マクロ経済学 I 第 11 講 講義ノート 1/ 2
11 財市場の理解: IS 曲線の導出
11.0 今回のアウトライン
A. 利子率を含む財市場の均衡を表す IS モデルを理解する B. 実際に IS 曲線を描けるようにする
11.1 財市場の均衡を確認
A. 財市場の均衡とは供給 (生産) と需要 (支出) が均衡するよう所得が決まること B. 所得で決まる変数として消費関数に投資関数を追加する
C = c0+ c1· (Y − T ) 消費関数 (11.1)
I = ψ0+ ψ1· i 投資関数 (11.2)
C. 投資の特徴は消費と同じ乗数効果に加えて、利子率に影響される点
11.2 IS 曲線とは
A. (11.1)式と (11.2) 式を代入して均衡国民所得を求められる
Y = C + I + G + X − M (11.3)
⇒ Y = {c0+ c1(Y − T )} + {ψ0+ ψ1· i} + G + X − M (11.4)
⇒ (1 − c1)Y = c0− c1T + ψ0+ ψ1· i + G + X − M (11.5) Y = c0− c1T + ψ0+ ψ1 · i + G + X − M
(1 − c1) (11.6)
B. 均衡国民所得を示す (11.6) 式は政府支出、輸出入に加え、利子率でも影響 1. 0 < c1 <1で、0 < 1 − c1 <1でもある
2. 所得も利子率も操作できない均衡値
” それぞれを(1) 、(2) とよぶ
3. 投資 I と貯蓄 S = Y − C − G − (X − M) の均等が基盤
⇒均衡国民所得と均衡利子率の関係を表す曲線を(3) という C. IS曲線は財市場の均衡に利子率が加えた時の所得と利子率の関係
Ver. 2.1 Masumi Kawade, 2017
マクロ経済学 I 第 11 講 講義ノート 2/ 2
D. 利子率と国民所得の関係はグラフで右下がり (所得 Y を横軸、利子率 i を縦軸)
1. 政府支出増、輸出増、輸入減などで IS 曲線が左右に移動
11.3 練習問題
A. 消費関数と投資関数が次式のように示され、租税 T = 10、政府支出 G、純輸 出 X − M = 5 とするとき、次の問に答えなさい
C = 16 + 0.6 · (Y − T ) (11.7)
I = 5 − 20 · i (11.8)
1. G= 20の時、IS 曲線である Y と i の関係式を求めなさい
2. 設問 1 の時に均衡利子率が i = 0.1 の時の均衡国民所得 Y はいくらか 3. G= 20と G = 30 の時の IS 曲線をグラフに描きなさい
Ver. 2.1 Masumi Kawade, 2017