て い る裁判官 は い な い わ け で、 住宅 だけ で な く、 離婚 離婚 、債 務、 自 動 車 事 故で すと かいろいろな 契約 に か か わ る紛 争を 取り 扱っています 。わ れ わ れはそういう 意味 で特 化し た専 門 知 識を 持っているの が強みです。
ま た、イ ン フ ォ ー マ ル で、つまり 形式主義 にとらわれません 。電 話で 相談 を受 けますと 、銀 行や 消 費 者といろいろ イ ン フ ォ ー マ ルに 話をして 、調 停を 進めてい く わ け で す。 調停 を進 める 過程 で、 調査 もわ れ わ れの 方で 行っ た上 で、 裁定結果 を出 し ま す。 そ し て、 常に フ ェ アな 立場 を保 っております 。裁判所 で す と、 裁判 官か ら電 話を す る と い う こ と は な い と思 うの で す が、 私たちであればすぐに 電話 を し て、 質問 が あ れ ば そ こ で確 認することができます 。そういったところは 裁判
所と違っていいと思っています。
そ れ か らメ デ ィ エ ー シ ョ ン です。メディエーション では 、調 停の さ ま ざ ま なテ クニック を使 い ま す。 もちろん われわれ の方 でもっと 情報 を必 要とすることもあ り ま す。 両当事者 がお 互い に理 解に 向かって 進め る よ う、 一体争点 は何 な の か、 どうしてこうなったか など 、私 た ち の方 か ら た く さ ん の質 問をして 明らかにしま す。 そし て集 めた 情報 をもとに 紛争 の解 決の お手 伝いをします 。相談者 の話 を一 方的にうのみにするわけではありません。
というのは 、相談者 が す べ て の重 要な 点をわかって 相談 してくるわけではない からです。 そういう 意味 では 、わ れ わ れFOSの 方か ら金融会社 の い ろ ん なドキュ メ ン トを 見て 、どこが 問題 の原 因と な っ た の か、 そ れ を確 認し な が ら解 決 方 法を 探 ります 。もしそこで 見つからなければ 、直 接 口 頭で 質問 す る こ と も で き ま す。 そ し て、 私たちの 考え る、ど う い う 状況 で考 え て も公 正 であるという見 地か ら解 決いたします。
もちろん 非常 に複 雑に な っ て し まっ て、 長い 話 なの で5 年も 前か ら始 まってい る取 引が 絡む こ と も あ る で し ょ う。 そ う い う と き は大 変で す。 し か しそういうと き に し て も、 どういう 方法 であれば 公正 に解 決できるのか 、そして 原状回復 でき るのかを 考えます 。そして 、こ れ を も っ とインフォーマル な形 で私 たちはやって いると思います。裁 判 所に比べてインフォーマルな形 でこれを進めています。
FOSとFSAの組織形態に関 する補足(3月12日の質疑の転記 )
○ 犬 飼 私の 理解 では 、日 本で は、 官と 民が 、公 と私 に対 応するという 伝統 があ りましたので 、行 政 組 織 以 外の 団体 が公権力 の行 使と 見なされるような 強 制 力を 伴 う 行 為 、 こ れ を 行 い に く い と い う 問 題 が あ り ま し た 。 イ ギ リ ス の 場 合 に は 、 FOSもFSA(金 融サ ー ビ ス機 構) も国 の行 政 組 織そのものではなく 、株 式 会 社で は な い け れ ど も あ る種 の会 社 形 態、 コーポレーション の形 態をとっていると 理解 しているわけです 。日 本の 伝 統 的な 発想 か ら い え ば、 行政組織 、国 でないところ が強制力 を持 つことは 本来 できないはずです 。それができてはおかしいのだとい う発想 が普 通だ と思 うのです 。しかし 、こ れはFOSだけではなくて 、FSAも 同じ かもしれませんが 、そ こ が な ぜ そ う で な く な っ た のか 。これは 歴 史 的に い う と、 2000年 の金 融サービス 市 場 法が で き る前 と後 では 状況 が違 うと 思うのですが 、そ
の辺、ご説明がいただけると、大変にありがたいです 。
○ メリ ック ス そうですね 、皆 さんにわかりやすいように 、我 々の 状況 を紹 介し ながら、かつ日本と比 較をしながら、 説明してみます 。
も ち ろ ん我 々も 民と 官は 区別 し て い ま す。 プライベート とパブリック は違 いま す。 民間 の団 体は お っ し ゃ っ た よ う に公権力 を行 使す る こ と は で き ま せ ん。 公権 力というのは 官、 政府 、国 家のみに 与え ら れ て い る権 力で す。 そ し てそ の 権 力は 議 会に よ っ て与 えら れたときのみ 行使 できます 。FOSが で き る前の 保険 オンブズ マン 、バンキングオンブズマン は、 完全 にプ ラ イ ベ ー トな 団体 と し て存 在してい ました 。政 府が 設置 したものではなかったので 、政 府は 全く 関与 し ま せ ん で し た。 議会 も別 にこれを 承認 し た も の で は あ り ま せ ん。 任意団体 であって 、そ う い う意 味では、だれでもつくることのできる 団体と何ら変わりはありませんでした。
その 団体 が行 使し た権 力というのは 、自発的 なボランタリィー な権 力で あ っ て、 例を保 険 会 社に 絞れ ば、 保険会社 が自発的 にオ ン ブ ズ マ ンに 付与 した 権力 で あ り、 こ れ は合 意に 基づ いたものです 。つまり 、保 険 会 社が オンブズマン の裁 定に 自発 的に 従うということに 合意 したわけであって 、そ の条 件が あ っ て初 めて ク ラ ブに 入れ る と い う よ う な も の で す。 い ろ い ろ なルール が あ り ま し た が、 その 1つ の加 入 条 件が 「オ ン ブ ズ マ ンの 決定 に従 う」 ということで 、そうでなければ 、そもそ も加 入で き ま せ ん で し た。 ですから 、これは 民間 の組 織で 公 権 力を 行使 するもの ではありませんでした 。
金融 オンブズマンサービス に な っ た と き に公 的な 組織 になったのです 。議 会 に よ っ て設 置されている 公的機関 です。技術的 に言 わせれば 、法 律で は「 このよう な機 能を 果た さ な け れ ば い け な い組 織が 存在 しなければいけません 」というふう に言 っ て い ま す。 一見民間 のような 形をとっているのですけれども 、公 共の 権力 を行使する公共の機関 と言えます。
次 に、 だ れ に対 してこの 公 権 力を 行使 するかという 問題 ですけれども 、私 たち は権 力を 消 費 者に 対し て行 使しているわけではありません 。消費者 た ち の法律的 な権 利と い う こ と に関 し て は、 私たちは 全く 介入 しないからですね 。消費者 たち から 何かをもらったり 、何 かをしてもらったりするというわけでもありません。 権力 の行 使を し て い ま す の は、 ただ 金融会社 に対 し て です 。これは 否定 できない 事実です。
な ぜ合法的 な機 関なのかということに 関しては 、ち ょ っ と事 実を 用い て説 明し たいと 思います 。金 融 会 社に は、 裁 判 所に 行っ て私 たちFOSが 機能 を ち ゃ ん と果 たしたかどうかを 判断 し て も ら う権 利があります 。司 法 審 査の 一部 としてそれが できます。
それからもう 1つ 、わ れ わ れ の よ う な公 共の 機関 によって 不 利 益を 被っ た場 合、 裁 判 所に 行っ て不 服を 申し 立てることができます 。そして 適切 なアクション を起 こさなければならないことになっています 。裁判所 の役割 は、 公的 な私 たちFOS の機能 そ の も の を監 督す る こ とで す。 私たちは 公的 な権 力を 行使 する 公的 な機 関、 しかも法廷、裁判所によって監督をされている機関だ と言えます。
日 本で は ど の よ う な こ と が参 考に な る か わ か り ま せ ん け れ ど も、 このようなご 説明でお答えとさせていただきたいと 思います。
では 、私 の同 僚の 方に 、こ の先 を少 し続 け て も ら い た い と思 い ま す。 皆さ ん、 ありがとうございました。(拍手)
○ ト ー マ ス メリックスさんの 方か ら、 一 般 的に 私たちがどういうことをやって いるかという話をいたしました。
Who we cover …
(p.17)では 、ここからはもう少 し詳し く、一 体どういう人 たちが 、金融会社 がこのFOSの制 度で カ バ ーされているのかということについてお話 を し た い と思 います。
26,000 financial firms … n banks
n building societies (mortgage banks) n other mortgage lenders
n mortgage intermediaries n credit unions
n electronic money institutions n insurance companies
n insurance intermediaries n investment/pension companies n investment/pension advisers n stockbrokers
( p.18-19)大 規 模、 小規模合 わ せ て 、全 体で2万6,000の金融会社 、す な わ ち、 銀行 、住 宅 金 融 組 合、 そ の ほ か の金 融 会 社、 例え ば住 宅ローン の会 社あ る い はブ ローカー の人 たち 、信 用 組 合( ク レ ジ ッ ト ユ ニ オ ン) 、電 子マネー 取扱機関 、生 命 保 険あるいはそのほかの 保険 の仲 介、 年金 、投 資を 扱っ て い る会 社、 投資顧問 の会社、株式仲買人、 このような会社 すべてを含んでいます。
○ 有 田 日本 メディエーションセンター の有 田と 申します 。1 %ぐ ら い に し か満 た な いクレジットユニオン だ と は思 い ま す け れ ど も、 ク レ ジ ッ ト ユ ニ オ ンの 苦情 がFOSに持ち込まれたことがあるかどうかということをお聞きしたいです。
○ トーマス ないです。全くありません。
… for these activities …
n taking deposits, lending money and providing credit/debit/cash cards n providing, arranging or advising on mortgages
n providing, arranging or advising on investments/pensions n providing, arranging or advising on insurance
(p.20)今 、英国 において、金融当局 (FSA)が管 轄しているのは、ただいま 申し上げた 2万6,000の事業者であります。 彼らが 行うすべての金 融 的な活 動、金 融サ ー ビ スを カ バ ーしています 。例 えば 預金 ですとか 貸付 け、 ク レ ジ ッ トカード ですとか デ ビ ッ ト カ ー ド、 キャッシュカード のような 銀行 な ど が行 うサ ー ビ スの 提供 もそうですし 、住 宅 金 融 関 連の 住宅 ロ ー ンの 提供 も そ う で す。 それから 、ブ ローカー というような 仲介業者 も そ う で す。 電子 マ ネ ー取 扱 機 関もそうです 。信 用組合というのも入っています。
イギリス では 信用組合 はそ れ ほ ど強 いものではありませんので 、そ の利用率 も余 り高 くありません 。以 前、 1年 ぐ ら い信 用 組 合と 一緒 にト レ ー ニ ン グをして 、彼 ら が ど う い う ふ う に苦 情 処 理を す る か と い う こ と を研 修し ま し たけ れ ど も、 そこ は非 常にうまくいっているみたいで 、信 用 組 合へ の不 満は 全く 出ていませんでし
た。 そ れ は多 分、 信用組合 の場 合、 人間関係 がう ま く い っ て い る か ら だ と思 いま す。 それから 、保 険 会 社、 保険 のブローカー 、仲 介 業 者、 運用年金 の関 連会 社、 投資に関する手配、提 供とアドバイザー、証券会社も カバーしています。
住宅 ロ ー ン の仲 介 会 社 は2004年10月 に 規制対象 に 加えられ 、FOS の対象範囲 に入 りました 。そ の他 の住 宅ローン 融資業者 もア ド バ イ ザ ーとして 対象範囲 に入 るこ とになりました。また 、2005年1 月には保険仲介業者も対象範囲 に入りました。
… if they are provided n in the UK
n from the UK
(p.21)た だ、1 つ条件 があります。 サービス は、英 国 内で 提供されたものか、 あるいは英 国 か ら 提供されたものを 対象 としています 。たとえ 消 費 者が 外国 にい ても 同じ です 。つまり 、英 国の 金融会社 の英 国 支 店、 支社 のビ ジ ネ スを カ バ ーし ます。 また 、海 外の 金融会社 の英 国 国 内 支 店、 支社 もカバー し て い ま す。 例え ば、 日本の金融会社で英国 に支社があれば われわれの管轄 になってきます 。
英国 だ け で な く、 イ ン ド、 パ キ ス タ ン、 中東 の お客様方 が随 分英 国の 銀行 を利 用しておられますので 、その方からの 相談も受け付けています。
We cover business done from all UK branches of: n UK firms
n Foreign firms
We do not cover business done from non-UK branches: n even of UK firms
(p.22)ただし、 英国の 金融会社であっても 英国国内以外 の支店 、支社が 行っ たものについては カ バ ーしておりません 。英 国の 銀行 の支 店が 東京 に あ る場 合は 私たちの 管 轄 外となります 。で す か ら、 ど こ に支 店があるのかということに よっ て私たちのサービスが 提供できるかどうかというこ と が決まります。
Complainants covered
Customers, potential customers and some others
n individual
n business (< ¥ 200 million turnover) n charity (< ¥ 200 million income) n Trust (< ¥ 200 million assets) n from UK and world-wide
(p.23)わ れ わ れ は個別 の消 費 者の方 々か ら の苦情 を受け 付け ま す。代 理 人か ら受 け付 け る こ と も で き ま す。 小 規 模の 事 業 所からも 苦情 を受 け付 け ま す。 この 小 規 模の 事 業 所というのは 、個 人の 消 費 者と 同じ よ う な立 場にありますので 、や はり 支援 が必 要だ と考 え て い ま す。 この 小 規 模の 事 業 所で す け れ ど も、 年間 の売 上げが2億円未満のところを小規模の 金融会社と考えています。
ま た、 慈善団体 (チ ャ リ テ ィ ー) か ら の苦 情も 受け 付けています 。こ の場 合に は2億円の収入あるいはそれ以下というところですね 。
チ ャ リ テ ィ ーからの 苦情 は余 りないのです けれども 、時 としてありますね 。こ の扱 い方 はほかの 零細企業 と同 じような 扱いです 。チ ャ リ テ ィ ーというのは 、例 えば 銀行 、保 険、 その 他の 金融商品 から 公正 に扱 っ て も ら う権 利があります 。苦 情 が あ っ て 、 我 々 を 介 し て 解 決 す る べ き で あ れ ば 、 チ ャ リ テ ィ ー コ ミ ッ シ ョ ン
(チ ャ リ テ ィ ーの 規制当局 )を 介し て行 う必 要は あ り ま せ ん。 こ こ で言 っている の は あ く ま で も、 チャリティー の中 で苦 情を 持っ て、 申し 立て て い るチャリティ ーで す。 彼ら は銀 行に 対し て苦 情を 申し 立て る権 利がありますから 、わ ざ わ ざチ ャリティーの規制当局 とやりとりする 必要はありません。
そして、信 託であってその 資産、信託財産 が2億円未満のもの、このようなもの も受け付けています。
苦情 はイ ギ リ スだ け で な く て、 世 界 中どこからの 苦情 でも 受け 付けます 。た だ、 先ほど 申し 上げたように 、そ の サービス はイ ギ リ スか ら提 供されたもの でなけれ ばいけません 。例 えば 中東 、インド 、バングラディッシュ で、 イギリス の銀 行を 使っ て い る人 たちがいます 。そういったところからの 苦情 が来 ることもよくあり ますので、私たちはさまざまな国か ら の苦情の取扱い に大変慣れております。
Complaint process …
(p.24)次 に、苦 情の申 し立て に関す るプロセスに ついてお話したいこと は、